JPH11180288A - マスタシリンダのセンタバルブ装置 - Google Patents

マスタシリンダのセンタバルブ装置

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JPH11180288A
JPH11180288A JP34969297A JP34969297A JPH11180288A JP H11180288 A JPH11180288 A JP H11180288A JP 34969297 A JP34969297 A JP 34969297A JP 34969297 A JP34969297 A JP 34969297A JP H11180288 A JPH11180288 A JP H11180288A
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piston
valve seat
seal lip
face
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Kazuhiro Kosugi
一宏 小杉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスタシリンダのセンタバルブ装置におい
て、ブレーキのアンチロック制御時、キックバックによ
る高油圧によりシールリップが半径方向内向きに押され
ても、シール部材がポペット弁の傘部から剥離すること
を簡単に防止することができるようにする。 【解決手段】 ポペット弁16を、ピストン2fのリリ
ーフポート14fに遊挿される弁杆31と、その一端に
形成されてピストン前端面の弁座20に対向する傘部3
2と、この傘部32の、弁座20側端面に形成された環
状凹部32aに充填、接合されるシール部材34とから
構成すると共に、そのシール部材34に、その端面から
隆起して弁座20に着座し得る環状のシールリップ34
aと、それを囲繞する環状溝35とを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の、主とし
てアンチロックブレーキに用いるマスタシリンダのセン
タバルブ装置に関し、特に、シリンダボディのシリンダ
孔に嵌合して油圧室を画成するピストンに、油圧室に臨
む弁座と、この弁座を通して油圧室をリザーバに連通す
るリリーフポートとを形成し、弁座と協働してリリーフ
ポートを開閉するポペット弁を、リリーフポートに遊挿
される弁杆と、この弁杆の一端に形成されて弁座に対向
する傘部と、この傘部の、弁座側端面に形成された環状
凹部に充填、接合されるシール部材とから構成すると共
に、そのシール部材に、その端面から隆起して弁座に着
座し得る環状のシールリップを形成し、このポペット弁
に、ピストンの後退位置でこれを閉弁し、ピストンの前
進に伴いこれを閉弁する開閉作動手段を連結したものゝ
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝるマスタシリンダのセンタバルブ装
置は、例えば特開平4−50915号公報に開示されて
いるように、既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かゝるセンタバルブ装
置を備えたマスタシリンダにおいては、ブレーキのアン
チロック制御時、特に減圧制御時に、キックバック圧が
油圧室に伝達され、これに伴いシールリップに半径方向
内向きの高油圧が加わることになるが、上記公報に示さ
れたセンタバルブ装置では、ポペット弁のシール部材
の、シールリップが隆起する外端面が平坦面になってい
るため、上記高油圧によりシールリップが半径方向内向
きに押されたとき、シールリップの外周側のシール部材
の外端面に大なる引張り力が作用して、シール部材が傘
部の環状凹部の内周面から剥離する懸念がある。
【0004】本発明は、かゝる点に鑑みてなされたもの
で、ブレーキのアンチロック制御時、キックバックによ
る高油圧によりシールリップが半径方向内向きに押され
ても、シール部材がポペット弁の傘部から剥離すること
を簡単に防止することができる、前記マスタシリンダの
センタバルブ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、シリンダボディのシリンダ孔に嵌合して
油圧室を画成するピストンに、油圧室に臨む弁座と、こ
の弁座を通して油圧室をリザーバに連通するリリーフポ
ートとを形成し、弁座と協働してリリーフポートを開閉
するポペット弁を、リリーフポートに遊挿される弁杆
と、この弁杆の一端に形成されて弁座に対向する傘部
と、この傘部の、弁座側端面に形成された環状凹部に充
填、接合されるシール部材とから構成すると共に、その
シール部材に、その端面から隆起して弁座に着座し得る
環状のシールリップを形成し、このポペット弁に、ピス
トンの後退位置でこれを閉弁し、ピストンの前進に伴い
これを閉弁する開閉作動手段を連結した、マスタシリン
ダのセンタバルブ装置において、シール部材の端面に、
シールリップを囲繞する環状溝を形成したことを第1の
特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば、ポペット弁のシ
ールリップをピストンの弁座に着座させた制動中に、ア
ンチロック制御装置の作動に伴うキックバック圧が油圧
室に返ってきて、該油圧室が大きく昇圧すると、シール
リップが外周面に高油圧を受けて半径方向内方へ押され
ることにより、シール部材の、シールリップ外周側の外
端面に引張り力が作用するが、その引張り力は、シール
リップの根元を囲繞する、シール部材端面の環状溝で吸
収もしくは緩和され、上記引張り力によるシール部材外
周面と傘部の環状凹部内周面との剥離を防ぐことができ
る。
【0007】また本発明は、上記特徴に加えて、弁座
を、半径方向外方に向かって下り勾配となる円錐状に形
成したことを第2の特徴とする。
【0008】この第2の特徴によれば、シールリップが
弁座への着座時、上記のよう高油圧により、半径方向内
方へ押されても、弁座によって、シールリップの半径方
向内方への変位を抑制することができ、その結果、シー
ルリップの弁座に対する正常な着座状態を維持し得ると
共に、シールリップ外周側でのシール部材端面に引張り
力が作用することが緩和され、前記環状溝の作用と相俟
って、シール部材外周面と傘部の環状凹部内周面との剥
離をより確実に防ぐことができる。
【0009】
【実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面に示す
本発明の実施例の基づいて以下に説明する。
【0010】図1はマスタシリンダの縦断側面図、図2
は図1の前部センタバルブ装置周りの拡大図、図3は図
2の3部拡大図、図4は図2の4−4線断面図、図5は
図3に対応する作用説明図である。
【0011】先ず、図1において、Mは、自動車の2系
統式アンチロックブレーキ用のタンデム型マスタシリン
ダを示し、そのシリンダボディ1のシリンダ孔1aには
前部ピストン2f及び後部ピストン2rが直列に嵌装さ
れ、前部ピストン2fとシリンダ孔1aの前端壁間に前
部油圧室3fが、また両ピストン2f,2r間に後部油
圧室3rがそれぞれ画成される。そして、両油圧室3
f,3rの出力ポート4f,4rに2系統のブレーキ油
圧回路が接続される。
【0012】後部ピストン2rは、シリンダ孔1aの後
端部に嵌着された軸受9に摺動自在に支承されるピスト
ンロッド2bを有し、このピストンロッド2bには、ブ
レーキぺダルにより作動される負圧ブースタの出力杆R
が連接される。
【0013】各ピストン2f,2rは、シリンダ孔1a
に密接するカップシール5f,5rをそれぞれ備えてお
り、またそれぞれの中間部はシリンダ孔1a内に前部お
よび後部補給油室6f,6rを画成すべく小径になって
いる。そして、これら補給油室6f,6rをカップシー
ル5f,5rの背面に連通させる油孔7f,7rが各ピ
ストン2f,2rに穿設される。
【0014】前部油圧室3fには前部ピストン2fを後
退方向へ付勢する前部戻しばね8fが、また両ピストン
2f,2r間には後部ピストン2rを後退方向へ付勢す
る後部戻しばね8rがそれぞれ縮設される。
【0015】シリンダボディ1の上部には、前後一対の
サプライポート12,12を介して前部補給油室6f及
び後部補給油室6rにそれぞれ連通する前後一対の入口
筒25f,25rが形成されており、これらにリザーバ
10の底壁に突設された前後一対の出口筒26f,26
rがシール部材27,27を介してそれぞれ嵌め込ま
れ、シリンダボディ1及びリザーバ10の相対向面にそ
れぞれ突設された連結ボス28,29がボルト30によ
って結合される。こうしてリザーバ10はマスタシリン
ダMに結合される。
【0016】リザーバ10の内部は、その底壁から起立
した一定高さの隔壁11により前部油室10fと後部油
室10rとに仕切られる。したがって、前部油室10f
及び後部油室10rは、前部補給油室6f及び後部補給
油室6rとそれぞれ連通する。リザーバ10内は、通
常、隔壁11の上端以上のレベルまで作動油が貯留して
いる。
【0017】また前部補給油室6fは、前部ピストン2
fの中間部を横断する長孔13fと、この長孔13fか
ら前部ピストン2fの中心部を通ってその前端面に開口
するリリーフポート14fとを介して前部油圧室3fと
も連通する。前記長孔13fは、前部ピストン2fの摺
動ストロークよりも長い長径を該ピストン2fの軸方向
に向けて設けられる。
【0018】図2及び図3において、前部ピストン2f
のリリーフポート14fを開閉するために前部センタバ
ルブ装置Vfが前部ピストン2fに設けられる。この前
部センタバルブ装置Vfは、弁座20、弁ハウジング1
5、ポペット弁16、弁ばね17及び開弁棒18からな
っている。
【0019】弁座20は、リリーフポート14fを中心
にして前部ピストン2fの前端面に形成されるもので、
半径方向外方に向かって下り勾配となる円錐状をなして
いる。
【0020】開弁棒18は、前部ピストン2fの長孔1
3fを貫通して、シリンダボディ1に両端を固定支持さ
れる。
【0021】弁ハウジング15は、周壁に通孔19を有
するカップ形をなしていて、前部ピストン2fの前端部
に嵌合されると共に、係止リング21により係止され
る。
【0022】ポペット弁16は、リリーフポート14f
を摺動自在に貫通する弁杆31と、それの一端に一体に
形成されて弁座20に対向する傘部32とを備え、弁杆
31の周面には、リリーフポート14fを導通状態にす
る複数条の軸方向溝31a(図4参照)が設けられる。
弁杆31及び傘部32は金属製である。
【0023】傘部32には、弁杆31側の端面に開口す
る環状凹部32aと、それと反対側の端面に開口する円
形凹部31bと、これら環状凹部32a及び円形凹部3
1b間を連通する複数のアンカ孔31cとが設けられ、
これらにゴムからなる弾性体33が充填、加硫接合され
る。この弾性体33の、環状凹部32aに充填、接合さ
れた部分でシール部材34が構成され、このシール部材
34の外端面には、弁座20に着座し得る環状のシール
リップ34aが一体に突設されると共に、このシールリ
ップ34aの根元を囲繞する環状溝35が形成される。
【0024】シールリップ34aと反対側の弾性体33
の端部は、段状をなして傘部32の端面から突出してお
り、その段状突出部と弁ハウジング15の前端壁との間
に弁ばね17が縮設され、そのばね力によりポペット弁
16は、シールリップ34aを弁座20に着座すべく付
勢される。
【0025】而して、開弁棒18及び弁ばね17は、ポ
ペット弁16を開閉する開閉作動手段Aを構成する。
【0026】再び図1において、後部補給油室6rは、
後部ピストン2rの中間部を横断する長孔13rと、こ
の長孔13rから後部ピストン2rの中心部を通ってそ
の前端面に開口するリリーフポート14rとを介して後
部油圧室3rと連通する。上記長孔13rは、その長径
が前部ピストン2fの長孔13fより短くなっている。
【0027】後部ピストン2rのリリーフポート14r
を開閉するために後部センタバルブ装置Vfが後部ピス
トン2rに設けられる。後部センタバルブ装置Vrは、
長孔13rを貫通する開弁棒18の両端を、前記軸受9
の直前で後部ピストン2fのピストンロッド2bに摺動
自在に嵌合するストッパリング37に支持させた点を除
けば、前記前部センタバルブ装置Vfと同様の構成であ
るので、その構成の説明は省略する。
【0028】ストッパリング37は、前記軸受9の前端
に当接して後部ピストン2fの後退位置を規定するよう
になっている。
【0029】後部センタバルブ装置Vrの弁ハウジング
15の前面には、前端に膨大頭部38aを有する案内軸
38が突設され、これに前部ピストン2fの後端を受け
止めるリテーナ39が摺動自在に嵌合され、このリテー
ナ39と後部ピストン2f間に後部戻しばね8rが縮設
される。この後部戻しばね8rのセット荷重は、前部戻
しばね8fのそれより大きく設定されている。したがっ
て、後部ピストン2fが後退位置を占めるとき、後部戻
しばね8rのばね力によりリテーナ39が案内軸38の
頭部38aとの当接位置へ押しつけられ、このリテーナ
39が、前部戻しばね8fのばね力をもって後退する前
部ピストン2fを受け止めて、その後退位置を規定す
る。前部ピストン2fの後端面には、案内軸38の頭部
38aを受容し得る凹部40が設けられる。
【0030】次にこの実施例の作用について説明する。
【0031】前部ピストン2f及び後部ピストン2fが
それぞれの後退位置を占めていれば、各センタバルブ装
置Vf,Vrにおいては、開弁棒18がポペット弁16
の弁杆16bを受止めて該弁16を開放位置に保持して
いる。
【0032】このような状態から負圧ブースタを作動し
て、その出力杆Rにより後部ピストン2rを前進させれ
ば、先ず後部戻しばね8rを介して前部ピストン2fを
前進させて前部戻しばね8fを圧縮する。
【0033】而して、前部ピストン2fの前進によれ
ば、先ず前部センタバルブ装置Vfにおいて、ポペット
弁16が開弁棒18から離れると同時に弁ばね17の力
でシール部材34を弁座20が着座して、リリーフポー
ト14fを閉鎖する(図5参照)ので、引続く前部ピス
トン2fの前進に伴い前部油圧室3fに油圧が発生し、
その油圧は出力ポート4fから対応する車輪ブレーキに
供給される。
【0034】また前部油圧室3fに油圧が発生すると、
後部ピストン2rの前進に伴い後部戻しばね8rの圧縮
が始まる。すると、先ず後部センタバルブ装置Vrにお
いて、ポペット弁26がストッパリング37及び開弁棒
18から自由になって、弁ばね27から閉弁動作が与え
られるので、シール部材41を弁座21に着座させてリ
リーフポート14rを閉鎖する。こうして後部センタバ
ルブ装置Vrが閉弁すると、引続く後部ピストン2rの
前進により後部油圧室3rに油圧が発生し、この油圧は
出力ポート4rから対応する車輪ブレーキに供給され
る。この間、案内軸38の頭部38aは、前部ピストン
2f後端の凹部40に受容されていくので、後部ピスト
ン2rの前進を妨げない。
【0035】ところで、このような制動中、図示しない
アンチロック制御装置の作動により、高いキックバック
圧が前、後部油圧室3f,3rに返ってきて、これら油
圧室が大きく昇圧すると、各センタバルブ装置Vf,V
rにおいて、弁座20に着座しているシール部材34の
シールリップ34aが外周面に高油圧を受けて、半径方
向内方へ押され、これに伴いシール部材34の、シール
リップ34a外周側の外端面に引張り力が作用するが、
その外端面には、シールリップ34aを囲繞する環状溝
35が形成されているから、上記引張力はその環状溝3
5に吸収もしくは緩和され、上記引張り力によるシール
部材34外周面と傘部32の環状凹部32a内周面との
剥離を防ぐことができ、シール部材34の耐久性を確保
することができる。
【0036】しかも、その際、シールリップ34aが着
座している弁座20は、半径方向外方に向かって下り勾
配となる円錐状に形成されているから、この弁座20に
よって、シールリップ34aの半径方向内方への変位を
抑制することができ、その結果、シールリップ34aの
弁座20に対する正常な着座状態を維持し得ると共に、
シールリップ34a外周側でのシール部材34外端面に
引張り力が作用することが緩和され、前記環状溝35の
作用と相俟って、シール部材34外周面と傘部32の環
状凹部32a内周面との剥離をより確実に防ぐことがで
きる。
【0037】次に負圧ブースタの出力杆Rを後退させれ
ば、両ピストン2f,2rは各戻しばね8f,8rの力
で所定の後退位置まで戻され、その後退過程で油圧室3
f,3rが減圧すれば、カップシール5f,5rの外周
部がその前後の圧力差により前方へ撓んでシリンダ孔1
a内面との間に隙間を生じ、その隙間と各ピストン2
f,2rの油孔7f,7rとを通して補給油室6f,6
rから油圧室3f,3rへ作動油が補給される。そのと
き作動油の過剰補給が生じれば、各ピストン2f,2r
が後退限に戻ったとき、ポペット弁16,26により開
かれるリリーフポート14f,14rを通して、その過
剰分が補給油室6f,6rへ戻される。
【0038】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。例えば、本発明をシングル型マスタシリン
ダに適用することもできる。またリザーバ10をマスタ
シリンダMから分離して配置し、入口筒25f,25r
及び出口筒26f,26r間をそれぞれ導管を介して連
通させることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、シリンダボディのシリンダ孔に嵌合して油圧室を画
成するピストンに、油圧室に臨む弁座と、この弁座を通
して油圧室をリザーバに連通するリリーフポートとを形
成し、弁座と協働してリリーフポートを開閉するポペッ
ト弁を、リリーフポートに遊挿される弁杆と、この弁杆
の一端に形成されて弁座に対向する傘部と、この傘部
の、弁座側端面に形成された環状凹部に充填、接合され
るシール部材とから構成すると共に、そのシール部材
に、その端面から隆起して弁座に着座し得る環状のシー
ルリップを形成し、このポペット弁に、ピストンの後退
位置でこれを閉弁し、ピストンの前進に伴いこれを閉弁
する開閉作動手段を連結した、マスタシリンダのセンタ
バルブ装置において、シール部材の端面に、シールリッ
プを囲繞する環状溝を形成したので、制動中、アンチロ
ック制御装置の作動に伴うキックバック圧が油圧室に返
ってきて、該油圧室が大きく昇圧したとき、シールリッ
プが油圧室の高油圧により半径方向内方へ押されても、
それに伴いシール部材端面に生ずる引張り力を、シール
リップを囲繞する環状溝で吸収もしくは緩和させて、上
記引張り力によるシール部材の傘部からの剥離を防ぐこ
とができ、シール部材の耐久性向上に寄与することがで
きる。
【0040】また本発明の第2の特徴によれば弁座を、
半径方向外方に向かって下り勾配となる円錐状に形成し
たので、シールリップが弁座への着座時、弁座によって
シールリップの半径方向内方への変位を抑制することが
でき、シールリップの弁座に対する正常な着座状態を維
持し得ると共に、前記環状溝の作用と相俟って、シール
部材の傘部からの剥離をより確実に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したマスタシリンダの縦断側面
図。
【図2】図1の前部センタバルブ装置周りの拡大図。
【図3】図2の3部拡大図。
【図4】図2の4−4線断面図。
【図5】図3に対応する作用説明図。
【符号の説明】
A・・・・・・開閉作動手段 M・・・・・・マスタシリンダ Vf,Vr・・センタバルブ装置 1・・・・・・シリンダボディ 1a・・・・・シリンダ孔 2f,2r・・ピストン 10・・・・・リザーバ 14f,14r・・・リリーフポート 16・・・・・ポペット弁 20・・・・・弁座 31・・・・・弁杆 32・・・・・傘部 32a・・・・環状凹部 34・・・・・シール部材 34a・・・・シールリップ 35・・・・・環状溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボディ(1)のシリンダ孔(1
    a)に嵌合して油圧室(3f,3r)を画成するピスト
    ン(2f,2r)に、油圧室(3f,3r)に臨む弁座
    (20)と、この弁座(20)を通して油圧室(3f,
    3r)をリザーバ(10)に連通するリリーフポート
    (14f,14r)とを形成し、弁座(20)と協働し
    てリリーフポート(14f,14r)を開閉するポペッ
    ト弁(16)を、リリーフポート(14f,14r)に
    遊挿される弁杆(31)と、この弁杆(31)の一端に
    形成されて弁座(20)に対向する傘部(32)と、こ
    の傘部(32)の、弁座(20)側端面に形成された環
    状凹部(32a)に充填、接合されるシール部材(3
    4)とから構成すると共に、そのシール部材(34)
    に、その端面から隆起して弁座(20)に着座し得る環
    状のシールリップ(34a)を形成し、このポペット弁
    (16)に、ピストン(2f,2r)の後退位置でこれ
    を閉弁し、ピストン(2f,2r)の前進に伴いこれを
    閉弁する開閉作動手段(A)を連結した、マスタシリン
    ダのセンタバルブ装置において、 シール部材(34)の端面に、シールリップ(34a)
    を囲繞する環状溝(35)を形成したことを特徴とす
    る、マスタシリンダのセンタバルブ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、 弁座(20)を、半径方向外方に向かって下り勾配とな
    る円錐状に形成したことを特徴とする、マスタシリンダ
    のセンタバルブ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030021413A (ko) * 2001-09-06 2003-03-15 주식회사 만도 마스터실린더
KR100423650B1 (ko) * 2000-07-28 2004-03-22 주식회사 만도 마스터실린더의 센터밸브
KR100577773B1 (ko) * 2001-08-13 2006-05-11 주식회사 만도 마스터실린더

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