JP4586222B2 - 高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置 - Google Patents
高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧発生源からの高圧流体を圧力形成室に供給する高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高圧発生源からの高圧流体を圧力形成室に供給する高圧流体供給装置としては、例えば図10及び図11に示されるものが知られている。同図に示されるように、この高圧流体供給装置は、筒体101と同筒体101の中空部に摺動自在に支持される軸体102とを備えている。
【0003】
上記筒体101には、高圧発生源からの高圧流体をその中空部に導入する連通孔103が径方向に貫通するように形成されている。また、上記軸体102には、凹部104が設けられている。そして、上記筒体101と凹部104との間で、圧力形成室105に連通する流路が形成されている。
【0004】
この高圧流体供給装置においては、上記筒体101及び軸体102の相対位置が図10の状態であるときには、上記連通孔103の開口部と凹部104とが離隔されているため、同連通孔103の開口部は軸体102の外周面によって塞がれ、高圧発生源からの高圧流体が連通孔103から圧力形成室105に供給されることはない。
【0005】
一方、上記軸体102が筒体101内を摺動し、同筒体101及び軸体102の相対位置が図11の状態であるときには、上記連通孔103の開口部は軸体102の凹部に開口し、高圧発生源からの高圧流体が連通孔103、筒体101及び凹部104の間で形成される流路を介して圧力形成室105に供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この高圧流体供給装置においては、上記凹部104により軸体102の外周面に形成される段差部104aは、略ステップ状に形成されている。従って、高圧発生源(連通孔103)からの高圧流体が筒体101及び凹部104の間に形成される流路に導入されて圧力形成室105に供給される際、同高圧流体に、例えばキャビテーションが生じたりして著しい騒音や振動を発生することがある。
【0007】
本発明の目的は、高圧発生源からの高圧流体が圧力形成室に供給される際に発生する騒音や振動を抑制することができる高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、高圧発生源からの高圧流体を中空部に導入する連通孔と内周面に形成される周溝を備えた筒体と、該筒体の中空部に摺動自在に支持され、前記周溝との間に圧力形成室へ連通する流路を形成する凹部が外周面に形成された軸体と、該凹部に形成され、前記筒体側へ突出する突設部とを備え、前記凹部は前記突設部よりも前方側の第1凹部と該突設部よりも後方側の第2凹部を含んで構成され、前記筒体に対して前記軸体が前進した状態において、前記連通孔が前記第1凹部に開口するとともに前記周溝が前記第2凹部に開口し、前記高圧発生源からの高圧流体を圧力形成室に供給する高圧流体供給装置において、前記凹部により前記軸体の外周面に形成される段差部は、傾斜面を介してなだらかに形成され、該段差部は、前記突設部における後方側部分に形成され傾斜面を介してなだらかに形成される後方段差部を含み、前記周溝が前記第2凹部に開口する前記軸体の前進した状態において、該周溝の前記第2凹部への開口が前記後方段差部の傾斜面上のみに形成されて、前記圧力形成室へ連通する流路が絞られることを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の高圧流体供給装置において、前記凹部は、前記軸体に周設されていることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の高圧流体供給装置において、前記段差部は、前記突設部における前方側部分に形成され傾斜面を介してなだらかに形成される前方段差部を含むことを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置であることを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明の構成によれば、上記凹部により軸体の外周面に形成される段差部は、傾斜面を介してなだらかに形成されている。従って、高圧発生源(連通孔)からの高圧流体に、例えばキャビテーションが生じたりすることなく、同高圧流体は円滑に筒体及び凹部の間に形成される流路に導入されて上記圧力形成室に供給される。このため、高圧発生源(連通孔)からの高圧流体が圧力形成室に供給される際の騒音や振動の発生が抑制される。
また、上記凹部には、周溝との間に形成される圧力形成室へ連通する流路を絞るための突設部が形成されている。従って、上記圧力形成室内において流入する高圧流体との圧力差は低減され、騒音及び振動の発生が更に抑制される。
【0012】
請求項2に記載の発明の構成によれば、上記凹部は、軸体に周設されている。従って、筒体及び凹部の間に形成される流路は最大限に確保され、高圧流体は圧力形成室に迅速に供給される。
【0013】
また、このような凹部は、例えば旋盤作業にて容易に加工される。
【0014】
請求項3に記載の発明の構成によれば、上記突設部の前方段差部及び後方段差部(これら段差部の傾斜面)により、上記筒体及び凹部の間に形成される流路に導入された高圧流体は円滑に絞られ、更に絞られた高圧流体は円滑に圧力形成室に流入される。
【0015】
請求項4に記載の発明の構成によれば、これら高圧流体供給装置は車両の液圧ブレーキ装置に備えられている。一般に、液圧ブレーキ装置は運転席に配置されたブレーキペダルのすぐ前方に取り付けられている。従って、高圧流体のキャビテーション等に起因する騒音及び振動の発生が抑制されるため、運転者に伝達される不快音等の発生も低減される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を適用した車両の液圧ブレーキ装置について図1〜図9に従って説明する。
【0017】
図1は、上記液圧ブレーキ装置を示す断面図である。同図に示されるように、この液圧ブレーキ装置は、ブレーキペダル10に連結されるプッシュロッド11と、上記ブレーキペダル10の操作に応じた同プッシュロッド11の移動により所要の液圧を生成する液圧制御シリンダ12と、ブレーキ液が貯留されたブレーキ液リザーバ13と、高圧流体としての高圧(パワー液圧)のブレーキ液を生成する高圧発生源としての補助液圧源14と、車両の各前輪15及び各後輪16(図1においては、1つずつのみ図示)にそれぞれ設けられたホイールシリンダ17,18とを備えている。
【0018】
前記液圧制御シリンダ12の外部形状を形成するシリンダボディ21はその軸線に沿って貫通しており、車両の後側に相当する一側(図1の右側)から同前側に相当する他側(図1の左側)にかけてそれぞれ、第1孔21a、同第1孔21aよりも縮径された第2孔21b、同第2孔21bよりも更に縮径された第3孔21c、及び段付形状の第4孔21dが形成されている。そして、このシリンダボディ21には、図1の上側において、第2孔21bの後部と第4孔21dとを連通する液圧路22、第2孔21bの前部と前記ブレーキ液リザーバ13とを連通する液圧路23、第4孔21dの略中間部と同ブレーキ液リザーバ13とを連通する液圧路24が、図1の下側において、第2孔21bの後部と前記ホイールシリンダ18とを連通する液圧路25、第3孔21cの後部と前記ホイールシリンダ17とを連通する液圧路26、第4孔21dの前部及び後部間を連通する液圧路27、第4孔21dの略中間部と前記補助液圧源14とを連通する液圧路28がそれぞれ形成されている。なお、図2に示されるように、上記液圧路22,25間は、その開口部に対応して上記第2孔21bに形成された周溝29によって連通している。また、図3に示されるように、液圧路22,27は、その開口部に対応して上記第4孔21dに形成された周溝30によって連通している。
【0019】
上記液圧制御シリンダ12は、上記シリンダボディ21の第1〜第4孔21a〜21dに収容されるマスターピストン31、弁体32、制御ピストン33、筒体としてのスプールシリンダ34、軸体としてのスプールバルブ35、プランジャ36、スリーブ37、反力ロッド38、反力ディスク39及びプラグ40を備えている。
【0020】
前記マスターピストン31は、第1ピストン41及び第2ピストン42を備えている。図2に示されるように、上記第1ピストン41は、上記第2孔21bの内径よりも若干、小さい外径を有して同第2孔21bの後部に配置される円盤部43と、同円盤部43よりも縮径されて第1孔21a側に突出する円筒部44とを有している。この第1ピストン41は、第1孔21aと円筒部44との間に装着されるシール部材を備えた略円筒状のスリーブ45、及び第2孔21bと円盤部43との間に装着される環状のシール部材43aにより、これら第1及び第2孔21a,21bに対して液密的に摺動自在に支持されている。なお、上記第1孔21aの内周面、第1及び第2孔21a,21bの境界面、円盤部43及び円筒部44の各外周面及び境界面、及びスリーブ45の前端面等により形成される空間はパワー室R1となっている。このパワー室R1は、上記第2孔21bの内周面と円盤部43の外周面との間に形成されるクリアランスC1を介して上記周溝29(液圧路22,25)に連通している。
【0021】
また、上記円筒部44の内部には、同円筒部44に挿入されたプッシュロッド11の端部に連結される伝達部材46が装着されている。この伝達部材46はそのボルト部46aにおいて上記円盤部43を軸線に沿って貫通し、前記第2ピストン42側に突出する当接部材47に締結されている。従って、これら第1ピストン41、伝達部材46及び当接部材47は一体に結合されており、図2に示されるように、上記ブレーキペダル10の操作に基づき前記プッシュロッド11が前進すると、一体となって移動する。なお、第1ピストン41の前進にともなって、上記パワー室R1の容積は広げられるため、同パワー室R1内にはより多くのブレーキ液が流入する。
【0022】
上記第2ピストン42は、上記第1ピストン41(円盤部43)に対して若干の隙間を有してその前側(図1の左側)に収容されている。図2に示されるように、この第2ピストン42は略円柱体に形成されており、その後部及び前部には、前記第2孔21b及び第3孔21cの内径より若干、小さい外径を有して同第2及び第3孔21b,21cの各後部に配置される第1フランジ42a及び第2フランジ42bがそれぞれ形成されている。この第2ピストン42は、これら第1及び第2フランジ42a,42bによって上記第2及び第3孔21b,21cに対してそれぞれ摺動自在に支持されている。
【0023】
また、上記第2ピストン42の後部には前記当接部材47に対向して同当接部材47と当接する凹部48が形成されている。従って、図2に示されるように、上記第1ピストン41(プッシュロッド11)が前進すると、上記第2ピストン42は凹部48において上記当接部材47に押圧されて移動する。
【0024】
さらに、上記第2ピストン42の前側には、段差部51を介して縮径された略円筒状の弁体支持部52が延出形成されている。この弁体支持部52には、前記弁体32が収容されている。
【0025】
ここで、上記第1及び第2フランジ42a,42bの間において、第2孔21bの内周面と第2ピストン42の外周面とにより形成される空間は給液室R2となっている。この給液室R2は、前記円盤部43に装着されたシール部材43aによって前記パワー室R1と分離されている。また、給液室R2は、前記液圧路23を介して前記ブレーキ液リザーバ13に連通している。そして、図2に示されるように、上記第2ピストン42には、上記給液室R2に対応して経線方向に貫通する貫通孔53、上記弁体支持部52を軸線方向に貫通して同貫通孔53に連通する連通路54が形成されている。従って、弁体支持部52の中空部は連通路54及び貫通孔53を介して給液室R2に連通している。
【0026】
また、上記第2ピストン42には、上記段差部51において前方に折り返される環状カップ形状のシール部材55が装着されている。このシール部材55は、上記給液室R2内のブレーキ液が上記第3孔21cの内周面と第2フランジ42bの外周面との間に形成されるクリアランスC2を介してその前方に流入することを許容するとともに、同前方のブレーキ液が上記クリアランスC2を介して同給液室R2に流入することを禁止する逆止弁としての機能を有している。
【0027】
前記弁体32は、上記弁体支持部52に収容され、同弁体支持部52の外周部に嵌着されたリテーナ56により係止されている。この弁体32の後端部には、例えばゴム製の弾性体が被着されており、同弁体32が上記第2ピストン42(連通路54の開口部)に当接した場合には、上記弁体支持部52の中空部と連通路54とが遮断されるようになっている。従って、上記第2ピストン42が前進して弁体32に押圧されると、給液室R2と弁体支持部52の中空部とは、同弁体32によってその連通状態が遮断される。
【0028】
また、上記弁体32の前端部にはロッド57が一体に形成されており、図3に示されるようにその先端部には係止部57aが形成されている。
前記制御ピストン33は、上記第3孔21cにおいて、上記マスターピストン31の前側に収容されている。図3に示されるように、この制御ピストン33の略中間部には上記第3孔21cの内径よりも若干、小さい外径を有する第3フランジ58が形成されており、同制御ピストン33の前部には上記第3孔21cの内径よりも若干、小さい外径を有する第1円筒部59、同第1円筒部59の前側において内径が拡径された第2円筒部60がそれぞれ形成されている。この制御ピストン33は、これら第3フランジ58及び第1及び第2円筒部59,60によって上記第3孔21cに対して摺動自在に、且つ、同第1円筒部59の外周面に装着された環状のシール部材59aによって液密的に支持されている。ちなみに、第3フランジ58は軸線方向に連通している。
【0029】
ここで、上記第3孔21cにおいて前記マスターピストン31(第2ピストン42)と制御ピストン33との間で形成される空間は圧力室R3となっている。
この圧力室R3は、前記第2ピストン42に装着されたシール部材55により、前記給液室R2と略分離されている。
【0030】
図3に示されるように、上記制御ピストン33には、その軸線方向に伸びて後端に開口し、上記第3フランジ58及び第1円筒部59間において径方向に貫通する貫通孔61が形成されている。そして、この貫通孔61には前記弁体32の係止部57aが収容されている。この係止部57aは、制御ピストン33の後部に嵌着されるリテーナ62に係止されている。
【0031】
なお、前記第2ピストン42の弁体支持部52に嵌着されたリテーナ56と、上記制御ピストン33の後部に嵌着されたリテーナ62との間にはスプリング63が介装されている。従って、図3に示されるようにマスターピストン31(第2ピストン42)が前進すると、上記スプリング63を介して制御ピストン33は一体となって前進する。
【0032】
上記第1円筒部59の後方には、径方向に突出する係止ピン64がシリンダボディ21に対して固定されている。従って、制御ピストン33の移動範囲は、上記第3フランジ58及び第1円筒部59間に規制されている。
【0033】
ここで、前記液圧路26は、上記係止ピン64の位置に対応して第3孔21cに開口している。従って、上記圧力室R3と前記ホイールシリンダ17とは、この液圧路26を介して連通している。
【0034】
前記スプールシリンダ34は、上記第4孔21dにおいて、上記制御ピストン33の前側に嵌着されている。このスプールシリンダ34は、上記第3孔21cの内径よりも若干、小さい外径、及び前記制御ピストン33の第1円筒部59の内径よりも若干、小さい内径を有して略円筒状に形成されている。そして、このスプールシリンダ34の外周面には、環状の第1シーリング部材34a、第2シーリング部材34b及び第3シーリング部材34cが装着され、上記第4孔21dに対して液密的に固着されている。
【0035】
上記スプールシリンダ34の後端には、外周面が縮径されて突出する円筒部65が形成されている。そして、図4に示されるように、この円筒部65の基端部前方の内周面には周溝66が形成されている。一方、上記スプールシリンダ34の前端には、前方に突出する円筒部67が形成されている。そして、この円筒部67には、前記液圧路24の開口部に対応して径方向に貫通する貫通孔68が形成されている。この貫通孔68は、液圧路24の開口部に対応して上記第4孔21dに形成された周溝69に連通しており、従って、上記円筒部67の中空部は、貫通孔68、周溝69及び液圧路24を介して前記ブレーキ液リザーバ13と連通している。
【0036】
また、上記第1及び第2シーリング部材34a,34bの間、第2及び第3シーリング部材34b,34cの間には、それぞれ径方向に貫通する連通孔としての第1連通孔70及び第2連通孔71が形成されている。そして、上記スプールシリンダ34には、軸線方向に伸びて一端が第2連通孔71に連通され、他端が上記第3孔21c側に開口する第3連通孔72が形成されている。なお、上記第1連通孔70は、液圧路28の開口部に対応して上記第4孔21dに形成された周溝73に連通しており、従って、これら周溝73及び液圧路28を介して前記補助液圧源14に連通している。
【0037】
前記スプールバルブ35は、その後部及び前部がそれぞれ前記制御ピストン33の第1円筒部59の内径よりも若干、小さい外径、前記スプールシリンダ34の内径よりも若干、小さい外径を有して略円筒状に形成されている。そして、上記スプールバルブ35の後部は上記第1円筒部59に対して液密的に装着されて、制御ピストン33に係止されている。詳述すると、上記第1円筒部59の内壁面にはリテーナ74が嵌着されており、このリテーナ74と前記スプールシリンダ34との間にはスプリング75が介装されている。そして、スプールバルブ35は、このスプリング75により制御ピストン33に当接するように付勢されている。なお、上記スプールバルブ35の前部はスプールシリンダ34に対して摺動自在に支持されている。
【0038】
ここで、前記第4孔21d、制御ピストン33の第2円筒部60の内壁面、スプールシリンダ34の後端面及びスプールバルブ35の外周面等により形成される空間は圧力形成室としての制御室R4となっている。この制御室R4は、前記制御ピストン33に装着されたシール部材59aにより、前記圧力室R3と分離されている。そして、この制御室R4は、前記液圧路27の開口部に対応して上記第4孔21dに形成された周溝76を介して同液圧路27に連通している。
【0039】
図4及び図5に示されるように、このスプールバルブ35には、上記制御ピストン33(ブレーキペダル10)の初期状態(復帰状態)において前記スプールシリンダ34の周溝66に対向してその外周面に凹部を構成する第1周溝77が形成されている。また、このスプールバルブ35の外周面には、上記第1周溝77に対して軸線方向後方に所定間隔をおいて凹部を構成する第2周溝78が形成されている。そして、上記第1周溝77に対してその後側及び前側は、それぞれ突設部としての第1バンク79及び第2バンク80となっている。なお、本実施形態においては、上記第1バンク79の後部及び前部に形成される段差部は、図5に示されるように、それぞれ断面略直線状に連続する傾斜面79a,79bを介してなだらかに形成されている。また、上記第2バンク80の後部に形成される段差部も、断面略直線状に連続する傾斜面80aを介してなだらかに形成されている。
【0040】
図5に示されるように、この制御ピストン33(スプールバルブ35)の初期状態においては、上記スプールシリンダ34の内周面とスプールバルブ35(第1及び第2バンク79,80)の外周面との間に若干のクリアランスC3を有するものの、上記第1連通孔70の開口部はスプールバルブ35によって塞がれており、同第1連通孔70と制御室R4との間は略遮断されている。従って、上記第1連通孔70と周溝73、液圧路28を介して連通する前記補助液圧源14は制御室R4と遮断されている。また、上記第2連通孔71の開口部はスプールバルブ35によって塞がれておらず、同スプールシリンダ34の中空部と制御室R4とは、第2及び第3連通孔71,72を介して連通している。従って、前記ブレーキ液リザーバ13と制御室R4とは、液圧路24、周溝69、貫通孔68、第2及び第3連通孔71,72を介して連通している。これにより、上記制御室R4内には、大気圧のブレーキ液が充填されている。
【0041】
一方、図6及び図7に示されるように、この制御ピストン33(スプールバルブ35)が前進した状態においては、上記第1連通孔70が第1周溝77に開口するとともに、上記周溝66及び第2周溝78の一部が重なり、第1連通孔70と制御室R4とは、同第1連通孔70と第1周溝77との間に形成される連通路、周溝66及び第1周溝77の間に形成される連通路、周溝66と第1バンク79との間に形成される連通路を介して連通する。従って、前記補助液圧源14と制御室R4とは、液圧路28、周溝73、第1連通孔70、周溝66及び第1周溝77等を介して連通する。このとき、第2バンク80には傾斜面80aが形成されているため、補助液圧源14(第1連通孔70)からの高圧(パワー液圧)のブレーキ液に、例えばキャビテーションが生じたりすることなく同ブレーキ液は円滑に第1周溝77側に流入する。そして、第1周溝77側に流入した高圧のブレーキ液は、上記周溝66と第1バンク79との間に形成される連通路において再度、流路が絞られた後、第2周溝78側に流入する。以上により、上記制御室R4には、補助液圧源14からの高圧のブレーキ液が供給される。また、上記第2連通孔71の開口部は、スプールバルブ35(第2バンク80)によって塞がれるため、上記第2連通孔71と第3連通孔72を介して連通する制御室R4は、前記ブレーキ液リザーバ13から遮断される。
【0042】
前記プランジャ36は、上記スプールバルブ35の前部に嵌着されており、図4に示されるように、その前端に形成された当接部36aは、同スプールバルブ35の軸方向前方に突出している。
【0043】
前記スリーブ37は、スプールシリンダ34の前側に配置されており、その後部及び前部は、それぞれ前記スプールシリンダ34の円筒部67の内径及び上記第4孔21dの内径よりも若干、小さい外径を有している。このスリーブ37は、その後部が上記円筒部67内に収容される態様で、上記第4孔21dに嵌着されている。なお、このスリーブ37の上記第4孔21dに当接する外周面には、軸線方向に所定間隔をおいて2つのシール部材81,82が装着されている。また、スリーブ37の中空部は、前方に拡径されており、後部及び前部はそれぞれロッド収容部83及びディスク収容部84となっている。
【0044】
上記ロッド収容部83には、前記反力ロッド38が軸方向に摺動自在に収容されており、その後端は前記プランジャ36の当接部36aに対向配置されている。
【0045】
上記ディスク収容部84には、例えばゴム製の反力ディスク39が装着されており、上記反力ロッド38は、この反力ディスク39にその前端が当接することで、軸方向前方への移動が規制されている。さらに、上記ディスク収容部84の反力ディスク39に対して前側には、前記プラグ40が嵌着されている。そして、図3に示されるように、上記反力ディスク39は、これら反力ディスク39及びプラグ40間に介装されたスプリング85によって反力ロッド38側に押圧されている。
【0046】
なお、前記第4孔21d、上記反力ディスク39及びプラグ40の対向面により形成される空間は反力室R5となっている。この反力室R5は、上記プラグ40の外周面に装着されたシール部材86及び反力ディスク39によって液密的に形成されている。
【0047】
上記スリーブ37の反力室R5に対応するシール部材81,82の略中間部には、図3の上側及び下側において径方向に貫通する貫通孔87,88がそれぞれ形成されている。これら貫通孔87,88は、それぞれ周溝30を介して液圧路22,27と上記反力室R5とを連通する。従って、前記制御室R4と反力室R5とは、周溝76、液圧路27、周溝30及び貫通孔88を介して連通しており、同反力室R5とパワー室R1とは、貫通孔87、周溝30、液圧路22、周溝29及びクリアランスC1を介して連通しており、パワー室R1と前記ホイールシリンダ18とは、クリアランスC1、周溝29及び液圧路25を介して連通している。
【0048】
なお、図8に示されるように、前記反力室R5内の液圧が小さいときには、上記スプールバルブ35(プランジャ36)は反力ロッド38によって規制されることなく前進するが、同反力室R5内の液圧が所定圧よりも大きくなると、図9に示されるように、前記反力ディスク39はその液圧により押圧され、前記ロッド収容部83内に膨出するように弾性変形する。このとき、上記反力ディスク39の膨出部が反力ロッド38の前端に当接し、同反力ロッド38はプランジャ36側である後方に押し出される。そして、反力ロッド38の後端が上記プランジャ36の当接部36aに押圧されることで、上記スプールバルブ35(制御ピストン33)は後方に押し戻されるようになっている。
【0049】
前記補助液圧源14は、ブレーキ液に高圧(パワー液圧)を発生させるためのもので、アキュームレータ91と、液圧ポンプ92と、電気モータ93とを備えている。この補助液圧源14は、上記電気モータ93によって液圧ポンプ92を駆動し、前記ブレーキ液リザーバ13のブレーキ液を吸入・昇圧してアキュームレータ91に吐出する。このアキュームレータ91は、前記液圧路28に連通しており、従って、第1連通孔70と制御室R4とが連通している場合には、同制御室R4に高圧のブレーキ液を供給する。
【0050】
次に、この液圧ブレーキ装置の動作について説明する。
図1に示されるように、ブレーキペダル10の非操作状態である初期状態(復帰状態)においては、前記第2ピストン42が弁体32に押圧されていないため、前記圧力室R3(弁体支持部52の中空部)と連通路54とは連通している。従って、前記ブレーキ液リザーバ13と圧力室R3とは、液圧路23、給液室R2、貫通孔53及び連通路54(図2参照)を介して連通している。これにより、上記圧力室R3内には、大気圧のブレーキ液が充填されている。そして、この圧力室R3と液圧路26を介して連通しているホイールシリンダ17内も略大気圧に維持されている。
【0051】
また、図1、図4及び図5に示されるように、この初期状態(復帰状態)においては、上記スプールシリンダ34の第1連通孔70の開口部はスプールバルブ35によって塞がれており、同第1連通孔70と制御室R4との間は略遮断されている。従って、上記第1連通孔70と周溝73、液圧路28を介して連通する前記補助液圧源14は制御室R4と遮断されている。また、上記スプールシリンダ34の第2連通孔71の開口部はスプールバルブ35によって塞がれておらず、同スプールシリンダ34の中空部と制御室R4とは、第2及び第3連通孔71,72を介して連通している。従って、前記ブレーキ液リザーバ13と制御室R4とは、液圧路24、周溝69、貫通孔68、第2及び第3連通孔71,72を介して連通している。これにより、上記制御室R4、この制御室R4と周溝76、液圧路27、周溝30及び貫通孔88を介して連通している反力室R5、同反力室R5と貫通孔87、周溝30、液圧路22、周溝29及びクリアランスC1(図2参照)を介して連通しているパワー室R1内にも略大気圧のブレーキ液が充填されている。そして、このパワー室R1(制御室R4)とクリアランスC1、周溝29及び液圧路25を介して連通しているホイールシリンダ18内も略大気圧に維持されている。
【0052】
一方、図2、図3、図6〜図8に示されるように、このブレーキペダル10の初期状態(復帰状態)からブレーキペダル10が操作された状態では、プッシュロッド11を介して、マスターピストン31(第1及び第2ピストン41,42、伝達部材46及び当接部材47)は前方に移動し、上記第2ピストン42は弁体32に押圧される。このとき、上記弁体32の弾性体によって連通路54の開口部が閉塞され、前記圧力室R3(弁体支持部52の中空部)と連通路54とは遮断される。従って、上記圧力室R3内は、前記給液室R2(ブレーキ液リザーバ13)と遮断されて密閉状態となる。このため、上記ブレーキペダル10(マスターピストン31)のストローク量に応じて上記圧力室R3内に発生する圧力のブレーキ液が、同圧力室R3と液圧路26を介して連通しているホイールシリンダ17内に供給される。
【0053】
また、上記マスターピストン31の前進に伴い、前記制御ピストン33はスプリング63を介して一体となって前進する。そして、この制御ピストン33に嵌着されたスプールバルブ35も一体となって前進する。この制御ピストン33(スプールバルブ35)が前進した状態においては、上記第2連通孔71の開口部は、スプールバルブ35(第2バンク77)によって塞がれるため、同第2連通孔71と第3連通孔72を介して連通する制御室R4は、前記ブレーキ液リザーバ13から遮断される。また、第1連通孔70と制御室R4とは、前記第1連通孔70と第1周溝77との間に形成される連通路、周溝66及び第1周溝77の間に形成される連通路、周溝66と第1バンク79との間に形成される連通路を介して連通する。従って、前記補助液圧源14と制御室R4とは、液圧路28、周溝73、第1連通孔70、周溝66及び第1周溝77等を介して連通する。なおこの連通状態に切り替わる際、第2バンク80には傾斜面80aが形成されているため、補助液圧源14(第1連通孔70)からの高圧(パワー液圧)のブレーキ液に、例えばキャビテーションが生じたりすることなく同ブレーキ液は円滑に第1周溝77側に流入することは既述のとおりである。そして、第1周溝77側に流入した高圧のブレーキ液は、上記周溝66と第1バンク79との間に形成される連通路において再度、流路が絞られた後、第2周溝78側に流入する。以上により、上記制御室R4には、補助液圧源14からの高圧のブレーキ液が供給される。これにより、上記制御室R4と周溝76、液圧路27、周溝30及び貫通孔88を介して連通している反力室R5、同反力室R5と貫通孔87、周溝30、液圧路22、周溝29及びクリアランスC1を介して連通しているパワー室R1内にも補助液圧源14からの高圧のブレーキ液が供給される。そして、上記マスターピストン31は、上記パワー室R1内において第1ピストン41の円盤部43及び円筒部44の境界面に作用する圧力によってその前進が助勢され、上記圧力室R3内のブレーキ液は更に圧縮されて、ホイールシリンダ17内に液圧路26を介して供給される。また、このパワー室R1(制御室R4)内のブレーキ液は、ホイールシリンダ18内にクリアランスC1、周溝29及び液圧路25を介して供給される。
【0054】
ここで、制御室R4内の液圧に基づき制御ピストン33に付与される力が、圧力室R3の液圧に基づき制御ピストン33に付与される力よりも大きいと、同制御ピストン33は後方に移動して上記第2連通孔71はスプールシリンダ34の中空部に開口し、同第2連通孔71と第3連通孔72を介して連通する制御室R4は前記ブレーキ液リザーバ13と連通して同制御室R4内は減圧される。
【0055】
一方、制御室R4内の液圧に基づき制御ピストン33に付与される力が、圧力室R3の液圧に基づき制御ピストン33に付与される力よりも小さいと、同制御ピストン33は前方に移動して上記第2連通孔71の開口部はスプールバルブ35によって塞がれ、代わって制御室R4は液圧路28、周溝73、第1連通孔70、周溝66及び第1周溝77等を介して前記補助液圧源14と連通して同制御室R4内は増圧される。
【0056】
このような制御ピストン33の移動の繰り返しにより、制御室R4内の液圧に基づき制御ピストン33に付与される力と、圧力室R3の液圧に基づき制御ピストン33に付与される力とが一致するように制御される。そして、制御室R4(反力室R5)内の圧力が所定圧よりも小さいときには、上記ブレーキペダル10のストローク量に応じた第1段階のブレーキ液圧特性が得られる。なおこのとき、これら圧力室R3及び制御室R4間は所定の圧力比に維持されている。
【0057】
また、制御室R4(反力室R5)内の圧力が所定圧よりも大きくなると、図9に示されるように前記反力ディスク39はその液圧により押圧され、前記ロッド収容部83内に膨出するように弾性変形する。このとき、上記反力ディスク39の膨出部が反力ロッド38の前端に当接し、同反力ロッド38はプランジャ36側である後方に押し出される。そして、反力ロッド38の後端が上記プランジャ36の当接部36aに押圧されることで、上記スプールバルブ35は後方に押し戻される。これにより、上記第2連通孔71はスプールシリンダ34の中空部に開口し、同第2連通孔71と第3連通孔72を介して連通する制御室R4は前記ブレーキ液リザーバ13と連通して同制御室R4内は減圧される。そして、上記第1段階のブレーキ液圧特性よりも上記ブレーキペダル10のストローク量に対する増圧勾配が緩やかになる第2段階のブレーキ液圧特性が得られる。なおこのときも、上記圧力室R3及び制御室R4間は所定の圧力比に維持されている。
【0058】
これらブレーキペダル10のストローク量に応じた第1及び第2段階のブレーキ液圧特性によりペダル操作フィーリングは好適なものとなる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
【0059】
(1)本実施形態では、第2バンク80は傾斜面80aを介してなだらかに形成されているため、補助液圧源14(第1連通孔70)からの高圧(パワー液圧)のブレーキ液に、例えばキャビテーションを生じたりすることなく同ブレーキ液を円滑に第1周溝77側に導入することができる。このため、補助液圧源14(第1連通孔70)からの高圧のブレーキ液が制御室R4に供給される際の騒音や振動の発生を抑制することができる。
【0060】
(2)本実施形態では、スプールバルブ35の外周面に周設される第1及び第2周溝77,78にて凹部を構成した。従って、スプールシリンダ34及びこれら第1及び第2周溝77,78の間に形成される流路を最大限に確保し、高圧のブレーキ液を制御室R4に迅速に供給することができる。
【0061】
また、これら第1及び第2周溝77,78は、例えば旋盤作業にて容易に加工することができる。
(3)本実施形態では、第1周溝77側に流入した高圧のブレーキ液は、周溝66と第1バンク79との間に形成される連通路において再度、流路が絞られた後、第2周溝78(制御室R4)側に流入する。従って、制御室R4内において流入するブレーキ液との圧力差を低減することができ、騒音及び振動の発生を更に抑制することができる。
【0062】
(4)本実施形態では、第1バンク79の後部及び前部に形成される段差部をそれぞれ傾斜面79a,79bを介してなだらかに形成したため、第1周溝77側に流入した高圧のブレーキ液を周溝66と第1バンク79との間に形成される連通路において円滑に絞らせ、更に絞られたブレーキ液を第2周溝78側(制御室R4)に円滑に流入させることができる。
【0063】
(5)一般に、液圧ブレーキ装置は運転席に配置されたブレーキペダル10のすぐ前方に取り付けられている。本実施形態では、ブレーキ液のキャビテーション等に起因する騒音及び振動の発生を抑制することができるため、運転者に伝達される不快音等の発生も低減することができる。
【0064】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・前記実施形態においては、第1バンク79の後部及び前部に形成される両段差部にそれぞれ傾斜面79a,79bを形成したが、これは後部及び前部に形成される両段差部の一方にのみ形成してもよい。また、このような傾斜面は必ずしもなくともよい。
【0065】
・前記実施形態においては、第1及び第2周溝77,78にて凹部を構成したが、例えば外周面に沿って軸線方向に伸びる凹部であってもよい。
・前記実施形態においては、第2バンク80に断面略直線状に連続する傾斜面80aを形成したが、例えば断面が所定の曲率を有する曲面状に連続する傾斜面や、あるいはこれらの組み合わせで連続する傾斜面としてもよい。
【0066】
・前記実施形態において、スプールシリンダ34に形成した連通孔(第1連通孔70)の形状は一例であり、その他の形状であってもよい。要は、スプールシリンダ34の中空部に補助液圧源14からの高圧のブレーキ液が導入されればよい。
【0067】
・前記実施形態においては、液圧ブレーキ装置に本発明を適用したが、これは同様の液圧回路を有するその他の装置に適用してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、高圧発生源からの高圧流体が圧力形成室に供給される際に発生する騒音や振動を抑制することができる。また、圧力形成室内において流入する高圧流体との圧力差を低減し、騒音及び振動の発生を更に抑制することができる。
【0069】
請求項2に記載の発明によれば、筒体及び凹部の間に形成される流路を最大限に確保し、高圧流体を圧力形成室に迅速に供給することができる。
また、このような凹部は旋盤作業にて容易に加工することができる。
【0070】
請求項3に記載の発明によれば、筒体及び凹部の間に形成される流路に導入された高圧流体を円滑に絞り、更に絞られた高圧流体を円滑に圧力形成室に流入させることができる。
【0071】
請求項4に記載の発明によれば、高圧流体のキャビテーション等に起因する騒音及び振動の発生が抑制されるため、運転者に伝達される不快音等の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液圧ブレーキ装置の一実施形態を示す断面図。
【図2】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図3】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図4】同実施形態の要部を示す断面図。
【図5】同実施形態の要部を拡大して示す断面図。
【図6】同実施形態の要部を示す断面図。
【図7】同実施形態の要部を拡大して示す断面図。
【図8】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図9】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図10】従来の高圧流体供給装置を示す断面図。
【図11】同装置の動作態様を示す断面図。
【符号の説明】
R4 圧力形成室としての制御室
14 高圧発生源としての補助液圧源
34 筒体としてのスプールシリンダ
35 軸体としてのスプールバルブ
70 連通孔としての第1連通孔
77 凹部を構成する第1周溝
78 凹部を構成する第2周溝
79 突設部としての第1バンク
79a,79b,80a 傾斜面
Claims (4)
- 高圧発生源からの高圧流体を中空部に導入する連通孔と内周面に形成される周溝を備えた筒体と、
該筒体の中空部に摺動自在に支持され、前記周溝との間に圧力形成室へ連通する流路を形成する凹部が外周面に形成された軸体と、
該凹部に形成され、前記筒体側へ突出する突設部とを備え、
前記凹部は前記突設部よりも前方側の第1凹部と該突設部よりも後方側の第2凹部を含んで構成され、
前記筒体に対して前記軸体が前進した状態において、前記連通孔が前記第1凹部に開口するとともに前記周溝が前記第2凹部に開口し、前記高圧発生源からの高圧流体を圧力形成室に供給する高圧流体供給装置において、
前記凹部により前記軸体の外周面に形成される段差部は、傾斜面を介してなだらかに形成され、該段差部は、前記突設部における後方側部分に形成され傾斜面を介してなだらかに形成される後方段差部を含み、
前記周溝が前記第2凹部に開口する前記軸体の前進した状態において、該周溝の前記第2凹部への開口が前記後方段差部の傾斜面上のみに形成されて、前記圧力形成室へ連通する流路が絞られることを特徴とする高圧流体供給装置。 - 請求項1に記載の高圧流体供給装置において、
前記凹部は、前記軸体に周設されていることを特徴とする高圧流体供給装置。 - 請求項1又は2に記載の高圧流体供給装置において、
前記段差部は、前記突設部における前方側部分に形成され傾斜面を介してなだらかに形成される前方段差部を含むことを特徴とする高圧流体供給装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置。
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