JP3212361B2 - スラット列を備えた車両ルーフ - Google Patents

スラット列を備えた車両ルーフ

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JP3212361B2 JP15706192A JP15706192A JP3212361B2 JP 3212361 B2 JP3212361 B2 JP 3212361B2 JP 15706192 A JP15706192 A JP 15706192A JP 15706192 A JP15706192 A JP 15706192A JP 3212361 B2 JP3212361 B2 JP 3212361B2
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ヴェバスト カロセリージュステーメ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J7/00Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs
    • B60J7/02Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of sliding type, e.g. comprising guide shoes
    • B60J7/04Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of sliding type, e.g. comprising guide shoes with rigid plate-like element or elements, e.g. open roofs with harmonica-type folding rigid panels
    • B60J7/047Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of sliding type, e.g. comprising guide shoes with rigid plate-like element or elements, e.g. open roofs with harmonica-type folding rigid panels movable to overlapping or nested relationship

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定ルーフ面のルーフ
開口部の閉鎖または少なくとも部分的な解放を選択的に
行なうスラット列を備えた車両ルーフに関する。
【0002】
【従来の技術】前記車両ルーフであって、閉鎖状態で
は、スラットが、相互に接合して平坦なスラット接合体
を形成し、この場合、スラットの変位時に平坦なスラッ
ト接合体が並進運動を行なうよう、各スラットは、両側
で、摺動方向へ相互に離れた2つの案内個所に沿ってガ
イドによって案内され、上記並進運動時、双方の案内個
所のうちの第1案内個所のまわりの各スラットの旋回に
よって、接合体が、開放方向前部で、ルーフ開放時には
スラット毎に分解され、ルーフ閉鎖時にはスラット毎に
再形成され、少なくとも一部のスラットの第2案内個所
が、スラット接合体の並進運動中、上記スラットに共通
に配した案内路と共働する形式のものが公知である。
【0003】この公知の車両ルーフの場合、ルーフを少
なくとも部分的に開放した場合に、特に安定性に問題が
ある。そこで、上記問題点を解決したものとして、西ド
イツ実用新案No.1811690が公知である。この車両ルーフ
は各スラットの双方の案内個所は、当該スラットの下面
に取付けた案内側壁から側方へ突出する頚軸からなる。
双方の頚軸は、異なる高さに位置し、ルーフに固定の案
内レールの相互に平行に離れた案内路に係合する。ルー
フ開放時、開放方向へ見て前部の頚軸は、順次に、当該
の案内路から離れ、同時に、当該のスラットが、案内路
に残存する別の頚軸のまわりに旋回されるようになって
いる (従来例1)。
【0004】更に、閉じられたルーフを開く場合、スピ
ンドル駆動装置によって、まず、スラットを同時に上昇
位置に旋回し、次いで、後方へ摺動する形式のスラット
形車両ルーフは西ドイツ特許No.3532150として公知であ
る。このルーフの場合は、ルーフを開ける際、平坦なス
ラット接合体は全体として直ちに分解される(従来例
2)。
【0005】更に、異なる高さにある案内路を配し、平
行運動機構によって上記案内路に沿って摺動させ得るス
ラット列の設けたものが英国特許No.573355 号として公
知である(従来例3)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来例1のもの
は、通常の如く車両縦軸線に対して横方向へ湾曲した車
両ルーフには適用できない。また、従来例2のものは、
空気力学的に好ましくない。即ち、比較的低い車速にお
いてすでに、騒々しい風音が生ずる。
【0007】更に、従来例3のものは、閉じられたルー
フを開ける場合、スラットと異なる高さ位置に置き、次
いで、摺動、統合するようにし、一方、スラットの調節
は行われない。従って、スラット幅に対応するルーフ開
口部の部分は、少なくとも閉じられた状態にとどまる。
本発明の課題は、すべてのルーフ位置においてスラット
の高い安定性及び確実な保持を特徴とし、比較的高速の
走行速度においても空気力学的に好ましい特性を有し、
車両ルーフの実際の苛酷な条件においてもスラットの確
実な旋回性が保証され、しかも、ルーフ開口部の可成り
の部分の解放が阻害されることのない車両ルーフを創生
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の課題は、
次の請求項1に記載の構成を採用することによって解決
できる。即ち、固定ルーフ面のルーフ開口部の閉鎖また
は少なくとも部分的な閉鎖を選択的に行なうスラット列
を備えた車両ルーフであって、閉鎖状態では、スラット
が、相互に接合して平坦なスラット接合体を形成し、こ
の場合、スラットの変位時に平坦なスラット接合体が並
進運動を行なうよう、各スラットは、両側で、摺動方向
へ相互に離れた2つの案内個所に沿ってガイドによって
案内され、上記並進運動時、双方の案内個所のうちの第
1案内個所のまわりの各スラットの旋回によって、接合
体が開放方向前部で、ルーフ開放時にはスラット毎に分
解され、ルーフ閉鎖時にはスラット毎に再形成され、少
なくとも一部のスラットの第2案内個所が、スラット接
合体の並進運動中、上記スラットに共通に配した案内路
と共働する形式のものにおいて、第2案内個所(リンク
ボルト82b 〜82e)と共働して所定の各スラット10b 〜10
e をそれぞれ旋回する複数の各連結路137b〜137eが、共
通の案内路135 から分岐することを特徴とする。
【0009】本発明の別の実施例を請求項2〜10に示
した。ルーフ開放時、連結路への関連のスラットの第2
案内個所の導入後に、別のスラットの第2案内個所の導
入のため上記連結路を阻止する転路機構を各連結路の少
なくとも一部に配するのが好ましい。かくして、スラッ
トの第2案内個所は、上記スラットに関連する各連結路
のみと共働する。例えばルーフのズリに帰因する機能ト
ラブルは排除されるので、このために急停車する必要は
ない。
【0010】予圧を加えて転路機構を連結路解放位置に
置き、関連のスラットによって転路機構を阻止位置に切
換えるのが合目的的である。この場合、転路機構は、旋
回自在に軸支され、関連のスラット第2案内個所の当接
によって、バネのもどし力に抗して阻止位置に旋回させ
ることができる。本発明の別の実施例の場合、スラット
の双方の案内個所は、スラットのすべての変位範囲にお
いて、ガイドと係合状態に保持される。上昇状態におい
てもスラットを2重に案内することによって、大きい風
力も確実に吸収できる。スラットがぶつかり合い、振動
してカタカタ鳴るのが確実に避けられる。スラットは、
すべての状態において、相互に且つルーフに固定の部材
に対して正確な位置に保持される。
【0011】スラットは、それぞれ、第1案内個所にお
いて、縦方向ガイドに沿って可動な摺動部材にスラット
の摺動方向に直角な旋回軸線のまわりに回転自在に支持
されている。更に、スラットが、完全な旋回状態におい
て、相互に平行とるよう、連結路を構成するのが好まし
い。ガイドはルーフに固定するのが有利である。各スラ
ットの第2案内個所を上記スラットの第1案内個所に対
して下方へ且つ閉鎖方向へずらして配置するのが好まし
い。スラットの第2案内個所は、特に、それぞれ、当該
スラットに固定され関連のスラットから下方へ斜めに突
出するリンクに取付けたリンクボルトから形成できる。
【0012】
【作用】この構成によって、各スラットは、スラットの
摺動方向へ正確に定められた個所において必然的に旋回
される。スラットは、上昇状態において、確実に、相互
に所定の位置を取る。
【0013】
【実施例】好ましい実施例を示す添付の図面を参照して
以下に本発明を詳細に説明する。スラットルーフと呼ば
れる上述の車両ルーフ9 は、基本的な図1,2から明ら
かな如く、一連のスラット10a 〜10e を有する。これら
のスラットは、自動車12の固定ルーフ面11に構成された
ルーフ開口部13を選択的に閉鎖または少なくとも部分的
に解放するのに役立つ。ルーフ9 の開閉のために、スラ
ット10a 〜10e を摺動できる。図示の実施例の場合、2
重矢印14で示した摺動方向は車の縦軸線に平行である。
しかしながら、基本的に、別の摺動方向 (例えば、車の
縦軸線に直角な方向) も可能である。閉鎖状態では、ス
ラット10a 〜10e の摺動方向14に直角な長辺は、相互に
密着接合する。この場合、上記スラットは、双方のスラ
ット10d,10e について図1に示した如く、平坦なスラッ
ト接合体を形成する。スラット10a 〜10e は、更に、摺
動方向14に直角に延びる旋回軸線15a 〜15e(図3)のま
わりに旋回させることができる。
【0014】ドイツ特許出願P4123229. 1に詳細に記載
の態様で構成できる操作機構 (ここでは詳述しない)
は、各スラット10a 〜10e の摺動運動及び旋回運動を調
整し、かくして、摺動スラットの変位時、平坦なスラッ
ト接合体は摺動方向14へ並進運動を行ない、この接合体
は、ルーフ9 の開放時には、開放方向へ見て前端の範囲
において開放方向へ見て最先端のスラットが接合体から
引出されることによってスラット毎に分解され、ルーフ
閉鎖時には再び形成される。即ち、閉じられたルーフ9
の開放操作において、まず、スラット10a が旋回されて
その後縁がルーフ開口部13の後縁から離れることによっ
て、上記スラットのみが平坦なスラット接合体から分離
される。かくして、スラット10a は、この傾斜状態にお
いて、平坦なスラット接合体に残存する。即ち、旋回さ
れてないスラット10b 〜10e とともに後方へ摺動させる
ことができる。この場合、スラット10a は、終点位置ま
で連続的に旋回される。スラット10a が図1,2に示し
た後端位置に達すると、次のスラット10b が上昇され
る。この操作は、すべての摺動スラット10a 〜10e が上
昇されて開放位置まで後方へ摺動されるまで (図2参
照)くり返えされる。図2の開放位置から出発してルー
フ9 を閉鎖する場合、まず、スラット10e のみを前方へ
移動し、固定ルーフ面11に平行な位置まで下方へ旋回す
る。スラットが前端位置に達して平坦な接合体を形成し
てルーフ開口部13を閉じるまで、次のスラット10d 〜10
e について、対応する運動プロセスが順次に行われる。
【0015】車両ルーフ9 の図示の実施例の場合、ルー
フ開口部13の前端の範囲には、開放操作の開始時に車両
縦軸線に直角な仮想の旋回軸線のまわりに斜め後方へと
上昇する位置に旋回される昇降自在の板状エアデフレク
タ16が設けてある。ルーフ9の閉鎖位置では、エアデフ
レクタ16の後縁は、前部終点位置にある摺動スラット10
e の前縁に密着する。この場合、エアデフレクタは、ル
ーフ開口部13の最前部を閉鎖する。しかしながら、場合
によっては、スラット10a 〜10e の平坦な接合体が、閉
鎖位置では、ルーフ開口部13の前縁から後縁まで達し、
従って、閉鎖機能のみを果たすよう構成することもでき
る。この場合、場合によっては、スライドルーフについ
て公知の態様で (西独特許公開2325594 、西独特許公開
3426998、西独特許3916906)、ルーフを閉じた場合に固
定ルーフ面の下方に降下し、ルーフ開放時に自動的に作
動位置に移行するエアデフレクタを設けることができ
る。図1,2に、5つの摺動スラット10a 〜10e を有す
る車両ルーフを示した。しかしながら、もちろん、摺動
スラットの数は、基本的に、当該の与件を依存して任意
に選択できる。
【0016】特に図3から明らかな如く、車両ルーフ9
は、固定ルーフ面11の下方に設置してあってルーフ開口
部13のまわりに延びフレーム開口部21を形成するルーフ
フレーム20を有する。ルーフフレーム20の両側には、摺
動方向へ延びる案内レール22が設置してある。構造は、
ルーフ9 の両側について、縦中心線に関して本質的に鏡
像対称であるので、ルーフの1つの側に関する図面及び
説明は別の側にも当てはまる。各案内レール22の前端に
は、支持ボルト24を受容するピボット軸受23が設けてあ
る。支持ボルト24は、エアデフレクタ16の支持部材25の
前端に取付けてある。ルーフ両側の案内レール22のピボ
ット軸受23は、支持部材25の旋回軸線17を決定する。連
結ピン26は、支持ボルト24に対して後方へずれた支持部
材25の個所から外側方へ突出する。連結ピン26は、フレ
ームに固定の昇降用連結機構28のルーフ開口部13に向く
側に構成してあって前上方へ斜めに延びる連結路に係合
する。エアデフレクタ16の下面には、その前端の近傍に
両側に、それぞれ、ルーフフレーム20に取付けたピボッ
ト軸受台32の弧状受け31に摺動自在に係合するピボット
軸受トング30が固定されている。このユニットは、エア
デフレクタ16の仮想の旋回軸線を形成する。
【0017】エアデフレクタ16の旋回に役立つ昇降用連
結機構28は、案内レール22に沿って縦方向へある程度可
動なよう案内されている。昇降用連結機構28の調節のた
め、この連結機構は、継手 (例えば、ロックバー継手)
を介して結合部材39に駆動結合される。結合部材39は、
案内レール22の下部案内路40 (図6)に沿って可動に案
内され、駆動ケーブル41に固定されている。好ましくは
ネジケーブルとして構成された駆動ケーブルは、案内レ
ール22のケーブル案内チャンネル及びルーフフレーム20
の後部範囲で上記チャンネルに続く案内パイプ44 (図
3)を介して駆動ユニット45まで延びる。図示の実施例
の場合、上記駆動ユニットは、電動機46及び変速装置47
を有する。変速装置47の出力に結合されたピニオン48
は、駆動ケーブル41及びルーフの別の側の対応する駆動
ケーブルと係合する。
【0018】摺動スラット10a 〜10e は、ルーフ開口部
13の両側において、それぞれ、スラットホルダ56a 〜56
e に固定されている。各スラットホルダ56a 〜56e に
は、摺動方向に対して直角に向き、ルーフ9 の開閉時に
当該のスラット10a 〜10e を旋回する旋回軸線15a 〜15
e を決定するピボット軸受ボルト57a 〜57e が設けてあ
る。図示の実施例の場合、各旋回軸線15a 〜15e は、当
該スラットの前縁58に対して距離A (図5)だけ後方へ
ずらしてある。ピボット軸受ボルト57a 〜57e は、それ
ぞれ、摺動部材60a 〜60e の内側端の支持開口59a 〜59
e に係合する。スラット10a 〜10e にそれぞれ配された
摺動部材60a 〜60e は、案内レール22に沿って可動なよ
う案内されている。このため、摺動部材60a 〜60e は、
支持開口59a 〜59b とは逆の側の外側端に、すべり支承
61a 〜61e を備えている。すべり支承は、案内レール22
の少なくとも1つの上部案内ミゾ63 (図6)に係合する
すべりジョーを有する。
【0019】駆動ロッド64 (図6)は、案内レール22の
案内チャンネルに縦方向へ可動に案内されている。駆動
ロッド64は、継手 (好ましくは、同じくロックバー継
手) を介して結合部材39と駆動結合させることができ
る。案内レール22の後端の近傍には、スラット10a に関
連する昇降用連結機構70が、ある程度摺動可能なよう支
持されている (図6)。昇降用連結機構70は、駆動ロッ
ド64に結合される。ルーフ開口時に結合部材39によって
後方へ駆動される駆動ロッド64が所定距離だけ後方へ移
動した場合、昇降用連結機構70が駆動ロッド64に結合さ
れる。昇降用連結機構70は、前下端が開放した前下方へ
傾斜した連結路81を有する。リンクボルト82a は、連結
路81と共働する。リンクボルト82a は、スラットホルダ
56a のリンク83a から側方へ突出する。このリンクは、
スラットホルダ56a の前端から前下方へ傾斜する。ルー
フ閉鎖状態では、上記リンクは、次のスラット10b のス
ラットホルダ56b の下方に達する。
【0020】昇降用連結機構を後方へ移動すると、連結
路81に係合するリンクボルト82a が下方へ押される。ス
ラットホルダ56a は、ピボット軸受ボルト57a のまわり
に逆時計方向 (図4)へ旋回される。かくして、スラッ
トホルダ56a に取付けられたスラット10a の後端は、ル
ーフ開口部13に後方へ接する固定ルーフ面11のレベルよ
りも上昇される。この上昇運動中に、スラット10a はル
ーフ開口部13の後縁から分離される。次いで、スラット
10a を後方へ摺動できる。この場合、スラットと固定ル
ーフ面11との衝突を招くことなく、スラット10a の上昇
旋回運動が継続される。
【0021】すべり支承61a 〜61e 及びスラット10a 〜
10e の摺動部材60a 〜60e は、案内レール22の案内路に
可動に案内された結合ロッド (図示してない) を介して
着脱自在に相互に結合されている。この種の着脱自在の
結合には、連結継手が特に好適である。ルーフ9 の開放
時、最後部のスラット10a の後縁が上述の如く固定ルー
フ面11の上方へ上昇されると直ちに、スラット接合体全
体が結合部材39を介して後方へ駆動される。
【0022】案内レール22の後部に固定された昇降ガイ
ド115 は、リンクボルト82a と係合する後下方へ傾斜し
た連結路116 を有する。案内路116 は、勾配の大きい前
部117 と勾配の小さい後部118 を備えている。摺動スラ
ット10a の最初の旋回運動の間、リンクボルト82a は前
部117 内を下降する。次いで、スラット接合体を後方へ
摺動させると、リンクボルト82a が後部118 内を後下方
へ移動される。かくして、スラット10a は、逆時計方向
へ更に旋回され(図4)、後方へ摺動される。スラット
10a が旋回終点位置(図4,5)に達した場合、最後方
の摺動スラット10a とその前のすべり支承61b との間の
駆動結合が断たれる。最後方の摺動スラット10a は、駆
動装置から切離される。摺動部材60a は、案内レール22
に対してロックされる。
【0023】スラットホルダ56b 〜56e は、スラットホ
ルダ56a のリンク83a に対応して側方へ突出するリンク
ボルト82b 〜82e を自由端に備え前下方へ傾斜したリン
ク83b 〜83e を有する。リンクボルト82a 〜82e は、ル
ーフ9 の閉鎖状態では、上記リンクボルトに配した案内
レール22の共通の案内路135 に可動に案内される。共通
の案内路135 は、案内レール22の案内路40及び案内路63
に平行に延びる。昇降ガイド115 に構成され後下方へ傾
斜した連結路137b〜137eは、共通の案内路135に接続す
る。連結路137b〜137dには、それぞれ、転路機構139b〜
139dが配してある。各転路機構139b〜139dには、昇降ガ
イド115 の支持開口148b〜148dに旋回自在に支持され、
確保リング149 によって当該の支持開口からの抜落ちを
防止した回転ボルト145b〜145dが固定されている。各回
転ボルト145b〜145dには、当該の転路機構139b〜139dを
逆時計方向へ予圧する脚バネ150 が設置してある (図
4,5,6)。図5に転路機構139dについて示したこの
予圧状態において、転路機構は、リンクボルト82b 〜82
e の通過のために案内路135 を解放する。
【0024】案内レール22の下部案内路40及び対応する
別の案内路には、それぞれ、すべり支承61a 〜61e を着
脱自在に結合する結合ロッドの後部終点位置を決定する
不動のストッパが設けてある。スラット接合体を逆方向
へ摺動すると、まず、すべり支承61a,61b の間の結合ロ
ッドが関連のストッパにぶつかる。スラット接合体に駆
動力を継続的に作用すると、最後方のすべり支承61a と
その前のすべり支承61b との間の駆動結合が断たれる。
最後方の摺動スラット10a が、駆動装置から切離され
る。摺動部材60a は、案内レール22に対してロックされ
る。スラット接合体10a 〜10e の最初の摺動運動に際し
て、リンクボルト82b 〜82e は共通の案内路135 に沿っ
て走行する。従って、スラット10b 〜10e は、案内レー
ル22に平行に並進運動される。スラット10a が上述の如
く駆動装置から切離されると、リンクボルト82b が案内
路135 から連結路137bに移行する。従って、スラット10
b を更に後方へ摺動すると、同時に、上記スラットがピ
ボット軸受ボルト57b によって決定される旋回軸線15b
のまわりに旋回される。この場合、リンクボルト82b
は、連結路137bの後端に接近し、転路機構139bの後下端
にぶつかる。かくして、転路機構139bは、関連のバネ15
0 の力に抗して時計方向へ旋回される(図4〜6)。か
くして、転路機構139bの前上端152bが案内路135 を閉鎖
する。かくして、別のスラットのリンクボルトの導入の
ための連結路137bが阻止される。スラット接合体を更に
逆方向へ摺動すると、次のスラット10c のスラットホル
ダ56c のリンクボルト82c が連結路137cに入る。別のス
ラットについて対応するプロセスが反復される。
【0025】ルーフ9 の閉鎖時、開放について上述した
プロセスが逆方向へ進行する。
【0026】
【発明の効果】請求項1の前段記載の特徴を有する車両
ルーフにおいて、本発明にもとづき、それぞれ第2案内
個所と共働して所定の各スラットを旋回する複数の各連
結路を共通の案内路から分岐させることによって、すべ
てのルーフ位置において、スラットの高い安定性及び確
実な保持ができ、比較的高速の走行速度においても空気
力学的に好ましい特性を有し、車両ルーフの実際の苛酷
な条件においてもスラットの確実な旋回性が保証され、
しかもルーフ開口部の可成りの部分の解放が阻害される
ことがない車両ルーフを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】部分的に開放した状態のスラットルーフの略斜
視図。
【図2】全開したルーフの図1に対応する図面。
【図3】閉鎖状態の車両ルーフの片側を示す平面図。
【図4】部分的に開放されたスラットルーフの図3の線
IV−IVに沿う拡大部分縦断面図。
【図5】完全に開放されたスラットルーフの図4に対応
する部分縦断面図。
【図6】ルーフの1つの側のガイド、連結機構及び転路
機構の部分斜視図。
【符号の説明】
9 車両ルーフ 10a スラット 10b スラット 10c スラット 10d スラット 10e スラット 11 固定ルーフ面 13 ルーフ開口部 14 ルーフ摺動方向 15a 旋回軸線 15b 旋回軸線 15c 旋回軸線 15d 旋回軸線 15e 旋回軸線 22 案内レール 57a ピボット軸受ボルト 57b ピボット軸受ボルト 57c ピボット軸受ボルト 57d ピボット軸受ボルト 57e ピボット軸受ボルト 60a 摺動部材 60b 摺動部材 60c 摺動部材 60d 摺動部材 60e 摺動部材 82a リンクボルト 82b リンクボルト 82c リンクボルト 82d リンクボルト 82e リンクボルト 116 連結路 135 案内路 137b 連結路 137c 連結路 137d 連結路 137e 連結路 139b 転路機構 139c 転路機構 139d 転路機構 139e 転路機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−116310(JP,A) 特開 昭59−48229(JP,A) 特開 昭58−128922(JP,A) 特開 平2−117420(JP,A) 実開 昭62−176019(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 7/02 B60J 7/047 B60J 7/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ルーフ面のルーフ開口部の閉鎖また
    は少なくとも部分的な閉鎖を選択的に行なうスラット列
    を備えた車両ルーフであって、閉鎖状態では、スラット
    が、相互に接合して平坦なスラット接合体を形成し、こ
    の場合、スラットの変位時に平坦なスラット接合体が並
    進運動を行なうよう、各スラットは、両側で、摺動方向
    へ相互に離れた2つの案内個所に沿ってガイドによって
    案内され、上記並進運動時、双方の案内個所のうちの第
    1案内個所のまわりの各スラットの旋回によって、接合
    体が開放方向前部で、ルーフ開放時にはスラット毎に分
    解され、ルーフ閉鎖時にはスラット毎に再形成され、少
    なくとも一部のスラットの第2案内個所が、スラット接
    合体の並進運動中、上記スラットに共通に配した案内路
    と共働する形式のものにおいて、第2案内個所(リンク
    ボルト(82b) 〜(82e))と共働して所定の各スラット(10
    b) 〜(10e) をそれぞれ旋回する複数の各連結路(137b)
    〜(137e)が、共通の案内路(135) から分岐することを特
    徴とするスラット列を備えた車両ルーフ。
  2. 【請求項2】 ルーフ(9) の開放時に連結路への関連の
    スラット(10b) 〜(10d) の第2案内個所(リンクボルト
    (82b) 〜(82d))の導入後に、別のスラットの第2案内個
    所の導入のため上記連結路を阻止する転路機構(139b)〜
    (139d)が、それぞれ、少なくとも一部の連結路(137b)〜
    (137d)に配してあることを特徴とする請求項1に記載の
    スラット列を備えた車両ルーフ。
  3. 【請求項3】 転路機構(139b)〜(139d)が、連結路(137
    b)〜(137d)を解放する位置へ予圧され、関連の各スラッ
    ト(10b) 〜(10d) によって阻止位置に切換えられること
    を特徴とする請求項2に記載のスラット列を備えた車両
    ルーフ。
  4. 【請求項4】 転路機構(139b)〜(139d)が、旋回自在に
    支持され、関連の各スラット(10b) 〜(10d) の第2案内
    個所(リンクボルト(82b) 〜(82d))の当接によってバネ
    のもどし力に抗して阻止位置に旋回されることを特徴と
    する請求項3に記載のスラット列を備えた車両ルーフ。
  5. 【請求項5】 スラット(10a) 〜(10e) の双方の案内個
    所 (ピボット軸受ボルト(57a) 〜(57e) 、リンクボルト
    (82b) 〜(82d))が、スラットの全変位範囲において、ガ
    イド (案内レール(22)、連結路(116) 、(137b)〜(137
    e)、案内路(135))と係合状態に保持されることを特徴と
    する請求項1〜4の1つに記載のスラット列を備えた車
    両ルーフ。
  6. 【請求項6】 スラット(10a) 〜(10e) が、第1案内個
    所 (ピボット軸受ボルト(57a) 〜(57e) において、縦方
    向ガイド (案内レール(22)) に沿って可動の摺動部材(6
    0a) 〜(60e) にスラットの摺動方向(14)に直角な旋回軸
    線(15a) 〜(15e) のまわりに回転自在に支持してあるこ
    とを特徴とする請求項1〜5の1つに記載のスラット列
    を備えた車両ルーフ。
  7. 【請求項7】 スラット(10a) 〜(10e) が完全な旋回状
    態において相互に平行になるよう、連結路(116),(137b)
    〜(137e)が構成されていることを特徴とする請求項1〜
    6の1つに記載のスラット列を備えた車両ルーフ。
  8. 【請求項8】 ガイド (案内レール(22)、連結路(116)
    及び(137b)〜(137e)、案内路(135))がルーフに固定され
    ていることを特徴とする請求項1〜7の1つに記載のス
    ラット列を備えた車両ルーフ。
  9. 【請求項9】 各スラット(10a) 〜(10e) の第2案内個
    所(リンクボルト(82a) 〜(82e))が、上記スラットの第
    1案内個所 (ピボット軸受ボルト(57a) 〜(57e))に対し
    て下方へ且つ閉鎖方向へずらして配置されていることを
    特徴とする請求項1〜8の1つに記載のスラット列を備
    えた車両ルーフ。
  10. 【請求項10】 スラット(10a) 〜(10e) の第2案内個
    所が、それぞれ、当該のスラットに固定され関連のスラ
    ットから斜め下方へ突出するリンクに取付けたリンクボ
    ルト(82a) 〜(82e) から形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜9の1つに記載のスラット列を備えた車両
    ルーフ。
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