JP3212312B2 - タイヤ、リム、支持リング及び該要素を含む組立体 - Google Patents

タイヤ、リム、支持リング及び該要素を含む組立体

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JP3212312B2 JP51591895A JP51591895A JP3212312B2 JP 3212312 B2 JP3212312 B2 JP 3212312B2 JP 51591895 A JP51591895 A JP 51591895A JP 51591895 A JP51591895 A JP 51591895A JP 3212312 B2 JP3212312 B2 JP 3212312B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、タイヤ(好ましくはラジアルタイヤ)の取
付けリム(好ましくは一体リム)の製造技術、及び前記
タイヤとの組立体(任意であるがトレッド支持リングと
の組立体)の形成技術に関する。本発明の或るものは、
作動圧力と呼ばれる使用定格圧力に比べて膨張圧力が異
常に低下(ゼロになってもよい)した場合の走行にも有
効である。
タイヤがフラット状態すなわち低圧状態で走行すると
きに遭遇する主要な困難性は、タイヤのビードのシート
外れの危険性、より詳しくは、車両の右側(off−sid
e)に取り付けられるタイヤの外側に位置するビードの
シート外れの危険性にある。ビードのこのようなシート
外れを防止するための、従来提案されており且つ良く知
られた技術、より詳しくは、リムの外側のシートの軸線
方向内方に低い高さの肩部すなわちハンプ(隆起部)を
設ける技術は、タイヤの取付け及び取外しに付随する困
難性を増大させる傾向を有する。
ビードのシート外れの問題に適用することを意図した
1つの解決法として、仏国特許第1139616号に記載され
たものがある。この技術は、通常のビードとは異なり、
タイヤの可撓性縁部が、膨張圧力の作用を受けて、前記
縁部を互いに隔てておくことを意図したリムストッパに
対してきついグリップを呈するように、タイヤとリムと
から形成された組立体に関する。この解決法は、少なく
とも特殊なカーカス補強体であって、現在のタイヤに要
求される特性と妥協しないカーカス補強体を必要とす
る。
従前の或る解決法は、利用可能な手段により一体化、
取付け又は固定できる支持体を前述のリムに付加するこ
とを主張する。支持体を備えたリムからなる組立体であ
って、ハンプを備えたもの及びハンプを備えているもの
がドイツ国特許出願第3 626 012号及び仏国特許出願第2
560 121号に開示されている。しかしながら、これら
は、進歩がなされているけれども、取付けが困難である
ため一般的に使用されていない。上記仏国特許出願は、
多くの困難をなくすことができる取付け手順を開示して
おり、その手順とは、タイヤの一方のビードを傾け、且
つ支持体が設けられたリムの回転軸線がタイヤケーシン
グの回転軸線に対して垂直になるように前記リムが配向
されるときに、リムがタイヤ内部を通り得るように前記
一方のビードを楕円形化し、支持体の両側で軸線方向に
配置された取付け溝の助けにより、それぞれのリムシー
ト上にビードを連続的に配置することからなる。
2つのフランジの端部間で軸線方向に測定された取付
けリムの全幅をSとし、リムフランジとリムシートのテ
ーパ状母線(これは子午線方向断面で見たものである)
との間の交差部のレベルで測定したリムの直径をDJ
し、リムの回転軸線に対して平行で且つ前記交差点を通
るラインに対して測定した支持体の高さをH′とし、タ
イヤの赤道平面に対して平行なライン(該ラインはビー
ドリングの中心を通る)上で測定したタイヤのビードの
直径をDBとするとき、上記方法は、2πDBの大きさが2
(DJ+2H′+S)より小さい場合には適用できず、従っ
て、有効な内部支持体をもつ通常の形状比のタイヤを提
供することはできない。
本願、上記特許出願に記載の解決法とは異なる解決法
であって、ゼロ圧力又は低圧で走行するときのラジアル
タイヤの作動条件及び使用条件を上記特許出願の解決法
と同様に改善できると同時に、舗道から受ける衝撃から
の優れた保護が得られる解決法に関する。本発明の解決
法は、リムと、該リム及びこれに適合するタイヤ(着脱
可能な又は着脱不可能なトレッド支持リングを備えたも
の又は備えていないもの)とにより形成される組立体の
両方に関する。
この目的のため、本発明によれば、リム幅Sだけ軸線
方向に間隔を隔てた2つのリム縁により軸線方向に限定
され、且つ子午線方向断面で軸線方向外方から見て第1
リムシート及び第2リムシートを備えた、2つの補強ビ
ードを有するタイヤを取り付けるためのリムであって、
第1リムシートが母線を有し、第1リムシートの母線の
軸線方向外端部は、軸線方向内端部が位置する円の直径
より小さい直径の円上にあるリムにおいて、第2リムシ
ートが母線を有し、第2リムシートの母線の軸線方向外
端部は、軸線方向内端部が位置する円の直径に少なくと
も等しい直径の円上にあり、第2リムシートは、低い高
さの肩部すなわちハンプにより軸線方向内方に延長され
ており、かつ、リムフランジによって軸線方向外方に延
長されており、該リムフランジの直径は、前記リムフラ
ンジと、該リムフランジに対し軸線方向に近接したリム
縁との間に含まれるリムの任意の部分の直径より大き
く、第1リムシートは、低い高さh1の肩部すなわちハン
プにより軸線方向外方に延長されており、該低い高さh1
の肩部すなわちハンプの半径方向最外側の箇所の直径
は、第1リムシートの母線の軸線方向内端部の直径にせ
いぜい等しいことを特徴とするリムが提供される。
本発明によるリムと該リムに適合する構造をもつタイ
ヤとにより形成される組立体に求められる特性に関して
いえば、組立体にトレッド支持リングを設けるのが有効
である。かくして、本発明の第2実施例によれば、リム
は、トレッド支持リングを受け入れるための少なくとも
1つの支持面を有し、該支持面は2つのリムシートの軸
線方向内端部の間で軸線方向に配置され且つ母線を有し
ており、該母線の一方の端部の直径である最小直径が、
前記端部と、該端部に対し軸線方向に近接したリムシー
トに対応するリム縁との間で軸線方向に含まれるリムの
任意の部分の直径に少なくとも等しいことを特徴とす
る。支持面の直径とは、前記支持体と接触する支持面の
部分の直径であることを理解すべきである。
リムはまた、軸方向外側のリムフランジと、軸方向外
側の突出部とを備え、少なくとも第2リムシートを軸方
向内側に延長する少なくとも1つの取付け溝を有するの
がよく、支持体は、有利には第1リムシートに軸線方向
に隣接している。
ビードをそれぞれのリムシート上に取り付ける任意の
機能を有する取付け溝は、或る深さと、主としてビード
の軸線方向幅及び補強リング(例えばビードリング)の
内径、及び適用可能ならば、支持体の受入れを意図した
リム支持面の幅の関数である軸線方向幅とを有する。
或る場合には、溝の深さが大き過ぎて、機械的運動要
素に与えられる自由空間を大幅に減少させることもあ
る。同様に、取付け溝の軸線方向幅は、支持体を用いる
のが有効である場合に、支持体の軸線方向幅の拡大を妨
げる良く知られた障害である。
以上言及した全ての場合において、リムシートは、好
ましくは、回転軸線に対して4〜30゜の間の角度α′を
形成するテーパ状母線を有しており、この角度は、前記
リムシートに対して同じでもよいし異ならせてもよい。
リム支持面(この上で支持リングがスリップする)は
円筒状支持面が有効であり、その最小直径Dはリムの称
呼直径に等しくするのが好ましい。同様に、前記支持面
の軸線方向内縁には、支持リングの内方ストッパとして
機能する位置決め肩部を設けるのが有効である。また、
取付け溝は、この肩部と、これに対向するシートとの間
に取付け溝を設け、この回りで支持リングがスリップで
きるようにするのが好ましい。
この位置決め肩部と、回転セクションに隣接するシー
トに対応する軸線方向外方の肩部との間の軸線方向幅L
は、2つのリム縁間のリムの最大幅Sのせいぜい1/2に
等しいものが好ましい。
第1リムシートに対して軸線方向外方の肩部の高さ
は、取付けリムの称呼直径のせいぜい1.25%に等しいこ
とが好ましい。
第1リムシートに対して軸線方向外方に隣接する肩部
に関していえば、その内壁は好ましくはテーパ状であ
り、前記壁は、リムの回転軸線に対して40〜50゜の間の
半径方向外方及び軸線方向外方に開いた角度を形成する
母線を有している。
組立体のリムが前述のような支持面を有するとき、及
びトレッド支持リングが楕円形化でき、好ましくは周方
向には延びることがなく且つリム支持面上でスリップで
きるときには、本発明に従って、リムと支持リングとに
より組立体が形成される。
本発明による組立体の最も有効なことは、支持体の大
きな高さ(好ましくは、カーカス補強体の高さの40%よ
り大きい高さ)で得られる。この特徴は、通常の構造か
らなるタイヤの側壁、カーカス補強体にダメージを与え
ることなく又はトレッド補強体にさえもダメージを与え
ることなく、フラット状態すなわちゼロ膨張圧力での走
行時間を延長できる長所をもたらす。
環状支持体は、取付けリムの特別な特徴により容易に
スリップでき、その最小内径がリム支持面の最小直径D
に少なくとも等しく且つ前記直径よりせいぜい2mmだけ
大きい場合には、その内方の母線はリム支持面の母線に
対して平行になる。
楕円形化でき且つ周方向に延びることができない支持
体は、好ましくは加硫ゴムからなり、該加硫ゴムは2゜
の範囲内で周方向に配置されたワイヤ補強体又はコード
補強体により補強される。このような構成により、タイ
ヤの操作が容易になると同時に、あらゆる走行条件下、
特に高速による遠心力が作用する条件下で延びないよう
にすることができる。
本発明によれば、リムとタイヤとにより形成される組
立体は、前述のようなリムと、該リムに適合するビード
構造をもつタイヤとからなる点に特徴を有する。
上記組立体に使用するための少なくとも2つのビード
を有するタイヤは、第1ビードのシートが母線を有し、
該母線の軸線方向外端部は、軸線方向内端部が位置する
円の直径より小さい直径の円上にあり、一方、第2ビー
ドのシートが母線を有し、該母線の軸線方向外端部は、
軸線方向内端部が位置する円の直径に少なくとも等しい
直径の円上にあることを特徴とする。
このタイヤは、各ビード内で補強リングに係止された
ラジアルカーカス補強体を有する。該カーカス補強体
は、タイヤがリムに取り付けられ且つその作動圧力に膨
張されるとき、少なくとも第1ビード内で一定の曲り方
向をもつ子午線方向輪郭を有する。
本発明による組立体に使用するタイヤは、好ましくは
ラジアルカーカス補強体を有し、該ラジアルカーカス補
強体の輪郭は、少なくとも第1リムシートに取り付ける
ためのビード内で、ビードの補強リングとの接点Aでの
接線ATを有し、該接線が、回転軸線に対して少なくとも
70゜、好ましくは80゜より大きい外方に開いた角度φを
形成する。
タイヤのラジアルカーカス補強体はその全長(すなわ
ち、補強リングでの前記輪郭の2つの接点の間)に亘っ
て一定の曲り方向を有する。補強リングとの前記接点で
の前記輪郭の接線が、回転軸線に対して好ましくは70〜
110゜の間の外方に開いた角度を形成する。好ましく
は、カーカス補強体は、第2リムシートに取り付けるた
めのビード内に子午線方向輪郭を有し、該輪郭は、凸状
曲率をもつこの輪郭の一部と凹状曲率をもつ部分との間
に変曲点Iを有する。凸状曲率をもつ輪郭の前記部分
は、回転軸線に対して60〜90゜の間の軸線方向外方及び
半径方向外方に開いた角度φを形成する、変曲点の上方
での接線を有する。
本発明を実施する上で有効なタイヤでは、ビードシー
トはテーパ状であり且つ回転軸線に対して10〜45゜の間
の角度を形成する。第1リムシートに取り付けるための
ビードシートについては軸線方向内方及び半径方向外方
に開いた角度であり、第2リムシートに取り付けるため
のビードシートについては軸線方向外方及び半径方向外
方に開いた角度である。
第1リムシートに取り付けるためのビードの先端部は
截頭状にすることができる。換言すれば、ビードシート
すなわち基部は、90゜以下(好ましくは45±5゜)の半
径方向外方及び軸線方向外方に開いた角度で、回転軸線
に対して平行なラインに対して傾斜した直線状セグメン
トによりビードの先端側に結合される。ビードの先端部
は回転軸線に近接したビードシートの端部に対応するビ
ードの一部であり、一方、ビードのヒール部はビードシ
ートの最も離れた端部に対応するビードの一部である。
本発明によるタイヤのビードのヒール部も截頭状にする
のが好ましい。次に、ビードは、回転軸線に対して40〜
50゜の間の角度を形成する母線により、ヒール部の側で
軸線方向に延長される。
前記ビードは、或るグリップで、リム(より詳しく
は、截頭状のリムシート)上に取り付けられる。本願で
考察する組立体の場合には、このグリップは、ビードシ
ートの最小直径に対するリムシートの最小直径の比とし
て定義される。グリップは、少なくとも1.003に等し
く、1.02以下に留まるようにするのが好ましい。
本発明による組立体がシート外れの問題を解決すると
同時に、普通に生じるあらゆる状況におけるタイヤの取
付けの問題を最小にするという事実とは別に、タイヤ
(より詳しくは、タイヤのビード)の特別な構造が他の
長所をもたらす。
実際、タイヤを取付けする作業が、タイヤのビードの
楕円形化を要する場合には、或るビード補強リング(特
に、「編組(plaited)」形のビードリング)の構造で
も容易に楕円形化を行なうことができ、この操作は或る
限度を超えることはない。より詳しくは、上記従来技術
における場合の余りにも顕著な楕円形化は、すなわち引
張り力、縁部に作用する曲げ力、又はその平面内での曲
げ力を受けるとビードリングの剛性に悪影響を与え、こ
のため、タイヤの或る走行条件下では、シート外れに対
する抵抗特性、ビードの疲労強度特性及びブローアウト
に対する抵抗特性の低下として現れる。本発明ではこれ
らの特性が維持される。
本発明は、添付図面(該図面は、直径406.4mmのリム
に取り付けられた185/33−16タイヤの非制限的な例を示
す)を参照することにより一層良く理解されよう。
第1図は、本発明によるリムの子午線方向断面図であ
る。
第2図は、リムと、改良構造をもつタイヤと、トレッ
ド支持リングとからなる組立体の子午線方向断面図であ
る。
リム(2)は、赤道方向平面X−X′から軸線方向に
最も離れた両端部間で測定した幅Sを有する。リム
(2)には、一端(肩部すなわちハンプ(25′))から
他端にかけて延びている回転軸線が形成されている。ハ
ンプ(25′)の内面すなわち壁は角度γ′を形成し、該
角度γ′は、タイヤ(1)のビード(12′)の先端部の
外面(12A)の角度γに等しい。また、ハンプ(25′)
の直径DS(該直径DSは402mmに等しい)は、補強リング
(14)(ここに説明する実施例では、該リング(14)は
「編組」形のビードリング(第3図)である)の内径DT
より小さい。リムシート(23′)の軸線方向外端部から
測定した高さh1は、称呼直径Dのせいぜい1.25%に等し
い。称呼直径Dは、2つのリムシートが同一直径を有す
るリムからなる、ここに説明する実施例において一般的
に受け入れられているように、回転軸線から半径方向に
最も離れたリムシートの端部の直径である。この称呼直
径は、406.4mmに等しい。
肩部(25′)は、回転セクション(21)に対して軸線
方向に隣接しているリムシート(23′)により、軸線方
向内方に延長されている。前記セクションは直径Dの円
筒状母線を有し、この円筒状セクションの軸線方向内方
には位置決めストッパ(26)が設けられている。該位置
決めストッパ(26)は、その名が示す通り、回転セクシ
ョン上でスリップするように構成されたトレッド支持リ
ングを位置決めする機能を有する。このストッパの高さ
h2はリム(2)の称呼直径Dせいぜい1.5%であり、こ
こに説明する実施例では5mmに等しい。肩部(25′)の
端部とストッパ(26)の内面との間で測定した軸線方向
距離Lは103mmに等しい。この値は、リム(2)の幅(2
15mmに等しい)の1/2より小さい。
位置決めストッパが設けられた回転セクションを軸線
方向に延長した取付け溝(22)は、50mmの深さh′(リ
ムの称呼直径Dを形成する軸線方向ラインから半径方向
に測定した深さ)を有する。リム(2)はシート(2
3″)により完成され、該シート(23″)は、第1に、
軸線方向内方に肩部すなわちハンプ(25″)(ここに説
明する実施例では3mmの高さを有する)が設けられ、且
つ第2に、リムフランジ(24)に対して軸線方向外方に
隣接している。シート(23″)は母線を有し、該母線の
軸線方向内端部は、シート(23″)の軸線方向外端部が
位置する円の直径より小さい直径の円上に位置してい
る。リムフランジ(24)に関しては、該リムフランジは
既知の形状を有し、国際規格により標準化されている普
通のリムフランジである。すなわち、リムフランジ(2
4)は、リムの回転軸線に対して垂直な第1部分(2
4′)を有し、該第1部分からは、軸線方向外方且つ半
径方向外方に第2湾曲部分(24″)が延びている。フラ
ンジ(24)は、回転セクションの直径Dより大きい432m
mの直径DFを有する。
2つのリムシート(23′)、(23″)は、リムの回転
軸線に対して4〜30゜の間の角度α′を形成するテーパ
状母線を有する。ここに説明する実施例では、この角度
は14゜に等しい。
第2図において、組立体Eは、第1図に示すリム
(2)と、改良ビード構造をもつタイヤ(1)と、トレ
ッド支持リング(3)とを有している。タイヤ(1)の
トレッド(10)は、両側壁により両ビード(12′)、
(12″)に結合されている。トレッド(10)は、単一プ
ライの織物コードから形成されたラジアルカーカス補強
体(13)により補強されており、該ラジアルカーカス補
強体(13)は、ビードリング(14)(該ビードリング
は、図示の実施例では「編組」形ビードリングである)
の周囲の上向き折返し部(アップターン)により各ビー
ド(12′、12″)内に係止されている。カーカス補強体
は、トレッド補強体(15)により止められている。好ま
しくは、タイヤ(1)は、せいぜい0.7(より詳しくは
0.5以下)に等しい形状比を有する。用語「形状比(sha
peratio)」とは、カーカス補強体のH/B比(ここで、H
はカーカス補強体(13)の高さ、Bは最大軸線方向幅で
ある)であると理解すべきである。高さHは、回転軸線
から最も離れたカーカス補強体の点Tと、回転軸線に最
も近いビードリング(14)の部分の重心Oを通る軸線方
向ラインとの間の半径方向距離である。ここに説明する
実施例では、Hは63mmに等しく、且つタイヤは0.33に等
しい形状比を有する。最大軸線方向幅Bは190mmに等し
い。
第1リムシート(23′)に対応する組立体の側で且つ
ビード(12′)内で、カーカス補強体(13)は子午線方
向輪郭(meridional profile)を有し、ビードリング上
の点Aでの子午線方向輪郭の接線ATは、85゜の外方に開
いた角度φを形成する。第2リムシート(23″)に対応
する組立体の側で且つビード(12″)内で、カーカス補
強体は、反曲点Iをもつ子午線方向輪郭を有する。この
反曲点より半径方向上方では補強体の輪郭が凸状であ
り、この反曲点より半径方向下方では、補強体の輪郭が
凹状であり且つ点Aにおいてビードリング(14)に対す
る接線を形成する。一方、点Iでは、子午線方向輪郭に
対する接線IT′が、タイヤの回転軸線に対して75゜に等
しい角度φ′を形成する。
既知の通常のビード幅に匹敵する軸線方向幅を有する
各ビード(12′、12″)は、10〜45゜の間の角度αを形
成するテーパ状基部(12B)をもつビードシートを有し
ている。ここに説明する実施例では、この角度は22゜で
あり、リムシートの角度α′より大きい。第1リムシー
ト(23′)に対応する組立体の側では、ビードシート
(12B)は、ビード先端部の外面(12A)により軸線方向
外方に延長され且つビード(12′)のヒールに相当する
テーパ状母線(12C)により軸線方向内方に延長されて
いる。第2リムシート(23″)に対応する組立体の側で
は、ビードシート(12B)は、テーパ状ヒール母線(12
C)により軸線方向外方に延長され、一方、前記ビード
シート(12B)は通常の態様でタイヤの内壁に対し軸線
方向内方に結合される。
トレッド支持リング(3)に関しては、その子午線方
向断面は矩形に近似した形状を有し、半径方向内方の辺
は直線状であり、一方、側方の辺及び半径方向外方の辺
は僅かに湾曲している。その内側半径と外側半径との間
の差H′は31mmに等しく、これはタイヤ(1)の高さH
の50%に相当する。
トレッド支持リング(3)は、約2゜の角度で配向さ
れた2プライの織物コードからなる補強体(31)によ
り、それぞれ半径方向内方及び半径方向外方が補強され
た加硫ゴムからなる。ここに説明する実施例では、この
支持リングの直径は回転セクション(21)の直径D′に
等しいので、支持リングは回転セクション上で容易にス
リップできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポンピエール ジャン ピエール フランス国 エフ−63530 ヴォルヴィ アンヴァル (番地なし) (56)参考文献 特開 平3−253401(JP,A) 特開 平5−330304(JP,A) 実開 昭59−147604(JP,U) 特公 昭45−33002(JP,B1) 独国特許発明858514(DE,C2) 米国特許4606390(US,A) 欧州特許出願公開138027(EP,A 1) 欧州特許出願公開377338(EP,A 1) 英国特許出願公開2062503(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 21/00 - 23/10 B60C 15/00 - 17/08 B60C 25/00 - 25/14

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リム幅Sだけ軸線方向に間隔を隔てた2つ
    のリム縁により軸線方向に限定され、且つ子午線方向断
    面で軸線方向外方から見て第1リムシート(23′)及び
    第2リムシート(23″)を備えた、2つの補強ビード
    (12′、12″)を有するタイヤ(1)を取り付けるため
    のリム(2)であって、第1リムシート(23′)が母線
    を有し、第1リムシートの母線の軸線方向外端部は、軸
    線方向内端部が位置する円の直径より小さい直径の円上
    にあるリムにおいて、第2リムシート(23″)が母線を
    有し、第2リムシートの母線の軸線方向外端部は、軸線
    方向内端部が位置する円の直径に少なくとも等しい直径
    の円上にあり、第2リムシート(23″)は、低い高さの
    肩部すなわちハンプ(25″)により軸線方向内方に延長
    されており、かつ、リムフランジ(24)によって軸線方
    向外方に延長されており、該リムフランジの直径は、前
    記リムフランジと、該リムフランジに対し軸線方向に近
    接したリム縁との間に含まれるリムの任意の部分の直径
    より大きく、第1リムシート(23′)は、低い高さh1
    肩部すなわちハンプ(25′)により軸線方向外方に延長
    されており、該低い高さh1の肩部すなわちハンプ(2
    5′)の半径方向最外側の箇所の直径は、第1リムシー
    ト(23′)の母線の軸線方向内端部の直径にせいぜい等
    しいことを特徴とするリム。
  2. 【請求項2】トレッド支持リング(3)を受け入れるた
    めの少なくとも1つのリムのリング支持面(21)を有
    し、該支持面(21)は2つのリムシート(23′)、(2
    3″)の軸線方向内端部の間で軸線方向に配置され且つ
    母線を有しており、該母線の一方の端部の直径である最
    小直径が、この一方の端部と、この一方の端部に対し軸
    線方向に近接したリムシートに対応するリム縁との間で
    軸線方向に含まれるリムの任意の部分の直径に少なくと
    も等しいことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のリ
    ム。
  3. 【請求項3】少なくとも1つの取付け溝(22)を有し、
    該取付け溝は、少なくとも、リムフランジ(24)に対し
    て軸線方向に隣接するリムシート(23″)を軸線方向内
    方に延長することを特徴とする請求の範囲第1項又は第
    2項に記載のリム。
  4. 【請求項4】リムのリング支持面(21)は、第1リムシ
    ート(23′)に軸線方向に隣接していることを特徴とす
    る請求の範囲第2項又は第3項に記載のリム。
  5. 【請求項5】リムシート(23′、23″)が、回転軸線に
    対して4〜30゜の間の角度α′を形成するテーパ状母線
    を有していることを特徴とする請求の範囲第1項〜第4
    項のいずれか1項に記載のリム。
  6. 【請求項6】第1リムシート(23′)および第2リムシ
    ート(23″)が、回転軸線に対し、互いに異なる角度
    α′を形成するテーパ状母線を有していることを特徴と
    する請求の範囲第5項に記載のリム。
  7. 【請求項7】リムのリング支持面(21)であって、この
    上で支持リング(3)がスリップするリムのリング支持
    面(21)が円筒状母線を有し、該母線の最小直径がリム
    の呼称直径に等しく、前記支持面の軸線方向内方の縁部
    には、任意であるが、支持リング(3)の内方ストップ
    として機能する位置決め肩部(26)が設けられているこ
    とを特徴とする請求の範囲第2項〜第6項のいずれか1
    項に記載のリム。
  8. 【請求項8】リム(2)及び支持リング(3)により形
    成され組立体において、該組立体のリム(2)が、請求
    の範囲第2項から第7項のいずれか1項に記載のリムで
    あり、トレッド支持リング(3)が、楕円形になること
    ができ、好ましくは周方向には延びることがなく且つリ
    ム支持面上でスリップできることを特徴とする組立体。
  9. 【請求項9】リム(2)及びタイヤ(1)及び任意であ
    るが支持リング(3)により形成される組立体におい
    て、該組立体は、請求の範囲第1項から第8項のいずれ
    か1項に記載のリム(2)と、2つのビード(12′、1
    2″)を有するタイヤとを含み、第1ビード(12′)の
    シートが母線(12B)を有し、該母線の軸線方向外端部
    は、軸線方向内端部が位置する円の直径より小さい直径
    の円上にあり、一方、第2ビード(12″)のシートが母
    線(12B)を有し、該母線の軸線方向外端部は、軸線方
    向内端部が位置する円の直径に少なくとも等しい直径の
    円上にあり、各ビード(12′、12″)内で補強リング
    (14)に係上されたラジアルカーカス補強体(13)を有
    し、該カーカス補強体は、タイヤがリムに取り付けられ
    且つその作動圧力に膨張されたとき、少なくとも第1ビ
    ード(12′)内で一定の曲り方向をもつ子午線方向輪郭
    を有し、タイヤがリムに取り付けられ且つその作動圧力
    に膨張されるとき、前記カーカス補強体は少なくとも第
    1ビード(12′)内で子午線方向輪郭を有し、ビード
    (12′)の補強リング(14)との接点Aでの子午線方向
    輪郭の接線ATが、回転軸線に対して少なくとも70゜、好
    ましくは80゜より大きい外方に開いた角度φを形成する
    ことを特徴とする組立体。
  10. 【請求項10】請求の範囲第1項から第8項のいずれか
    1項に記載のリム(2)に取り付けられるようになった
    タイヤにおいて、該タイヤは、2つのビード(12′、1
    2″)を有し、第1ビード(12′)のシートが母線(12
    B)を有し、該母線の軸線方向外端部は、軸線方向内端
    部が位置する円の直径より小さい直径の円上にあり、一
    方、第2ビード(12″)のシートが母線(12B)を有
    し、該母線の軸線方向外端部は、軸線方向内端部が位置
    する円の直径に少なくとも等しい直径の円上にあり、各
    ビード(12′、12″)内で補強リング(14)に係上にさ
    れたラジアルカーカス補強体(13)を有し、該カーカス
    補強体は、タイヤがリムに取り付けられ且つその作動圧
    力に膨張されたとき、少なくとも第1ビード(12′)内
    で一定の曲り方向をもつ子午線方向輪郭を有し、タイヤ
    がリムに取り付けられ且つその作動圧力に膨張されると
    き、前記カーカス補強体は少なくとも第1ビード(1
    2′)内で子午線方向輪郭を有し、ビード(12′)の補
    強リング(14)との接点Aでの子午線方向輪郭の接線AT
    が、回転軸線に対して少なくとも70゜、好ましくは80゜
    より大きい外方に開いた角度φを形成することを特徴と
    するタイヤ。
  11. 【請求項11】タイヤがリムに取り付けられ且つその作
    動圧力に膨張されるとき、前記補強体は子午線方向輪郭
    を有し、該子午線方向輪郭の曲り方向はその全長に亘っ
    て一定であり、ビード(12′、12″)の補強リング(1
    4)との前記輪郭の接点Aでの接線ATが、回転軸線に対
    して70〜110゜の間の角度φを形成することを特徴とす
    る請求の範囲第10項に記載のタイヤ。
  12. 【請求項12】タイヤがリムに取り付けられ且つその作
    動圧力に膨張されるとき、前記補強体(13)は子午線方
    向輪郭を有し、該子午線方向輪郭は第1ビード(12′)
    内で一定の曲り方向を有し、第1ビード(12′)の補強
    リング(14)との接点Aでの子午線方向輪郭の接線AT
    が、回転軸線に対して少なくとも70゜、好ましくは80゜
    より大きい外方に開いた角度φを形成し、子午線方向輪
    郭は第2ビード(12″)内で変曲点Iを有し、該変曲点
    Iは前記輪郭の凸状曲率から凹状曲率への遷移点であ
    り、凸状曲率をもつ前記輪郭部分が変曲点Iでの接線I
    T′を有し、該接線が、回転軸線に対して60〜90゜の間
    の軸線方向外方及び半径方向外方に開いた角度φを形成
    することを特徴とする請求の範囲第10項に記載のタイ
    ヤ。
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