JP3214715B2 - 半導体記憶素子 - Google Patents

半導体記憶素子

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    • H10B53/00Ferroelectric RAM [FeRAM] devices comprising ferroelectric memory capacitors

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  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)
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  • Semiconductor Memories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強誘電体膜のキャパシタ
を利用した不揮発性の半導体記憶素子に関する。さらに
詳しくは、強誘電体膜と電界効果トランジスタ(以下、
FET という)を利用するメモリセルをマトリックス状に
配列して形成したメモリアレイを有する半導体記憶素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の強誘電体膜キャパシタを使用した
メモリセルをマトリックス状に形成してメモリアレイを
構成したものには、図6〜7に示すようなものがある。
【0003】すなわち、図6の構造は米国特許第487366
4 号公報に記載されている構造で、スイッチングトラン
ジスタSTのソース電極に強誘電体膜で形成したキャパシ
タCが接続されて一つのメモリセルを構成している。
【0004】また、図7の構造は特開平2-64993 号公報
に記載されている構造で、強誘電体膜をゲート絶縁膜と
したFET である金属−強誘電体−半導体構造トランジス
タ(以下、強誘電体トランジスタFTという)の前後に、
スイッチングトランジスタSTをそれぞれ1個づつ直列に
接続してメモリセルを構成している。
【0005】また、現在不揮発性メモリとして、フラッ
シュ型EEPROMの開発が盛んであることが、日経マイクロ
デバイス(NIKKEI MICRODEVICES) 、1990年3月号、72〜
77頁に紹介されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の図6に示した構
造の半導体記憶素子は、記憶された情報を読み出す際
に、強誘電体膜の分極が反転する、すなわち情報が破壊
される破壊読み出しであり、読み取り動作後に再度書き
込みの必要があり、動作が複雑になるという問題があ
る。
【0007】また、図7に示した構造の半導体記憶素子
は、非破壊読み出しができるが、1ビットあたり3個の
トランジスタが必要となり、セル面積が大きいという問
題がある。
【0008】さらに、現在開発が盛んに行なわれている
フラッシュ型EEPROMは書き込み時間が長く、マイクロ秒
(μsec)のオーダで、DRAMや強誘電体膜キャパシタを使
用した前述のメモリセルのナノ秒(nsec)のオーダに比べ
て3桁も遅く、非常に低速であるという問題がある。
【0009】本発明はこのような状況に鑑み、書き込み
時間が速く、非破壊でセル面積を小さくできる強誘電体
膜を使用したメモリセルにより、不揮発性のメモリアレ
イを構成した半導体記憶素子を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体記憶
素子は、強誘電体膜キャパシタを有する強誘電体トラン
ジスタと、スイッチングトランジスタとからなり、該二
つのトランジスタのソース電極とドレイン電極とが接続
されてなるメモリセルがマトリックス状に配列されたメ
モリアレイを有し、該メモリアレイの各行または各列を
構成する前記スイッチングトランジスタのゲート電極を
連結する第1のワードラインと、前記メモリアレイの各
行または各列を構成する前記強誘電体トランジスタのゲ
ート電極を連結する第2のワードラインと、前記強誘電
体トランジスタまたは前記スイッチングトランジスタの
相互に連結されていないドレイン電極であって前記第2
のワードラインと直交する方向の前記メモリアレイの各
列または各行を連結するビットラインと、前記メモリア
レイを構成する前記強誘電体トランジスタまたは前記ス
イッチングトランジスタの相互に連結されていないソー
ス電極および半導体基板をアースに接続するソースライ
ンとで構成されることを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
【作用】本発明によれば、1個の強誘電体トランジスタ
と1個のスイッチングトランジスタとを直列接続してメ
モリセルとしているため、メモリアレイを構成すると、
書き込み時はワードラインとビットラインの組み合わせ
により、所望のメモリセルに書き込みができ、また消去
時はワードラインごとに消去できる。さらに読み出し時
はスイッチングトランジスタのゲート電極を連結したワ
ードラインとビットラインの組み合わせにより、所望の
セルの記憶を読み出すことができメモリアレイとして動
作できる。
【0013】
【実施例】つぎに、図面を参照しながら本発明について
説明する。図1は強誘電体膜キャパシタを有する強誘電
体トランジスタの一例を示す半導体構造図である。図2
はこの強誘電体トランジスタに印加するゲート電圧とソ
ース、ドレイン間の電流の関係を示す図、図3は本発明
による強誘電体トランジスタとスイッチングトランジス
タにより構成したメモリセルを2個づつ縦、横に並べて
メモリアレイを構成した一例を示す図、図4は特定のビ
ットラインをデコーダで選択してセンスアンプ回路に接
続した状態を示す図、図5は本発明による1つの強誘電
体トランジスタと1つのスイッチングトランジスタから
なるメモリセルの半導体構造を示す図である。
【0014】図1〜5において、1はn不純物を拡散
したソース領域、2は同じくn不純物を拡散したドレ
イン領域、3はp型シリコン半導体基板、4は強誘電体
膜、5はゲート電極膜、WL1 (WL1a、WL1b)は第1のワ
ードライン、WL2 (WL2a、WL2b)は第2のワードライ
ン、BL(BLa 、BLb )はビットライン、SLはソースライ
ン、13、14は絶縁膜、15はゲート絶縁膜である。
【0015】まず、図1〜2に基づき強誘電体膜4を有
するトランジスタの動作について説明する。この強誘電
体トランジスタFTはMISFETのゲート絶縁膜を強誘電体膜
に変えたもので、この例ではp型半導体基板3の表面に
強誘電体膜4およびゲート電極膜5を形成し、その周囲
にn型不純物を拡散させ、ソース領域1およびドレイ
ン領域2を形成したものである。この強誘電体膜トラン
ジスタFTでゲート電極膜5と半導体基板3間に電圧を印
加すると、強誘電体膜4はヒステリシス特性を有するた
め、ゲート電極膜5にある電圧以上印加されると残留分
極が残り、そののち、ゲート電極をOVにしてもソース、
ドレイン間に電流が流れる状態になる。この関係を図2
に示している。
【0016】すなわち、図2は横軸にゲート電圧V
G を、縦軸にソースドレイン間電流IDSをとったもの
で、電圧、電流関係にヒステリシスを有し、この強誘電
体トランジスタFTにゲート電圧をVG1以上印加すると、
−VG0以下の電圧を印加しない限り、ノーマリーON状態
を保つ。本明細書では、この状態を「書き込み」された
と定義し、“1”に対応させる。またゲート電圧に−V
G0以下の電圧を印加すると、ソース、ドレイン間の電流
DSは流れなくなり、ノーマリーOFF状態を保つ。本明
細書ではこの状態を「消去」と定義し、“0”に対応さ
せる。
【0017】つまり、ON状態とOFF 状態を“1”、
“0”に対応させることにより、メモリとして機能す
る。また読み出しはソース、ドレイン間に電圧を印加
し、電流が流れるか否か、電圧降下が生じるか否かで判
定できるので、読み出し時に強誘電体膜を分極反転させ
ることなく、すなわち非破壊で読み出しをできる。
【0018】つぎに、この強誘電体トランジスタFTとス
イッチングトランジスタSTを直列に接続して形成したメ
モリセルをマトリックス状に配列してメモリアレイを構
成するばあいの例について説明する。
【0019】図3に示すように、本発明によるメモリセ
ルA、B、C、Dは1個の強誘電体トランジスタFTと1
個のスイッチングトランジスタSTを直列に接続して構成
している。すなわち、この実施例では強誘電体トランジ
スタFTのソース電極とスイッチングトランジスタSTのド
レイン電極とを接続している。
【0020】このメモリセルをマトリックス状に配列
し、メモリアレイを構成する。図3に4個のメモリセル
A、B、C、Dを縦、横2個ずつ配列して各メモリセル
の電極を配線し、アレイを構成した例を示した。このメ
モリアレイの構成は、各行のメモリセルA、Bおよび
C、DのスイッチングトランジスタSTのゲート電極をそ
れぞれ接続した第1のワードラインWL1a、WL1bと、同じ
く各行のメモリセルA、BおよびC、Dの強誘電体トラ
ンジスタFTのゲート電極をそれぞれ接続した第2のワー
ドラインWL2a、WL2bと、各列のメモリセルA、Cおよび
B、Dの強誘電体トランジスタFTのドレイン電極を接続
したビットラインBLa 、BLb と、各メモリセルのスイッ
チングトランジスタのソース電極および半導体基板をア
ースに接続したソースラインSLとからなっている。
【0021】この構成で、メモリアレイとして動作する
ことを説明する。以下の説明では、この構成でメモリセ
ルAを書き込みなどを行う選択セルとし、メモリセルB
〜Dは非選択セルとする。
【0022】まず書き込みを行なう方法について説明す
る。第2のワードラインWL2aにVG1以上の電圧をかける
ことにより、セルAにON状態“1”が記憶される。この
際ビットラインBLb にVD なる、VG1より小さいが、V
G1−VD が強誘電体を分極反転させない値になり、かつ
空乏層がチャネル部に広がる電圧になるように設定され
た電圧VD を印加することにより、メモリセルBに書き
込みされることを防止している。ここで、メモリセルD
がON状態であったのが、OFF 状態に反転しないようにす
るためにもVD <VG1でなければならない。他のライン
はすべてOVにしてある。
【0023】つぎに、消去を行なう方法について説明す
る。第2のワードラインWL2aに−VG0以下の電圧を印加
することにより、メモリセルA、BをOFF 状態“0”に
設定できる。すなわち、フラッシュメモリなどと同じよ
うにワードライン単位の消去となる。このとき、他のラ
インはすべてOVにしてある。
【0024】つぎに読み出しを行う方法について説明す
る。第1のワードラインWL1aをスイッチングトランジス
タがONする電圧Vthに設定する。また、ビットラインBL
a はあらかじめある基準電圧にプリチャージして、図4
に示すようにセンスアンプ回路SAに接続しておく。他の
ラインはすべてOVにしてある。この状態で強誘電体トラ
ンジスタFTが“1”の状態にあればドレイン、ソース間
に電流が流れ、ビットラインBLa の電圧が降下する。ま
た強誘電体トランジスタFTが“0”の状態にあれば、ド
レイン、ソース間に電流が流れず、ビットラインBLa の
電圧降下も生じない。したがって、ビットラインBLa が
電圧降下するか否かで、メモリセルAの強誘電体トラン
ジスタFTが“1”の状態か“0”の状態かを判断するこ
とができる。
【0025】この各状態を表にまとめると表1のように
なる。表1で0はアースに接続することを意味する。
【0026】
【表1】
【0027】この一つのメモリセルの半導体構造を図5
に示す。この構造で2が強誘電体トランジスタFTのドレ
イン領域を示し、16がスイッチングトランジスタSTのソ
ース領域を示し、ソースラインSLによりアースに接続さ
れ、強誘電体トランジスタFTとスイッチングトランジス
タSTの直列接続を構成している。ここで強誘電体膜の材
料としては、PZT (PbZr1-x Tix O3 )やPLZT((Pb1-x
Lax )(Zr1-y Tiy 1-x/4 O3 )などが自発分極が大
きく有用される。またワードライン、ビットラインなど
はリンドープしたポリシリコンが代表的であるが、白金
などの金属でも構わない。
【0028】以上説明した実施例では強誘電体トランジ
スタFTのソース電極とスイッチングトランジスタSTのド
レイン領域とを接続してメモリセルを構成する例で説明
したが、両トランジスタを入れ替えた接続でも同様に形
成でき、このばあい、強誘電体トランジスタFTのソース
電極がソースラインSLにより連結されアースに接続され
る。またスイッチングトランジスタのドレイン電極がビ
ットラインに接続されることになる。さらに前述の実施
例では、第1および第2のワードラインWL1 、WL2 はそ
れぞれ各行のトランジスタを接続し、ビットラインは各
列のトランジスタを接続する例で説明したが、この方法
に限定されず、ワードラインWL2 とビットラインBLが直
行するように行と列を選択すれば、各行のメモリセルま
たは各列のメモリセルのいずれでも接続することができ
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば1
個の強誘電体トランジスタと1個のスイッチングトラン
ジスタとで形成したメモリセルによりメモリアレイを構
成することができるため、小さい面積で形成でき、しか
も読み出し時にはスレッショルド値の差をみるだけで行
なえるため、非破壊の読み出しをすることができ、利用
上動作が簡単である。
【0030】また強誘電体膜キャパシタを使用している
ため、書き込み時間を早くできナノ秒(nsec)のオーダと
いう高速で動作させることができる。さらに、強誘電体
は1010オーダの書き換えが可能であり、EEPROMの104
程度より大幅に寿命が長く、しかも読み出し時に非破壊
であるため、再書き換えの必要がなく、この面からも一
層寿命が長くなる。
【0031】その結果、小型で高性能の使い易いメモリ
アレイを有する半導体記憶素子をえられ、今日の電子機
器の発達に一層寄与するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体膜キャパシタを使用したトランジスタ
の構造を示す説明図である。
【図2】強誘電体トランジスタの動作を説明する図であ
る。
【図3】本発明の一実施例であるメモリアレイを構成し
た説明図である。
【図4】メモリアレイのビットラインにセンスアンプ回
路が接続された状態を説明する図である。
【図5】本発明の一実施例であるメモリセルの半導体構
造を示す説明図である。
【図6】従来のメモリセルの一例を示す回路図である。
【図7】従来のメモリセルの一例を示す回路図である。
【符号の説明】
FT 強誘電体トランジスタ ST スイッチングトランジスタ WL1 第1のワードライン WL2 第2のワードライン BL ビットライン SL ソースライン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属−強誘電体−半導体構造トランジス
    タである強誘電体トランジスタと、スイッチングトラン
    ジスタとからなり、該二つのトランジスタのソース電極
    とドレイン電極とが接続されてなるメモリセルがマトリ
    ックス状に配列されたメモリアレイを有し、該メモリア
    レイの各行または各列を構成する前記スイッチングトラ
    ンジスタのゲート電極を連結する第1のワードライン
    と、前記メモリアレイの各行または各列を構成する前記
    強誘電体トランジスタのゲート電極を連結する第2のワ
    ードラインと、前記強誘電体トランジスタまたは前記ス
    イッチングトランジスタの相互に連結されていないドレ
    イン電極であって前記第2のワードラインと直交する方
    向の前記メモリアレイの各列または各行を連結するビッ
    トラインと、前記メモリアレイを構成する前記強誘電体
    トランジスタまたは前記スイッチングトランジスタの相
    互に連結されていないソース電極および半導体基板をア
    ースに接続するソースラインとで構成されることを特徴
    とする半導体記憶素子。
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