JP3216370B2 - ステアリングギヤボックスの取付構造 - Google Patents

ステアリングギヤボックスの取付構造

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JP3216370B2 JP28820793A JP28820793A JP3216370B2 JP 3216370 B2 JP3216370 B2 JP 3216370B2 JP 28820793 A JP28820793 A JP 28820793A JP 28820793 A JP28820793 A JP 28820793A JP 3216370 B2 JP3216370 B2 JP 3216370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステアリングギヤボック
スの取付構造に係り、特にサスペンションアームが組み
付けられるサブフレーム(サスペンションメンバともい
う)に対し、ラックアンドピニオン式のステアリング装
置におけるギヤボックスを取付けるステアリングギヤボ
ックスの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステアリングギヤボックスの取付
構造としては、例えば実開平2−85667号公報に開
示されたものが知られている。
【0003】このようなステアリングギヤボックスの取
付構造においては、両縦フレームと両横フレームとによ
り略四辺形に構成されるサブフレームの両横フレームに
ブラケットを三角形の頂点に位置するように設け、各ブ
ラケットに対応してステアリングギヤボックスに突出し
て設けた取付片をボルトとナットによって各ブラケット
に剛体的に結合させることで、各ブラケットを介してサ
ブフレームにステアリングギヤボックスを取付けてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
ステアリングギヤボックスの取付構造では、ステアリン
グギヤボックスに入力される軸力に関する考慮がなされ
ていない。
【0005】したがって、例えばゴムブッシュを介して
取付片とブラケットをボルト付けしてステアリングギヤ
ボックスを固定した場合、軸力によってステアリングギ
ヤボックスを回転させるモーメントが発生し、取付け剛
性、及び操縦安定性の点で好ましくないという問題があ
った。
【0006】そこで本発明では、ステアリングギヤボッ
クスの前後の取付け点を結ぶ第1の直線と、ステアリン
グギヤボックスの中心位置を通り第1の直線と直交する
第2の直線との交点を、ブラケットの第1の結合点と第
2の結合点とを結ぶ第3の直線が通るように構成するこ
とにより、軸力によりブラケットに入力する回転モーメ
ントを低減し、上記の問題を解決することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、以下のと
おり構成することにより解決される。
【0008】すなわち、車両前後方向に離間して配設さ
れた第1及び第2の横フレームにステアリングギヤボッ
クスを取付けるステアリングギヤボックスの取付構造に
おいて、弾性体を介装してステアリングギヤボックスの
前後に少なくとも1つずつ配設された第1及び第2の取
付け部によりステアリングギヤボックスのステアリング
ラックハウジングが取付けられたブラケットと、第1の
横フレームに配設されており、ブラケットの一端が結合
された第1の結合部と、第2の横フレームに配設されて
おり、ブラケットの他端が結合された第2の結合部とを
具備し、ステアリングギヤボックスのブラケット上の第
1及び第2の取付け部における第1及び第2の取付け点
を結ぶ第1の直線と、ステアリングギヤボックスのステ
アリングラックハウジングの中心位置を通り第1の直線
と直交する第2の直線と、第1の結合部上の第1の結合
点と第2の結合部上の第2の結合点とを結ぶ第3の直線
とが、共にステアリングラックハウジングの中心位置を
通るよう構成することにより解決される。
【0009】
【作用】ステアリングギヤボックスへの軸力はステアリ
ングギヤボックスの前後の取付け点を結ぶ第1の直線と
ステアリングラックハウジングの中心位置を通り第1の
直線と直交する第2の直線との交点に作用するが、上記
構成の本発明によれば、軸力の作用点に対して第1の結
合点と第2の結合点がその前後に位置しており、かつ、
第1の結合点と第2の結合点を結ぶ第3の直線が軸力の
作用点である上記の交点を通るように作用する。
【0010】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。図1は本発明の一実施例を示す縦断面
図、図2は本発明の一実施例を示す平面図であり、図1
は図2中I−I線における縦断面図である。
【0011】図2において、前後に所定間隔を持つ左右
方向の横フレーム部1及び2と、両横フレーム部1及び
2と略直交する前後方向の縦フレーム部3と、縦フレー
ム部3に対して左右に所定間隔を持ち両横フレーム部1
及び2と略直交する前後方向の縦フレーム部(図示せ
ず)とで、略四辺形のサブフレーム4が構成されてい
る。
【0012】そして、サブフレーム4は、その縦フレー
ム部3の前部及び後部の2か所と、図には表れない縦フ
レーム部の前部及び後部の2か所との計4か所におい
て、例えばゴムブッシュのようなマウント機構5によっ
て車両ボディ(図示せず)に組付けられる。
【0013】また、サブフレーム4の縦フレーム部3の
前後方向略中央部には、サスペンションアーム(ロアア
ーム)6が、その基部において上下方向へ揺動可能に支
持されている。図には表れない縦フレーム部にも、同様
にサスペンションアーム(図示せず)が支持されてい
る。
【0014】さらに、サスペンションアーム6の図には
表れない右端には、縦フレーム部3の後端部に一端が結
合されたサスペンションアーム7の図には表れない他端
が結合されている。図には表れないサスペンションアー
ムにも、同様にストラットバー(図示せず)が結合され
ている。
【0015】図中、8は中間ロッド、9はタイロッドエ
ンド、10はステアリングピニオンハウジングであり、
ラックアンドピニオン式ステアリングのステアリングギ
ヤボックス11は、サブフレーム4の両横フレーム1及
び2の中間位置において、サブフレーム4に左右方向に
取付けられている。
【0016】ステアリングホイール(図示せず)を回動
操作することによりステアリングピニオン(図示せず)
が回動し、ステアリングピニオンと噛合しているラック
がステアリングラックハウジング12内で左右方向に往
復運動する。これにより、タイロッドエンド9が中間ロ
ッド8を介して駆動され、図には表れないナックルアー
ムを駆動することでフロントホイールが操舵される。
【0017】ステアリングギヤボックス11のステアリ
ングラックハウジング12は、ボルト13及び14(第
1及び第2の取付け部)によって腕木状のブラケット1
5に取付けられている(図1参照)。ボルト13は円筒
状の介装部材16によって介装されており、介装部材1
6の周囲には円筒状のブッシュ17が配設されている。
【0018】同様に、ボルト14は円筒状の介装部材1
8によって介装されており、介装部材18の周囲には円
筒状のブッシュ19が配設されている。ゴム製のブッシ
ュ17及び19は、フラッタ等、低周波の振動を吸収す
るために配設されている。
【0019】一方、横フレーム1の後部には第1の結合
部である取付片1aが突出して設けられており、横フレ
ーム2の前部には第2の結合部である取付片2aが突出
して設けられている。ブラケット15の前端部は、ボル
ト20及びナット21によって取付片1aに締め付け固
定され剛体結合されている。また、ブラケット15の後
端部は、ボルト22及びナット23によって取付片2a
に締め付け固定され剛体結合されている。
【0020】ここで、ブラケット15上でボルト13の
取付け点は、ボルト13の軸中心方向線分とブッシュ1
7の高さ方向1/2の線分と交わる点Aとされる。ま
た、ブラケット15上でボルト14の取付け点は、ボル
ト14の軸中心方向線分とブッシュ19の高さ方向1/
2の線分と交わる点A′とされる。
【0021】そして、これらの取付け点Aと取付け点
A′を結ぶ直線I(第1の直線)が、ステアリングギヤ
ボックス11のステアリングラックハウジング12の中
心位置Cを通るようになっている。かつ、中心位置Cは
取付け点Aと取付け点A′の中点位置とされている。な
お、中心位置Cにおいて直線Iと直交する直線IIが第2
の直線である。
【0022】一方、取付片1a上でボルト20の結合点
は、ボルト20の軸中心方向線分と取付片1aの厚さ方
向1/2の線分との交わる点Bとされる。また、取付片
2a上でボルト22の結合点は、ボルト22の軸中心方
向線分と取付片2aの厚さ方向1/2の線分との交わる
点B′とされる。そして、これらの結合点Bと結合点
B′を結ぶ直線III(第3の直線)が、同様に、ステアリ
ングギヤボックス11のステアリングラックハウジング
12の中心位置Cを通るようになっている。
【0023】ところで、ステアリングギヤボックス11
に入力される軸力はステアリングラックハウジング12
の中心位置Cに作用する。したがって、軸力の作用点に
対して結合点Bと結合点B′がその前後に位置してお
り、結合点Bと結合点B′を結ぶ直線III が軸力の作用
点を通っている。
【0024】このため、ステアリングギヤボックスに軸
力が入力されても、ブラケット15を回転させるような
回転モーメントが低減される。すなわち、ステアリング
ギヤボックス11が回転させる回転モーメントが低減さ
れ、充分な取付け剛性が得られると共に、良好な操縦安
定性を得ることができる。
【0025】また、ブラケット15と横フレーム1及び
2がそれぞれ剛体結合されされているために、ブラケッ
ト15がサブフレーム4の構造部材としての働きを持
つ。このため、サブフレーム4の剛性アップ、及び振動
抑制の効果も得られる。
【0026】さらに、本実施例においては直線Iがステ
アリングギヤボックス11のステアリングラックハウジ
ング12の中心位置Cを通るように構成されているた
め、直線Iに対して中心位置Cのずれがなく、ブッシュ
17,19に対してステアリングギヤボックス11が回
転するような回転モーメントが発生しない。また、中心
位置Cはボルト13,14の取付け点A,A′の中点位
置とされているため、水平方向の回転モーメントも発生
しない。したがって、さらに取付け性が向上し、良好な
操縦安定性を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、軸力の作用
点に対して第1の結合点と第2の結合点がその前後に位
置しており、かつ、第1の結合点と第2の結合点を結ぶ
第3の直線が軸力の作用点を通るため、軸力が作用して
も第1及び第2の横フレームの回転モーメントが低減さ
れるので、ステアリングギヤボックスが回転することな
く、充分な取付け剛性が得られると共に、良好な操縦安
定性を得ることができる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1,2 横フレーム 1a,2a 取付け片 4 サブフレーム 11 ステアリングギヤボックス 12 ブラケット A,A′ 取付け点 B,B′ 結合点 C 中心位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 3/00 B62D 3/12 B62D 25/00 - 25/08 B62D 25/14 - 25/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前後方向に離間して配設された第1
    及び第2の横フレームにステアリングギヤボックスを取
    付けるステアリングギヤボックスの取付構造において、 弾性体を介装して該ステアリングギヤボックスの前後に
    少なくとも1つずつ配設された第1及び第2の取付け部
    により該ステアリングギヤボックスのステアリングラッ
    クハウジングが取付けられたブラケットと、 該第1の横フレームに配設されており、該ブラケットの
    一端が結合された第1の結合部と、 該第2の横フレームに配設されており、該ブラケットの
    他端が結合された第2の結合部とを具備し、 該ステアリングギヤボックスの該ブラケット上の該第1
    及び第2の取付け部における第1及び第2の取付け点を
    結ぶ第1の直線と、該ステアリングギヤボックスの該
    テアリングラックハウジングの中心位置を通り該第1の
    直線と直交する第2の直線と、該第1の結合部上の第1
    の結合点と第2の結合部上の第2の結合点とを結ぶ第3
    の直線とが、共に該ステアリングラックハウジングの中
    心位置を通るよう構成したことを特徴とするステアリン
    グギヤボックスの取付構造。
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JP4510872B2 (ja) * 2007-12-19 2010-07-28 株式会社オートバックスセブン ステアリング装置
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