JPH06114988A - 自動車用内装材 - Google Patents

自動車用内装材

Info

Publication number
JPH06114988A
JPH06114988A JP27177992A JP27177992A JPH06114988A JP H06114988 A JPH06114988 A JP H06114988A JP 27177992 A JP27177992 A JP 27177992A JP 27177992 A JP27177992 A JP 27177992A JP H06114988 A JPH06114988 A JP H06114988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold foam
interior material
mold
resin
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27177992A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Matsuki
清 松木
Izumi Ibata
泉 伊場田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP27177992A priority Critical patent/JPH06114988A/ja
Publication of JPH06114988A publication Critical patent/JPH06114988A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 押圧したときにソフトでしなやかな感触を付
与し、緩衝性にすぐれ、重量感を有し、燃焼時の有害ガ
スの発生量が少なく、軽量である自動車用内装材を提供
すること。 【構成】 塩化ビニル系樹脂シート、高発泡倍率を有す
るポリオレフィン系樹脂型内発泡シートおよび低発泡倍
率を有するポリプロピレン系樹脂型内発泡体が順に積層
された自動車用内装材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用内装材に関す
る。さらに詳しくは、たとえば自動車用ドア材、サンバ
イザー、天井材、ドアトリム、リアパッケージ、ニーボ
ルスター、エアバッグドア、ヘッドレスト、アームレス
ト、各種ピラー、クォータートリム、フロントサイドト
リム、フロントシートバック、クラッシュパッド、コン
ソールボックス、コンソールリッド、ラッゲージフロア
ーカバー、パーティションボード、センターコンソー
ル、コンソールボックスの蓋などの自動車用内装材に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用内装材としては、レザー
シートを芯材に順次重合し、接着剤でたがいに一体的に
結着した積層体を加熱軟化した状態で成形型で加圧成形
したものなどが知られている。
【0003】しかしながら、前記自動車用内装材は、発
泡体シートを有するとはいうものの、押圧したときの感
触が硬く、しかも緩衝性に劣るとともに、重量感がわる
いという欠点があった。
【0004】前記自動車用内装材の欠点を解消しうるも
のとしては、レザーシート、発泡体シート、発泡ポリウ
レタン層および芯材を順次積層し、一体化した積層物が
知られている。
【0005】前記積層物は、その中間層に発泡ポリウレ
タン層を有するものであるから、確かに押圧したときに
ソフトな感触が付与され、かつ緩衝性が前記自動車用内
装材と対比して向上したものであるが、その重量が該自
動車用内装材と対比して大きくなり、また燃焼時には有
害ガスが発生するという欠点がある。
【0006】また近年、自動車工業界においては、自動
車の燃費向上のため、自動車を構成している部品(パー
ツ)の軽量化が厳しく要求されており、その一環として
より一層軽量化が図られた自動車用内装材の開発が待ち
望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて、押圧したときにソフトでしな
やかな感触が付与され、緩衝性にすぐれ、重量感が
良好であり、燃焼時に有害ガスの発生量が少なく、
軽量であるといった数多くの要求を満足しうる自動車用
内装材を開発するべく鋭意研究を重ねた結果、これらの
要求をいずれも同時に満足しうる自動車用内装材をよう
やく見出し、本発明を完成するにいたった。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は塩化
ビニル系樹脂シート、高発泡倍率を有するポリオレフィ
ン系樹脂型内発泡シートおよび低発泡倍率を有するポリ
プロピレン系樹脂型内発泡体が順に積層されてなる自動
車用内装材に関する。
【0009】
【作用および実施例】本発明の自動車用内装材は、従来
のものでは必要とされていた重量が大きいABS樹脂な
どからなる芯材を不要とした従来に例をみない軽量化が
大幅に改善されたものである。本発明がこのような芯材
を不要としたのは、自動車用内装材の特質に鑑みて、か
かる自動車用内装材に要求される機械的性質、とくに圧
縮強度および曲げ強度を本発明に用いられるポリプロピ
レン系樹脂型内発泡体が充分に有することに基づく。
【0010】また、本発明の自動車用内装材は、押圧し
たときには、表皮を形成している塩化ビニル系樹脂シー
トの裏面に形成された高発泡倍率を有するポリオレフィ
ン系樹脂型内発泡シートがまずソフトな感触を付与し、
さらに該ポリオレフィン系樹脂型内発泡シートの裏面に
形成された低発泡倍率を有するポリプロピレン系樹脂型
内発泡体が該型内発泡シートと対比してやや硬いが、従
来の樹脂からなる芯材と対比して非常にソフトな感触を
付与するという、いわば2段階のソフトな感触を付与
し、本発明の自動車用内装材に接触する手指などにかか
るソフトでしなやかな感触を付与することにより、該自
動車用内装材の重厚感や高級感がもたらされるのであ
る。
【0011】また、本発明の自動車用内装材は、前記し
たように、高発泡倍率を有するポリオレフィン系樹脂型
内発泡シートおよび低発泡倍率を有するポリプロピレン
系樹脂型内発泡体という2つの衝撃を吸収しうる層が設
けられているため、緩衝性にもすぐれたものである。
【0012】さらに、本発明の自動車用内装材は、発泡
ポリウレタンが燃焼したときに発生するとされている青
酸ガスなどの人体に危害を及ぼす有害ガスの発生がな
く、人体に対して有害なガスの発生量が少ないという性
質を有するものである。
【0013】本発明の自動車用内装材は、前記したよう
に、塩化ビニル系樹脂シート、高発泡倍率を有するポリ
オレフィン系樹脂型内発泡シートおよび低発泡倍率を有
するポリプロピレン系樹脂型内発泡体が順に積層された
ものである。
【0014】前記塩化ビニル系樹脂シートに用いられる
塩化ビニル系樹脂としては、たとえば塩化ビニル単独重
合体、塩化ビニルを50重量%以上含有する共重合体をは
じめ、塩化ビニル系樹脂と相溶性を呈するブレンド用樹
脂、たとえば塩素化塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体な度の少なくとも1
種との混合物でもよい。該混合物中のブレンド用樹脂の
割合は少量であるのが好ましく、通常50重量%以下、好
ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下
であることが望ましい。
【0015】前記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、15
00未満では熱安定性、機械的強度が低下する傾向があ
り、また5000をこえるばあいには、工業的に製造するこ
とが難しくなる傾向がある。
【0016】前記塩化ビニル系樹脂シートの厚さは、と
くに限定はないが、あまりにも小さいばあいには、重量
感が劣るようになり、またあまりにも大きいばあいに
は、柔軟性が劣るようになる傾向があるので、通常0.3
〜2mm、なかんづく0.5 〜1.5mm であることが好まし
い。
【0017】前記高発泡倍率を有するポリオレフィン系
樹脂型内発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂予備発泡
粒子を型内発泡成形することによってえられるものであ
る。
【0018】前記ポリオレフィン系樹脂の具体例として
は、たとえばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン
- プロピレンコポリマー、塩素化ポリプロピレン、塩素
化ポリエチレン、エチレン- プロピレン- ブテンターポ
リマー、これらの混合物などがあげられるが、本発明は
かかる例示のみに限定されるものではない。なお、これ
らの樹脂のなかでは、リサイクル性およびポリプロピレ
ン系樹脂シートや低発泡倍率を有するポリプロピレン系
樹脂型内発泡体との接着性を考慮すれば、ポリプロピレ
ンがとくに好ましい。
【0019】前記高発泡倍率を有するポリオレフィン系
樹脂型内発泡シートの発泡倍率は、あまりにも大きすぎ
るばあいには、えられる自動車用内装材の感触が柔かく
なりすぎるようになり、またあまりにも小さすぎるばあ
いには、えられる自動車用内装材の感触が硬くなりすぎ
るようになる傾向があるので、通常20〜50倍、好ましく
は25〜45倍、さらに好ましくは30〜40倍であることが望
ましい。
【0020】また、前記ポリオレフィン系樹脂型内発泡
シートの厚さは、あまりにも小さすぎるばあいには、該
ポリオレフィン系樹脂発泡シートによる緩衝性が小さく
なる傾向があり、またあまりにも大きいばあいには、え
られる自動車用内装材の感触が柔かくなりすぎる傾向が
あるので、0.5 〜5mm、なかんづく1〜3mm程度である
ことが好ましい。
【0021】前記塩化ビニル系樹脂シートと、前記高発
泡倍率を有するポリオレフィン系樹脂型内発泡シートと
の一体化は、たとえば両者を接着剤で一体化する方法な
どによって行なうことができ、本発明はかかる一体化す
る方法によって限定されるものではない。
【0022】なお、本発明においては、前記塩化ビニル
系樹脂シートと前記高発泡倍率を有するポリオレフィン
系樹脂型内発泡シートとをあらかじめ一体化したものを
用意しておき、これを低発泡倍率を有するポリプロピレ
ン系樹脂型内発泡体と一体化せしめてもよい。
【0023】前記低発泡倍率を有するポリプロピレン系
樹脂型内発泡体は、ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子
を型内発泡成形することによってえられるものである。
【0024】前記ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子を
フィーダーを通じて成形型内に充填するに際しては、あ
らかじめ該予備発泡粒子を加圧ガスを用いて加圧し、該
加圧ガスが該予備発泡粒子中に充分に浸透され、内圧が
付与された状態で成形型内に充填してもよく、該予備発
泡粒子を加圧ガスを用いて圧縮した状態で成形で型内に
充填してもよく、また該予備発泡粒子に内圧を付与した
り、圧縮することなく、そのままの状態で成形型内に充
填してもよく、本発明はかかる充填方法によって限定さ
れるものではない。
【0025】前記ポリプロピレン系樹脂型内発泡体の発
泡倍率は、あまりにも大きすぎるばあいには、えられる
自動車用内装材の圧縮強度、曲げ強度などの機械的性質
が劣るようになり、またあまりにも小さすぎるばあいに
は、えられる自動車用内装材の感触が硬くなりすぎるよ
うになる傾向があるので、通常5〜25倍、好ましくは7
〜20倍であることが望ましい。
【0026】なお、えられる自動車用内装材に2段階の
緩衝性を充分に付与するためには、前記ポリオレフィン
系樹脂型内発泡シートの発泡倍率と前記ポリプロピレン
系樹脂型内発泡体の発泡倍率との差が5倍以上、好まし
くは10倍以上であることが望ましい。
【0027】前記低発泡倍率を有するポリプロピレン系
樹脂型内発泡体の厚さは、あまりにも小さすぎるばあい
には、えられる自動車用内装材の圧縮強度、曲げ強度な
どの機械的性質が劣るようになり、またあまりにも大き
すぎるばあいには、えられる自動車用内装材の設計上に
問題が発生するようになる傾向があるので、通常3〜50
mm、好ましくは5〜30mm、さらに好ましくは5〜20mm程
度であることが望ましい。
【0028】前記高発泡倍率を有するポリオレフィン系
樹脂型内発泡シートと、前記ポリプロピレン系樹脂型内
発泡体との一体化は、たとえばそれぞれ型内発泡シート
および型内発泡体の接触面を加熱溶融させたのち、重ね
合わせて融着して一体化する方法、前記型内発泡シート
を接着剤で型内発泡体と一体化する方法などによって行
なうことができるが、本発明においてはさらにポリプロ
ピレン系樹脂シートとポリオレフィン系樹脂型内発泡シ
ートの積層物をあらかじめ作製しておき、これを型内発
泡成形型内に装着したのちに、ポリプロピレン系樹脂予
備発泡粒子を充填し、型内発泡成形体の成形と同時に、
前記積層物を該型内発泡成形体と一体化させる方法など
を採用することができる。
【0029】かくして本発明の自動車用内装材がえられ
るが、本発明においては、前記塩化ビニル系樹脂シート
とポリオレフィン系樹脂型内発泡シートの積層物をたと
えば真空成形法などにより所望の形状に成形しておき、
これを型内発泡成形用金型内に装着し、ついで予備発泡
粒子を充填して型内発泡成形して一体化し、所望の形状
を有する自動車用内装材としてもよく、また所定形状の
型内発泡成形体に加熱により軟化させた前記積層物を重
ね合わせて一体化し、所望の形状を有する自動車用内装
材としてもよい。
【0030】つぎに、本発明の自動車用内装材の概略断
面図を図1に示す。
【0031】図1において、1は塩化ビニル系樹脂シー
ト、2はポリオレフィン系樹脂型内発泡シート、3はポ
リプロピレン系樹脂型内発泡体である。塩化ビニル系樹
脂シート1の下面にはポリオレフィン系樹脂型内発泡シ
ート2が形成されており、また該型内発泡シート2の下
面にはポリプロピレン系樹脂型内発泡体3が形成されて
いる。なお、ポリプロピレン系樹脂型内発泡体3は、直
接表皮として外部に現れることがないので、軽量化のた
めその内部に肉盗み5が形成されていてもよく、また他
の部材と接続するための取付具などのインサート材4な
どが設けられていてもよい。かかる取付具などのインサ
ート材4は、型内発泡体の製造時に該型内発泡体と一体
化することができる。
【0032】前記インサート材4の形状は、取付具など
の形状などに応じて調整すればよい。インサート材4の
材質としては、たとえば金属をはじめ、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ABS樹脂となの熱可塑性樹脂、フェ
ノール樹脂、ホルムアルデヒド樹脂などの熱硬化性樹脂
などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではない。なお、前記インサート材4の表面に
は、予備発泡粒子との接着性を向上せさるために、たと
えば前記接着剤などをあらかじめ付着させておいてもよ
い。
【0033】つぎに本発明の自動車用内装材を実施例に
基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施
例のみに限定されるものではない。
【0034】実施例1 塩化ビニル樹脂シート(厚さ0.75mm)と高発泡倍率を有
するポリプロピレン系樹脂型内発泡シート(発泡倍率30
倍、厚さ3mm)とを接着剤により一体化した積層物をそ
の塩化ビニル樹脂シートが蒸気孔を有しない平板状の金
型面に接するように貼付した。
【0035】また、蒸気孔を有する金型(たて300mm 、
よこ800mm 、奥行20mm)の内面の一部に、止めネジを固
定するための鉄製フック(表面被膜:エチレン−酢酸ビ
ニル樹脂)をインサート材として固定した。
【0036】低発泡倍率を有するポリプロピレン系樹脂
型内発泡体を与えるポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子
としてエペランPP(鐘淵化学工業(株)製、商品名、
発泡倍率15倍)をあらかじめ耐圧容器内に入れて内圧2
kg/cm2 ・Gが空気により付与されたものを用い、前記
金型からなる成形型に充填した。
【0037】つぎに蒸気孔を有する金型から水蒸気(蒸
気圧0.6 kg/cm2 ・G、温度113 〜114 ℃)を成形型内
に導入して予備加熱をし、約10秒間予備発泡粒子の蒸ら
しを行なったのち、成形型内の内圧が500mmHg 以下とな
るように真空ポンプを用いてドレインおよび水蒸気を吸
引除去した。
【0038】そののち、蒸気孔を有する金型から水蒸気
(蒸気圧3.5 kg/cm2 ・G、温度146 〜148 ℃)を成形
型内に導入し、25秒間保持したのち冷却し、成形型を型
開きして自動車用内装材をえた。
【0039】えられた自動車用内装材の物性として、感
触、緩衝性、燃焼時の有害ガスの発生およびリサイクル
性を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1に
示す。
【0040】(イ)感触 従来の自動車用内装材として、ポリ塩化ビニルシート
(厚さ0.5mm )、ポリプロピレン系樹脂型内発泡シート
(発泡倍率20倍、厚さ3mm)およびABS樹脂板(厚さ
2〜3mm)を順に積層してえられたもの(以下、従来品
Aという)を用意した。
【0041】つぎに、えられた自動車用内装材の触感を
指で押圧することにより調べ、前記従来品Aと対比して
以下の評価基準に基づいて評価を行なった。
【0042】(評価基準) A:えられた自動車用内装材の方が明らかに従来品Aよ
りもソフトでしなやかな触感を有する。 B:えられた自動車用内装材の方がやや従来品Aよりも
ソフトでしなやかな触感を有する。 C:えられた自動車用内装材と従来品Aとの触感の差異
がほとんどない。 D:従来品Aの方がえられた自動車用内装材よりも触感
がよい。
【0043】(ロ)緩衝性 えられた自動車用内装材および従来品Aの表皮側の平面
部分に、それぞれ重さ100gの鋼球を高さ50cmの位置から
落下し、以下の評価基準に基づいて評価を行なった。
【0044】(評価基準) A:鋼球を落下し、はね返ったときの鋼球の高さが従来
品Aの方がより高い。 B:鋼球を落下し、はね返ったときの鋼球の高さが従来
品Aおよびえられた自動車用内装材のいずれもほぼ等し
い。 C:鋼球を落下し、はね返ったときの鋼球の高さがえら
れた自動車用内装材の方がより高い。
【0045】(ハ)有害ガスの発生 えられた自動車用内装材の構成材料に一般に燃焼時に有
害ガスを発生するといわれている素材が含まれていない
かを調べ、以下の評価基準に基づいて評価を行なった。
【0046】(評価基準) A:一般に燃焼時に有害ガスを発生するといわれている
素材が含まれていない。 B:一般に燃焼時に有害ガスを発生するといわれている
素材が一部含まれている。 C:すべての素材が一般に燃焼時に有害ガスを発生する
といわれているものである。
【0047】(ニ)リサイクル性 えられた自動車用内装材のリサイクル性を以下の評価基
準に基づいて評価を行なった。
【0048】(評価基準) A:えられた自動車用内装材を各構成材料ごとに分解し
なくても、そのままリサイクルに使用できる。 B:えられた自動車用内装材を各構成材料ごとに分解す
れば、いずれもリサイクルに使用できる。 C:えられた自動車用内装材には、リサイクルに使用で
きない材料が含まれる。
【0049】実施例2 実施例1で用いた積層物のかわりに、塩化ビニル樹脂シ
ート(厚さ0.5 mm)と、高発泡倍率を有するポリプロピ
レン系樹脂型内発泡シート(発泡倍率45倍、厚さ2.5mm
)との積層シートを用い、該積層シートの塩化ビニル
樹脂シート面を平板状の金型の内面側に貼付し、インサ
ート材を用いなかったほかは、実施例1と同様にして自
動車用内装材をえた。
【0050】えられた自動車用内装材の物性を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0051】実施例3 表皮材として、塩化ビニル樹脂シート(厚さ0.75mm)
と、高発泡倍率を有するポリプロピレン系樹脂型内発泡
シート(発泡倍率40倍、厚さ3.5mm )との積層シートを
用い、該積層シートの塩化ビニル樹脂シート面を平板状
の金型に貼付した。
【0052】また、蒸気孔を有する金型(たて300mm 、
よこ800mm 、奥行20mm)の内面の一部に、止めネジを固
定するためのポリオレフィン系樹脂製フック(表面被
膜:塩素化ポリプロピレン)をインサート材として固定
した。
【0053】低発泡倍率を有するポリプロピレン系樹脂
型内発泡体を与えるポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子
としてエペランPP(鐘淵化学工業(株)製、商品名、
発泡倍率15倍)をフィーダーを介して成形型内に充填し
た。
【0054】つぎに金型の蒸気孔から水蒸気(蒸気圧0.
5kg/cm2 ・G 、温度109 〜113 ℃)を成形型内に導入し
て予備加熱をし、除圧して10秒間予備発泡粒子の蒸らし
を行なったのち、成形型内の内圧が600mmHg 以下となる
ように真空ポンプを用いてドレインおよび水蒸気を吸引
除去した。
【0055】そののち、金型の蒸気孔から水蒸気(蒸気
圧3.2 kg/cm2 ・G、温度144 〜146 ℃)を成形型内に
導入し、20秒間保持したのち冷却し、ついで成形型を型
開きして自動車用内装材をえた。
【0056】えられた自動車用内装材の物性を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0057】実施例4 実施例3において、ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子
としてエペランPP(鐘淵化学工業(株)製、商品名、
発泡倍率15倍)を用い、インサート材を用いなかったほ
かは実施例3と同様にして、予備発泡粒子の充填からド
レインおよび水蒸気の吸引除去までを行なった。
【0058】つぎに金型の蒸気孔から水蒸気(蒸気圧3.
5 kg/cm2 ・G、温度146 〜148 ℃)を成形型内に導入
し、20秒間保持したのち冷却し、ついで成形型を型開き
して自動車用内装材をえた。
【0059】えられた自動車用内装材の物性を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0060】比較例1 従来の自動車用内装材として、塩化ビニル系樹脂からな
るレザーシート(厚さ0.5mm )、発泡ポリウレタン層
(厚さ10mm)およびABS樹脂板(厚さ2mm)を順次積
層し、一体化して積層物(以下、従来品Bという)をえ
た。
【0061】えられた従来品Bの物性を実施例1と同様
にして調べた。その結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示した結果から、実施例1〜4でえ
られた本発明の自動車用内装材は、従来品Aおよび従来
品Bではすべてを具備することができなかった、すぐれ
た感触、すぐれた緩衝性および燃焼時の有害ガスの無発
生などを同時に具備するものであり、またリサイクルに
供しうるものであることがわかる。
【0064】さらに、実施例1〜4でえられた本発明の
自動車用内装材は、いずれも重量感を有するものであっ
たが、従来品Bよりも軽量であるから、自動車を構成し
ている部品の軽量化という要請に対して充分に応えるこ
とができるものであった。
【0065】
【発明の効果】本発明の自動車用内装材は、押圧したと
きにソフトでしなやかな感触を付与し、緩衝性にすぐ
れ、重量感を有し、燃焼時に有害ガスの発生量が少な
く、軽量であるなどの数多くのすぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用内装材の一実施例の概略断面
図である。
【符号の説明】
1 塩化ビニル系樹脂シート 2 ポリオレフィン系樹脂型内発泡シート 3 ポリプロピレン系樹脂型内発泡体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂シート、高発泡倍率を
    有するポリオレフィン系樹脂型内発泡シートおよび低発
    泡倍率を有するポリプロピレン系樹脂型内発泡体が順に
    積層されてなる自動車用内装材。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂型内発泡シートの
    発泡倍率が20〜50倍である請求項1記載の自動車用内装
    材。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂型内発泡体の発泡
    倍率が5〜25倍である請求項1または2記載の自動車用
    内装材。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂型内発泡シートの
    発泡倍率とポリプロピレン系樹脂型内発泡体の発泡倍率
    との差が5倍以上である請求項1、2または3記載の自
    動車用内装材。
  5. 【請求項5】 インサート材を有する請求項1、2、3
    または4記載の自動車用内装材。
JP27177992A 1992-10-09 1992-10-09 自動車用内装材 Pending JPH06114988A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27177992A JPH06114988A (ja) 1992-10-09 1992-10-09 自動車用内装材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27177992A JPH06114988A (ja) 1992-10-09 1992-10-09 自動車用内装材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06114988A true JPH06114988A (ja) 1994-04-26

Family

ID=17504739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27177992A Pending JPH06114988A (ja) 1992-10-09 1992-10-09 自動車用内装材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06114988A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0591553B1 (en) Skinned in-mold expansion molding product of polypropylene resin and production thereof
JP5532522B2 (ja) サンドイッチパネルおよびサンドイッチパネル用芯材の成形方法、ならびにサンドイッチパネルの成形方法
CN100457499C (zh) 改进的座椅系统
US7255391B2 (en) Twin-sheet thermoformed products
KR101371252B1 (ko) 폴리우레탄 폼을 갖는 자동차 내장재용 적층체 및 제조방법
US5180628A (en) Shock-absorbing propylene polymer composite moldings
US6821465B1 (en) Door trim panel with integral soft armrest pad and process for manufacturing same
JP2001161508A (ja) 車両用座席及びその製造方法
US6033770A (en) Polypropylene resin cellular molded article having a skin and production method therefor
MXPA02009986A (es) Cuerpo compuesto multicapa, consistente en cuero y elastomeros termoplasticos.
JPH06115025A (ja) 自動車用内装材
JPH06114988A (ja) 自動車用内装材
JPH06114989A (ja) 自動車用内装材
JPH06115024A (ja) 自動車用内装材
JPH0647856A (ja) 自動車用内装材
JP3963448B2 (ja) 自動車用内装部品及びその製造方法
JPH0647854A (ja) 自動車用内装材
JPH06114985A (ja) 自動車用内装材
JPH06114986A (ja) 自動車用内装材
JPH06114984A (ja) 自動車用内装材
JP3172281B2 (ja) 自動車用内装材の製造法
JPH06114990A (ja) 自動車用内装材
JPH0647855A (ja) 自動車用内装材
JPH0648220A (ja) インストルメントパネル
JP3363926B2 (ja) 複合発泡成形品の製造方法