JP3212853B2 - 自動車内装材用表皮材およびそれを用いてなる自動車内装材 - Google Patents
自動車内装材用表皮材およびそれを用いてなる自動車内装材Info
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Description
皮材およびそれを用いてなる自動車内装材に関する。さ
らに詳しくは、たとえば天井材、ピラー材、ドアトリム
材、リアパッケージ材などとして好適に用いることがで
きる自動車内装材およびそれに用いられる表皮材に関す
る。
材として、ニードルパンチ不織布の裏面に樹脂によるバ
ッキングが施された表皮材と基材とを接着したものが用
いられている。
となる粒子が含まれており、とくに自動車の走行中に
は、車室内の空気が自然対流している。したがって、そ
の空気中に含まれている粒子は、自動車内装材に衝突す
るが、かかる自動車内装材として、前記自動車内装材を
用いたばあいには、その表皮材が不織布で構成されてい
るため、その表面のみならず、不織布を構成している繊
維間にもはいり込み、汚れが生じるという問題がある。
として、ニードルパンチ不織布の一方表面に樹脂を含浸
させた表皮材の非含浸面と、基材とを貼り合わせた自動
車内装材が提案されている。しかしながら、該自動車内
装材は、未だ汚れが付着しやすいものであり、防汚性が
充分に改善されていない。
術に鑑みてなされたものであり、空気中に含まれている
粒子の付着による汚れが生じにくい自動車内装材および
それに用いられる表皮材を提供することを目的とする。
ンチ不織布の一方表面の起毛が加熱加圧によっておさえ
られ、該起毛がおさえられた表面に樹脂が含浸されてな
る自動車内装材用表皮材、および前記自動車内装材用
表皮材の樹脂が含浸されていない面と基材とを貼り合わ
せてなる自動車内装材に関する。
は、ニードルパンチ不織布の一方表面の起毛が加熱加圧
によっておさえられ、該起毛がおさえられた表面に樹脂
が含浸されたものである。
維としては、たとえばポリエステル系繊維、ポリエチレ
ン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリアミド繊維、アク
リル繊維、エチレン−酢酸ビニル共重合体系繊維などの
熱可塑性繊維;レーヨン繊維、綿、麻、芳香族ポリアミ
ド繊維、フェノール樹脂繊維、炭素繊維、セラミック繊
維、金属繊維などの熱不溶融性繊維などがあげられる。
これらの繊維は、単独でまたは2種以上を混合して用い
られる。
繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、
ポリ塩化ビニリデン系繊維およびポリアミド繊維が好ま
しく、とくに耐熱性および耐候性の点から、ポリエステ
ル系繊維が好ましい。
繊維の量が90重量%以上であるばあい、加熱加圧によ
って起毛をおさえることが困難となるので、熱接着性繊
維を含有させればよい。このばあい、熱接着性繊維を2
重量%以上、好ましくは5重量%以上含有させると、加
熱加圧によって起毛をおさえることができるようにな
る。
繊維の量が90重量%以下のばあいであっても、熱接着
性繊維を含有させることにより、ニードルパンチ不織布
の耐摩耗性および防汚性を高めることができる。
のなかには、熱接着性繊維を含有させることが好まし
い。
低融点ポリエステル繊維(融点100〜150℃程
度)、ポリエステル(融点250〜270℃程度)/低
融点ポリエステル(融点100〜150℃程度)複合繊
維、ポリエステル/ポリエチレン複合繊維、ポリプロピ
レン/ポリエチレン複合繊維などがあげられる。
充分に向上させるためには、構成繊維中に1重量%以
上、なかんづく5重量%以上含まれていることが好まし
く、また成形性、表面風合および意匠性が損われないよ
うにするためには、20重量%以下、なかんづく15重
量%以下含まれていることが好ましい。
とくに限定がないが、通常、繊維長は20〜100m
m、なかんづく30〜80mm程度、繊度は1〜30デ
ニール、なかんづく2〜10デニール程度であることが
好ましい。
スケや破れが生じにくいようにするためには、50g/
m2以上、なかんづく100g/m2以上とすることが好
ましく、また軽量化の要請に応えるためには、500g
/m2以下、なかんづく250g/m2以下とすることが
好ましい。
おさえる方法としては、たとえば起毛をおさえる一方表
面に加熱加圧を施す方法などがあげられる。かかる方法
により、起毛は、肉眼で見てほとんど起毛として認めら
れない程度におさえられていることが望ましく、実質的
に肉眼では起毛が認められないようになっていることが
さらに望ましい。
方法としては、その一方表面を加熱ロールによって加圧
する方法、たとえば加熱ロールと非加熱ロールとのあい
だにまたは加熱ロールと加熱ロールとのあいだに、ニー
ドルパンチ不織布を通過させる方法などがあげられる。
チ不織布に用いられている構成繊維の種類によって異な
るので一概には決定することができないが、起毛を充分
におさえるためには、約100℃以上、熱接着性繊維を
含むばあいにはその融点以上とすることが好ましく、ま
たえられる表皮材の表面風合を損なわないようにするた
めには、構成繊維の融点以下、なかんづく約200℃以
下とすることが好ましい。
る装置のニードルパンチ不織布を通過させる部分の間隔
を加熱加圧されるニードルパンチ不織布の厚さの5〜9
0%、好ましくは15〜50%に設定して行なうことが
好ましい。たとえば、加熱加圧する装置が加熱ロールと
非加熱ロールであるばあい、ロール間の間隔(ロールス
リット)を前記範囲に設定すればよい。加熱加圧する装
置のニードルパンチ不織布を通過させる部分の間隔を前
記範囲のようにニードルパンチ不織布の厚さよりも狭く
することにより、ここを通過するニードルパンチ不織布
は加圧を受けて表面の起毛がおさえられる。
てもよく、たとえばドライヤーなどの加熱雰囲気中でニ
ードルパンチ不織布を加熱し、そののち、好ましくはそ
の直後に、一対の非加熱ロールなどの加圧装置でニード
ルパンチ不織布を加圧処理して表面の起毛をおさえても
よい。このばあいの加熱と加圧の条件は、前記加熱加圧
を同時に行なうばあいの条件と同様であればよい。
含浸されている。
樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、アクリル−スチレン系共重合体などがあげられる。
これらの樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
内装材用表皮材に、粒子などの汚れが付着しにくいよう
にするために、−40〜50℃であることが好ましい。
で、起毛がおさえられた一方表面に、浸漬、塗布、スプ
レーなどによって付着させることができ、そののち乾燥
を行なえばよい。
性を付与するためには、1g/m2以上、なかんづく3
g/m2以上であることが好ましく、また成形性が損わ
れないようにするためには、100g/m2以下、なか
んづく30g/m2以下であることが好ましい。
は、防汚性を充分に向上させるためには、0.1重量%
以上、なかんづく1重量%以上であることが好ましく、
またソフトな風合を付与し、意匠性が損われないように
するためには、30重量%以下、なかんづく15重量%
以下であることが好ましい。
防汚性を充分に向上させるためには、表皮材の厚さの1
/30以上であることが好ましく、また成形性、ソフト
な風合および意匠性が損われないようにするためには、
表皮材の厚さの1/2以下、なかんづく1/3以下であ
ることが好ましい。
一方表面の起毛がおさえられており、該起毛がおさえら
れた表面に樹脂が含浸されているため、該一方表面は、
起毛がおさえられずに樹脂が含浸された表皮材と対比し
て、防汚性にすぐれたものとなる。
(他方表面)と基材とを貼り合わせることにより、本発
明の自動車内装材がえられる。
ェルト、ウッドストック、ダンボール、発泡体、それら
の積層体、それらの基材と不織布、紙、フィルムなどの
素材との積層体などがあげられる。ウッドストックと
は、ポリプロピレン系樹脂40〜80重量%と木屑20
〜60重量%との混合物からなるシートをいう。
剤、接着繊維シート、ホットメルト樹脂フィルムを介し
て両者を貼り合わせることによって行なうことができ
る。
に含まれている粒子の付着による汚れが生じにくく、防
汚性にすぐれたものである。
びそれを用いてなる自動車内装材を実施例にもとづいて
さらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
融点250〜270℃)と、熱接着性繊維として低融点
ポリエステル繊維(繊維長51mm、繊度4デニール、
融点110〜150℃)とを表1に示す割合で混合した
繊維ウェブにニードルパンチ処理を施し、ニードルパン
チ不織布をえた。
間のスリットが0.5mmである加熱ロール(温度16
5℃)と非加熱ロールとからなる一対のカレンダーロー
ル間に導入し、一方表面の起毛をおさえた。その結果、
ニードルパンチ不織布の一方表面の起毛は、実質的に目
視によっては認められなくなり、表面は平滑な状態とな
った。
さえられた面に、泡立て含浸法によりアクリル酸エステ
ル系樹脂エマルジョン(樹脂のガラス転移温度−30〜
−20℃)を含浸させ、乾燥させて自動車内装材用表皮
材をえた。
浸量(固形分量)、樹脂量を調べた。その結果を表1に
示す。
浸層の厚さは、表皮材の約1/4であった。
方法にしたがって調べた。その結果を表1に示す。
定する装置として、図1に示されるようなアシュレイ
(ASHRAE)規格試験装置1を用いた。
0.37m2のダクト2を有し、吸引側に除塵フィルタ
ー3が設けられている。ダクト2の中央部分には、表皮
材4a、4bが設けられる。
°の傾斜角となるように表皮材4aを設けたばあいと
(樹脂含浸面はダスト5供給側)、ダスト5の進入方向
Aと平行となるように表皮材4bを設けたばあい(樹脂
含浸面は下面)について行なった。
カラー・マッチング・システム(Computer C
olor Matching system))を用
い、試験前後の表皮材の表面の明度を測定し、その明度
差により行なった。目視の評価基準は、以下のとおりで
ある。
ーロールを用いて起毛をおさえる操作を行なわなかった
ほかは、実施例1と同様にして表皮材をえた。
実施例1と同様にして調べた。なお、表皮材4aとし
て、樹脂含浸面をダスト供給側に設けたばあいおよび表
皮材4bとして、樹脂含浸面を下面に設けたばあいを比
較例1とした。また、表皮材4aとして、樹脂非含浸面
をダスト供給側に設けたばあいおよび表皮材4bとし
て、樹脂非含浸面を下面に設けたばあいを比較例2とし
た。その結果を表1に示す。
ニードルパンチ不織布を作製した。
さえられていない他方表面に、実施例1と同様にしてエ
マルジョンを含浸させて表皮材をえた。
実施例1と同様にして調べた。なお、表皮材4aの樹脂
非含浸面をダスト供給側に設け、表皮材4bの樹脂含浸
面を下面に設け、樹脂が含浸されていない面の防汚性を
調べた。その結果を表1に示す。
えられた表皮材は、いずれも空気中に含まれている粒子
の付着による汚れが生じにくいことがわかる。
い面にホットメルトフィルムを貼りつけ、このフィルム
面が接するように、基材として加熱されたレジンフェル
トに積層し、ついでこの積層物を金型によりコールドプ
レス成形して一体化することにより、自動車内装材をえ
た。
ルパンチ不織布にもとづくソフトな風合を有し、軽量で
耐熱性があり、金型に合わせて忠実に成形されており、
成形形状の保持性も高く、さらには表面に汚れが付着し
にくい防汚性にすぐれたものであった。
中に含まれている粒子の付着による汚れが生じにくいの
で、たとえば天井材、ピラー材、ドアトリム材、リアパ
ッケージ材などの自動車内装材に好適に使用しうるもの
である。
の防汚性を調べる際に用いられたダクトの概略説明図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 ニードルパンチ不織布の一方表面の起毛
が加熱加圧によっておさえられ、該起毛がおさえられた
表面に樹脂が含浸されてなる自動車内装材用表皮材。 - 【請求項2】 ニードルパンチ不織布が熱接着性繊維を
1〜20重量%含有したものである請求項1記載の自動
車内装材用表皮材。 - 【請求項3】 樹脂のガラス転移温度が−40〜50℃
である請求項1記載の自動車内装材用表皮材。 - 【請求項4】 樹脂の含浸量が1〜100g/m2であ
る請求項1記載の自動車内装材用表皮材。 - 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の自動車
内装材用表皮材の樹脂が含浸されていない面と基材とを
貼り合わせてなる自動車内装材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29808095A JP3212853B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 自動車内装材用表皮材およびそれを用いてなる自動車内装材 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29808095A JP3212853B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 自動車内装材用表皮材およびそれを用いてなる自動車内装材 |
Publications (2)
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JPH09137372A JPH09137372A (ja) | 1997-05-27 |
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Family
ID=17854900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29808095A Expired - Lifetime JP3212853B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 自動車内装材用表皮材およびそれを用いてなる自動車内装材 |
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JPH0785978B2 (ja) * | 1987-12-22 | 1995-09-20 | 日本バイリーン株式会社 | 車輌内装用表皮材 |
-
1995
- 1995-11-16 JP JP29808095A patent/JP3212853B2/ja not_active Expired - Lifetime
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