JP3211781B2 - 半田ボールの移載方法 - Google Patents

半田ボールの移載方法

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JP3211781B2
JP3211781B2 JP24485898A JP24485898A JP3211781B2 JP 3211781 B2 JP3211781 B2 JP 3211781B2 JP 24485898 A JP24485898 A JP 24485898A JP 24485898 A JP24485898 A JP 24485898A JP 3211781 B2 JP3211781 B2 JP 3211781B2
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suction
ball
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半田ボールをワー
ク(基板又はボールグリッドアレイなどの電子部品)に
移載する半田ボールの移載方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子部品や基板などのワークに、複
数の半田ボールを一括して移載する半田ボールの移載装
置が提案されている。図5は従来の半田ボールの移載装
置の動作説明図である。
【0003】図中、1は多数の半田ボール2を収納する
ボール溜りであり、その上部は吸着ヘッド3が出入りで
きるように開口されている。ここで、吸着ヘッド3は一
度に複数個の半田ボール2を真空吸着してピックアップ
し、次いでワークの上方で真空吸着状態を解除してワー
クに移載できるように、その下面に複数個の吸引孔4が
マトリクス状に開孔されている。ここで、1つの吸引孔
4は1ケの半田ボール2を真空吸着することを前提に設
計される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は図5に示すように、吸引孔4には、1個の半田ボール
(符号イを付している)2以外にも、その近傍に余分な
半田ボール(符号ロを付している)2が不要に真空吸着
されたり、吸着ヘッド3の底面に余分な半田ボール(符
号ハを付している)2が付着したりすることがあり、こ
のままではワークの不要な箇所に余分な半田ボール
(ロ、ハ)2が移載されてしまう。
【0005】また吸着ヘッド3の移動中に半田ボール2
が落下しないようにするため、吸着ヘッド3の吸引圧を
高くすることが望ましいが、従来の半田ボールの移載装
置において吸引圧を高くすると、吸着ヘッド3の吸引孔
4に半田ボール2が過度に強く真空吸着され、ワークへ
の移載時に真空吸着状態を解除しても半田ボール2が吸
着ヘッド3から脱落せず、その結果ワークに対する移載
ミスを生じるという事態となることがあった。このよう
に従来の半田ボールの移載装置では、半田ボールの半田
溜りからのピックアップ動作やワークへの移載動作の信
頼性が低いという問題点を有していた。
【0006】そこで本発明は、半田ボールのピックアッ
プミスや移載ミスを解消し、確実に半田ボールをワーク
に移載できる半田ボールの移載方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半田ボールの移
方法は、ワークを位置決めする位置決めテーブルと、
多数の半田ボールを収納するボール溜りと、半田ボール
を真空吸着する吸引孔が下面に複数個形成された吸着ヘ
ッドと、前記吸着ヘッドを前記ボール溜りと前記ワーク
との間を移動させる移動手段と、前記吸着ヘッドに上下
動作を行わせる上下動手段と、前記吸着ヘッドに振動を
与える振動付与手段とを備えた半田ボールの移載装置に
よる半田ボールの移載方法であって、前記上下動手段を
駆動して前記吸着ヘッドの下面を前記ボール溜り内のボ
ールの層に沈み込ませた後上昇させて前記吸引孔に半田
ボールを真空吸着してピックアップする工程と、前記ピ
ックアップの際、前記ボール溜り内のボールの層に沈み
込んだ前記吸着ヘッドと前記ボール溜りとを相対的に横
方向に往復移動させる工程と、前記吸引孔に半田ボール
を真空吸着した前記吸着ヘッドを前記振動付与手段で振
動させることによりこの吸着ヘッドに余分に付着した半
田ボールを前記ボール溜りに落下させて回収する工程
と、前記移動手段により前記吸着ヘッドをワークの上方
へ移動させ、そこで前記上下動手段を駆動して前記吸着
ヘッドに再度上下動作を行わせるとともに、真空吸着状
態を解除することにより前記吸引孔に真空吸着された半
田ボールをワークに移載する工程を含む
【0008】また望ましくは、前記吸着ヘッドと前記ボ
ール溜りとを相対的に横方向に往復移動させる工程が、
前記移動手段を駆動して前記吸着ヘッドを前記ボール溜
りに対して横方向に往復移動させるようにした。
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】次に図面を参照しながら本発明の
実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施の形態に
おける半田ボールの移載装置の正面図、図2〜図4は本
発明の一実施の形態における半田ボールの移載装置の動
作説明図である。
【0012】図1において、基台11上には位置決めテ
ーブルAが設けられている。このうち、12はYモータ
13により駆動されるYテーブル、14はXモータ15
により駆動されるXテーブル、16はXテーブル14上
に設けられワーク17を保持するホルダである。即ちX
モータ15、Yモータ13を作動することにより、ワー
ク17が所定位置に位置決めされる。本実施の形態のワ
ーク17は基板である。
【0013】また位置決めテーブルAの横にはボール溜
りBが配設されている。このうち、18は上部が開口さ
れ、内部に複数の半田ボール19を多層状に収納するボ
ールケースであり、ボールケース18の下面には半田ボ
ール19よりも小径の通気孔18aが開けられている。
20はボールケース18を外側から囲み、内部空間Sが
通気孔18aに連通する外筒である。外筒20の内部空
間Sの下部にはガス供給手段Eが接続されている。この
うち、22は不活性ガス(例えばN2ガス)又は乾燥空
気を吹出すブロワ、21はブロワ22が吹出すガスの通
路を開閉するバルブである。
【0014】ここでブロワ22を作動しバルブ21を開
くと、内部空間S、通気孔18aを介してガスが半田ボ
ール19の層を通過して上方へ放出される。このように
半田ボール19の層へガスを送り込むことにより、半田
ボール19を浮遊・流動化させた状態を生成し、半田ボ
ール19同士が凝集しないようにすることができる。即
ち、半田ボール19を1個1個完全にばらばらにした状
態で取扱うことができ、半田ボール19を吸引孔28a
に1対1に対応させ易くなっている。なお半田ボールを
浮遊・流動化させる方法としては、半田ボールを収納す
るボールケース18を振動器40により振動させてもよ
い。
【0015】Cは半田ボール19を移載する吸着ヘッド
であり、このうち26は内部が空洞になっており、吸引
装置24に配管25を介して接続されたヘッド本体であ
る。図2において、28は中空箱形の吸着パッドであ
り、ヘッド本体26の下部に防振ゴム27を介して弾性
的に装着されている。吸着パッド28の下面にはワーク
17に移載すべき半田ボール19の配置、個数に対応し
た吸引孔28aがマトリクス状に複数個開けられている
(図2も参照)。29は吸着パッド28の側部に取付け
られた振動付与手段としての振動子、30はヘッド本体
26が下部に固着された支持ブロックである。即ち吸着
パッド28の吸引孔28aに半田ボール19を真空吸着
し振動子29を作動させると、各々の吸引孔28aに1
個づつ吸着された半田ボール19を除く余分な半田ボー
ル19を落下させることができる。防振ゴム27は、振
動子29の振動がヘッド本体26に伝達されて、ヘッド
本体26側ががたつくのを防止する。
【0016】Dは吸着ヘッドCをボール溜りBとワーク
17との間を往復移動させる移動手段である。このう
ち、31はY方向に延びる支持フレーム、32は支持フ
レーム31に軸架される送りねじ、33は送りねじ32
を回転させるYモータである。34は図示していないが
裏面に送りねじ32に螺合するナット部を備えた移動
板、35は移動板34に設けられた垂直なガイドレール
であり、上記支持ブロック30が垂直なガイドレール3
5にスライド自在に係合している。36は移動板34に
軸支された垂直な送りねじ、37は送りねじ36を回転
させるZモータ、38は送りねじ36に螺合し、かつ支
持ブロック30に固定された送りナット部である。即
ち、Zモータ37を駆動することにより、支持ブロック
30はガイドレール35に案内されて上下動し、これに
より支持ブロック30の下部に装着された吸着ヘッドC
を上下動させることができる。吸着ヘッドC、支持ブロ
ック30,ガイドレール35,モータ37などは移動板
34に一体的に組み付けられており、Yモータ33を駆
動することによりこれらを図1において水平方向へ一体
的に移動させることができる。
【0017】次に図2〜図4を参照しながら本実施の形
態の半田ボールの移載装置の動作を説明する。まず図1
において、Yモータ33を駆動して吸着ヘッドCをボー
ル溜りBの上方へ移動させる。そこでZモータ37を駆
動して吸着ヘッドCをボールケース18の内部へ向って
下降させ、図2において鎖線で示すように吸着パット2
8の下面をボールケース18内の半田ボール19の層中
に若干沈み込ませ、次いでZモータ37を逆回転させて
吸着ヘッドCを上昇させる。すると、半田ボール19は
吸着パッド28の吸引孔28aに真空吸着されてピック
アップされる。
【0018】さてこの場合、図2に示すように吸着パッ
ド28の吸引孔28a付近に余分の半田ボール(符号ロ
を付している)19が吸着されたり、吸着パッド28の
底面に余分な半田ボール(符号ハを付している)19に
付着したりすることがある。そこでこのとき図3に示す
ように振動子29を作動させ、吸着パッド28を振動さ
せる。すると、吸引孔28aに直接強く吸着された半田
ボール(符号イを付している)19のみが真空吸着され
た状態を保ち、その他の半田ボール(ロ、ハ)19は真
空吸着力や付着力は弱いので落下してボール溜りBに回
収される。
【0019】また図2において、吸着パッド28が鎖線
で示す位置まで沈み込む際には、バルブ21を開いてガ
スをボールケース18内へ吹き出し、ボールケース18
内の半田ボール19を浮遊・流動化させれば、ボールケ
ース18内の半田ボール19はばらばらの状態となり、
1個づつ吸引孔28aに真空吸着されやすい。また鎖線
で示す位置まで沈み込んだ後、吸着パッド28が実線で
示す位置まで上昇して半田ボール19をピックアップす
る際には、Yモータ33を正逆駆動して、吸着ヘッドC
を横方向Nに若干(数mm程度)往復移動させる。する
と、吸引孔28a以外に弱い力で余分に付着した半田ボ
ール(ロ、ハ)19は振り落され(図3参照)、吸引孔
28に直接しっかり真空吸着された半田ボール(イ)1
9のみが最後まで真空吸着されてピックアップされるこ
ととなる。
【0020】このようにボールケース18内の半田ボー
ル19を浮遊・流動化させるガス供給手段Eや、吸着ヘ
ッドCをボールケース18に対して横方向へ移動させる
横方向移動手段Dを設けることにより、吸着ヘッドCの
下面に余分な半田ボール19が付着するのをより効果的
に防止してピックアップミスを解消できる。なお本実施
の形態では、吸着ヘッドCをボール溜り部Bと位置決め
テーブルAの間を往復移動させる移動手段Dである送り
ねじ32、Yモータ33などが横方向移動手段Dを兼務
しているが、要は吸着ヘッドCをボール溜りBに対して
相対的に横方向に移動させればよいものであり、例えば
ボール溜りBを吸着ヘッドCに対して横方向に移動させ
てもよい。
【0021】さて、半田ボール19をピックアップした
吸着ヘッドCは、次に図4に示すようにワーク17の上
方へ移動する。そしてそこで吸着ヘッドCは下降してそ
の下面の半田ボール19をワーク17の上面の電極17
a上に着地させ、次いで半田ボール19の真空吸着状態
を解除して上昇することにより、半田ボール19を電極
17a上に移載する。この場合、図4において破線で示
すように、半田ボール19が電極17aに移載されず
に、吸着パッド28の下面に付着残存したままになって
移載ミスを生じることがある。そこで矢印N1で示すよ
うに移載動作を終了して吸着ヘッドCを上昇させようと
する際、振動子29を作動し吸着パッド28を振動させ
る。すると半田ボール19は吸着パッド28の下面から
確実に脱落して電極17aに移載される。なお上述した
振動子29の作動の際、吸着パッド28が振動するが、
ヘッド本体26と吸着パッド28との間には防振ゴム2
7が介装されており、振動子29を作動してもヘッド本
体26側ががたついて移動手段Dの移動精度が低下する
などのトラブルを生じるおそれはない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、吸
着ヘッドがボール溜りの半田ボールを真空吸着してピッ
クアップする際には、吸着ヘッドに余分に付着する半田
ボールは、振動付与手段を作動させて吸着ヘッドを振動
させることにより強制的にボール溜りに落下させて回収
することができる。また吸着ヘッドが半田ボールをワー
クに移載する場合も、吸着ヘッドを振動させることによ
り半田ボールを確実に吸着ヘッドの下面から強制的に脱
落させてワークに移載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における半田ボールの移
載装置の正面図
【図2】本発明の一実施の形態における半田ボールの移
載装置の動作説明図
【図3】本発明の一実施の形態における半田ボールの移
載装置の動作説明図
【図4】本発明の一実施の形態における半田ボールの移
載装置の動作説明図
【図5】従来の半田ボールの移載装置の動作説明図
【符号の説明】
17 ワーク 19 半田ボール 28a 吸引孔 29 振動子 A 位置決めテーブル B ボール溜り C 吸着ヘッド D 移動手段(横方向移動手段) E ガス供給手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60 311 B23K 3/06 H05K 3/34 505

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを位置決めする位置決めテーブル
    と、多数の半田ボールを収納するボール溜りと、半田ボ
    ールを真空吸着する吸引孔が下面に複数個形成された吸
    着ヘッドと、前記吸着ヘッドを前記ボール溜りと前記ワ
    ークとの間を移動させる移動手段と、前記吸着ヘッドに
    上下動作を行わせる上下動手段と、前記吸着ヘッドに振
    動を与える振動付与手段とを備えた半田ボールの移載装
    置による半田ボールの移載方法であって、 前記上下動手段を駆動して前記吸着ヘッドの下面を前記
    ボール溜り内のボールの層に沈み込ませた後上昇させて
    前記吸引孔に半田ボールを真空吸着してピックアップす
    る工程と、 前記ピックアップの際、前記ボール溜り内のボールの層
    に沈み込んだ前記吸着ヘッドと前記ボール溜りとを相対
    的に横方向に往復移動させる工程と、 前記吸引孔に半田ボールを真空吸着した前記吸着ヘッド
    を前記振動付与手段で振動させることによりこの吸着ヘ
    ッドに余分に付着した半田ボールを前記ボール溜りに落
    下させて回収する工程と、 前記移動手段により前記吸着ヘッドをワークの上方へ移
    動させ、そこで前記上下動手段を駆動して前記吸着ヘッ
    ドに再度上下動作を行わせるとともに、真空吸着状態を
    解除することにより前記吸引孔に真空吸着された半田ボ
    ールをワークに移載する工程を含む ことを特徴とする半
    田ボールの移載装置。
  2. 【請求項2】前記吸着ヘッドと前記ボール溜りとを相対
    的に横方向に往復移動させる工程が、前記移動手段を駆
    動して前記吸着ヘッドを前記ボール溜りに対して横方向
    に往復移動させることを特徴とする請求項1記載の半田
    ボールの移載方法
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