JP3214751B2 - マスタシリンダ用中心型リリーフ弁 - Google Patents

マスタシリンダ用中心型リリーフ弁

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JP3214751B2
JP3214751B2 JP01766193A JP1766193A JP3214751B2 JP 3214751 B2 JP3214751 B2 JP 3214751B2 JP 01766193 A JP01766193 A JP 01766193A JP 1766193 A JP1766193 A JP 1766193A JP 3214751 B2 JP3214751 B2 JP 3214751B2
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秀則 美斉津
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  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の油圧式ブレー
キ、クラッチ等を作動させるマスタシリンダに用いられ
る中心型リリーフ弁に関し、特に、シリンダ体に摺動可
能に嵌合されるピストンの前端部を臨ませる液圧室と、
前記ピストンの背部を臨ませるとともにリザーバに通じ
る補給液室との間に設けられ、ピストンが後退限にある
ときの開弁状態とピストンが後退限から前進したときの
閉弁状態とを切換可能なマスタシリンダ用中心型リリー
フ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるリリーフ弁は、たとえば実
公平3−55474号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のリリーフ弁
では、補給液室に通じる弁孔を中心部に開口させる弁座
がピストンの前端部に設けられ、ピストンが後退限に在
るときには弁体を弁座から離反させて開弁し、ピストン
が後退限から前進したときには弁体を弁座に着座させて
閉弁するようにしている。ところで、ポンピングプレー
キ操作を行なったときや、アンチロック制御時に出力液
圧路が閉じられることによる液圧室の液圧増大時にはピ
ストンが後退してリリーフ弁が開弁することがあり、こ
の際、リリーフ弁が一旦開弁した後の閉弁時において弁
体が弁座に着座する直前での弁体前後の差圧は大きなも
のとなり、弁体の一部が弁孔に食込んで損傷してしまう
おそれがある。そこで上記従来のものでは、弁孔に移動
可能に挿入されるロッドに、弁座および弁孔の連設部に
対応するテーパ部が設けられ、テーパ部および弁孔間に
形成される環状の通路の面積が弁体の閉弁側への移動に
応じて徐々に小さくなるようにして、作動液の戻り方向
の流速を抑制して弁体の弁孔への食込みを防止するよう
にしている。しかるに、弁体の着座直前において弁体前
後の差圧が大きいことは依然として解消されず、弁体の
弁孔への食込みを確実に防止することは困難である。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、弁体の弁孔への食込みを確実に防止し得るよ
うにしたマスタシリンダ用中心型リリーフ弁を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に従うリリーフ弁は、液圧室に突入する弁筒
がピストンの前端部に連設され、該弁筒内には、後方に
向けてばね付勢される支持部材が、ピストンが後退限に
あるときの前進位置とピストンが前進したときの後退位
置との間を移動可能に収納され、その支持部材の移動時
に常に弁筒の内面に摺接する環状のリップを有する弁
が支持部材に装着されると共に、この弁体により弁筒
内が、補給液室に通じる後部液室と液圧室に通じる前部
液室とに油密に区画され、前記リップは前部液室の液圧
を拡径方向に、また後部液室の液圧を縮径方向にそれぞ
受けるように形成され、弁筒の周壁には,その内外を
連通し前記リップと協働して弁機能を果たす弁孔が形成
され、この弁孔は、支持部材が前進位置にあるときに前
記リップと弁筒内周面との摺接部より後側に在って後部
液室に開口し、また同支持部材が後退位置にあるときに
前記摺接部より前側に在って前部液室に開口する。
【0006】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0007】図1および図2は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1はマスタシリンダの縦断側面図、図
2は図1の2矢視部拡大図である。
【0008】先ず図1において、このタンデム型マスタ
シリンダのシリンダ体5には、先端を閉じた有底のシリ
ンダ孔5aが穿設されており、該シリンダ孔5aには、
前部ピストン6と、前部ピストン6の後方側に間隔をあ
けて配置される後部ピストン7とが摺動可能に嵌合さ
れ、前部ピストン6の前端部を臨ませる前部液圧室8が
シリンダ孔5aの前端壁および前部ピストン6間に画成
され、後部ピストン7の前端部を臨ませる後部液圧室9
が前部および後部ピストン6,7間に画成される。而し
てシリンダ体1には、両液圧室8,9に個別に通じる出
力ポート10,11が設けられる。
【0009】後部ピストン7には、シリンダ孔5aの後
端部に嵌着された軸受部材12で摺動自在に支承される
ピストンロッド13が同軸にかつ一体に連設されてお
り、このピストンロッド13には図示しない負圧ブース
タの出力杆が連接される。
【0010】後部液圧室9には、前部および後部ピスト
ン6,7間に縮設されて後部ピストン7を後方側に付勢
する後部戻しばね14が収納され、前部液圧室8には、
前部ピストン6を後退方向へ付勢する前部戻しばね15
が収納される。而して後部戻しばね14には、前部戻し
ばね15よりも大きなばね荷重が付与される。
【0011】前部ピストン6の中間部は、シリンダ孔5
aの内面との間に環状の前部補給液室16を画成するよ
うに小径に形成される。またシリンダ体5の上部に設け
られた液溜17にはリザーバ18が装着されており、前
部補給液室16をリザーバ18内の前部液溜17aに通
じさせるリリーフポート19がシリンダ体5に設けられ
る。しかも前部ピストン6の前部補給液室16よりも前
方側にはシリンダ孔5aの内面に摺接するカップシール
20が装着されるとともに前部補給液室16をカップシ
ール20の背面に連通させる連通孔21が穿設される。
さらに前部補給液室16よりも後方側で前部ピストン6
にはシリンダ孔5aの内面に摺接するカップシール22
が装着される。
【0012】後部ピストン7と軸受部材12との間には
環状の後部補給液室23が画成されており、シリンダ体
5には後部補給液室23をリザーバ18内の後部液溜1
7bに通じさせるリリーフポート24が設けられる。ま
た後部ピストン7には、シリンダ孔5aの内面に摺接す
るカップシール25が装着されるとともに後部補給液室
23をカップシール25の背面に連通させる連通孔26
が穿設される。
【0013】前部補給液室16および前部液圧室8間に
は、前部ピストン6が後退限に在るのに応じて開弁する
が前部ピストン6が後退限から前進するのに応じて閉弁
するように構成される中心型のリリーフ弁271 が設け
られ、後部補給液室23および後部液圧室9間には、後
部ピストン7が後退限に在るときには開弁するが後部ピ
ストン7が後退限から前進するのに応じて閉弁するよう
に構成される中心型のリリーフ弁272 が設けられる。
【0014】図2を併せて参照して、前部補給液室16
および前部液圧室8間に設けられるリリーフ弁27
1 は、前部ピストン6の前端部に同軸にかつ一体に連設
されて前部液圧室8に突入する弁筒301 と、該弁筒3
1 内に前後動可能に収納されるとともに後方に向けて
ばね付勢される支持部材31と、前部ピストン6が後退
限にあるときには支持部材31をばね付勢力に抗して前
進位置に保持するが前部ピストン6の前進時には支持部
材31のばね付勢力による後退位置への後退動作を許容
する開弁棒321 と、弁筒301 の内面に摺接して支持
部材31に装着されるカップ状の弁体33と、弁筒30
1 に設けられる弁孔34とを備える。
【0015】前部ピストン6には、その前端部に開口す
る連通孔35が弁筒301 と同軸にして穿設されるとと
もに、該連通孔35の後端を開口させる長孔36が前部
ピストン6の軸方向に長くして穿設され、長孔36の両
端は前部補給液室16に連通される。しかも長孔36に
は、両端をシリンダ体5に固定的に支持される開弁棒3
1 が挿通される。
【0016】前部ピストン6の前端部には、弁筒301
を同軸に覆うカップ形の弁函371が嵌着され、該弁函
371 には、複数の透孔38…が周方向に間隔をあけて
穿設される。而して前部戻しばね15はシリンダ孔5a
の前端壁と弁函371 との間に縮設される。また弁筒3
1 内に収納された支持部材31と弁函371 との間に
は弁ばね39が縮設されており、この弁ばね39のばね
力により支持部材31は、前部ピストン6に対して後方
に付勢されることになる。さらに支持部材31には、後
方に延びて連通孔35に遊挿されるとともに後端を開弁
棒321 に当接させ得るロッド40が同軸にかつ一体に
連設されており、このロッド40の外面と連通孔35の
内面との間には環状の通路41が形成される。
【0017】弁体33は、弁筒301 の内面に摺接する
リップ33aを有してゴム等の弾性材によりカップ形に
形成されるものであり、支持部材31の外周に設けられ
た環状の装着溝31aに装着される。而して該弁体33
により、弁筒301 内は、通路41および長孔36を介
して前部補給液室16に通じる後部液室42と、透孔3
8…を介して前部液圧室8に通じる前部液室43とに区
画され、リップ33aは、前部液室43の液圧が拡径方
向に作用するように形成されている。
【0018】ところで、支持部材31および弁体33
は、前部ピストン6が後退限に在るときには図1および
図2で示す前進位置にあるが、前部ピストン6の前進動
作に応じて図2における右側に後退した後退位置となる
ものであり、その前進位置におけるリップ33aの弁筒
301 内面への摺接位置と、後退位置におけるリップ3
3aの弁筒301 内面への摺接位置との間で弁筒301
内面に開口するようにして、1あるいは複数の弁孔34
が弁筒301 に穿設される。すなわち弁孔34は、支持
部材31のの前進位置および後退位置に応じてリップ3
3aにより後部液室42および前部液室43に交互に連
通される位置で、弁筒301 に設けられる。
【0019】再び図1において、後部補給液室23およ
び後部液圧室9間に設けられるリリーフ弁272 は、後
部ピストン7の前端部に同軸にかつ一体に連設されて後
部液圧室8に突入する弁筒301 と、該弁筒301 内に
前後動可能に収納されるとともに後方に向けてばね付勢
される支持部材31と、後部ピストン6が後退限にある
ときには支持部材31をばね付勢力に抗して前進位置に
保持するが前部ピストン6の前進時には支持部材31の
ばね付勢力による後退位置への後退動作を許容する開弁
棒322 と、弁筒301 の内面に摺接して支持部材31
に装着されるカップ状の弁体33と、弁筒301 に設け
られる弁孔34とを有するものである。このリリーフ弁
272 において開弁棒322 の支持構造を除く他の部分
の構成は、基本的にはリリーフ弁271 と同一であり、
リリーフ弁271 に対応する部分には同一の参照符号を
付す。
【0020】前部ピストン7に連なるピストンロッド1
3には、両端を後部補給液室23に通じさせる長孔45
が連通孔35の後端を開口させるようにして軸方向に長
く穿設されており、長孔45に挿通された開弁棒322
の両端はピストンロッド13を囲繞する支持リング46
で支持され、該支持リング46は軸受部材12で受けら
れる。
【0021】後部ピストン7の前端部に嵌着される弁函
372 には、前方に延びる間隔規制ロッド48の後端が
同軸に結合され、前部ピストン6の後端部にはキャップ
状に形成されたリテーナ49が嵌合される。このリテー
ナ49には、間隔規制ロッド48の前端部を移動可能に
挿通させる挿通孔50が同軸に穿設されており、間隔規
制ロッド48の前端には、その挿通孔50の周縁に前方
側から係止可能な係止頭部48aが設けられる。而して
後部戻しばね14は弁函372 およびリテーナ49間に
縮設されるものであり、この後部戻しばね14のばね力
により前部および後部ピストン6,7は相互に離反する
方向に付勢されるが、間隔規制ロッド48の係止頭部4
8aがリテーナ49に係止することにより前部および後
部ピストン6,7間の最大間隔が規制されることにな
る。
【0022】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、ピストンロッド13に操作力が作用しない状態で
は、後部ピストン7が後部戻しばね14の弾発力により
支持リング46を介して軸受部材12で受けられた後退
限に保持され、また前部戻しばね15で後方に付勢され
るとともに前部戻しばね15よりも大きなばね荷重の後
部戻しばね14で前方側に付勢された前部ピストン6
は、間隔規制ロッド48の係止頭部48aがリテーナ4
9に係止して後部ピストン7との間の間隔を最大間隔に
規制された後退限に保持される。この場合、リリーフ弁
271 ,272 では、長孔36,45内に挿通されてい
る開弁棒321 ,322 がピストン6,7に対して前進
限にあり、それによりロッド40が弁ばね39のばね力
に抗して支持部材31を図2で示す前進位置まで前進さ
せており、弁体33のリップ33aが弁孔34よりも前
方で弁筒301 の内面に摺接した状態にあって、弁孔3
4は前部および後部液圧室8,9を前部および後部補給
液室16,23に通じる後部液室42に連通させた状態
に在る。
【0023】この状態からピストンロッド13により後
部ピストン7を前進させれば、先ず後部戻しばね14を
介して前部ピストン6を前進させて前部戻しばね15を
圧縮する。而して、後部ピストン7の前進によれば、先
ず後部ピストン7側のリリーフ弁272 において、開弁
棒322 が後部ピストン7に対して相対的に後退するの
に応じて弁体33が弁ばね39のばね力で弁孔34より
も後方でリップ33aを弁筒301 の内面に摺接させる
位置に後退し、後部液圧室9は後部補給液室23との連
通が断たれて収縮し、後部液圧室9に発生した液圧が出
力ポート11から出力される。
【0024】また後部液圧室9に液圧が発生すると、前
部ピストン6が前部戻しばね14を圧縮しながら前進
し、これにより前部ピストン6側のリリーフ弁271
おいても、弁体33が弁ばね39のばね力で弁孔34よ
りも後方でリップ33aを弁筒301 の内面に摺接させ
る位置に後退し、前部液圧室8が前部補給液室16との
連通が断たれて収縮し、前部液圧室8に発生した液圧が
出力ポート10から出力される。
【0025】このようなタンデム型マスタシリンダの両
リリーフ弁271 ,272 は、弁体33のリップ33a
を弁孔34よりも前方で弁筒301 の内面に摺接させて
液圧室8,9を後部液圧室42に通じさせる開弁状態
と、前記リップ33aを弁孔33よりも後方で弁筒30
1 の内面に摺接させて液圧室8,9を後部液室42から
遮断する閉弁状態とを切換えるものであるが、開弁状態
および閉弁状態の切換時にリップ33aが弁孔34を通
過する際に、弁孔34からリップ33aにはその縮径方
向に作用する液圧室8,9の液圧が作用するのに対し、
前部液室43すなわち液圧室8,9の液圧がリップ33
aを拡径する方向にも作用している。したがってポンピ
ングプレーキ操作やアンチロック制御に応じたリリーフ
弁271 ,272 の開閉作動時に、弁孔34に対応する
部分でリップ33aの内、外に作用する液圧は同一とな
り、リップ33aにその一部を弁孔34に食い込ませる
方向の差圧が作用することはないので、リップ33aが
弁孔34に食い込むことはなく、リップ33aの損傷が
防止される。
【0026】図3は本発明の第2実施例を示すものであ
り、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号
を付す。
【0027】前部補給液室13(図1および図2参照)
および前部液圧室8間に設けられるリリーフ弁273
弁筒302 は、カップ形に形成される弁函373 に設け
られており、弁函373 を前部ピストン6に嵌着するこ
とにより弁筒302 が前部ピストン6に連設されること
になる。しかも弁函372 および前部ピストン6間には
Oリング51が介装される。
【0028】この第2実施例によっても上記第1実施例
と同様の効果を奏することができる。
【0029】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0030】たとえば、上記第1および第2実施例で
は、ピストンが後退限にあるときには弁体を開弁棒で開
弁位置に押圧保持するがピストンの前進時には該ピスト
ンに対して前記開弁棒が相対的に後退するのに応じて弁
体を閉弁位置とする所謂「押圧開弁式」のリリーフ弁に
ついて説明したが、本発明は、弁体から前方に延びる規
制ロッドの前端部を開弁部材に係合可能としておき、ピ
ストンが後退限にあるときには規制ロッドを開弁部材に
係合させることにより弁体を開弁位置に引張保持するが
ピストンの前進時には規制ロッドが開弁部材との係合を
解除して前進するのに伴って弁体を閉弁位置に移動させ
る所謂「引張開弁式」のリリーフ弁についても適用可能
である。またシリンダ体に単一のピストンが摺動可能に
嵌合されるタイプのマスタシリンダに本発明を適用する
ことも可能である。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明に従うリリーフ弁
は、液圧室に突入する弁筒がピストンの前端部に連設さ
れ、該弁筒内には、後方に向けてばね付勢される支持部
材が、ピストンが後退限にあるときの前進位置とピスト
ンが前進したときの後退位置との間を移動可能に収納さ
れ、その支持部材の移動時に常に弁筒の内面に摺接す
環状のリップを有する弁体が支持部材に装着されると
共に、この弁体により弁筒内が、補給液室に通じる後部
液室と液圧室に通じる前部液室とに油密に区画され、リ
ップは前部液室の液圧を拡径方向に、また後部液室の液
圧を縮径方向にそれぞれ受けるように形成され、弁筒
周壁には,その内外を連通し前記リップと協働して弁機
能を果たす弁孔が形成され、この弁孔は、支持部材が前
進位置にあるときに前記リップと弁筒内周面との摺接部
より後側に在って後部液室に開口し、また同支持部材が
後退位置にあるときに前記摺接部より前側に在って前部
液室に開口するので、リリーフ弁の開閉作動時に弁体
のリップにそのリップの一部が弁孔に食い込む方向の差
圧が作用することを回避し、弁体の弁孔への食込みによ
る損傷を確実に防止することができる。またリップと協
働して弁機能を果たす上記弁孔は弁筒の周壁に穿設され
ていて,ピストンの前進時(支持部材の後退時)には弁
体のリップ先端よりも前側にあるため,ピストン前進に
より増大する液圧室の圧力がリップを弁孔に食い込ませ
る方向に作用する虞れはなく,従ってその液圧室の圧力
が過大となってもリップの弁孔への食込みを確実に回避
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のマスタシリンダの縦断側面図であ
る。
【図2】図1の2矢視部拡大図である。
【図3】第2実施例の図2に対応した断面図である。
【符号の説明】
5・・・シリンダ体 6,7・・・ピストン 8,9・・・液圧室 16,23・・・補給液室 18・・・リザーバ 271 ,272 ,273 ・・・リリーフ弁 301 ,302 ・・・弁筒 31・・・支持部材 33・・・弁体 33a・・・リップ 34・・・弁孔 42・・・後部液室 43・・・前部液室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ体(5)に摺動可能に嵌合され
    るピストン(6,7)の前端部を臨ませる液圧室(8,
    9)と、前記ピストン(6,7)の背部を臨ませるとと
    もにリザーバ(18)に通じる補給液室(16,23)
    との間に設けられ、ピストン(6,7)が後退限にある
    ときの開弁状態とピストン(6,7)が後退限から前進
    したときの閉弁状態とを切換可能なマスタシリンダ用中
    心型リリーフ弁において、 圧室(8,9)に突入する弁筒(301 ,302 )が
    ピストン(6,7)の前端部に連設され、該弁筒(30
    1 ,302 )内には、後方に向けてばね付勢される支持
    部材(31)が、ピストン(6,7)が後退限にあると
    きの前進位置とピストン(6,7)が前進したときの後
    退位置との間を移動可能に収納され、その支持部材(31)の移動時に常に 弁筒(301 ,3
    2 )の内面に摺接する環状のリップ(33a)を有
    する弁体(33)が支持部材(31)に装着されると共
    に、この弁体(33)により弁筒(30 1 ,30 2 )内
    が、補給液室(16,23)に通じる後部液室(42)
    と液圧室(8,9)に通じる前部液室(43)とに油密
    区画され、 前記リップ(33a)は前部液室(43)の液圧を拡径
    方向に、また後部液室(42)の液圧を縮径方向にそれ
    ぞれ受けるように形成され、 弁筒(301 ,302 の周壁には、その内外を連通
    前記リップ(33a)と協働して弁機能を果たす弁孔
    (34)が形成され、この弁孔(34)は、支持部材
    (31)が前進位置にあるときに前記リップ(33a)
    と弁筒(30 1 ,30 2 )内周面との摺接部より後側に
    在って後部液室(42)に開口し、また同支持部材(3
    1)が後退位置にあるときに前記摺接部より前側に在っ
    て前部液室(43)に開口すること特徴とするマスタ
    シリンダ用中心型リリーフ弁。
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