JP4133553B2 - 自動車内装材用表皮材及び自動車内装材 - Google Patents

自動車内装材用表皮材及び自動車内装材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車内装材用表皮材、及びその表皮材を含む自動車内装材に関する。本発明による自動車内装材は、例えば、天井材、ピラー材、ドアトリム材、又はリアパッケージ材などとして好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、ソフトな風合を有し、優れた外観を有する自動車内装材として、絡合不織布からなる表皮材と、この表皮材を補強するための基材とを接着一体化したものが知られている。例えば、基材としてポリウレタン発泡体層、ガラス繊維層、及び裏地層の3層からなるものを使用し、表皮材としてニードルパンチ絡合不織布を使用し、前記基材と表皮材とをホットメルトフィルムによって融着一体化した自動車内装材が知られている。このような自動車内装材はホットメルトフィルムによる融着一体化作用に加えて、自動車室内における空気の自然対流を抑制することができるため、表皮材であるニードルパンチ絡合不織布を汚さないものであった。しかしながら、このような内装材を使用した自動車は、車室内における騒音が大きく、吸音性が悪いという問題点が指摘されていた。この問題は、自動車室内で発生した音が前記ホットメルトフィルムによって反射されることに起因することがわかってきた。
そのため、前記ホットメルトフィルムに替えて、液状イソシアネートと水とを反応させることによってポリウレタン系樹脂を形成し、このポリウレタン系樹脂により基材と表皮材とを接着一体化した自動車内装材が提案されている。しかしながら、前記ポリウレタン系樹脂が表皮材を透過して、表皮材の車室側表面にまで到達してしまう場合があった。このようにポリウレタン系樹脂が表皮材の車室側表面にまで透過してしまうと、時間の経過とともに表皮材の車室側表面が黄変してしまうため、車室の外観を損なうという問題があった。また、表皮材と基材との充分な接着力が得られない場合もあった。更には、前記自動車内装材の表皮材が汚れやすい、という問題もあった。
【0003】
また、ニードルパンチタイプ撥水性不織布シートとニードルパンチタイプ超吸水性不織布シートとの二層積層構造からなる複合不織布を、自動車内装材の表皮材として用いることも知られている(特開昭61−141542号公報:特許文献1)。しかしながら、この複合不織布表皮材には超吸水性繊維が含まれているので、水吸収性に優れており、基材との接着処理の際に必要な液状イソシアネートと水との反応を阻害することが予想され、表皮材と基材との接着性に悪影響を与えるものと思われる。また、前記特許文献1の実施例によれば、撥水処理したニードルパンチ不織布と超吸水性繊維を含むニードルパンチ不織布とを、更にニードルパンチによって絡合一体化している。このニードルパンチ処理の詳細な操作方法は、前記特許文献1には記載されていないが、超吸水性繊維含有不織布側からニードルパンチ処理を実施すると、超吸水性繊維が撥水処理不織布側へ進入して撥水性が悪くなるため、撥水処理不織布側からニードルパンチ処理を実施したと考えるのが自然である。しかしながら、このようなニードルパンチ処理を実施すると、ニードルを打ち込んだ側(撥水処理ニードルパンチ不織布)にはニードルのパンチ穴が目立ってしまうため、表皮材として用いる場合に、意匠性が悪いという欠点もあった。更に、軽量で燃費を向上させることができ、また、安価であるように、目付を、例えば、220g/m2程度以下に低くした場合には、必然的に撥水処理ニードルパンチ不織布も薄くなるため、超吸水性繊維含有ニードルパンチ不織布が透けて見えやすくなる。通常、超吸水性繊維は白色であるため、意匠性の低下を招くことが予測できるものであった。
【0004】
更に、撥水剤溶液に布帛を浸漬して布帛内部に撥水剤を含浸させてから加熱乾燥処理を行い、続いて紫外線硬化型樹脂を主材とするバッキング剤を前記布帛の裏面に塗布し、紫外線照射によってバッキング剤を固化させることによって製造した車両内装材も知られている(特開平5−254070号公報:特許文献2)。しかしながら、この車両内装材を表面材として用いても、撥水剤を布帛全体に含浸しているため、ポリウレタン系樹脂が透過してしまうものである(後述の比較例1参照)。従って、時間の経過とともに表皮材の車室側表面が黄変し、車室の外観を損なうという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭61−141542号公報
【特許文献2】
特開平5−254070号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における上記のような問題点を解決するためになされたものであり、第1の課題は、吸音性能を確保するために液状イソシアネートに由来するポリウレタン系樹脂により表皮材と基材とを接着一体化しても、ポリウレタン系樹脂が透過しない表皮材を提供することにある。また、表皮材と基材との充分な接着力が得られる表皮材を提供することを第2の課題とし、吸音性能が優れるだけでなく、表皮材の汚れにくい自動車内装材を提供することを第3の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明による、(1)撥油剤を含有する繊維シートから本質的になること、
(2)前記繊維シートを構成する繊維が非吸水性繊維から実質的になること、
(3)少なくとも一方の表面の撥油性がグレード1以上(AATCC TestMethod 118−1997により評価)であること、及び
(4)一方の表面の撥油性グレードと他方の表面の撥油性グレードとが相違していること
を特徴とする、自動車内装材用表皮材(以下、単に「表皮材」と表記することがある)により解決することができる。
【0008】
本発明の表皮材は、前記のように、撥油性に優れる片面を有していることによって、ポリウレタン系樹脂が表皮材を透過しない。つまり、本発明者は、時間が経過しても黄変しない自動車内装材用表皮材を製造することができることを見出したのである。また、繊維シートを構成する繊維が非吸水性繊維から実質的になるので、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合であっても、繊維シートを構成する繊維によって水が吸収されないため、効率的にポリウレタン系樹脂を形成することができ、結果としてポリウレタン系樹脂による、表皮材と基材との接着性に優れている。更にまた、一方の表面の撥油性グレードと他方の表面の撥油性グレードとが相違していることにより、表皮材の撥油性のグレードのより低い面を基材側とすることにより、ポリウレタン系樹脂の進入を容易にすることができるため、表皮材と基材との接着力の強い自動車内装材を製造することができる。
【0009】
なお、本明細書において「ポリウレタン系樹脂」とは、ジイソシアネートとグリコールとの反応などによって形成されるウレタン結合(−NHCOO−)、ジイソシアネートと水との反応などによって形成される尿素結合(−NHCONH−)、尿素結合を有する化合物とジイソシアネートとの反応などによって形成されるビューレット結合(−NHCONCONH−)からなる群から選ばれる、少なくとも1つの結合を有する樹脂を意味する。
【0010】
本発明による表皮材の好ましい態様によれば、少なくとも一方の表面の撥水性が2点以上〔JIS L 1092:1998 6.2はっ水度試験(スプレー試験)により評価〕である。この態様によれば、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合であっても、水の透過を防止することができ、従って、ポリウレタン系樹脂の透過を効果的に防止することができる。
【0011】
本発明による表皮材の別の好ましい態様によれば、繊維シートが絡合不織布から本質的になる。この態様によれば、ソフトな風合、優れた外観、及び優れた耐磨耗性を有する自動車内装材を製造することができる。
本発明による表皮材の更に別の好ましい態様によれば、絡合不織布全体が実質的に同じ繊維配合からなる。この態様によれば、表皮材の層間剥離が生じにくいため、表皮材と基材との充分な接着力が得られる。
【0012】
本発明による表皮材の別の好ましい態様によれば、繊維シートが粗密構造を有する。この態様によれば、密構造領域によってポリウレタン系樹脂に対する優れた透過防止性を得ることができる。特に、密構造領域に撥油剤が存在していると、密構造であることの物理的作用と撥油剤が存在していることの化学的作用の相乗効果によって、ポリウレタン系樹脂に対する更に優れた透過防止性を得ることができる。更に、この密構造領域が繊維シートの内部に存在していると、粗構造領域にポリウレタン系樹脂が進入しやすいため、表皮材と基材との充分な接着力が得られる。
【0013】
本発明の自動車内装材(以下、単に「内装材」と表記することがある)は、
自動車内装材用表皮材と基材とを含み、それらが、ウレタン結合、尿素結合、及びビューレット結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合を有するポリウレタン系樹脂により接着しており、自動車内装材用表皮材の基材側表面とは反対側の表面に、前記ポリウレタン系樹脂が染み出ていないことを特徴とする。従って、時間が経過しても表皮材の車室側表面が黄変せず外観が優れており、しかも吸音性能にも優れている。
本発明の自動車内装材の好ましい態様によれば、基材の自動車内装材用表皮材側の表面とは反対の表面に、非通気性フィルムを備えている。この態様によれば、前記の効果に加え、通気性を抑制することができることによって、表皮材が汚れにくい内装材を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の表皮材は、撥油剤を含有する繊維シートからなり、少なくとも片面の撥油性がグレード1以上(AATCC Test Method 118−1997により評価)であることによって、ポリウレタン系樹脂の透過を防止できるものである。この撥油性のグレードが高ければ高いほど、ポリウレタン系樹脂の透過防止性に優れているため、グレード2以上であるのが好ましく、グレード3以上であるのがより好ましく、グレード4以上であるのが更に好ましく、グレード5以上であるのが更に好ましく、グレード6以上であるのが更に好ましく、グレード7以上であるのが更に好ましく、グレード8であるのが最も好ましい。このような撥油性を有する面は表皮材の片面だけである必要はなく、両面がグレード1以上であってもよい。
【0015】
また、本発明の表皮材においては、一方の表面の撥油性グレードと他方の表面の撥油性グレードとが相違しているので、表皮材の撥油性グレードのより低い面を基材側とすることにより、ポリウレタン系樹脂の進入を容易にすることができ、表皮材と基材との接着力の強い自動車内装材を製造することができる。特には、片面の撥油性のグレードが1以上(順に2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8であるのが好ましい)であり、他面の撥油性のグレードが0であるのが好ましい。この場合、ポリウレタン系樹脂がグレード0の面から表皮材へ進入しやすいためである。一方の表面の撥油性グレードと他方の表面の撥油性グレードとが相違している表皮材は、例えば、片方の表面からのみ、撥油剤を付与又は含浸することによって調製することができる。
【0016】
本発明の表皮材は少なくとも片面の撥水性が2点以上〔JIS L 1092:1998 6.2はっ水度試験(スプレー試験)により評価〕であるのが好ましい。このような表皮材であると、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合であっても、水の透過を防止できることによって、ポリウレタン系樹脂の透過を効果的に防止できるためである。この撥水点が高ければ高いほど、この効果に優れているため、3点以上であるのがより好ましく、4点以上であるのが更に好ましく、5点であるのが最も好ましい。このような撥水性を有する面は表皮材の片面だけである必要はなく、両面が2点以上であってもよい。
【0017】
なお、表皮材の片面の撥水点と他面の撥水点とは同じであっても相違していてもよいが、相違していると、表皮材の撥水点のより低い面を基材側とすることにより、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合には、ポリウレタン系樹脂の表皮材への進入を容易にすることができ、表皮材と基材との接着力の強い自動車内装材を製造することができるため好適である。特には、片面の撥水点が2点以上(順に3点以上、4点以上、5点であるのが好ましい)であり、他面の撥水点が1点であるのが好ましい。片面の撥水点と他面の撥水点とが異なる場合は、撥水点の低い方の片面を基材側とすることにより、ポリウレタン系樹脂の進入を容易にすることができ、表皮材と基材との接着力の強い自動車内装材を製造することができる。一方の表面の撥水点と他方の表面の撥水点とが相違している表皮材は、例えば、片方の表面のみから、撥水剤でもある撥油剤を付与又は含浸することによって調製することができる。
【0018】
また、表皮材の撥油性がグレード1以上の面(すなわち、撥油性の高い方の面)と撥水性が2点以上の面(すなわち、撥水性の高い方の面)とは同じ面であっても、異なっていてもよいが、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合、それらが同じ面であると、これら撥油性及び撥水性の相乗効果によってポリウレタン系樹脂の透過防止性に優れているため、特に好適である。従って、撥油性のグレードが1以上(順に2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8であるのが好ましい)であり、かつ撥水点が2点以上(順に3点以上、4点以上、5点であるのが好ましい)であり、他面の撥油性のグレードが0であり、かつ撥水点が1点である表皮材が特に好ましい。
このような表皮材は、例えば、表皮材の片面に撥油剤が存在していないことによって、このような状態であることができる。あるいは、表皮材の両面において、異なる種類の撥油剤及び/又は異なる量の撥油剤をそれぞれ存在させることにより、あるいは、一方の表面に撥油剤を、もう一方の表面に撥水剤を存在させることにより、あるいは、一方の表面の密度を、もう一方の表面の密度と変えることにより、調製することができる。なお、撥油剤は、通常、撥水剤としても機能するため、撥油剤を存在させるだけでも、所望の撥水性を付与することが可能である。
【0019】
本発明の表皮材を構成する繊維シートは、非吸水性繊維のみから実質的になる。本明細書において「のみから実質的になる」とは、繊維シート全体の好ましくは80mass%以上、より好ましくは90mass%以上、更に好ましくは95mass%以上、最も好ましくは100mass%であることを意味する。非吸水性繊維のみから実質的に構成されていると、液状イソシアネートと水とを反応させて形成したポリウレタン系樹脂により表皮材と基材とを接着させる場合であっても、ポリウレタン系樹脂による接着作用を損なわないためである。つまり、繊維シートを構成する繊維として吸水性繊維が存在していると、吸水性繊維によって水が吸収されてしまい、充分な量のポリウレタン系樹脂が形成されない結果、表皮材と基材との充分な接着力が得られない場合があるが、非吸水性繊維のみから構成されていることによって、水が吸収されることがないため、充分な量のポリウレタン系樹脂を形成することができ、結果として表皮材と基材との充分な接着力を得ることができる。
【0020】
この「非吸水性繊維」とは、公定水分率が1%以下の繊維をいい、例えば、ポリエステル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、アクリル繊維、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体系繊維などを挙げることができる。これらの繊維は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも耐熱性及び耐候性に優れているポリエステル系繊維が好適である。
【0021】
本発明の表皮材を構成する繊維シートに微量成分として含有することのできる非吸水性繊維以外の繊維、すなわち、吸水性繊維としては、例えば、ポリアミド繊維などの熱可塑性繊維、レーヨン繊維、キュプラ繊維、アセテート繊維、ポリビニルアルコール繊維、綿繊維、麻繊維、芳香族ポリアミド繊維、又はフェノール樹脂繊維などの熱不溶融性繊維などを挙げることができる。これらの繊維は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
【0022】
繊維シートを構成する繊維(非吸水性繊維及び吸水性繊維を含む)として、単一樹脂成分又は2種類以上の樹脂成分からなる融着性繊維を含んでいるのが好ましい。この融着性繊維が融着していることによって、繊維シートの耐磨耗性、ひいては表皮材の耐磨耗性を高めることができるためである。特に、融着成分と融着成分の融着温度では溶融しない非融着成分とを有する融着性複合繊維は、非融着成分によって繊維形態を保つことができ、表皮材の耐磨耗性をより高めることができるため好適である。
このような融着性複合繊維として、例えば、ポリエステル(融点250〜270℃程度)/低融点ポリエステル(融点100〜150℃程度)融着性複合繊維、ポリエステル(融点250〜270℃程度)/ポリエチレン(融点110〜140℃程度)融着性複合繊維、ポリプロピレン(融点160〜175℃程度)/ポリエチレン(融点110〜140℃程度)融着性複合繊維などを挙げることができる。なお、融着性複合繊維の横断面形状としては、例えば、それぞれ高融点樹脂成分1と低融点樹脂成分2とからなり、図1に示す芯鞘型複合繊維11、図2に示すサイドバイサイド型複合繊維12、図3に示す海島型複合繊維13、図4に示すオレンジ型複合繊維14、又は図5に示す多重バイメタル型複合繊維15などを挙げることができ、これらの中でも融着面積の広い芯鞘型(偏芯型を含む)又は海島型であるのが好ましい。
【0023】
繊維シートがこのような融着性繊維を含んでいる場合には、表皮材の耐磨耗性が向上するように、繊維シートを構成する繊維全体の1mass%以上を占めているのが好ましく、5mass%以上占めているのがより好ましい。他方、融着性繊維の繊維量が多くなると、表皮材の成形性が悪くなったり、硬くなって風合いが悪くなったり、或いは意匠性が悪くなる傾向があるため、繊維シートを構成する繊維全体の50mass%以下を占めているのが好ましく、20mass%以下を占めているのがより好ましい。
【0024】
また、繊維シートを構成する繊維(非吸水性繊維及び吸水性繊維を含む)として、繊維径が7μm以下の極細繊維を含んでいると、繊維シートが緻密な構造を有することによって、ポリウレタン系樹脂の透過防止性により優れているため、繊維シートは極細繊維を含んでいるのが好ましい。この極細繊維の繊維径は小さければ小さいほど、前記性能に優れているため、極細繊維の繊維径は6μm以下であるのがより好ましく、5μm以下であるのが更に好ましく、4μm以下であるのが更に好ましい。なお、極細繊維の繊維径の下限は特に限定するものではないが、0.1μm程度が適当である。本明細書において「繊維径」とは、繊維の横断面形状が円形である場合にはその直径をいい、繊維の横断面形状が非円形である場合には、その横断面積と同じ面積を有する円の直径を繊維径とみなす。
【0025】
この極細繊維は任意の樹脂成分から構成されていてもよく、例えば、ポリアミド系樹脂(例えば、6ナイロン、又は66ナイロンなど)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はポリブチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、又はポリプロピレンなど)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂などを挙げることができ、このような樹脂成分1成分又は2成分以上から構成されていることができる。これらの中でも、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、又はポリブチレンテレフタレートなど)を含む極細繊維を含んでいると、耐熱性及び耐候性に優れているため好適である。なお、樹脂組成及び/又は繊維径の点で相違する2種類以上の極細繊維が混在していてもよい。
【0026】
このような極細繊維は、例えば、物理的作用により分割可能な分割繊維を分割して発生させたり、化学的作用により分割可能な分割繊維を分割して発生させたり、或いはメルトブロー法により得ることができる。分割繊維を分割するための物理的作用としては、例えば、水流などの流体流、カレンダー、或いはフラットプレスなどを挙げることができ、分割繊維を分割するための化学的作用としては、例えば、樹脂成分の除去、又は樹脂成分の膨潤などを挙げることができる。これらの中でも、繊維強度に優れ、緻密な構造を採れることによってポリウレタン系樹脂の透過防止性に優れている、物理的作用により分割可能な分割繊維を分割して発生させた極細繊維が好ましい。
【0027】
この物理的作用又は化学的作用により分割可能な分割繊維としては、2種類以上の樹脂成分からなり、繊維横断面形状がオレンジ型(図4参照)又は多重バイメタル型(図5参照)の分割繊維などを挙げることができる。この分割繊維の繊度は前述のような繊維径の極細繊維を発生できるものであればよく、特に限定されるものではない。
【0028】
このような極細繊維は量が多ければ多いほど、前記効果に優れているため、極細繊維を含んでいる場合、繊維シートの50mass%以上を占めているのが好ましく、80mass%以上を占めているのがより好ましい。
【0029】
本発明においては、意匠性を高めるために、表皮材を構成する繊維シートの繊維として色のついた原着繊維を使用するのが好ましい。
【0030】
本発明の繊維シートを構成する繊維の繊維長は、繊維シートの態様によって異なるため特に限定するものではないが、繊維シートが短繊維不織布からなる場合、20〜100mmであるのが好ましく、30〜80mmであるのがより好ましい。また、繊維シートが長繊維不織布からなる場合、100mmを超える繊維長であるのが好ましい。また、繊維シートを構成する繊維(極細繊維を除く)の繊度も繊維シートの態様によって異なるため特に限定するものではないが、繊維シートが不織布からなる場合、0.01〜33dtexであるのが好ましく、0.1〜12dtexであるのがより好ましく、0.5〜8dtexであるのが更に好ましく、1〜7dtexであるのが更に好ましい。この「繊維長」はJIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)B法(補正ステープルダイヤグラム法)により得られる長さをいい、「繊度」はJIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)正量繊度A法により得られる繊度をいう。
【0031】
本発明の表皮材を構成する繊維シートの形態は特に限定するものではないが、例えば、不織布、織物、編物(例えば、トリコット)、或いはこれらの複合体を挙げることができる。これらの中でも、三次元的な空隙を備えていることができ、この空隙にポリウレタン系樹脂が進入することによって、表皮材と基材との充分な接着力を得やすい不織布からなるのが好ましい。この不織布としては、例えば、ニードルパンチ又は水流などの流体流により絡合した絡合不織布、部分的又は全面的に融着させた融着不織布、メルトブロー法により製造したメルトブロー不織布、スパンボンド法により製造したスパンボンド不織布、或いはこれら不織布を複合した複合不織布などを挙げることができる。これらの中でも絡合不織布は不織布であることの前記効果に加えて、ソフトな風合を有し、優れた外観を有し、しかも耐磨耗性に優れる内装材を製造できるため、特に好適である。なお、本発明において、ニードルパンチ処理を実施する場合には、意匠性を高めるために、片面のみから打ち込み、ニードルの打ち込み面を車室内側の表面に露出させないのが好ましい。
【0032】
前記の好適である絡合不織布に関して詳述すると、絡合不織布を製造するための絡合は、例えば、ニードルパンチや流体流(特に水流)を作用させることによって実施することができる。これらの中でも、ニードルパンチにより絡合した絡合不織布はニードルパンチにより繊維が絡合不織布の厚さ方向に配向しやすく、ポリウレタン系樹脂が絡合不織布の内部へ進入しやすいため、結果としてポリウレタン系樹脂による表皮材と基材との優れた接着力が得られるため好適である。
【0033】
なお、絡合不織布のもととなる繊維ウエブが交差ウエブからなると、一方向性ウエブと比較して繊維同士の重なりが大きく、ポリウレタン系樹脂の透過を効果的に防ぐことができるため、絡合不織布のもとの繊維ウエブとして交差ウエブを含んでいるのが好ましい。
【0034】
本発明の表皮材において、絡合不織布を用いる場合は、その絡合不織布全体が実質的に同じ繊維配合からなるのが好ましい。ここで「実質的に同じ」とは、1種類の繊維からなる場合には、厚さ方向に関して、繊維の素材、太さ、及び長さが実質的に同じ繊維のみからなり、2種類以上の繊維からなる場合には、繊維の素材、太さ、及び長さが実質的に同じ繊維の配合比が実質的に同じであることを意味する。実質的に同じ繊維配合からなることによって、実質的に同じ繊維配合からなる表皮材とすることができるため、層間剥離の生じにくい表皮材とすることができ、結果として、表皮材と基材との充分な接着力が得られやすいためである。このような実質的に同じ繊維配合からなる絡合不織布は、例えば、1種類以上の繊維を均一に混合した1層の繊維ウエブを絡合することにより、或いは1種類以上の繊維を均一に混合した同じ繊維配合の繊維ウエブを2層以上積層した後に絡合することにより製造することができる。特に、1種類以上の繊維を均一に混合した1層の繊維ウエブを絡合して製造した絡合不織布は層間剥離が生じにくいため好適である。
【0035】
また、絡合不織布が粗密構造を有すると、後述のような撥油剤を含有させた場合に、撥油剤が絡合不織布の密構造領域に集中しやすく、粗密構造を有する表皮材としやすいため好適である。つまり、表皮材の密構造領域が存在していると、この密構造領域によってポリウレタン系樹脂の透過防止性に優れているため好適である。このような粗密構造を有する絡合不織布は、例えば、繊維ウエブを絡合する方法としてニードルパンチ法を採用し、ニードルによって絡合させる際のニードルの打ち込み深さを変化させ、深く打ち込んで強く絡ませた密構造領域層と、浅く打ち込んで弱く絡ませた粗構造領域層とを形成することができる。また、繊維ウエブを絡合する方法としてニードルパンチ法を採用し、ニードルによって繊維ウエブの片面から繊維を毛羽立たせた後、毛羽立った繊維を加圧(好ましくは加熱加圧)することにより毛羽立った繊維を寝かせることにより粗構造領域を形成し、密構造層と粗構造層とを形成することができる。
【0036】
絡合不織布の密構造領域は絡合不織布の内部に存在しているのが好ましい。内部に密構造領域が存在する絡合不織布は、例えば、泡立て含浸することによって製造することができる。このように内部に密構造領域が存在していると、撥油剤を含有させた場合に、撥油剤が密構造領域に集中して、内部に密構造領域が存在する表皮材とすることができる。このように内部に密構造領域を有する表皮材は、表皮材の両表面を比較的粗構造領域とすることができ、この粗構造領域にポリウレタン系樹脂が進入しやすいため、ポリウレタン系樹脂による表皮材と基材との接着一体化性に優れている。
【0037】
なお、本明細書において「内部」とは、平滑平面を有する基台に絡合不織布又は表皮材を載置し、更に絡合不織布又は表皮材上に平板を乗せて1.96kPa荷重を付与した場合に、平板側表面を0とし、この時の基台側表面を1として目盛りをふった時の、0.1〜0.9の領域をいう。
【0038】
更に、本発明の表皮材において絡合不織布を用いる場合に、その絡合不織布は、絡合不織布の厚さ方向と直交する方向に繊維が配向している表面を備えているのが好ましい。このような表面を備えていることによって、ポリウレタン系樹脂の透過防止性の点でより優れる表皮材とすることができるためである。このように繊維が配向した表面を備えた絡合不織布は、例えば、繊維ウエブを絡合する方法としてニードルパンチ法を採用し、ニードルによって繊維ウエブの片側表面から繊維を毛羽立たせた後、加圧(好ましくは加熱加圧)することにより、毛羽立った繊維を寝かせて、繊維配向を絡合不織布の厚さ方向と直交させることができる。なお、本明細書において、「表面」とは内部以外の領域をいう。また、「厚さ方向」とは、平滑平面を有する基台に絡合不織布又は表皮材を載置し、更に絡合不織布又は表皮材上に平板を乗せた時に形成される平滑平面と平板のいずれに対しても直角である直線と同じ方向をいう。
【0039】
本発明で用いる繊維シートがバインダ(以下、「繊維結合用バインダ」と表記することがある)により結合されていると、表皮材の耐磨耗性が向上し、自動車内装材の使用中に毛羽立ったり、繊維が脱落しにくいため好適である。この繊維結合用バインダとしては、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、又はアクリル−スチレン系共重合体などを挙げることができる。これらの繊維結合用バインダは、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。なお、これら繊維結合用バインダのガラス転移温度は表皮材が汚れにくいように、−40〜+50℃であるのが好ましい。このような繊維結合用バインダは、例えば、エマルジョン、サスペンジョン、溶剤溶解状態、又は粉体などの態様で適用することができる。このような繊維結合用バインダによる結合は、繊維シートの繊維結合用バインダ浴への浸漬、又は繊維シートに繊維結合用バインダを泡立て含浸、スプレー、転写、噴霧、又は散布し、必要により乾燥して結合することができる。
【0040】
このような繊維結合用バインダ量(固形分量)は、充分な耐磨耗性を発揮できるように、0.5g/m2以上であるのが好ましく、3g/m2以上であるのがより好ましい。他方、表皮材の成形性を損なわないように、100g/m2以下であるのが好ましく、20g/m2以下であるのがより好ましい。
【0041】
本発明で用いる繊維シートの目付はポリウレタン系樹脂が透過しにくいように、10g/m2以上であるのが好ましく、80g/m2以上であるのがより好ましい。他方、軽量で自動車の燃費を向上させることができ、また安価であるように、500g/m2以下であることが好ましく、220g/m2以下であることがより好ましく、200g/m2以下であることが更に好ましく、180g/m2以下であることが更に好ましく、150g/m2以下であることが特に好ましい。また、繊維シートの厚さはポリウレタン系樹脂が透過しにくいように、0.3mm以上であるのが好ましく、1mm以上であるのがより好ましい。他方、層間剥離しにくいように、10mm以下であるのが好ましく、3mm以下であるのがより好ましい。
【0042】
本明細書において「目付」は、JIS L1085:1998.6.2に規定された方法で測定した単位面積あたりの質量の値をいい、「厚さ」はJIS L1085:1998.6.1(厚さ)に規定されているA法により得られる値をいう。
【0043】
本発明による表皮材は上述のような繊維シート中に撥油剤を含有するものであるため、この撥油剤の作用によって、前述のようなグレード1以上の撥油性を有している。この撥油剤は繊維シート中に存在していることによって、前述のような撥油性を有するものであればよく、特に限定するものではないが、表面張力が18mN/m以下の撥油剤であるのが好ましく、15mN/m以下の撥油剤であるのがより好ましく、12mN/m以下の撥油剤であるのが更に好ましく、10mN/m以下の撥油剤であるのが最も好ましい。このような撥油剤として、例えば、フッ素系撥油剤、特にパーフルオロアルキル基を有するフッ素系撥油剤を好適に使用できる。
【0044】
このような撥油剤の含有量(固形分量)は、前述のような撥油性グレードを示す量であればよく、特に限定するものではないが、0.1g/m2以上であるのが好ましく、2g/m2以上であるのがより好ましい。他方、ポリウレタン系樹脂による表皮材と基材との接着性を損なわないように、50g/m2以下であるのが好ましく、10g/m2以下であるのがより好ましい。
【0045】
本発明の表皮材は上述のような撥油剤を含有する繊維シートからなるが、粗密構造を有しているのが好ましい。表皮材が粗密構造を有していると、密構造領域によってポリウレタン系樹脂の透過防止性に優れているためである。特に、密構造領域に撥油剤が存在していると、密構造であることの物理的作用と撥油剤が存在していることの化学作用の相乗効果によって、ポリウレタン系樹脂の透過を防止できるため、好ましい実施態様である。なお、この密構造領域は他の領域と比較して相対的に表皮材構成材料(例えば、繊維、撥油剤、及び/又は繊維結合用バインダなど)の密度の高い領域をいう。この密構造領域は表皮材の厚さ方向における電子顕微鏡写真から判断することができる。
【0046】
なお、この密構造領域が表皮材の内部に存在していると、表皮材の表面を構成する相対的に粗い粗構造領域にポリウレタン系樹脂が進入しやすく、表皮材と基材との接着力の強い自動車内装材を製造することができるため、好適な実施態様である。この密構造領域はどの程度内部に存在していてもよいが、前記効果に優れているように、0.17〜0.83の領域にあるのが好ましく、0.25〜0.75の領域にあるのがより好ましい。
【0047】
本発明で用いる撥油剤は、(1)表皮材の密構造領域に存在していること、(2)表皮材の内部に存在していること、(3)少なくとも一方の表面に存在しないように存在していることの条件(1)〜(3)の内の1つの条件を満足していることが好ましく、これら3つの条件(1)〜(3)の内の2つの条件を満たすように存在しているのがより好ましく、これらの全てを満たすように存在しているのが最も好ましい。
【0048】
前記条件(1)のように、密構造領域に撥油剤が存在する表皮材や、前記条件(2)のように、表皮材の内部に撥油剤が存在している表皮材は、例えば、繊維シート(特には絡合不織布)として、粗密構造を有するものを使用し、エマルジョン、又は溶剤溶解状態の撥油剤を含浸して製造することができる。また、前記条件(3)のように、少なくとも一方の表面に存在しないように撥油剤が存在している表皮材は、例えば、エマルジョン、又は溶剤溶解状態の撥油剤を繊維シートの片側表面のみに対して、泡立て含浸、スプレー、転写、散布、又はプリントすることによって製造することができる。特に、前記条件(1)〜(3)を同時に満たすように撥油剤が存在している表皮材は、例えば、繊維シート(特に絡合不織布)として粗密構造を有するものを使用し、エマルジョン又は溶剤溶解状態の撥油剤を泡立て含浸することによって製造することができる。
【0049】
本発明の自動車内装材は上述のような表皮材と基材とがポリウレタン系樹脂により接着しており、表皮材の基材側表面とは反対側の表面にポリウレタン系樹脂が染み出ていないものである。従って、時間が経過しても表皮材の車室側表面が黄変せず、外観が優れ、しかも吸音性能の優れるものである。
【0050】
この基材は耐熱性、剛性、或いは寸法安定性などを内装材に付与できるものであればよく、特に限定するものではないが、例えば、レジンフェルト、ウッドストック(ポリプロピレン系樹脂40〜80mass%と木屑20〜60mass%との混合物からなるシート)、ダンボール、発泡体、若しくはそれらの積層体、あるいは、それらと絡合不織布、紙、割繊フィルム、又は繊維などの材料との積層体、などを挙げることができる。特には、発泡体層の両面又は片面にガラス繊維層を有する基材を好適に使用することができる。この基材においては、発泡体層の両面又は片面に配されたガラス繊維層によって基材の剛性が高められている。このガラス繊維層としては、例えば、ガラス繊維のチョップを堆積して層状としたものやガラス繊維マット等を挙げることができる。また、発泡体層としては、内装材に断熱性や吸音性を付与することができる、連続気泡を有するポリウレタン発泡体等を好適に使用することができる。
【0051】
本発明の表皮材と基材とを接着するポリウレタン系樹脂は、ウレタン結合、尿素結合、及びビューレット結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合を有する樹脂であればよく、特に限定するものではないが、例えば、ジイソシアネートとグリコールとを反応させてウレタン結合(−NHCOO−)を形成したポリウレタン系樹脂、ジイソシアネートと水とを反応させて尿素結合(−NHCONH−)を形成したポリウレタン系樹脂、尿素結合を有する化合物とジイソシアネートとを反応させてビューレット結合(−NHCONCONH−)を形成したポリウレタン系樹脂、これらの結合を2つ以上、同時又は別々に形成したポリウレタン系樹脂を挙げることができる。
【0052】
このような基材と表皮材とは、ポリウレタン系樹脂によって接着一体化されているが、例えば、次の手順により接着一体化することができる。
まず、基材(例えば、発泡体層の両面又は片面にガラス繊維層を有する基材)に液状イソシアネートを保持(例えば含浸)させる。次いで、この液状イソシアネートを保持させた基材上に触媒(例えば、水)を散布し、前述のような表皮材を積層した後、例えば、一対の加熱加圧ロールにより所定の温度で加圧する。この加熱加圧により、前記基材に保持された液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成すると同時に、ポリウレタン系樹脂を表皮材の内部へ進入させて、基材と表皮材とを接着一体化できる。
【0053】
なお、液状イソシアネートとしては、例えば、芳香族系のトルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(ポリメリックMDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、及びそれらの変成体等を使用することができる。
【0054】
また、表皮材は、どちらの表面側を基材と積層してもよいが、撥油性のグレードのより低い面が基材と当接するように積層するのがより好ましい。このように積層することによって、ポリウレタン系樹脂の透過を防止することができるとともに、表皮材と基材との接着力のバランスに優れる内装材を製造しやすいためである。
【0055】
なお、液状イソシアネートの保持量、触媒(例えば、水)の散布量、加熱温度、及び加圧圧力などは、表皮材の種類、基材の種類、液状イソシアネートの種類など、各種条件によって変化するため、特に限定するものではない。これらの条件は適宜実験を繰り返すことによって適宜設定することができる。
【0056】
本発明の内装材は、前記のような基材の表皮材側の表面とは反対側の表面に、非通気性フィルムを備えていると、内装材の通気性を抑制することができるため、内装材の表皮材の汚れを防止できる。また、内装材の吸音性能を阻害しない。なお、非通気性フィルムは基材と直接接触して備えている必要はなく、基材と非通気性フィルムとの間に吸音性の優れる材料層が存在するなど、他の材料層が介在していてもよい。
【0057】
前記非通気性フィルムとは、透気度(JIS P 8117)が1mL/cm2/sec以下のフィルムをいい、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、又はポリエチレン等の熱可塑性樹脂から構成していることができる。
【0058】
このような非通気性フィルムと基材との一体化は、例えば、非通気性フィルムの融着性を利用する方法、ポリウレタン系樹脂の接着性を利用する方法、又はホットメルト材料(例えば、ホットメルト不織布)を非通気性フィルムと基材との間に介在させる方法、などを挙げることができる。
【0059】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
ポリエチレンテレフタレートからなる非吸水性繊維(繊度:2.2dtex、繊維径:14.3μm、繊維長:51mm)100%をカード機により開繊した後、クロスレイヤーにより繊維ウエブの進行方向に対して交差させて、交差ウエブ(目付:125g/m2)を形成した。
次いで、この交差ウエブの片面のみから、打ち込み深さを12mmから5mmへ順に浅くするようにニードルパンチを実施して、ニードルの打ち込み面から反対面にかけて、粗構造から密構造とすると同時に、打ち込み面の反対面から繊維を毛羽立たせた絡合繊維ウエブを形成した。
【0060】
次いで、前記絡合繊維ウエブの毛羽立った面が温度150℃に設定されたロールと接触するように、加熱ロールと非加熱ロールとからなる一対のロール間(スリット:0.5mm)を通過させて、前記毛羽立ちを倒し、その表面における繊維配向を厚さ方向と直交する方向とした加熱加圧絡合繊維ウエブを形成した。この加熱加圧絡合繊維ウエブは内部(1.96kPa荷重を付与した場合に、毛羽立ちを抑えた面を0とし、反対面を1と目盛った時の0.33〜0.73の領域)に密構造領域を有するものであった。
【0061】
次いで、アクリル系繊維結合用バインダ(ガラス転移温度:+2℃)とパーフルオロアルキルアクリレート撥油剤(表面張力:10mN/m)とを含む水系エマルジョンを泡立てた後に、前記加熱加圧絡合繊維ウエブの毛羽立ちを押さえた面に塗布し、乾燥すると同時にアクリル系繊維結合用バインダの架橋を進行させて、表皮材(目付:135g/m2、厚さ:1.5mm)を製造した。この表皮材における繊維結合用バインダ量は7.8g/m2であり、撥油剤量は2.2g/m2であった。
【0062】
この表皮材は内部(1.96kPa荷重を付与した場合に、毛羽立ちを抑えた面を0とし、反対面を1と目盛った時の0.33〜0.73の領域)に、撥油剤及び繊維結合用バインダが存在する密構造領域を備え、粗密構造を有するものであった。なお、表皮材の毛羽立ちを押さえた面と反対側の表面には撥油剤及び繊維結合用バインダは存在していなかった。また、表皮材の毛羽立ちを押さえた面の撥油性はグレード8で、撥水点が5点であり、他方、表皮材の毛羽立ちを抑えた面と反対側の表面の撥油性はグレード0で、撥水点が1点であった。
【0063】
【物性評価】
(1)染み出し性の評価
ガラス繊維シートA上に、ポリメリックMDI、ジメチルエタノールアミン及び蛍光染料を保持させた軟質ポリウレタンを積層した。次いで、軟質ポリウレタン上に水を散布し、更にガラス繊維シートB、実施例1の表皮材(撥油性のグレード0の面がガラス繊維シートBと当接)を順に積層した後、一対の加熱加圧ロールにより加熱加圧することにより、ポリメリックMDIと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成すると同時に、ポリウレタン系樹脂をガラス繊維シートAから表皮材の内部にわたって進入させ、これら全体を接着一体化して、厚さが約6mmの内装材T6(軟質ウレタン層の厚さ:4mm、ガラス繊維シートAからガラス繊維シートBまでが基材を構成)を製造した。
軟質ウレタンとしてより厚さの厚いものを使用したこと以外は上記と同様にして、厚さ約10mmの内装材T10(軟質ウレタン層の厚さ:8mm、ガラス繊維シートAからガラス繊維シートBまでが基材を構成)を製造した。
前記の内装材T6の形成から1時間経過後に、表皮材側からブラックライトを照射して、ポリウレタン系樹脂が染み出しているかどうかを確認したが、ポリウレタン系樹脂の染み出しは確認されなかった。
【0064】
(2)基材と表皮材との接着力の評価
前記内装材T6の表皮材と基材との剥離強度を、JIS K 6829に規定された剥離試験法により評価したところ、8.85N/25mm幅の結果が得られ、これにより、表皮材と基材とが強固に接着していたことが分かった。
【0065】
(3)吸音性の評価
前記内装材T6と前記内装材T10の吸音性能を、ブリューエル・ケアー社の測定器を用いて、ISO 10534-2 "Acoustics -Determination of sound absorption coefficient and impedance in impeduance tubes-, Part2 : Transfer-Function method"に準じて測定した。この結果は表1に示す通りであった。なお、基材と表皮材との間にホットメルトフィルムを介在させた内装材の吸音性能に関しても、参考のために記載した。
この表1の結果から、本発明の内装材は吸音性にも優れていることがわかった。
【0066】
【表1】
Figure 0004133553
【0067】
【比較例1】
ポリエチレンテレフタレートからなる非吸水性繊維(繊度:2.2dtex、繊維径:14.3μm、繊維長:51mm)100%をカード機により開繊した後、クロスレイヤーにより繊維ウエブの進行方向に対して交差させて、交差ウエブ(目付:157g/m2)を形成した。
次いで、この交差ウエブの片面のみから、打ち込み深さを12mmから5mmへ順に浅くするようにニードルパンチを実施して、ニードルの打ち込み面から反対面にかけて、粗構造から密構造とすると同時に、打ち込み面の反対面から繊維を毛羽立たせた絡合繊維ウエブを形成した。
【0068】
次いで、前記絡合繊維ウエブの毛羽立った面が温度150℃に設定されたロールと接触するように、加熱ロールと非加熱ロールとからなる一対のロール間(スリット:0.5mm)を通過させて、前記毛羽立ちを押さえ、その表面における繊維配向を厚さ方向と直交する方向(長さ方向)とした加熱加圧絡合繊維ウエブを形成した。この加熱加圧絡合繊維ウエブは内部(1.96kPa荷重を付与した場合に、毛羽立ちを押さえた表面を0とし、反対面を1と目盛った時の0.33〜0.73の領域)に密構造領域を有するものであった。
【0069】
次いで、アクリル系繊維結合用バインダ(ガラス転移温度:−30℃)とパーフルオロアルキルアクリレート撥油剤(表面張力:10mN/m)とを含む水系エマルジョンを泡立てた後に、前記加熱加圧絡合繊維ウエブの毛羽立ちを押さえた面から裏面まで染み出すように全面に塗付し、乾燥すると同時にアクリル系繊維結合用バインダの架橋を進行させて、表皮材(目付:167g/m2、厚さ:1.8mm)を製造した。この表皮材における繊維結合用バインダ量は7.8g/m2であり、撥油剤量は2.2g/m2であった。
なお、表皮材の毛羽立ちを押さえた面とその反対面の両面に、撥油剤及び繊維結合用バインダが存在していた。また、表皮材の毛羽立ちを押さえた面の撥油性はグレード6で、撥水点が5点であり、他方、表皮材の毛羽立ちを押さえた面と反対面の撥油性はグレード6で、撥水点が5点であった。
【0070】
【物性評価】
(1)染み出し性の評価
ガラス繊維シートA上に、ポリメリックMDI、ジメチルエタノールアミン及び蛍光染料を保持させた軟質ポリウレタンを積層した。次いで、軟質ポリウレタン上に水を散布し、更にガラス繊維シートB、比較例1の表皮材(毛羽立ちを押さえた面と反対側の表面がガラス繊維シートBと当接)を順に積層した後、一対の加熱加圧ロールにより加熱加圧することにより、ポリメリックMDIと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成すると同時に、ポリウレタン系樹脂をガラス繊維シートAから表皮材の内部にわたって進入させ、これら全体を接着一体化して、厚さが約6mmの比較用の内装材(軟質ウレタン層の厚さ:4mm、ガラス繊維シートAからガラス繊維シートBまでが基材を構成)を製造した。
前記の比較用内装材の形成から1時間経過後に、表皮材側からブラックライトを照射して、ポリウレタン系樹脂が染み出しているかどうかを確認したところ、ポリウレタン系樹脂の染み出しが確認され、表皮材として使用できるものではなかった。そのため、基材と表皮材との接着力の評価及び吸音性の評価は行わなかった。
【0071】
【発明の効果】
本発明の自動車内装材用表皮材は、撥油性に優れる片面を有していることによって、ポリウレタン系樹脂が表皮材を透過せず、時間が経過しても黄変しない自動車内装材を製造できる。また、繊維シートを構成する繊維が非吸水性繊維から実質的になるので、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合であっても、繊維シートを構成する繊維によって水が吸収されないため、効率的にポリウレタン系樹脂を形成することができ、結果としてポリウレタン系樹脂による、表皮材と基材との接着性に優れている。更にまた、一方の表面の撥油性グレードと他方の表面の撥油性グレードとが相違していることにより、表皮材の撥油性のグレードのより低い面を基材側とすることにより、ポリウレタン系樹脂の進入を容易にすることができるため、表皮材と基材との接着力の強い自動車内装材を製造することができる。
【0072】
本発明の表皮材の少なくとも片面の撥水性が2点以上〔JIS L 1092:1998 6.2はっ水度試験(スプレー試験)により評価〕であると、液状イソシアネートと水とを反応させてポリウレタン系樹脂を形成して表皮材と基材とを接着する場合であっても、水の透過を防止することができ、従って、ポリウレタン系樹脂の透過を効果的に防止することができる。
【0073】
本発明の表皮材を構成する繊維シートが絡合不織布からなると、ソフトな風合、優れた外観、及び優れた耐磨耗性を有する自動車内装材を製造することができる。また、前記絡合不織布全体が実質的に同じ繊維配合からなると、表皮材の層間剥離が生じにくいため、表皮材と基材との充分な接着力が得られる。
【0074】
本発明の表皮材が粗密構造を有すると、密構造領域によってポリウレタン系樹脂に対する優れた透過防止性を得ることができる。特に、密構造領域に撥油剤が存在していると、密構造であることの物理的作用と撥油剤が存在していることの化学的作用の相乗効果によって、ポリウレタン系樹脂に対する更に優れた透過防止性を得ることができる。更に、この密構造領域が繊維シートの内部に存在していると、粗構造領域にポリウレタン系樹脂が進入しやすいため、表皮材と基材との充分な接着力が得られる。
【0075】
本発明の自動車内装材は、時間が経過しても表皮材の車室側表面が黄変せず外観が優れており、しかも吸音性能にも優れている。
本発明の内装材が、基材の自動車内装材用表皮材側の表面とは反対の表面に、非通気性フィルムを備えていると、前記の効果に加え、通気性を抑制することができることによって、表皮材が汚れにくい内装材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表皮材の製造に用いることのできる芯鞘型複合繊維の横断面形状を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の表皮材の製造に用いることのできるサイドバイサイド型複合繊維の横断面形状を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の表皮材の製造に用いることのできる海島型複合繊維の横断面形状を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の表皮材の製造に用いることのできるオレンジ型複合繊維の横断面形状を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の表皮材の製造に用いることのできる多重バイメタル型複合繊維の横断面形状を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・高融点樹脂成分;2・・・低融点樹脂成分;
11・・・芯鞘型複合繊維;12・・・サイドバイサイド型複合繊維;
13・・・海島型複合繊維;14・・・オレンジ型複合繊維;
15・・・多重バイメタル型複合繊維。

Claims (10)

  1. (1)撥油剤を含有する繊維シートから本質的になること、
    (2)前記繊維シートを構成する繊維が非吸水性繊維から実質的になること、
    (3)少なくとも一方の表面の撥油性がグレード1以上(AATCC TestMethod 118−1997により評価)であること、及び
    (4)一方の表面の撥油性グレードと他方の表面の撥油性グレードとが相違していること
    を特徴とする、自動車内装材用表皮材。
  2. 少なくとも一方の表面の撥水性が2点以上〔JIS L 1092:1998 6.2はっ水度試験(スプレー試験)により評価〕であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車内装材用表皮材。
  3. 繊維シートが絡合不織布から本質的になることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の自動車内装材用表皮材。
  4. 絡合不織布全体が実質的に同じ繊維配合からなることを特徴とする、請求項3に記載の自動車内装材用表皮材。
  5. 繊維シートが粗密構造を有することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の自動車内装材用表皮材。
  6. 密構造領域に撥油剤が存在していることを特徴とする、請求項5に記載の自動車内装材用表皮材。
  7. 密構造領域を繊維シートの内部に有していることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の自動車内装材用表皮材。
  8. 繊維シートの目付が200g/m2以下である、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の自動車内装材用表皮材。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の自動車内装材用表皮材と基材とを含み、それらが、ウレタン結合、尿素結合、及びビューレット結合からなる群から選ばれる少なくとも1つの結合を有するポリウレタン系樹脂により接着しており、自動車内装材用表皮材の基材側表面とは反対側の表面に、前記ポリウレタン系樹脂が染み出ていないことを特徴とする自動車内装材。
  10. 基材の自動車内装材用表皮材側の表面とは反対の表面に、非通気性フィルムを備えていることを特徴とする、請求項9に記載の自動車内装材。
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