JP2001138894A - 高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置 - Google Patents

高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置

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JP2001138894A
JP2001138894A JP32688399A JP32688399A JP2001138894A JP 2001138894 A JP2001138894 A JP 2001138894A JP 32688399 A JP32688399 A JP 32688399A JP 32688399 A JP32688399 A JP 32688399A JP 2001138894 A JP2001138894 A JP 2001138894A
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cylinder
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pressure fluid
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Hirohisa Kuwana
弘久 桑名
Motohiko Yabutani
元彦 薮谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧発生源からの高圧流体が圧力形成室に供
給される際に発生する騒音や振動を抑制することができ
る高圧流体供給装置及びその高圧流体供給装置を備えた
車両の液圧ブレーキ装置を提供する。 【解決手段】 液圧ブレーキ装置はスプールシリンダ3
4と同シリンダ34の中空部に摺動自在に支持されるス
プールバルブ35とを備えている。シリンダ34には高
圧のブレーキ液をその中空部に導入する第1連通孔70
が、バルブ35には第1周溝77が設けられている。そ
して、シリンダ34と第1周溝77との間で、制御室R
4に連通する流路が形成されている。バルブ35がシリ
ンダ34内を摺動すると、第1連通孔70は第1周溝7
7に開口し、高圧のブレーキ液がシリンダ34及び第1
周溝77の間で形成される流路等を介して制御室R4に
供給される。第1周溝77の段差部は、傾斜面80aを
介してなだらかに形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧発生源からの
高圧流体を圧力形成室に供給する高圧流体供給装置及び
その高圧流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高圧発生源からの高圧流体を圧力
形成室に供給する高圧流体供給装置としては、例えば図
10及び図11に示されるものが知られている。同図に
示されるように、この高圧流体供給装置は、筒体101
と同筒体101の中空部に摺動自在に支持される軸体1
02とを備えている。
【0003】上記筒体101には、高圧発生源からの高
圧流体をその中空部に導入する連通孔103が径方向に
貫通するように形成されている。また、上記軸体102
には、凹部104が設けられている。そして、上記筒体
101と凹部104との間で、圧力形成室105に連通
する流路が形成されている。
【0004】この高圧流体供給装置においては、上記筒
体101及び軸体102の相対位置が図10の状態であ
るときには、上記連通孔103の開口部と凹部104と
が離隔されているため、同連通孔103の開口部は軸体
102の外周面によって塞がれ、高圧発生源からの高圧
流体が連通孔103から圧力形成室105に供給される
ことはない。
【0005】一方、上記軸体102が筒体101内を摺
動し、同筒体101及び軸体102の相対位置が図11
の状態であるときには、上記連通孔103の開口部は軸
体102の凹部に開口し、高圧発生源からの高圧流体が
連通孔103、筒体101及び凹部104の間で形成さ
れる流路を介して圧力形成室105に供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この高圧流
体供給装置においては、上記凹部104により軸体10
2の外周面に形成される段差部104aは、略ステップ
状に形成されている。従って、高圧発生源(連通孔10
3)からの高圧流体が筒体101及び凹部104の間に
形成される流路に導入されて圧力形成室105に供給さ
れる際、同高圧流体に、例えばキャビテーションが生じ
たりして著しい騒音や振動を発生することがある。
【0007】本発明の目的は、高圧発生源からの高圧流
体が圧力形成室に供給される際に発生する騒音や振動を
抑制することができる高圧流体供給装置及びその高圧流
体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、高圧発生源からの高圧
流体を中空部に導入する連通孔を備えた筒体と、該筒体
の中空部に摺動自在に支持され、該筒体との間で圧力形
成室に連通する流路を形成する凹部が外周面に形成され
た軸体とを備え、該筒体及び該軸体を相対移動させて該
連通孔を該凹部に開口させ、高圧発生源からの高圧流体
を圧力形成室に供給する高圧流体供給装置において、前
記凹部により前記軸体の外周面に形成される段差部は、
傾斜面を介してなだらかに形成されていることを要旨と
する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の高圧流体供給装置において、前記凹部は、前記軸体に
周設されていることを要旨とする。請求項3に記載の発
明は、請求項1又は2に記載の高圧流体供給装置におい
て、前記凹部には、前記筒体との間で形成される圧力形
成室に連通する流路を絞るために該軸体側に突出する突
設部が形成されたことを要旨とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の高圧流体供給装置において、前記突設部の上流側及び
下流側の少なくとも一方に形成される段差部は、傾斜面
を介してなだらかに形成されていることを要旨とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の高圧流体供給装置を備えた車両の液圧
ブレーキ装置であることを要旨とする。 (作用)請求項1に記載の発明の構成によれば、上記凹
部により軸体の外周面に形成される段差部は、傾斜面を
介してなだらかに形成されている。従って、高圧発生源
(連通孔)からの高圧流体に、例えばキャビテーション
が生じたりするなく、同高圧流体は円滑に筒体及び凹部
の間に形成される流路に導入されて上記圧力形成室に供
給される。このため、高圧発生源(連通孔)からの高圧
流体が圧力形成室に供給される際の騒音や振動の発生が
抑制される。
【0012】請求項2に記載の発明の構成によれば、上
記凹部は、軸体に周設されている。従って、筒体及び凹
部の間に形成される流路は最大限に確保され、高圧流体
は圧力形成室に迅速に供給される。
【0013】また、このような凹部は、例えば旋盤作業
にて容易に加工される。請求項3に記載の発明の構成に
よれば、上記凹部には、筒体との間で形成される圧力形
成室に連通する流路を絞るための突設部が形成されてい
る。従って、上記圧力形成室内において流入する高圧流
体との圧力差は低減され、騒音及び振動の発生が更に抑
制される。
【0014】請求項4に記載の発明の構成によれば、上
記突設部の上流側及び下流側の少なくとも一方に形成さ
れる段差部は、傾斜面を介してなだらかに形成されてい
る。従って、上記筒体及び凹部の間に形成される流路に
導入された高圧流体は円滑に絞られ、若しくは絞られた
高圧流体は円滑に圧力形成室に流入される。
【0015】請求項5に記載の発明の構成によれば、こ
れら高圧流体供給装置は車両の液圧ブレーキ装置に備え
られている。一般に、液圧ブレーキ装置は運転席に配置
されたブレーキペダルのすぐ前方に取り付けられてい
る。従って、高圧流体のキャビテーション等に起因する
騒音及び振動の発生が抑制されるため、運転者に伝達さ
れる不快音等の発生も低減される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を適用
した車両の液圧ブレーキ装置について図1〜図9に従っ
て説明する。
【0017】図1は、上記液圧ブレーキ装置を示す断面
図である。同図に示されるように、この液圧ブレーキ装
置は、ブレーキペダル10に連結されるプッシュロッド
11と、上記ブレーキペダル10の操作に応じた同プッ
シュロッド11の移動により所要の液圧を生成する液圧
制御シリンダ12と、ブレーキ液が貯留されたブレーキ
液リザーバ13と、高圧流体としての高圧(パワー液
圧)のブレーキ液を生成する高圧発生源としての補助液
圧源14と、車両の各前輪15及び各後輪16(図1に
おいては、1つずつのみ図示)にそれぞれ設けられたホ
イールシリンダ17,18とを備えている。
【0018】前記液圧制御シリンダ12の外部形状を形
成するシリンダボディ21はその軸線に沿って貫通して
おり、車両の後側に相当する一側(図1の右側)から同
前側に相当する他側(図1の左側)にかけてそれぞれ、
第1孔21a、同第1孔21aよりも縮径された第2孔
21b、同第2孔21bよりも更に縮径された第3孔2
1c、及び段付形状の第4孔21dが形成されている。
そして、このシリンダボディ21には、図1の上側にお
いて、第2孔21bの後部と第4孔21dとを連通する
液圧路22、第2孔21bの前部と前記ブレーキ液リザ
ーバ13とを連通する液圧路23、第4孔21dの略中
間部と同ブレーキ液リザーバ13とを連通する液圧路2
4が、図1の下側において、第2孔21bの後部と前記
ホイールシリンダ18とを連通する液圧路25、第3孔
21cの後部と前記ホイールシリンダ17とを連通する
液圧路26、第4孔21dの前部及び後部間を連通する
液圧路27、第4孔21dの略中間部と前記補助液圧源
14とを連通する液圧路28がそれぞれ形成されてい
る。なお、図2に示されるように、上記液圧路22,2
5間は、その開口部に対応して上記第2孔21bに形成
された周溝29によって連通している。また、図3に示
されるように、液圧路22,27は、その開口部に対応
して上記第4孔21dに形成された周溝30によって連
通している。
【0019】上記液圧制御シリンダ12は、上記シリン
ダボディ21の第1〜第4孔21a〜21dに収容され
るマスターピストン31、弁体32、制御ピストン3
3、筒体としてのスプールシリンダ34、軸体としての
スプールバルブ35、プランジャ36、スリーブ37、
反力ロッド38、反力ディスク39及びプラグ40を備
えている。
【0020】前記マスターピストン31は、第1ピスト
ン41及び第2ピストン42を備えている。図2に示さ
れるように、上記第1ピストン41は、上記第2孔21
bの内径よりも若干、小さい外径を有して同第2孔21
bの後部に配置される円盤部43と、同円盤部43より
も縮径されて第1孔21a側に突出する円筒部44とを
有している。この第1ピストン41は、第1孔21aと
円筒部44との間に装着されるシール部材を備えた略円
筒状のスリーブ45、及び第2孔21bと円盤部43と
の間に装着される環状のシール部材43aにより、これ
ら第1及び第2孔21a,21bに対して液密的に摺動
自在に支持されている。なお、上記第1孔21aの内周
面、第1及び第2孔21a,21bの境界面、円盤部4
3及び円筒部44の各外周面及び境界面、及びスリーブ
45の前端面等により形成される空間はパワー室R1と
なっている。このパワー室R1は、上記第2孔21bの
内周面と円盤部43の外周面との間に形成されるクリア
ランスC1を介して上記周溝29(液圧路22,25)
に連通している。
【0021】また、上記円筒部44の内部には、同円筒
部44に挿入されたプッシュロッド11の端部に連結さ
れる伝達部材46が装着されている。この伝達部材46
はそのボルト部46aにおいて上記円盤部43を軸線に
沿って貫通し、前記第2ピストン42側に突出する当接
部材47に締結されている。従って、これら第1ピスト
ン41、伝達部材46及び当接部材47は一体に結合さ
れており、図2に示されるように、上記ブレーキペダル
10の操作に基づき前記プッシュロッド11が前進する
と、一体となって移動する。なお、第1ピストン41の
前進にともなって、上記パワー室R1の容積は広げられ
るため、同パワー室R1内にはより多くのブレーキ液が
流入する。
【0022】上記第2ピストン42は、上記第1ピスト
ン41(円盤部43)に対して若干の隙間を有してその
前側(図1の左側)に収容されている。図2に示される
ように、この第2ピストン42は略円柱体に形成されて
おり、その後部及び前部には、前記第2孔21b及び第
3孔21cの内径より若干、小さい外径を有して同第2
及び第3孔21b,21cの各後部に配置される第1フ
ランジ42a及び第2フランジ42bがそれぞれ形成さ
れている。この第2ピストン42は、これら第1及び第
2フランジ42a,42bによって上記第2及び第3孔
21b,21cに対してそれぞれ摺動自在に支持されて
いる。
【0023】また、上記第2ピストン42の後部には前
記当接部材47に対向して同当接部材47と当接する凹
部48が形成されている。従って、図2に示されるよう
に、上記第1ピストン41(プッシュロッド11)が前
進すると、上記第2ピストン42は凹部48において上
記当接部材47に押圧されて移動する。
【0024】さらに、上記第2ピストン42の前側に
は、段差部51を介して縮径された略円筒状の弁体支持
部52が延出形成されている。この弁体支持部52に
は、前記弁体32が収容されている。
【0025】ここで、上記第1及び第2フランジ42
a,42bの間において、第2孔21bの内周面と第2
ピストン42の外周面とにより形成される空間は給液室
R2となっている。この給液室R2は、前記円盤部43
に装着されたシール部材43aによって前記パワー室R
1と分離されている。また、給液室R2は、前記液圧路
23を介して前記ブレーキ液リザーバ13に連通してい
る。そして、図2に示されるように、上記第2ピストン
42には、上記給液室R2に対応して経線方向に貫通す
る貫通孔53、上記弁体支持部52を軸線方向に貫通し
て同貫通孔53に連通する連通路54が形成されてい
る。従って、弁体支持部52の中空部は連通路54及び
貫通孔53を介して給液室R2に連通している。
【0026】また、上記第2ピストン42には、上記段
差部51において前方に折り返される環状カップ形状の
シール部材55が装着されている。このシール部材55
は、上記給液室R2内のブレーキ液が上記第3孔21c
の内周面と第2フランジ42bの外周面との間に形成さ
れるクリアランスC2を介してその前方に流入すること
を許容するとともに、同前方のブレーキ液が上記クリア
ランスC2を介して同給液室R2に流入することを禁止
する逆止弁としての機能を有している。
【0027】前記弁体32は、上記弁体支持部52に収
容され、同弁体支持部52の外周部に嵌着されたリテー
ナ56により係止されている。この弁体32の後端部に
は、例えばゴム製の弾性体が被着されており、同弁体3
2が上記第2ピストン42(連通路54の開口部)に当
接した場合には、上記弁体支持部52の中空部と連通路
54とが遮断されるようになっている。従って、上記第
2ピストン42が前進して弁体32に押圧されると、給
液室R2と弁体支持部52の中空部とは、同弁体32に
よってその連通状態が遮断される。
【0028】また、上記弁体32の前端部にはロッド5
7が一体に形成されており、図3に示されるようにその
先端部には係止部57aが形成されている。前記制御ピ
ストン33は、上記第3孔21cにおいて、上記マスタ
ーピストン31の前側に収容されている。図3に示され
るように、この制御ピストン33の略中間部には上記第
3孔21cの内径よりも若干、小さい外径を有する第3
フランジ58が形成されており、同制御ピストン33の
前部には上記第3孔21cの内径よりも若干、小さい外
径を有する第1円筒部59、同第1円筒部59の前側に
おいて内径が拡径された第2円筒部60がそれぞれ形成
されている。この制御ピストン33は、これら第3フラ
ンジ58及び第1及び第2円筒部59,60によって上
記第3孔21cに対して摺動自在に、且つ、同第1円筒
部59の外周面に装着された環状のシール部材59aに
よって液密的に支持されている。ちなみに、第3フラン
ジ58は軸線方向に連通している。
【0029】ここで、上記第3孔21cにおいて前記マ
スターピストン31(第2ピストン42)と制御ピスト
ン33との間で形成される空間は圧力室R3となってい
る。この圧力室R3は、前記第2ピストン42に装着さ
れたシール部材55により、前記給液室R2と略分離さ
れている。
【0030】図3に示されるように、上記制御ピストン
33には、その軸線方向に伸びて後端に開口し、上記第
3フランジ58及び第1円筒部59間において径方向に
貫通する貫通孔61が形成されている。そして、この貫
通孔61には前記弁体32の係止部57aが収容されて
いる。この係止部57aは、制御ピストン33の後部に
嵌着されるリテーナ62に係止されている。
【0031】なお、前記第2ピストン42の弁体支持部
52に嵌着されたリテーナ56と、上記制御ピストン3
3の後部に嵌着されたリテーナ62との間にはスプリン
グ63が介装されている。従って、図3に示されるよう
にマスターピストン31(第2ピストン42)が前進す
ると、上記スプリング63を介して制御ピストン33は
一体となって前進する。
【0032】上記第1円筒部59の後方には、径方向に
突出する係止ピン64がシリンダボディ21に対して固
定されている。従って、制御ピストン33の移動範囲
は、上記第3フランジ58及び第1円筒部59間に規制
されている。
【0033】ここで、前記液圧路26は、上記係止ピン
64の位置に対応して第3孔21cに開口している。従
って、上記圧力室R3と前記ホイールシリンダ17と
は、この液圧路26を介して連通している。
【0034】前記スプールシリンダ34は、上記第4孔
21dにおいて、上記制御ピストン33の前側に嵌着さ
れている。このスプールシリンダ34は、上記第3孔2
1cの内径よりも若干、小さい外径、及び前記制御ピス
トン33の第1円筒部59の内径よりも若干、小さい内
径を有して略円筒状に形成されている。そして、このス
プールシリンダ34の外周面には、環状の第1シーリン
グ部材34a、第2シーリング部材34b及び第3シー
リング部材34cが装着され、上記第4孔21dに対し
て液密的に固着されている。
【0035】上記スプールシリンダ34の後端には、外
周面が縮径されて突出する円筒部65が形成されてい
る。そして、図4に示されるように、この円筒部65の
基端部前方の内周面には周溝66が形成されている。一
方、上記スプールシリンダ34の前端には、前方に突出
する円筒部67が形成されている。そして、この円筒部
67には、前記液圧路24の開口部に対応して径方向に
貫通する貫通孔68が形成されている。この貫通孔68
は、液圧路24の開口部に対応して上記第4孔21dに
形成された周溝69に連通しており、従って、上記円筒
部67の中空部は、貫通孔68、周溝69及び液圧路2
4を介して前記ブレーキ液リザーバ13と連通してい
る。
【0036】また、上記第1及び第2シーリング部材3
4a,34bの間、第2及び第3シーリング部材34
b,34cの間には、それぞれ径方向に貫通する連通孔
としての第1連通孔70及び第2連通孔71が形成され
ている。そして、上記スプールシリンダ34には、軸線
方向に伸びて一端が第2連通孔71に連通され、他端が
上記第3孔21c側に開口する第3連通孔72が形成さ
れている。なお、上記第1連通孔70は、液圧路28の
開口部に対応して上記第4孔21dに形成された周溝7
3に連通しており、従って、これら周溝73及び液圧路
28を介して前記補助液圧源14に連通している。
【0037】前記スプールバルブ35は、その後部及び
前部がそれぞれ前記制御ピストン33の第1円筒部59
の内径よりも若干、小さい外径、前記スプールシリンダ
34の内径よりも若干、小さい外径を有して略円筒状に
形成されている。そして、上記スプールバルブ35の後
部は上記第1円筒部59に対して液密的に装着されて、
制御ピストン33に係止されている。詳述すると、上記
第1円筒部59の内壁面にはリテーナ74が嵌着されて
おり、このリテーナ74と前記スプールシリンダ34と
の間にはスプリング75が介装されている。そして、ス
プールバルブ35は、このスプリング75により制御ピ
ストン33に当接するように付勢されている。なお、上
記スプールバルブ35の前部はスプールシリンダ34に
対して摺動自在に支持されている。
【0038】ここで、前記第4孔21d、制御ピストン
33の第2円筒部60の内壁面、スプールシリンダ34
の後端面及びスプールバルブ35の外周面等により形成
される空間は圧力形成室としての制御室R4となってい
る。この制御室R4は、前記制御ピストン33に装着さ
れたシール部材59aにより、前記圧力室R3と分離さ
れている。そして、この制御室R4は、前記液圧路27
の開口部に対応して上記第4孔21dに形成された周溝
76を介して同液圧路27に連通している。
【0039】図4及び図5に示されるように、このスプ
ールバルブ35には、上記制御ピストン33(ブレーキ
ペダル10)の初期状態(復帰状態)において前記スプ
ールシリンダ34の周溝66に対向してその外周面に凹
部を構成する第1周溝77が形成されている。また、こ
のスプールバルブ35の外周面には、上記第1周溝77
に対して軸線方向後方に所定間隔をおいて凹部を構成す
る第2周溝78が形成されている。そして、上記第1周
溝77に対してその後側及び前側は、それぞれ突設部と
しての第1バンク79及び第2バンク80となってい
る。なお、本実施形態においては、上記第1バンク79
の後部及び前部に形成される段差部は、図5に示される
ように、それぞれ断面略直線状に連続する傾斜面79
a,79bを介してなだらかに形成されている。また、
上記第2バンク80の後部に形成される段差部も、断面
略直線状に連続する傾斜面80aを介してなだらかに形
成されている。
【0040】図5に示されるように、この制御ピストン
33(スプールバルブ35)の初期状態においては、上
記スプールシリンダ34の内周面とスプールバルブ35
(第1及び第2バンク79,80)の外周面との間に若
干のクリアランスC3を有するものの、上記第1連通孔
70の開口部はスプールバルブ35によって塞がれてお
り、同第1連通孔70と制御室R4との間は略遮断され
ている。従って、上記第1連通孔70と周溝73、液圧
路28を介して連通する前記補助液圧源14は制御室R
4と遮断されている。また、上記第2連通孔71の開口
部はスプールバルブ35によって塞がれておらず、同ス
プールシリンダ34の中空部と制御室R4とは、第2及
び第3連通孔71,72を介して連通している。従っ
て、前記ブレーキ液リザーバ13と制御室R4とは、液
圧路24、周溝69、貫通孔68、第2及び第3連通孔
71,72を介して連通している。これにより、上記制
御室R4内には、大気圧のブレーキ液が充填されてい
る。
【0041】一方、図6及び図7に示されるように、こ
の制御ピストン33(スプールバルブ35)が前進した
状態においては、上記第1連通孔70が第1周溝77に
開口するとともに、上記周溝66及び第2周溝78の一
部が重なり、第1連通孔70と制御室R4とは、同第1
連通孔70と第1周溝77との間に形成される連通路、
周溝66及び第1周溝77の間に形成される連通路、周
溝66と第1バンク79との間に形成される連通路を介
して連通する。従って、前記補助液圧源14と制御室R
4とは、液圧路28、周溝73、第1連通孔70、周溝
66及び第1周溝77等を介して連通する。このとき、
第2バンク80には傾斜面80aが形成されているた
め、補助液圧源14(第1連通孔70)からの高圧(パ
ワー液圧)のブレーキ液に、例えばキャビテーションが
生じたりすることなく同ブレーキ液は円滑に第1周溝7
7側に流入する。そして、第1周溝77側に流入した高
圧のブレーキ液は、上記周溝66と第1バンク79との
間に形成される連通路において再度、流路が絞られた
後、第2周溝78側に流入する。以上により、上記制御
室R4には、補助液圧源14からの高圧のブレーキ液が
供給される。また、上記第2連通孔71の開口部は、ス
プールバルブ35(第2バンク80)によって塞がれる
ため、上記第2連通孔71と第3連通孔72を介して連
通する制御室R4は、前記ブレーキ液リザーバ13から
遮断される。
【0042】前記プランジャ36は、上記スプールバル
ブ35の前部に嵌着されており、図4に示されるよう
に、その前端に形成された当接部36aは、同スプール
バルブ35の軸方向前方に突出している。
【0043】前記スリーブ37は、スプールシリンダ3
4の前側に配置されており、その後部及び前部は、それ
ぞれ前記スプールシリンダ34の円筒部67の内径及び
上記第4孔21dの内径よりも若干、小さい外径を有し
ている。このスリーブ37は、その後部が上記円筒部6
7内に収容される態様で、上記第4孔21dに嵌着され
ている。なお、このスリーブ37の上記第4孔21dに
当接する外周面には、軸線方向に所定間隔をおいて2つ
のシール部材81,82が装着されている。また、スリ
ーブ37の中空部は、前方に拡径されており、後部及び
前部はそれぞれロッド収容部83及びディスク収容部8
4となっている。
【0044】上記ロッド収容部83には、前記反力ロッ
ド38が軸方向に摺動自在に収容されており、その後端
は前記プランジャ36の当接部36aに対向配置されて
いる。
【0045】上記ディスク収容部84には、例えばゴム
製の反力ディスク39が装着されており、上記反力ロッ
ド38は、この反力ディスク39にその前端が当接する
ことで、軸方向前方への移動が規制されている。さら
に、上記ディスク収容部84の反力ディスク39に対し
て前側には、前記プラグ40が嵌着されている。そし
て、図3に示されるように、上記反力ディスク39は、
これら反力ディスク39及びプラグ40間に介装された
スプリング85によって反力ロッド38側に押圧されて
いる。
【0046】なお、前記第4孔21d、上記反力ディス
ク39及びプラグ40の対向面により形成される空間は
反力室R5となっている。この反力室R5は、上記プラ
グ40の外周面に装着されたシール部材86及び反力デ
ィスク39によって液密的に形成されている。
【0047】上記スリーブ37の反力室R5に対応する
シール部材81,82の略中間部には、図3の上側及び
下側において径方向に貫通する貫通孔87,88がそれ
ぞれ形成されている。これら貫通孔87,88は、それ
ぞれ周溝30を介して液圧路22,27と上記反力室R
5とを連通する。従って、前記制御室R4と反力室R5
とは、周溝76、液圧路27、周溝30及び貫通孔88
を介して連通しており、同反力室R5とパワー室R1と
は、貫通孔87、周溝30、液圧路22、周溝29及び
クリアランスC1を介して連通しており、パワー室R1
と前記ホイールシリンダ18とは、クリアランスC1、
周溝29及び液圧路25を介して連通している。
【0048】なお、図8に示されるように、前記反力室
R5内の液圧が小さいときには、上記スプールバルブ3
5(プランジャ36)は反力ロッド38によって規制さ
れることなく前進するが、同反力室R5内の液圧が所定
圧よりも大きくなると、図9に示されるように、前記反
力ディスク39はその液圧により押圧され、前記ロッド
収容部83内に膨出するように弾性変形する。このと
き、上記反力ディスク39の膨出部が反力ロッド38の
前端に当接し、同反力ロッド38はプランジャ36側で
ある後方に押し出される。そして、反力ロッド38の後
端が上記プランジャ36の当接部36aに押圧されるこ
とで、上記スプールバルブ35(制御ピストン33)は
後方に押し戻されるようになっている。
【0049】前記補助液圧源14は、ブレーキ液に高圧
(パワー液圧)を発生させるためのもので、アキューム
レータ91と、液圧ポンプ92と、電気モータ93とを
備えている。この補助液圧源14は、上記電気モータ9
3によって液圧ポンプ92を駆動し、前記ブレーキ液リ
ザーバ13のブレーキ液を吸入・昇圧してアキュームレ
ータ91に吐出する。このアキュームレータ91は、前
記液圧路28に連通しており、従って、第1連通孔70
と制御室R4とが連通している場合には、同制御室R4
に高圧のブレーキ液を供給する。
【0050】次に、この液圧ブレーキ装置の動作につい
て説明する。図1に示されるように、ブレーキペダル1
0の非操作状態である初期状態(復帰状態)において
は、前記第2ピストン42が弁体32に押圧されていな
いため、前記圧力室R3(弁体支持部52の中空部)と
連通路54とは連通している。従って、前記ブレーキ液
リザーバ13と圧力室R3とは、液圧路23、給液室R
2、貫通孔53及び連通路54(図2参照)を介して連
通している。これにより、上記圧力室R3内には、大気
圧のブレーキ液が充填されている。そして、この圧力室
R3と液圧路26を介して連通しているホイールシリン
ダ17内も略大気圧に維持されている。
【0051】また、図1、図4及び図5に示されるよう
に、この初期状態(復帰状態)においては、上記スプー
ルシリンダ34の第1連通孔70の開口部はスプールバ
ルブ35によって塞がれており、同第1連通孔70と制
御室R4との間は略遮断されている。従って、上記第1
連通孔70と周溝73、液圧路28を介して連通する前
記補助液圧源14は制御室R4と遮断されている。ま
た、上記スプールシリンダ34の第2連通孔71の開口
部はスプールバルブ35によって塞がれておらず、同ス
プールシリンダ34の中空部と制御室R4とは、第2及
び第3連通孔71,72を介して連通している。従っ
て、前記ブレーキ液リザーバ13と制御室R4とは、液
圧路24、周溝69、貫通孔68、第2及び第3連通孔
71,72を介して連通している。これにより、上記制
御室R4、この制御室R4と周溝76、液圧路27、周
溝30及び貫通孔88を介して連通している反力室R
5、同反力室R5と貫通孔87、周溝30、液圧路2
2、周溝29及びクリアランスC1(図2参照)を介し
て連通しているパワー室R1内にも略大気圧のブレーキ
液が充填されている。そして、このパワー室R1(制御
室R4)とクリアランスC1、周溝29及び液圧路25
を介して連通しているホイールシリンダ18内も略大気
圧に維持されている。
【0052】一方、図2、図3、図6〜図8に示される
ように、このブレーキペダル10の初期状態(復帰状
態)からブレーキペダル10が操作された状態では、プ
ッシュロッド11を介して、マスターピストン31(第
1及び第2ピストン41,42、伝達部材46及び当接
部材47)は前方に移動し、上記第2ピストン42は弁
体32に押圧される。このとき、上記弁体32の弾性体
によって連通路54の開口部が閉塞され、前記圧力室R
3(弁体支持部52の中空部)と連通路54とは遮断さ
れる。従って、上記圧力室R3内は、前記給液室R2
(ブレーキ液リザーバ13)と遮断されて密閉状態とな
る。このため、上記ブレーキペダル10(マスターピス
トン31)のストローク量に応じて上記圧力室R3内に
発生する圧力のブレーキ液が、同圧力室R3と液圧路2
6を介して連通しているホイールシリンダ17内に供給
される。
【0053】また、上記マスターピストン31の前進に
伴い、前記制御ピストン33はスプリング63を介して
一体となって前進する。そして、この制御ピストン33
に嵌着されたスプールバルブ35も一体となって前進す
る。この制御ピストン33(スプールバルブ35)が前
進した状態においては、上記第2連通孔71の開口部
は、スプールバルブ35(第2バンク77)によって塞
がれるため、同第2連通孔71と第3連通孔72を介し
て連通する制御室R4は、前記ブレーキ液リザーバ13
から遮断される。また、第1連通孔70と制御室R4と
は、前記第1連通孔70と第1周溝77との間に形成さ
れる連通路、周溝66及び第1周溝77の間に形成され
る連通路、周溝66と第1バンク79との間に形成され
る連通路を介して連通する。従って、前記補助液圧源1
4と制御室R4とは、液圧路28、周溝73、第1連通
孔70、周溝66及び第1周溝77等を介して連通す
る。なおこの連通状態に切り替わる際、第2バンク80
には傾斜面80aが形成されているため、補助液圧源1
4(第1連通孔70)からの高圧(パワー液圧)のブレ
ーキ液に、例えばキャビテーションが生じたりすること
なく同ブレーキ液は円滑に第1周溝77側に流入するこ
とは既述のとおりである。そして、第1周溝77側に流
入した高圧のブレーキ液は、上記周溝66と第1バンク
79との間に形成される連通路において再度、流路が絞
られた後、第2周溝78側に流入する。以上により、上
記制御室R4には、補助液圧源14からの高圧のブレー
キ液が供給される。これにより、上記制御室R4と周溝
76、液圧路27、周溝30及び貫通孔88を介して連
通している反力室R5、同反力室R5と貫通孔87、周
溝30、液圧路22、周溝29及びクリアランスC1を
介して連通しているパワー室R1内にも補助液圧源14
からの高圧のブレーキ液が供給される。そして、上記マ
スターピストン31は、上記パワー室R1内において第
1ピストン41の円盤部43及び円筒部44の境界面に
作用する圧力によってその前進が助勢され、上記圧力室
R3内のブレーキ液は更に圧縮されて、ホイールシリン
ダ17内に液圧路26を介して供給される。また、この
パワー室R1(制御室R4)内のブレーキ液は、ホイー
ルシリンダ18内にクリアランスC1、周溝29及び液
圧路25を介して供給される。
【0054】ここで、制御室R4内の液圧に基づき制御
ピストン33に付与される力が、圧力室R3の液圧に基
づき制御ピストン33に付与される力よりも大きいと、
同制御ピストン33は後方に移動して上記第2連通孔7
1はスプールシリンダ34の中空部に開口し、同第2連
通孔71と第3連通孔72を介して連通する制御室R4
は前記ブレーキ液リザーバ13と連通して同制御室R4
内は減圧される。
【0055】一方、制御室R4内の液圧に基づき制御ピ
ストン33に付与される力が、圧力室R3の液圧に基づ
き制御ピストン33に付与される力よりも小さいと、同
制御ピストン33は前方に移動して上記第2連通孔71
の開口部はスプールバルブ35によって塞がれ、代わっ
て制御室R4は液圧路28、周溝73、第1連通孔7
0、周溝66及び第1周溝77等を介して前記補助液圧
源14と連通して同制御室R4内は増圧される。
【0056】このような制御ピストン33の移動の繰り
返しにより、制御室R4内の液圧に基づき制御ピストン
33に付与される力と、圧力室R3の液圧に基づき制御
ピストン33に付与される力とが一致するように制御さ
れる。そして、制御室R4(反力室R5)内の圧力が所
定圧よりも小さいときには、上記ブレーキペダル10の
ストローク量に応じた第1段階のブレーキ液圧特性が得
られる。なおこのとき、これら圧力室R3及び制御室R
4間は所定の圧力比に維持されている。
【0057】また、制御室R4(反力室R5)内の圧力
が所定圧よりも大きくなると、図9に示されるように前
記反力ディスク39はその液圧により押圧され、前記ロ
ッド収容部83内に膨出するように弾性変形する。この
とき、上記反力ディスク39の膨出部が反力ロッド38
の前端に当接し、同反力ロッド38はプランジャ36側
である後方に押し出される。そして、反力ロッド38の
後端が上記プランジャ36の当接部36aに押圧される
ことで、上記スプールバルブ35は後方に押し戻され
る。これにより、上記第2連通孔71はスプールシリン
ダ34の中空部に開口し、同第2連通孔71と第3連通
孔72を介して連通する制御室R4は前記ブレーキ液リ
ザーバ13と連通して同制御室R4内は減圧される。そ
して、上記第1段階のブレーキ液圧特性よりも上記ブレ
ーキペダル10のストローク量に対する増圧勾配が緩や
かになる第2段階のブレーキ液圧特性が得られる。なお
このときも、上記圧力室R3及び制御室R4間は所定の
圧力比に維持されている。
【0058】これらブレーキペダル10のストローク量
に応じた第1及び第2段階のブレーキ液圧特性によりペ
ダル操作フィーリングは好適なものとなる。以上詳述し
たように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得ら
れるようになる。
【0059】(1)本実施形態では、第2バンク80は
傾斜面80aを介してなだらかに形成されているため、
補助液圧源14(第1連通孔70)からの高圧(パワー
液圧)のブレーキ液に、例えばキャビテーションを生じ
たりすることなく同ブレーキ液を円滑に第1周溝77側
に導入することができる。このため、補助液圧源14
(第1連通孔70)からの高圧のブレーキ液が制御室R
4に供給される際の騒音や振動の発生を抑制することが
できる。
【0060】(2)本実施形態では、スプールバルブ3
5の外周面に周設される第1及び第2周溝77,78に
て凹部を構成した。従って、スプールシリンダ34及び
これら第1及び第2周溝77,78の間に形成される流
路を最大限に確保し、高圧のブレーキ液を制御室R4に
迅速に供給することができる。
【0061】また、これら第1及び第2周溝77,78
は、例えば旋盤作業にて容易に加工することができる。 (3)本実施形態では、第1周溝77側に流入した高圧
のブレーキ液は、周溝66と第1バンク79との間に形
成される連通路において再度、流路が絞られた後、第2
周溝78(制御室R4)側に流入する。従って、制御室
R4内において流入するブレーキ液との圧力差を低減す
ることができ、騒音及び振動の発生を更に抑制すること
ができる。
【0062】(4)本実施形態では、第1バンク79の
後部及び前部に形成される段差部をそれぞれ傾斜面79
a,79bを介してなだらかに形成したため、第1周溝
77側に流入した高圧のブレーキ液を周溝66と第1バ
ンク79との間に形成される連通路において円滑に絞ら
せ、更に絞られたブレーキ液を第2周溝78側(制御室
R4)に円滑に流入させることができる。
【0063】(5)一般に、液圧ブレーキ装置は運転席
に配置されたブレーキペダル10のすぐ前方に取り付け
られている。本実施形態では、ブレーキ液のキャビテー
ション等に起因する騒音及び振動の発生を抑制すること
ができるため、運転者に伝達される不快音等の発生も低
減することができる。
【0064】なお、本発明の実施の形態は上記実施形態
に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。 ・前記実施形態においては、第1バンク79の後部及び
前部に形成される両段差部にそれぞれ傾斜面79a,7
9bを形成したが、これは後部及び前部に形成される両
段差部の一方にのみ形成してもよい。また、このような
傾斜面は必ずしもなくともよい。
【0065】・前記実施形態においては、第1及び第2
周溝77,78にて凹部を構成したが、例えば外周面に
沿って軸線方向に伸びる凹部であってもよい。 ・前記実施形態においては、第2バンク80に断面略直
線状に連続する傾斜面80aを形成したが、例えば断面
が所定の曲率を有する曲面状に連続する傾斜面や、ある
いはこれらの組み合わせで連続する傾斜面としてもよ
い。
【0066】・前記実施形態において、スプールシリン
ダ34に形成した連通孔(第1連通孔70)の形状は一
例であり、その他の形状であってもよい。要は、スプー
ルシリンダ34の中空部に補助液圧源14からの高圧の
ブレーキ液が導入されればよい。
【0067】・前記実施形態においては、液圧ブレーキ
装置に本発明を適用したが、これは同様の液圧回路を有
するその他の装置に適用してもよい。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、高圧発生源からの高圧流体が圧力形成室
に供給される際に発生する騒音や振動を抑制することが
できる。
【0069】請求項2に記載の発明によれば、筒体及び
凹部の間に形成される流路を最大限に確保し、高圧流体
を圧力形成室に迅速に供給することができる。また、こ
のような凹部は旋盤作業にて容易に加工することができ
る。
【0070】請求項3に記載の発明によれば、圧力形成
室内において流入する高圧流体との圧力差を低減し、騒
音及び振動の発生を更に抑制することができる。請求項
4に記載の発明によれば、筒体及び凹部の間に形成され
る流路に導入された高圧流体を円滑に絞り、若しくは絞
られた高圧流体を円滑に圧力形成室に流入させることが
できる。
【0071】請求項5に記載の発明によれば、高圧流体
のキャビテーション等に起因する騒音及び振動の発生が
抑制されるため、運転者に伝達される不快音等の発生を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液圧ブレーキ装置の一実施形
態を示す断面図。
【図2】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図3】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図4】同実施形態の要部を示す断面図。
【図5】同実施形態の要部を拡大して示す断面図。
【図6】同実施形態の要部を示す断面図。
【図7】同実施形態の要部を拡大して示す断面図。
【図8】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図9】同実施形態の動作態様を示す断面図。
【図10】従来の高圧流体供給装置を示す断面図。
【図11】同装置の動作態様を示す断面図。
【符号の説明】
R4 圧力形成室としての制御室 14 高圧発生源としての補助液圧源 34 筒体としてのスプールシリンダ 35 軸体としてのスプールバルブ 70 連通孔としての第1連通孔 77 凹部を構成する第1周溝 78 凹部を構成する第2周溝 79 突設部としての第1バンク 79a,79b,80a 傾斜面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧発生源からの高圧流体を中空部に
    導入する連通孔を備えた筒体と、該筒体の中空部に摺動
    自在に支持され、該筒体との間で圧力形成室に連通する
    流路を形成する凹部が外周面に形成された軸体とを備
    え、該筒体及び該軸体を相対移動させて該連通孔を該凹
    部に開口させ、高圧発生源からの高圧流体を圧力形成室
    に供給する高圧流体供給装置において、 前記凹部により前記軸体の外周面に形成される段差部
    は、傾斜面を介してなだらかに形成されていることを特
    徴とする高圧流体供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高圧流体供給装置に
    おいて、 前記凹部は、前記軸体に周設されていることを特徴とす
    る高圧流体供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の高圧流体供給
    装置において、 前記凹部には、前記筒体との間で形成される圧力形成室
    に連通する流路を絞るために該軸体側に突出する突設部
    が形成されたことを特徴とする高圧流体供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の高圧流体供給装置に
    おいて、 前記突設部の上流側及び下流側の少なくとも一方に形成
    される段差部は、傾斜面を介してなだらかに形成されて
    いることを特徴とする高圧流体供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の高圧
    流体供給装置を備えた車両の液圧ブレーキ装置。
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