JP3207776B2 - ボルトの把持・離脱装置 - Google Patents

ボルトの把持・離脱装置

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JP3207776B2 JP35778096A JP35778096A JP3207776B2 JP 3207776 B2 JP3207776 B2 JP 3207776B2 JP 35778096 A JP35778096 A JP 35778096A JP 35778096 A JP35778096 A JP 35778096A JP 3207776 B2 JP3207776 B2 JP 3207776B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボルトの把持・離
脱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボルトの把持・離脱装置は、例えば容器
に蓋部材を固定するためのボルト・ナットにおいて、ボ
ルトを把持して引き上げ、ナットの締め付け及び離脱を
容易にさせる装置である。従来のこの種の把持・離脱装
置として、特公昭60−57996号公報に記載される
ものが知られている。これは、図6に示すソケット要素
10を周方向に円筒状をなすように複数個配置し、各ソ
ケット要素10の内周面に、上側から順次に第1係合部
及び第2係合部が形成され、第1係合部がプラーバの把
持部に係脱可能に配置されるスプリットプラーバソケッ
ト9を有する。また、スプリットプラーバソケット9を
縮径させる縮径手段15と、縮径手段15を解除させた
状態でスプリットプラーバソケット9を拡径させる拡径
手段16とを有する。
【0003】そして、拡径手段16によつて各ソケット
要素10を拡径移動させて各ソケット要素10の内周面
の第2係合部とボルトの平行溝部との係合を解除させ、
スプリットプラーバソケット9をボルトに対して装着又
は離脱させることができる。また、スプリットプラーバ
ソケット9をボルトに装着した状態で、縮径手段15に
よつて各ソケット要素10を縮径移動させて各ソケット
要素10の内周面の第2係合部とボルトの平行溝部とを
係合させ、ボルトを把持することができる。
【0004】スプリットプラーバソケット9の縮径移動
は、ロッキングリング20によつて行なわれ、スプリッ
トプラーバソケット9の拡径移動は、ロッキングリング
20を移動させながら、アッパーウエッジ61及びロア
ーウエッジ62によつて行なわれる。ロッキングリング
20を押し下げると、ロッキングリング20の内側の凸
部とスプリットプラーバソケット9の外側の凸部とが係
合し、スプリットプラーバソケット9は、カラーを案内
としながら内径方向に移動し、ボルトを把持する。
【0005】ロッキングリング20を引き上げると、ロ
ッキングリング20の内側の凹部とスプリットプラーバ
ソケット9の外側の凸部とが係合するようになる。しか
し、スプリットプラーバソケット9自身には拡径移動す
る力を有しないため、ボルトと離脱できない。そこで、
スプリットプラーバソケット9の各々の上下端部にアッ
パーウエッジ及びロアーウエッジを設け、ロッキングリ
ング20に加工された傾斜面を介して各スプリットプラ
ーバソケット9を外径方向に移動させ、ボルトの把持を
離脱させている。
【0006】アッパーウエッジ61は、図6に示すよう
に各ソケット要素10の上端部にボルト63によつて固
着されている。ロッキングリング20を引き上げること
により、アッパーウエッジ61のウエッジ面61aがロ
ッキングリング20の傾斜面64に係合して、各ソケッ
ト要素10が拡径移動する。一方、ロアーウエッジ62
は、各ソケット要素10の下端部に固着されている。ロ
ッキングリング20を引き上げることにより、ロアーウ
エッジ62のウエッジ面62aがロッキングリング20
の傾斜面65に係合して、各ソケット要素10が拡径移
動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のボルトの把持・離脱装置にあつては、ソケッ
ト要素10の各々にアッパーウエッジ61及びロアーウ
エッジ62を必要とし、各ソケット要素10には両ウエ
ッジ61,62の取り付け部及びロッキングリング20
には傾斜面64,65を加工しなければならない。特
に、ロッキングリング20のロアーウエッジ62用の傾
斜面65は円筒をくり抜くため、加工が難しい上、構造
的にも複雑になつているという技術的課題があつた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたもので、その構成は、
次の通りである。請求項1の発明は、内部空間2aを有
するハウジング2と、ハウジング2の内部空間2aの上
部側に昇降自在に収容され、下端部に把持部3aが形成
されたプラーバ3と、プラーバ3を昇降させるプラーバ
昇降装置4と、複数個のソケット要素10を周方向に配
置して形成され、各ソケット要素10の内周面に、上側
から順次に第1係合部10b及び第2係合部10cが形
成され、第1係合部10bがプラーバ3の把持部3aに
係脱可能に配置されるスプリットプラーバソケット9
と、スプリットプラーバソケット9に昇降自在に外嵌さ
れるロッキングリング20と、ロッキングリング20を
昇降させるロッキングリング昇降装置30と、ロッキン
グリング20の昇降動に応じて作動し、スプリットプラ
ーバソケット9を縮径させる縮径手段15及びスプリッ
トプラーバソケット9を拡径させる拡径手段16とを有
し、縮径手段15によつてスプリットプラーバソケット
9を縮径させて、スプリットプラーバソケット9の第1
係合部10bにプラーバ3の把持部3aを係合させると
共に第2係合部10cにボルト42の平行溝42aを係
合させた状態で、プラーバ昇降装置4によつてプラーバ
3を上昇させてボルト42に引張力を作用させ、縮径手
段15を解除させた状態で、拡径手段16によつてスプ
リットプラーバソケット9を拡径させてスプリットプラ
ーバソケット9の第2係合部10cとボルト42の平行
溝42aとを離脱させて、ボルト42の挿脱を可能とす
るボルトの把持・離脱装置であつて、前記スプリットプ
ラーバソケット9の拡径手段16が、隣接するソケット
要素10の間のそれぞれに、隣接するソケット要素10
を離反させる弾性体(11)を配置して構成され、弾性
体(11)が、隣接するソケット要素10の対向面にそ
れぞれ形成した凹部10dに受け入れられていると共
に、対向する凹部10dの一方に固設され、対向する凹
部10dの他方に遊挿されるガイドロッド12に外装さ
れていることを特徴とするボルトの把持・離脱装置であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1〜図5は、本発明に係
るボルトの把持・離脱装置の1実施の形態を示す。図中
において符号1はボルトの把持・離脱装置を示し、把持
・離脱装置1は、図5に示すように例えば圧力容器40
の上部の蓋部材41を固着するボルト・ナット42,4
3のボルト42を引き上げるために用いられる。このボ
ルト42はスタッドボルトであり、圧力容器40のフラ
ンジ部40aに周方向の所定間隔で多数個が植立され、
蓋部材41のフランジ部41aに形成した通孔にそれぞ
れ挿通され、ナット43が螺着される。このボルト42
のフランジ部41aから上方に突出する軸部には、下端
部にねじ部42bが形成され、上端の小径部に環状の平
行溝42aが多段に形成されている。
【0010】ボルトの把持・離脱装置1は、図1,図2
に示すようにハウジング2、プラーバ3、プラーバ昇降
装置4、ナット回転装置5、スプリットプラーバソケッ
ト9、ロッキングリング20及びロッキングリング昇降
装置30を主構成要素としている。ハウジング2は、上
下方向に貫通させて形成した内部空間2aを有して円筒
状をなし、下端面2bが蓋部材41のフランジ部41a
の上面に当接した状態で使用される。このハウジング2
の内部空間2aの上側にプラーバ3を昇降自在に収容し
てある。
【0011】プラーバ3は、軸状をなし、下端から順次
に把持部3a、カラー係止部3b、軸部3c及び球面座
部3dを形成している。把持部3aは、環状溝を多段に
形成して構成され、各環状溝は水平面をなす環状下面と
上方に向けて次第に拡径する傾斜面とで区画されてい
る。カラー係止部3bは、環状溝で形成され、このカラ
ー係止部3bに環状のカラー3fが取り付けられてい
る。球面座部3dは、下向き凹球面によつて形成されて
いる。球面座部3dは、実際にはプラーバ3の上端部に
螺着したホールディングナット3gの下面に形成されて
いる。3eは、プラーバ3の中心軸線方向に挿通させた
ガイドバーであり、ボルト42との芯合わせに使用され
る。
【0012】プラーバ昇降装置4は、図2に示すように
複動式のシリンダ装置によつて形成され、ハウジング2
の上端にボルト6cによつて固設したシリンダ体6a及
びシリンダ体6aにボルト6dによつて固設したシリン
ダ体6bと、プラーバ3の軸部3cに外装され、シリン
ダ体6aの内周面に摺動自在に嵌合する段付きのピスト
ン4a及びピストン4aに固着され、シリンダ体6bの
内周面に摺動自在に嵌合する円筒状のリターンピストン
4bとを有する。
【0013】しかして、ピストン4aの下側に液圧室6
eを区画し、ピストン4aの上側でリターンピストン4
bの外側に空気圧室6fを区画している。この空気圧室
6fには、常時、ポート6gから所定圧の圧力空気が供
給され、ピストン4a及びリターンピストン4bを下降
付勢し、プラーバ3の自重による下降を許容している。
一方、液圧室6eにポート6hから圧液を供給すること
により、空気圧室6f内の圧力空気に抗してピストン4
a及びリターンピストン4bを上昇させることができ
る。そして、ピストン4aの上面に球面座金4cが取り
付けてあるので、この球面座金4cが球面座部3dに接
触しながら、プラーバ3が上昇駆動される。
【0014】ナット回転装置5は、ハウジング2の下端
部に装備される。すなわち、ナット回転装置5は、ハウ
ジング2の内部空間2aに回転自在に支持した環状の歯
車部材5aと、ハウジング2に固設したケース5fと、
ケース5fに回転自在に支持され、歯車部材5aの外周
面の歯部に噛合する第1歯車5bと、ケース5fに回転
自在に支持され、第1歯車5bの歯部に噛合する第2歯
車5cと、ケース5fに回転自在に支持され、第2歯車
5cの歯部に噛合する駆動歯車5dとを有する。歯車部
材5aの下部には係合部5eが形成され、この係合部5
eがハウジング2の内部空間2aの下端部に受け入れた
ナット43の被係合部43aに係合するようになつてい
る。しかして、エアーモータ5gによつて駆動歯車5d
を正逆に回転駆動することにより、第2歯車5c、第1
歯車5b及び歯車部材5aが回転駆動されるので、歯車
部材5aによつてハウジング2の内部空間2aに受け入
れたナット43をボルト42に対して螺入又は螺出させ
ることができる。
【0015】スプリットプラーバソケット9は、円筒部
材を周方向に複数個(本例では3個)のソケット要素1
0に分割した形状を有し、複数個のソケット要素10を
周方向に所定間隔で円筒状をなすように配置して形成さ
れている。各ソケット要素10の内周面には、上側から
順次に円弧状の溝部10a、第1係合部10b及び第2
係合部10cが形成されている。この各溝部10aに、
円環状のカラー3fの外周部が摺動自在に係合してお
り、各ソケット要素10がカラー3fに案内されて半径
方向に移動できる。第2係合部10cは、プラーバ3よ
りも下方に位置している。
【0016】各ソケット要素10の第1係合部10b
は、プラーバ3の把持部3aが形成する環状溝と適合す
る環状凸部を多段に有する。従つて、第1係合部10b
の環状凸部は、水平面をなす環状下面と上方に向けて次
第に径する傾斜面とで区画されている。第2係合部1
0cは、ボルト42の平行溝42aと適合する環状凸部
を多段に有する。ボルト42の平行溝42aは、水平面
をなす環状上面と下方に向けて次第に拡径する傾斜面と
で区画された溝によつて構成されている。従つて、第2
係合部10cの環状凸部は、水平面をなす環状上面と下
方に向けて次第に径する傾斜面とで区画されている。
各ソケット要素10の各外周面は、環状の凹部10f及
び凸部10gを傾斜面10hを介して交互に形成してい
る。
【0017】また、周方向に隣接するソケット要素10
の間に弾性体であるばね11を圧縮させて介装し、スプ
リットプラーバソケット9がばね11によつて拡径する
ように常時付勢されている。すなわち、隣接するソケッ
ト要素10の対向面には、図3,図4に示すように凹部
10dが対向させて形成され、この対をなす凹部10d
に、ばね11の両端部が収容されている。12はガイド
ロッドであり、その一端部12aが一方の凹部10dの
底部に圧入固着され、その他端部12bが他方の凹部1
0dに進退自在に挿入されている。ばね11は、ガイド
ロッド12に外装され、その一端部がガイドロッド12
のフランジ部12cに着座し、その他端部が凹部10d
の環状段面10eに着座し、隣接するソケット要素10
を離反させるように機能する。このようなばね11及び
ガイドロッド12を有する凹部10dは、同一水平面に
位置させて、かつ、図1に示すように中心軸線方向の3
箇所に配置してある。このばね11が、後記する縮径手
段15を解除させた状態で、スプリットプラーバソケッ
ト9を拡径させる拡径手段16を構成している。
【0018】ロッキングリング20は、円筒状をなし、
内周面に、環状の凹部20a及び凸部20bが傾斜面2
0cを介して交互に形成されている。この凹部20a、
凸部20b及び傾斜面20cは、ソケット要素10の各
凹部10f、各凸部10g及び各傾斜面10hとほぼ適
合している。ロッキングリング20の上端部は、周方向
に所定間隔で複数本(本例では6本)配置したタイロッ
ド22により、ロッキングリング昇降装置30に連結さ
れている。
【0019】ロッキングリング昇降装置30は、ハウジ
ング2の上端部内に装備される。すなわち、ロッキング
リング昇降装置30は、複動式のシリンダ装置によつて
構成され、タイロッド22の上端部に固着される円筒状
のシリンダ体31と、シリンダ体31の上下両端部に液
密に固設される上摺動部材31a及び下摺動部材31b
と、プラーバ3の軸部3cに固設され、シリンダ体31
の中間部内周面に摺動自在に嵌合するピストン32とを
有する。かくして、ピストン32の上下両側に第1圧力
室33及び第2圧力室34が画成されている。
【0020】この第1圧力室33に圧力空気を供給し、
第2圧力室34をドレインすることにより、図1の左半
部に示すように上摺動部材31a、シリンダ体31及び
下摺動部材31bが上昇し、タイロッド22を介してロ
ッキングリング20が上昇駆動される。このとき、ロッ
キングリング20の凹部20a、凸部20b及び傾斜面
20cが、各ソケット要素10の凹部10f、凸部10
g及び傾斜面10hと合致するようになつている。そし
て、ばね11によつて付勢されるスプリットプラーバソ
ケット9が拡径し、各ソケット要素10の外周面がロッ
キングリング20の内周面にほぼ全面で密着する。
【0021】また、第2圧力室34に圧力空気を供給
し、第1圧力室33をドレインすることにより、図1の
右半部に示すように上摺動部材31a、シリンダ体31
及び下摺動部材31bが下降し、タイロッド22を介し
てロッキングリング20が下降駆動される。このとき、
ロッキングリング20の傾斜面20cが各ソケット要素
10の傾斜面10hを押圧しながら移動し、凸部20b
がソケット要素10の各凸部10gに合致し、ロッキン
グリング20の凹部20aがソケット要素10の各凹部
10fに合致するので、スプリットプラーバソケット9
が縮径する。このロッキングリング20の凹部20a、
凸部20b及び傾斜面20c並びに各ソケット要素10
の凹部10f、凸部10g及び傾斜面10hが、スプリ
ットプラーバソケット9の縮径手段15を構成してい
る。
【0022】次に、作用について説明する。ボルト42
に螺合させたナット43を弛める場合について説明す
る。当初、ボルトの把持・離脱装置1は、ロッキングリ
ング昇降装置30により、タイロッド22を介してロッ
キングリング20が上昇駆動され、スプリットプラーバ
ソケット9が拡径した状態にある。この状態で、図外の
ホイスト等の吊り上げ装置によつてボルトの把持・離脱
装置1を移動させ、所定のボルト42の上方から次第に
下降させてナット43をハウジング2の内部空間2aの
下端部に受け入れさせ、ハウジング2の下端面2bを蓋
部材41のフランジ部41aの上面に当接させる。この
とき、歯車部材5aの係合部5eがナット43の被係合
部43aに係合する。また、ボルト42の平行溝42a
が拡径したスプリットプラーバソケット9の下端部に受
け入れられると共に、プラーバ3の下端面がボルト42
の上端面にほぼ当接した状態となる。
【0023】次に、ロッキングリング昇降装置30によ
り、タイロッド22を介してロッキングリング20を下
降駆動させ、ロッキングリング20の凸部20bを各ソ
ケット要素10の凸部10gに合致させ、スプリットプ
ラーバソケット9を縮径させる。その際、各ソケット要
素10の移動がカラー3fによつて案内される。また、
ばね11が、ガイドロッド12によつて案内されつつ圧
縮され、図3の上半部及び図4に示すようにソケット要
素10の対向する凹部10d内に受け入れられる。これ
により、各ソケット要素10の第1係合部10bがプラ
ーバ3の把持部3aを係合把持し、また、第2係合部1
0cがボルト42の平行溝42aを係合把持する。かく
して、ボルトの把持・離脱装置1にボルト42が把持さ
れる。
【0024】続いて、プラーバ昇降装置4の液圧室6e
に圧液を供給し、ピストン4aの球面座金4cと球面座
部3dとを接触させながら、プラーバ3を上昇駆動させ
る。プラーバ3の上昇により、各ソケット要素10の第
1係合部10bがプラーバ3の把持部3aを把持し、ま
た、第2係合部10cがボルト42の平行溝42aを把
持しているので、ボルト42に引力が作用し、その反力
がハウジング2の下端面2bから蓋部材41のフランジ
部41aの上面に作用する。これにより、ボルト42が
若干引き上げられ、蓋部材41と圧力容器40との間に
介装した図外のパッキングが圧縮されるなどしてナット
43がフランジ部41aの上面から若干浮き上がる。
【0025】この状態からナット回転装置5を作動さ
せ、ナット43を一方向に回転させて螺出させる。ナッ
ト回転装置5を使用することなく、ナット43を手動に
よつて回転させて螺出させることも可能である。
【0026】なお、ボルト42に予め緩く螺合させたナ
ット43を締め付ける場合には、上述した手順によつて
ボルト42に引力を作用させた状態で、ナット43を他
方向に回転させて螺入させればよい。
【0027】このようにしてナット43を回転させたな
ら、ボルトの把持・離脱装置1を取り外す。すなわち、
プラーバ昇降装置4の液圧室6eの圧液をドレインさ
せ、空気圧室6f内の圧力空気によつてピストン4a、
リターンピストン4b及び球面座金4cを下降させ、プ
ラーバ3を自重によつて下降させる。次に、ロッキング
リング昇降装置30により、タイロッド22を介してロ
ッキングリング20を上昇駆動させ、ロッキングリング
20の凸部20b及び傾斜面20cを、各ソケット要素
10の凹部10f、凸部10g及び傾斜面10hに合致
させる。これにより、ばね11の弾発力を受けて隣接す
るソケット要素10の間隔が次第に広がり、図3の下半
部に示すようにスプリットプラーバソケット9が拡径
し、ボルト42の把持が離脱される。その際、各ソケッ
ト要素10の移動がカラー3fによつて案内される。ま
た、ばね11は、ガイドロッド12によつて案内されつ
つ伸長する。かくして、各ソケット要素10の第1係合
部10bのプラーバ3の把持部3aへの係合が離脱し、
また、第2係合部10cのボルト42の平行溝42aへ
の係合が離脱するので、ボルトの把持・離脱装置1を取
り外すことができる。
【0028】ソケット要素10のばね11を受け入れる
凹部10dは、ばね11の過大な圧縮変形を防止し、ガ
イドロッド12は、ばね11の湾曲変形を抑制して耐久
性を向上させるように機能する。また、ばね11及びガ
イドロッド12を有する凹部10dを、同一水平面に位
置させて、かつ、図1に示すように中心軸線方向の3箇
所に配置したので、スプリットプラーバソケット9の拡
径作動が安定的かつ確実に得られる。
【0029】ところで、上記1実施の形態にあつては、
ボルトの把持・離脱装置1をボルト締付機に適用した場
合について説明したが、ボルト締付機のみならず、ボル
ト取り付け・取り外し機、ボルト搬送装置にも本発明を
適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係るボルトの把持・離脱装置によれば、下記の
効果を奏することができる。すなわち、アッパーウエッ
ジ及びロアーウエッジが不要となるため、加工作業のみ
ならず構造が簡素化され、作動の信頼性やメンテナンス
性が向上する。加えて、アッパーウエッジ及びロアーウ
エッジに代えて装備するばねが、ロッキングリングの外
側にはみ出さないため、ハウジングの内径をより小さく
することができ、ボルトの把持・離脱装置の小形化、軽
量化を図ることができる。その結果、ボルトの把持・離
脱装置の設置場所に制限を受け難くなると共に、把持又
はその把持を離脱すべきボルトの取付け間隔を小さくす
ることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係るボルトの把持・
離脱装置の下側部分を示す断面図。
【図2】 同じく上側部分を示す断面図。
【図3】 同じくスプリットプラーバソケット及びロッ
キングリングの要部を示す断面図。
【図4】 同じく縮径状態のスプリットプラーバソケッ
トの要部を拡大して示す断面図。
【図5】 同じくボルト・ナットの取り付け状態を示す
図。
【図6】 従来のスプリットプラーバソケットの拡径手
段を示す断面図。
【符号の説明】
1:ボルトの把持・離脱装置、2:ハウジング、2a:
内部空間、3:プラーバ、3a:把持部、4:プラーバ
昇降装置、9:スプリットプラーバソケット、10:ソ
ケット要素、10a:溝部、10b:第1係合部、10
c:第2係合部、10d:凹部、11:ばね(弾性
体)、12:ガイドロッド、15:縮径手段、16:拡
径手段、20:ロッキングリング、30:ロッキングリ
ング昇降装置、42:ボルト、42a:平行溝、42
b:ねじ部、43:ナット、43a:被係合部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部空間(2a)を有するハウジング
    (2)と、ハウジング(2)の内部空間(2a)の上部
    側に昇降自在に収容され、下端部に把持部(3a)が形
    成されたプラーバ(3)と、プラーバ(3)を昇降させ
    るプラーバ昇降装置(4)と、複数個のソケット要素
    (10)を周方向に配置して形成され、各ソケット要素
    (10)の内周面に、上側から順次に第1係合部(10
    b)及び第2係合部(10c)が形成され、第1係合部
    (10b)がプラーバ(3)の把持部(3a)に係脱可
    能に配置されるスプリットプラーバソケット(9)と、
    スプリットプラーバソケット(9)に昇降自在に外嵌さ
    れるロッキングリング(20)と、ロッキングリング
    (20)を昇降させるロッキングリング昇降装置(3
    0)と、ロッキングリング(20)の昇降動に応じて作
    動し、スプリットプラーバソケット(9)を縮径させる
    縮径手段(15)及びスプリットプラーバソケット
    (9)を拡径させる拡径手段(16)とを有し、 縮径手段(15)によつてスプリットプラーバソケット
    (9)を縮径させて、スプリットプラーバソケット
    (9)の第1係合部(10b)にプラーバ(3)の把持
    部(3a)を係合させると共に第2係合部(10c)に
    ボルト(42)の平行溝(42a)を係合させた状態
    で、プラーバ昇降装置(4)によつてプラーバ(3)を
    上昇させてボルト(42)に引張力を作用させ、縮径手
    段(15)を解除させた状態で、拡径手段(16)によ
    つてスプリットプラーバソケット(9)を拡径させてス
    プリットプラーバソケット(9)の第2係合部(10
    c)とボルト(42)の平行溝(42a)とを離脱させ
    て、ボルト(42)の挿脱を可能とするボルトの把持・
    離脱装置であつて、 前記スプリットプラーバソケット(9)の拡径手段(1
    6)が、隣接するソケット要素(10)の間のそれぞれ
    に、隣接するソケット要素(10)を離反させる弾性体
    (11)を配置して構成され、弾性体(11)が、隣接
    するソケット要素(10)の対向面にそれぞれ形成した
    凹部(10d)に受け入れられていると共に、対向する
    凹部(10d)の一方に固設され、対向する凹部(10
    d)の他方に遊挿されるガイドロッド(12)に外装さ
    れていることを特徴とするボルトの把持・離脱装置。
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