JP3166610B2 - 揚重ジャッキシステム - Google Patents

揚重ジャッキシステム

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JP3166610B2
JP3166610B2 JP11532196A JP11532196A JP3166610B2 JP 3166610 B2 JP3166610 B2 JP 3166610B2 JP 11532196 A JP11532196 A JP 11532196A JP 11532196 A JP11532196 A JP 11532196A JP 3166610 B2 JP3166610 B2 JP 3166610B2
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茂 福島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は揚重ジャッキシステ
ムに係り、大型発電プラントのボイラモジュールの昇降
作業に用いられる吊りロッドをジャッキを用いて昇降さ
せるに際して、ネジ結合により長尺化された吊りロッド
の長さを調整するために先端ロッド単体の連続的な着脱
と、着脱に応じてロッド単体の連続的な搬出入とを可能
にした揚重ジャッキシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】図56は、例えば発電設備の設置の際な
どに、重量物を揚重するために用いられる従来の吊りロ
ッドを示したものである。この吊りロッド10は複数の
ロッド単体10Sを軸方向にねじ結合して長尺とされ、
鉄骨組された高所位置の梁部分から吊り下げられ、地上
で配管設備等を組み付けたボイラモジュールを組み付け
状況に応じて徐々に上昇させ、あるいは必要に応じて下
降させるために用いられている。このような吊りロッド
10を構成する要素であるロッド単体10Sは、コマ状
の支持部12を軸方向に複数連設した形状をしていて、
一端部に雄ねじ部14が形成してあるとともに、他端部
に他のロッド単体の雄ねじ部と螺合する雌ねじ部16が
設けてある。このように構成してある吊りロッド10の
単体は、保管場所の問題や、作業現場間を輸送するため
の便宜、取扱性、または重量物の揚重作業における作業
性等を考慮して5m程度の長さに形成してある。そし
て、吊りロッド10を使用する場合には、複数のロッド
単体10Sを相互に軸方向に螺着連結し、下部に重量物
を吊り下げた状態でジャッキにより上昇させられるよう
になっている。
【0003】すなわち、図57に示したように、重量構
造物20の周囲に鉄骨柱22を設置し、この鉄骨柱22
の上部に仮設梁24を突設して梁24上にセンタホール
型ジャッキ26を配設し、ボイラモジュール等の構造物
20を下端に取り付けた吊りロッド10を支持してい
る。吊りロッド10は、構造物20の揚重高さに見合う
分の図56に示した吊りロッド単体10Sを連結して構
成してある。そして、センタホール型ジャッキ26は、
図58に示したように、ロッド10に設けた支持部12
を介して吊りロッド10を押し上げて構造物20を揚重
する。
【0004】すなわち、センタホール型ジャッキ26
は、図58に示してあるように、シリンダ30の内部に
油圧により駆動する円筒状のラム32が配置してあると
ともに、ラム32の上部とシリンダ30の下部とに、吊
りロッド10の軸線と直交した方向にスライドする上部
チャック34と下部チャック36とが設けてあり、これ
らのチャック34、36によって吊りロッド10を支持
するとともに上方に押し上げ、構造物20を揚重するよ
うになっている。
【0005】揚重手順は、図58(1)に示してあるよ
うに、まず構造物20を吊り下げた吊りロッド10を上
部チャック34によって支持し、上部チャック34によ
って構造物20の荷重を受け止め、下部チャック36を
開放する。そして、この状態でラム32を作動し、吊り
ロッド10を1コマ分(支持部12の1つ分)押し上
げ、構造物20を吊りロッド10を介して吊り上げる。
次に、吊りロッド10が1コマ分上昇したところで下部
チャック36を閉じ、ラム32を下降させて下部チャッ
ク36によって支持部12を介して揚重荷重(吊り荷
重)を受ける。下部チャック36が吊りロッド10を支
持したならば、上部チャック34を開いてラム32をさ
らに下降さる。そして、上部チャック34が今まで支持
していた支持部の1つ下方の支持部の下まできたなら
ば、再び上部チャック34を閉じて上部チャック34に
よって吊りロッド10を支持し、下部チャック36を開
いて上記の操作を繰り返す。このようにして、ロッド1
0の相互の結合位置がセンタホール型ジャッキ26の上
部まで上昇してきたら、揚重作業を一時中断して上部の
ロッド単体10Sを取り外す。
【0006】この吊りロッド10の取り外し作業は、ま
ず取り外そうとするロッド単体10Sが転倒や落下等し
ないようにクレーンなどの機材によってロッド単体10
Sを保持したのち、螺着連結されている上部のロッド単
体10Sをチェーンレンチなどの工具を用いて人手によ
って結合解除方向に回転し、上部のロッド単体10Sを
下部のロッド単体10Sから取り外す。そして、取り外
したロッド単体10Sは、クレーンなどの装置によって
センタホール型ジャッキ26を設置した仮設梁24上に
一時保管するか、または地上に降ろして保管する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、このような油
圧作動のセンタホール型ジャッキ26と吊りロッド10
とを用いる揚重作業は、大型重量物の揚重作業に用いら
れる。このため、各ロッド10を連結している結合力が
極めて大きく、結合を解除するために吊りロッド10を
回転させるのに多大な労力を必要とする。そして、構造
物20が傾かないようにバランスさせて揚重する必要が
あるため、複数台のセンタホール型ジャッキ26を同時
に使用し、各センタホール型ジャッキ26に作業者を配
置するようにしており、多くの人手を必要とする。しか
も、高い仮設梁24の上での高所作業となるため、作業
者の安全管理の面でも問題がある。
【0008】また、構造物20を揚重する場合、構造物
20を傾斜させないように揚重するため、複数のセンタ
ホール型ジャッキ26を同期して均等に作動させて揚重
する必要があるため、吊りロッド10の取り外し作業の
際には、すべてのセンタホール型ジャッキ26の作動を
必ず停止させて行わなければならない。ところが、ロッ
ド単体10Sの取り外しに使用するクレーンの数は限ら
れており、数台のクレーンによって複数のロッド単体1
0Sを順次シーケンシャルに取り外すため、構造物20
の揚重、ロッド単体10Sの取り外しを含めた全体の作
業時間が長くなり、作業効率が低下するばかりでなく、
作業が長引くことから作業者の安全管理上にも問題を生
ずる。そして、取り外したロッド単体10を仮設梁24
の上に降ろしたり、地上に降ろすためには、クレーンな
どの機材を必要とし、その台数もセンタホール型ジャッ
キ26に対応した数だけ必要で、使用する機材が増える
とともに、それを操作する作業員も増え、人員の配置、
工程管理などが煩雑となる問題がある。
【0009】さらに、従来は、高い仮設梁24の上で取
り外したロッド単体10Sをロッド単体の着脱位置より
下方のロッド収納位置に運び下ろしたり、ロッド収納位
置に収納してあるロッド単体10を作業位置に運び上げ
たりする必要があり、ロッド単体10Sの運搬も容易で
ない。しかも、従来は、人手によって運搬していたた
め、その労力が大変なばかりでなく、ロッド単体を取り
落としたりするおそれもあった。
【0010】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、吊りロッドを構成するロッド単
体を分離、連結作業を自動的に行うことができるととも
に、ロッド着脱手段へのロッド単体受渡し位置とロッド
収納位置との間のロッド単体の搬送を容易に行うことが
できる揚重ジャッキシステムを提供することを目的とし
ている。また、本発明は、ロッド単体の搬送に要する労
力を軽減し、ロッド受渡し位置とロッド収納位置との間
のロッド単体の搬送を確実に行えるようにすることを目
的としている。さらに、本発明は、ロッド搬送手段の搬
送経路の長さを容易に変更できるようにすることを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る揚重ジャッキシステムは、ロッド単体
を軸方向に螺着連結して形成される揚重用吊りロッドの
上端部分を介して昇降させる揚重ジャッキシステムにお
いて、支持架台に装備されるジャッキを備え、前記ジャ
ッキ上方に配置されロッド単体を把持して吊りロッド先
端に着脱させる回転昇降可能なロッド着脱手段を着脱位
置から移動可能に設け、当該ロッド着脱手段の移動経路
に設定されその把持部を介して前記ロッド単体を受け渡
し可能な位置と、ロッド収納位置との間を周回しつつロ
ッド単体を連続輸送するロッド搬送手段を設けた構成と
なっている。ロッド搬送手段は、搬送主体の方向転換を
なすスプロケット等の方向転換部を備えたフレームをモ
ジュール化し、ロッド単体の着脱手段への受け渡し位置
とロッド収納位置との作業位置の変更に応じて周回距離
を可変とするとよい。
【0012】
【作用】上記構成によれば、ロッド単体を螺着連結して
ある吊りロッドから、ロッド着脱手段によって取り外し
たロッド単体を、ロッド搬送手段の受け渡し可能な位置
に移動させてロッド搬送手段に渡し、ロッド搬送手段に
よってロッド収納位置に搬送する。また、ロッド単体を
吊りロッドに螺着連結する場合は、ロッド搬送手段によ
ってロッド単体をロッド収納位置からロッド受渡し位置
に搬送し、その後ロッド単体をロッド着脱手段によって
把持し、連結位置に搬入して吊りロッドに螺着連結す
る。従って、吊りロッドを構成するロッド単体を分離し
たり、連結する作業を自動的に行うことができるととも
に、ロッド着脱手段へロッド単体を受け渡すロッド受渡
し位置とロッド収納位置との間のロッド単体の搬送を容
易に行うことができる。また、ロッド受渡し位置とロッ
ド収納位置との間のロッド単体の搬送を、人手によらず
ロッド搬送手段によって行うため、ロッド単体の搬送に
要する労力を軽減し、ロッド単体の搬送を確実に行え
る。
【0013】そして、本発明においては、スプロケット
等の方向転換部を備えたフレームをモジュール化したこ
とにより、ロッド受渡し側のモジュールとロッド収納側
のモジュールとの間に中間フレームを必要長さ連結する
ことにより、周回距離を容易に変更でき、ロッド搬送手
段の搬送経路の長さを容易に変えられ、ロッド受渡し位
置とロッド収納位置とを任意に設定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る揚重ジャッ
キシステムの具体的実施の形態を図面を参照して詳細に
説明する。
【0015】図1は、本発明の揚重ジャッキシステムで
あるボイラジャッキシステムの全体を示す概略図であ
る。図1において、ボイラ室を構成するボイラ鉄骨40
の上部には、作業床42が形成されており、この作業床
42に制御盤44や、後述するボイラジャッキ等を駆動
するための油圧ユニット46が設置してあるとともに、
オペレータ48によって操作される操作盤50が設けて
ある。また、作業床42には、吊りロッド52を構成す
るロッド単体52Sを収納するためのロッド収納箱54
が設けてある。そして、ボイラ鉄骨40には、揚体であ
るボイラモジュール56を昇降させるためのボイラサイ
ド鉄骨フレーム58が隣接して設置してある。
【0016】ボイラモジュール56は、複数のロッド単
体52Sを軸方向に螺着連結した吊りロッド52を介し
て、詳細を後述するセンタホール式の油圧ジャッキであ
るボイラジャッキ60に支持され、吊り上げられるよう
になっている。すなわち、ボイラサイド鉄骨フレーム5
8の柱62の上端部には、上部架構64が設けられ、こ
の上部架構64上にボイラジャッキ60が設置してあ
り、このボイラジャッキ60の上下に設けたチャックを
交互に作動させることにより、吊りロッド52を介して
ボイラモジュール56を支持し、昇降させることができ
るようになっている。
【0017】ボイラジャッキ60の上方には、フレーム
66を介して詳細を後述するロッド着脱手段となるロッ
ド自動着脱装置68が設けたあって、ボイラジャッキ6
0の上方に位置する最上位(先端)のロッド単体52S
1をその下のロッド単体52S2から取り外したり、ロ
ッド単体52S2にロッド単体52S1を連結できるよ
うにしてある。また、ロッド自動着脱装置68の、ボイ
ラジャッキ60側と反対側の下方には、着脱装置68が
取り外したロッド単体52Sを作業床42に設けたロッ
ド収納箱54に搬送したり、ロッド収納箱54に収納し
てあるロッド単体52Sをロッド自動着脱装置68に渡
すためのロッド搬送手段であるロッド搬送装置70が設
けてある。
【0018】ボイラジャッキ60は、図2に示してある
ように、架設梁に設置されるボックス容器状のラムチェ
ア72の上面部に立設された固定外筒部材としてのシリ
ンダ74と、これに内挿されるラム76とからなってい
る。シリンダ74は二重壁構造とされて壁体内部に形成
された油圧室の上部開口から前記ラム76を収容してラ
ム76を昇降可能としている。油圧室は、ラム76の挿
入下端面側に形成される押し油室78と、これより上位
でラム下端部で仕切られラム76の側壁面部分に形成さ
れる戻し油室80とからなり、押し油室78へ作動油を
供給することによってラム76を上昇させ、押し油室7
8を開放し、戻し油室80に作動油を供給することによ
りラム76を下降させることができる。
【0019】このようなボイラジャッキ60の中心部に
はセンタホール82が形成され、このホール82内に吊
りロッド52を通し、吊りロッド52に形成されたネッ
ク部分を保持することにより連結されているボイラモジ
ュール56を支持しつつ、ラム76の駆動に伴って昇降
させるようになっている。ロッドネック部を支持するた
めにジャッキ60のラム天端部に上部チャックユニット
84が設けてあり、またシリンダ74の下部にあるラム
チェア72の内部に下部チャックユニット86が設けて
ある。この詳細を上部チャックユニット84について図
3〜5に示す。
【0020】図3は図2のA矢視図、図4は図3のC−
C断面図であり、図5はセンサブラケット100(図3
参照)を取り外した状態の側面図である。上部チャック
ユニット84は、図示のように、中央に開口が形成され
るとともに矩形に形成されたチャックベース88があ
り、これをラム76の天端面に固定させている。このチ
ャックベース88の上面には半割された一対のチャック
90が面摺動可能に載置されている。チャック90は半
割部分で開閉されるが、この開閉方向を規制するため
に、チャックベース88の対向する一対の縁辺に沿って
逆L字型のスライドガイド92が取り付けられ、このガ
イド92に各チャック90の両縁部を係合させている。
そして、各チャック90の後縁部には、ブラケット94
が固定されており、ブラケット94の両端部分に、左右
一対のチャック90を開閉駆動させるための油圧シリン
ダ96が連結してある。油圧シリンダ96は、スライド
ガイド92の上面部分に位置し、その伸縮作用によって
ガイド方向に沿って伸縮され、チャック90の開閉を行
う。
【0021】また、上部チャックユニット84は、チャ
ック90の閉鎖時において吊りロッド52のネック部に
係合する半円リング状のトッププレート98を備えてい
る。すなわち、チャック90は、半割部分に吊りロッド
52のネック径よりやや大径の半円状切欠を形成してお
き、上面部にチャックを閉じ合わせた際にネック径にほ
ぼ一致する円形開口が形成されるように半円切欠が形成
されたトッププレート98を固定しているのである。
【0022】一方、各スライドガイド92の外側面に
は、逆L字状をなすセンサブラケット100が固定して
ある。そして、センサブラケット100は、先端部が下
方にL字状に折曲されてトッププレート98の上面より
低くなっており、この低い段部上にチャック90が開い
たことを検知する開放センサ102と、チャック90が
閉じたことを検出する閉鎖センサ104とが配設してあ
る。なお、下部チャックユニット86も上記上部チャッ
クユニット84と同様に構成されているが、当該ユニッ
ト86はラムチェア72の内部に設置され、シリンダ7
4の下部にて吊りロッド52をチャッキングできるよう
にしている。
【0023】ここで、実施例に係るボイラジャッキ60
は、吊りロッド52を構成するロッド単体52Sの長さ
が昇降ストロークの単位となるように設定されており、
このため、ロッド単体52Sの長さ以上の昇降ストロー
クを有するように構成されている。まず、吊りロッド5
2は、図2、図5に示したように、ロッド単体52Sを
軸方向に複数連結して長尺に構成されるが、各ロッド単
体52Sは、ロッド部52Aの上端部に大径の頭部52
Bを形成してあるとともに、ロッド部52Aの下端部分
に雄ねじ部52Cが設けてある。また、頭部52Bの端
面中央部には、雌ねじ部52Dを設けたものとなってい
る。そして、この雌ねじ部52Dに他のロッド単体の雄
ねじ部52Cを螺合させることにより、複数のロッド単
体52Sを軸方向に螺着連結できるようにしている。ま
た、ロッド単体52Sは、頭部52Bの上端近くに、吊
りロッド着脱装置68の把持爪に設けた突起と係合する
落下防止用の溝52Eが形成してある。
【0024】このような吊りロッド52は、チャックユ
ニットにチャッキングされることで荷重支持可能となる
が、ボイラジャッキ60は、上部チャックユニット84
と下部チャックユニット86とが、上方のロッド単体5
2Sとそれより複数下位に位置するロッド単体52Sと
を同時にチャッキングできるとともに、上部チャックユ
ニット84による荷重支持状態から下部チャックユニッ
ト86への荷重支持の移行ができるようにされている。
もちろん、ラム76が下降位置から上昇に転ずる際に、
下部チャックユニット86による荷重支持状態から、上
部チャックユニット84による荷重支持状態への移行も
可能となっている。これはラム76の昇降ストロークを
ロッド単体52Sの長さよりも若干大きく設定すること
で実現できる。
【0025】ところで、下部チャックユニット86によ
る吊りロッド52の荷重支持状態に移行すると、上部チ
ャックユニット84を開放させることでラム76が昇降
可能となり、吊りロッド52の最上端部でのロッド単体
52Sの着脱が可能となる。ところが、下部チャックユ
ニット86による支持位置からロッド最上端までの間に
は複数のロッド単体52Sが連結状態にあり、特に先端
ロッド単体52Sのねじ結合を解除して分離させようと
する場合には、それより下位に位置するセンタホール8
2内のねじ連結部分のねじ緩みを発生させる可能性があ
る。そこで、ボイラモジュール56を上昇させてロッド
単体52Sを取り外す上昇モードの場合において、ラム
76が上昇して持ち上げたロッド単体52S2とシリン
ダ74の上部から突出され次に持ち上げられるロッド単
体52S3(図2参照)との間の回転を制動する廻り止
め機構が設けられている。
【0026】まず、ボイラジャッキ60の周囲には、立
設状態にあるジャッキ60を安定に支持するために構築
されたラーメン構造のフレーム66が配置されており
(図2参照)、ジャッキ60の適宜箇所がフレーム66
によって保持されている。このようなフレーム66にお
いて、下降させたラム76の上端部で上部チャックユニ
ット84がチャッキングしようとするロッド単体52S
3の直上部に連結されているロッド単体52S2を廻り
止め対象とすべく、当該ロッド単体52S2の大径頭部
52Bの高さ位置に設けられた横梁部106部分に廻り
止め機構110が装備されている(図6参照)。
【0027】この廻り止め機構110は、図2のB矢視
図である図6に示すように、一対の旋回アーム112を
有し、アーム間を連結する油圧シリンダ114により先
端部の開閉動作を行わせるようにし、開閉先端部に設け
た加圧ブロック116によってロッド単体52S2の大
径頭部52Bを加圧挟持するようにしている。旋回アー
ム112は、加圧ブロック116がボイラジャッキ60
の軸心線位置で開閉されるように、途中を横梁部106
と平行配置された取付ビーム118に旋回軸120を介
して取り付けられるとともに、油圧シリンダ114側の
端部を横梁部106内で摺動させるようにして水平旋回
できるようにしている。これにより、一対の旋回アーム
112は取付ビーム118と横梁部106とによって水
平旋回可能にガイドされつつ、油圧シリンダ114によ
る駆動力によってロッド大径頭部52Bを挟持し、廻り
止めを実現するものとしている。
【0028】横梁部106の、取付ビーム118が渡し
てある旋回アーム112両側の一対のビーム122、1
23には、加圧ブロック116と対応した位置に着脱セ
ンサ124が設けてある。この着脱センサ124は、対
向配置した4対の光センサ124A〜124Dから構成
してあって、吊りロッド52を構成しているロッド単体
52S相互の分離、連結を検出できるようになってい
る。すなわち、着脱センサ124は、図7に示したよう
に、センサ124A〜124Cが廻り止め機構110に
よって把持されたロッド単体52Sの頭部52B先端面
とほぼ等しい位置に配置されている。そして、センサ1
24Bがロッド単体52Sの直径方向中央に位置してお
り、センサ124A、Cがその両側の、ロッド単体52
Sの雄ねじ部52Cを検出できる位置に配置してあっ
て、これらのセンサ124A〜124Cの発光部と受光
部との間が遮光されてオフとなることにより、ロッド単
体52Sが連結されたことを検出できるようになってい
る。また、センサ124Dは、センサ124Bの直上に
位置していて、ロッド単体152Sを取り外したときに
受光部が発光部からの光を受光してオンとなり、ロッド
単体52Sが完全に分離したことを検出できるようにし
てある。
【0029】取付ビーム118の旋回アーム112後端
側には、センサビーム126が取付ビーム118と平行
に配設してある。センサビーム126はアングルからな
っていて、図6のF−F線に沿う断面図である図8
(1)に示してあるように、旋回アーム112の下方に
位置し、このセンサビーム126に、図6のG−G線に
沿う断面図である図8(2)に示してあるように、4つ
の逆L字状のブラケット128が固定してある。そし
て、ブラケット128の上面には、加圧ブロック116
がロッド単体52Sを挟持したことを検出する制動検出
センサ132と、加圧ブロック116により挟持が解除
されたことを検出する制動解除センサ130とが取り付
けてある。
【0030】また、上記廻り止め機構110を設けたこ
とにより最先端ロッド単体52S1の自動着脱が可能と
なっている。この構成例を図9に示す。図示のように、
2連のボイラジャッキ装置の上方にねじ軸からなる横行
駆動軸134を設置し、これに案内されて隣接している
ボイラジャッキ装置のいずれかの上部に位置移動できる
ロッド自動着脱装置68を設けている。この着脱装置6
8は、詳細を後述する回転ユニット138の下端に設け
た着脱チャック(チャック手段)140を、サーボモー
タによって構成した回転モータ142より回転できるよ
うにしてあるとともに、昇降手段であるサーボモータか
らなる昇降モータ144によって回転ユニット138を
昇降できるようにしてある。この着脱装置68を一方の
ボイラジャッキ装置の直上部に移動停止させた後、下降
移動させて制動が加えられているロッド単体52S2の
直上部にある先端ロッド単体52S1の大径頭部52B
を掴み、ねじ結合を解除するように回転駆動させること
で、先端のロッド単体52S1を取り除くことができ
る。また、逆にロッド単体52Sを吊りロッド52に連
結する下降モードの時には、ロッド自動着脱装置68に
より接続すべきロッド単体52S1を搬入し、制動が加
えられているロッド単体52S2に向けてねじ締めする
ように回転駆動させることによって、連結が行われるの
である。
【0031】回転ユニット138は、図10に示してあ
るように、回転モータ142の出力軸146にカップリ
ング148を介してガイド軸150が固定してある。ま
た、回転モータ142の下部には、カップリング148
の周囲を覆ったケーシング152が固定してあり、この
ケーシング152が軸受154を介してガイド軸150
を回転自在に支持している。そして、ガイド軸150の
下端には、軸方向偏位吸収手段を構成している有底円筒
状のスライド軸156が軸方向移動自在に嵌合してい
て、着脱チャック140のガイド軸150に対する軸方
向偏位を吸収できるようにしてある。また、ガイド軸1
50には、滑りキー158が設けてあって、スライド軸
156がガイド軸150に対して回転するのを防止して
いる。スライド軸156の上部周囲には、圧縮ばね16
0が配設してあって、スライド軸156を上方に付勢
し、フローティング支持している。
【0032】すなわち、圧縮ばね160の周囲には、ケ
ーシング152の下端に固定したスプリングホルダ16
2が設けてあって、このスプリングホルダ162の下端
部に設けた断面逆L字状をなすスライド軸156を貫通
させたばね受け座164と、スライド軸156の上端に
形成したフランジ状のばね受け166との間に圧縮ばね
160が介在している。また、スプリングホルダ162
の下端部には、軸受168がばね受け座164の周囲に
配設してあって、この軸受168によってばね受け座1
64を介してスライド軸156を回転自在に支持してい
る。
【0033】スライド軸156の下端には、回転軸振れ
偏位吸収手段であるばねカップリング170を介して着
脱チャック140が取り付けてある。着脱チャック14
0は、エアチャックであって、下端にロッド単体52S
の頭部52Bを把持するための3本の把持爪172と、
これらの把持爪172を開閉駆動するエア駆動部174
を備えている。そして、各把持爪172の内面には、ロ
ッド単体52Sの頭部52Bに形成した溝52Eと係合
して把持したロッド単体52Sの落下を防止する突起1
76が形成してある。また、エア駆動部174の上端に
は、着脱チャック140の回転に同期して回転ユニット
138を昇降させるために、着脱チャック140の回転
を検出する回転センサ用の詳細を後述する回転検出板1
78が設けてある。
【0034】ばねカップリング170の上方には、圧縮
ばね160の撓み量を検出するための距離検出板180
がスライド軸156に固定してある。そして、スプリン
グホルダ162の下部外周面には、リングサポート18
2が固定してあり(図11参照)、このリングサポート
182に4つのばね伸縮センサ184、186、18
8、190が距離検出板180に対向させて取り付けて
ある。これらのばね伸縮センサ184〜190は、リミ
ットスイッチや作動トランス、リニヤエンコーダ、光セ
ンサ等から構成してあって、スライド軸156の軸方向
に位置をずらして取り付けられ、それぞれが距離検出板
180までの距離を検出して図示しない着脱装置制御要
の制御装置に検出信号を入力するようになっている。そ
して、各ばね伸縮センサ184〜190は、距離検出板
180までの距離が予め定められた値以下になるとオン
し、その値を超えるとオフするようにしてある。
【0035】ばね伸縮センサ184は、圧縮ばね160
の縮み限界を検出するもので、距離検出板180との間
の距離が予め設定してあるdMIN 以下になると作動して
オンとなる。これにより、制御装置が着脱チャック14
0の回転を停止し、警報を発したりするようになってい
る。また、着脱チャック140がロッド単体52Sを吊
り下げていない場合、ばね伸縮センサ186と距離検出
板180との距離がd 0 となるように設定してあって、
ばね圧縮センサ186は、距離検出板180との距離が
0 以下になるとオンするようになっている。そして、
ばね伸縮センサ188は、着脱チャック140が1本の
ロッド単体52Sを把持して吊り下げ、その重みにより
圧縮ばね160が伸び、距離検出板180との距離が予
め設定したd1 よりさらに下がった位置、例えばd1
5mm以上になるとオフするようになって、後述するよ
うに、制御装置は、ロッド単体52Sの取り外し時に、
ばね伸縮センサ188がオフすると回転ユニット138
の上昇速度を小さくし、ロッド単体52Sの連結時には
回転ユニット138の下降速度を大きくするようになっ
ている。さらに、ばね伸縮センサ190は、圧縮ばね1
60の伸び限界を検出するもので、距離検出板180と
の距離が設定してあるdMAX 以上になるとオフし、制御
装置が着脱チャック140の回転を停止し、警報を発し
たりするようにしてある。
【0036】回転検出板178は、図12のように形成
してあり、周縁部に複数(実施例においては6つ)の回
転検出孔192が中心に対して60度間隔で形成してあ
る。これらの検出孔192は、回転検出板178の周縁
に沿った弧状の長孔となっている。さらに、回転検出板
178には、複数(実施例の場合3つ)の原点用基準孔
194が設けてある。これらの基準孔194は、回転検
出板178の中心に対して120度間隔に設けてあっ
て、回転検出孔192より回転検出板178の中心側に
形成され、回転検出孔192の長手方向中心と対応した
位置に形成してある。そして、回転検出板178の下方
には、回転検出孔192と基準孔194とを検出するた
めの光センサからなる回転検出センサ196と原点検出
センサ198とが配設してある(図11参照)。また、
この検出孔192の回転検出板178の周方向に沿った
長さは、各検出孔192間の回転検出板178の周方向
に沿った長さと一致していて、回転検出板178が一定
の速度で回転したときに、回転検出センサ196が出力
するオン(“H”)、オフ(“L”)信号のデューティ
比が50%となるようにしてある。
【0037】回転検出板178の下方に位置する着脱チ
ャック140のエア駆動部174の側部には、図11に
示したように、回転検出センサ196と原点検出センサ
198とが配置してある。これらのセンサ196、19
8は、図13に示してあるように、振れ止め板199の
上面に設けた取付ブラケット200に取り付けてある。
そして、振れ止め板199は、半円より短い円弧状に形
成してあって、エア駆動部174のフランジ部202上
面に固定してあり、対向側のフランジ部202に固定さ
れた振れ止め板204と協同して着脱チャック140が
回転することによる振れを防止するようになっている。
【0038】すなわち、振れ止め板199、204の外
縁部には、取付板206が着脱チャック140の直径方
向両側に立設してあり、取付板206に振れ止めガイド
208が外向きに取り付けてあって、これらの振れ止め
ガイド208が、着脱チャック140の両側方に位置す
る角筒状のガイドサポート210に形成したガイド溝に
嵌合していて、着脱チャック140の揺れを防止するよ
うになっていとともに、ガイドサポート210に沿って
上下方向に着脱チャック140を移動案内するようにし
てある。そして、これら一対のガイドサポート210
は、図11に示してあるように、上端部が固定ブラケッ
ト212を介してケーシング152の側部に固定、支持
されている。
【0039】一対の振れ止めガイド208の下端部に
は、詳細を図14に示したセンサ取付リング214が固
定してある。このセンサ取付リング214の上端には、
二対のサポートプレート216、218がセンサ取付リ
ング214の内側に張り出すように固定してある(図1
4参照)。そして、一対のサポートプレート216に
は、着脱チャック140の把持爪172が閉じてロッド
単体52Sを把持したことを検出する、発光部と受光部
とからなる把持センサ220が対向して取り付けてあっ
て、把持爪172がロッド単体52Sを把持するとオン
することにより、把持を検出できるようになっている。
一方、他の一対のサポートプレート218には、発光部
と受光部とからなる把持解除センサ222が対向して取
り付けてあって、発光部と受光部間に把持爪172が後
退してきたときオフすることにより、着脱チャック14
0によるロッド単体52Sの把持が解除されたことを検
出できるようにしてある。
【0040】センサ取付リング214の下端部には、一
対の切り欠き224が形成してあって、これらの切り欠
き224を介して振れ止めガイド208に固定したブラ
ケット226がセンサ取付リング214内に突出させて
ある。そして、ブラケット226の先端には、ロッド単
体52Sの頭部52Bが着脱チャック140の把持爪1
72間に進入したことを検出する頭部検出センサ227
が対向して設けてある。この頭部検出センサ227は、
発光部と受光部とから構成してあって、平面視した着脱
チャック140の中心の一側に配置してある。また、セ
ンサ取付リング214の上方には、ブラケット228を
介して一対の振れ止めガイド208のそれぞれに固定し
た密着センサ230が対向して配置してある(図11参
照)。この密着センサ230は、発光部と受光部とから
構成してあって、平面視した着脱チャック140の中心
に対して頭部検出センサ226と対称位置に頭部検出セ
ンサ226と平行に設けてあるとともに、着脱チャック
140の把持爪172の上端、すなわち把持爪172の
スライド面がロッド単体52Sの頭部52Bの上端面に
接触したことを検出できるようになっていて、把持爪1
72のスライド面と頭部52Bとの接触が検知されるこ
とにより、着脱チャック140の下降が終了し、把持爪
172の閉動作が許可されるようにしてある。
【0041】回転ユニット138は、図15に示したよ
うに、昇降モータ144によって回転するねじ軸232
に螺合しているナット234に取り付けてある。すなわ
ち、ナット234には、図16、17に示したように、
一対の側板236と背板238とからなる断面コ字状の
昇降フレーム240が取り付けてあって、この昇降フレ
ーム240に回転ユニット138のケーシング152後
部側が固定してある。そして、昇降フレーム240は、
断面コ字状のガイドフレーム242に対して昇降自在と
なっている。
【0042】ガイドフレーム242は、一対の側板24
4とこれらの側板244を連結する連結板246とを有
していて、各側板244の対向する内面の上下方向にガ
イドレール248が設けてある。そして、このガイドレ
ール248には、昇降フレーム240の両側板236の
上下部外面に取り付けたガイドベアリング250が嵌合
していて、このガイドベアリング250がガイドレール
248に案内されることにより、昇降フレーム240を
介して回転ユニット138がガイドフレーム242に沿
って上下移動可能となっている。
【0043】ガイドフレーム242は、上端にモータ取
付板252を有していて、このモータ取付板252に昇
降モータ142が固定してある。また、モータ取付板2
52の下方には、支持板254が配設してあって、この
支持板254に支持ユニット256が取り付けられ、支
持ユニット256が貫通しているねじ軸232の上端部
を回転自在に支持している。そして、ねじ軸232の下
端部は、ガイドフレーム242の連結板246に設けた
軸受ブラケット258に取り付けた、スラスト軸受とラ
ジアル軸受とからなる軸受ユニット260に回転自在に
支持してある。また、ねじ軸232は、下端が軸受ブラ
ケット258を貫通していて、この下端にねじ軸232
の回転速度を検出するためのロータリエンコーダ262
が取り付けてある。ロータリエンコーダ262の出力信
号は、制御装置にフィードバックされる。
【0044】ガイドフレーム242は、図15に示して
あるように、断面コ字状の横行フレーム264に水平方
向移動可能に支持されている。そして、横行フレーム2
64は、図9に示したようにメインフレーム266に固
定してある。横行フレーム264は、ブラケットを介し
てねじ軸からなる横行駆動軸134を回転自在に支持し
ている。そして、横行駆動軸134の一端には、横行駆
動モータ268に接続してあって、このモータ268を
回転駆動することにより横行駆動軸134を回転させ、
ロッド自動着脱装置68を水平方向に横行移動できるよ
うにしている。すなわち、横行駆動軸134には、ロッ
ド着脱装置68のガイドフレーム242背面に固定した
横行ナット270が螺合していて(図15参照)、この
ナット270が横行駆動軸134の回転に伴って軸方向
に移動し、ロッド自動着脱装置68を水平方向に横行さ
せる。また、横行フレーム264の前面側上部と下部と
には、横行駆動軸134と平行なガイドレール272、
274が設けてあり、これらのガイドレール272、2
74に、上部ブラケット276と下部ブラケット278
とを介してガイドフレーム242の背面に設けたガイド
軸受280、282が嵌合しており、これらのガイド軸
受280、282によって着脱装置68の荷重を支持す
るとともに、着脱装置68の横行移動を円滑に行えるよ
うにしている。
【0045】ガイドフレーム242の一側部には、図1
8(1)に示したように、回転ユニット138の昇降位
置を検出するための昇降位置センサ284が設けてあ
る。この昇降位置センサ284は、図18(2)に示し
てあるように、上下方向に配設した一対のフォトカプラ
286、288からなっている。これらのフォトカプラ
286、288は、センサブラケット290を介してガ
イドフレーム242の側板244外側面に固定してあ
る。そして、フォトカプラ286、288は、昇降フレ
ーム240を構成している側板236の外側面に取付ブ
ラケット292を介して固定したストラカ294によっ
て作動するようになっている。取付ブラケット292
は、断面が凹状をなしており、外側に位置する側壁部2
96の内面にストライカ294が取り付けてある。スト
ライカ294は、図19に示したように、逆L字状をな
していて、その先端がフォトカプラ286、288の発
光部と受光部との間に挿入してある。そして、ストライ
カ294の先端幅は、上下に配置した一対のフォトカプ
ラ286、288の中心間の幅にほぼ等しくしてあり、
ストライカ294がフォトカプラ286の上方に抜けた
とき、またはフォトカプラ288の下方に抜けたとき
に、制御装置によって回転ユニット138の昇降を停止
され、警報が発せられるようになっている。
【0046】ロッド搬送装置70は、図20、21に示
したように、搬送フレーム730がモジュール化された
上部フレーム732、中間フレーム734、下部フレー
ム736とから構成してあるとともに、上部フレーム7
32の上下方向中間に横フレーム738が、本図に図示
しないロッド自動着脱装置68側に突出して設けてあっ
て、逆L字状をなしており、横フレーム738の先端側
がロッド自動着脱装置68の下方に位置するようになっ
ている。そして、搬送フレーム730は、上から順に上
部フレーム732、中間フレーム743、下部フレーム
736が縦方向にボルト結合してあって、組立、分解を
容易に行えるようにしてあるとともに、上部フレーム7
32と下部フレーム736との間に、任意の長さの中間
フレーム734を配置したり、中間フレーム734の数
を変えることにより、高さ方向の搬送経路長を容易に変
えることができるようにしてある。また、横フレーム7
38の先端にフレーム材を継ぎ足すことによって、横方
向(水平方向)の搬送経路長も容易に変えることができ
るようになっている。
【0047】この搬送フレーム730は、下部フレーム
736が図1に示した吊りロッドの収納位置となる作業
床42に配置され、横フレーム738がロッド自動着脱
装置68のメインフレーム266の下方に位置するよう
になっていて、横フレーム738の上部先端部(図20
の右側端部)がロッドの受け渡し位置となっている。そ
して、下部フレーム736の各縦材737の下端には、
手動式のジャッキ739が設けてあって、搬送フレーム
730の高さを調節できるようにしてある。
【0048】下部フレーム736の下部には、正逆回転
可能な搬送駆動モータ740が設置してある。そして、
モータ740は、搬送フレーム730の側方に突出させ
た駆動軸に駆動プーリ742が固定してあって、このプ
ーリ742と、下部フレーム736の縦材737の側部
に回転自在に設けたプーリ744との間に駆動ベルト7
46が巻掛けしてある。また、プーリ744の下方に
は、回転軸748を介してプーリ744を回転自在に支
持している縦材737に、駆動ベルト746の張力を調
整するベルトテンショナ749が設けてある。さらに、
プーリ744を取り付けた回転軸748は、図21に示
してあるように、一対の縦材737間に渡してあって、
この回転軸748に方向変換部である一対の駆動スプロ
ケット750が固定してあり、このスプロケット750
がプーリ744と一体に回転するようにしてある。そし
て、各駆動スプロケット750には、詳細を後述するよ
うに、搬送主体であるロッド単体52Sを搬送するため
の搬送チェーン752が巻掛けしてある。なお、下部フ
レーム736の、プーリ744を配置したとは反対側の
側部には、搬送装置70を制御するための制御装置を有
する制御盤754が設けてある。
【0049】上部フレーム732の横フレーム738先
端上部には、一対の方向変換部である従動スプロケット
756が回転自在に取り付けてある。また、横フレーム
738の上部基端支持部には、一対のアイドルスプロケ
ット758が回転自在に取り付けてあり、横フレーム7
38の下部横材759の支持基端部近くに一対のテンシ
ョンスプロケット760が回転自在に取り付けてある。
そして、駆動スプロケット750に巻掛けした搬送チェ
ーン752は、これらのスプロケット758、756、
760を経由するようになっていて、ロッド収納位置で
ある作業床42側と、横フレーム738の先端部受渡し
位置との作業位置間を周回するようになっている。ま
た、アイドルスプロケット758は搬送チェーン752
が形成するループの内側に位置し、テンションスプロケ
ット760はループの外側に位置している。
【0050】テンションスプロケット760を支持して
いる下部横材759は、チャンネル材から構成してあっ
て、下部横材759の上下方向中央には、図22に示し
たように、スプロケット760を枢着した軸762を水
平方向に移動可能にする長孔764が形成してある。そ
して、下部横材759の上下部には、縦方向に配置した
一対のガイド支持板766、768を介してガイド77
0が水平方向に平行して設けてある。そして、一対のガ
イド770間には、軸762を回転自在に支持するとと
もに、各ガイド770に摺動自在に嵌合しているスライ
ドユニット772が配設してある。また、スライドユニ
ット772の先端側(図22の右側)には、ガイド支持
板768の外面に固着したナット774と螺合している
ねじ軸776がストッパ778を介して回転可能に取り
付けてあって、ねじ軸776を回転させることにより、
スライドユニット772を介してテンションスプロケッ
ト760を水平方向に移動させ、搬送チェーン752の
張力を調節できるようにしてある。また、一対の搬送チ
ェーン752には、図23に示してあるように、ロッド
単体52Sを搬送するためのロッド保持部材790が、
チェーン752に沿って適宜の間隔をもって揺動可能に
架設してある。
【0051】横フレーム738を構成している先端縦材
780には、図20に示してあるように、ポスト782
が着脱自在に取り付けてあり、また上端部に手動式のジ
ャッキ784が設けてあって、横フレーム738の先端
部を図示しない支持床とロッド自動着脱装置68のメイ
ンフレーム266との間で突っ張り固定することができ
るようにしてある。また、駆動スプロケット750とア
イドルスプロッケト758とは、搬送フレーム730の
縦方向のぼぼ対角線位置に配置してあって、これらのス
プロケット750、758間に張り渡した搬送チェーン
752の下側に、チェーン752に沿ってガイドレール
786が設けてある。このガイドレール786は、搬送
チェーン752に取り付けたロッド保持部材790に搬
送主体となるロッド単体52Sを保持させたときに、搬
送チェーン752が垂れ下がるのを防止している。そし
て、ロッド単体52Sを保持したロッド保持部790
は、常に図20の上側の搬送チェーン752によって搬
送されるように運転される。すなわち、吊りロッド52
から取り外したロッド単体52Sをロッド収納箱52が
設置してある作業床42側に搬送する場合、搬送チェー
ン752は図20の反時計方向に回転するように駆動さ
れ、ロッド単体52Sをロッド自動着脱装置68に供給
する場合には、搬送チェーン752が図20の時計方向
に回転するように駆動される。
【0052】ロッド保持部材790は、図24に示した
ように、一対の搬送チェーン752に支持されているロ
ッドハンガ792とこのハンガ792の中央上面に固定
したロッド受け座794とを有している。そして、ロッ
ドハンガ792の両端上面には、軸受796が固定して
あって、ピン798の一端を枢支している。また、ピン
798の他端は、図24のN−N矢視図である図25
(1)に示したように、係止フック800を介して搬送
チェーン752に取り付けたハンガブラケット802に
支持させてある。従って、ロッドハンガ792は、軸受
796介してピン798に揺動自在に支持されており、
搬送経路のすべての位置においてロッド受け座794が
ロッドハンガ792の上部に位置するようにしてある。
【0053】ロッドハンガ792の両端部は、図25
(2)に示してあるように、上下方向に偏平な角筒状に
形成してあって、下端が中央部の下端より位置が高い段
部となっていて、この段部下面803が図24、25に
示したガイドプレート810の上面と接触し、ガイドプ
レート810によって搬送チェーン752の進行方向に
案内されるようになっている。このガイドプレート81
0は、横フレーム738の各上部横材804の対向面
に、ブラケット804を介して水平方向に設けた支持材
808の先端上面に固定してある。そして、ロッドハン
ガ792は、段部より中央側が下部の開口したチャンネ
ル状をなすとともに、中央部一側面にロッド単体52S
を受入れ可能な開口812が形成してある。また、開口
812の両側には、ねじボルト814が貫通、螺着して
あって、このねじボルト814に、ロッド単体52Sを
ロッド保持部材790に保持させたときのバランスを取
るためのウエイト816が螺着してある。一方、ロッド
受け座794は、ロッドハンガ792の開口812と対
応した位置に、ロッド単体52Sのロッド部52Aを受
入れ可能な開口818を有するとともに、この開口81
8の上下方向中央部周囲に、ロッド単体52Sの頭部5
2Bが乗る座部820が形成してある。
【0054】一方(図25の左側)のハンガブラケット
802の上部には、逆L字状のストライカ822が外側
に向けて固定してある。そして、このストライカ822
側方のストライカ822と対面可能な位置には、搬送チ
ェーン752によって移動してくるストライカ822を
検出する一対の保持部材センサ824、826が配設し
てある(図24参照)。これらのセンサ824、826
は、発光部と受光部とを備え、ストライカ822からの
反射光を検出する反射式光センサによって構成してあ
り、ストライカ822を設けた側のブラケット806上
に立設したセンサブラケット828に固定してある。保
持部材センサ826は、保持部材センサ824より横フ
レーム738の先端側に設けてあって、ロッド収納箱5
4側から搬送されてきたロッド単体52Sが着脱装置6
8との受渡し位置にきたことを検出する。また、保持部
材センサ824は、ロッド自動着脱装置68によって取
り外したロッド単体52Sをロッド収納箱54側に運ぶ
際に、着脱装置68からロッド単体52Sを受け取るロ
ッド保持部材792が受渡し位置にきたことを検出しす
る。そして、ロッド保持部材790がこの受渡し位置に
停止すると、ロッド搬送装置70の下部に設けた払出し
位置にも他のロッド保持部材790が停止するようにな
っている。
【0055】ロッド保持部材790を挟んでセンサブラ
ケット822の対向側には、上部横材804に立設した
センサブラケット830が配置してある。そして、セン
サブラケット828、830の上部には、発光部と受光
部とを対向させて配置した受渡しセンサ832が取り付
けたあって、ロッド着脱装置68がロッド搬送装置70
からロッド単体52Sを受け取ったことを検出できるよ
うにしてある。また、一対の上部横材804の下部に
は、センサブラケット834が下方に向けて突設してあ
って、これらのセンサブラケット834の下端部に受取
センサ836が設けてある。この受取センサ836は、
発光部と受光部とから構成されて、水平方向が受渡しセ
ンサ832と対応した位置に配置してあり、ロッド着脱
装置68が吊りロッド52から取り外したロッド単体5
2Sをロッド保持部材790に配置されたときに、ロッ
ド単体52Sの雄ねじ部52C下端が光を遮ることによ
り、ロッド単体52Sがロッド支持部材790上に配置
されたことを検出できるようにしてある。
【0056】ロッド搬送装置70の下部には、ロッド単
体52Sを搬送装置70から取り出したり、搬送装置7
0に供給するための払出し部が設けてある。この払出し
部は、例えば駆動スプロケット750の側方に形成さ
れ、図20の左側となる搬送装置70の前面側に形成さ
れ、図26に示したように、保護カバー838が一対の
縦材737に取り付けてあって、これらの保護カバー8
38間にロッド保持部材790が進入できる間隙840
を有している。また、縦材737の保護カバー838よ
り上方には、センサブラケット842が前方側に突出し
て設けてあって、これらのセンサブラケット842の先
端部に、発光部と受光部とから構成した、ロッド単体5
2Sの頭部52Bを検出するロッド検出センサ844が
取り付けてあって(図26(2)参照)、ロッド単体5
2Sが払出し位置に搬送されてきたことを検出できるよ
うにしてある。
【0057】ボイラモジュール56は、本実施例の場
合、複数のボイラジャッキ60によって支持される図2
7ないし図29に示したI型鋼からなる大梁500の下
部に固定してある。大梁500は、図29に示したよう
に、例えば一対が平行配置され、吊りロッド52を介し
てボイラジャッキ60によって所定の高さまで吊り上げ
られると、ボイラジャッキ60を固定設置したジャッキ
取付梁502の下面に、ボイラモジュール56を吊り下
げた状態で大梁上部座504を介して固定される。そし
て、各大梁500が固定されるジャッキ取付梁502
は、側部に手摺505を備えた作業床506が設けてあ
るとともに、一方の大梁500が固定されるジャッキ取
付梁502と他方の大梁500が固定されるジャッキ取
付梁502との間を連結床508によって相互に連結し
てあり、これらのジャッキ取付梁502間を行き来でき
るようにしてある。この連結床508の側部には、手摺
510が設けてあって、作業者の転落事故を防止してい
る。
【0058】大梁500の下部に固定したボイラモジュ
ール56を昇降させる場合には、ボイラジャッキ60よ
って支持した吊りロッド52の下端に設けた天秤装置5
12によって大梁500の両端を支持して行うようにな
っている。この実施の形態においては、各大梁500の
両端部に天秤装置512を配置し、ボイラモジュール5
6の昇降を行うようにしている。各天秤装置512は、
詳細を後述する吊り替えプレート514に枢着した一対
の補助天秤梁である上部天秤梁516と、その下方に位
置する下部天秤梁518とを有している。
【0059】上部天秤梁516と下部天秤梁518とは
直交配置してある。そして、下部天秤梁518の両端部
を支持する一対の吊り替えプレート514は、大梁50
0の両側方に配置され、ピン522を介して吊り替えプ
レート514の下部に枢着した下部天秤梁518が大梁
500の下方に位置し、ピン520を介して吊り替えプ
レート514の上部に枢着した一対の上部天秤梁516
が大梁500の両側方に位置している。また、各上部天
秤梁516は、図28に示したように、長手方向両端部
が大梁500の長手方向に配置した一対のボイラジャッ
キ60(例えば、ボイラジャッキ60A、60B)の支
持する吊りロッド52の下端に揺動自在に支持されてい
る(図25参照)。一方、各天秤梁516、518を吊
り替えプレート514に枢着しているピン520、52
2は、図28にピン522について示したように、キー
プレート524によって抜け止めが図られている。
【0060】下部天秤梁518は、図27に示されてい
るように、天板526と底板528および天板526と
底板528とを連結する一対の側板530とを有し、こ
の一対の側板530間に吊り替えプレート514の下部
が挿入してあって、側板530と吊り替えプレート51
4とがピン522によって結合してある。また、側板5
30の長手方向の適宜の箇所には、天板526と底板5
28との間に渡した複数の補強板532が設けてある。
さらに、下部天秤梁518の上面中央部には、大梁50
0を介して作用するボイラモジュール56の荷重を支持
する荷重受け機構534が設けてある(図28参照)。
【0061】荷重支持機構534は、図30に示したよ
うに、下部天秤梁518の天板526にボルトによって
固定した球面座536を有している。この球面座536
は、上部の球面に形成された座面に、大梁500の下面
に取付板538を介して取り付けた受け座540の座面
が当接し、受け座540を介して大梁500とボイラモ
ジュール56との荷重を支承するとともに、大梁500
が前後、左右に傾くのを可能にしている。また、下部天
秤梁518には、球面座536の周囲に両座間のずれを
防止するための規制リング542が配設してある。規制
リング542は、天板526に形成したばか孔544を
貫通している止めボルト545によって天板526に取
り付けてあり、上端が大梁500側の取付板538に当
接可能となっている。そして、規制リング542と天板
526との間には、緩衝材546が配設してあって、受
け座540が球面座536に確実に当接できるようにし
てあるとともに、大梁500側から伝達される衝撃を吸
収できるようにしてある。さらに、規制リング542の
外側部には、ブラケット548を介して取り付けた規制
ボルト549が先端を規制リング542に向けて複数配
置してあって、規制リング542の偏位を防止してい
る。
【0062】上部天秤梁516と下部天秤梁518とを
枢着する吊り替えプレート514は、図31に示したよ
うに、一対の上部板568と一対の下部板570とを主
な構成要素としている。上部板568は上端部が半円形
に形成されて対向配置してある。また、下部板570
は、上部が幅狭部572となっているとともに、下端部
が半円形に形成されたしゃもじ状をなし、幅狭部572
が一対の上部板568間に上部板568と板面を直交さ
せて挿入され、その側部が各上部板568に固着されて
いる。そして、各上部板568と各下部板570とに
は、半形部と同心にピン520、522を介して上部天
秤梁516と下部天秤梁516とを枢着するピン孔57
4、576が設けてある。また、各上部板568には、
外面のピン孔574周囲にリング状の補強板578が設
けてあるとともに、この補強板578の下方にU型フッ
ク580が取り付けてある。一方、各下部板570に
は、対向面のピン孔576の周囲にリング状の補強板5
82が固定してある。
【0063】上部天秤梁516は、図32(1)に示し
てあるように、対向配置した一対の側板584を有して
いる。これらの側板584は、両者間の上部中央に介在
させた天板586を介して相互に連結してある。そし
て、各側板584は、図32(2)に示したように、長
手方向の中央下部が半円形状の張出し部588となって
いて、この張出し部588と同心にピン520を挿通で
きるピン孔590が形成してある。また、一対の側板5
84間には、適宜の箇所にリブ板592が設けてあっ
て、上部天秤梁516の強度の向上が図られている。天
板586は、長さが側板584より短く形成してあっ
て、その両端に吊りロッド52を通すための半円形の切
り欠き594が設けてある。そして、天板586の上面
には、吊り金具596が側板584と直交するように立
設してある。この吊り金具596には、ワイヤ等を連結
するための連結孔598が形成してある(図33(2)
参照)。
【0064】一方、側板584のピン孔590の周囲に
は、内外両面に側板584を補強する補助板600、6
02が設けてある。さらに、側板584の下部には、図
33(1)に示したように、張出し部588の両側に座
板604が固定してある。この座板604は、一対の側
板584間に渡して取り付けてあるとともに、吊りロッ
ド52を貫通させるためのロッド孔606が、天板58
6の切り欠き594と同心に形成してある。そして、座
板604の下面は、図27に示してあるように、吊りロ
ッド52を貫通させている天秤受け座608の座面に当
接するようになっている。
【0065】この天秤受け座608は、図34(1)に
示したように、平面視形状が方形をなし、中央に吊りロ
ッド52を貫通させるロッド孔610が設けてある。ま
た、天秤受け座608は、図34(2)に示してあるよ
うに、底面612が平坦面に形成してあって、上面中央
部の座面614が上部天秤梁516の長手方向となる左
右方向にカーブした円弧に形成してあって、正面視形状
が蒲鉾形をしている。そして、ロッド連結部となってい
る天秤受け座608の下方には、円筒座550が配置し
てある(図27参照)。この円筒座550は、座面が吊
りロッド52の下端部に螺着したロッド連結具であるナ
ット551に当接している。従って、吊りロッド52
は、ナット551、円筒座550、天秤受け座608を
介して上部天秤梁516を傾斜可能に支持している。
【0066】円筒座550は、図35に示してあるよう
に、座本体552と受け皿554とからなっている。座
本体552は、下部の座面側断面形状が台形状をなして
いて、中央部に吊りロッド52を貫通させる貫通孔55
6が設けられている。そして、貫通孔556の周囲に平
坦な座面558が形成され、座面558の外側の縁部が
傾斜面560となっている。一方、受皿554は、座本
体552の上部を受入れる収納部562を有する断面凹
状をなし、中央部に座本体552の貫通孔556と同径
の貫通孔564が同心に形成してある。そして、受け皿
554のリング状縁部566は、座本体552が作用す
る荷重によって圧縮されて半径方向に伸びるのを防止し
ている。また、座本体552と受け皿554とは、複数
のボルトによって一体化されるようになっている。
【0067】本実施例の場合、座本体552は降伏点が
2.8t/cm2 である黄銅によって形成してあり、受
け皿554が黄銅より剛性の大きい鉄などによって形成
してある。また、吊りロッド52側の座となるナット5
51は、黄銅より降伏点の大きな材料、例えば降伏点が
3.6t/cm2 であるS45C(鋼)により形成して
ある。そして、座本体552のナット551との接触面
積、すなわち座面558の面積が48cm2 にしてあっ
て、座面558に作用する最大設計荷重を160tに設
定し、最大設計荷重が作用したときの座面558の面圧
が3.3t/cm2 と、黄銅の降伏点と鉄(鋼)の降伏
点との中間となるように設計してある。従って、最大設
計荷重までの瞬間的な荷重変化やショックは、円筒座5
50の降伏点以下の弾性変形の範囲での使用となって、
瞬間的な荷重変化やショックを吸収するようにしてい
る。また、最大設計荷重を超える瞬間的な荷重変化また
はショックが円筒座550に作用した場合、座本体55
2の塑性変形を利用してその衝撃を吸収するようにして
ある。
【0068】図1に示した制御盤44には、図36に示
した中央制御装置640が設けてある。この中央制御装
置640は、通信回線642を介して複数(例えば6
つ)のローカル制御装置644A、644B、……に接
続してあるとともに、各ボイラジャッキ60A、60
B、60C、……に対応して設けたジャッキコントロー
ラ646A、646B、……に接続してあり、これらの
ローカル制御装置644とジャッキコントローラ646
とともに通信ネットワークを形成している。
【0069】ボイラジャッキ60に対応して設けた各ジ
ャッキコントローラ646は、例えば図37のように構
成してあって、中央演算処理装置(CPU)648を備
えるとともに、カウンタユニット650、入力ユニット
652、アナログ出力ユニット654、出力ユニット6
56、アナログ入力ユニット658を有し、また通信回
線642を介して中央制御装置640やローカル制御装
置644から指令を受けたり、通信回線642を介して
制御装置640、644にデータ等を出力する通信ユニ
ット660を有している。
【0070】カウンタユニット650は、ボイラジャッ
キ60に設けたリニヤエンコーダやロータリエンコーダ
などによって構成したストロークセンサ662の出力パ
ルスが入力するようになっており、ラム76の昇降によ
ってストロークセンサ662の出力したパルスを係数し
てストローク値(ストローク変位)としてCPU648
に出力する。また、入力ユニット652には、ボイラジ
ャッキ60の運転状態を示す信号や、正常に作動してい
るか否かの信号等が入力するようになっている。
【0071】さらに、アナログ出力ユニット654は、
出力側が信号線を介して流量調整弁アンプ664に接続
してあって、CPU648が出力したディジタルのジャ
ッキ速度をアナログ信号に変換して流量調整弁アンプ6
64に出力し、このアンプ664を介してボイラジャッ
キ60の出力を調整する流量制御弁である流量調整弁6
66の開度を制御するようになっている。そして、出力
ユニット656は、出力側が流量調整弁664およびボ
イラジャッキ60と油圧ポンプ668とを結ぶ油圧回路
に設けた切換弁670に接続してあって、ボイラジャッ
キ60のラム76の昇降切換え時に、切換弁670の位
置を切換えるようになっている。また、アナログ入力ユ
ニット658は、ボイラジャッキ60に設けたイコライ
ザジャッキ672に作用する荷重を検出するための圧力
センサ674に接続してあって、圧力センサ674のア
ナログ出力をディジタル信号に変換し、ボイラジャッキ
60に作用する荷重としてCPU648に入力するよう
になっている。
【0072】ローカル制御装置644Aは、実施例の場
合、図36に示したように、1つの天秤装置512を支
持する1群のボイラジャッキ60A〜60Dに対応して
設けた油圧ポンプ668A〜668Dを制御するととも
に、ボイラジャッキ60A〜60Dのストローク変位
(ストローク値)を均等にする同調制御が可能となって
いる。このことは、他のローカル制御装置644B、6
44C、……についても同様である。また、中央制御装
置640は、5つ以上のボイラジャッキ60の同調制御
が可能であるとともに、通信回線642を介して着脱装
置用制御装置、搬送装置用制御装置などと接続されてお
り、このシステムの全体を制御するようになっている。
【0073】すなわち、中央制御装置640とローカル
制御装置646とは、それぞれ複数のボイラジャッキ6
0の同調制御を行う制御手段を構成していて、図38に
示したような同調制御部680を有している。この同調
制御部680は、ジャッキ作動検出回路681と、この
ジャッキ作動検出回路681の出力側に接続してある基
準ジャッキ選択回路682、運転状態識別回路686と
を備えている。ジャッキ作動検出回路681は、各ボイ
ラジャッキ60に対応して設けたジャッキコントローラ
646がストロークセンサ662の出力信号に基づいて
求めたラム76のストローク変位(ストローク値)が入
力するとともに、ジャッキの作動しているか否かを判断
するための弁の開度信号等が入力するようになってい
る。そして、ジャッキ作動検出回路681は、データを
読み込んだジャッキの番号とストロークデータを基準ジ
ャッキ選択回路682に与えるとともに、ジャッキ番号
を運転状態識別回路686に入力する。
【0074】基準ジャッキ選択回路682は、詳細を後
述するように、ジャッキ作動検出回路681と運転状態
識別回路686とからの情報に基づいて、ストローク変
位が最小のジャッキを基準ジャッキとして選択するとと
もに、各ジャッキのストローク変位を出力側に設けてあ
る偏差演算回路682に入力する。この偏差演算回路6
84は、基準ジャッキのストローク変位と他のジャッキ
のストローク変位との偏差を求めて出力するようになっ
ている。一方、運転状態判別回路686は、詳細を後述
するように、入力された番号のジャッキが定格運転であ
るか否か等を判断し、偏差演算回路684の出力側に接
続した切換回路688を切り換え、偏差演算回路684
の出力したストローク偏差を比較判定回路690または
偏差零判定回路692に入力する。
【0075】比較判定回路690には、基準値設定回路
694が接続してあって、偏差演算回路684の出力し
た偏差が基準値設定回路694に設定した基準値(許容
値)以上の時に、偏差が基準値以上のジャッキの出力を
低下させる指令信号を運転出力変更回路696に与える
ようになっている。そして、運転出力変更回路696
は、比較判定回路690から信号を受けると、出力を低
下させる制御対象ジャッキに対応した流量調整弁666
の開度を小さくする信号を対応するジャッキコントロー
ラ646に出力するようにしてある。また、運転出力変
更回路969は、運転状態を変更したジャッキの番号と
運転状態とを運転状態記憶回路698に書き込むととも
に、時間演算書込回路700に時間演算開始信号を与え
る。
【0076】時間演算書込回路700は、接続されてい
るタイマ702の出力から、運転出力変更回路696か
ら信号を受けてからの時間を計数し、この計数した時間
を運転出力変更回路696が運転状態記憶回路698に
書き込んだジャッキ番号に対応させて運転状態記憶回路
698に書き込む。運転状態記憶回路698に書き込ま
れたデータは、運転状態判別回路686による運転状態
の判別に供されるとともに、運転出力変更回路696に
読み出されるようになっている。そして、運転出力変更
回路696は、偏差零判定回路692が偏差演算回路6
84の求めた偏差が零になったと判断したときに、対象
ジャッキの出力を元に戻す指令信号を出力し、偏差が零
になっていないときに、運転状態記憶回路698に書き
込まれた時間を読み出し、その時間が所定の時間を経過
している場合に、さらに出力を低下させる指令信号を出
力するようにしてある。
【0077】運転出力変更回路696の出力する運転指
令信号は、図39に示したように、中央制御装置640
(またはローカル制御装置644)側の通信ユニット7
06を介して通信回線642に送出される。そして、こ
の運転指令信号は、対応するジャッキのジャッキコント
ローラ646の通信ユニット660を介してジャッキコ
ントローラ646のCPU648に読み込まれる。CP
U648は、その運転指令に応じたジャッキ速度信号を
アナログ出力ユニット654を介して流量調整弁アンプ
664に出力して流量調整弁666の開度を調整してボ
イラジャッキ60の出力を制御する。一方、カウンタユ
ニット650から出力されたジャッキストローク値は、
CPU648に読み込まれ、CPU648が通信ユニッ
ト660、通信回線642、通信ユニット706を介し
て中央制御装置640とローカル制御装置644との同
調制御部680に入力する。
【0078】このように構成した実施形態に係る揚重ジ
ャッキシステムの作用は、次のとおりである。
【0079】《吊りロッドの吊り上げ・ロッド単体の取
り外し》ボイラモジュール56を吊り上げる上昇モード
の場合を、図40〜図42の模式図と図43、44のフ
ローチャートを参照して説明する。初期状態は、図40
(1)に示すように、ボイラジャッキ60の下部チャッ
クユニット86が閉状態にあり、当該下部チャックユニ
ット86によって揚体であるボイラモジュール56を吊
り下げている吊りロッド52を支持している。ボイラモ
ジュール56を上昇させる場合には、まず上部チャック
ユニット84を閉作動するとともに下部チャックユニッ
ト86を開動作し、取り外そうとする最上位のロッド単
体52S1の下のロッド単体52S2のネック部を支持
する。
【0080】すなわち、図示しない着脱装置用制御装置
は、上昇モードの開始命令が与えられると、図3に示し
た上部チャックユニット84の一対の油圧シリンダ96
を作動してシリンダロッドを引き込む。これにより、開
いていたチャック90とトッププレート98とがスライ
ドガイド92に案内されて相互に接近する方向に移動
し、トッププレート98がロッド単体52S2の頭部5
2Bの下部に入り込み、チャック90の閉じたことが閉
鎖センサ104のオンによって検出される。制御装置
は、上部チャックユニット84のチャック90が閉じる
と、トッププレート98の上面が頭部52Bに当接する
までラム76を上昇させる。そして、下部チャックユニ
ット86を作動して油圧シリンダ96のシリンダロッド
を伸長し、下部チャックユニット86のチャック90と
トッププレート98とを相互に離間する方向に移動し、
下部チャックユニット86のチャック90を開いて吊り
ロッド52の荷重を上部チャックユニット84に移行す
る(図5参照)。そして、下部チャックユニット86の
チャック90が開かれたことは、開放センサ102がオ
フすることによって検知される。
【0081】その後、図40(2)に示すように、吊り
ロッド52の荷重を上部チャックユニット84に移行さ
せたのち、ラム76が上昇端に達するまでラム76を上
昇駆動を継続することにより、上部チャックユニット8
4がチャッキングしているロッド単体52S2の大径頭
部52Bを廻り止め機構110の作動位置に押し上げる
(同図(3))。そして、ラム76が上昇端に達した
後、下部チャックユニット86を閉作動させ、ラム76
を下降させることによって吊りロッド52の荷重は下部
チャックユニット86側に移行する。これはラム76が
10数ミリ程度の下降することを検出することによって
確認できる。この荷重移行により、廻り止め機構110
を作動させ、図40(4)に示したように、最先端部か
ら2番目のロッド単体52S2の制動を行うのである。
【0082】すなわち、制御装置は、ロッド単体52S
2の頭部52Bが廻り止め機構110の作動位置になる
と、図6に示した油圧シリンダ114を作動してシリン
ダロッドを伸長し、旋回アーム112の先端側を相互に
接近する方向に旋回させ、旋回アーム112の先端部に
設けた加圧ブロック116によって頭部52Bを把持し
てロッド単体52S2の廻り止め(制動)を行う。そし
て、加圧ブロック116がロッド単体の頭部52Bを把
持したことは、旋回アーム112の後部側が把持センサ
132の上方に移動して把持センサ132がオンとなる
ことにより検出される。これにより、荷重支承部である
下部チャックユニット86と制動されているロッド単体
52S2との間に複数のロッド連結部があっても、この
部分でのロッド回転が阻止される。
【0083】そこで、図40(4)に示すように、制動
されているロッド単体52S2より上位の最先端ロッド
単体52S1の取り外し作業を行わせ、同時にラム76
は下降移動に転じて次の上昇駆動開始位置まで復帰する
のである。ロッド解除作業は手動でも可能であるが、図
41(1)に示すように、前述したロッド自動着脱装置
68によりロッド単体52S1をねじ解除方向に回転駆
動させつつ上昇させることで離脱させ、搬出装置70に
よりロッド収納箱54に搬送して収納すればよい。
【0084】すなわち、制御装置は、ボイラジャッキ6
0のラム76を上昇させるとともに横行モータ268を
駆動し、図43のステップ300に示したように、ロッ
ド自動着脱装置68の着脱チャック140を取り外すべ
きロッド単体52S1の上方に移動する。そして、廻り
止め機構110によるロッド単体52S2の制動が行わ
れると、自動着脱装置68の昇降モータ144を駆動し
て回転ユニット138を下降させる。このとき、制御装
置は、回転モータ142を駆動して1つの基準孔194
が原点検出センサ198の直上に位置するようにする。
回転ユニット138は、昇降モータ144の駆動により
ガイドレール248に沿ってガイドフレーム242内を
下降する。また、着脱チャック140に固定した振れ止
めガイド208の下端に設けたセンサ取付リング214
に取り付けた頭部検出センサ227は、着脱チャック1
40が回転ユニット138の下降に伴って下降し、3本
の把持爪172間に頭部52Bが進入するとオフとな
り、頭部検出信号を制御装置に入力する。制御装置は、
頭部検出センサ227の検出信号を受けると、着脱チャ
ック140の下降速度を小さくし、密着センサ230が
オフすることにより、着脱チャック140がロッド単体
52S1の把持位置まで下降したことを検知し、回転ユ
ニット138の下降を停止する(図43ステップ30
2、304)。その後、制御装置は、着脱チャック14
0のエア駆動部174を作動し、3本の把持爪172を
閉じて頭部52Bを把持する(ステップ306)。この
把持の完了は、センサ取付リング214の上部に設けた
把持センサ220がオンすることにより検出される。こ
のとき、把持爪172に設けた突起176が頭部52B
の溝52Eと係合し、着脱チャック140によってロッ
ド単体52Sを分離、吊り上げたときに、ロッド単体5
2S1が落下するのを防止する(図10参照)。
【0085】着脱チャック140によるロッド単体52
S1の把持が完了すると、ステップ308に進んで回転
モータ142を駆動し、図41(1)の矢印340に示
したように、廻り止め機構110の把持しているロッド
単体52S2と最先端のロッド単体52S1とのねじ結
合を解除する方向に着脱チャック140を回転させると
ともに、昇降モータ144を逆回転させ、詳細を後述す
るように、着脱チャック140の回転に同期して、すな
わちロッド単体52S1が抜ける速度に合わせて回転ユ
ニット138を上昇させる(ステップ310)。そし
て、制御装置は、ステップ312においてロッド単体5
2S1がその下のロッド単体52S2から分離されたか
否かが判断する。
【0086】すなわち、制御装置は、廻り止め機構11
0の側方に設けた着脱センサ124の出力信号を取り込
み、着脱センサ124がオンしたか否かを監視し、ロッ
ド単体52S1が下方のロッド単体52S2から分離さ
れたかを判断する。着脱センサ124がオンしていない
場合、ロッド単体52S1が分離されていないとしてス
テップ308に戻り、ステップ308、310の処理を
繰り返す。また、センサ124A〜124Cがオンする
とともに、センサ124Dがオンした場合には、ロッド
単体52S1がロッド単体52S2から完全に分離され
たものと判断し、図41(2)のように着脱チャック1
40を移送位置まで上昇させ(ステップ314)、ステ
ップ316のように取り外したロッド単体52S1をロ
ッド搬送装置70に渡す(図41(3)、(4)参
照)。
【0087】ロッド単体52S1がロッド単体52S2
から分離されると、廻り止め機構110の油圧シリンダ
114が作動され、シリンダロッドが引き込まれて旋回
アーム112が制動解除方向に回動し、図41(2)に
示したように、ロッド単体52S2の把持、制動が解除
される。この制動が解除されたことは、旋回アーム11
2の後部側が制動解除センサ130の上方に旋回移動す
ることにより、制動解除センサ130により検出され
る。また、廻り止め機構110による制動の解除と平行
して上部チャックユニット84の閉動作が行われるとと
もに、前記したと同様にして上部チャックユニット84
への吊りロッド52の荷重の移行が行われ、ボイラジャ
ッキ60のラム76が上部チャックユニット84を介し
て吊りロッド52を支持する。
【0088】その後、ラム76は、吊りロッド52を押
し上げてロッド単体52S2の頭部52Bを廻り止め機
構110の作動位置まで上昇させる(図41(4))。
そして、ラム76が上昇端に達すると、前記したと同様
に、制御装置は下部チャックユニット86を閉動作し、
ラム76を少し下降させて吊りロッド52の荷重を下部
チャックユニット86側に移行させる(図42
(1))。そして、吊りロッド52の荷重が下部チャッ
クユニット86によって支持されると、上部チャックユ
ニット84を開動作し、また廻り止め機構110を作動
してロッド単体52Sの頭部52B3を把持してロッド
単体52S3の制動を行う(図42(2))。
【0089】一方、ロッド自動着脱装置68は、ロッド
搬送装置70へのロッド単体52S1の受け渡しが終了
すると、図42(1)に示したように、次のロッド単体
52S2を取り外すためにロッド単体52S2の上方に
移動させられる。また、ロッド搬送装置70は、ロッド
自動着脱装置68から受け取ったロッド単体51S1を
ロッド収納箱54側に搬送し、図42(2)のようにロ
ッド収納箱54に収納する。そして、着脱装置68は、
前記と同様にして回転ユニット138が下降され、着脱
チャック140がロッド単体52S2の頭部52を把持
する(図43(3))。その後は、図41(1)以下の
動作が繰り返される。
【0090】図43のステップ310における回転ユニ
ット138の上昇制御速度は、図44のようにして行わ
れる。制御装置は、ステップ320に示したように、回
転検出センサ196の出力信号を取り込み、着脱チャッ
ク140の回転速度を求めるとともに(ステップ32
0)、ロッド単体52Sに形成したねじ部のねじピッチ
から着脱チャック140の上昇速度を演算する(ステッ
プ322)。そして、この求めた着脱チャック140の
上昇速度に基づいて昇降モータ144を駆動するととも
に、ロータリエンコーダ262の検出信号を受けて昇降
モータ144の回転速度を制御し、着脱チャック140
の上昇速度と等しい速度で回転ユニット138の全体を
上昇させる(ステップ344)。このとき、ロッド単体
52S1が回転してロッド単体52S2から抜けること
による着脱チャック140の上昇速度と昇降モータ14
4による回転ユニット138の上昇速度との偏差は、軸
方向偏位吸収手段を構成している圧縮ばね160の伸縮
により吸収される。そして、制御装置は、ばね伸縮セン
サ186の出力信号を読み込み、センサ186がオンし
ているか否かを判断する(ステップ326)。ばね伸縮
センサ186がオンしている場合、着脱チャック140
の上昇速度が回転ユニット138の上昇速度より大きい
ために圧縮ばね160が圧縮され過ぎ、距離検出板18
0とばね伸縮センサ186との距離がd 0 以下になった
ものと判断し、昇降モータ144の回転速度を所定量だ
け大きくして回転ユニット138の上昇速度を上げたの
ち(ステップ328)、ステップ330に進む。一方、
ばね伸縮センサ186がオンしていない場合、ステップ
326からステップ330に進む。
【0091】ステップ330において、制御装置は、ば
ね伸縮センサ188の出力信号を読み込み、このセンサ
188がオフしているか否かを調べる。ばね伸縮センサ
188がオフしている場合、着脱チャック140の上昇
速度が回転ユニット138の上昇速度より小さ過ぎ、圧
縮ばね160が引き伸ばされて距離検出板180がばね
伸縮センサ188から距離d1 +5mm以上離れている
ものと判断し、ステップ332のように回転ユニット1
38の上昇速度を所定量小さくして速度制御の処理を終
了する。また、ステップ330において、ばね伸縮セン
サ188がオフしていない場合には、回転ユニット13
8の上昇速度が適正範囲であるとして速度制御処理を終
了し、図43のステップ312に進む。
【0092】《ロッド単体の連結・吊りロッドの吊り下
ろし》吊りロッド52の上端にロッド単体52Sを連結
しつつ吊りロッド52を吊り下ろす場合は、次のように
して行う。まず、ロッド単体52Sを連結する場合の初
期状態は、図45(1)に示したようになっていて、ロ
ッド自動着脱装置68の着脱チャック140が、ロッド
搬送装置70のロッド受け渡し位置に待機している。ま
た、上部チャックユニット84が開放されており、下部
チャックユニット86が閉じて吊りロッド52の荷重を
支持している。そして、吊りロッド52の最上端のロッ
ド単体52S2が頭部52Bを廻り止め機構110の加
圧ブロック116によって挟持、制動されている。
【0093】この状態において、ロッド単体52S2に
連結すべきロッド単体52S1がロッド収納箱54から
ロッド搬送装置70に移載され、着脱チャック140の
下方に搬送される(図45(2)、(3))。一方、制
御装置は、ボイラジャッキ60のラム76を上昇させて
上部チャックユニット84をロッド単体52S2のネッ
ク部に移動させ、上部チャックユニット84を閉動作し
て吊りロッド52の荷重を受ける準備をする。そして、
制御装置は、搬送装置68の着脱チャック140によっ
てロッド単体52S1の頭部52Bを把持させたのち
(図45(4))、横行モータ268を駆動して図46
(1)に示したように、吊りロッド52の上方に移送す
る(図48ステップ350)。
【0094】その後、制御装置は、昇降モータ144を
駆動して回転ユニット138を介して着脱チャック14
0をゆっくり降下させる(ステップ352)。この着脱
チャック140の降下は、図46(2)に示してあるよ
うに、チャック140に把持されたロッド単体52S1
の雄ねじ部52Cの先端(下端)がロッド単体52S2
の雌ねじ部52Dに突き合され、ロッド単体52S1が
ロッド単体52S2の上に乗るまで行われる。すなわ
ち、制御装置は、着脱センサ124Cの出力信号を監視
し、このセンサ124Cの出力がオフとなったことによ
って、ロッド単体52S1の雄ねじ部52Cとロッド単
体52S2の雌ねじ部52Dとが突き合され、ロッド単
体52S1が連結位置まで下降してロッド単体52S2
の上に乗ったことを検知し、回転ユニット138の下降
動作を停止する(ステップ354)。
【0095】次に、制御装置は、回転ユニット138の
降下を停止した状態で、図46(3)の矢印342に示
したように、両ロッド単体52S1、52S2をねじ結
合させる方向に回転モータ142を低速回転(例えば、
ねじピッチが12mmの場合50rpm)させ、着脱チ
ャック140を1回転させる(ステップ356)。そし
て、制御装置は、回転モータ142の駆動電流から回転
モータ142の負荷トルクを求めるとともに、ばね伸縮
センサ188の出力信号を監視し、両ロッド単体52S
1、52S2のねじ部が噛み合ったか否かを判断する
(ステップ358)。
【0096】すなわち、ロッド単体52S1は、ロッド
単体52S2のねじ部が噛み合うと下方に螺進する。こ
のため、着脱チャック140は、ロッド単体52S1に
引かれ軸方向偏位をなし、スライド軸156を介して圧
縮ばね160を伸長しつつ下降する。したがって、スラ
イド軸156に取り付けた距離検出板180がスライド
軸156と一体に下降し、ばね伸縮センサ188と距離
検出板180との距離がd1 +5mm以上になるとばね
伸縮センサ188の出力をオフし、制御装置はこの伸縮
センサ188がオフしたことにより、両ロッド単体52
S1、52S2のねじ部が噛み合った(螺合した)もの
と判断する。そして、ロッド単体52S1とロッド単体
52S2とは、ロッド単体52S1が圧縮ばね160に
より上方に引かれた状態で下降すため、両者のねじ部が
そのねじ面のバックラッシを利用して螺合される。
【0097】制御装置は、ステップ358において両ロ
ッド単体のねじ部が噛み合っていないと判断した場合、
ステップ360に進んで求めた回転モータ142の負荷
トルクが予め与えられた設定値以下か否かを判断する。
そして、トルクが設定値以下であれば、ステップ356
に戻って着脱チャック140の低速回転を続行する。ま
た、ステップ360において回転モータ142の負荷ト
ルクが設定値より大きい場合、両ロッド単体52S1、
52S2のねじ部が噛み合わずにかじりを生じたものと
して回転モータ142の駆動を停止し、アラームを発生
して異常が生じたことをオペレータに告知する(ステッ
プ362)。
【0098】なお、ロッド単体52S1がロッド単体5
2S2に対して軸心がややずれて乗ったとしても、着脱
チャック140はばねカップリング170によって首振
り可能に支持されているため、ばねカップリング170
によって回転軸のずれが吸収され、両ロッド単体52S
1、52S2のねじ部を容易に噛み合わせることができ
る。また、ロッド単体52S1がロッド単体52S2の
上に乗ったときに両者の軸心がずれている場合、ロッド
単体52S1(着脱チャック140)をゆっくり回転さ
せることにより、両者の軸心を容易に合せることができ
る。すなわち、ねじは、通常、結合を容易にするため、
端部をテーパ状に形成している。このため、ロッド単体
52S1を把持している着脱チャック140は、ばねカ
ップリング170によって首振り可能に支持されてお
り、着脱チャック140を低速回転させると、ロッド単
体52S1の雄ねじ部下端テーパ部がロッド単体52S
2の雌ねじ部上端テーパ部内に落ち込み、自然に軸心が
合うようになる。
【0099】ステップ358において両ロッド単体52
S1、52S2のねじ部が噛み合ったことが確認される
と、制御装置は、所定の回転速度でねじ結合が行われる
方向に着脱チャック140を高速回転させ(ステップ3
64)、また詳細を後述するように、ロッド単体52S
1が下方に螺進することによる着脱チャック140の下
降速度に合わせて昇降モータ144を駆動し、回転ユニ
ット138の下降速度制御を行うとともに(ステップ3
66)、両ロッド単体52S1、52S2が完全に連結
されたか否かを判断する(ステップ368)。
【0100】なお、着脱チャック140の回転速度は、
例えばねじピッチが12mmである場合、着脱チャック
140の下降速度が600mm/min程度となる速度
である。また、両ロッド単体が連結を完了したか否かの
判断は、着脱センサ124A、124Cがオフになると
ともに、回転モータ142の負荷トルクが設定値以上と
なったことを検出して行われる。そして、実施の形態に
おいては、2つのセンサ124A、124Cによって連
結状態を検出するようにしているため、振動や振れなど
によっていずれか一方のセンサがオフになったとしても
連結完了と判断されず、装置の信頼正が向上する。
【0101】ステップ368において両ロッド単位52
S1、52S2の連結が完了していない場合は、ステッ
プ364に戻って着脱チャック140の回転・下降の制
御を行い、連結が完了したときには、ステップ370に
進んで着脱チャック140の回転と回転ユニット138
の下降とを停止する。その後、制御装置は、図46
(4)に示したように、着脱チャック140を開いてロ
ッド単体52Sの搬送位置に上昇させ(ステップ37
2)、ロッド単体52Sの連結制御を終了する。
【0102】前記したステップ366のロッド単体の連
結時における回転ユニット138の下降速度制御は、図
49のように行われる。まず、制御装置は、回転検出セ
ンサ196の出力信号から着脱チャック140の回転速
度を演算するとともに、着脱チャック140の降下速度
を算出する(ステップ380、382)。そして、制御
装置は、昇降モータ144を駆動して着脱チャック14
0の下降速度に見合った速度で回転ユニット138を下
降させる。このとき、制御装置は、ばね伸縮センサ18
8とばね伸縮センサ186との出力信号を監視し、回転
ユニット138の下降速度が着脱チャック140の下降
速度とずれないようにする。
【0103】すなわち、制御装置は、ステップ386に
示したように、ばね伸縮センサ188がオフになってい
るか否かを調べる。このばね伸縮センサ188がオフに
なっている場合には、回転ユニット138の下降速度が
着脱チャック140の下降速度より遅く、圧縮ばね16
0が引き伸ばされていると判断して昇降モータ144の
回転速度を所定量だけ上げ、ステップ388のように回
転ユニット138の下降速度を大きくしてステップ39
0に進む。一方、ステップ386においてばね伸縮セン
サ188がオフしていないと判断した場合には、そのま
まステップ390に進んでばね伸縮センサ186がオン
しているか否かを判別する。ばね伸縮センサ186がオ
ンしている場合には、回転ユニット138の下降速度が
着脱チャック140の下降速度より大きくなっていると
判断し、回転ユニット138の下降速度を所定量だけ小
さくし(ステップ392)、この下降速度制御の処理を
終了する。そして、ステップ390においてばね伸縮セ
ンサ186がオンしていない場合には、回転ユニット1
38の下降速度が適正であるとしてそのままこの処理を
終了する。
【0104】また、制御装置は、ロッド単体52S1の
連結後、着脱チャック140を開いて所定位置に上昇さ
せると、図46(4)に示したように、上部チャックユ
ニット84を閉じるとともに下部チャックユニット86
を開いて吊りロッド52の荷重を上部チャックユニット
84に移行させる。その後、制御装置は、廻り止め機構
110の油圧シリンダ114を作動してロッド単体52
S2の制動を解除し、ボイラジャッキ60のラム76を
降下させて吊りロッド52の吊り下ろしを行う。そし
て、ロッド単体52S1の頭部52Bが廻り止め機構1
10による制動位置の近くまで吊りロッド52を吊り下
ろすと、下部チャックユニット86を閉じ、吊りロッド
52の荷重を下部チャックユニット86側に移行させ、
吊りロッド52の荷重の移行後、ラム76を再び上昇さ
せる(図47(1)〜(3))。
【0105】一方、ロッド自動着脱装置68は、次に連
結するロッド単体52Sを受け取るべくロッド搬送装置
70の上方に移動させられる(図47(1))。また、
ロッド搬送装置70は、ロッド収納箱54から次に連結
するロッド単体52Sが供給され、このロッド単体52
Sをロッド自動着脱装置68の下方に搬送する。このロ
ッド単体52Sは、着脱装置68によって把持された連
結される吊りロッド52の上方に移送される(図47
(4))。そして、この間に上部チャックユニット84
がラム76によってロッド単体52S1の支持位置まで
上昇させられて閉じられる。その後、図46(2)以降
の操作が繰り返される。
【0106】なお、制御装置は、ばね伸縮センサ18
4、190の出力を監視して着脱チャック140の上限
位置制御と下限位置制御とを行っている。図50は、ロ
ッド単体52Sの連結時におけるチャックの上限位置制
御のフローチャートであり、図51はロッド単体52S
の連結時におけるチャックの下限位置制御のフローチャ
ートである。
【0107】制御装置は、着脱チャック140の回転と
回転ユニット138の下降制御を行っている状態におい
て、図50のステップ400に示したように、所定の周
期で圧縮ばね160の圧縮限界を検出するばね伸縮セン
サ184の出力信号を取り込み、このセンサ184がオ
ンしているか否かを調べる。そして、制御装置は、ばね
伸縮センサ184がオンしていないオフの状態であると
ステップ402に進み、ばね伸縮センサ186がオンし
ているか否かを判断する。ばね伸縮センサ186がオン
していない場合には、そのままこの処理を終了し、ばね
伸縮センサ186がオンしている場合には、着脱チャッ
ク140の下降速度が回転ユニット138の下降速度よ
り小さ目であるとして、回転ユニット138の下降速度
を所定量だけ小さくして処理を終了する。
【0108】一方、ステップ400においてばね伸縮セ
ンサ184のオンを検知した場合には、着脱チャック1
40の下降速度が回転ユニット138の下降速度に比較
して遅過ぎ、機械的破損を生ずるおそれがあるため、ス
テップ406に進んで着脱チャック140の回転を続行
しつつ回転ユニット138の下降を停止する。その後、
制御装置は、着脱チャック140の回転が正常であるか
否かを調べ(ステップ408)、着脱チャック140の
回転が異常の場合、ステップ416に進んでチャック1
40の回転を停止し、アラームを発生してこの処理を終
了する。
【0109】着脱チャック140の回転が正常であるか
否かの判断は、図52のごとくして行われる。図示しな
いモータ駆動判別装置は、回転モータ142に電流また
は電圧が供給され、回転モータ142が回転駆動されて
いる場合、図52(1)に示したような“H”の回転出
力信号を出力する。また、回転センサ196は、回転検
出板178の検出孔192が上方に位置するとオフさ
れ、検出孔192以外の部分が上方に位置すると、回転
検出板178からの反射光を検出してオンする。このた
め、回転モータ142が駆動されてモータの回転出力が
あり、着脱チャック140が正常に回転していると、図
52(2)に示したように、“一定周期のパルスからな
るセンサ信号を出力する。そして、図示しない着脱チャ
ック回転判別装置は、着脱チャック140が正常に回転
している場合、回転モータ142の回転出力信号と、回
転検出センサ194の出力する一定周期のパルスとか
ら、図52(3)に示したような回転が正常であること
を示す“H”を出力する。しかし、回転出力信号が
“H”であるのに回転検出センサ196がパルスを出力
しない場合、着脱チャック140が正常に回転していな
いことを示す“L”を出力する。そこで、制御装置は、
図50のステップ408において着脱チャック回転判別
装置の出力信号を取り込み、その出力信号から着脱チャ
ック140が正常に回転しているか否かを判断する。
【0110】制御装置は、着脱チャック140の回転が
正常である場合、ステップ410に進んでばね伸縮セン
サ186がオフしているかを調べる。このセンサ186
がオフしている場合、着脱チャック140が正常位置ま
で下降している判断し、回転ユニット138の下降制御
を再開してこの制御を終了する(ステップ412)。
【0111】一方、ばね伸縮センサ186がオンしてい
る場合、制御装置は、ステップ410からステップ41
4に進んで回転ユニット138の下降を停止してから所
定時間が経過したか否かを調べる。回転ユニット138
の下降が停止されてから所定時間が経過していないとき
には、ステップ406に戻って回転ユニット138の下
降停止状態を維持する。そして、制御装置は、ステップ
414において、回転ユニット138の下降を停止して
から所定時間が経過しているときには、チャックのゆる
み等の原因により着脱チャック140の回転がロッド単
体52Sに伝わっていない、として着脱チャック140
の回転を停止するとともに、アラームを発生して異常を
告知し(ステップ416)、処理を終了する。
【0112】ロッド単体52Sの連結時におけるチャッ
ク下限位置制御は、次のように行われる。制御装置は、
着脱チャックの回転、回転ユニット138の下降制御を
行っているときに、図51のステップ420のように、
圧縮ばね160伸長限界を検出するばね伸縮センサ19
0の出力信号を所定の周期で取り込み、このセンサ19
0がオフしているかを判断する。ばね伸縮センサ190
がオフしていない場合、着脱チャック140の回転、回
転ユニット138の下降制御をそのまま続行し(ステッ
プ422)、処理を終わる。しかし、ばね伸縮センサ1
90がオフしている場合、制御装置は、着脱チャック1
40の下降速度が回転ユニット138全体の下降速度よ
り速過ぎて機械的破損を生じるおそれがあるため、回転
ユニット138の下降速度を所定量だけ大きくする(ス
テップ424)。その後、制御装置は、回転ユニット1
38の下降速度が限界の大きさであるか否かを判断し
(ステップ426)、回転ユニット138の下降速度が
上限に達していない場合、そのままこの処理を終了し、
回転ユニット138の下降速度が上限に達している場合
には、ステップ428のように、着脱シャック140の
回転速度を所定量だけ小さくしてロッド単体52Sのね
じ込み速さを遅くして処理を終了する。なお、チャック
の上限位置制御および下限位置制御は、ボイラモジュー
ル56の吊り上げ時にも行われる。
【0113】《ロッド単体の受渡し、搬送》ロッド自動
着脱装置60とロッド搬送装置70と間のロッド単体5
2Sの受渡し、ロッド搬送装置70によるロッド単体5
2Sの搬送は、次のごとくして行われる。
【0114】ロッド単体52Sの取り外し時のロッド収
納モードにおいては、ロッド搬送装置70の搬送チェー
ン752が図20の反時計方向に駆動、回転させられ
る。そして、ロッド受渡し位置である横フレームの先端
部に設けた保持部材センサ824は、移動してきたロッ
ド保持部材790の側方に設けたストライカ822から
の反射光を検出してオンとなり、このオン信号を制御盤
754に設けた搬送装置用制御装置に送出する。この制
御装置は、センサ824からのオン信号により、ロッド
保持部材790が受渡し位置にきたことを検知し、駆動
モータ740を停止させて保持部材790を受渡し位置
に停止させる。
【0115】一方、着脱装置用制御装置は、ロッド自動
着脱装置60が着脱チャック140によって吊りロッド
52からロッド単体52Sを取り外すと、横行モータ2
68を駆動してロッド着脱装置68をロッド搬送装置7
0の受渡し位置の上方に移動させる。そして、中央制御
装置640からロッド保持部材790が受渡し位置にあ
ることの情報を受け取ると昇降モータ144を駆動し、
回転ユニット138を介して着脱チャック140が把持
しているロッド単体52Sを下降させる。ロッド単体5
2Sが下降して下端部が受取センサ836をオフし、セ
ンサ836のオフ信号が搬送装置用制御装置、中央制御
装置64を介して着脱装置用制御装置に与えられると、
着脱用制御装置は、ロッド自動着脱装置68の着脱チャ
ック140を開放して回転ユニット138を上昇させ、
着脱装置68を次のロッド単体52Sを取り外す位置に
移動させる。
【0116】搬送装置用制御装置は、回転ユニット13
8が上昇すると駆動モータ740を駆動して搬送チェー
ン752を図20の反時計方向に回転させる。そして、
ロッド単体52Sを保持したロッド保持部材790がガ
イドレール786に沿って下降し、ロッド搬送装置70
の下方の払出し位置にくると、ロッド検出センサ844
がオフして検出信号を出力する。これにより、搬送装置
用制御装置は、駆動モータ740を停止し、ロッド単体
52Sを払出し位置に停止させる。そして、ロッド検出
センサ844がオンして作業者によりロッド単体52S
がロッド保持部材790から取り外されたことを検知す
ると、制御装置は再び駆動モータを駆動してロッド保持
部材790を受渡し位置に停止させる。
【0117】一方、ロッド単体52Sを吊りロッド52
の先端に接続するロッド払出しモードの場合、作業者が
払出し位置に停止しているロッド保持部材790にロッ
ド単体52Sを配置すると、それがロッド検出センサ8
44によって検出され、搬送装置用制御装置が駆動モー
タを駆動して搬送チェーン752を図20の時計方向に
回転させ、ロッド単体52Sを横フレーム738先端の
受渡し位置に向けて移動させる。そして、受渡し位置に
設けた保持部材センサ826は、ロッド保持部材790
と一体に移動してくるストライカ822を検出してオン
信号を出力する。これにより、搬送チェーン752の回
転が停止され、上方に待機していたロッド自動着脱装置
68のチャック140が下降して受渡し位置に搬送され
てきたロッド単体52Sの頭部52Bを把持する。ロッ
ド単体52Sを把持した着脱チャック140が上昇し、
ロッド単体52Sの下端が受渡しセンサ832の上方に
なると、このセンサ832がオンする。これにより、搬
送装置用制御装置は、搬送チェーン752を再び図20
の時計方向に回転させて次のロッド単体52Sを受渡し
位置に搬送する。また、ロッド自動着脱装置68は、昇
降ユニット138が所定の高さまで上昇すると、横行モ
ータ268を駆動してロッド着脱装置68を吊りロッド
52の上方に移動させる。
【0118】《ジャッキの同調制御》ボイラモジュール
56を平行に昇降させるための同調制御は、次のように
して行われる。図53は、ボイラモジュール56を吊り
上げる場合のジャッキの同調制御を説明するプログラム
アナリシス ダイアグラム(PAD)である。
【0119】ボイラジャッキ60の運転開始時、中央制
御装置640またはローカル制御装置644A、644
B、……は、各ボイラジャッキ60を同一の出力、例え
ば定格出力の運転をするように運転指令を各ジャッキ6
0に対応したジャッキコントローラ646に与える。そ
して、中央制御装置640またはローカル制御装置64
4A、644B、……は、所定の周期で各ジャッキコン
トローラ646が出力するボイラジャッキ60のストロ
ーク値(ストローク変位)を弁開度の運転状態を示す信
号などとともに順次読み込み、同調制御部680のジャ
ッキ作動検出回路681に与える(図53ボックス71
0)。ジャッキ作動検出回路681は、対象ジャッキが
作動中か否かを判断し(ボックス711)、作動中であ
ればそのジャッキの番号を運転状態識別回路686に入
力するとともに、ジャッキ番号と作動開始からのストロ
ーク変位とを基準ジャッキ選択回路682に送出する。
【0120】運転状態識別回路686は、運転状態記憶
回路698に書き込まれている対象ジャッキの運転状態
からそのジャッキが定格運転中か否かを判断し(ボック
ス712)、判断結果を基準ジャッキ選択回路682に
入力する。基準ジャッキ選択回路は、ジャッキ作動検出
回路681から入力したストロークデータをジャッキ番
号とともに内部メモリに書き込み、定格運転中のジャッ
キについて相互のストローク値を比較し、初期位置から
のストローク変位が最も小さい遅れているジャッキを選
択してこれを基準ジャッキとする(ボックス713、7
14)。
【0121】また、基準ジャッキ選択回路682は、ボ
ックス715〜717のように、ジャッキデータが与え
られてジャッキが作動中であると判断された対象ジャッ
キが基準ジャッキでない場合、基準ジャッキと対象ジャ
ッキとのストロークデータを順次偏差演算回路684に
送出して両者の偏差δを演算させる。そして、運転状態
識別回路686は、対象ジャッキが減速運転中か否かを
判断し(ボックス718)、減速運転でなく定格運転中
であると、切換回路688を介して偏差演算回路684
を比較判定回路690側に接続し、対象ジャッキについ
て偏差演算回路684が求めたストローク偏差δを比較
判定回路690に入力する(ボックス719)。
【0122】比較判定回路690は、入力された偏差δ
を基準値設定回路694に設定されている許容値である
基準値(例えば2mm)と比較し、偏差δが許容値以上
であると運転出力変更回路696に出力を低下させる信
号を出力し、偏差δが許容値に達していない場合、特に
信号を出力しない。運転出力変更回路696は、比較判
定回路690から信号が入力しない場合、対象ジャッキ
の定格運転を継続し、信号が入力すると、対象ジャッキ
の出力を予め定めた出力(実施例の場合、定格出力の6
0%)にするよう1段減速指令信号を出力する(ボック
ス720)。この運転指令信号は、中央制御装置640
またはローカル制御装置644から通信回線642を介
して対象ジャッキのジャッキコントローラ646に与え
られ、そのジャッキコントローラ646が流量調整弁6
66を介して対象ボイラジャッキ60の出力を定格の6
0%に落とす。これにより、例えばボイラジャッキ60
が上昇モードで運転されている場合、ラム76の上昇速
度が図55に示したように点aにおいて定格(100
%)から60%に減速される。
【0123】運転出力変更回路696は、対象ジャッキ
の1段減速指令を出力すると、対象ジャッキが1段減速
状態にあることを運転状態記憶回路698に書き込むと
ともに、時間演算書込回路700に時間演算開始信号を
与える。時間演算書込回路700は、タイマ702の出
力に基づいて、運転出力変更回路696による指令を与
えられた時刻t1 からの時間を演算して運転状態記憶回
路698に対象ジャッキに対応させて書き込む(ボック
ス721)。
【0124】一方、ボックス718において、運転状態
識別回路686が運転状態記憶回路698に記録されて
いる運転状態から、対象ジャッキが減速運転中であると
判断すると、切換回路688を切り換えて偏差演算回路
684を偏差零判定回路692側に接続する。これによ
り、偏差演算回路684の求めた偏差δは、偏差零判定
回路692に入力し、偏差零判定回路692が対象ジャ
ッキと基準ジャッキとのストローク偏差δが零より大き
いか否かを判断する(ボックス722)。そして、偏差
零判定回路692は偏差δ>0である場合、その旨を運
転出力変更回路696に出力する。運転出力変更回路6
96は、偏差零判定回路からδ>0であることを示す信
号が入力すると、運転状態記憶回路698に書き込まれ
ている対象ジャッキの運転状態と、1段減速指令を出力
してからの時間とを読み出し、図54に示したように、
ジャッキの運転状態を判断するとともに、1段減速指令
を出力してから所定の時間が経過したか否かを判断し、
所定の時間が経過している場合、ボックス724、72
5に示したように、2段減速指令信号または3段減速指
令信号を出力する。
【0125】すなわち、運転出力変更回路696は、対
象ジャッキが1段減速運転をしている場合、1段減速運
転を開始してから所定時間、例えば8秒経過したか否か
を判断する。そして、1段減速運転を開始してから8秒
を経過していないときは、1段減速運転を継続させ、8
秒が経過して時刻t2 になっているときには、対象ジャ
ッキの出力をさらに下げる(例えば、定格の40%に下
げる)よう、2段減速指令信号を出力するとともに、対
象ジャッキが2段減速運転状態にあることを運転記憶回
路698に書き込む。また、δ>0であって、対象ジャ
ッキが2段減速運転状態である場合、2段減速運転を開
始してから所定時間(例えば、3秒)が経過して時刻t
3 になったときは、対象ジャッキを例えば定格の20%
で運転するよう、3段減速運転指令を出力する。
【0126】偏差零判定回路692が偏差演算回路68
4の求めた偏差δが零以下となった場合、すなわちδ≦
0であることを確認すると、その旨を運転出力変更回路
696に入力する。そして、運転出力変更回路696
は、対象ジャッキの減速運転を開始したのちに、δ≦0
を示す信号を受け取ると、その対象ジャッキを元の定格
運転に戻し(ボックス726)、時間演算書込回路70
0の時間演算をクリアさせ、運転状態記憶回路698の
対象ジャッキの運転状態を定格運転に書き改める(ボッ
クス727)。以後は、上記の処理が繰り返し行われ
る。図55には、3段減速運転を行って、時刻t4 に偏
差零判定回路692からδ≦0であることを示す信号を
受け取り、対象ジャッキの出力を初期の定格運転に戻し
た制御のストローク変化が示しある。そして、ストロー
ク偏差が基準値以上となったジャッキが複数ある場合、
各ジャッキについて同様の制御を行う。また、ボイラモ
ジュール56を吊り下ろすボイラジャッキ60の下降モ
ードにおける同調制御も同様にして行われる。
【0127】このように、ストローク変位が最小である
ジャッキを基準にして他のジャッキの出力を低下させ
て、制御対象ジャッキのストローク変位を基準ジャッキ
のストローク変位と等しくなるように制御しているた
め、制御が容易で揚重物であるボイラモジュール56を
ほぼ平行に昇降することができる。しかも、対象ジャッ
キの出力を制御する場合、定格に対して予め定めた出力
割合に低下させるようにしているため、複雑な制御を避
けることができるとともに、高価なセンサなどを必要と
せず、装置の簡素化とコストの低減を図ることができ
る。また、段階的に複数回出力を低下させるようにして
いるため、対象ジャッキのストローク変位が基準ジャッ
キのストローク変位以下にオーバーシュートするのを避
けることができる。
【0128】なお、3段減速指令を与えてから所定時
間、例えば2秒経過してもδ≦0とならない場合、対象
ジャッキのストローク変位が基準ジャッキのストローク
変位と一致するまで作動を停止する信号を出力するよう
にしてもよし、3段減速運転指令に代えて、運転停止指
令を与えるようにしてもよい。
【0129】ジャッキの同調制御において、各ジャッキ
間のストローク変位に差が生じた場合、その差は大梁5
00を支持している天秤装置512によって吸収され
る。すなわち、例えば上昇モードにおいて、吊りロッド
52を介して上部天秤梁516を支持している、図27
に示したボイラジャッキ60A、60Bのラム76の上
昇速度に差が生じ、ボイラジャッキ60Bのロッド吊り
上げ速度がボイラジャッキ60Aより大きくなると、上
部天秤梁516がピン520を中心に図27の時計方向
に回動する。そして、上部天秤梁516は、吊り替えプ
レート514に枢着してあるとともに、連結具である吊
りロッド52のナット551と上部天秤516との間に
円筒座550、天秤受け座608が配置してあって、こ
の円筒座550、天秤受け座608を介して上部天秤梁
516が支持されているため、上部天秤梁516が傾斜
したとしてもその傾斜が円筒座550、天秤受け座60
8によって吸収され、上部天秤516が傾斜したとして
も吊りロッド52に大きな曲げ応力が作用するのを避け
ることができる。従って、吊りロッド52の軸振れを防
止でき、吊りロッド52が曲ってロッド単体52Sの取
り外しが困難になったり、ロッド単体52Sが使用不能
になったりするのを防止することができる。下降モード
の場合も同様である。
【0130】また、大梁500の長手方向両端間または
左右側間に上昇速度に差が生じた場合、すなわち、図2
8に示したボイラジャッキ60A側とボイラジャッキ6
0C側、または図28の紙面に直交した方向の両端にお
ける吊りロッド52の間に上昇速度の差が生じた場合、
この速度差は下部天秤梁518と大梁500との間に設
けた荷重受け機構534によって吸収される。例えば、
ボイラジャッキ60A側のロッド52の上昇速度がボイ
ラジャッキ60C側の吊りロッド52の上昇速度より大
きくなった場合、下部天秤梁518が受け座540を介
して大梁500を支持している球面座536の上面中央
を中心に図28の時計方向に回動する。このとき、球面
座536の周囲に配設してある規制リング542は、緩
衝材546を介して下部天秤梁518に取り付けたある
ため、下部天秤梁518の持ち上げられる側が弾性変形
して沈み込んで下部天秤梁518の回動を可能にする。
そして、下部天秤梁518は、ピン522を介して、吊
りロッド52の下端に取り付けた吊り替えプレート51
4に枢着してあるため、吊りロッド52に曲げ応力を作
用させて吊りロッド52の軸振れを生じさせることがな
く、吊りロッド52の損傷が防止される。大梁500の
長手方向における上昇速度に差が生じた場合も同様であ
り、下降モードの場合も同様である。
【0131】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ロッド単体を螺着連結してある吊りロッドから、ロ
ッド着脱手段によって取り外したロッド単体を、ロッド
搬送手段の受け渡し可能な位置に移動させてロッド搬送
手段に渡し、ロッド搬送手段によってロッド収納位置に
搬送するとともに、ロッド単体を吊りロッドに螺着連結
する場合は、ロッド搬送手段によってロッド単体をロッ
ド収納位置からロッド受渡し位置に搬送し、その後ロッ
ド着脱手段によって把持し、連結位置に搬入して連結を
行うようにしたことにより、吊りロッドを構成するロッ
ド単体を分離したり、連結する作業を自動的に行うこと
ができるとともに、ロッド着脱手段へロッド単体を受け
渡すロッド受渡し位置とロッド収納位置との間のロッド
単体の搬送を容易に行うことができる。また、ロッド受
渡し位置とロッド収納位置との間をロッド搬送手段によ
って行うため、ロッド単体の搬送に要する労力を軽減
し、ロッド単体の搬送を容易、確実に行える。
【0132】そして、本発明においては、スプロケット
等の方向転換部を備えたフレームをモジュール化したこ
とにより、ロッド受渡し側のモジュールとロッド収納側
のモジュールとの間に中間のフレームを任意に連結する
ことにより、周回距離を容易に変更でき、ロッド搬送手
段の搬送経路の長さを容易に変えられ、ロッド受渡し位
置とロッド収納位置とを任意に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る揚重ジャッキシステ
ムの全体の概略図である。
【図2】実施の形態に係るボイラジャッキ装置の部分断
面側面図である。
【図3】図2のA矢視図であって、実施の形態に係る上
部チャックユニットの平面図である。
【図4】図3のC−C線に沿う断面図である。
【図5】実施の形態に係る上部チャックユニットのセン
サブラケットを取り外した状態の側面図である。
【図6】図2のB矢視図であっって、廻り止め機構の平
面図である。
【図7】図6のD−D線に沿う矢視図である。
【図8】図6のF−F線とG−G線とに沿う断面図であ
る。
【図9】実施の形態に係るボイラジャッキ装置とロッド
自動着脱装置との組立構成図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るロッド自動着脱装
置の回転ユニットの断面図である。
【図11】実施の形態に係るロッド自動着脱装置の回転
ユニットの正面図である。
【図12】図11のH−H線に沿う断面図である。
【図13】図11のI−I線に沿う断面図である。
【図14】図11のJ−J線に沿う断面図である。
【図15】実施の形態に係るロッド自動着脱装置の縦断
面図である。
【図16】実施の形態に係るロッド自動着脱装置の回転
ユニットを取り外した状態の正面図である。
【図17】図16のK−K線に沿う断面図である。
【図18】実施の形態に係るロッド自動着脱装置の回転
ユニットの上下位置を検出するセンサの取付状態を示す
平面図と図18(1)のL−L線に沿う断面図である。
【図19】図18のM−M線に沿う矢視図である。
【図20】実施の形態に係るロッド搬送装置の側面図で
ある。
【図21】実施の形態に係るロッド搬送装置の背面図で
ある。
【図22】実施の形態に係るロッド搬送装置のテンショ
ンスプロケットの取付状態の詳細説明図である。
【図23】実施の形態に係るロッド搬送装置の平面図で
ある。
【図24】実施の形態に係るロッド搬送装置の受渡し位
置部分の詳細を示す拡大平面図である。
【図25】図24のN−N線に沿う断面図と25(1)
のO−O線に沿う断面図である。
【図26】実施の形態に係るロッド搬送装置の払出し部
のロッド位置検出センサの取付状態を示す平面図と正面
図である。
【図27】本発明の実施の形態に係る揚重物を支持する
天秤装置の側面図である。
【図28】実施の形態に係る揚重物を支持する天秤装置
の正面図である。
【図29】実施の形態に係る揚重ジャッキシステムの正
面側から見たボイラジャッキの配置状態を示す図であ
る。
【図30】実施の形態に係る天秤装置と大梁との間に設
けられる荷重受け機構の一部断面図である。
【図31】実施の形態に係る天秤装置の天秤梁を枢着す
る吊り替えプレートの詳細説明図である。
【図32】実施の形態に係る天秤装置を構成する上部天
秤梁の平面図、正面図、底面図である。
【図33】実施の形態に係る上部天秤梁の横断面図と縦
断面図である。
【図34】実施の形態に係る天秤受け座の平面図と正面
図である。
【図35】実施の形態に係る円筒座の詳細を示す一部断
面図である。
【図36】実施の形態に係る揚重ジャッキの同調制御シ
ステムを説明する図である。
【図37】実施の形態に係るジャッキコントローラのブ
ロック図である。
【図38】実施の形態に係る揚重ジャッキの同調制御装
置の要部ブロック図である。
【図39】実施の形態に係る揚重ジャッキの同調制御シ
ステムの信号の流れを説明する図である。
【図40】実施の形態に係るロッド単体の取り外し工程
の一部を説明する模式図である。
【図41】図40の工程に後続するロッド単体の取り外
し工程の一部を説明する模式図である。
【図42】図41の工程に後続するロッド単体の取り外
し工程の一部を説明する模式図である。
【図43】実施の形態に係るロッド自動着脱装置による
ロッド単体の取り外し作業を説明するフローチャートで
ある。
【図44】実施の形態に係るロッド自動着脱装置による
回転ユニットの上昇制御を説明するフローチャートであ
る。
【図45】実施の形態に係るロッド自動着脱装置による
ロッド単体を連結する工程の一部を説明する模式図であ
る。
【図46】図45の工程に後続するロッド単体を連結す
る工程の一部を説明する模式図である。
【図47】図46の工程に後続するロッド単体を連結す
る工程の一部を説明する模式図である。
【図48】実施の形態に係るロッド自動着脱装置による
ロッド単体の連結作業を説明するフローチャートであ
る。
【図49】実施の形態に係るロッド自動着脱装置による
回転ユニットの下降制御を説明するフローチャートであ
る。
【図50】実施の形態に係るロッド自動着脱装置のロッ
ド単体連結時におけるチャック上限位置制御を説明する
フローチャートである。
【図51】実施の形態に係るロッド自動着脱装置のロッ
ド単体連結時におけるチャック下限位置制御を説明する
フローチャートである。
【図52】実施の形態に係るロッド自動着脱装置の着脱
チャックの回転の異常を検出する方法の説明図である。
【図53】本発明の実施の形態に係るの揚重ジャッキの
同調制御方法を説明するプログラム アナリシス ダイ
アグラム図である。
【図54】実施の形態に係るジャッキの同調制御におけ
る運転状態を変更する際のプログラム アナリシス ダ
イアグラム図である。
【図55】実施の形態に係る揚重ジャッキの同調制御方
法により制御される対象ジャッキのストローク変化を説
明する図である。
【図56】従来例に係るロッド単体の平面図およに正面
図である。
【図57】吊りロッドによるボイラモジュールの揚重状
態の説明図である。
【図58】従来の吊りロッドによる揚重方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
52 吊りロッド 52C 雄ねじ部 52D 雌ねじ部 52S ロッド単体 54 ロッド収納箱 56 ボイラモジュール 60 ボイラジャッキ 68 ロッド着脱手段(ロッド自動着脱装
置) 70 ロッド搬送手段(ロッド搬送装置) 84 上部チャックユニット 86 下部チャックユニット 110 廻り止め機構 138 回転ユニット 140 着脱チャック 142 回転モータ 144 昇降モータ 156、160 軸方向偏位吸収手段(スライド軸、圧
縮ばね) 170 回転軸振れ偏位吸収手段(ばねカップ
リング) 172 把持爪 178 回転検出板 180 距離検出板 196 回転検出センサ 198 原点検出センサ 184、186、188、190 ばね伸縮センサ 500 大梁 512 天秤装置 516 上部天秤梁 518 下部天秤梁 534 荷重受け機構 536 球面座 608 天秤受け座 550 円筒座 730 搬送フレーム 732 上部フレーム 734 中間フレーム 736 下部フレーム 738 横フレーム 740 駆動モータ 750 駆動スプロケット 752 搬送チェーン 756 従動スプロケット 758 アイドルスプロケット 760 テンションスプロケット 790 ロッド保持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小出 英夫 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−132294(JP,A) 特開 昭56−167862(JP,A) 実開 平6−59400(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 1/04 - 1/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッド単体を軸方向に螺着連結して形成
    される揚重用吊りロッドの上端部分を介して昇降させる
    揚重ジャッキシステムにおいて、支持架台に装備される
    ジャッキを備え、前記ジャッキ上方に配置されロッド単
    体を把持して吊りロッド先端に着脱させる回転昇降可能
    なロッド着脱手段を着脱位置から移動可能に設け、当該
    ロッド着脱手段の移動経路に設定されその把持部を介し
    て前記ロッド単体を受け渡し可能な位置と、ロッド収納
    位置との間を周回しつつロッド単体を連続輸送するロッ
    ド搬送手段を設けてなることを特徴とする揚重ジャッキ
    システム。
  2. 【請求項2】 前記ロッド搬送手段は搬送主体の方向転
    換をなすスプロケット等の方向転換部を備えたフレーム
    をモジュール化し、前記ロッド単体の着脱手段への受け
    渡し位置とロッド収納位置との作業位置の変更に応じて
    周回距離を可変としたことを特徴とする請求項1に記載
    の揚重ジャッキシステム。
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