JP3205848U - 刃研ぎ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 荒削り用の砥石を用意する必要がなく、砥石の高寿命化が可能な刃研ぎ装置を提供すること。【解決手段】 砥石2を固定した土台3と、研磨対象の刃物1を着脱可能に取り付ける刃物支持部と、刃物支持部が先端部に設けられた長尺の操作棒部材5と、砥石から離間した位置に設けられ操作棒部材の基端部が上部の垂直軸部に支持された棒支持部7と、土台上に設置され紙やすりPを固定可能な紙やすり台20とを備え、棒支持部が、砥石の上面と刃物支持部に取り付けた前記刃物とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の操作棒部材を垂直軸部を中心に回動可能に支持し、紙やすり台が、紙やすりを砥石上に載置状態で固定可能とされている。【選択図】 図2

Description

本考案は、例えば、カンナ刃、ノミや包丁等の刃物を高精度に研ぐことが可能な刃研ぎ装置に関する。
一般に、カンナ刃、ノミや包丁等の刃物を研ぐには作業者が砥石に刃物の刃先を所定の角度で当てて摺動させることにより研磨を行っている。しかしながら、刃物の種類に応じて刃先の角度が異なり、砥石に対する刃物の接触角度を正確に調整すると共に一定に保持しながら研磨を行う必要がある。このため、刃物の高精度な研磨を行うには、熟練した技を有する職人等でなければ困難であった。
従来、例えば特許文献1では、刃物を保持する保持部にキャスタを設け、所定角度で砥石に刃物を接した状態で保持部を移動させることで研磨を行う刃物研ぎ治具が提案されている。この刃物研ぎ治具では、刃物が砥石に接する角度を調整可能であり、キャスタによってスムーズに刃物を移動させることで、容易に鋭利な刃付けを可能にするものである。
また、特許文献2では、刃物を刃物保持具に固定して所定の角度で研磨板の研磨面に押しつけるようにして刃物保持具を支持する支持台を、研磨面に平行に動かして刃物を研磨する刃物用研磨装置が提案されている。この刃物用研磨装置は、特許文献1と同様に刃物を所定角度で研磨面に当てて移動させることで良好な研磨を実現しようとしている。
上記特許文献1及び2に記載の技術では、作業者の手を刃物に添えて加圧し、刃先を砥石に押し当てた状態で繰り返し摺動させるが、摺動時に刃先への加圧力がバラツキやすく研磨にバラツキが生じてしまっていた。したがって、刃物の刃先と砥石とを所定角度に保持できても、やはり、かなりの熟練者でなければ高精度な研磨が困難であった。
また、刃物を保持する部材で砥石に対する刃先の角度を調整しているが、刃物を保持する部分の近傍で角度を調整する方式であるため、高精度に上記角度を調整することが困難であった。
そこで、本出願人は、刃物の刃先に加える圧力バラツキを抑制し、高精度に設定された接触角度で非常に高精度な研磨を可能にする刃研ぎ装置として、特許文献3に記載の刃研ぎ装置を開発した。この刃研ぎ装置では、砥石と刃物とを所定角度で接触させた状態を維持すると共に、傾斜状態の操作棒部材を回動可能に支持しているので、作業者が操作棒部材を手で回動操作することで操作棒部材及び刃物の自重と長尺で傾斜した操作棒部材の大きな回動ストロークとにより、作業者が加圧しない状態でも一定の圧力が刃先に加わる状態が保持される。このため、刃先に加わる圧力のうち作業者の手による加圧分の割合が低減され、摺動時における作業者の手による加圧バラツキが緩和される。したがって、摺動時における刃物の刃先に加わる接触圧バラツキが抑制され、安定した加圧力で刃物の刃先を砥石上で摺動させることが可能になる。
特開平10−180598号公報 特開平11−347895号公報 特許第4683651号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記特許文献3に記載の技術では、高精度な研磨が可能であるが、同じ砥石上で繰り返し刃先を摺動させると、砥石の一部(特に中央部)が偏って減ってしまう不都合があった。そのため、砥石の交換時期が早くなり、砥石の寿命が短くなってしまう場合があった。また、荒削りと仕上げ研磨とを行う場合、荒削り用と仕上げ用とで異なる砥石を用意する必要があると共に、砥石の交換作業を行う必要があった。
本考案は、前述の課題に鑑みてなされたもので、荒削り用の砥石を用意する必要がなく、砥石の高寿命化が可能な刃研ぎ装置を提供することを目的とする。
本考案は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本考案の刃研ぎ装置は、砥石を固定した土台と、研磨対象の刃物を着脱可能に取り付ける刃物支持部と、前記刃物支持部が先端部に設けられた長尺の操作棒部材と、前記砥石から離間した位置に設けられ前記操作棒部材の基端部が上部の垂直軸部に支持された棒支持部と、前記土台上に設置され紙やすりを固定可能な紙やすり台とを備え、前記棒支持部が、前記砥石の上面と前記刃物支持部に取り付けた前記刃物とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の前記操作棒部材を前記垂直軸部を中心に回動可能に支持し、前記紙やすり台が、前記紙やすりを前記砥石上に載置状態で固定可能とされていることを特徴とする。
この刃研ぎ装置では、紙やすり台が、紙やすりを砥石上に載置状態で固定可能とされているので、刃先を研磨する際に、まず番手の荒い紙やすりを砥石上に載置して荒削りを行い、その後、紙やすりを外してその位置で仕上げ研磨を砥石で行うことができる。このように、荒削りと仕上げ研磨とを紙やすりと砥石とに分けて行うことが容易にでき、荒削り用の砥石が不要であると共に、砥石の偏摩耗を抑制して寿命を延ばすことができる。また、荒削りの際に、砥石が紙やすりの台となり、安定した研磨が可能になると共に、仕上げの際には、紙やすりを外した位置に砥石がセットされているため、そのまま刃先を砥石上で摺動させることが可能である。なお、紙やすりを外した際には、紙やすりの厚み分だけ刃先の位置が下がり、砥石に刃先の当たる角度が若干大きくなることで、良好な仕上げ研磨が可能になる。
第2の考案に係る刃研ぎ装置は、第1の考案において、前記紙やすり台が、前記土台上を水平移動可能に設置されていることを特徴とする。
すなわち、この刃研ぎ装置では、紙やすり台が、土台上を水平移動可能に設置されているので、紙やすり台を水平移動させることで、刃先が当たる位置を適宜変更することができ、紙やすりが摩耗する領域を変更して効率的に使用することができる。
第3の考案に係る刃研ぎ装置は、第1又は第2の考案において、前記紙やすり台が、前記紙やすりの両辺部を着脱可能に固定して張設可能なやすり固定部を有していることを特徴とする。
すなわち、この刃研ぎ装置では、紙やすり台が、紙やすりの両辺部を着脱可能に固定して張設可能なやすり固定部を有しているので、紙やすりを容易に張設でき、たるみを防止して安定した研磨が可能になる。
本考案によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本考案に係る刃研ぎ装置によれば、紙やすり台が、紙やすりを砥石上に載置状態で固定可能とされているので、荒削りと仕上げ研磨とを紙やすりと砥石とに分けて行うことが容易にでき、砥石の減りを抑制して寿命を延ばすことができる。
本考案に係る一実施形態の刃研ぎ装置を示す側面図である。 本実施形態において、荒削り時の刃研ぎ装置を示す上面図である。 本実施形態において、紙やすり台を示す斜視図である。 本実施形態において、紙やすり台を示す分解斜視図である。 本実施形態において、荒削り時の要部の拡大断面図である。 本実施形態において、仕上げ研磨時の刃研ぎ装置を示す上面図である。
以下、本考案に係る刃研ぎ装置の一実施形態を、図1から図6を参照しながら説明する。
本実施形態の刃研ぎ装置は、図1及び図2に示すように、長方形板状の砥石2を固定した土台3と、研磨対象の刃物1を着脱可能に取り付ける刃物支持部4と、刃物支持部4が先端部に設けられた長尺の操作棒部材5と、砥石2から離間した位置に立設され操作棒部材5の基端部が上部の垂直軸部6に回動可能に支持された棒支持部7と、土台3上に設置され紙やすりPを固定可能な紙やすり台20とを備えている。
上記紙やすり台20は、紙やすりPを砥石2上に載置状態で固定可能とされている。
なお、本実施形態では、例えば刃物1としてノミを刃物支持部4に取り付けている。
上記土台3には、砥石2が着脱可能に取り付けられた砥石支持部材8が設けられている。この砥石支持部材8は、砥石2をその長さ方向が土台3の長さ方向に直交するように配置していると共に、土台3の長さ方向にスライド可能かつ着脱可能に土台3の枠内に取り付けられている。また、砥石支持部材8は、その裏面の中央に例えば17mmのボルトナットがワッシャを介して固定されている。
土台3の一端側の枠には、土台3の長さ方向に枠貫通孔3aが形成されており、該枠貫通孔3aには、雄ねじ棒部材11が回転可能にかつ進退不可能に貫通支持されている。一方、砥石支持部材8には、土台3の長さ方向に砥石側貫通孔(図示略)が形成されており、該砥石側貫通孔に雌ねじ部材(図示略)が埋め込まれている。そして、上記雄ねじ棒部材11の先端側は、雄ねじ部材に螺着されて砥石貫通孔を貫通している。
また、雄ねじ棒部材11は、基端側が屈曲したハンドル部11aとされている。すなわち、ハンドル部11aを回すことにより、雄ねじ棒部材11が回転し、螺着された雌ねじ部材が埋め込まれた砥石支持部材8が前後に土台3上を移動する。したがって、この雄ねじ棒部材11及びその取付構造は、砥石2と棒支持部7との距離を変更する距離調整機構として機能する。この雄ねじ棒部材11を操作することにより刃物支持部4に取り付けられた刃物1の刃先を砥石2の上面に位置するように設定する。
棒支持部7の上端に固定された垂直軸部6は、雄ねじ棒とされ、根本部分に3つの調整ナット13が螺着され、その上には、所定長さの高さ調整筒部材14が挿通されている。この高さ調整筒部材14は、異なる長さのものが複数用意されている。また、各高さ調整筒部材14の外周面には、その長さ及び使用時の操作棒部材5の傾斜角度が表示されている。
上記操作棒部材5は、土台3の長さにほぼ同じ又は若干短い(例えば、土台3の長さの90%、1m程度)長尺のパイプ状部材であり、基端部に円環部材15が取り付けられている。この操作棒部材5は、円環部材15に垂直軸部6が挿通されて全体が砥石2側に向けて傾斜状態とされ、高さ調整筒部材14の上端に回動可能に支持されている。このように棒支持部7は、砥石2の上面と操作棒部材5の先端部(すなわち、刃物支持部4に取り付けた刃物1)とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の操作棒部材5を垂直軸部6を中心に回動可能に支持している。
また、それぞれ高さの異なる高さ調整筒部材14を適宜取り替えて使用することにより、円環部材15(操作棒部材5の基端部)の高さ位置を変更することができ、操作棒部材5の傾斜角度及び砥石2と刃物1との接触角度を調整することができる。さらに、調整ナット13を回動させて上下させ、高さ調整筒部材14の高さを変えることで、操作棒部材5の傾斜角度及び砥石2と刃物1との接触角度を微調整することができる。このように、高さ調整筒部材14及び調整ナット13は、操作棒部材5の基端部の高さ位置を変更する高さ調整機構であって、砥石2の上面と刃物1との接触角度を調整可能な角度調整機構として機能する。
上記刃物支持部4は、操作棒部材5の先端部に半筒状に形成され刃物1の柄1aを嵌め込み可能な受け部4aと、受け部4aに刃物1の柄1aを嵌め込んだ状態でその上に被せる半筒部材4bと、柄1aに半筒部材4bを重ねた状態で半筒部材4bと受け部4aとを挟持して刃物1を固定するクランプ部材16とで構成されている。このように刃物支持部4に柄1aが固定された刃物1は、刃先1bが操作棒部材5の先端に配され、紙やすりP又は砥石2の上面に接触するように位置決めされる。このとき、刃物支持部4には、操作棒部材5の回動方向に沿って刃先1bが延在するように刃物1を取り付ける。
また、上記土台3には、棒支持部7に隣接して低部用支持部(棒支持部)107が固定されており、この低部用支持部107上に雄ねじ棒の低部用垂直軸部(垂直軸部)106が立設されている。この低部用垂直軸部106にも、調整ナット13と同様の2つの調整ナット113が根本部分に螺着されていると共に、高さ調整筒部材14と同様の高さ調整筒部材114が挿通されている。この低部用垂直軸部106は、操作棒部材5を水平状態又は浅い角度で支持するためのものであり、高さ調整筒部材114及び調整ナット113はその角度の調整及び微調整するためのものである。したがって、円環部材15を低部用支持部107に挿通させて操作棒部材5の基端部を低部用垂直軸部106で支持することで、操作棒部材5を平行状態や低角度に設定でき、片刃の刃物1の裏面側などを研磨する場合などに好適である。
上記紙やすり台20は、土台3上を水平移動可能に設置されている。すなわち、紙やすり台20は、土台3の幅方向に架け渡された断面コ字状とされ、土台3の延在方向にスライド可能となっている。
この紙やすり台20は、図2から図4に示すように、土台3の両側面に当接する一対の側板部20aと、一対の側板部20a間に架け渡されて設けられていると共に互いの間に紙やすり用空間Sを空けて土台3上に載置される一対の上板部20bとを備えている。
また、紙やすり台20は、紙やすりPの両辺部を着脱可能に固定して張設可能なやすり固定部22を有している。
上記やすり固定部22は、一対の上板部22b上に上板部22bの延在方向に沿って形成された一対の溝部20cと、一対の溝部20c内に紙やすりPの辺部を挟んだ状態で嵌め込んで紙やすりPを張設状態に固定する一対の固定用棒部材21とで構成されている。
次に、本実施形態の刃研ぎ装置を用いた刃物の研磨方法について、荒削り工程と仕上げ研磨工程とに分けて説明する。
荒削り工程では、まず紙やすり台20に荒削り用の紙やすりP(例えば、240番の紙やすり)をやすり固定部22によりセットする。すなわち、図3及び図4に示すように、一対の溝部20c内に紙やすりPの折り曲げた両辺部を差し込んだ状態で、一対の固定用棒部材21を溝部20cに嵌め込んで紙やすりPの両辺部を挟んだ状態で固定すると共に、一対の溝部20c間であって紙やすり用空間S上に紙やすりPを張設状態とする。
次に、仕上げ用の砥石2を砥石支持部材8にセットすると共に、紙やすりPをセットした紙やすり台20を、紙やすりPが砥石2上に位置するようにして土台3上に載置する。
さらに、刃物1を刃物支持部4に取り付ける。この際、刃物1の研ぐ刃先1bの刃面を下側に向けてセットする。さらに、紙やすりP及び砥石2の上面と刃物1との接触角度を調整するため、所定の傾斜角度が得られるように所定長さの高さ調整筒部材14を選択して垂直軸部6に装着する。
次に、操作棒部材5の円環部材15に垂直軸部6を挿通させて操作棒部材5の基端部を垂直軸部6で支持すると共に、雄ねじ棒部材11のハンドル部11aを回転させて砥石支持部材8を移動させ、刃物支持部4に支持された刃物1の刃先1bが砥石2上の紙やすりPに接触するように砥石2の位置を設定する。さらに、紙やすりPの上面と刃物1の刃先1bとの接触角度を微調整するには、調整ナット13を回転させて高さ調整筒部材14及び操作棒部材5の基端部の高さ位置を調整する。
刃先1bの接触角度を調整した後、刃物1の刃先1bが紙やすりPに接触した状態で、操作棒部材5を作業者が手で持って垂直軸部6を中心に回動させ、大きな円弧状の軌跡を描いて刃先1bを摺動させる。この際、刃先1bの摺動方向が、刃物1の刃先1bが延在する方向(刃渡り方向)に一致し、いわゆる横研ぎとなる。また、作業者により操作棒部材5に対して下方への力が適宜加えられるが、この加圧力が変動しても、長尺で傾斜状態とされた操作棒部材5の先端部に加わる圧力変動は抑制され、紙やすりPに接触している刃先1b全体に連続して安定した押圧が加えられる。
また、基端部が位置決めされた長尺な操作棒部材5の回動によって大きな円弧状の軌跡をもって刃先1bが摺動されるため、紙やすりPと刃先1bとのぶれが生じ難く安定した摺動動作が可能である。このように、操作棒部材5の回動による刃先1bの摺動操作を紙やすりP下の砥石2の幅内で繰り返すことで、所定の接触角度で安定した加圧状態を維持しながら刃先1bを良好に荒削り研磨することができる。
なお、刃物1の研磨を繰り返し行って紙やすりPの上面が部分的に磨耗した場合、紙やすり台20を土台3上で適宜スライドさせることで、紙やすりPの刃先1bが当たる領域を変え、摩耗していない面で研磨を行うことができる。
次に、仕上げ研磨工程について説明する。
仕上げ研磨を行う際は、図6に示すように、土台3から紙やすり台20を取り外し、刃物1の刃先1bを砥石2に直接当接させる。
刃物1の刃先1bが砥石2に接触した状態で、操作棒部材5を作業者が手で持って垂直軸部6を中心に回動させ、大きな円弧状の軌跡を描いて刃先1bを摺動させることで、刃先1bの仕上げ研磨を行うことができる。
上述したように本実施形態では、紙やすり台20が、紙やすりPを砥石2上に載置状態で固定可能とされているので、刃先1bを研磨する際に、まず番手の荒い紙やすりPを砥石2上に載置して荒削りを行い、その後、紙やすりPを外してその位置で仕上げ研磨を砥石2で行うことができる。このように、荒削りと仕上げ研磨とを紙やすりPと砥石2とに分けて行うことが容易にでき、荒削り用の砥石が不要であると共に、砥石2の偏摩耗を抑制して寿命を延ばすことができる。
また、荒削りの際に、砥石2が紙やすりPの台となり、安定した研磨が可能になると共に、仕上げの際には、紙やすりPを外した位置に砥石2がセットされているため、そのまま刃先1bを砥石2上で摺動させることが可能である。なお、紙やすりPを外した際には、紙やすりPの厚み分だけ刃先1bの位置が下がり、砥石2に刃先1bの当たる角度が若干大きくなることで、良好な仕上げ研磨が可能になる。
また、紙やすり台20が、土台3上を水平移動可能に設置されているので、紙やすり台20を水平移動させることで、刃先1bが当たる位置を適宜変更することができ、紙やすりPが摩耗する領域を変更して効率的に使用することができる。
さらに、紙やすり台20が、紙やすりPの両辺部を着脱可能に固定して張設可能なやすり固定部22を有しているので、紙やすりPを容易に張設でき、たるみを防止して安定した研磨が可能になる。
なお、本考案の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、刃物1が片刃又は両刃であっても、刃物1の形態に応じて刃物支持部4を適宜選択することで、種々の刃物1を研磨することができる。
また、紙やすり台20に2以上の異なる種類(番数など)の紙やすりPを並べて張設しても構わない。
さらに、砥石支持部材8に1つの砥石2を取り付けているが、2以上の同種類(番数など)又は異なる種類(番数など)の砥石2を並べて取り付けても構わない。
また、上記実施形態のように、やすり固定部22により紙やすりPの両辺部を固定して紙やすりPを張設していることが好ましいが、紙やすりPの両辺部の一方だけを固定して砥石2上に紙やすりPを載置しても構わない。
また、土台3の側部に、操作棒部材5の傾斜角度の目安になるように、分度器の角度表示と同様に角度の表示線及び数値が表示された角度表示板などを取り付けておいても構わない。
また、垂直軸部6又は低部用垂直軸部106と円環部材15とには、ある程度のクリアランスが設定されており、操作棒部材5がその軸線を中心にある程度回動可能とされている。これにより、例えば丸ノミなどの刃先1bがカーブした刃物1でも、摺動時に操作棒部材5を刃先1bのカーブに応じて軸線を中心に回動操作することで、カーブした刃先1bの全体を良好に研磨することが可能になる。
1…刃物、2…砥石、3…土台、4…刃物支持部、5…操作棒部材、6…垂直軸部、7…棒支持部、8…砥石支持部材、20…紙やすり台、22…やすり固定部、P…紙やすり

Claims (3)

  1. 砥石を固定した土台と、
    研磨対象の刃物を着脱可能に取り付ける刃物支持部と、
    前記刃物支持部が先端部に設けられた長尺の操作棒部材と、
    前記砥石から離間した位置に設けられ前記操作棒部材の基端部が上部の垂直軸部に支持された棒支持部と、
    前記土台上に設置され紙やすりを固定可能な紙やすり台とを備え、
    前記棒支持部が、前記砥石の上面と前記刃物支持部に取り付けた前記刃物とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の前記操作棒部材を前記垂直軸部を中心に回動可能に支持し、
    前記紙やすり台が、前記紙やすりを前記砥石上に載置状態で固定可能とされていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  2. 請求項1に記載の刃研ぎ装置において、
    前記紙やすり台が、前記土台上を水平移動可能に設置されていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の刃研ぎ装置において、
    前記紙やすり台が、前記紙やすりの両辺部を着脱可能に固定して張設可能なやすり固定部を有していることを特徴とする刃研ぎ装置。
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