JP3208085B2 - 中間立坑におけるトンネル掘削機の通過部の構造 - Google Patents

中間立坑におけるトンネル掘削機の通過部の構造

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JP3208085B2
JP3208085B2 JP07648197A JP7648197A JP3208085B2 JP 3208085 B2 JP3208085 B2 JP 3208085B2 JP 07648197 A JP07648197 A JP 07648197A JP 7648197 A JP7648197 A JP 7648197A JP 3208085 B2 JP3208085 B2 JP 3208085B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人孔形成用中間立
坑を貫通してトンネル掘削機を通過させながら管路を形
成するための該中間立坑内に設けられたトンネル掘削機
の通過部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地中に下水管等の管路を敷設する場合、
発進立坑から到達立坑に向かってトンネル掘削機により
地盤を掘削しながら該トンネル掘削機に後続させて管体
を順次推進、埋設することが行われている。この際、長
距離施工の場合には発進立坑と到達立坑間に中間立坑を
設け、発進立坑から該中間立坑まで達したトンネル掘削
機を、中間立坑を通過させたのち到達立坑に向かって連
続的に掘進させながら管路を敷設していく施工方法が実
施されている。
【0003】上記のような管路敷設方法において、トン
ネル掘削機が中間立坑内を通過する時には中間立坑内に
地下水や土砂が浸入するのでこれを防止しながらトンネ
ル掘削機を通過させる必要がある。このため、従来か
ら、図14に示すように、中間立坑31の土留壁32にトンネ
ル掘削機33の出入口34、35を対向して設けると共にこれ
らの出入口34、35に連続する地盤中に地下水の浸入を防
止するための地盤改良部36を設け、さらに、上記出入口
34、35間に鋼管37を水密的に連結、連通させてトンネル
掘削機33の通過部を形成したのち、発進立坑側から管体
38を後続させてトンネルを掘削しながら中間立坑31まで
達したトンネル掘削機33を入口34から鋼管37内を通じて
出口35側に進入させることが行われている。
【0004】この際、入口34の開口縁に設けた坑口パッ
キン39にトンネル掘削機33の外周面を摺接させながらト
ンネル掘削機33を鋼管37内に進入させているが、地下水
がトンネル掘削機と坑口パッキン39との間鋼管37内に流
入して地盤の崩壊等が発生する虞れがあるので、予め、
鋼管37内に泥水40を充満させ、この泥水40中でトンネル
掘削機33を前進させるように構成している。また、管路
を構成する管体38の外周面が直接、掘削地盤に接触する
とその摩擦力によって管体38の推進が困難となり、長距
離施工が行えなくなる場合が生じるので、図15に示すよ
うにトンネル掘削機33を掘進に従って該トンネル掘削機
33の後端部に設けた膜材収納室41から筒状膜材42を引き
出しながら管体38の外周面に被覆し、この膜材42と管体
38の外周面との間に滑材43を注入して該滑材43中で管体
33を推進させることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなトンネル掘削機の通過部の構造によれば、通過部
を形成している鋼管37内に地下水が浸入するのを防止す
るための注入材は泥水40であるから、トンネル掘削機33
が鋼管37内に進入したときに、その重量によってトンネ
ル掘削機33が泥水中で沈降して鋼管37の内底面に受止さ
れ、この状態で前進するものであるから、出口35からの
トンネル掘削が入口34側の管路に対して下方に偏心して
計画線上での管路の形成ができないばかりでなく、トン
ネル掘削機33が下方に沈降すると後続する管体38との接
合部や管体同士の接合部が屈折し、接合部に隙間や破損
が生じて精度のよい管路の形成が困難となる上に、管体
38内に鋼管37内の泥水40が浸入すると、地盤側から地下
水や土砂が鋼管37内に流入して地盤の崩落につながる虞
れがある。
【0006】また、長距離施工を容易にするためにトン
ネル掘削機33から筒状膜材42を繰り出して管体38を被覆
しながら管路を形成していく方法によれば、トンネル掘
削機33の通過部を形成している上記鋼管37の内径はトン
ネル掘削機33の外径よりも大径に形成しているので、ト
ンネル掘削機33が該鋼管37内に進入したときに、繰り出
される膜材42が該膜材42と管体38間に注入、充填される
滑材43によって地盤中における管体38の被覆状態から外
径方向に大きく膨張し、膜材収納室41の引出口や中間立
坑31の入口34に引っ掛かって膜材42が破損するという問
題点が生じる。
【0007】さらに、いずれの場合においても、中間立
坑31内に設けたトンネル掘削機33の通過部である鋼管37
内に管体38列からなる管路を施工したのちこの中間立坑
31に人孔を築造する場合、鋼管37の中間部を該鋼管37内
に敷設した管体38と共に切除し、その切除部に集水桝を
設置して該集水枡に設けている流通路を上記出入口34、
35から突出した管体38の切断端面に連結、連通させなけ
ればならないが、鋼管37を切除すると上記残存する鋼管
37の両端部とその内部の管体38との間の隙間から地盤側
の地下水が中間立坑31内に浸入して作業に支障をきたす
と共に上記のような地盤の崩落が生じる虞れがある。こ
のような問題点は、予め鋼管37内に泥水に代えて砂を充
填しておいても、砂は透水性を有するために解消するこ
とができない。
【0008】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところはトンネル掘削機を
正確に通過させて精度のよい管路の施工を可能にすると
共に高い止水作用を奏し、又、管体を筒状膜材によって
被覆する場合においては該筒状膜材を破損させる虞れは
なく、さらに、人孔築造時には地下水の浸入を阻止した
状態で能率よく作業が行える中間立坑におけるトンネル
掘削機の通過部の構造を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る中間立坑におけるトンネル
掘削機の通過部の構造は、中間立坑の前後土留壁部にト
ンネル掘削機が通過可能な径を有する入口と出口とがそ
れぞれ設けられていると共にこれらの入口と出口間に内
径が上記トンネル掘削機の外径よりも大径に形成されて
いる筒体を水密に連結、連通させてあり、さらに、該筒
体内全体に止水性を有する自硬性材料からなる中詰め材
を充填しているトンネル掘削機の通過部の構造であっ
て、上記筒体を上記出入口にそれぞれ連結、連通する短
筒体とこれらの短筒体間を連結した中間筒体とから構成
し、この筒体内に充填している上記中詰め材を上記出入
口を通じてこれらの出入口部分の地盤側に施工している
地盤改良部に一体に接続した構造としているものであ
る。
【0010】
【作用】発進立坑側から下水管等の管体を後続させなが
ら中間立坑に達したトンネル掘削機を、該中間立坑の入
口に連通する筒体内を通過させて出口側に前進させる際
に、筒体内にはCBモルタル又はエアーモルタルなどの
止水性を有する自硬性材料からなる中詰め材が隙間なく
充填しているので、トンネル掘削機が入口から進入する
時や出口から掘進する時において地盤側からの地下水の
浸入が該中詰め材によって阻止されると共にトンネル掘
削機がこの中詰め材の掘削壁面に支持されながら上下左
右に妄動することなく出入口の中心線上を正確に前進
し、精度のよい管体の敷設が可能となる。
【0011】さらに、中詰め材は自硬性のCBモルタル
又はエアーモルタルからなるので、止水性が良好である
のは勿論、適度の柔軟性を発揮してトンネル掘削機によ
る掘削が容易であり、その上、部分的な肌落ちなどが生
じ難くてトンネル掘削機の後端から筒状膜材を繰り出し
ながら後続する管体を被覆させる場合においては、該筒
状膜材を地中掘削時と同一径でもって筒体内の中詰め材
掘削壁面に沿って張設させることができ、筒状膜材が破
損する虞れが少なくなる。
【0012】また、筒体内に管体を敷設したのち、中間
立坑に人孔を築造する場合、集水枡と置換するために該
筒体の中間部を管体と共に切除しても、筒体内周面と管
体外周面との間には上記CBモルタル又はエアーモルタ
ルなどの止水性を有する自硬性材料からなる中詰め材が
充填されているので、その切除端面から地下水が浸入す
る虞れもなく、人孔築造作業が円滑且つ能率よく行え
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施の形態を図
面について説明すると、図1において、1は所定深さを
有する平面矩形状の中間立坑で、その四方周壁面にはシ
ートパイルよりなる土留壁2が形成されていると共に、
計画管路施工線上におけるこの土留壁2の前後土留壁部
2a、2bにはトンネル掘削機Aの外径よりも大径の出入口
3、4がそれぞれ開設されている。さらに、前後土留壁
部2a、2bの外面側地盤にはこれらの出入口3、4を水密
に閉止する地盤改良層5a、5bが設けられていると共に中
間立坑1内のトンネル掘削機通過部分に内径が該トンネ
ル掘削機Aの外径よりも大径で且つ上記出入口3、4に
略等しい鋼管よりなる筒体6を配設し、該筒体6の前後
開口端を上記出入口3、4に連通させて水密に連結して
あり、さらに、この筒体6内に両端面が出入口3、4に
露出した上記地盤改良層5a、5bに密接して一体的に固着
しているCBモルタル(コンクリート・ベントナイトモ
ルタル)からなる中詰め材7を隙間なく充填させてトン
ネル掘削機Aの通過部を構成している。
【0014】上記中間立坑1は発進立坑と到達立坑(図
示せず)間に敷設される管路の中間部に設けられるもの
であり、地盤に多数本のシートパイルを平面矩形状に連
続するように打設して上記土留壁2を形成することによ
り築造される。この中間立坑1にトンネル掘削機Aの上
記通過部を形成するには、まず、トンネル掘削機Aの通
過計画線上に対向する土留壁2の前後土留壁部2a、2b
に、これらの前後土留壁部2a、2bにモルタル等の地盤改
良材注入孔(図示せず)を穿設して該注入孔を通じてト
ンネル掘削機Aの通過計画地盤中に注入し、図2に示す
ように、前後土留壁部2a、2bに接した地盤に地下水の浸
入を防止する一定厚みの地盤改良層5a、5bを形成する。
しかるのち、前後土留壁部2a、2bの対向面にそれぞれの
管軸をトンネル掘削機Aの通過計画線上に合わせて内径
が該トンネル掘削機Aの外径よりも大径の鋼管よりなる
前後短筒体6a、6bを溶接等によって固着する。
【0015】次いで、図3に示すようにこれらの前後短
筒体6a、6b内を通じて該前後短筒体6a、6bで囲まれた前
後土留壁部2a、2bの部分を鏡切りすることによってトン
ネル掘削機Aの出入口3、4をそれぞれ形成したのち、
前後短筒体6a、6bの対向する開口端を鉄板8a、8bによっ
て閉止する。前後短筒体6a、6bの上周部適所には予めC
Bモルタルよりなる中詰め材注入孔9a、9bがそれぞれ設
けられてあり、これらの前後短筒体6a、6bの対向開口端
に上記のように鉄板8a、8bを固定したのち、該注入孔9
a、9bを通じて前後短筒体6a、6b内に中詰め材7を注入
し、内部が中実状態となるように隙間なく充填して出入
口3、4から露出している上記地盤改良層5a、5bに該中
詰め材7を全面的に一体に接合、固着させる。
【0016】短筒体6a、6b内に充填した中詰め材7が固
化すると、鉄板8a、8bを取り外し、図4に示すように前
後に一定間隔を存して対向するこれらの短筒体6a、6bの
対向端面に短筒体6a、6bと同径の鋼管からなる中間筒体
6cを介在させて該中間筒体6cの前後両端を短筒体6a、6b
の対向端面に溶接等によって固着することによりこれら
の前後短筒体6a、6bと中間筒体6cとで出入口3、4間に
連結した筒体6を形成する。この中間筒体6cの上周部適
所にも予め、中詰め材注入孔9cが穿設されてあり、該注
入孔9cを通じて中間筒体6c内に図5に示すように、CB
モルタルよりなる中詰め材7を中実状態となるまで隙間
なく注入、充填して筒体6内全体を中詰め材7により充
満させる。なお、中詰め材7を充填した短筒体6a、6bの
対向開口端に鉄板8a、8bを固着させた状態で該鉄板8a、
8b間に上記中間筒体6cを溶接等により連結したのち、こ
の中間筒体6cに設けている孔を通じて作業員が中間筒体
6c内に入り、鉄板8a、8bを小片に切除したのち、中間
筒体6c内に中詰め材7を充填してもよい。
【0017】なお、上記出入口3、4と内部に中詰め材
7を充填した筒体6との施工は、出入口3、4を鏡切り
したのち、短筒体6a、6bと中間筒体6cとを順次、出入口
3、4間に接続して中詰め材7を充填してもよく、或い
は、予め、内部に中詰め材7を充填、固化させてなる筒
体6を出入口3、4間に連結させてもよい。
【0018】このように構成したトンネル掘削機Aの通
過部に下水管等の管体を敷設する方法について説明する
と、発進立坑側からトンネル掘削機Aに管体Bを順次後
続させながら管体Bの後端を押し進めてトンネル掘削機
Aにより中間立坑1に向かって地盤C中を掘進させる。
トンネル掘削機Aの後端部には筒状膜材10を折り畳み状
態で収納した膜材格納室11が設けられてあり、トンネル
掘削機Aの掘進に従って後方に繰り出しながら後続する
管体Bの外周面を筒状膜材10によって被覆すると共に最
前部の管体Bに設けている滑材注入口12から管体Bと筒
状膜材10間に滑材13を注入して管体Bの推進抵抗を減少
させながら管体Bを推進させる。
【0019】トンネル掘削機Aが中間立坑1の入口3側
の地盤改良層5aに達すると、該地盤改良層5aを掘削しな
がら中間立坑1の入口3から筒体6内に進入する。筒体
6内にはCBモルタルからなる中詰め材7が隙間なく充
填しているので、トンネル掘削機Aが地盤改良層5aから
入口3内に進入する際にも、地盤Cから地下水が筒体6
内に浸入することはない。さらに、トンネル掘削機Aは
図6に示すように、筒体6内を通過する際に該筒体6内
の中詰め材7を掘削する。この時、中詰め材7であるC
Bモルタルは、セメントとベントナイトを水に混合させ
てなる靱性を有するクラックが生じ難い材料であるか
ら、トンネル掘削機Aによる掘削壁面は肌落ちすること
なく平滑状態に掘削することができて筒状膜材10が引っ
掛かる虞れもない。
【0020】さらに、トンネル掘削機Aは中詰め材7を
掘削した掘削壁面に機体を支持させながら管路施工線上
に沿って正確に掘進すると共に中詰め材の掘削壁面と後
続する管体Bとの間に上記同様にして筒状膜材10を被覆
させながら出口6に達し、該出口6側の地盤改良層5b内
を掘進したのち、到達立坑側に向かって地盤Cを掘削し
ながら後続する管体Bを敷設していく。図7は管体Bを
敷設した筒体6の縦断正面図、図8はその縦断側面図で
ある。なお、トンネル掘削機Aに後続する管体列を筒状
膜材10によって被覆することなく、管体Bと掘削壁面間
に直接滑材を注入しながら管体Bを敷設してもよい。な
お、滑材は管路の敷設が完了したのち裏込め注入材等の
自硬性材料に置き換えられる。
【0021】こうして、発進立坑から中間立坑1を介し
て到達立坑まで一連の管体Bよりなる下水管路等の管路
を敷設したのち、次に、中間立坑1内に人孔Dを施工す
る場合、まず、図9に示すように、中間立坑1内に配設
している筒体6をその両端部61、62を残して切除する。
さらに、残存する筒体6の両端部61、62の対向端部を除
去して該両端部61、62内に中詰め材7を介して配設して
いる管体Bの開口端部を露出させる。次いで、中間立坑
1内に集水枡14を設置して該集水枡14の前後部に突設し
ている入口筒部15と出口筒部16を図10に示すように、そ
れぞれ管体Bの上記露出端部の開口端に接合して一体的
に連結、連通させる。
【0022】しかるのち、集水枡14の上端内部に連絡管
17の下端開口部を連結、連通させ、該連結管17の上端開
口部を中間立坑1の開口端に臨ませた状態で中間立坑1
内を土砂18で埋め戻すことにより、図11、図12に示すよ
うに人孔Dを築造するものである。
【0023】なお、以上の実施例においては、中間立坑
1の前後土留壁部2a、2bの背面側地盤に地盤改良層5a、
5bを設けたが、このような地盤改良層5a、5bに代えて、
図13に示すように、上記前後土留壁部2a、2bの背面側に
出入口3、4を閉止したシートパイル19、20をそれぞれ
配設しておき、出入口3、4間の筒体6を連結して中詰
め材7を充填したのち、又は、中詰め材7を充填してい
る筒体6を出入口3、4間に連結したのち、これらのシ
ートパイル19、20を上方に引き出して出入口3、4を解
放させるように構成してもよい。さらに、筒体6は円筒
形状に限らず、一辺の長さが出入口3、4径よりも大き
い矩形断面の筒体を用いてもよい。
【0024】また、中詰め材7としてはCBモルタル以
外にセメントと空気及び水との混合物よりなるエアーモ
ルタルを用いてもよい。このエアーモルタルは内包する
空気による圧縮性を有するために、CBモルタルと同様
に、トンネル掘削機Aによる掘削時には掘削面に肌落ち
を生じさせることなく且つ掘削が容易である。さらに中
詰め材として、砂とセメントと水からなる通常のモルタ
ルや、骨材と砂とセメントと水からなるセメントコンク
リートや、さらには現場発生土とセメントと水からなる
ソイルセメント等の自硬性材料を用いてもよいが、望ま
しくは上記CBモルタルやエアーモルタルを用いる方が
よい。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明の中間立坑における
トンネル掘削機の通過部の構造によれば、中間立坑の前
後土留壁部に設けたトンネル掘削機の出入口間に、CB
モルタル又はエアーモルタルなどの止水性を有する自硬
性材料からなる中詰め材を隙間なく充填している筒体を
連結しているので、トンネル掘削機が入口から進入する
時や出口から掘進する時における地盤側からの中間立坑
内への地下水の浸入を上記筒体内に充填した中詰め材に
よって確実に防止することができて地盤の崩落等の発生
をなくし得るものであり、さらに、トンネル掘削機が筒
体内の中詰め材を掘削しながら筒体内を通過する際に
は、その機体を掘削した中詰め材の壁面に支持させて管
路の計画施工線上に沿って正確に掘削させることがで
き、精度のよい管体の敷設を可能にするものである。
【0026】また、上述したように、中詰め材はCBモ
ルタル又はエアーモルタルからなるので、止水性が良好
であるのは勿論、適度の柔軟性を発揮してトンネル掘削
機による掘削が容易であるため、管体を能率よく施工し
得るものであり、その上、トンネル掘削機によって掘削
しても掘削面に肌落ちが生じ難くてトンネル掘削機の後
端から筒状膜材を繰り出しながら後続する管体を被覆さ
せる場合においては、該筒状膜材を地中掘削時と同一径
でもって筒体内の中詰め材掘削壁面に沿って張設させる
ことができ、筒状膜材が破損する虞れが少なくなる。
【0027】さらに、筒体内に管体を敷設したのち、中
間立坑に人孔を築造する場合、集水枡と置換するために
該筒体の中間部を管体と共に切除しても、筒体内周面と
管体外周面との間には上記CBモルタル又はエアーモル
タルからなる中詰め材が充填されているので、その切除
端面から地下水が浸入する虞れもなく、人孔築造作業が
円滑且つ能率よく行えるものである。
【0028】また、本発明によれば、上記筒体を上記出
入口にそれぞれ連結連通する短筒体と、これらの短筒体
間を連結した中間筒体とから構成し、この筒体内に充填
している上記CBコンクリート又はエアーモルタルを上
記出入口を通じてこれらの出入口部分の地盤側に施工し
ている地盤改良部に一体に接続した構造としているの
で、中間立坑の前後土留壁部に出入口を設ける場合にお
いては地盤改良部によって地下水が中間立坑内に浸入す
るのを確実に防止することができると共に、該出入口間
に中詰め材を充填した筒体の施工が正確且つ能率よく行
えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル掘削機通過部の縦断側面図、
【図2】トンネル掘削機通過部の施工手順における出入
口形成前の簡略縦断側面図、
【図3】出入口を設けた状態の簡略縦断側面図、
【図4】出入口に接続した短筒体内に中詰め材を充填し
た状態の簡略縦断側面図、
【図5】短筒体間を接続した中間筒体内に中詰め材を充
填した状態の簡略縦断側面図、
【図6】筒体内にトンネル掘削機で管体を施工している
状態の簡略縦断側面図、
【図7】管体を施工した通過部の簡略縦断正面図、
【図8】その縦断側面図、
【図9】中間立坑内に集水枡を設置する直前の状態を示
す簡略縦断側面図、
【図10】集水枡を管路に連結、連通した状態の簡略縦
断側面図、
【図11】築造した人孔の簡略縦断側面図、
【図12】その埋設前の簡略平面図、
【図13】中間立坑の前後土留壁部に設けた出入口をシ
ートパイルによって開放させる状態の簡略縦断側面図、
【図14】従来例を説明するための簡略縦断側面図、
【図15】別な従来例を説明するための簡略縦断側面
図。
【符号の説明】
1 中間立坑 2a、2b 前後土留壁部 3、4 出入口 5a、5b 地盤改良層 6 筒体 6a、6b 短筒体 6c 中間筒体 7 中詰め材 A トンネル掘削機 B 管体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−165896(JP,A) 特開 平5−248171(JP,A) 特開 平6−240994(JP,A) 特開 平5−287985(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301 E21D 9/06 311

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間立坑の前後土留壁部にトンネル掘削
    機が通過可能な径を有する入口と出口とがそれぞれ設け
    られていると共にこれらの入口と出口間に内径が上記ト
    ンネル掘削機の外径よりも大径に形成されている筒体を
    水密に連結、連通させてあり、さらに、該筒体内に止水
    性を有する自硬性材料からなる中詰め材が隙間なく充填
    されているトンネル掘削機の通過部の構造において、上
    記筒体は上記出入口にそれぞれ連結、連通する短筒体
    と、これらの短筒体間を連結した中間筒体とからなり、
    この筒体内に充填している上記中詰め材は上記出入口を
    通じて該出入口部分の地盤側に施工している地盤改良部
    に一体に接続していることを特徴とする中間立坑におけ
    るトンネル掘削機の通過部の構造。
JP07648197A 1997-03-11 1997-03-11 中間立坑におけるトンネル掘削機の通過部の構造 Expired - Lifetime JP3208085B2 (ja)

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