JPH09142791A - ボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降方法 - Google Patents

ボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降方法

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JPH09142791A
JPH09142791A JP32361995A JP32361995A JPH09142791A JP H09142791 A JPH09142791 A JP H09142791A JP 32361995 A JP32361995 A JP 32361995A JP 32361995 A JP32361995 A JP 32361995A JP H09142791 A JPH09142791 A JP H09142791A
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suspension rod
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイラモジュールの吊りロッドの昇降作業を
効率化に行わせるとともに、吊りロッドを構成するロッ
ド単体を分離させたり、連結する作業を効率的に行わせ
る。 【解決手段】 互いにねじ連結されるロッド単体54S
によってモジュール吊り下げ用の吊りロッド54が形成
されるが、ジャッキをロッド単体の長さ以上のストロー
クを有するラムシリンダ構造とする。このラムシリンダ
上下部には前記ロッド単体に形成したネック部を挟着す
るチャック手段56、59を設け、上部チャック部の上
方には当該上部チャック部の開放時にラムシリンダ上部
から突出しているロッド単体を挟着する廻り止め機構8
0を設ける。上部チャックにより吊りロッドを支承させ
てラムの昇降動作を行わせた後に下部チャックによる吊
りロッド支承を行わせ、吊りロッド廻り止め機構により
吊りロッドの制動を行わせつつ先端部でのロッド単体の
着脱操作時に昇降ラムの位置移動を行わせ、同時に吊り
ロッド先端部でのロッド単体の着脱を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボイラジャッキ装置
および吊りロッド昇降方法に係り、大型発電プラントの
ボイラモジュールの昇降作業に用いるのに好適なボイラ
ジャッキ装置およびボイラモジュールを吊り下げる吊り
ロッドの昇降方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば発電設備の設置の際など
に、重量物を揚重するために用いられる従来の吊りロッ
ドを示したものである。この吊りロッド10は複数のロ
ッド単体10Sを軸方向にねじ結合して長尺とされ、鉄
骨組された高所位置の梁部分から吊り下げられ、地上で
配管設備等を組み付けたボイラモジュールを組み付け状
況に応じて徐々に上昇させ、あるいは必要に応じて下降
させるために用いられている。このような吊りロッド1
0を構成する要素であるロッド単体10Sは、コマ状の
支持部12を軸方向に複数連設した形状をしていて、一
端部に雄ねじ部14が形成してあるとともに、他端部に
他のロッドの雄ねじ部と螺合する雌ねじ部16が設けて
ある。このように構成してある吊りロッド10の単体
は、保管場所の問題や、作業現場間を輸送するための便
宜、取扱性、または重量物の揚重作業における作業性等
を考慮して5m程度の長さに形成してある。そして、吊
りロッド10を使用する場合には、複数のロッド単体1
0Sを相互に軸方向に螺着連結し、下部に重量物を吊り
下げた状態でジャッキにより上昇させられるようになっ
ている。
【0003】すなわち、図8に示したように、重量構造
物20の周囲に鉄骨柱22を設置し、この鉄骨柱22の
上部に仮設梁24を突設して梁24上にセンタホール型
ジャッキ26を配設し、ボイラモジュール等の構造物2
0を下端に取り付けた吊りロッド10を支持している。
吊りロッド10は、構造物20の揚重高さに見合う分の
図7に示した吊りロッド単体10Sを連結して構成して
ある。そして、センタホール型ジャッキ26は、図9に
示したように、ロッド10に設けた支持部12を介して
吊りロッド10を押し上げて構造物20を揚重する。
【0004】すなわち、センタホール型ジャッキ26
は、図9に示してあるように、シリンダ30の内部に油
圧により駆動する円筒状のラム32が配置してあるとと
もに、ラム32の上部とシリンダ30の下部とに、吊り
ロッド10の軸線と直交した方向にスライドする上部チ
ャック34と下部チャック36とが設けてあり、これら
のチャック34、36によって吊りロッド10を支持す
るとともに上方に押し上げ、構造物20を揚重するよう
になっている。
【0005】揚重手順は、図9(1)に示してあるよう
に、まず構造物20を吊り下げた吊りロッド10を上部
チャック34によって支持し、上部チャック34によっ
て構造物20の荷重を受け止め、下部チャック36を開
放する。そして、この状態でラム32を作動し、吊りロ
ッド10を1コマ分(支持部12の1つ分)押し上げ、
構造物20を吊りロッド10を介して吊り上げる。次
に、吊りロッド10が1コマ分上昇したところで下部チ
ャック36を閉じ、ラム32を下降させて下部チャック
36によって支持部12を介して揚重荷重(吊り荷重)
を受ける。下部チャック36が吊りロッド10を支持し
たならば、上部チャック34を開いてラム32をさらに
下降さる。そして、上部チャック34が今まで支持して
いた支持部の1つ下方の支持部の下まできたならば、再
び上部チャック34を閉じて上部チャック34によって
吊りロッド10を支持し、下部チャック36を開いて上
記の操作を繰り返す。このようにして、ロッド10の相
互の結合位置がセンタホール型ジャッキ26の上部まで
上昇してきたら、揚重作業を一時中断して上部のロッド
単体10Sを取り外す。
【0006】この吊りロッド10の取り外し作業は、ま
ず取り外そうとするロッド単体10Sが転倒や落下等し
ないようにクレーンなどの機材によってロッド単体10
Sを保持したのち、螺着連結されている上部のロッド単
体10Sをチェーンレンチなどの工具を用いて人手によ
って結合解除方向に回転し、上部のロッド単体10Sを
下部のロッド単体10Sから取り外す。そして、取り外
したロッド単体10Sは、クレーンなどの装置によって
センタホール型ジャッキ26を設置した仮設梁24上に
一時保管するか、または地上に降ろして保管する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、このような油
圧作動のセンタホール型ジャッキ26と吊りロッド10
とを用いる揚重作業は、大型重量物の揚重作業に用いら
れる。このため、各ロッド10を連結している結合力が
極めて大きく、結合を解除するために吊りロッド10を
回転させるのに多大な労力を必要とする。そして、構造
物20が傾かないようにバランスさせて揚重する必要が
あるため、複数台のセンタホール型ジャッキ26を同時
に使用し、各センタホール型ジャッキ26に作業者を配
置するようにしており、多くの人手を必要とする。しか
も、高い仮設梁24の上での高所作業となるため、作業
者の安全管理の面でも問題がある。
【0008】また、構造物20を揚重する場合、構造物
20を傾斜させないように揚重するため、複数のセンタ
ホール型ジャッキ26を同期して均等に作動させて揚重
する必要があるため、吊りロッド10の取り外し作業の
際には、すべてのセンタホール型ジャッキ26の作動を
必ず停止させて行わなければならない。ところが、ロッ
ド単体10Sの取り外しに使用するクレーンの数は限ら
れており、数台のクレーンによって複数のロッド単体1
0Sを順次シーケンシャルに取り外すため、構造物20
の揚重、ロッド単体10Sの取り外しを含めた全体の作
業時間が長くなり、作業効率が低下するばかりでなく、
作業が長引くことから作業者の安全管理上にも問題を生
ずる。そして、取り外したロッド単体10を仮設梁24
の上に降ろしたり、地上に降ろすためには、クレーンな
どの機材を必要とし、その台数もセンタホール型ジャッ
キ26に対応した数だけ必要で、使用する機材が増える
とともに、それを操作する作業員も増え、人員の配置、
工程管理などが煩雑となる問題がある。
【0009】また、従来のジャッキによる昇降動作は、
吊りロッド10を1コマづつ昇降させるようになってお
り、コマ数はロッド単体10Sにおいても複数形成され
ているため、1本のロッド単体10Sの分だけを昇降さ
せる場合でもジャッキの昇降駆動回数を多く必要として
いた。
【0010】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、吊りロッドの昇降作業を効率化
に行わせるとともに、吊りロッドを構成するロッド単体
を分離させたり、連結する作業を効率的に行わせること
ができるボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降方法
を提供することを目的とする。
【0011】また、吊りロッドの昇降ストロークを大き
くすることにより作業時間の短縮ができるボイラジャッ
キ装置および吊りロッド昇降方法を提供することを目的
としている。
【0012】さらに、吊りロッドのロッド単体の取り外
しを自動化できるようにしたボイラジャッキ装置および
吊りロッド昇降方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るボイラジャッキ装置は、複数のロッド
単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによ
りボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッ
ドをセンタホール型ジャッキにより昇降させるボイラジ
ャッキ装置において、前記ジャッキはロッド単体の長さ
以上のストロークを有するラムシリンダ構造とされ、こ
のラムシリンダ上下部には前記ロッド単体に形成したネ
ック部を挟着するチャック手段を設け、上部チャック部
の上方には当該上部チャック部の開放時にラムシリンダ
上部から突出しているロッド単体を挟着する廻り止め機
構を設けたものである。
【0014】また、本発明に係る吊りロッド昇降方法
は、複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結し
た吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能と
し、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇
降させる方法において、ジャッキの昇降ラムとシリンダ
とに吊りロッドのネック部に係合可能なチャック手段を
それぞれ設けておき、上部チャックにより吊りロッドを
支承させてラムの昇降動作を行わせた後に下部チャック
による吊りロッド支承を行わせ、ジャッキ上部に設けた
吊りロッド廻り止め機構により吊りロッドの制動を行わ
せつつ先端部でのロッド単体の着脱操作時に昇降ラムの
位置移動を行わせ、同時に吊りロッド先端部でのロッド
単体の着脱を行わせるようにしたものである。
【0015】
【作用】上記構成によれば、上昇モードの際には、上部
チャック手段によって吊りロッドを上昇させ、その後で
下部チャックによって吊りロッドを支承するように支持
箇所を変更する。支持箇所が下部チャックに移行された
後、吊りロッドの廻り止め機構を作動して吊りロッドの
回転止めをなし、回転止めされた位置より上位のロッド
単体のねじ結合を解除して分離させることができる。し
たがって、廻り止めされたロッド単体から下部チャック
により支持されているロッド単体までのジャッキのセン
タホール内に存在する複数のロッド単体相互の連結部に
は全く影響を与えることなく安全に先端部のみのロッド
単体を取り外すことができる。このねじ結合の解除操作
の際に上部チャックが付帯するラムを下降させ、次のロ
ッド単体の離脱操作を行わせるために再度吊りロッドの
持ち上げ開始位置まで位置移動させればよい。この結
果、吊りロッドの解除作業中にラムを下降移動させて上
昇準備位置まで移動させることができるため、作業効率
を向上させることができるものとなる。また、従来のロ
ッドは単体長さが短く、ロッド単体でジャッキアップ回
数を複数行わなければならなかったのに対し、本発明に
係るジャッキ装置はロッド単体長さより大きいストロー
クで昇降されるために1回当たりの昇降ストロークを大
きくとれることから、吊りロッド全体の単位昇降動作が
短時間で可能となり、全体の作業効率が向上する。更
に、吊りロッドの廻り止めがジャッキに付帯されている
ため、上端ロッド単体を自動着脱装置によって分離させ
ることが可能となっている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るボイラジャ
ッキ装置および吊りロッド昇降方法の具体的実施の形態
を図面を参照して詳細に説明する。図1はボイラジャッ
キ装置の構成を示す部分断面側面図である。ジャッキ主
体はセンタホール型ジャッキとして構成され、当該ボイ
ラジャッキ40は架設梁に設置されるボックス容器状の
ラムチェア42の上面部に立設された固定外筒部材とし
てのシリンダ44と、これに内挿されるラム46とから
なっている。シリンダ44は二重壁構造とされて壁体内
部に形成された油圧室の上部開口から前記ラム46を収
容してラム46を昇降可能としている。油圧室は、ラム
46の挿入下端面側に形成される押し油室48と、これ
より上位でラム下端部で仕切られラム46の側壁面部分
に形成される戻し油室50とからなり、押し油室48へ
作動油を供給することによってラム46を上昇させ、押
し油室48を開放し、戻し油室50に作動油を供給する
ことによりラム46を下降させることができる。
【0017】このようなボイラジャッキ40の中心部に
はセンタホール52が形成され、このホール52内に吊
りロッド54を通し、吊りロッド54に形成されたネッ
ク部分を保持することにより連結されているボイラモジ
ュールを支持しつつ、ラム46の駆動に伴って昇降させ
るようになっている。ロッドネック部を支持するために
ジャッキ40のラム天端部に上部チャックユニット56
が設けられ、またシリンダ44の下部にあるラムチェア
42の内部に下部チャックユニット58が設けられてい
る。この詳細を上部チャックユニット56について図2
〜3に示す。
【0018】図2(1)は図1のA矢視図、図2(2)
は同図(1)のC−C断面図、図3は図1のB矢視図で
ある。図示のように、中央に開口が形成されるとともに
矩形に形成されたチャックベース60があり、これをラ
ム46の天端面に固定させている。このチャックベース
60の上面には半割された一対のチャック62が面摺動
可能に載置されている。チャック62は半割部分で開閉
されるが、この開閉方向を規制するために、チャックベ
ース60の対向する一対の縁辺に沿って逆L字型のスラ
イドガイド64が取り付けられ、このガイド64に各チ
ャック60の両縁部を係合させている。そして、各チャ
ック62の後縁部にはブラケット66が固定されてお
り、ブラケット66の両端部分に、左右一対のチャック
62を開閉駆動させるための油圧シリンダ68を連結し
ている。油圧シリンダ68はスライドガイド64の上面
部分に位置し、その伸縮作用によってガイド方向に沿っ
て伸縮され、チャック62の開閉を行う。
【0019】図2(1)の上半部はチャック62を閉じ
た状態を示し、下半部はチャック62を開いた状態を示
しており、図示のように、チャック62は閉鎖時におい
て吊りロッド54のネック部に係合する半円リング状の
トッププレート72を備えている。すなわち、チャック
62は半割部分に吊りロッド54のネック径よりやや大
径の半円状切欠を形成しておき、上面部にチャックを閉
じ合わせた際にネック径にほぼ一致する円形開口が形成
されるように半円切欠が形成されたトッププレート72
を固定しているのである。また、チャックベース60に
は各チャック62の後退移動限度位置を規定するストッ
パ74が設けられている(図3参照)。
【0020】一方の下部チャックユニット58も上記上
部チャックユニット56と同様に構成されているが、当
該ユニット58はラムチェア42の内部に設置され、シ
リンダ44の下部にて吊りロッド54をチャッキングで
きるようにしている。
【0021】ここで、実施例に係るボイラジャッキ40
は、吊りロッド54を構成するロッド単体54Sの長さ
が昇降ストロークの単位となるように設定されており、
このため、ロッド単体54Sの長さ以上の昇降ストロー
クを有するように構成されている。まず、吊りロッド5
4は、図1および図3に示したように、ロッド単体54
Sを軸方向に複数連結されて長尺に構成されるが、各ロ
ッド単体54Sは、ロッド部54Aの上端部に大径の頭
部54Bを形成し、ロッド部54Aの下端部分に雄ねじ
部54Cを設けており、また、頭部54Bの端面中央部
には、雌ねじ部54Dを設けたものとなっている。そし
て、この雌ねじ部54Dに他のロッド単体の雄ねじ部5
4Cを螺合させることにより、複数のロッド単体54S
を軸方向に螺着連結できるようにしている。
【0022】このような吊りロッド54はチャックユニ
ットにチャッキングされることで荷重支持可能となる
が、ボイラジャッキ40は、上部チャックユニット56
と下部チャックユニット58とが、上方のロッド単体5
4Sとそれより複数下位に位置するロッド単体54Sと
を同時にチャッキングできるとともに、上部チャックユ
ニット56による荷重支持状態から下部チャックユニッ
ト58への荷重支持の移行ができるようにされている。
もちろん、ラム46が下降位置から上昇に転ずる際に、
下部チャックユニット58による荷重支持状態から、上
部チャックユニット56による荷重支持状態への移行も
可能となっている。これはラム46の昇降ストロークを
ロッド単体54Sの長さよりも若干大きく設定すること
で実現できる。
【0023】ところで、下部チャックユニット58によ
る吊りロッド54の荷重支持状態に移行すると、上部チ
ャックユニット56を開放させることでラム46が昇降
可能となり、吊りロッド54の最上端部でのロッド単体
54Sの着脱が可能となる。ところが、下部チャックユ
ニット58による支持位置からロッド最上端までの間に
は複数のロッド単体54Sが連結状態にあり、特に先端
ロッド単体54Sのねじ結合を解除して分離させようと
する場合には、それより下位に位置するセンタホール5
2内のねじ連結部分のねじ緩みを発生させる可能性があ
る。そこで、上昇モードの場合において、ラム46が上
昇して持ち上げたロッド単体54S、換言するとラム4
6の下降端位置でシリンダ44の上部から突出され次の
持ち上げ動作対象となるロッド単体54Sの直上に連結
されているロッド単体54Sの回転を制動させる廻り止
め機構が設けられている。
【0024】まず、ボイラジャッキ40の周囲には、立
設状態にあるジャッキ40を安定に支持するために構築
されたラーメン構造のフレーム76が配置されており、
ジャッキ40の適宜箇所がフレーム76によって保持さ
れている。このようなフレーム76において、ラム46
の下降端で上部チャックユニット56がチャッキングし
ようとするロッド単体54Sの直上部に連結されている
ロッド単体54S1を廻り止め対象とすべく、当該ロッ
ド単体54S1の大径頭部54Bの高さ位置に設けられ
た横梁部78部分に廻り止め機構80が装備されてい
る。この廻り止め機構80は、図4に示すように、一対
の旋回アーム82を有し、アーム間を連結する油圧シリ
ンダ84により先端部の開閉動作を行わせるようにし、
開閉先端部に設けた加圧ブロック86によってロッド単
体54S1の大径頭部54Bを加圧挟持するようにして
いる。旋回アーム82は加圧ブロック86がボイラジャ
ッキ40の軸心線位置で開閉されるように、途中を横梁
部78と平行配置された取付ビーム88に旋回軸90を
介して取り付けられるとともに、油圧シリンダ84側の
端部を横梁部78内で摺動させるようにして水平旋回で
きるようにしている。これにより、一対の旋回アーム8
2は取付ビーム88と横梁部78によって水平旋回され
るようにガイドされつつ、油圧シリンダ84による駆動
力によってロッド大径頭部54Bを挟持し、廻り止めを
実現するものとしている。なお、旋回アーム82の旋回
限度を規定するストッパ92が横梁部78および取付ビ
ーム88に取り付けられている。
【0025】上記廻り止め機構80によって制動される
ロッド単体54S1は吊りロッド54の上部に位置する
が、当該廻り止め機構80によってロッド挟持状態にあ
るときには、ラム46の昇降によって上部チャックユニ
ット56が制動ロッド単体54S1と、その直下のロッ
ド単体54Sとのいずれかを選択的にチャッキングでき
るようにしている。これによりボイラジャッキ40の作
動が上昇モードから下降モードに変更され、あるいはそ
の逆のモード変更される場合が多く、迅速にモード変更
に即応できるようになっている。
【0026】また、上記廻り止め機構80を設けたこと
により最先端ロッド単体54Sの自動着脱が可能となっ
ている。この構成例を図5に示す。図示のように、2連
のボイラジャッキ装置の上方に横行ガイド94を設置
し、これに案内されて隣接しているボイラジャッキ装置
のいずれかの上部に位置移動できる自動着脱装置96を
設けている。この自動着脱装置96は下端に形成したチ
ャック98をモータ100により回転できるようにして
おき、同時に昇降できるものとしておく。この着脱装置
96を一方のボイラジャッキ装置の直上部に移動停止さ
せた後、下降移動させて制動が加えられているロッド単
体54S1の直上部にある先端ロッド単体54Sの大径
頭部54Bを掴み、ねじ結合を解除するように回転駆動
させることで、先端のロッド単体54Sを取り除くこと
ができる。また、逆に下降モードの時には着脱装置96
により接続すべきロッド単体54Sを搬入し、制動が加
えられているロッド単体54Sに向けてねじ締めするよ
うに回転駆動させることで、連結が行われるのである。
【0027】このように構成されたボイラジャッキ装置
の作動を、上昇モードをなす場合について、図6の模式
図を参照して説明する。初期状態は同図(1)に示すよ
うに、下部チャックユニット58が閉状態にあり、当該
下部チャックユニット58によってボイラモジュールを
吊り下げている吊りロッド54を支持している。ボイラ
モジュールを上昇させる場合には、まず上部チャックユ
ニット57を閉作動し、ジャッキ40のラム46を上昇
させ、同図(2)に示すように、上昇によって吊りロッ
ド54の荷重が上部チャックユニット56に移行された
後に下部チャックユニット58の開動作を行わせる。そ
の後ラム46が上昇端に達するまでラム46の上昇駆動
を継続することにより、上部チャックユニット56がチ
ャッキングしているロッド単体54S1の大径頭部54
Bが廻り止め機構80に作動位置に達する(同図
(3))。ラム46が上昇端に達した後、下部チャック
ユニット58を閉作動させ、ラム46を下降させること
によって吊りロッド54の荷重は下部チャックユニット
58側に移行する。これはラム46が10数ミリ程度の
下降することを検出することによって確認できる。この
荷重移行により、廻り止め機構80を作動させ、最先端
部から2番目のロッド単体54S1の制動を行うのであ
る。これにより荷重支承部である下部チャックユニット
58と制動されているロッド単体54S1との間に複数
のロッド連結部があっても、この部分でのロッド回転が
阻止される。そこで、同図(4)に示すように、制動さ
れているロッド単体54S1より上位の最先端ロッド単
体54Sの解除作業を行わせ、同時にラム46は下降移
動に転じて次の上昇駆動開始位置まで復帰するのであ
る。ロッド解除作業は手動でも可能であるが、前述した
自動着脱装置96によりロッド単体54Sをねじ解除方
向に回転駆動させつつ上昇させることで、同図(5)に
示すように離脱させ、図示しない搬出手段により系外に
移送すればよい。この作業が終了する時点ではラム46
は次の上昇作業の開始状態にあり、以後図示した(1)
〜(5)の作業を繰り返せばよい。なお、逆に下降モー
ドの場合には、図6に示した場合の逆の手順(5)〜
(1)をたどる作業を行わせることでよい。
【0028】このような実施例に係るボイラジャッキ装
置では、ラムストロークをロッド単体54Sの長さの単
位で昇降させるためにラム往復移動数を低減することが
でき、また、ジャッキ40の上下部分にチャックユニッ
ト56、58を設けてボイラモジュールの荷重移動を上
下に変更しつつ、廻り止め機構80によって先端ロッド
の着脱を行わせながら、同時に上部チャックユニット5
6を次の昇降駆動開始位置に移動させることができる。
これにより大幅に作業行程を削減することができ、作業
効率を向上させることが可能となるのである。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ジャッキの昇降ラムとシリンダとに吊りロッドのネック
部に係合可能なチャック手段をそれぞれ設けておき、上
部チャックにより吊りロッドを支承させてラムの昇降動
作を行わせた後に下部チャックによる吊りロッド支承を
行わせ、ジャッキ上部に設けた吊りロッド廻り止め機構
により吊りロッドの制動を行わせつつ先端部でのロッド
単体の着脱操作時に昇降ラムの位置移動を行わせ、同時
に吊りロッド先端部でのロッド単体の着脱を行わせるよ
うにしているため、吊りロッドの昇降作業を効率化に行
わせるとともに、吊りロッドを構成するロッド単体を分
離させたり、連結する作業を効率的に行わせることがで
きる効果が得られる。また、吊りロッドの昇降ストロー
クを大きくすることにより作業時間の短縮ができるとと
もに、吊りロッドのロッド単体の取り外しを自動化でき
るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るボイラジャッキ装置の部分断面側
面図である。
【図2】(1)は図1のA矢視図であって上部チャック
ユニットの平面図、(2)は(1)のC−C線断面図で
ある。
【図3】上部チャックユニットの側面図である。
【図4】(1)は図1のB矢視図であって廻り止め機構
の平面図、(2)は(1)のD−D線断面図である。
【図5】実施例のボイラジャッキ装置と自動着脱装置と
の組立て構成図である。
【図6】実施例の吊りロッド昇降方法の作動説明図であ
る。
【図7】従来例に係るロッド単体の平面図および正面図
である。
【図8】吊りロッドによるボイラモジュールの揚重状態
の説明図である。
【図9】従来の吊りロッドによる揚重方法の説明図であ
る。
【符号の説明】
40 ボイラジャッキ 42 ラムチェア 44 シリンダ 46 ラム 48 押し油室 50 戻し油室 52 センタホール 54 吊りロッド 54S ロッド単体 56 上部チャックユニット 58 下部チャックユニット 60 チャックベース 62 チャック 64 スライドガイド 66 ブラケット 68 油圧シリンダ 72 トッププレート 74 ストッパ 76 フレーム 78 横梁部 80 廻り止め機構 82 旋回アーム 84 油圧シリンダ 86 加圧ブロック 88 取付ビーム 90 旋回軸 92 ストッパ 94 横行ガイド 96 自動着脱装置 98 チャック 100 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芹沢 吉雄 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 川口 茂好 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 椎橋 清房 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のロッド単体をねじ結合により軸方
    向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り
    下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッ
    キにより昇降させるボイラジャッキ装置において、前記
    ジャッキはロッド単体の長さ以上のストロークを有する
    ラムシリンダ構造とされ、このラムシリンダ上下部には
    前記ロッド単体に形成したネック部を挟着するチャック
    手段を設け、上部チャック部の上方には当該上部チャッ
    ク部の開放時にラムシリンダ上部から突出しているロッ
    ド単体を挟着する廻り止め機構を設けたことを特徴とす
    るボイラジャッキ装置。
  2. 【請求項2】 複数のロッド単体をねじ結合により軸方
    向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り
    下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッ
    キにより昇降させる方法において、ジャッキの昇降ラム
    とシリンダとに吊りロッドのネック部に係合可能なチャ
    ック手段をそれぞれ設けておき、上部チャックにより吊
    りロッドを支承させてラムの昇降動作を行わせた後に下
    部チャックによる吊りロッド支承を行わせ、ジャッキ上
    部に設けた吊りロッド廻り止め機構により吊りロッドの
    制動を行わせつつ先端部でのロッド単体の着脱操作時に
    昇降ラムの位置移動を行わせ、同時に吊りロッド先端部
    でのロッド単体の着脱を行わせることを特徴とする吊り
    ロッド昇降方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114750103A (zh) * 2022-04-29 2022-07-15 中冶陕压重工设备有限公司 热轧剪剪刃刀架夹紧缸的拆卸工装

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