JP4683651B2 - 刃研ぎ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、カンナ刃、ノミや包丁等の刃物を高精度に研ぐことが可能な刃研ぎ装置に関する。
一般に、カンナ刃、ノミや包丁等の刃物を研ぐには作業者が砥石に刃物の刃先を所定の角度で当てて摺動させることにより研磨を行っている。しかしながら、刃物の種類に応じて刃先の角度が異なり、砥石に対する刃物の接触角度を正確に調整すると共に一定に保持しながら研磨を行う必要がある。このため、刃物の高精度な研磨を行うには、熟練した技を有する職人等でなければ困難であった。
従来、例えば特許文献1では、刃物を保持する保持部にキャスタを設け、所定角度で砥石に刃物を接した状態で保持部を移動させることで研磨を行う刃物研ぎ治具が提案されている。この刃物研ぎ治具では、刃物が砥石に接する角度を調整可能であり、キャスタによってスムーズに刃物を移動させることで、容易に鋭利な刃付けを可能にするものである。
また、特許文献2では、刃物を刃物保持具に固定して所定の角度で研磨板の研磨面に押しつけるようにして刃物保持具を支持する支持台を、研磨面に平行に動かして刃物を研磨する刃物用研磨装置が提案されている。この刃物用研磨装置は、特許文献1と同様に刃物を所定角度で研磨面に当てて移動させることで良好な研磨を実現しようとしている。
特開平10−180598号公報 特開平11−347895号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
上記特許文献1及び2に記載の技術では、作業者の手を刃物に添えて加圧し、刃先を砥石に押し当てた状態で繰り返し摺動させるが、摺動時に刃先への加圧力がバラツキやすく研磨にバラツキが生じてしまっていた。したがって、刃物の刃先と砥石とを所定角度に保持できても、やはり、かなりの熟練者でなければ高精度な研磨が困難であった。
また、刃物を保持する部材で砥石に対する刃先の角度を調整しているが、刃物を保持する部分の近傍で角度を調整する方式であるため、高精度に上記角度を調整することが困難であった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、刃物の刃先に加える圧力バラツキを抑制し、高精度に設定された接触角度で非常に高精度な研磨を可能にする刃物研ぎ装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明の刃物研ぎ装置は、砥石を固定した土台と、研磨対象の刃物を着脱可能に取り付ける刃物支持部と、前記刃物支持部が先端部に設けられた長尺の操作棒部材と、前記砥石から離間した位置に設けられ前記操作棒部材の基端部が上部の垂直軸部に支持された棒支持部とを備え、前記棒支持部が、前記砥石の上面と前記刃物支持部に取り付けた前記刃物とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の前記操作棒部材を前記垂直軸部を中心に回動可能に支持していることを特徴とする。
この刃物研ぎ装置では、砥石と刃物とを所定角度で接触させた状態を維持すると共に、傾斜状態の操作棒部材を回動可能に支持しているので、作業者が操作棒部材を手で回動操作することで操作棒部材及び刃物の自重と長尺で傾斜した操作棒部材の大きな回動ストロークとにより、作業者が加圧しない状態でも一定の圧力が刃先に加わる状態が保持される。このため、刃先に加わる圧力のうち作業者の手による加圧分の割合が低減され、摺動時における作業者の手による加圧バラツキが緩和される。したがって、摺動時における刃物の刃先に加わる接触圧バラツキが抑制され、安定した加圧力で刃物の刃先を砥石上で摺動させることが可能になる。
また、本発明の刃物研ぎ装置では、前記刃物支持部が、前記操作棒部材の回動方向に沿って刃先が延在するように前記刃物を取り付けることを特徴とする。すなわち、この刃物研ぎ装置では、操作棒部材の回動方向(すなわち、砥石に対する摺動方向)に沿って刃先が延在されて刃物が取り付けられるので、砥石上の摺動方向と刃先の刃渡り方向とが一致する。刃物の研ぎ方として、刃先の延在方向に直交する方向に向けて砥石に対して刃先を摺動させる、いわゆる縦研ぎが一般的である。しかしながら、この縦研ぎを行うと刃先に縦すじが生じ易いと共に砥石の磨耗も大きく、偏磨耗し易い不都合がある。これに対し、本発明では、刃物の上記取付方向によって、刃先の延在方向に沿った方向に向けて砥石に対して刃先を摺動させることになるので、いわゆる横研ぎとなり、縦すじや砥石の偏磨耗も生じ難く、非常に高精度な研磨が可能になる。
また、本発明の刃物研ぎ装置では、前記砥石の上面と前記刃物支持部に取り付けた前記刃物との接触角度を調整可能な角度調整機構を備えていることを特徴とする。すなわち、この刃研ぎ装置では、砥石と刃物との接触角度を調整可能な角度調整機構を備えているので、容易に刃物の刃先と砥石との角度を調整することができ、刃物に応じた角度で正確な研磨が可能になる。
さらに、本発明の刃物研ぎ装置では、前記角度調整機構が、前記操作棒部材の基端部の高さ位置を変更する高さ調整機構を有していることを特徴とする。すなわち、この刃研ぎ装置では、角度調整機構が、高さ調整機構により、操作棒部材の基端部の高さ位置を変更可能であるので、操作棒部材の傾斜角度が自在に変更でき、刃物支持部に取り付けられた刃物と砥石との接触角度を容易に調整することができる。また、操作棒部材が長尺であるため、基端部側の高さを調整することで、刃物支持部近傍で調整する場合に比べて上記接触角度を高精度に微調整することが可能となる。
また、本発明の刃物研ぎ装置では、前記砥石と前記棒支持部との距離を変更する距離調整機構を有していることを特徴とする。すなわち、この刃研ぎ装置では、距離調整機構により、砥石と棒支持部との距離が変更可能であるので、刃物が当接している砥石の上面が使用により磨耗してきた際に、砥石の位置を前後にずらすことで、新たな砥石面で刃物を研ぐことが可能になる。
また、本発明の刃物研ぎ装置では、前記刃物支持部が、水準器を備えていることを特徴とする。すなわち、この刃研ぎ装置では、刃物支持部に備えられた水準器によって、刃物支持部の傾きを把握することができ、取り付けられた刃物と砥石との接触角度の調整が容易になる。
また、本発明の刃物研ぎ装置では、前記砥石が取り付けられ前記土台に着脱可能に固定される砥石支持部材を備え、前記砥石支持部材が、その裏面の中央にボルトナットが固定されていることを特徴とする。この刃研ぎ装置では、砥石を取り付けた砥石支持部材の裏面にボルトナットが固定されているので、ボルトナットに電動ドリルを接続し、砥石支持部材をコンクリートブロック上で回転させることで、砥石の上面を平らに研磨することができる。すなわち、繰り返しの使用により砥石の上面が偏磨耗して歪んだ場合、砥石ごと砥石支持部材を装置から取り外し、裏面のボルトナットにユニバーサルソケットを嵌め込んでこのユニバーサルソケットを電動ドリルに取り付ける。この状態で砥石を下側にして砥石支持部材をコンクリートブロック上に載せ、さらに電動ドリルを駆動させて砥石支持部材をコンクリートブロック上で回転させる。この際、砥石がコンクリートブロック上で回転して摺動することで、平らに研磨される。
また、本発明の刃物研ぎ装置では、前記刃物支持部が、前記刃物を複数取り付け可能であることを特徴とする。この刃物研ぎ装置では、複数の刃物を取付可能な刃物支持部を備えているので、同時に複数の刃物を高精度に研磨することができる。特に、1本の刃物のみを研ぐ際に、刃先と砥石との接触角度を安定して保持し難い形状の刃物の場合に、複数の刃物を砥石に接触させることで安定した研磨が可能になる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る刃物研ぎ装置によれば、砥石と刃物とを所定角度で接触させた状態を維持すると共に、傾斜状態の操作棒部材を回動可能に支持しているので、操作棒部材及び刃物の自重と長尺の操作棒部材の大きな回動ストロークとにより、摺動時における作業者の手による加圧バラツキが緩和され、刃先に加わる接触圧バラツキが抑制される。したがって、熟練した作業者でなくても、安定した加圧力で刃物の刃先を砥石上で摺動させることが可能になり、より高精度な研磨を行うことができる。また、長尺な操作棒部材の角度を調整することで、高精度にかつ容易に砥石と刃物との接触角度を設定することができる。
以下、本発明に係る刃物研ぎ装置の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。
本実施形態の刃物研ぎ装置は、図1及び図2に示すように、長方形板状の砥石2を固定した土台3と、研磨対象の刃物1を着脱可能に取り付ける刃物支持部4と、刃物支持部4が先端部に設けられた長尺の操作棒部材5と、砥石2から離間した位置に立設され操作棒部材5の基端部が上部の垂直軸部6に回動可能に支持された棒支持部7とを備えている。なお、本実施形態では、例えば刃物1としてノミを刃物支持部4に取り付けている。
上記土台3には、砥石2が着脱可能に取り付けられた砥石支持部材8が設けられている。この砥石支持部材8は、砥石2をその長さ方向が土台3の長さ方向に直交するように配置していると共に、土台3の長さ方向にスライド可能かつ着脱可能に土台3の枠内に取り付けられている。また、砥石支持部材8は、図3に示すように、その裏面の中央に例えば17mmのボルトナット9がワッシャ10を介して固定されている。
土台3の一端側の枠には、土台3の長さ方向に枠貫通孔3aが形成されており、該枠貫通孔3aには、雄ねじ棒部材11が回転可能にかつ進退不可能に貫通支持されている。一方、砥石支持部材8には、土台3の長さ方向に砥石側貫通孔(図示略)が形成されており、該砥石側貫通孔に雌ねじ部材(図示略)が埋め込まれている。そして、上記雄ねじ棒部材11の先端側は、雄ねじ部材に螺着されて砥石貫通孔を貫通している。
また、雄ねじ棒部材11は、基端側が屈曲したハンドル部11aとされている。すなわち、ハンドル部11aを回すことにより、雄ねじ棒部材11が回転し、螺着された雌ねじ部材が埋め込まれた砥石支持部材8が前後に土台3上を移動する。したがって、この雄ねじ棒部材11及びその取付構造は、砥石2と棒支持部7との距離を変更する距離調整機構として機能する。この雄ねじ棒部材11を操作することにより刃物支持部4に取り付けられた刃物1の刃先を砥石2の上面に位置するように設定する。
上記棒支持部7は、土台3の他端に下部が固定された板材であり、土台3の側面に固定された側部支持板12にも固定、支持されている。棒支持部7の上端に固定された垂直軸部6は、雄ねじ棒とされ、根本部分に3つの調整ナット13が螺着され、その上には、所定長さの高さ調整筒部材14が挿通されている。この高さ調整筒部材14は、異なる長さのものが複数用意されている。また、各高さ調整筒部材14の外周面には、その長さ及び使用時の操作棒部材5の傾斜角度が表示されている。
上記操作棒部材5は、土台3の長さにほぼ同じ又は若干短い(例えば、土台3の長さの90%、1m程度)長尺のパイプ状部材であり、基端部に円環部材15が取り付けられている。この操作棒部材5は、円環部材15に垂直軸部6が挿通されて全体が砥石2側に向けて傾斜状態とされ、高さ調整筒部材14の上端に回動可能に支持されている。このように棒支持部7は、砥石2の上面と操作棒部材5の先端部(すなわち、刃物支持部4に取り付けた刃物1)とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の操作棒部材5を垂直軸部6を中心に回動可能に支持している。
また、それぞれ高さの異なる高さ調整筒部材14を適宜取り替えて使用することにより、円環部材15(操作棒部材5の基端部)の高さ位置を変更することができ、操作棒部材5の傾斜角度及び砥石2と刃物1との接触角度を調整することができる。さらに、調整ナット13を回動させて上下させ、高さ調整筒部材14の高さを変えることで、操作棒部材5の傾斜角度及び砥石2と刃物1との接触角度を微調整することができる。このように、高さ調整筒部材14及び調整ナット13は、操作棒部材5の基端部の高さ位置を変更する高さ調整機構であって、砥石2の上面と刃物1との接触角度を調整可能な角度調整機構として機能する。
上記刃物支持部4は、操作棒部材5の先端部に半筒状に形成され刃物1の柄1aを嵌め込み可能な受け部4aと、受け部4aに刃物1の柄1aを嵌め込んだ状態でその上に被せる半筒部材4bと、柄1aに半筒部材4bを重ねた状態で半筒部材4bと受け部4aとを挟持して刃物1を固定するクランプ部材16とで構成されている。このように刃物支持部4に柄1aが固定された刃物1は、刃先1bが操作棒部材5の先端に配され、砥石2の上面に接触するように位置決めされる。このとき、刃物支持部4には、操作棒部材5の回動方向に沿って刃先1bが延在するように刃物1を取り付ける。
また、上記土台3には、棒支持部7に隣接して低部用支持部(棒支持部)107が固定されており、この低部用支持部107上に雄ねじ棒の低部用垂直軸部(垂直軸部)106が立設されている。この低部用垂直軸部106にも、調整ナット13と同様の2つの調整ナット113が根本部分に螺着されていると共に、高さ調整筒部材14と同様の高さ調整筒部材114が挿通されている。この低部用垂直軸部106は、操作棒部材5を水平状態又は浅い角度で支持するためのものであり、高さ調整筒部材114及び調整ナット113はその角度の調整及び微調整するためのものである。したがって、円環部材15を低部用支持部107に挿通させて操作棒部材5の基端部を低部用垂直軸部106で支持することで、操作棒部材5を平行状態や低角度に設定でき、片刃の刃物1の裏面側などを研磨する場合などに好適である。
次に、本実施形態の刃研ぎ装置を用いた刃物の研磨方法について説明する。
まず、砥石2を砥石支持部材8にセットすると共に、刃物1を刃物支持部4に取り付ける。この際、刃物1の研ぐ刃先1bの刃面を下側に向けてセットする。さらに、砥石2の上面と刃物1との接触角度を調整するため、所定の傾斜角度が得られるように所定長さの高さ調整筒部材14を選択して垂直軸部6に装着する。
次に、操作棒部材5の円環部材15に垂直軸部6を挿通させて操作棒部材5の基端部を垂直軸部6で支持すると共に、雄ねじ棒部材11のハンドル部11aを回転させて砥石支持部材8を移動させ、刃物支持部4に支持された刃物1の刃先1bが砥石2の上面に接触するように砥石2の位置を設定する。さらに、砥石2の上面と刃物1の刃先1bとの接触角度を微調整するには、調整ナット13を回転させて高さ調整筒部材14及び操作棒部材5の基端部の高さ位置を調整する。
刃先1bの接触角度を調整した後、刃物1の刃先1bが砥石2に接触した状態で、操作棒部材5を作業者が手で持って垂直軸部6を中心に回動させ、大きな円弧状の軌跡を描いて刃先1bを摺動させる。この際、刃先1bの摺動方向が、刃物1の刃先1bが延在する方向(刃渡り方向)に一致し、いわゆる横研ぎとなる。また、作業者により操作棒部材5に対して下方への力が適宜加えられるが、この加圧力が変動しても、長尺で傾斜状態とされた操作棒部材5の先端部に加わる圧力変動は抑制され、砥石2に接触している刃先1b全体に連続して安定した押圧が加えられる。
また、基端部が位置決めされた長尺な操作棒部材5の回動によって大きな円弧状の軌跡をもって刃先1bが摺動されるため、砥石2と刃先1bとのぶれが生じ難く安定した摺動動作が可能である。このように、操作棒部材5の回動による刃先1bの摺動操作を砥石2の幅内で繰り返すことで、所定の接触角度で安定した加圧状態を維持しながら刃先1bを良好に研磨することができる。
なお、刃物1の研磨を繰り返し行って砥石2の上面が偏磨耗して歪んだ場合、次のようにして砥石2の上面を平らに研磨する。まず、砥石2ごと砥石支持部材8を装置から取り外し、裏面のボルトナット9にユニバーサルソケット17を嵌め込んでこのユニバーサルソケット17を電動ドリルに取り付ける。この状態で砥石2を下側にして砥石支持部材8をコンクリートブロックB上に載せ、さらに電動ドリルを駆動させて砥石支持部材8と共に砥石2をコンクリートブロックB上で回転させて摺動させる。これにより、砥石2の上面を容易に平らに研磨することができる。
上述したように本実施形態では、砥石2と刃物1とを所定角度で接触させた状態を維持すると共に、傾斜状態の操作棒部材5を回動可能に支持しているので、作業者が操作棒部材5を手で回動操作することで操作棒部材5及び刃物1の自重と長尺で傾斜した操作棒部材5の大きな回動ストロークとにより、作業者が加圧しない状態でも一定の圧力が刃先1bに加わる状態が保持される。このため、刃先1bに加わる圧力のうち作業者の手による加圧分の割合が低減され、摺動時における作業者の手による加圧バラツキが緩和される。したがって、摺動時における刃物1の刃先1bに加わる接触圧バラツキが抑制され、安定した加圧力で刃物1の刃先1bを砥石2上で摺動させることが可能になる。
また、操作棒部材5の回動方向(すなわち、砥石2に対する摺動方向)に沿って刃先1bが延在されて刃物1が取り付けられるので、砥石2上の摺動方向と刃先1bの刃渡り方向とが一致する。このように刃物1の上記取付方向によって、刃先1bの延在方向に沿った方向に向けて砥石2に対して刃先1bを摺動させる横研ぎを行うので、縦すじや砥石2の偏磨耗も生じ難く、非常に高精度な研磨が可能になる。
また、砥石2と刃物1との接触角度を調整することができるので、刃物1に応じた正確な研磨が可能になる。特に、操作棒部材5の基端部の高さ位置を変更して調整を行うので、操作棒部材5の傾斜角度が変更されて、刃物支持部4に取り付けられた刃物1と砥石2との接触角度を容易にかつ高精度に調整することができる。
さらに、砥石2と棒支持部7又は低部支持部107との距離を調整することができるので、刃物1が当接している砥石2の上面が磨耗してきた際に、砥石2の位置を前後にずらすことで、新たな砥石面で刃物1を研ぐことが可能になる。
また、砥石2を取り付けた砥石支持部材8の裏面にボルトナット9が固定されているので、ボルトナット9に接続した電動ドリルを用いて砥石2の上面を平らに研磨することができる。なお、電動ドリルによる回転を減速させるために、回転制御コントローラを接続して砥石2の回転速度を調整するようにしても構わない。
次に、本発明に係る刃物研ぎ装置の第2〜第4実施形態について、図4から図9を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態が刃物1としてノミを支持する刃物支持部4を備えているのに対し、第2実施形態は、図4及び図5に示すように、刃物1として包丁を支持した刃物支持部24と、これを有する操作棒部材25とを備えている点である。
この第2実施形態の操作棒部材25は中実の木材であって、その先端部には先端を上下に分割したスリット部24aが形成されている。
該スリット部24aには、刃物1を挟持した状態で一対の支持板26が挿入されて固定されている。さらに、一対の支持板26は、先端が幅広に形成されていると共に、蝶ナット27a及びボルト27bによって刃物1を挟持状態で締め付けることで、刃物1を固定している。
この第2実施形態では、一対の支持板26が先端幅広に形成されているので、包丁等の刃先1bの長い刃物1でも確実に保持して良好な研磨を行うことができる。
第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第3実施形態では、図6に示すように、木材支持板26の上面に水準器30が取り付けられている点である。また、第3実施形態では、操作棒部材35が、図6及び図7に示すように、刃先1bが広めのノミを刃物1として支持する刃物支持部34を備えている点で第2実施形態と異なっている。
第3実施形態では、刃物支持部34が、刃先1bを先端側に突出させた状態で刃物1を挟持するT字状金属板37と先端幅広な支持木板38とを備えている。T字状金属板37は、中央部で刃物1の柄1aを押さえつけると共に、刃物1を押さえた状態で、両端部を蝶ナット33a及びボルト33bで支持木板38に固定されている。支持木板38は、先端側の幅広部38aと該幅広部38aの中央に固定され後方に突出した取付棒部38bとを有している。この支持木板38は、取付棒部38bが操作棒部材5の受け部4aに挿入されて取付棒部38bがクランプ部材16で受け部4aに固定されている。
この第3実施形態では、刃物支持部34に備えられた水準器30によって、刃物支持部34の角度(特に水平状態の際の角度0°)が把握可能であると共に、取り付けられた刃物1と砥石2との接触角度を把握することができる。
第4実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では1つの刃物1を支持する刃物支持部4を備えているのに対し、第4実施形態では、図8及び図9に示すように、刃物1を2つ取り付け可能な刃物支持部44を備えている点である。すなわち、第4実施形態の刃物支持部44は、操作棒部材5の先端部に差し込まれた棒部材43の両側に、刃物1として電動シャクリカッターの刃を2本並べてこれらを貫通した雄ねじ棒49及びナット48で取り付けて構成されている。この刃物支持部44では、一対の刃物1の刃先1bを操作棒部材5に対して直交する面に沿って配し、砥石2の上面に同様の角度で接触させている。
このように第4実施形態では、刃物支持部44に取り付けられた一対の刃物1を同時に研磨することが可能である。特に、電動シャクリカッターの刃のように1本の刃物1のみを研ぐ際に、刃先1bと砥石2との接触角度を安定して保持し難い形状の刃物1の場合に、第4実施形態では、複数の刃物1を砥石2に接触させることで安定した研磨が可能になる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、刃物1が片刃又は両刃であっても、刃物1の形態に応じて刃物支持部4を適宜選択することで、種々の刃物1を研磨することができる。
また、上記第4実施形態では、1対の刃物1を刃物支持部44に取り付けているが、3以上の刃物1を刃物支持部44に取り付けて同時に研いでも構わない。
また、棒支持部7、垂直軸部6及び低部用垂直軸部106を取り外し可能又は折り畳み(又は横倒し)可能に土台3に取り付けても良い。この場合、不使用時に上記棒支持部7等を取り外したり倒すことで、全体を平板状にして収納が容易な形態にすることができる。
さらに、砥石支持部材8に1つの砥石2を取り付けているが、2以上の同種類(番数など)又は異なる種類(番数など)の砥石2を並べて取り付けても構わない。
また、土台3の側部に、操作棒部材5の傾斜角度の目安になるように、分度器の角度表示と同様に角度の表示線及び数値が表示された角度表示板などを取り付けておいても構わない。
また、垂直軸部6又は低部用垂直軸部106と円環部材15とには、ある程度のクリアランスが設定されており、操作棒部材5がその軸線を中心にある程度回動可能とされている。これにより、例えば丸ノミなどの刃先1bがカーブした刃物1でも、摺動時に操作棒部材5を刃先1bのカーブに応じて軸線を中心に回動操作することで、カーブした刃先1bの全体を良好に研磨することが可能になる。
本発明に係る第1実施形態の刃物研ぎ装置を示す側面図である。 第1実施形態の刃物研ぎ装置を示す上面図である。 第1実施形態の刃物研ぎ装置において、砥石支持部材を示す上面図、裏面図及び側面図である。 本発明に係る第2実施形態の刃物研ぎ装置において、主に刃物支持部を示す上面図である。 図4のA−A線矢視断面図である。 本発明に係る第3実施形態の刃物研ぎ装置において、刃物支持部を示す上面図である。 第3実施形態の刃物研ぎ装置において、刃物支持部を示す裏面図である。 本発明に係る第4実施形態の刃物研ぎ装置において、主に刃物支持部を示す側面図である。 第4実施形態の刃物研ぎ装置において、主に刃物支持部を示す正面図である。
符号の説明
1…刃物、2…砥石、3…土台、4、24、34、44…刃物支持部、5、25、35…操作棒部材、6…垂直軸部、7…棒支持部、8…砥石支持部材、9…ボルトナット、11…雄ねじ棒部材、13、113…調整ナット、14、114…高さ調整筒部材、30…水準器、106…低部用垂直軸部(垂直軸部)、107…低部用支持部(棒支持部)

Claims (8)

  1. 砥石を固定した土台と、
    研磨対象の刃物を着脱可能に取り付ける刃物支持部と、
    前記刃物支持部が先端部に設けられていると共に基端部に円環部材が取り付けられ作業者が手で持って回動操作させて円弧状の軌跡を描いて前記刃物の刃先を前記砥石の上面で摺動させる長尺の操作棒部材と、
    前記砥石から離間した位置に設けられ前記円環部材に上部の垂直軸部を挿通させて前記操作棒部材の基端部が前記垂直軸部に支持された棒支持部とを備え、
    前記棒支持部が、前記砥石の上面と前記刃物支持部に取り付けた前記刃物とを所定角度で接触させた状態を維持して傾斜状態の前記操作棒部材を前記垂直軸部を中心に回動可能に支持し
    前記刃物支持部が、前記操作棒部材の前記回動方向に沿って刃先が延在するように前記刃物を取り付け、
    前記垂直軸部と前記円環部材とにクリアランスが設定されており、前記操作棒部材がその軸線を中心に回動可能とされていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  2. 請求項1に記載の刃研ぎ装置において、
    前記土台に、前記棒支持部に隣接して低部用支持部が固定されており、
    該低部用支持部上に前記操作棒部材を水平状態で支持する低部用垂直軸部が立設されていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の刃研ぎ装置において、
    前記砥石の上面と前記刃物支持部に取り付けた前記刃物との接触角度を調整可能な角度調整機構を備えていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  4. 請求項3に記載の刃研ぎ装置において、
    前記角度調整機構が、前記操作棒部材の基端部の高さ位置を変更する高さ調整機構を有していることを特徴とする刃研ぎ装置。
  5. 請求項3又は4に記載の刃研ぎ装置において、
    前記砥石と前記棒支持部との距離を変更する距離調整機構を有していることを特徴とする刃研ぎ装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の刃研ぎ装置において、
    前記刃物支持部が、水準器を備えていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の刃研ぎ装置において、
    前記砥石が取り付けられ前記土台に着脱可能に固定される砥石支持部材を備え、
    前記砥石支持部材が、その裏面の中央にボルトナットが固定されていることを特徴とする刃研ぎ装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の刃研ぎ装置において、
    前記刃物支持部が、前記刃物を複数取り付け可能であることを特徴とする刃研ぎ装置。
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