JP3210670U - 窒素利用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】窒素分離膜装置を有する窒素利用システムにおいて、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーを十分に活用する。【解決手段】窒素利用システム1は、空気を圧縮する空気圧縮装置30と、空気圧縮装置30から供給された圧縮空気から加圧状態の窒素を分離させる窒素分離膜装置32と、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素を利用する窒素利用装置(乾燥ホッパ2および窒素循環部4)と、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気が供給され、この空気を利用して第1除湿対象物の除湿を行う除湿部18と、を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、窒素分離膜装置を有する窒素利用システムに関する。
窒素分離膜装置は、供給された圧縮空気から窒素を分離させる装置である。圧縮空気から窒素が分離された残りの空気は、高濃度の酸素を含む。窒素分離膜装置は、窒素を利用する様々な装置に使用されている。例えば、ホッパ内に収容された樹脂ペレットを乾燥させるために、窒素分離膜によって圧縮空気から分離された窒素を加熱して、ホッパに供給することが行われている(例えば特許文献1参照)。不活性ガスである窒素を使用することで、樹脂ペレットの酸化による劣化を防止できる。
特開2010−131986号公報
従来、窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離された窒素を利用する場合に、窒素分離膜装置によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気は、利用されずに大気に放出されていた。つまり、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーを十分に活かせていなかった。
そこで、本考案は、窒素分離膜装置を有する窒素利用システムにおいて、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーを十分に活用することを目的とする。
本考案の窒素利用システムは、空気を圧縮する空気圧縮装置と、前記空気圧縮装置から供給された圧縮空気から加圧状態の窒素を分離させる窒素分離膜装置と、前記窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離された窒素を利用する窒素利用装置と、前記窒素分離膜装置によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気が供給され、前記残りの空気を利用して第1除湿対象物の除湿を行う除湿部と、を有することを特徴とする(本考案1)。
この構成によると、除湿部には、窒素分離膜装置によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気が供給される。よって、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、除湿部または除湿部と空気圧縮装置との間の装置に窒素分離膜装置から空気を搬送できる。除湿部は、窒素分離膜装置の排気(つまり、圧縮空気から窒素が分離された残りの空気)を利用して第1除湿対象物の除湿を行う。除湿部は、この空気の圧力を利用して、第1除湿対象物の除湿を行ってもよい。つまり、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、第1除湿対象物の除湿を行うことができる。このように、窒素分離膜装置によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気を有効に利用することで、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーを十分に活用できる。
仮に、除湿部に、窒素分離膜装置の排気を供給しない場合、除湿部に大気を圧送するためのブロア等が必要となる。本考案では、除湿部に大気を圧送するためのブロア等を設けなくてもよい。もしくは、除湿部に、ブロア等から圧送された大気と、窒素分離膜装置の排気の両方を供給する場合には、大気を圧送するブロア等の動力を低減できる。したがって、窒素利用システムを稼働させるために必要なエネルギーを低減できる。
本考案の窒素利用システムは、前記空気圧縮装置に供給される空気または前記窒素分離膜装置に供給される圧縮空気の水分を除去する空気除湿装置を有していてもよい(本考案2)。
この構成によると、窒素分離膜装置に供給される圧縮空気は、空気除湿装置によって除湿されている。よって、窒素分離膜装置の排気(圧縮空気から窒素が分離された空気)も、空気除湿装置を設けない場合に比べて除湿されている。したがって、除湿部は、除湿された空気によって第1除湿対象物の除湿を効率良く行うことができる。
本考案の窒素利用システムにおいて、前記除湿部の前記第1除湿対象物は、気体中の水蒸気を吸着する吸着物質であって、前記除湿部は、前記窒素分離膜装置から供給された前記残りの空気が通過することで、水分を吸着した前記吸着物質から水分を放出させてもよい(本考案3)。
この構成によると、窒素分離膜装置の排気(圧縮空気から窒素が分離された残りの空気)を利用して、吸着物質の吸着性能を再生させることができる。
本考案の窒素利用システムにおいて、前記窒素利用装置は、前記窒素分離膜装置から供給された窒素を第2除湿対象物の除湿に利用しており、前記除湿部は、前記第2除湿対象物から放出された水蒸気と窒素の混合ガスが通過することで、前記混合ガス中の水蒸気を前記吸着物質に吸着させてもよい(本考案4)。
この構成によると、窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離された窒素は、第2除湿対象物の除湿に利用される。除湿部の吸着物質は、第2除湿対象物から放出された水蒸気と窒素の混合ガスが除湿部を通過したときに、混合ガス中の水蒸気を吸着し、窒素分離膜装置の排気(圧縮空気から窒素が分離された残りの空気)が除湿部を通過したときに吸着した水分を放出する。
このように、窒素分離膜装置の排気を利用する除湿部は、窒素を利用する窒素利用装置と密接に関連する。そのため、除湿部は、窒素利用装置の一部として配置されるか、もしくは、窒素利用装置の近くに配置される。よって、除湿部および窒素利用装置は、窒素分離膜装置に比較的近い位置に配置することができる。したがって、窒素利用装置および除湿部に、窒素分離膜装置から窒素と排気をそれぞれ搬送するために必要なエネルギーを低減できる。よって、窒素利用システムを稼働させるために必要なエネルギーを低減できる。
本考案の窒素利用システムにおいて、前記第2除湿対象物が、粉粒体であってもよい(本考案5)。
本考案の窒素利用システムは、上述の本考案2において、前記第1除湿対象物は、粉粒体であって、前記除湿部は、前記粉粒体を収容した粉粒体容器であってもよい(本考案6)。
この構成によると、圧縮空気から窒素が分離された残りの空気は、上述の空気除湿装置によって除湿された後、粉粒体を収容した容器に供給される。よって、容器内の粉粒体を効率的に除湿することができる。
本考案の窒素利用システムは、前記窒素分離膜装置から前記残りの空気を引き込んで、前記除湿部に前記残りの空気を供給する吸引装置を有してもよい(本考案7)。
この構成によると、吸引装置によって窒素分離膜装置の排気(圧縮空気から窒素が分離された残りの空気)を引き込むことによって、除湿部の気流に対する抵抗が高い場合であっても、窒素分離膜装置の排気量を安定的に確保できる。よって、窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離される窒素の流量を安定的に確保できる。
本考案の窒素利用システムにおいて、前記空気圧縮装置によって圧縮された圧縮空気は、前記窒素分離膜装置と前記吸引装置に供給されて、前記吸引装置は、前記空気圧縮装置から供給された圧縮空気によって負圧を発生させて、前記窒素分離膜装置から前記残りの空気を吸引するエジェクタであってもよい(本考案8)。
この構成によると、吸引装置(エジェクタ)は、空気圧縮装置から供給される圧縮空気を駆動源として、窒素分離膜装置の排気(圧縮空気から窒素が分離された残りの空気)を吸引する。よって、窒素分離膜装置の排気を吸引するために、電気を駆動源とするブロア等設けなくて済むため、窒素利用システムを稼働させるために必要なエネルギーをより低減できる。
本考案の窒素利用システムは、窒素分離膜装置によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気を除湿部に供給して第1除湿対象物の除湿にこの空気を利用する。そのため、空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーを十分に活用することができる。
本考案の第1実施形態の窒素利用システムの概略図である。 本考案の第2実施形態の窒素利用システムの概略図である。 本考案の第3実施形態の窒素利用システムの概略図である。
[第1実施形態]
以下、本考案の第1実施形態について説明する。第1実施形態は、本考案の窒素利用システムを、樹脂ペレット(粉粒体)を窒素を利用して加熱乾燥させる粉粒体乾燥システムに適用した一例である。
図1に示すように、本実施形態の粉粒体乾燥システム1は、乾燥ホッパ2と、材料供給部3と、窒素循環部4と、窒素・再生ガス供給部5と、制御装置6を有する。乾燥ホッパ2と窒素循環部4とを合わせたものが、本考案の窒素利用装置に相当する。
<乾燥ホッパ2>
乾燥ホッパ2は、下方に向かって先細り状に形成された略気密性の容器である。乾燥ホッパ2は、樹脂ペレットPを一時的に貯留する。乾燥ホッパ2の上部には、樹脂ペレットPを投入するための投入部2aが設けられている。投入部2aは、樹脂ペレットPを乾燥ホッパ2内へ投入する際には開放され、加熱乾燥処理時には閉鎖される。乾燥ホッパ2の下部には、樹脂ペレットPを排出するための排出部2bが設けられている。加熱乾燥処理によって乾燥ホッパ2内で乾燥された樹脂ペレットPは、排出部2bから排出され、射出成形機や押出成形機等の装置に送られる。排出部2bは、通常閉鎖され、樹脂ペレットPの排出時のみ開放される。
<材料供給部3>
材料供給部3は、乾燥ホッパ2の投入部2aに接続されている。材料供給部3は、乾燥ホッパ2に乾燥前の樹脂ペレットPを供給するための機構である。本実施形態の材料供給部3は、気力輸送装置である。なお、乾燥ホッパ2への樹脂ペレットPの供給は、気力輸送によらなくてもよい。乾燥ホッパ2への樹脂ペレットPの供給は、例えば、オペレータが直接手作業で行ってもよい。
<窒素循環部4>
窒素循環部4は、乾燥ホッパ2内の樹脂ペレットPを乾燥させるために、乾燥した高温の窒素を乾燥ホッパ2に供給する機構である。窒素循環部4は、乾燥ホッパ2に接続される窒素循環路10と、窒素循環路10に接続された吸着バイパス路11とを有する。窒素循環路10には、ブロア13が設けられている。ブロア13を駆動させると、窒素循環路10と乾燥ホッパ2を循環する気流が発生する。
窒素循環路10の上流側の端部は、乾燥ホッパ2の上部に設けられた排気部2cに接続されている。窒素循環路10の下流側の端部は、乾燥ホッパ2の側壁または天板を貫通する吹き出し管2dに接続されている。
窒素循環路10におけるブロア13より下流の位置には、窒素用ヒータ14が設けられている。窒素用ヒータ14は、窒素循環路10を流れる気体を加熱する加熱装置である。窒素用ヒータ14としては、例えば、電熱式の加熱装置が用いられる。窒素循環路10を流れる気体は、窒素用ヒータ14で加熱されることにより熱風となる。この熱風が、吹き出し管2dから乾燥ホッパ2の内部に吹き出される。吹き出し管2dから吹き出された熱風は、乾燥ホッパ2の内部に貯留された樹脂ペレットPの隙間を通って、乾燥ホッパ2内に拡散される。これにより樹脂ペレットPが加熱されて、樹脂ペレットPから水分が蒸発して、樹脂ペレットPが乾燥する。よって、乾燥ホッパ2内を通過した気体は、樹脂ペレットPから放出された水蒸気を含む。水蒸気を含んだ気体は、乾燥ホッパ2の排気部2cから、窒素循環路10に引き込まれる。
窒素循環路10におけるブロア13より上流の位置には、窒素用フィルタ15が設けられている。窒素用フィルタ15は、乾燥ホッパ2から窒素循環路10へ引き込まれた気体に含まれる微細な粉塵を捕集する。
吸着バイパス路11の一端は、窒素循環路10におけるブロア13と窒素用ヒータ14の間の位置に接続される。吸着バイパス路11の他端は、窒素循環路10における窒素用フィルタ15より上流の位置に接続される。吸着バイパス路11は、窒素循環路10を流れる気体の一部を、乾燥ホッパ2と窒素用ヒータ14を迂回させて、窒素循環路10に戻すための通路である。吸着バイパス路11には、逆止弁17が設けられており、吸着バイパス路11を流れる気体の方向は、図1中の上向きに制限されている。逆止弁17は設けなくても良い。
吸着バイパス路11には、吸着筒18が設けられている。吸着筒18は、吸着バイパス路11を通過する気体を除湿するための装置である。吸着筒18は、外形が円柱状であって、気体の流れ方向に貫通する多数の貫通孔を有する多孔構造に形成されている。多孔構造とは、例えば、ハニカム構造である。吸着筒18は、気体中の水蒸気を吸着する吸着物質を含む。吸着物質は、例えば、ゼオライト、セラミック等である。吸着筒18の吸着物質は、所定の温度より低い温度において、吸着筒18内を通過する気体中の水蒸気を吸着する。また、吸着筒18の吸着物質は、所定の温度より高い温度において、吸着した水分を放出する。それにより、吸着筒18の吸着物質の吸着性能が再生される。
吸着バイパス路11における吸着筒18より下流の位置には、第1三方弁19を介して第1大気開放路20が接続されている。第1大気開放路20は、大気に開放されている。第1大気開放路20は、吸着筒18を通過した気体を大気に放出するための通路である。第1三方弁19は、第1大気開放路20を遮断して吸着バイパス路11の連通を許容した大気遮断状態と、吸着バイパス路11の第1三方弁19より上流側の部分を第1大気開放路20に連通させる大気開放状態に切り換え可能である。第1三方弁19は、制御装置6によって切り換えが制御される。第1三方弁19は、例えば、電磁弁である。第1三方弁19は、吸着筒18による吸着処理を行うときは大気遮断状態であり、吸着筒18の再生処理を行うときは大気開放状態である。
吸着バイパス路11における吸着筒18より上流の位置には、第1開閉弁21が設けられている。第1開閉弁21は、吸着バイパス路11を連通状態と遮断状態に切り換える。第1開閉弁21は、制御装置6によって開閉が制御される。第1開閉弁21は、例えば、電磁弁である。第1開閉弁21は、吸着筒18による吸着処理を行うときは開いており、吸着筒18の再生処理を行うときは閉じている。
<窒素・再生ガス供給部5>
窒素・再生ガス供給部5は、窒素循環路10に窒素を供給すると共に、吸着バイパス路11に吸着筒18を再生させるための再生ガスを供給する機構である。窒素・再生ガス供給部5は、空気圧縮装置30を有する。空気圧縮装置30は、空気(大気)を取り込んで圧縮する装置である。空気圧縮装置30は、電気を駆動源とする。なお、本明細書において、電気を駆動源とする装置とは、その装置に直接電気を供給する場合と、その装置に駆動源として供給する油圧等が電気を使った発生させた場合の両方を含む。空気圧縮装置30の空気を圧縮する機構は、特に限定されない。空気圧縮装置30で圧縮された圧縮空気は、圧縮空気供給路31に吐出される。空気圧縮装置30は、圧縮空気供給路31を介して、窒素分離膜装置32に接続されている。
圧縮空気供給路31には、上流側から順に、空気用フィルタ33と、空気除湿装置34が設けられている。空気用フィルタ33は、空気圧縮装置30から吐出された圧縮空気に含まれる塵埃等を捕集する。空気除湿装置34は、空気圧縮装置30から吐出された圧縮空気を除湿するための装置である。空気除湿装置34は、例えば、メンブレン式(中空糸膜式)ドライヤである。空気除湿装置34がメンブレン式ドライヤの場合、除湿性能が低下すると、空気除湿装置34を交換する。空気除湿装置34の構成は、圧縮空気中の水蒸気を除去できる構成であれば、特に限定されない。空気除湿装置34は、交換せずに除湿性能を再生できるものであってもよい。なお、圧縮空気供給路31には、通過する気体の圧力を低減させる減圧弁が設けられていてもよい。
窒素分離膜装置32は、圧縮空気供給路31から供給された圧縮空気を、加圧状態の窒素と加圧状態の高濃度酸素空気に分離する装置である。窒素分離膜装置32には、窒素供給路35と、高濃度酸素空気路36が接続されている。窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された加圧状態の窒素は、窒素供給路35に供給される。窒素供給路35の下流端は、窒素循環路10における窒素用ヒータ14と吸着バイパス路11の上流端の間の位置に接続されている。また、窒素循環路10における窒素供給路35の接続位置より上流の位置には、逆止弁16が設けられている。それにより、窒素供給路35から窒素循環路10に流入した加圧状態の窒素は、窒素用ヒータ14を通って、乾燥ホッパ2に供給される。なお、窒素供給路35には、通過する気体の圧力を低減させる減圧弁が設けられていてもよい。
窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気は、高濃度酸素空気路36に供給される。高濃度酸素空気路36は、エジェクタ37に接続されている。また、圧縮空気供給路31における空気除湿装置34より下流の位置には、圧縮空気分岐路38が接続されている。圧縮空気分岐路38の下流端は、エジェクタ37に接続されている。
圧縮空気分岐路38には、第2開閉弁39が設けられている。第2開閉弁39は、圧縮空気分岐路38を連通状態と遮断状態に切り換える。第2開閉弁39は、制御装置6によって開閉が制御される。第2開閉弁39は、例えば、電磁弁である。第2開閉弁39は、吸着筒18による吸着処理を行うときは閉じており、吸着筒18の再生処理を行うときは開いている。なお、圧縮空気分岐路38には、通過する気体の圧力を低減させる減圧弁が設けられていてもよい。
エジェクタ37(吸引装置)には、上述したように、圧縮空気分岐路38と高濃度酸素空気路36が接続されている。さらに、エジェクタ37には、再生ガス供給路40が接続されている。エジェクタ37は、圧縮空気分岐路38から供給された圧縮空気によって負圧を発生させて、高濃度酸素空気路36から(つまり、空気圧縮装置30から)高濃度酸素空気を吸引する。エジェクタ37は、圧縮空気を駆動源とする。エジェクタ37は、高濃度酸素空気路36から吸引した加圧状態の高濃度酸素空気と、圧縮空気分岐路38から供給された圧縮空気とが混合された気体(以下、再生ガスという)を、再生ガス供給路40に吐出する。エジェクタ37から吐出される再生ガスの圧力は、吸引した加圧状態の高濃度酸素空気の圧力よりも高くなっている。つまり、エジェクタ37は、空気圧縮装置30から供給された高濃度酸素空気を減圧しない。
再生ガス供給路40の下流端は、吸着バイパス路11における吸着筒18より上流の位置に接続されている。再生ガス供給路40には、第2三方弁41を介して第2大気開放路42が接続されている。第2大気開放路42は、大気に開放されている。第2大気開放路42は、再生ガス供給路40を流れる気体を大気に放出するための通路である。第2三方弁41は、第2大気開放路42を遮断して再生ガス供給路40の連通を許容した大気遮断状態と、再生ガス供給路40の第2三方弁41より上流側の部分を第2大気開放路42に連通させた大気開放状態に切り換え可能である。第2三方弁41は、制御装置6によって切り換えが制御される。第2三方弁41は、例えば、電磁弁である。第2三方弁41は、吸着筒18による吸着処理を行うときは大気開放状態であり、吸着筒18の再生処理を行うときは大気遮断状態である。
再生ガス供給路40における第2三方弁41より下流の位置には、再生ヒータ43が設けられている。再生ヒータ43は、再生ガス供給路40を通過する気体を加熱する加熱装置である。再生ヒータ43としては、例えば、電熱式の加熱装置が用いられる。再生ヒータ43は、吸着筒18の再生処理を行うときに駆動される。再生ヒータ43が駆動すると、吸着筒18に供給される気体の温度が高くなるため、吸着筒18の再生処理時に、吸着物質の再生効率が向上する。
再生ガス供給路40における再生ヒータ43より下流の位置には、逆止弁44が設けられている。そのため、窒素循環路10から吸着バイパス路11に流入した気体は、吸着筒18を通過する。
上述したように、再生ガス供給路40の下流端は、吸着バイパス路11における吸着筒18より上流の位置に接続されている。より詳細には、再生ガス供給路40の下流端は、吸着バイパス路11における吸着筒18と第1開閉弁21との間の位置に接続されている。よって、第1開閉弁21が閉じているとき、再生ガス供給路40から吸着バイパス路11に流入した再生ガスは、吸着筒18を通過する。
<制御装置6>
制御装置6は、粉粒体乾燥システム1の各部を動作制御する手段である。制御装置6は、投入部2a、排出部2b、ブロア13、窒素用ヒータ14、再生ヒータ43、空気圧縮装置30、第1三方弁19、第2三方弁41、第1開閉弁21、および第2開閉弁39とそれぞれ電気的に接続されている。制御装置6は、CPU等の演算処理部やメモリを有するコンピュータにより構成されている。
制御装置6は、予め設定されたプログラムや外部からの入力信号に基づき、各部の動作を制御する。これにより、粉粒体乾燥システム1における加熱乾燥処理、吸着処理および再生処理等の処理が進行する。なお、投入部2aおよび排出部2bについては、制御装置6から切り離して、ユーザが手動で開閉操作を行うようにしてもよい。また、制御装置6は、さらに材料供給部3と接続され、材料供給部3の動作を制御してもよい。
<粉粒体乾燥システム1の動作>
以下、粉粒体乾燥システム1の動作について、粉粒体乾燥システム1内の気体の流れと合わせて説明する。
まず、制御装置6は、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理と、吸着筒18による吸着処理を開始する。具体的には、制御装置6は、第1三方弁19を大気遮断状態に、第2三方弁41を大気開放状態に、第2開閉弁39を閉鎖状態に、第1開閉弁21を開放状態にして、ブロア13、窒素用ヒータ14、および空気圧縮装置30を駆動させる。再生ヒータ43は駆動させない。このときに発生する気流の方向を、図1中に実線の矢印で表示した。
図1の実線の矢印で示すように、空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気は、空気用フィルタ33と空気除湿装置34を通過した後、窒素分離膜装置32に供給される。窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素は、窒素供給路35を介して窒素循環路10に供給される。窒素循環路10を流れる窒素は、窒素用ヒータ14で加熱された後、乾燥ホッパ2に供給されて、樹脂ペレットPを乾燥させる。樹脂ペレットPを除湿した気体(窒素と水蒸気の混合ガス)は、乾燥ホッパ2の排気部2cから窒素循環路10に引き込まれる。窒素循環路10に引き込まれた気体(窒素と水蒸気の混合ガス)の一部は、窒素用ヒータ14で加熱されて乾燥ホッパ2に供給される。このように、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理が進行する。
乾燥ホッパ2から窒素循環路10に引き込まれた気体(窒素と水蒸気の混合ガス)の一部は、吸着バイパス路11に流入して吸着筒18を通過する。その際、この混合ガス中の水蒸気が、吸着筒18の吸着物質に吸着される。吸着筒18により除湿された気体は、窒素循環路10に戻される。このように、吸着筒18による吸着処理が進行する。
窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素は、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気に比べて、含有水分量が少ない。よって、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素を、樹脂ペレットPの乾燥に用いることで、乾燥効率を向上できる。
また、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気は、エジェクタ37を通過した後、第2大気開放路42から大気に放出される。つまり、吸着筒18による吸着処理を行う場合には、窒素分離膜装置32から吐出される高濃度酸素空気は、利用されずに大気に放出される。
その後、吸着処理の開始時からの経過時間が所定時間に達すると、制御装置6は、吸着筒18の再生処理を開始する。なお、吸着筒18内に吸着物質の保持水分量を検知する水分量センサを設けておき、吸着物質の保持水分量が所定値を超えたことが検出されたときに、吸着筒18の再生処理を開始させてもよい。
樹脂ペレットPの加熱乾燥処理を継続しつつ、吸着筒18の再生処理を開始するために、制御装置6は、第1三方弁19を大気開放状態に、第2三方弁41を大気遮断状態に、第2開閉弁39を開放状態に、第1開閉弁21を閉鎖状態にして、ブロア13、窒素用ヒータ14、再生ヒータ43、および空気圧縮装置30を駆動させる。このときに発生する気流の方向を、図1中に破線の矢印で表示した。
図1の破線の矢印で示すように、空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気は、空気用フィルタ33と空気除湿装置34を通過した後、一部が窒素分離膜装置32に供給される。窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素は、窒素供給路35を介して窒素循環路10に供給される。窒素循環路10を流れる窒素は、窒素用ヒータ14で加熱された後、乾燥ホッパ2に供給されて、樹脂ペレットPを乾燥させる。樹脂ペレットPを除湿した気体(窒素と水蒸気の混合ガス)は、乾燥ホッパ2の排気部2cから窒素循環路10に引き込まれる。窒素循環路10に引き込まれた気体(窒素と水蒸気の混合ガス)は、窒素用ヒータ14で加熱されて乾燥ホッパ2に供給される。このように、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理が進行する。
また、空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気の一部は、圧縮空気分岐路38を介してエジェクタ37に供給される。それにより、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気が、エジェクタ37に吸引される。エジェクタ37に吸引された高濃度酸素空気は、エジェクタ37内で圧縮空気と混合されて、再生ガスとしてエジェクタ37から再生ガス供給路40に吐出される。再生ガスは、再生ヒータ43で加熱された後、吸着筒18を通過する。その際、吸着筒18の吸着物質から水分が放出される。このように、吸着筒18の再生処理が進行する。吸着筒18を通過した後の再生ガスは、第1大気開放路20から大気に放出される。
その後、再生処理の開始時からの経過時間が所定時間に達すると、制御装置6は、吸着筒18の再生処理を終了する。なお、吸着筒18内に吸着物質の保持水分量を検知する水分量センサを設けておき、吸着物質の保持水分量が所定値を下回ったことが検出されたときに、吸着筒18の再生処理を終了してもよい。
制御装置6は、吸着筒18の再生処理を終了して、吸着筒18による吸着処理を再開させた後、先ほどと同様に、吸着筒18の再生処理を再開するタイミングを決定して再生処理を再開する。このように吸着処理と再生処理とを繰り返し行う。
加熱乾燥処理の開始時からの経過時間が所定時間に達すると、制御装置6は、加熱乾燥処理と、吸着処理または再生処理を終了する。なお、乾燥ホッパ2内に貯留された樹脂ペレットPの水分量を検知するセンサを設けておき、水分量が所定値を下回ったことが検出されたときに、これらの処理を終了してもよい。
なお、加熱乾燥処理の開始時には、吸着筒18による吸着処理を開始せず、加熱乾燥処理の開始時から所定時間経過したときに、吸着筒18による吸着処理を開始してもよい。もしくは、窒素循環路10の気体の湿度を測定する湿度センサを設けておき、窒素循環路10内の気体の湿度が所定値を超えたことが検出されたときに、吸着筒18による吸着処理を開始してもよい。加熱乾燥処理の開始後、吸着筒18による吸着処理を開始するまでの間、つまり、加熱乾燥処理だけを行うときは、制御装置6は、第1三方弁19を大気開放状態に、第2三方弁41を大気遮断状態に、第2開閉弁39および第1開閉弁21を閉鎖状態にして、ブロア13、窒素用ヒータ14を駆動させる。再生ヒータ43は駆動させない。なお、第2三方弁41は、大気開放状態であってもよい。
<粉粒体乾燥システム1の特徴>
以上説明したように、乾燥ホッパ2および窒素循環部4(窒素利用装置)は、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素を、樹脂ペレットP(第2除湿対象物)の乾燥(除湿)に利用している。樹脂ペレットPから放出された水蒸気と窒素の混合ガスは、吸着筒18(除湿部)に供給される。吸着筒18(除湿部)は、この混合ガス中の水分を吸着物質に吸着させる。また、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気を含む再生ガスが、吸着筒18(除湿部)に供給される。吸着筒18(除湿部)は、高濃度酸素空気を含む再生ガスを利用して、吸着筒18の吸着物質(第1除湿対象物)の除湿を行う。
吸着筒18(除湿部)には、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気(高濃度酸素空気)が供給される。そのため、空気圧縮装置30が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、吸着筒18に再生のための空気を搬送できる。吸着筒18は、窒素分離膜装置32の排気(つまり、圧縮空気から窒素が分離された残りの空気)を利用して、吸着物質(第1除湿対象物)の除湿を行う。つまり、空気圧縮装置30が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、吸着物質の除湿を行うことができる。このように、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気を有効に利用することで、空気圧縮装置30が空気を圧縮するエネルギーを十分に活用できる。
仮に、吸着筒18に、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)を供給しない場合、吸着筒18の再生処理のために吸着筒18に大気を圧送するブロア等が必要となる。本実施形態では、吸着筒18に大気を圧送するためのブロア等を設けなくてもよい。したがって、粉粒体乾燥システム1(窒素利用システム)を稼働させるために必要なエネルギーを低減できる。
粉粒体乾燥システム1は、窒素分離膜装置32に供給される圧縮空気の水分を除去する空気除湿装置34を有する。窒素分離膜装置32に供給される圧縮空気は、空気除湿装置34によって除湿されている。よって、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)も、空気除湿装置34を設けない場合に比べて除湿されている。したがって、吸着筒18は、除湿された高濃度酸素空気によって吸着物質の除湿を効率良く行うことができる。
吸着筒18(除湿部)は、窒素分離膜装置32から供給された高濃度酸素空気が通過することで、水分を吸着した吸着物質(第1除湿対象物)から水分を放出させる。したがって、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)を利用して、吸着物質の吸着性能を再生させることができる。
窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素は、樹脂ペレットP(第2除湿対象物)の乾燥(除湿)に利用される。吸着筒18の吸着物質は、樹脂ペレットPから放出された水蒸気と窒素の混合ガスが吸着筒18を通過したときに混合ガス中の水蒸気を吸着し、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)が吸着筒を通過したときに吸着した水分を放出する。
このように、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)を利用する吸着筒18は、窒素を利用する乾燥ホッパ2および窒素循環部4と密接に関連する。本実施形態では、吸着筒18は、窒素循環部4の一部として配置される。したがって、窒素循環部4および吸着筒18に、窒素分離膜装置32から窒素と排気(高濃度酸素空気)をそれぞれ搬送するために必要なエネルギーを低減できる。よって、粉粒体乾燥システム1を稼働させるために必要なエネルギーを低減できる。
粉粒体乾燥システム1は、窒素分離膜装置32から高濃度酸素空気を引き込んで、吸着筒18に高濃度酸素空気を供給するエジェクタ37(吸引装置)を有する。エジェクタ37によって窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)を引き込むことによって、吸着筒18の気流に対する抵抗が高い場合であっても、窒素分離膜装置32の排気量を安定的に確保できる。よって、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離される窒素の流量を安定的に確保できる。
空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気は、窒素分離膜装置32とエジェクタ37に供給される。エジェクタ37は、空気圧縮装置30から供給された圧縮空気によって負圧を発生させて、窒素分離膜装置32から高濃度酸素空気を吸引する。エジェクタ37は、空気圧縮装置30から供給される圧縮空気を駆動源として、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)を吸引する。よって、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気ソを吸引するために、電気を駆動源とするブロア等設けなくて済むため、粉粒体乾燥システム1を稼働させるために必要なエネルギーをより低減できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と同様に、本考案の窒素利用システムを、樹脂ペレット(粉粒体)を窒素を利用して加熱乾燥させる粉粒体乾燥システムに適用した一例である。なお、第1実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
図2に示すように、本実施形態の粉粒体乾燥システム101は、乾燥ホッパ2と、材料供給部3と、窒素循環部104と、窒素・再生ガス供給部105と、制御装置106を有する。窒素循環部104は、乾燥ホッパ2に接続される窒素循環路110を有する。窒素循環路110は、第1実施形態の窒素循環路10と同様に、乾燥ホッパ2の排気部2cと吹き出し管2dに接続されている。窒素循環路110には、上流側から順に、窒素用フィルタ15、ブロア13、吸着筒118(除湿部)、窒素用ヒータ14が設けられている。
吸着筒118は、第1実施形態の吸着筒18と同様に、多孔構造である。吸着筒118は、第1実施形態の吸着筒18と同様に、気体中の水分を吸着する吸着物質を有する。吸着筒118は、図示しない回転機構に支持されている。回転機構は、吸着筒118を、気流の通過する方向に沿った軸周りに回転させる。回転機構は、電気を駆動源とする。窒素循環路110を流れる気体は、吸着筒118の略半分の領域(吸着領域118aとする)を通過する。吸着領域118aは、吸着筒118が回転することで変化する。
窒素・再生ガス供給部105は、以下の点で、第1実施形態の窒素・再生ガス供給部105と相違する。窒素供給路35の下流端は、窒素循環路110における吸着筒118より上流の位置に接続されている。圧縮空気分岐路38には開閉弁は設けられていない。エジェクタ37の吐出部には、再生ガス供給路140が接続されている。再生ガス供給路140には、再生ヒータ43が設けられている。再生ガス供給路140の下流端は、吸着筒118の吸着領域118aとは異なる領域(再生領域118b)に接続されている。吸着筒118の再生領域118bの下流端は、大気開放路120に接続されている。大気開放路120は、大気に開放されている。
制御装置106は、投入部2a、排出部2b、ブロア13、窒素用ヒータ14、再生ヒータ43、空気圧縮装置30とそれぞれ電気的に接続されている。また、制御装置106は、吸着筒118を回転させる回転機構(図示せず)と電気的に接続されている。
本実施形態の粉粒体乾燥システム1は、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理と、吸着筒118による吸着処理と、吸着筒118の再生処理を同時に行う。これらの処理を行うとき、制御装置106は、ブロア13、窒素用ヒータ14、再生ヒータ43、空気圧縮装置30、および回転機構(図示せず)を駆動させる。以下、本実施形態の粉粒体乾燥システム1の気体の流れについて説明する。
図2の実線の矢印で示すように、空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気は、空気用フィルタ33と空気除湿装置34を通過した後、一部が窒素分離膜装置32に供給される。窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素は、窒素供給路35を介して窒素循環路110に供給される。窒素循環路110を流れる気体は、窒素用ヒータ14で加熱された後、乾燥ホッパ2に供給されて、樹脂ペレットPを乾燥させる。樹脂ペレットPを除湿した気体(窒素と水蒸気の混合ガス)は、乾燥ホッパ2の排気部2cから窒素循環路110に引き込まれる。窒素循環路110に引き込まれた気体(窒素と水蒸気の混合ガス)は、吸着筒118の吸着領域118aを通過する。その際、この気体中の水蒸気が、吸着筒118の吸着領域118aの吸着物質に吸着される。吸着筒118の吸着領域118aにより除湿された気体は、窒素用ヒータ14で加熱されて乾燥ホッパ2に供給される。このように、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理と、吸着筒118による吸着処理が進行する。
また、空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気の一部は、圧縮空気分岐路38を介してエジェクタ37に供給される。それにより、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気が、エジェクタ37に吸引される。エジェクタ37に吸引された高濃度酸素空気は、エジェクタ37内で圧縮空気と混合されて、再生ガスとしてエジェクタ37から再生ガス供給路140に吐出される。再生ガスは、再生ヒータ43で加熱された後、吸着筒118の再生領域118bを通過する。その際、吸着筒118の再生領域118bの吸着物質から水分が放出される。このように、吸着筒118の再生処理が進行する。吸着筒118の再生領域118bを通過した後の再生ガスは、大気開放路120から大気に放出される。
本実施形態の粉粒体乾燥システム101によると、第1実施形態で述べた効果と同様の効果が得られる。さらに、本実施形態では、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理を行う際、常に吸着筒118による吸着処理を行うため、乾燥ホッパ2に安定的に乾燥した気体を供給できる。また、制御装置106は、弁の切り換え制御を行わなくてよいため、そのためのエネルギーが不要になる。但し、本実施形態では、吸着筒118を回転させるための動力が必要となる。吸着筒18を回転させるための動力が不要であるという点では、第1実施形態が好ましい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図3に示すように、第3実施形態の窒素利用システム201は、樹脂ペレットP(粉粒体)を窒素を利用して加熱乾燥させる粉粒体乾燥システム201Aと、樹脂ペレットQ(粉粒体)を貯留する粉粒体容器260と、を含む。粉粒体乾燥システム201Aは、第2実施形態の粉粒体乾燥システム101の一部と同じ構成を有する。以下、第2実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
粉粒体乾燥システム201Aは、以下の点で、第2実施形態の粉粒体乾燥システム101と相違する。吸着筒118の再生領域118bの上流端は、再生ガス供給路240を介してブロア250に接続されている。ブロア250は、大気を吸引して再生ガス供給路240に吐出する。再生ガス供給路240には、上流側から順に、フィルタ251、および再生ヒータ43が設けられている。フィルタ251は、圧縮空気供給路31に設けられた空気用フィルタ33と同じ構成である。
また、窒素分離膜装置32には、高濃度酸素空気路236が接続されている。高濃度酸素空気路236は、粉粒体乾燥システム201Aに含まれない。窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された加圧状態の高濃度酸素空気は、高濃度酸素空気路236に供給される。高濃度酸素空気路236の下流端は、樹脂ペレットQを貯留する粉粒体容器260に接続される。
粉粒体容器260は、略気密性の容器である。粉粒体容器260の上部または側部には、高濃度酸素空気路236が接続される吸気口260aが設けられている。また、粉粒体容器260の上部または側部には、粉粒体容器260内の気体を大気に排出するための排気口260bが設けられている。図3では、粉粒体容器260に樹脂ペレットQを投入する投入口、および、粉粒体容器260から樹脂ペレットQを排出する排出口の表示は省略している。粉粒体容器260は、下方に向かって先細り状に形成されたホッパであってもよい。粉粒体容器260は、円筒状や角筒状の容器であってもよい。
粉粒体容器260は、貯留された樹脂ペレットQを計量する計量ホッパであってもよい。粉粒体容器260は、複数種類の樹脂ペレットを混合させる混合ホッパであってもよい。粉粒体容器260は、樹脂ペレットQを一時的に貯留して除湿するだけであってもよい。また、樹脂ペレットQは、樹脂ペレットPと同じであっても異なっていてもよい。樹脂ペレットQが樹脂ペレットPと同じである場合とは、樹脂ペレットが粉粒体容器260を経て、粉粒体乾燥システム201Aに供給される場合、もしくは、樹脂ペレットが粉粒体乾燥システム201Aを経て、粉粒体容器260に供給される場合である。
制御装置206は、投入部2a、排出部2b、ブロア13、窒素用ヒータ14、再生ヒータ43、ブロア250、および空気圧縮装置30とそれぞれ電気的に接続されている。また、制御装置206は、吸着筒118を回転させる回転機構(図示せず)と電気的に接続されている。
本実施形態の粉粒体乾燥システム201Aは、第2実施形態の粉粒体乾燥システム101と同様に、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理と、吸着筒118による吸着処理と、吸着筒118の再生処理を同時に行う。これらの処理を行うとき、制御装置106は、ブロア13、窒素用ヒータ14、再生ヒータ43、ブロア250、空気圧縮装置30および回転機構(図示せず)を駆動させる。以下、本実施形態の窒素利用システム201の気体の流れについて説明する。
図3の実線の矢印で示すように、空気圧縮装置30によって圧縮された圧縮空気の流れは、第2実施形態と同じである。また、窒素循環路110を流れる気体の流れも、第2実施形態と同じである。つまり、樹脂ペレットPの加熱乾燥処理と、吸着筒118による吸着処理は、第2実施形態と同様に進行する。
ブロア250の駆動によって、再生ガス供給路240に流入した空気は、再生ヒータ43で加熱された後、吸着筒118の再生領域118bを通過する。その際、吸着筒118の再生領域118bの吸着物質から水分が放出される。このように、吸着筒118の再生処理が進行する。吸着筒118の再生領域118bを通過した後の再生ガスは、大気開放路120から大気に放出される。ここまでは、粉粒体乾燥システム201Aにおける気流の流れである。
窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気は、粉粒体容器260を通過して大気に放出される。つまり、空気圧縮装置30が作動している期間、粉粒体容器260内を、窒素分離膜装置32から供給された高濃度酸素空気が通過する。窒素分離膜装置32から粉粒体容器260に供給された高濃度酸素空気は、予め空気除湿装置34によって除湿されている。そのため、粉粒体容器260内の樹脂ペレットQが湿気を帯びるのを防止できる。
このように、乾燥ホッパ2および窒素循環部4(窒素利用装置)は、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素を、樹脂ペレットP(第2除湿対象物)の乾燥(除湿)に利用している。また、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された加圧状態の高濃度酸素空気は、粉粒体容器260(除湿部)に供給される。粉粒体容器260(除湿部)は、高濃度酸素空気を利用して、樹脂ペレットQ(第1除湿対象物)の除湿を行う。
粉粒体容器260(除湿部)には、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気が供給される。そのため、空気圧縮装置30が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、粉粒体容器260に高濃度酸素空気を搬送できる。このように、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された高濃度酸素空気を有効に利用することで、空気圧縮装置30が空気を圧縮するエネルギーを十分に活用できる。
仮に、粉粒体容器260に、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)を供給しない場合、粉粒体容器260に大気を圧送するためのブロア等が必要となる。本実施形態では、粉粒体容器260に大気を圧送するためのブロア等を設けなくてもよい。したがって、窒素利用システム201を稼働させるために必要なエネルギーを低減できる。
窒素利用システム201は、窒素分離膜装置32に供給される圧縮空気の水分を除去する空気除湿装置34を有する。窒素分離膜装置32に供給される圧縮空気は、空気除湿装置34によって除湿されている。よって、窒素分離膜装置32の排気(高濃度酸素空気)も、空気除湿装置34を設けない場合に比べて除湿されている。したがって、粉粒体容器260は、除湿された高濃度酸素空気によって樹脂ペレットQの除湿を効率良く行うことができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。後述する変更例は適宜組み合わせて実施することができる。
上記第1実施形態において、再生ヒータ43は、吸着筒18の周囲に設けられて吸着筒18を加熱するものであってもよい。
上記第1〜第3実施形において、空気除湿装置34は設けなくてもよい。
上記第1および第2実施形態において、エジェクタ37の代わりに、電気を駆動源として、窒素分離膜装置32から高濃度酸素空気を吸引する吸引装置を配置してもよい。この場合、圧縮空気分岐路38は不要である。電気を駆動源とする吸気装置を設けた場合、吸気装置から排出された時点の高濃度酸素空気の圧力は、吸気装置に吸入される時点の圧力より低くてもよく、同じであってもよく、それより高くてもよい。電気を駆動源とする吸気装置を設ける場合、空気圧縮装置30が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、吸着装置に窒素分離膜装置32から高濃度酸素空気が搬送される。
上記第1および第2実施形態において、エジェクタ37は設けなくてもよい。
上記第3実施形態において、窒素分離膜装置32から高濃度酸素空気を吸引する吸引装置を設けてもよい。吸引装置は、圧縮気体を駆動源として気体を引き込むエジェクタであってもよい。エジェクタを設ける場合には、第1および第2実施形態と同様に、圧縮空気分岐路38を設けることが好ましい。
本発明において、窒素分離膜装置と除湿部との間に、吸引装置以外の装置が配置されていてもよい。空気圧縮装置が空気を圧縮するエネルギーの一部を利用して、窒素分離膜装置と除湿部との間の装置に、窒素分離膜装置の排気が搬送される。
上記第3実施形態において、高濃度酸素空気路236または粉粒体容器260に、大気を供給するための大気供給路が接続されていてもよい。その場合は、大気供給路に空気を圧送するブロア等が必要となる。この場合、吸着筒18または粉粒体容器260に、ブロア等から圧送された大気と、窒素分離膜装置32の排気の両方が供給される。吸着筒18または粉粒体容器260に、窒素分離膜装置32の排気を供給しない場合に比べて、ブロア等の動力を低減できる。したがって、窒素利用システムを稼働させるために必要なエネルギーを低減できる。
また、高濃度酸素空気路236または上述の大気供給路にヒータを設けてもよい。そして、ヒータによって加熱した気体を粉粒体容器260に供給して、樹脂ペレットQを乾燥させてもよい。
本発明において、吸着物質を有する除湿部は、外形が円柱状でなくてもよい。吸着物質を有する除湿部は、例えば、シート状のフィルタであってもよい。
本発明において、窒素分離膜装置によって圧縮空気から窒素が分離された残りの空気を利用して除湿される第1除湿対象物は、ゼオライト等の吸着物質、および、樹脂ペレットQ以外のものであってもよい。
本発明において、除湿部が吸着筒の場合、吸着処理時に吸着筒を通過させる気体は、窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離された窒素でなくてもよい。例えば、吸着筒は、空気の除湿を行うためのものであってもよい。
上記第1〜第3実施形態では、窒素分離膜装置32によって圧縮空気から分離された窒素を樹脂ペレットPの乾燥に利用している。しかし、本発明の窒素利用装置は、窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離されたる窒素を、樹脂ペレットの乾燥以外の用途に利用するものであってもよい。
本発明において、第1除湿対象物となる粉粒体は、樹脂ペレットに限らない。また、本発明において、第2除湿対象物となる粉粒体は、樹脂ペレットに限らない。
1、101 粉粒体乾燥システム(窒素利用システム)
2 乾燥ホッパ(窒素利用装置)
4、104 窒素循環部(窒素利用装置)
5、105 窒素・再生ガス供給部
18、118 吸着筒(除湿部)
30 空気圧縮装置
32 窒素分離膜装置
33 空気除湿装置
37 エジェクタ(吸引装置)
201 窒素利用システム
201A 粉粒体乾燥システム
260 粉粒体容器
P 樹脂ペレット(粉粒体、第2除湿対象物)
Q 樹脂ペレット(粉粒体、第1除湿対象物)

Claims (8)

  1. 空気を圧縮する空気圧縮装置と、
    前記空気圧縮装置から供給された圧縮空気から窒素を分離させる窒素分離膜装置と、
    前記窒素分離膜装置によって圧縮空気から分離された窒素を利用する窒素利用装置と、
    前記窒素分離膜装置によって圧縮空気から前記窒素が分離された残りの空気が供給され、前記残りの空気を利用して第1除湿対象物の除湿を行う除湿部と、
    を有することを特徴とする窒素利用システム。
  2. 前記空気圧縮装置に供給される空気または前記窒素分離膜装置に供給される圧縮空気の水分を除去する空気除湿装置を有することを特徴とする請求項1に記載の窒素利用システム。
  3. 前記除湿部の前記第1除湿対象物は、気体中の水蒸気を吸着する吸着物質であって、
    前記除湿部は、前記窒素分離膜装置から供給された前記残りの空気が通過することで、水分を吸着した前記吸着物質から水分を放出させることを特徴とする請求項1または2に記載の窒素利用システム。
  4. 前記窒素利用装置は、前記窒素分離膜装置から供給された窒素を第2除湿対象物の除湿に利用しており、
    前記除湿部は、前記第2除湿対象物から放出された水蒸気と窒素の混合ガスが通過することで、前記混合ガス中の水蒸気を前記吸着物質に吸着させることを特徴とする請求項3に記載の窒素利用システム。
  5. 前記第2除湿対象物が、粉粒体であることを特徴とする請求項4に記載の窒素利用システム。
  6. 前記第1除湿対象物は、粉粒体であって、
    前記除湿部は、前記粉粒体を収容した粉粒体容器であることを特徴とする請求項2に記載の窒素利用システム。
  7. 前記窒素分離膜装置から前記残りの空気を引き込んで、前記除湿部に前記残りの空気を供給する吸引装置を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の窒素利用システム。
  8. 前記空気圧縮装置によって圧縮された圧縮空気は、前記窒素分離膜装置と前記吸引装置に供給され、
    前記吸引装置は、前記空気圧縮装置から供給された圧縮空気によって負圧を発生させて、前記窒素分離膜装置から前記残りの空気を吸引するエジェクタであることを特徴とする請求項7に記載の窒素利用システム。
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