JP3604021B2 - ボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法 - Google Patents

ボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法に係り、大型発電プラントのボイラモジュールの昇降作業に用いるのに好適なボイラジャッキ装置およびボイラモジュールを吊り下げる吊りロッドの昇降装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、例えば発電設備の設置の際などに、重量物を揚重するために用いられる従来の吊りロッドを示したものである。この吊りロッド10は複数のロッド単体10Sを軸方向にねじ結合して長尺とされ、鉄骨組された高所位置の梁部分から吊り下げられ、地上で配管設備等を組み付けたボイラモジュールを組み付け状況に応じて徐々に上昇させ、あるいは必要に応じて下降させるために用いられている。このような吊りロッド10を構成する要素であるロッド単体10Sは、コマ状の支持部12を軸方向に複数連設した形状をしていて、一端部に雄ねじ部14が形成してあるとともに、他端部に他のロッドの雄ねじ部と螺合する雌ねじ部16が設けてある。このように構成してある吊りロッド10の単体は、保管場所の問題や、作業現場間を輸送するための便宜、取扱性、または重量物の揚重作業における作業性等を考慮して5m程度の長さに形成してある。そして、吊りロッド10を使用する場合には、複数のロッド単体10Sを相互に軸方向に螺着連結し、下部に重量物を吊り下げた状態でジャッキにより上昇させられるようになっている。
【0003】
すなわち、図8に示したように、重量構造物20の周囲に鉄骨柱22を設置し、この鉄骨柱22の上部に仮設梁24を突設して梁24上にセンタホール型ジャッキ26を配設し、ボイラモジュール等の構造物20を下端に取り付けた吊りロッド10を支持している。吊りロッド10は、構造物20の揚重高さに見合う分の図7に示した吊りロッド単体10Sを連結して構成してある。そして、センタホール型ジャッキ26は、図9に示したように、ロッド10に設けた支持部12を介して吊りロッド10を押し上げて構造物20を揚重する。
【0004】
すなわち、センタホール型ジャッキ26は、図9に示してあるように、シリンダ30の内部に油圧により駆動する円筒状のラム32が配置してあるとともに、ラム32の上部とシリンダ30の下部とに、吊りロッド10の軸線と直交した方向にスライドする上部チャック34と下部チャック36とが設けてあり、これらのチャック34、36によって吊りロッド10を支持するとともに上方に押し上げ、構造物20を揚重するようになっている。
【0005】
揚重手順は、図9(1)に示してあるように、まず構造物20を吊り下げた吊りロッド10を上部チャック34によって支持し、上部チャック34によって構造物20の荷重を受け止め、下部チャック36を開放する。そして、この状態でラム32を作動し、吊りロッド10を1コマ分(支持部12の1つ分)押し上げ、構造物20を吊りロッド10を介して吊り上げる。次に、吊りロッド10が1コマ分上昇したところで下部チャック36を閉じ、ラム32を下降させて下部チャック36によって支持部12を介して揚重荷重(吊り荷重)を受ける。下部チャック36が吊りロッド10を支持したならば、上部チャック34を開いてラム32をさらに下降さる。そして、上部チャック34が今まで支持していた支持部の1つ下方の支持部の下まできたならば、再び上部チャック34を閉じて上部チャック34によって吊りロッド10を支持し、下部チャック36を開いて上記の操作を繰り返す。このようにして、ロッド10の相互の結合位置がセンタホール型ジャッキ26の上部まで上昇してきたら、揚重作業を一時中断して上部のロッド単体10Sを取り外す。
【0006】
この吊りロッド10の取り外し作業は、まず取り外そうとするロッド単体10Sが転倒や落下等しないようにクレーンなどの機材によってロッド単体10Sを保持したのち、螺着連結されている上部のロッド単体10Sをチェーンレンチなどの工具を用いて人手によって結合解除方向に回転し、上部のロッド単体10Sを下部のロッド単体10Sから取り外す。そして、取り外したロッド単体10Sは、クレーンなどの装置によってセンタホール型ジャッキ26を設置した仮設梁24上に一時保管するか、または地上に降ろして保管する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、このような油圧作動のセンタホール型ジャッキ26と吊りロッド10とを用いる揚重作業は、大型重量物の揚重作業に用いられる。このため、各ロッド10を連結している結合力が極めて大きく、結合を解除するために吊りロッド10を回転させるのに多大な労力を必要とする。そして、構造物20が傾かないようにバランスさせて揚重する必要があるため、複数台のセンタホール型ジャッキ26を同時に使用し、各センタホール型ジャッキ26に作業者を配置するようにしており、多くの人手を必要とする。しかも、高い仮設梁24の上での高所作業となるため、作業者の安全管理の面でも問題がある。
【0008】
また、構造物20を揚重する場合、構造物20を傾斜させないように揚重するため、複数のセンタホール型ジャッキ26を同期して均等に作動させて揚重する必要があるため、吊りロッド10の取り外し作業の際には、すべてのセンタホール型ジャッキ26の作動を必ず停止させて行わなければならない。ところが、ロッド単体10Sの取り外しに使用するクレーンの数は限られており、数台のクレーンによって複数のロッド単体10Sを順次シーケンシャルに取り外すため、構造物20の揚重、ロッド単体10Sの取り外しを含めた全体の作業時間が長くなり、作業効率が低下するばかりでなく、作業が長引くことから作業者の安全管理上にも問題を生ずる。そして、取り外したロッド単体10を仮設梁24の上に降ろしたり、地上に降ろすためには、クレーンなどの機材を必要とし、その台数もセンタホール型ジャッキ26に対応した数だけ必要で、使用する機材が増えるとともに、それを操作する作業員も増え、人員の配置、工程管理などが煩雑となる問題がある。
【0009】
また、従来のジャッキによる昇降動作は、吊りロッド10を1コマづつ昇降させるようになっており、コマ数はロッド単体10Sにおいても複数形成されているため、1本のロッド単体10Sの分だけを昇降させる場合でもジャッキの昇降駆動回数を多く必要としていた。
【0010】
本発明は、前記従来技術の欠点を解消するためになされたもので、吊りロッドの昇降作業を効率化に行わせるとともに、吊りロッドを構成するロッド単体を分離させたり、連結する作業を効率的に行わせることができるボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、吊りロッドの昇降ストロークを大きくすることにより作業時間の短縮ができるボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法を提供することを目的としている。
【0012】
さらに、吊りロッドのロッド単体の取り外しを自動化できるようにしたボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るボイラジャッキ装置は、複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇降させるボイラジャッキ装置において、前記ジャッキはロッド単体の長さ以上のストロークを有するラムシリンダ構造とされ、このラムシリンダ上下部には前記ロッド単体に形成したネック部を挟着するチャック手段を設け、上部チャック部の上方には当該上部チャック部の開放時にラムシリンダ上部から突出しているロッド単体を挟着する廻り止め機構を設け、当該回り止め機構で前記ロッド単体を挟着するとともに先端ロッド単体を着脱する自動着脱機構を設けたことを設けたものである。
【0014】
また、本発明に係る吊りロッド昇降装置は、複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇降させる装置において、複数のボイラジャッキ装置と、当外ボイラジャッキ装置の上方に設置した横行ガイドと、当該横行ガイドに案内されて隣接している前記ボイラジャッキ装置のいずれかの上部に位置移動し前記ロッド単体を回転駆動させて前記ロッド単体の着脱を行う自動着脱機構とからなることを特徴としている。
さらに、本発明に係る吊りロッド昇降方法は、複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇降させる方法において、ジャッキの昇降ラムとシリンダとに吊りロッドのネック部に係合可能なチャック手段をそれぞれ設けておき、上部チャックにより吊りロッドを支承させてラムの昇降動作を行わせた後に下部チャックによる吊りロッド支承を行わせ、ジャッキ上部に設けた吊りロッド廻り止め機構により吊りロッドの制動を行わせつつ先端部でのロッド単体の着脱操作時に昇降ラムの位置移動を行わせ、同時に吊りロッド先端部でのロッド単体の着脱を行わせるようにしたものである。
【0015】
【作用】
上記構成によれば、上昇モードの際には、上部チャック手段によって吊りロッドを上昇させ、その後で下部チャックによって吊りロッドを支承するように支持箇所を変更する。支持箇所が下部チャックに移行された後、吊りロッドの廻り止め機構を作動して吊りロッドの回転止めをなし、回転止めされた位置より上位のロッド単体のねじ結合を解除して分離させることができる。したがって、廻り止めされたロッド単体から下部チャックにより支持されているロッド単体までのジャッキのセンタホール内に存在する複数のロッド単体相互の連結部には全く影響を与えることなく安全に先端部のみのロッド単体を取り外すことができる。このねじ結合の解除操作の際に上部チャックが付帯するラムを下降させ、次のロッド単体の離脱操作を行わせるために再度吊りロッドの持ち上げ開始位置まで位置移動させればよい。この結果、吊りロッドの解除作業中にラムを下降移動させて上昇準備位置まで移動させることができるため、作業効率を向上させることができるものとなる。また、従来のロッドは単体長さが短く、ロッド単体でジャッキアップ回数を複数行わなければならなかったのに対し、本発明に係るジャッキ装置はロッド単体長さより大きいストロークで昇降されるために1回当たりの昇降ストロークを大きくとれることから、吊りロッド全体の単位昇降動作が短時間で可能となり、全体の作業効率が向上する。更に、吊りロッドの廻り止めがジャッキに付帯されているため、上端ロッド単体を自動着脱機構によって分離させることが可能となっている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法の具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1はボイラジャッキ装置の構成を示す部分断面側面図である。ジャッキ主体はセンタホール型ジャッキとして構成され、当該ボイラジャッキ40は架設梁に設置されるボックス容器状のラムチェア42の上面部に立設された固定外筒部材としてのシリンダ44と、これに内挿されるラム46とからなっている。シリンダ44は二重壁構造とされて壁体内部に形成された油圧室の上部開口から前記ラム46を収容してラム46を昇降可能としている。油圧室は、ラム46の挿入下端面側に形成される押し油室48と、これより上位でラム下端部で仕切られラム46の側壁面部分に形成される戻し油室50とからなり、押し油室48へ作動油を供給することによってラム46を上昇させ、押し油室48を開放し、戻し油室50に作動油を供給することによりラム46を下降させることができる。
【0017】
このようなボイラジャッキ40の中心部にはセンタホール52が形成され、このホール52内に吊りロッド54を通し、吊りロッド54に形成されたネック部分を保持することにより連結されているボイラモジュールを支持しつつ、ラム46の駆動に伴って昇降させるようになっている。ロッドネック部を支持するためにジャッキ40のラム天端部に上部チャックユニット56が設けられ、またシリンダ44の下部にあるラムチェア42の内部に下部チャックユニット58が設けられている。この詳細を上部チャックユニット56について図2〜3に示す。
【0018】
図2(1)は図1のA矢視図、図2(2)は同図(1)のC−C断面図、図3は図1のB矢視図である。図示のように、中央に開口が形成されるとともに矩形に形成されたチャックベース60があり、これをラム46の天端面に固定させている。このチャックベース60の上面には半割された一対のチャック62が面摺動可能に載置されている。チャック62は半割部分で開閉されるが、この開閉方向を規制するために、チャックベース60の対向する一対の縁辺に沿って逆L字型のスライドガイド64が取り付けられ、このガイド64に各チャック60の両縁部を係合させている。そして、各チャック62の後縁部にはブラケット66が固定されており、ブラケット66の両端部分に、左右一対のチャック62を開閉駆動させるための油圧シリンダ68を連結している。油圧シリンダ68はスライドガイド64の上面部分に位置し、その伸縮作用によってガイド方向に沿って伸縮され、チャック62の開閉を行う。
【0019】
図2(1)の上半部はチャック62を閉じた状態を示し、下半部はチャック62を開いた状態を示しており、図示のように、チャック62は閉鎖時において吊りロッド54のネック部に係合する半円リング状のトッププレート72を備えている。すなわち、チャック62は半割部分に吊りロッド54のネック径よりやや大径の半円状切欠を形成しておき、上面部にチャックを閉じ合わせた際にネック径にほぼ一致する円形開口が形成されるように半円切欠が形成されたトッププレート72を固定しているのである。また、チャックベース60には各チャック62の後退移動限度位置を規定するストッパ74が設けられている(図3参照)。
【0020】
一方の下部チャックユニット58も上記上部チャックユニット56と同様に構成されているが、当該ユニット58はラムチェア42の内部に設置され、シリンダ44の下部にて吊りロッド54をチャッキングできるようにしている。
【0021】
ここで、実施例に係るボイラジャッキ40は、吊りロッド54を構成するロッド単体54Sの長さが昇降ストロークの単位となるように設定されており、このため、ロッド単体54Sの長さ以上の昇降ストロークを有するように構成されている。まず、吊りロッド54は、図1および図3に示したように、ロッド単体54Sを軸方向に複数連結されて長尺に構成されるが、各ロッド単体54Sは、ロッド部54Aの上端部に大径の頭部54Bを形成し、ロッド部54Aの下端部分に雄ねじ部54Cを設けており、また、頭部54Bの端面中央部には、雌ねじ部54Dを設けたものとなっている。そして、この雌ねじ部54Dに他のロッド単体の雄ねじ部54Cを螺合させることにより、複数のロッド単体54Sを軸方向に螺着連結できるようにしている。
【0022】
このような吊りロッド54はチャックユニットにチャッキングされることで荷重支持可能となるが、ボイラジャッキ40は、上部チャックユニット56と下部チャックユニット58とが、上方のロッド単体54Sとそれより複数下位に位置するロッド単体54Sとを同時にチャッキングできるとともに、上部チャックユニット56による荷重支持状態から下部チャックユニット58への荷重支持の移行ができるようにされている。もちろん、ラム46が下降位置から上昇に転ずる際に、下部チャックユニット58による荷重支持状態から、上部チャックユニット56による荷重支持状態への移行も可能となっている。これはラム46の昇降ストロークをロッド単体54Sの長さよりも若干大きく設定することで実現できる。
【0023】
ところで、下部チャックユニット58による吊りロッド54の荷重支持状態に移行すると、上部チャックユニット56を開放させることでラム46が昇降可能となり、吊りロッド54の最上端部でのロッド単体54Sの着脱が可能となる。ところが、下部チャックユニット58による支持位置からロッド最上端までの間には複数のロッド単体54Sが連結状態にあり、特に先端ロッド単体54Sのねじ結合を解除して分離させようとする場合には、それより下位に位置するセンタホール52内のねじ連結部分のねじ緩みを発生させる可能性がある。そこで、上昇モードの場合において、ラム46が上昇して持ち上げたロッド単体54S、換言するとラム46の下降端位置でシリンダ44の上部から突出され次の持ち上げ動作対象となるロッド単体54Sの直上に連結されているロッド単体54Sの回転を制動させる廻り止め機構が設けられている。
【0024】
まず、ボイラジャッキ40の周囲には、立設状態にあるジャッキ40を安定に支持するために構築されたラーメン構造のフレーム76が配置されており、ジャッキ40の適宜箇所がフレーム76によって保持されている。このようなフレーム76において、ラム46の下降端で上部チャックユニット56がチャッキングしようとするロッド単体54Sの直上部に連結されているロッド単体54S1を廻り止め対象とすべく、当該ロッド単体54S1の大径頭部54Bの高さ位置に設けられた横梁部78部分に廻り止め機構80が装備されている。この廻り止め機構80は、図4に示すように、一対の旋回アーム82を有し、アーム間を連結する油圧シリンダ84により先端部の開閉動作を行わせるようにし、開閉先端部に設けた加圧ブロック86によってロッド単体54S1の大径頭部54Bを加圧挟持するようにしている。旋回アーム82は加圧ブロック86がボイラジャッキ40の軸心線位置で開閉されるように、途中を横梁部78と平行配置された取付ビーム88に旋回軸90を介して取り付けられるとともに、油圧シリンダ84側の端部を横梁部78内で摺動させるようにして水平旋回できるようにしている。これにより、一対の旋回アーム82は取付ビーム88と横梁部78によって水平旋回されるようにガイドされつつ、油圧シリンダ84による駆動力によってロッド大径頭部54Bを挟持し、廻り止めを実現するものとしている。なお、旋回アーム82の旋回限度を規定するストッパ92が横梁部78および取付ビーム88に取り付けられている。
【0025】
上記廻り止め機構80によって制動されるロッド単体54S1は吊りロッド54の上部に位置するが、当該廻り止め機構80によってロッド挟持状態にあるときには、ラム46の昇降によって上部チャックユニット56が制動ロッド単体54S1と、その直下のロッド単体54Sとのいずれかを選択的にチャッキングできるようにしている。これによりボイラジャッキ40の作動が上昇モードから下降モードに変更され、あるいはその逆のモード変更される場合が多く、迅速にモード変更に即応できるようになっている。
【0026】
また、上記廻り止め機構80を設けたことにより最先端ロッド単体54Sの自動着脱が可能となっている。この構成例を図5に示す。図示のように、2連のボイラジャッキ装置の上方に横行ガイド94を設置し、これに案内されて隣接しているボイラジャッキ装置のいずれかの上部に位置移動できる自動着脱機構96を設けている。この自動着脱機構96は下端に形成したチャック98をモータ100により回転できるようにしておき、同時に昇降できるものとしておく。この着脱機構96を一方のボイラジャッキ装置の直上部に移動停止させた後、下降移動させて制動が加えられているロッド単体54S1の直上部にある先端ロッド単体54Sの大径頭部54Bを掴み、ねじ結合を解除するように回転駆動させることで、先端のロッド単体54Sを取り除くことができる。また、逆に下降モードの時には着脱機構96により接続すべきロッド単体54Sを搬入し、制動が加えられているロッド単体54Sに向けてねじ締めするように回転駆動させることで、連結が行われるのである。
【0027】
このように構成されたボイラジャッキ装置の作動を、上昇モードをなす場合について、図6の模式図を参照して説明する。初期状態は同図(1)に示すように、下部チャックユニット58が閉状態にあり、当該下部チャックユニット58によってボイラモジュールを吊り下げている吊りロッド54を支持している。ボイラモジュールを上昇させる場合には、まず上部チャックユニット57を閉作動し、ジャッキ40のラム46を上昇させ、同図(2)に示すように、上昇によって吊りロッド54の荷重が上部チャックユニット56に移行された後に下部チャックユニット58の開動作を行わせる。その後ラム46が上昇端に達するまでラム46の上昇駆動を継続することにより、上部チャックユニット56がチャッキングしているロッド単体54S1の大径頭部54Bが廻り止め機構80に作動位置に達する(同図(3))。ラム46が上昇端に達した後、下部チャックユニット58を閉作動させ、ラム46を下降させることによって吊りロッド54の荷重は下部チャックユニット58側に移行する。これはラム46が10数ミリ程度の下降することを検出することによって確認できる。この荷重移行により、廻り止め機構80を作動させ、最先端部から2番目のロッド単体54S1の制動を行うのである。これにより荷重支承部である下部チャックユニット58と制動されているロッド単体54S1との間に複数のロッド連結部があっても、この部分でのロッド回転が阻止される。そこで、同図(4)に示すように、制動されているロッド単体54S1より上位の最先端ロッド単体54Sの解除作業を行わせ、同時にラム46は下降移動に転じて次の上昇駆動開始位置まで復帰するのである。ロッド解除作業は手動でも可能であるが、前述した自動着脱機構96によりロッド単体54Sをねじ解除方向に回転駆動させつつ上昇させることで、同図(5)に示すように離脱させ、図示しない搬出手段により系外に移送すればよい。この作業が終了する時点ではラム46は次の上昇作業の開始状態にあり、以後図示した(1)〜(5)の作業を繰り返せばよい。なお、逆に下降モードの場合には、図6に示した場合の逆の手順(5)〜(1)をたどる作業を行わせることでよい。
【0028】
このような実施例に係るボイラジャッキ装置では、ラムストロークをロッド単体54Sの長さの単位で昇降させるためにラム往復移動数を低減することができ、また、ジャッキ40の上下部分にチャックユニット56、58を設けてボイラモジュールの荷重移動を上下に変更しつつ、廻り止め機構80によって先端ロッドの着脱を行わせながら、同時に上部チャックユニット56を次の昇降駆動開始位置に移動させることができる。これにより大幅に作業行程を削減することができ、作業効率を向上させることが可能となるのである。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ジャッキの昇降ラムとシリンダとに吊りロッドのネック部に係合可能なチャック手段をそれぞれ設けておき、上部チャックにより吊りロッドを支承させてラムの昇降動作を行わせた後に下部チャックによる吊りロッド支承を行わせ、ジャッキ上部に設けた吊りロッド廻り止め機構により吊りロッドの制動を行わせつつ先端部でのロッド単体の着脱操作時に昇降ラムの位置移動を行わせ、同時に吊りロッド先端部でのロッド単体の着脱を行わせるようにしているため、吊りロッドの昇降作業を効率化に行わせるとともに、吊りロッドを構成するロッド単体を分離させたり、連結する作業を効率的に行わせることができる効果が得られる。また、吊りロッドの昇降ストロークを大きくすることにより作業時間の短縮ができるとともに、吊りロッドのロッド単体の取り外しを自動化できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るボイラジャッキ装置の部分断面側面図である。
【図2】(1)は図1のA矢視図であって上部チャックユニットの平面図、(2)は(1)のC−C線断面図である。
【図3】上部チャックユニットの側面図である。
【図4】(1)は図1のB矢視図であって廻り止め機構の平面図、(2)は(1)のD−D線断面図である。
【図5】実施例のボイラジャッキ装置と自動着脱機構との組立て構成図である。
【図6】実施例の吊りロッド昇降方法の作動説明図である。
【図7】従来例に係るロッド単体の平面図および正面図である。
【図8】吊りロッドによるボイラモジュールの揚重状態の説明図である。
【図9】従来の吊りロッドによる揚重方法の説明図である。
【符号の説明】
40 ボイラジャッキ
42 ラムチェア
44 シリンダ
46 ラム
48 押し油室
50 戻し油室
52 センタホール
54 吊りロッド
54S ロッド単体
56 上部チャックユニット
58 下部チャックユニット
60 チャックベース
62 チャック
64 スライドガイド
66 ブラケット
68 油圧シリンダ
72 トッププレート
74 ストッパ
76 フレーム
78 横梁部
80 廻り止め機構
82 旋回アーム
84 油圧シリンダ
86 加圧ブロック
88 取付ビーム
90 旋回軸
92 ストッパ
94 横行ガイド
96 自動着脱機構
98 チャック
100 モータ

Claims (3)

  1. 複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇降させるボイラジャッキ装置において、前記ジャッキはロッド単体の長さ以上のストロークを有するラムシリンダ構造とされ、このラムシリンダ上下部には前記ロッド単体に形成したネック部を挟着するチャック手段を設け、上部チャック部の上方には当該上部チャック部の開放時にラムシリンダ上部から突出しているロッド単体を挟着する廻り止め機構を設け、当該回り止め機構で前記ロッド単体を挟着するとともに先端ロッド単体を着脱する自動着脱機構を設けたことを特徴とするボイラジャッキ装置。
  2. 複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇降させる装置において、複数のボイラジャッキ装置と、当該ボイラジャッキ装置の上方に設置した横行ガイドと、当該横行ガイドに案内されて隣接している前記ボイラジャッキ装置のいずれかの上部に位置移動し前記ロッド単体を回転駆動させて前記ロッド単体の着脱を行う自動着脱機構とからなることを特徴とする吊りロッド昇降装置。
  3. 複数のロッド単体をねじ結合により軸方向に連結した吊りロッドによりボイラモジュールを吊り下げ可能とし、この吊りロッドをセンタホール型ジャッキにより昇降させる方法において、ジャッキの昇降ラムとシリンダとに吊りロッドのネック部に係合可能なチャック手段をそれぞれ設けておき、上部チャックにより吊りロッドを支承させてラムの昇降動作を行わせた後に下部チャックによる吊りロッド支承を行わせ、ジャッキ上部に設けた吊りロッド廻り止め機構により吊りロッドの制動を行わせつつ先端部でのロッド単体の着脱操作時に昇降ラムの位置移動を行わせ、同時に吊りロッド先端部でのロッド単体の着脱を行わせることを特徴とする吊りロッド昇降方法。
JP32361995A 1995-11-17 1995-11-17 ボイラジャッキ装置および吊りロッド昇降装置およびその方法 Expired - Fee Related JP3604021B2 (ja)

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