JP3213616U - バーボンウィスキー風味醸成材 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸留焼酎に浸漬し空気に触れ糖化することにより、短期間に樽熟成の風味や香り或いは深い色を付加することができるバーボンウィスキー風味醸成材を提供する。【解決手段】醸造された蒸留焼酎2に浸漬してバーボンウィスキー風味の香り、赤みをおびた色、深い琥珀色または淡い琥珀色を付加するための醸成材3であって、醸成材3は、ウィスキー熟成用に使用した木樽を粉砕した、ほぼ50μmから2mmの粒径を有する粒体または繊維体の木質体と、焙煎し粉砕したライ麦、小麦、大麦及びトウモロコシを混合して透水性バッグ4に収納される。【選択図】図1

Description

本考案は、醸造された蒸留焼酎に浸漬することにより、樽熟成とトウモロコシの風味や香り或いは透明な蒸留焼酎を赤みをおびた色や深い琥珀色・淡い琥珀色に付加や変色するためのバッグ入りバーボンウィスキー風味醸成材に関する。
透明で香りや風味が微少な蒸留焼酎を、芳醇な風味や香りを醸し出させるには、オーク材で作られた木製樽(オーク楢)に注ぎ入れて数分から数日、数ヶ月から数十年間貯蔵することにより、オーク材に含まれるリグニンやタンニンの他、焙煎し粉砕したトウモロコシ等とライ麦・小麦・大麦を、蒸留焼酎に浸漬させ空気に触れて糖化を促した成分が反応し、バーボンウィスキー風味に似た独特な熟成された味となる。また、蒸留焼酎には可能な限り長く浸潤させることで、その風味がさらに増加する。
木製樽(オーク楢)で発酵や熟成香を醸し出すために、大きな樽や小型の樽に入れて熟成を促すのには多大な時間経過を待たねばならず、取り急ぎバーボンウィスキー風味を飲料するためにはオーク樽の材料となるオーク材や、焙煎し粉砕したライ麦・小麦・大麦とトウモロコシ等の醸成材を蒸留焼酎入りグラスに入れることにより、数分から数時間の間に醸成材の持つ成分が、芳醇な香りと赤みをおびた色、深い、或は淡い琥珀色が付くとされることが試みられている。
短期間に熟成された蒸留焼酎を芳醇な熟成バーボンウィスキー風味に変化させるために、従来から試行されている手段としては、オーク樽の原料となるオーク材のチップを蒸留焼酎に数時間入れている。しかしながら、原料となるオーク材のチップのために、オーク材そのものの香りがウィスキー風味の香りを変化されることから、熟成風味ウィスキーのような熟成香とはならない。熟成ウィスキーは、オーク樽に入れて長期間熟成させることにより、オーク材の成分が染み出すことにより、蒸留されたウィスキーの基である蒸留酒とオーク材の相互作用によって熟成ウィスキー特有の香りや味わいを生むものであり、原料となるオーク材のチップを入れただけでは、蒸留焼酎にオーク材の香りを付けるだけであり、熟成風味ウィスキーの芳醇な熟成香を醸し出すことはできない。
本考案の課題は、上述した問題点に鑑み、ウィスキー熟成用に使用した木樽を粉砕された微小な木質体からなる醸成材と焙煎され粉砕したトウモロコシを使用して蒸留焼酎に浸漬することにより、短期間に樽熟成の風味や香り或いは深い色や淡い色を付加することができるバーボンウィスキー風味醸成材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案によるバッグ入りバーボンウィスキー風味醸成材は、ウィスキー熟成用に使用した木樽を粉砕された微小な木質体であり、この木質体と焙煎され粉砕したトウモロコシ等とライ麦・小麦・大麦を所定量透水性バッグに収納することを要旨としている。
また、木樽としては、数ヶ月以上の間ウィスキーを熟成または熟成を数回繰り返し使用したオーク樽であり、前記木樽を粉砕してほぼ50μmから2mmの粒径を有する粒体または繊維体の木質体に形成している。
さらに、透水性バッグは、木質材よりも小さいメッシュを有するティーバッグ状の袋体に形成されている。
本考案のバッグ入りバーボンウィスキー風味醸成材によれば、透水性バッグに収納されている微小な木質体が、ウィスキー熟成用に使用した木樽を粉砕された木質体であり、長期間に及ぶウィスキーとオーク材の相互作用により、木樽にも熟成ウィスキー特有の香りが醸し出されていることから、この木樽からなる微小な木質体を焼酎に浸漬することによって、短時間で樽熟成の風味や香り或いは深い色を付加することができる。また、この木樽を粉砕した木質体と焙煎し粉砕されたトウモロコシ等とライ麦・小麦・大麦を透水性バッグに収納することにより、蒸留焼酎に浸漬するだけで空気に触れて糖化を促し木質体から木樽特有の香りや成分が滲み出るので、容易に熟成バーボンウィスキー風味を醸成することができる。しかも、透水性バッグは一定の量になり、同じ風味で品質も一定化する事が可能である。
また、木質体の原料となる木樽として、数ヶ月以上の間ウィスキーを熟成または熟成を数回繰り返し使用したオーク樽を使用し、しかも、木樽をほぼ50μmから2mmの粒径を有する粒体または繊維体の木質体に粉砕しているので、木樽特有の香りや成分を短時間で滲み出させることができる。
さらに、透水性バッグを木質材よりも小さいメッシュを有するティーバッグ状の袋体に形成することにより、熟成させる蒸留焼酎に木質材が浮遊することが防止されるので、通常の状態で熟成バーボンウィスキーを飲用することが可能となる。
本考案によるバーボンウィスキー風味醸成材を浸漬した状態を示す斜視図である。 本考案によるバーボンウィスキー風味醸成材を示す正面図である。 (A)(B)は、バーボンウィスキー風味醸成材を示し、(A)は粒体を示し、(B)は繊維体を示す。 木樽を粉砕して粒体、粉体を形成する工程を示す説明図である。 焙煎され粉砕したライ麦・小麦・大麦・トウモロコシを示す図である。
本考案によるバッグ入りバーボンウィスキー風味醸成材は、ウィスキー熟成用に使用した木樽を粉砕された微小な木質体であり、この木質体と焙煎され粉砕したライ麦・小麦・大麦・トウモロコシ等を透水性バッグに収納されている。
以下、図面に基づいて本考案の好適な実施例について説明する。図1は、本考案によるバッグ入りバーボンウィスキー風味醸成材を蒸留焼酎に浸漬した状態を示している。
バーボンウィスキー風味醸成材3は、図3(A)と図5に示すように、木楢5からなる木質材3aを、ほぼ50μmから2mmの粒径を有するチップ状の粒体に形成しているものと、焙煎され粉砕したトウモロコシ等6とライ麦7・小麦8・大麦9が入れられる。木楢5は、例えばオーク樽が好ましく、芳醇な熟成バーボンウィスキーを熟成するために用いられ、オーク樽の原料としてはオーク材が使用される。このオーク樽は、内部にウィスキーを貯蔵して、通常は数ヶ月から数十年間熟成する。また、オーク樽は、熟成期間が短い場合には、数回繰り返して使用される。
このようにウィスキーを熟成するために用いられた木楢5は、周囲のたがが外され、乾燥した後に、周知の木材を粉砕する粉砕機によって粉砕される。粉砕状態によって、図4に示すように、チップ状の粒体3a、或いは、おが粉状3aの粉状に形成される。このとき、チップ状の粒体3a、おが粉状の粉状3aの粒径は、ほぼ50μmから2mmとしている。このような粒径にすることにより、短時間で木樽特有の香りや成分を蒸留焼酎に滲み出させることができる。そして、チップ状の粒体3a、おが粉状の粉状3a、焙煎され粉砕したトウモロコシ等6・ライ麦7・小麦8・大麦9を各々単独または混合してバーボンウィスキー風味醸成材図2の3が製造される。また、トウモロコシの成分である麦芽糖を焼失させる為に強く焼いた場合、他の麦芽糖成分を混合させずにトウモロコシの香りだけでも良い。
なお、醸造に使用される木楢5は、製造工程で内面を焼いて黒こげにすることにより、フレーバーとしても香りを醸し出している。上述した使用済みの木楢5は、製造工程で内面が焼かれているので、フレーバーの香りを醸し出すことができるが、場合によっては少なくなっていることがある。この場合は、木質材3aの少なくとも表面が焦げるまで焙煎することにより、初期の木樽5と同じようなフレーバーの香りを醸し出すことが可能となる。
図3(B)は、木質材3aを繊維体に形成したものである。木楢の木材を破砕機によってチップ状に粉砕したのち、ミルカッターによってチップを裁断すると、木材に含まれる繊維質が残り、綿状の繊維体が形成される。この繊維体からなる木質材3aを少なくとも一部が焦げるまで焙煎することにより、バーボンウィスキー風味醸成材図2の3が形成される。
一方、透水性バッグ4は、周知のティーバッグやコーヒーフィルターを使用することが好ましい。ティーバッグは、ポリアミド樹脂からなる糸を100メッシュ程度の目の大きさの布状に織ったメッシュ型、或いは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の極細繊維を使用した不織布型がある。また、コーヒーフィルターは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の超極細繊維を使用した不織布型があり、いずれも使用可能である。
これらのティーバッグやコーヒーフィルターは、テトラバッグ型或いは平バッグ型に形成され、内部にバーボンウィスキー風味醸成材図2の3を入れる。1個の透水性バッグ図2の4にバーボンウィスキー風味醸成材図2の3を入れる量は、蒸留焼酎図1の2の種類や好みによって適宜に決めるが、蒸留焼酎図1の2の重量に対して、概ね1重量%乃至10重量%が好ましい。
このような周知のティーバッグやコーヒーフィルターを使用するためには、バーボンウィスキー風味醸成材図2の3の粒子の大きさをほぼ50μmから2mmの粒径が好ましく、50μmよりも小さい場合には、バッグやフィルターからなる透水性バッグ図2の4の目から飛び出し、蒸留焼酎図1の2を濁してしまう問題が生ずる。また、バーボンウィスキー風味醸成材図2の3の大きさを2mmの粒径にした場合には、木質体の内部から香りや成分を滲みだし難くなる。
以上、本考案を実施例に基づき具体的に説明したが、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。例えば、上述した実施例においては、バーボンウィスキー風味醸成材として木楢からなる微小な木質体を使用したが、木楢からなる微小な木質体に、桜やその他の微小な粉質体をブレンドして、香りに変化を与えても良い。また、50度以上のアルコールに浸潤させた場合、トウモロコシ成分である麦芽糖を焼失させた香気紛体の量は多めの方がより強く風味が出せる。
1 ガラス瓶
2 蒸留焼酎
3 バーボンウィスキー風味醸成材
3a 木質材
4 透水性バッグ
5 木樽
6 焙煎され粉砕したトウモロコシ
7 焙煎され粉砕したライ麦
8 焙煎され粉砕した小麦
9 焙煎され粉砕した大麦

Claims (1)

  1. 醸造された蒸留焼酎にライ麦・小麦・大麦を浸漬する事により、アルコール成分が空気に触れて糖化を促し無色透明の焼酎であっても香りや赤みをおびた色や深い琥珀色・淡い琥珀色を付加するためのバーボンウィスキー風味醸成材である。前記醸成材は蒸留焼酎にウィスキー熟成用に使用した木樽を粉砕したほぼ50μmから2mmの粒径を有する粒体または繊維体の木質体と軽く焙煎し粉砕したライ麦・小麦・大麦とトウモロコシ等を混合して透水性バッグに収納されたバッグ入りバーボンウィスキー風味醸成材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105907590A (zh) * 2016-06-27 2016-08-31 四川理工学院 一种用橡木桶贮存白酒期间的降度方法
JP2022536267A (ja) * 2019-05-31 2022-08-15 ブラザー ジャスタス ウィスキー カンパニー 蒸留酒(distilled spirit)を製造するための組成物及び方法

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