JP2561020Y2 - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2561020Y2
JP2561020Y2 JP7084992U JP7084992U JP2561020Y2 JP 2561020 Y2 JP2561020 Y2 JP 2561020Y2 JP 7084992 U JP7084992 U JP 7084992U JP 7084992 U JP7084992 U JP 7084992U JP 2561020 Y2 JP2561020 Y2 JP 2561020Y2
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valve
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oil
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孝義 篠原
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の油圧ブレー
キ、クラッチ等を作動させるマスタシリンダに関し、特
に、シリンダ本体と、このシリンダ本体のシリンダ孔に
摺動自在に嵌合するピストンと、このピストンの前端と
シリンダ孔とによって画成される油圧室と、ピストンの
内部を貫通して油溜と油圧室とを接続するリリーフポー
トと、ピストンの前進に連動してリリーフポートを閉塞
するポペット弁とを備えたものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かかるマスタシリンダは、例えば実開平
3−47856号公報に開示されているように、既に知
られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
マスタシリンダは、ピストンに形成したリリーフポート
とシリンダ孔に形成した圧力室との連通を遮断するポペ
ット弁の弁体が、それと一体に形成されたコネクティン
グロッドを介して保持されているため、そのコネクティ
ングロッドを案内するホルダやばね座のセンタリング精
度が悪いと弁体が傾いて弁座に正確に着座しなくなるば
かりか、ばね座から受ける摩擦力で弁体がピストンと共
に移動してしまい、閉弁タイミングが遅れて応答性が低
下する虞がある。
【0004】本考案は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、マスタシリンダのポペット弁のシール性及び応答
性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、ポペット弁が、ピストンの前端に前後方
向に所定距離だけ摺動可能に支持された弁函と、この弁
函を後方に付勢する戻しばねと、この戻しばねで付勢さ
れた弁函の後退限を規制する後退限規制手段と、弁函の
内部に遊嵌されてピストンの前進によりリリーフポート
の前端開口部に形成した弁座に着座可能な弁体と、この
弁体を弁函の内部で弁座から離間する方向に付勢する弁
ばねとを備えたことを特徴とする。
【0006】
【実施例】以下、図面により本考案の実施例を説明す
る。
【0007】図1及び図2は本考案の一実施例を示すも
ので、図1は自動車のブレーキ用タンデム形マスタシリ
ンダの縦断面図、図2は図1の2部拡大図である。
【0008】先ず、図1において、シリンダ本体1には
前端を閉じたシリンダ孔11 が形成されており、このシ
リンダ孔11 に前部ピストン2f及び後部ピストン2r
が摺動自在に嵌合される。その前部ピストン2fは、シ
リンダ孔11 前端壁との間に前部油圧室3fを画成し、
また前,後部ピストン2f,2rは、その間に後部油圧
室3rを画成し、これら油圧室3f,3rの出力ポート
4f,4rに自動車の2系統のブレーキ油圧回路がそれ
ぞれ接続される。
【0009】前,後部ピストン2f,2rは、前面が
前,後部油圧室3f,3rにそれぞれ臨むカップシール
5,5が前端に装着され、また前部ピストン2fは、上
記カップシール5とリップの向きを逆にした2次カップ
シール6が後端に装着される。
【0010】前,後部ピストン2f,2rは、それぞれ
中間部を小径にしてシリンダ孔11内周面との間に補給
油室7f,7rを画成し、これら補給油室7f,7rを
カップシール5,5の背面に連通させる油孔8f,8r
がピストン2f,2rの前端部に穿設される。
【0011】シリンダ本体1の上側部には、前部油圧室
3fに隣接して円筒状の補助油溜10が一体に突設さ
れ、その上端部に合成樹脂製の主油溜11が嵌着され
る。主油溜11には、公知のフロート式油面センサ12
が設置されていて、主油溜11内の油面が規定レベル以
下に低下すると、図示しない警報器に作動信号を送るよ
うになっている。
【0012】補助油溜10は、シリンダ本体1と一体の
隔壁13により前,後部油溜室14f,14rに仕切ら
れており、各ピストン2f,2rが所定の後退限に位置
するとき、前部油溜室14fがシリンダ本体1に形成し
た油孔15、補給油室7f、前部ピストン2fの内部に
形成したリリーフポート16及び前部ピストン2fの前
端に設けたポペット弁17を介して前部油圧室3fに連
通し、また後部油溜室14rから後方へ延びる油路18
がリリーフポート19及びサプライポート20を介して
後部油圧室3r及び補給油室7rに連通する。
【0013】前端に後部ピストン2rを支持して後方に
延出するピストンロッド21は、シリンダ孔11 の後部
に嵌着されてサークリップ22で固定されたピストンガ
イド23にシール部材24を介して前,後摺動自在に案
内され、該ピストンガイド23の前端に当接することに
より後退限を規制される。そしてピストンロッド21に
は、図示しないブレーキペダルにより操作されるブース
タの出力杆25が連接される。
【0014】前,後ピストン2f,2r間には、前部ピ
ストン2fの後退限を決定するピストン間隔規制手段2
6が設けられる。ピストン間隔規制手段26は、後部ピ
ストン2rの前端にボルト27により固定された固定座
板28と、上記ボルト27上を限られたストロークで摺
動し得る可動座板29と、両座板28,29間に縮設さ
れた後部戻しばね30rとから構成される。
【0015】次に、図2を併せて参照しながらポペット
弁17の構造を説明する。
【0016】前部ピストン2fの前端には後面が開放し
た概略カップ状の弁函31が前,後摺動自在に嵌合され
る。弁函31の摺動可能範囲は、前部ピストン2fの外
周に嵌着したストッパリング32を、弁函31の内周に
形成した所定の前,後方向幅を有するスライド溝311
に遊嵌させることにより規制される。弁函31の内部に
は、金属製の本体部33にゴム製の弁部34を結合して
なる弁体35が、その姿勢を固定されることなく遊嵌さ
れる。弁体35は、その本体部33を弁函31の底部3
2 に当接した状態に保持し、且つ弁部34を前部ピス
トン2fの前端に形成した弁座36から離間させるべ
く、弁ばね37で前方に付勢される。また弁函31に
は、弁体35の本体部33前面を前部油圧室3fに連通
させる複数の油孔315 …が形成される。
【0017】而して、ポペット弁17が図示した開弁位
置にあるとき、前部油溜室14fは、油孔15、補給油
室7f、リリーフポート16、弁座36と弁体35間の
隙間及び弁函31の油孔313 …を介して前部油圧室3
fに連通する。
【0018】弁函31の前部に突設した雄ねじ部314
には頭部381 を有するガイドロッド38が螺合してお
り、このガイドロッド38はシリンダ孔11 の前端壁に
設けた座板39に摺動自在に嵌合される。弁函31は座
板39との間に縮設した前部戻しばね30fによって後
方に付勢れており、その後退限はガイドロッド38の頭
部381 が座板39の内面に当接することにより規制さ
れる。前記ガイドロッド38及び座板39は、弁函31
の後退限規制手段40を構成する。弁函31が前記後退
限にあるとき、弁函31は前部ピストン2fに対して相
対的に前進した位置にあり、従って弁体35は弁座36
から離間した状態にある。
【0019】次に、この実施例の作用について説明す
る。
【0020】ブースタの出力杆25により後部ピストン
2rを前進させると、後部ピストン2rのカップシール
5がリリーフポート19の開口位置を過ぎた瞬間に後部
油圧室3rとリリーフポート19との連通が断たれるた
め、後部ピストン2rの前進量に応じて後部油圧室3r
の油圧が上昇し、その油圧は後部ポート4rを介して対
応するブレーキキャリパに伝達される。
【0021】後部ピストン2fが前進すると、後部油圧
室3rに発生した油圧及び後部戻しばね30rの弾発力
によって、前部ピストン2fが前進する。前部ピストン
2fの前進開始当初、前部戻しばね30fで後方に付勢
された弁函31は停止しているため、前部ピストン2f
は弁函31に対して相対的に前進する。その結果、前部
ピストン2fの前端に形成した弁座36が弁ばね37に
抗して直ちに弁体35に着座してポペット弁17が閉弁
し、リリーフポート16と前部油圧室3fとの連通が遮
断される。前部ピストン2fが更に前進すると、弁函3
1は前部戻しばね30fを圧縮しながら前部ピストン2
fと一体に前進し、前部ピストン2fの前進量に応じて
前部油圧室3fに発生した油圧が前部ポート4fを介し
て対応するブレーキキャリパに伝達される。
【0022】上述のように前部ピストン2fの前進に伴
って弁体35の弁部34が弁座36に着座すると、前部
油圧室3fに発生した油圧が弁函31の油孔315 …か
ら弁体35の本体部33前面に作用して弁部34を弁座
36に密着させるため、たとえ弁函31が傾いた場合で
あっても、その傾きに影響されることなく弁体35を弁
座36に密着させることが可能となり、ポペット弁17
のシール性が向上する。尚、弁函31の油孔315 …は
省略することも可能であり、その場合には弁函31内部
の油圧が弁体35の外周から本体部33前面に作用する
ことになる。
【0023】ブースタの作動を解除すると前,後ピスト
ン2f,2rは戻しばね30f,30rの弾発力で所定
の後退限まで戻され、その過程で前,後部油圧室3f,
3rが減圧すると、カップシール5,5の外周部がその
前,後の圧力差によって前方に撓み、その隙間と各ピス
トン2f,2rの油孔8f,8rとを介して補給油室7
f,7rから油圧室3f,3rへの作動油の補給が行わ
れる。このとき過剰補給が行われれば、前部ピストン2
fにおいては開弁したポペット弁17、リリーフポート
16、補給油室7f及び油孔15を介して、また後部ピ
ストン2rにおいてはリリーフポート19及び油路18
を介して補助油溜10に作動油が戻される。
【0024】而して、前部ピストン2fの前端に弁函3
1を摺動自在に支持するとともに、この弁函31の内部
にコネクティングロッドを持たない弁体35を遊嵌させ
たことにより、前部ピストン2fの前進時に弁座36を
弁体35に速やかに且つ正確に着座させてリリーフポー
ト16を確実に閉塞することができ、これによりポペッ
ト弁のシール性及び応答性を向上させることができる。
【0025】以上、本考案の実施例を詳述したが、本考
案は前記実施例に限定されるものでなく、種々の小設計
変更を行うことができる。
【0026】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、ポペット
弁の弁函をピストンに摺動可能に支持させるとともに、
この弁函の内部にピストンの前端に形成した弁座に着座
可能な弁体を遊嵌させたので、ピストンを弁函に対して
スムーズに前進させて弁座を弁体に速やかに着座させる
ことができ、これによりポペット弁の閉弁時の応答性を
向上させて液損を減少させることが可能となる。しか
も、弁函の内部に遊嵌された弁体は油圧室に発生した油
圧で弁座に着座するため、弁函の傾きに影響されること
なく弁座に馴染んでポペット弁のシール性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すタンデム型マスタシリ
ンダの縦断面図
【図2】図1の2部拡大図
【符号の説明】
1 シリンダ本体 11 シリンダ孔 2f 前部ピストン(ピストン) 3f 前部油圧室(油圧室) 11 主油溜(油溜) 16 リリーフポート 17 ポペット弁 30f 前部戻しばね(戻しばね) 31 弁函 35 弁体 36 弁座 37 弁ばね 40 後退限規制手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ本体(1)と、このシリンダ本
    体(1)のシリンダ孔(11 )に摺動自在に嵌合するピ
    ストン(2f)と、このピストン(2f)の前端とシリ
    ンダ孔(11 )とによって画成される油圧室(3f)
    と、ピストン(2f)の内部を貫通して油溜(11)と
    油圧室(3f)とを接続するリリーフポート(16)
    と、ピストン(2f)の前進に連動してリリーフポート
    (16)を閉塞するポペット弁(17)とを備えたマス
    タシリンダにおいて、 ポペット弁(17)が、ピストン(2f)の前端に前後
    方向に所定距離だけ摺動可能に支持された弁函(31)
    と、この弁函(31)を後方に付勢する戻しばね(30
    f)と、この戻しばね(30f)で付勢された弁函(3
    1)の後退限を規制する後退限規制手段(40)と、弁
    函(31)の内部に遊嵌されてピストン(2f)の前進
    によりリリーフポート(16)の前端開口部に形成した
    弁座(36)に着座可能な弁体(35)と、この弁体
    (35)を弁函(31)の内部で弁座(36)から離間
    する方向に付勢する弁ばね(37)とを備えたことを特
    徴とする、マスタシリンダ。
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