JP4971102B2 - 車両用成形天井及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本出願人は、既に特許文献1に示すような積層材からなる車両用成形天井を提案している。その車両用成形天井30は、図3に示すように、裏側ガラス繊維層13、軟質ポリウレタン発泡体12及び表側ガラス繊維層11からなる積層構造の基材10を備え、その基材10の表面側(室内側)には不織布31と表面材15とが積層されている。その不織布は、気体は通すが液体は通さない通気性シート状物であって、表側ガラス繊維層11から染み出してきた接着剤によって不織布31は表側ガラス繊維層11に接着され、表面材15は不織布31に粉体状のホットメルト型接着剤34によって接着されている。この構造からなる車両用成形天井30は、車室内からの音を吸収して反射しない効果を有するとされ、静かな車室の実現に寄与している。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用成形天井において、前記スパンボンド不織布の目付が、10〜30g/m2であることと特徴とするものである。
積層材からなる車両用成形天井において、接着剤を含浸したポリウレタン発泡体の両面にガラス繊維層を積層して基材を構成し、この基材の表側となる面に撥水処理を施した不織布を積層した。そして、その不織布の表面に表面材を積層し、各積層材間を前記接着剤で接着して車両用成形天井を形成した。そのため、基材のバインダーとして用いられる接着剤が、撥水処理を施した不織布にはじかれ、不織布を通過して表面材側に必要以上に漏れ出ることがないので、十分な接着剤により結合される基材の剛性を高く保つことができる。
以下、本発明を具体化した車両用成形天井の実施形態を、図1〜3を用いて説明する。なお、従来技術と同一の構成については、その説明において用いた同一の符号を用いるものとする。
本発明を具体化した車両用成形天井の製造方法を簡単に説明する。先ず、公知の撥水剤を含浸させたスパンボンド不織布14と、接着剤としての通常のMDI及び触媒溶液を含浸させた軟質ポリウレタン発泡体12とを準備する。次に、コンベア上に裏面材16及びホットメルトフィルム32を積層し、その上に適宜長さに裁断した所定量のガラス繊維を散布して裏側ガラス繊維層13とする。さらにその上に予め接着剤を含浸させた軟質ポリウレタン発泡体12のシートを積層し、先の工程と同様に表側ガラス繊維層11を積層する。最後に、その表側ガラス繊維層11の上に撥水処理を施したスパンボンド不織布14を積層し、その上に表面材15を積層して、積層材の積層工程が完了する。
(1)上記実施形態では、表面材15と基材10との間に積層されるスパンボンド不織布14は撥水処理が施されているので、表面材15に対しては、表面材15とスパンボンド不織布14との接着に必要な量のみの接着剤が供給されればよい。また、接着剤の多くはスパンボンド不織布14の撥水作用ではじき返され、表側ガラス繊維層11内に留まることになる。そのため、表面材15に接着剤が染み出すことがなく表面材15を美麗に保つことができると共に、表側ガラス繊維層11を含む基材10のバインダーとしての接着剤としてはその量が十分であるため基材10の剛性を十分に保つことができる。
本実施例において、基材10と表面材15とは撥水処理を施したスパンボンド不織布14を間に挟んで基材10から染みだすバインダーにより積層結合されている。表1における、実施例1〜3の基材重量の数値の違いは、基材10におけるガラス繊維の量による違いが反映されている。なお、基材10に用いたバインダーとしての接着剤(通常のMDI及び触媒溶液)はいずれの実施例についても同量とした。
比較例1〜3に用いた試験片は、スパンボンド不織布14に対して撥水処理を施さずに用いた点が実施例とは異なるが、その他の部分は実施例と同様とした。
実施例及び比較例の同一の基材重量について最大曲げ荷重を比較すると、いずれの場合も、実施例の数値の方が高く剛性が高いことから、バインダーとしての接着剤が、不必要にスパンボンド不織布14側に染み込むことなく、基材10自体のバインダーとして十分にその接着力を発揮していることが確認できた。これは、比較例において、接着剤が、撥水処理を施していないスパンボンド不織布14側に必要以上に染みこんで、ガラス繊維のバインダーとしては十分に寄与していないこととは異なることを意味する。従って、最大曲げ荷重の数値が下がる方向にガラス繊維の投入量を減らして調整することが可能で、車重の軽量化に貢献できることになる。
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・表面材15と表側ガラス繊維層11の間に積層される不織布をスパンボンド不織布14としたが、これに限らず、一部が熱溶着され薄くても強い不織布、例えば合成繊維製のサーマルボンド不織布やメルトブロー式不織布等であってもよい。
Claims (4)
- 積層材からなる車両用成形天井において、接着剤を含浸したポリウレタン発泡体の両面にガラス繊維層を積層して基材を構成し、この基材の表側となる面に撥水処理を施した不織布を積層し、その不織布の表面に表面材を積層し、各積層材間を前記接着剤で接着したことを特徴とする車両用成形天井。
- 前記不織布が、スパンボンド不織布であることを特徴とする請求項1に記載の車両用成形天井。
- 前記スパンボンド不織布の目付が、10〜30g/m2であることと特徴とする請求項2に記載の車両用成形天井。
- 積層材からなる車両用成形天井の製造方法であって、前記積層材は、表面材、撥水処理を施した不織布、ガラス繊維層、接着剤を含浸させたポリウレタン発泡体、ガラス繊維層、ホットメルトフィルム、裏面材をこの順に積層し熱プレス成形され、その積層材を熱プレス成形する際の熱により前記ホットメルトフィルムを溶融してガラス繊維層と裏面材とを接着させると共に、プレス圧により前記接着剤を軟質ポリウレタン発泡体から染み出させて、軟質ポリウレタン発泡体の両面のガラス繊維層にその接着剤を供給し、表面材側のガラス繊維層及び不織布を通過した接着剤が表面材の裏面に付着することで、積層材を構成する各材を結合形成させることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれかに一項に記載の車両用成形天井の製造方法。
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