JP3214672U - 滑り止めレインブーツの金型改良構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】滑り止めレインブーツの金型改良構造を提供する。【解決手段】金型改良構造は、上部金型11及び下部金型12を含む靴底金型1を備える。上部金型11には上部キャビティ111が設けられ、上部キャビティ111の溝底には押し付け部112が成形される。押し付け部112は上部キャビティ111の溝壁の輪郭に対応するように成形される凸体であり、押し付け部112と上部キャビティ111の溝壁との間には隙間Gを有する。下部金型12には下部キャビティ121が設けられる。上部キャビティ111及び下部キャビティ121の形状及びサイズは互いに対応し合い、上部金型11及び下部金型12が結合された後、上部キャビティ111及び下部キャビティ121により包囲されることにより型穴が形成されると共に布体Cが型穴中に収容される。また、押し付け部112により布体Cが押し付けられる。【選択図】図1
Description
本考案は、レインブーツの金型の構造に関し、より詳しくは、滑り止めレインブーツの金型改良構造に関する。
レインブーツを一体成形するための従来の製造方式は、先ず靴底が成形され、前記靴底は軸心の回転により靴底及び靴本体の金型が結合され、その後に溶融接着剤が注入され、一体成形されるレインブーツが形成される。
しかしながら、従来のレインブーツの製造では、溶融接着剤がゲートから注入されることにより成形されるが、従来のゲートの設計には不備がある。接着剤注入時に注入する力が強すぎて接着剤が漏れ出してしまい、溶融接着剤の散布が不均一になり、成形後のレインブーツの表面に凹みが生じてしまうことがある。
また、滑りやすい地面を歩行中に滑って転倒して怪我を負う事態をさけるため、靴底に不織布を粘着させ、不織布の表面構造のきめの粗さによって滑り止め特性を付与させることで、レインブーツの摩擦力及びグリップ力を高める滑り止めレインブーツを形成させている。
なお、上述の滑り止めレインブーツは、製造において手作業で粘着剤による加工を実施している。手作業で不織布を靴底に粘着させる場合、粘着剤の量の制御が難しく、漏れ出したり、靴底の輪郭に没入してしまい、外観が醜くなった。また、不織布を粘着させる際には、不織布には凹凸ができやすく平らになりにくいため、製品の外観に瑕疵が生じた。
そこで、本考案者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本考案の提案に到った。
かかる従来の実情に鑑みて、本考案は、金型のゲートの設計により接着剤注入方式を改良することで一体成形方式で製造される滑り止めレインブーツの表面を平滑化させ、且つ不織布を好ましい方式で靴底に粘着させる、滑り止めレインブーツの金型改良構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するための本考案に係る滑り止めレインブーツの金型改良構造は、上部金型及び下部金型を含む靴底金型を備える。前記上部金型には上部キャビティが設けられ、前記上部キャビティの溝底には押し付け部が成形され、前記押し付け部は前記上部キャビティの溝壁の輪郭に対応するように成形される凸体である。前記押し付け部と前記上部キャビティの溝壁との間には隙間を有する。前記下部金型には下部キャビティが設けられる。また、前記上部キャビティ及び前記下部キャビティの形状及びサイズは互いに対応し合い、前記上部金型及び前記下部金型が結合された後、前記上部キャビティ及び前記下部キャビティにより包囲されることにより型穴が形成されると共に布体が前記型穴中に収容される。なお、前記上部金型及び前記下部金型が結合された後、前記押し付け部係により前記布体が押し付けられることを特徴とする。
請求項2に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造は請求項1において、前記凸体の上面は平面である。
請求項3に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造は請求項2において、前記隙間は固定幅である。
請求項4に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造は請求項1乃至3のいずれか1項において、前記靴底金型は2つの靴底ゲートを有し、前記2つの靴底ゲートは前記上部金型の前端及び後端にそれぞれ設けられ、或いは前記下部金型の前端及び後端にそれぞれ設けられる。
請求項5に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造は請求項4において、靴本体金型を更に備え、前記靴本体金型は前記靴本体金型の前端及び後端にそれぞれ設けられる2つの靴本体ゲートを有する。
請求項6に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造は請求項1乃至3のいずれか1項において、前記布体は不織布である。
本考案の滑り止めレインブーツの金型改良構造により、製造される滑り止めレインブーツの表面が平滑になるのみならず、より優れた方式により滑り止め効果を有する布体が靴本体に結合される。これによって、先行技術に存在する、接着剤の注入が不均一になり、不織布との粘着方式が優れないために生じる問題を改善させる。
以下に図面を参照して、本考案を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本考案は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
以下、図1〜5を参照しながら、本考案をさらに詳しく説明する。
まず、図1は本考案の滑り止めレインブーツ金型の改良構造の靴底金型1の実施形態を示す図である。
前記靴底金型1は上部金型11及び下部金型12を備える。前記上部金型11には上部キャビティ111が設けられ、 前記下部金型12には下部キャビティ121が設けられる。
前記靴底金型1は上部金型11及び下部金型12を備える。前記上部金型11には上部キャビティ111が設けられ、 前記下部金型12には下部キャビティ121が設けられる。
前記上部キャビティ111及び前記下部キャビティ121の形状及びサイズは互いに対応し合い、前記上部金型11及び前記下部金型12が結合された後、前記上部キャビティ111及び前記下部キャビティ121により包囲されることにより型穴が形成されると共に布体Cが前記型穴中に収容される。
前記上部キャビティ111の溝底には押し付け部112が成形され、前記押し付け部112と前記上部キャビティ111の溝壁との間には隙間Gを有する。また、前記上部金型11及び前記下部金型12が結合された後、前記押し付け部112により前記布体Cが押し付けられる。
本実施形態では、前記布体Cは不織布である。前記不織布の形状及びサイズは前記下部キャビティ121とほぼ同じである。
本実施形態では、前記押し付け部112は前記上部キャビティ111の溝壁の輪郭に対応するように成形される凸体である。前記凸体のサイズ及び高さは前記靴底金型のサイズ及び前記不織布の厚さに基づいて製造され、これは前記上部金型11及び前記下部金型12が結合された後に前記不織布を有効に押し付けられるものであればよい。
なお、本実施形態では、前記凸体の上面は平面である。
本実施形態では、前記隙間Gは固定幅である。即ち、前記押し付け部112の外表面は上部キャビティ111の溝壁の輪郭から内向きに偏移するように形成され、上部キャビティ111の溝壁の輪郭とは平行するように保持される。一実施方式において、前記隙間Gは0.5センチメートルとする。
本実施形態では、前記靴底金型1は2つの靴底ゲート13を有する。前記上部金型11及び前記下部金型12が結合された後、溶融接着剤が前記2つの靴底ゲート13から前記型穴中に注入される。
図2及び図5は本考案に係る滑り止めレインブーツの金型改良構造の靴底金型の使用状態を示す断面図及び滑り止めレインブーツの実施形態を示す図である。
接着剤注入過程において、前記押し付け部112により前記布体Cが持続的に押し付けられ、前記布体Cが接着剤注入過程中に平らに保持され、歪曲しない。溶融接着剤は前記2つの靴底ゲート13から注入された後、前記型穴を徐々に満たし、押し付け部112と前記上部キャビティ111の溝壁との間に形成される隙間Gに充満される。溶融接着剤が凝固した後、前記布体Cに前記隙間Gの形状を有する膠質B1が形成され、且つ前記布体Cに結合される。
接着剤注入過程において、前記押し付け部112により前記布体Cが持続的に押し付けられ、前記布体Cが接着剤注入過程中に平らに保持され、歪曲しない。溶融接着剤は前記2つの靴底ゲート13から注入された後、前記型穴を徐々に満たし、押し付け部112と前記上部キャビティ111の溝壁との間に形成される隙間Gに充満される。溶融接着剤が凝固した後、前記布体Cに前記隙間Gの形状を有する膠質B1が形成され、且つ前記布体Cに結合される。
本実施形態では、前記2つの靴底ゲート13は前記上部金型11の前端及び後端にそれぞれ設けられ、或いは前記下部金型12の前端及び後端にそれぞれ設けられる。この設置方式により、接着剤注入の均一性が保たれ、且つ接着剤漏れが発生しにくくなる。
ある実施形態では、前記上部金型11及び前記下部金型12は周縁に近接する箇所に相互に挿嵌されるほぞ14及び孔部15がそれぞれ設置され、前記上部金型11及び前記下部金型12の接合及び接着剤注入過程での固定位置の保持に利する(図1参照)。
さらに、本考案に係る滑り止めレインブーツの金型改良構造は靴本体金型2を更に備える(図3参照)。前記靴本体金型2は左金型21及び右金型22を含む。前記左金型21及び前記右金型22が結合された後の空間にはレインブーツ金型本体Mが収容される。
ある実施形態では、前記左金型21及び前記右金型22には相互に挿嵌されるほぞ24及び孔部25が設置され、前記左金型21及び前記右金型22の底部には前記下部金型12のほぞ14に対応する孔部25が設けられ、前記左金型21及び前記右金型22が前記下部金型12に結合される。
前記靴本体金型2は2つの靴本体ゲート23を有する。本実施形態では、前記2つの靴本体ゲート23は前記靴本体金型2の前端及び後端にそれぞれ設けられ、前記2つの靴本体ゲート23は前記左金型21または前記右金型22の前後両端に設けられる。
この設置方式により接着剤注入過程において接着剤漏れが発生しにくくなり、且つ接着剤注入の均一性が保たれ、溶融接着剤が前記靴本体金型2、前記レインブーツ金型本体M、及び前記靴底金型1の下部金型12が結合された後に残される隙間に均一に散布される。
本考案に係る滑り止めレインブーツの金型改良構造を利用して製造された滑り止めレインブーツ200は、表面が平滑になり、凹みが生じない。
本考案に係る滑り止めレインブーツの金型改良構造を利用して製造された滑り止めレインブーツ200は、表面が平滑になり、凹みが生じない。
図4は本考案に係る滑り止めレインブーツの金型改良構造により完成される前記滑り止めレインブーツ200のフローチャートである。その加工工程は以下の5工程を少なくとも含む。
工程A1:布体Cの毛細孔に接着剤が充填される。
工程A2:前記布体Cが靴底金型1の下部金型12の下部キャビティ121に装入される。
工程A3:前記靴底金型1の上部金型11及び前記下部金型12が結合され、前記上部金型11の上部キャビティ111内の押し付け部112により前記布体Cが押し付けられる。
工程A4:前記靴底金型1の2つの靴底ゲート13に溶融接着剤が注入され、接着剤注入過程において前記押し付け部112により前記布体Cが持続的に押し付けられる状態が保持される。
工程A5:前記上部金型11が取り外され、前記下部金型12が靴本体金型2及びレインブーツ金型本体Mに結合され、且つ前記靴本体金型2の2つの靴本体ゲート23に溶融接着剤が注入され、滑り止めレインブーツ200が形成される。
工程A1:布体Cの毛細孔に接着剤が充填される。
工程A2:前記布体Cが靴底金型1の下部金型12の下部キャビティ121に装入される。
工程A3:前記靴底金型1の上部金型11及び前記下部金型12が結合され、前記上部金型11の上部キャビティ111内の押し付け部112により前記布体Cが押し付けられる。
工程A4:前記靴底金型1の2つの靴底ゲート13に溶融接着剤が注入され、接着剤注入過程において前記押し付け部112により前記布体Cが持続的に押し付けられる状態が保持される。
工程A5:前記上部金型11が取り外され、前記下部金型12が靴本体金型2及びレインブーツ金型本体Mに結合され、且つ前記靴本体金型2の2つの靴本体ゲート23に溶融接着剤が注入され、滑り止めレインブーツ200が形成される。
更に詳しくは、一般的な布体Cは通常複数の孔を有し、これら前記孔には液体が染み込みやすく、接着剤注入過程及び履いて使用する際に不便が発生する。このため、工程A1において、先ず前記布体C上で接着剤による隔離効果を発生させる。
本実施形態では、使用される布体Cは不織布である。前記布体Cは十分な摩擦力を発生させる他の生地でもよい。
接着剤注入の完成後に溶融接着剤が一定時間冷却されると、靴本体B及び布体Cが一体に結合される滑り止めレインブーツ200が形成される。
図5は本考案の滑り止めレインブーツの金型改良構造により完成される滑り止めレインブーツ200の実施形態を示す図であり、靴本体B及び前記靴本体Bの下方に結合される布体Cを備える。
図5に示される膠質B1は上述の工程A4において成形される。ちなみに、図5には膠質B1が描写されるが、但し実際には、膠質B1は先ず前記靴底金型1の成形に使用され、靴本体Bはその後の工程A4において前記靴本体金型2の成形に使用される。これにより、靴本体B及び膠質B1が最終的に製造される滑り止めレインブーツ200中で溶融されて一体となり、境界が不鮮明になる。
本明細書に開示された実施例は、本考案を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本考案の思想と範囲が限定されるものではない。
本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術は、実用新案登録請求の範囲に含まれるものと解釈すべきである。
本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術は、実用新案登録請求の範囲に含まれるものと解釈すべきである。
1 靴底金型
11 上部金型
111 上部キャビティ
112 押し付け部
12 下部金型
121 下部キャビティ
13 靴底ゲート
14 ほぞ
15 孔部
2 靴本体金型
21 左金型
22 右金型
23 靴本体ゲート
24 ほぞ
25 孔部
200 滑り止めレインブーツ
B 靴本体
B1 膠質
C 布体
G 隙間
M レインブーツ金型本体
A1 工程
A2 工程
A3 工程
A4 工程
A5 工程
11 上部金型
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2 靴本体金型
21 左金型
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24 ほぞ
25 孔部
200 滑り止めレインブーツ
B 靴本体
B1 膠質
C 布体
G 隙間
M レインブーツ金型本体
A1 工程
A2 工程
A3 工程
A4 工程
A5 工程
Claims (6)
- 上部金型及び下部金型を含み、前記上部金型には上部キャビティが設けられ、前記上部キャビティの溝底には押し付け部が成形され、前記押し付け部は前記上部キャビティの溝壁の輪郭に対応するように成形される凸体であり、前記押し付け部と前記上部キャビティの溝壁との間には隙間を有し、前記下部金型には下部キャビティが設けられる靴底金型を備え、
前記上部キャビティ及び前記下部キャビティの形状及びサイズは互いに対応し合い、
前記上部金型及び前記下部金型が結合された後、前記上部キャビティ及び前記下部キャビティに包囲されることにより型穴が形成され、
布体が前記型穴中に収容され、
前記上部金型及び前記下部金型が結合された状態において、前記押し付け部により前記布体が押し付けられることを特徴とする、
滑り止めレインブーツの金型改良構造。 - 前記凸体の上面は平面であることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造。
- 前記隙間は固定幅であることを特徴とする請求項2に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造。
- 前記靴底金型は2つの靴底ゲートを有し、前記2つの靴底ゲートは前記上部金型の前端及び後端にそれぞれ設けられ、或いは前記下部金型の前端及び後端にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造。
- 靴本体金型を更に備え、前記靴本体金型は前記靴本体金型の前端及び後端にそれぞれ設けられる2つの靴本体ゲートを有することを特徴とする請求項4に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造。
- 前記布体は不織布であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の滑り止めレインブーツの金型改良構造。
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JP2017005176U JP3214672U (ja) | 2017-11-14 | 2017-11-14 | 滑り止めレインブーツの金型改良構造 |
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