JPH11347895A - 刃物用研磨装置 - Google Patents

刃物用研磨装置

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JPH11347895A
JPH11347895A JP17059498A JP17059498A JPH11347895A JP H11347895 A JPH11347895 A JP H11347895A JP 17059498 A JP17059498 A JP 17059498A JP 17059498 A JP17059498 A JP 17059498A JP H11347895 A JPH11347895 A JP H11347895A
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JP
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blade
polishing
degrees
scissors
holder
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JP17059498A
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Katsuo Maehara
勝男 前原
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Original Assignee
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熟練を要せず誰もが容易に且つ確実に刃物の
刃面を正しい刃角・刃線に研磨でき、安価で作業効率に
優れ、研磨した刃物の切れ味を良好にし、さらに良好な
切れ味を長期間持続させるよう研磨する刃物用研磨装置
を提供することにある。 【解決手段】 刃物を研ぐ研磨面を上面に設けた研磨板
7を設け、上面に垂直軸4aを持つ支持台4を研磨板7
の側方に平行移動自在となるよう設け、垂直軸4aに刃
物取付コマ5を昇降自在でかつ回動自在に取付け、刃物
取付コマ5を上方に付勢するスプリング8で弾支し、刃
物取付コマ5に刃物の刃面を所定の傾斜角度で保持する
刃物保持具6を取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は髪・紙・布等を切断
する鋏・ナイフ等の刃物の刃面を正しい刃線・刃角に研
磨する刃物用研磨装置に関する。特に理容・美容・縫製
で用いられる連結部分がネジ式で分解可能な鋏の研磨に
有能である。
【0002】
【従来の技術】理容で用いられる刈り込み鋏の表刃の刃
角は図10に示すように30度・35度・40度・45
度と4段に分かれて徐々に刃線に近付くほど傾斜角が大
きくなる4段刃(蛤刃と言う)が理想的である。又、美
容で用いられるカット鋏の刃角は35度・40度・45
度の3段刃が理想的である。(図示せず)。更に縫製で
用いる裁ち鋏の刃角は50度・55度の2段刃が理想的
である(図示せず)。刃面92の刃先94・刃中95・
刃元96の刃線92においては刈り込み鋏・カット鋏と
もR800(半径800mmの円弧)が理想的である
(図11参照)。なお縫製の裁ち鋏は一組の鋏の刃線9
2はそれぞれ異なる。(図12に例を示すように片側が
半径800mmの円弧で、もう片側が半径650mmの
円弧というように刃線が異なる。) この理想的な刃角、刃線92を狂わさないで刃面93を
研磨することは現実には難しいものである。その原因
は、研磨作業者が鋏91を手で握って研ぎ石の上面を往
復動させて研磨したり、回転研磨盤の上面に当てて研磨
したりするため、研磨中に鋏91を所定角度で保持出来
ないということや、回転研磨盤が固くかつフラット面の
為に直刃(図14参照)になりやすく、更に従来の回転
研磨盤は半径が小さい上に鋏91を引いて研ぐため刃元
が鎌刃(図13参照)になる等の理由で刃面93の研磨
中に刃線92を狂わし、また刃角も狂わしてしまう。こ
のため研磨回数が増す度に切れ味が悪くなるという問題
が生じる。そこで鋏製造所に刃線92・刃角の刃面を正
しく修正する修正研磨を依頼するが、鋏を作る職人の求
める切れ味と理美容師の求める切れ味とは微妙な違いが
あり満足な鋏91に仕上がらないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は従来のこれらの問題を解消し、熟練を要せず
誰もが容易に且つ確実に刃物の刃面を正しい刃角・刃線
に研磨でき、安価で作業効率に優れ、研磨した刃物の切
れ味を良好にし、さらに良好な切れ味を長期間持続させ
るよう研磨する刃物用研磨装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決した本
発明の構成は、 1) 刃物を研ぐ研磨面を上面に設けた研磨板を設け、
上面に垂直軸を持つ支持台を前記研磨板の側方に平行移
動自在となるよう設け、前記垂直軸に刃物取付コマを昇
降自在でかつ回動自在に取付け、同刃物取付コマを上方
に付勢するスプリングで弾支し、前記刃物取付コマに刃
物の刃面を所定の傾斜角度で保持する刃物保持具を取り
付け、刃物を刃物保持具に固定して所定の角度で研磨面
に押し付けるようにして支持台を研磨面に平行に動かし
て刃物を研磨する刃物用研磨装置 2) 刃物保持具が刃物の刃面を保持する傾斜角度を段
階的に調整できる構造とした前記1)記載の刃物用研磨
装置 3) 刃物保持具が刃物の刃面を保持する傾斜角度を段
階的に調整できる構造として、刃物取付コマにアームを
連結し、同アームと刃物保持具を回動自在に連結し、複
数の所定の角度で刃物保持具を前記アームに固定する位
置決めピンを設ける構造とした前記2)記載の刃物用研
磨装置 4) 研磨板の研磨面を円弧状の凹形状になった構造と
した前記1)〜3)いずれかに記載の刃物用研磨装置 5) 研磨板の研磨面を半径800mmの円弧状の凹形
状にした前記4)記載の刃物用研磨装置 6) 刃物取付コマを弾支する手段として、スプリング
を支持台の垂直軸に嵌入し同スプリングが刃物取付コマ
を弾支する構造とした前記1)〜5)いずれかに記載の
刃物用研磨装置 7) 刃物保持具を、保持具本体の先端部に所定の角度
に傾斜するはめ込み溝を設け、前記保持具本体に前記は
め込み溝内を進退するT頭ネジを螺着した構造とした前
記1)〜6)いずれかに記載の刃物用研磨装置 8) 刃物が理容用の刈り込み鋏であって、刃面を保持
する傾斜角度を30度・35度・40度・45度となる
よう段階的に調整できる前記2)又は3)記載の刃物用
研磨装置 9) 刃物が美容用のカット鋏であって、刃面を保持す
る傾斜角度を35度・40度・45度となるよう段階的
に調整できる前記2)又は3)記載の刃物用研磨装置 10) 刃物が縫製用の裁ち鋏であって、刃面を保持す
る傾斜角度を50度・55度となるよう段階的に調整で
きる前記2)又は3)記載の刃物用研磨装置 11) 研磨板の上下面に研磨面を設け、二つの研磨面
を反転して使える構造とした前記1)〜10)いずれか
に記載の刃物用研磨装置 12) 研磨板の構造として、研磨板本体の上下面を半
径800mmの円弧状の凹形状とし、前記研磨板本体の
上下面に所定厚さのゴムシートを貼着し、同ゴムシート
の表面に研磨紙を貼着した前記11)記載の刃物用研磨
装置にある。
【0005】
【作用】本発明では、研磨を行う刃物を刃物保持具に固
定することによって、研磨面に押し付ける刃物の刃面の
角度を所定の角度で保持する。刃物保持具は刃物取付コ
マに取り付けられ、刃物取付コマは研磨板と平行自在と
なっている支持台の垂直軸に昇降自在でかつ回動自在に
設けられているので、刃物は刃面の角度を保持したま
ま、研磨板と平行に移動自在となる。この状態で刃物の
刃面を研磨板の研磨面に押し付け、研磨板と平行に移動
させて刃物の刃面を研磨する。また、刃物取付コマは支
持台の垂直軸に対して回動自在となっているので、刃物
の刃面を研磨板に当てる角度を調整しながら研磨を行え
る。刃物保持具が刃物の刃面を保持する傾斜角度を段階
的に調整できるようにしたものは、様々な刃物の刃面の
各傾斜角度に合わせて刃物保持具が刃物の刃面を保持す
る傾斜角度を変えて研磨を行う。刃物保持具と刃物取付
コマをアームで連結し、位置決め孔と位置決めピンを設
けたものは、所定の角度範囲で刃物保持具を回動させ、
様々な刃物の刃面の各傾斜角度に合わせて位置決め孔と
位置決めピンにより複数の角度の段階で固定させて研磨
を行う。研磨板の研磨面を円弧状の凹形状にしたもの
と、研磨板の研磨面を半径800mmの円弧状の凹形状
にしたものは、この研磨面に刃物を押しつけて研磨する
ことにより、理想的な刃線をくずさずに研磨することが
できる。刃物取付コマをスプリングで弾支する構造とし
たものは、刃物を取り付けて手で研磨面に押し付けて研
磨した際、研磨面の端まで押した所で手を離すと、スプ
リングによって刃物取付コマが上方へ押し上げられる。
この状態で、刃物取付コマ・刃物保持具・支持台と取り
付けた刃物を一体として引き戻して、研磨を行うことに
よって引き戻す際に刃面で研磨面を傷つけることを防ぐ
ことができる。はめ込み溝を設け、T頭ネジを螺着する
ものは、刃物保持具を安価な構成とする。刃物が理容用
の刈り込み鋏であって、刃面の傾斜角度を30度・35
度・40度・45度となるように段階的に調整するもの
は、理容用の刈り込み鋏にとって最適な刃面となるよう
刃線に向って順に30度・35度・40度・45度に刃
面を傾斜させて研磨を行う。刃物が美容用のカット鋏で
あって、刃面の傾斜角度を35度・40度・45度とな
るように段階的に調整するものは、美容用のカット鋏に
とって最適な刃面となるよう刃線に向って順に35度・
40度・45度に刃面を傾斜させて研磨を行う。刃物が
縫製用の裁ち鋏であって、刃面の傾斜角度を50度・5
5度となるよう段階的に調整するものは、縫製用の裁ち
鋏にとって最適な刃面となるよう刃線に向って順に50
度・55度に刃面を傾斜させて研磨を行う。研磨板の上
下面に研磨面を設け、二つの研磨面を反転して使える構
造としたものは、無駄がなく、研磨面の交換作業等が容
易で速くなる。研磨板の構造として研磨紙とゴムシート
を研磨板本体に貼着したものは、研磨板を安価な構成と
することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】研磨板としては、ゴム・木・樹脂
・金属の研磨板本体に研磨紙・研磨布・砥石を貼り着け
た物があり、研磨板本体との間にゴムなどの軟らかい材
質のものをはさんでもよく、適度な弾性を持ち研磨面に
刃物を押し付けた際に研磨する刃面全体が研磨面に当た
るのが望ましい。支持台を平行移動自在とする構造とし
ては、シャフトとベアリングを用いたものやスライドレ
ールとしたもの、ローラーを用いたものなどがあり、安
価で耐久性のあるものが望ましい。刃物取付コマを支持
台の垂直軸に対して昇降自在でかつ回動自在にする構造
としては、ベアリングや摩擦の少ない材質のブッシュを
嵌合するもの等があり、スムーズな動きを確保し、安価
であるものが望ましい。刃物取付コマを弾支するものと
しては、スプリングやゴムなどがあり、研磨による押し
下げられるくり返しの動きに対して耐性のあるものが望
ましい。刃物の刃面を保持する傾斜角度を段階的に調整
する構造としては、位置決め穴と位置決めピンの組み合
わせや、スライド溝とネジ止めなどがあり、安価な構成
で確実に保持するものが望ましい。
【0007】
【実施例】本発明の各実施例について図面を参照して具
体的に説明する。 実施例(図1〜図9参照) 図1〜9に示す実施例は、保持具本体の先端部に所定の
角度に傾斜するはめ込み溝を設け、刃物を固定できるよ
うにT頭ネジを螺着し、位置決め孔と位置決めピンによ
り、刃面を保持する傾斜角度を30度・35度・40度
・45度となるように段階的に調整できるようにし、研
磨板として、研磨板本体の上下面を半径800mmの円
弧状の凹形状とし、研磨板本体の上下面に所定厚さのゴ
ムシートを貼着し、ゴムシートの表面に研磨紙を貼着
し、理容用刈り込み鋏を研磨する例である。図1は実施
例の刃物用研磨装置に鋏を取り付けた状態の平面図であ
る。図2は実施例の刃物用研磨装置に鋏を取り付けた状
態の側面図である。図3は実施例の刃物用研磨装置に鋏
を取り付けた状態の平面図である。図4は図3のA−A
断面図である。図5は実施例の刃物用研磨装置で鋏を研
磨している状態を示す説明図である。図6〜図9は実施
例の刃物用研磨装置の刃物保持具の刃面を保持する角度
を調整する状態を示す説明図である。図中、1は刃物用
研磨装置、2は装置台、3は水平シャフト、4は支持
台、4aは垂直軸、4bはベアリング、5は刃物取付コ
マ、5aはベアリング、5bはプレート、6は刃物保持
具、6aは先端側アーム、6bは根元側アーム、6cは
プレート、6dは連結ネジ、6eははめ込み溝、6fは
T頭ネジ、6g〜6jは先端側アームの位置決め孔、6
k〜6nは根元側アームの位置決め孔、6oは回動用
孔、6pは回動用ピン、6qは位置決めピン、6rは
紐、6sは先端側アームの回動用孔、7は研磨板、7a
は研磨板本体、7bはゴムシート、7cは研磨紙、8は
スプリング、9は人の手である。本実施例では、図1〜
5に示すようにアルミ製の装置台2に枠を設けている。
その枠に研磨板を挿入する。研磨板は枠によって上下に
しか動かないようになる。研磨板は、半径800mmの
円弧状の凹形状のゴム製研磨板本体7aの上下面にゴム
シート7bを接着剤で貼着し、ゴムシート7bを貼着し
た上下面に研磨紙7cを接着材で貼着している。本実施
例では、2つの研磨板7の上下面の4つの面に#35
0、#1000、#2000、#6000の4種類の異
なる粗さの研磨紙7cを貼り付けている。(#6000
のものは#6000〜#10000から必要に応じて選
択して使用する)よって2つの研磨板7を交換し、その
上下面を反転させれば各々の刃角に応じた粗さで研磨を
行うことができる。このようにして研磨板7を設けた装
置台2の研磨板7と平行に2本の水平シャフト3を設け
る。次に支持台4に2本の水平シャフト3と同間隔に2
つの穴をあけ、ベアリング4bを各々の穴に取り付け
る。次に水平シャフト3を支持台4のベアリング4bの
中をそれぞれ貫通させるようにして、取り付けると、ベ
アリング4bによって支持台4に水平シャフト3に対し
て移動自在となる。このことによって支持台4は研磨板
7に対して水平に移動自在となる。この支持台4の上面
に垂直軸4aを設ける。次に図4に示すように垂直軸4
aにゴムシートを取り付け、円筒状のスプリング8の中
空部分に垂直軸4aを貫通させるようにしてスプリング
8を垂直軸4aに取り付ける。次に垂直軸4aにゴムシ
ートをスプリング8の上方になるよう取り付ける。次に
刃物取付コマ5に穴を貫通させ、その穴にベアリング5
aを圧入して取り付け、下方へ落下することのないよう
に刃物取付コマ5の下面に金具を取り付ける。この刃物
取付コマ5のベアリングの内径部分に垂直軸4aを貫通
させるようにして支持台4の垂直軸4aに刃物取り付け
コマ5を取り付ける。これにより、刃物取付コマ5は、
垂直軸4aに対して、昇降自在になる。次に刃物取付コ
マ5の側面にアルミ製のプレート5bをネジによって取
り付ける。このプレート5bには貫通穴があらかじめ設
けられていて、また、この貫通穴の位置の刃物取付コマ
5の側面にはくぼみが設けられている。このくぼみに連
結ネジ6dのネジ頭を位置させ、プレート5bより連結
ネジ6dのネジ部分が突出するようにして、プレート5
bは刃物取付コマ5に取り付けられている。次にプレー
ト6cに貫通穴を設け、この貫通穴にプレート5bより
突出させた連結ネジ6dのネジ部分を通し、そのネジの
先端にナットを螺合させてプレート6cを取り付ける。
そのプレート6cに根元側アーム6bをネジによって取
り付ける。この根元側アーム6bは図1に示すように上
方から見ると凸形状となっていて、側方から見ると図3
に示すように上方から見て凸形に突出していない部分が
V型の形状になっている。また、上方から見て凸形に突
出している部分の側方に、各々角度の異なる位置に位置
決め孔6k〜6nが4つ設けられ、それらより根元側に
回動用孔6oが設けられている。次に上方から見ると片
側が根元側アーム6bの先端の凸部を嵌合する形状の凹
形になった先端側アーム6aを根元側アーム6bに挿入
する。先端アーム6a左右に突出した凹部は側方から見
ると三角形状になっていて、4つの位置決め孔6g〜6
jと回動用孔6sが設けられている。次に根元側アーム
6bの回動用孔6oと先端側アーム6aの回動用孔6s
の位置を合わせ、回動用のピン6pを貫通させる。回動
用ピン6pのピン頭は回動用孔6o,6sより大きくな
っていて貫通のストッパとなる。また回動用ピン6pの
先端部分は2つに分かれるようになっているので、図1
に示すように先端を広げてストッパとする。これにより
回動用ピンが6pが脱落するようになることがなくな
る。また、回動用ピン6pのピン頭の部分はリング状に
なっている。次に回動用ピン6pのピン頭に紐6rを取
り付け、その紐6rのもう一方の端に位置決めピン6q
を取り付ける。先端側アーム6aの根元側アーム6bに
取り付けた反対側は、側方から見ると、図3に示すよう
に角度のついたテーパ状になっており、L字型の金具を
ネジで取り付けることによってはめ込み溝6eを形成す
る。次に先端側アーム6aの下面からはめ込み溝6eま
でネジ穴を貫通させ、そのネジ穴と螺合するT頭ネジ6
fを取り付ける。この実施例の刃物研磨装置を用いて理
容用の刈り込み鋏を研磨するには、鋏の連結しているネ
ジを取りはずし、片方の鋏を刃面が下になるようにし
て、図1〜5に示すように刃物取付具6のはめ込み溝6
eに挿入し、T頭ネジ6fを締め込んで鋏を固定する。
次に鋏を取り付けた刃物保持具6の先端側アーム6aを
根元側アーム6bに対して回動させ、図6に示すように
先端側アーム6aの位置決め孔6gと根元側アーム6b
の位置決め孔6kを合わせて位置決めピン6qを貫通さ
せ先端側アーム6aの回動位置を規定させる。本実施例
では図6に示すように位置決め孔6gと6kの位置を合
わせることにより刃物の刃角を30度に保持する(図6
のθ1 )。次に刃線全体が研磨面に接触するように、ま
た図1に示すように刃元渕と研磨板右渕を合うように刃
物取付コマ5を支持台4の垂直軸4aに対して回動させ
て、図5に示す人の手9で鋏を上から押し付ける。この
状態で鋏を上から押し付けた状態で前方へ押し動して研
磨面に擦って研磨する。これにより図10に示すような
理容用の鋏の理想的な刃面93の30度の部分を刃角を
くずさずに研磨することができる。また連結ネジ6dを
取り付けた構造により、刃物取付コマ5に対して刃物保
持具6が水平方向を軸として回動自在になっていて、か
つ刃物取付コマ5が支持台4の垂直軸4aに対して回動
自在で昇降自在になっているので、半径800mmの円
弧用の凹形の研磨面に対し刃面が刃線をくずさずに接触
するように微調整を行いながら鋏を前方へ押し動して研
磨面に擦って研磨できる。研磨板の研磨面の端まで鋏を
押し動したならば、研磨板に押しつける力をゆるめれば
スプリング8によって刃物取付コマ5が上方へ移動し、
刃面が研磨面に接触しないようになるので、この状態で
鋏を取り付けた刃物保持具6・刃物取付コマ5・支持台
4を一体として引き戻す。次に引き戻したならば、また
鋏を人の手9で押して、同様に研磨を行う。引き戻す壁
にスプリング8で刃面を研磨面から浮かせることによ
り、刃面を研磨面に接触させたまま引き戻して研磨面と
なっている研磨紙を刃面で破ったりすることがないよう
になるので非常に作業が容易になる。この動きをくり返
して研磨すれば熟練した者でなくても容易かつ確実に刃
物の刃面を正しい刃角・刃線に研磨できる。この研磨の
際に刃面の研磨状態を目視によって確認する場合には、
刃物取付コマ5ごと支持台4の垂直軸4aから引き抜い
て確認すればよく、鋏をその都度、刃物保持具6から取
りはずさなくてもよいので非常に作業が効率的となる。
また、本実施例では、この刃角30度の研磨は、目の粗
さが#350の研磨板にて研磨を行っている。刃角30
度の研磨が終了したならば、研磨板を裏返しにして目の
粗さが#1000の研磨紙が貼着された研磨面を上にな
るようにする。次に位置決めピン6qを位置決め孔6
g,6kより引き抜く。次に図7に示すように先端側ア
ーム6aを開田凹させて先端側アーム6aの位置決め孔
6hと根元側アーム6bの位置決め孔6lを合わせ、位
置決めピン6qを挿入し、先端側アーム6aの位置を固
定する。これにより刃面の刃角を35度に保持する。
(図7のθ2 )。次に刃角30度の時と同様に人の手9
で刃面を研磨面に押し付けて研磨を行う。刃角35度の
研磨が終了したならば、研磨板7を別の研磨板と交換す
る。別の研磨板には、目の粗さが#2000の研磨紙が
貼着されており研磨面となっている。次に位置決めピン
6qを位置決め孔6h,6bより引き抜く。次に図8に
示すように先端側アーム6aを回動させ、先端側アーム
6aの位置決め孔6iと根元側アーム6bの位置決め孔
6mを合わせ、位置決めピン6qを挿入し先端側アーム
6aの位置を固定する。これにより刃面の刃角を40度
に保持する。(図8のθ3 )。次に他の刃角と同様に人
の手9で刃面を研磨面に押し付けて研磨を行う。刃角4
0度の研磨が終了したならば、研磨板7を裏返しにして
目の粗さが#6000の研磨紙が貼着された研磨面を上
になるようにする。次に位置決めピン6qを位置決め孔
6i,6mより引き抜く。次に図9に示すように先端側
アーム6aを回動させ、先端側アーム6aの位置決め孔
6jと根元側アーム6bの位置決め孔6nを合わせ、位
置決めピン6qを挿入し先端側アーム6aの位置を固定
する。これにより刃面の刃角を45度に保持する(図9
のθ4 )。次に他の刃角と同様に人野手9で刃面を研磨
面に押し付けて研磨を行い。T頭ネジ6fを暖めて鋏9
1を刃物保持具6より取りはずして鋏の片側の研磨作業
は終了となる。このように位置決め孔と位置決めピンを
利用した刃物保持具にしたことによって、その都度、鋏
91を刃物保持具から取りはずすことなく、また刃面の
角度ごとに刃物取付コマ5を交換することもないので、
非常に作業の効率がよくなる。また、このように30度
・35度・40度・45度で刃面を研磨することによっ
て図10に示す理想的な理容用の鋏の刃角を半径800
mmの円弧状の理想的な刃線をくずさずに研磨できる。
また、刃角に応じて研磨面の目の粗さを変化させ、各々
の刃角の面粗さを最適化することによって刃物の切れ味
を良好にし、その切れ味を長時間持続させることができ
る。また、本実施例の刃物用研磨装置は、複雑な駆動装
置などを設けていないので、非常に安価である。また、
刃物を使う者がその切れ味を確かめながら熟練した者と
同様の研磨ができるので、刃物を使う者が満足する切れ
味を手軽に手に入れることが可能となる。
【0008】
【発明の効果】本発明によれば、熟練を要せず誰もが容
易に且つ確実に刃物の刃面を正しい刃角・刃線に研磨で
き、安価で、作業効率に優れ、研磨した刃物の切れ味を
良好にし、さらに良好な切れ味を長期間持続させるよう
研磨する刃物用研磨装置を提供すことができる。刃物保
持具が刃物の刃面を保持する傾斜角度を段階的に調整で
きるようにしたものは、刃物の刃面の各々の角度に合わ
せて研磨して、さらに切れ味を良好にし、良好にした切
れ味を長期間保持させることができるようにする。刃物
保持具と刃物取付コマをアームで連結し、位置決め孔と
位置決めピンを設けたものは安価な刃物用研磨装置とす
ることができ、刃物の刃面の各々の角度に合わせて研磨
して、さらに切れ味を良好にし、良好にした切れ味を長
期間持続させることができるようにする。研磨板の研磨
面を円弧状の凹形状にしたものと、研磨板の研磨面を半
径800mmの円弧状の凹形状にしたものは、切れ味の
よい刃物となるよう研磨できる。刃物取付コマをスプリ
ングで弾支する構造にしたものは、安価でかつ作業を効
率的にする。はめ込み溝を設け、T頭ネジを螺着するも
のは、安価な刃物保持とすることができる。刃物が理容
用の刈り込み鋏であって、刃物の傾斜角度を30度・3
5度・40度・45度となるように段階的に調整するも
のは、理容用の刈り込み鋏にとって最適な刃面とするこ
とができるので、刈り込み鋏にとって最適な切れ味にす
ることができる。刃物が美容用のカット鋏であって、刃
面の傾斜角度を35・40度・45度となるように段階
的に調整するものは、美容用のカット鋏にとって最適な
刃面とし美容用のカット鋏にとって最適な切れ味にする
ことができる。刃物が縫製用の裁ち鋏であって、刃面の
傾斜角度を50度・55度となるように段階的に調整す
るものは、縫製用の裁ち鋏にとって最適な刃面とし、縫
製用の裁ち鋏にとって最適な切れ味にすることができ
る。研磨板の上下面に研磨面を設け、二つの研磨面を反
転して使える構造としたものは、作業効率のよい刃物用
研磨装置とすることができる。研磨板の構造として研磨
紙とゴムシートを研磨板本体に貼着したものは、安価な
刃物用研磨装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の刃物用研磨装置に鋏を取り付けた状態
の平面図である。
【図2】実施例の刃物用研磨装置に鋏を取り付けた状態
の側面図である。
【図3】実施例の刃物用研磨装置に鋏を取り付けた状態
の平面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】実施例の刃物用研磨装置で鋏を研磨している状
態を示す説明図である。
【図6】実施例の刃物用研磨装置の刃物保持具の刃面を
保持する角度を調整する状態を示す説明図である。
【図7】実施例の刃物用研磨装置の刃物保持具の刃面を
保持する角度を調整する状態を示す説明図である。
【図8】実施例の刃物用研磨装置の刃物保持具の刃面を
保持する角度を調整する状態を示す説明図である。
【図9】実施例の刃物用研磨装置の刃物保持具の刃面を
保持する角度を調整する状態を示す説明図である。
【図10】理容用の刈り込み鋏の正しい刃角を示す刃面
の断面図である。
【図11】正しい刃線で研磨された鋏の刃面を示す鋏の
側面図である。
【図12】正しい刃線で研磨された裁ち鋏の刃面を示す
鋏の側面図である。
【図13】狂った刃線・刃角に研磨された鋏の刃面を示
す鋏の側面図である。
【図14】狂った刃線・刃角に研磨された鋏の刃面を示
す鋏の側面図である。
【図15】狂った刃線・刃角に研磨された鋏の刃面を示
す鋏の側面図である。
【符号の説明】
1 刃物用研磨装置 2 装置台 3 水平シャフト 4 支持台 4a 垂直軸 4b ベアリング 5 刃物取付コマ 5a ベアリング 5b プレート 6 刃物保持具 6a 先端側アーム 6b 根元側アーム 6c プレート 6d 連結ネジ 6e はめ込み溝 6f T頭ネジ 6g 先端側アームの位置決め孔 6h 先端側アームの位置決め孔 6i 先端側アームの位置決め孔 6j 先端側アームの位置決め孔 6k 根元側アームの位置決め孔 6l 根元側アームの位置決め孔 6m 根元側アームの位置決め孔 6n 根元側アームの位置決め孔 6o 根元側アームの回動用孔 6p 回動用ピン 6q 位置決めピン 6r 紐 6s 先端側アームの回動用孔 7 研磨板 7a 研磨板本体 7b ゴムシート 7c 研磨紙 8 スプリング 9 人の手 91 鋏 92 刃線 93 刃面 94 刃先 95 刃中 96 刃元

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刃物を研ぐ研磨面を上面に設けた研磨板
    を設け、上面に垂直軸を持つ支持台を前記研磨板の側方
    に平行移動自在となるよう設け、前記垂直軸に刃物取付
    コマを昇降自在でかつ回動自在に取付け、同刃物取付コ
    マを上方に付勢するスプリングで弾支し、前記刃物取付
    コマに刃物の刃面を所定の傾斜角度で保持する刃物保持
    具を取り付け、刃物を刃物保持具に固定して所定の角度
    で研磨面に押し付けるようにして支持台を研磨面に平行
    に動かして刃物を研磨する刃物用研磨装置。
  2. 【請求項2】 刃物保持具が刃物の刃面を保持する傾斜
    角度を段階的に調整できる構造とした請求項1記載の刃
    物用研磨装置。
  3. 【請求項3】 刃物保持具が刃物の刃面を保持する傾斜
    角度を段階的に調整できる構造として、刃物取付コマに
    アームを連結し、同アームと刃物保持具を回動自在に連
    結し、複数の所定の角度で刃物保持具を前記アームに固
    定する位置決めピンを設ける構造とした請求項2記載の
    刃物用研磨装置。
  4. 【請求項4】 研磨板の研磨面を円弧状の凹形状になっ
    た構造とした請求項1〜3いずれかに記載の刃物用研磨
    装置。
  5. 【請求項5】 研磨板の研磨面を半径800mmの円弧
    状の凹形状にした請求項4記載の刃物用研磨装置。
  6. 【請求項6】 刃物取付コマを弾支する手段として、ス
    プリングを支持台の垂直軸に嵌入し同スプリングが刃物
    取付コマを弾支する構造とした請求項1〜5いずれかに
    記載の刃物用研磨装置。
  7. 【請求項7】 刃物保持具を、保持具本体の先端部に所
    定の角度に傾斜するはめ込み溝を設け、前記保持具本体
    に前記はめ込み溝内を進退するT頭ネジを螺着した構造
    とした請求項1〜6いずれかに記載の刃物用研磨装置。
  8. 【請求項8】 刃物が理容用の刈り込み鋏であって、刃
    面を保持する傾斜角度を30度・35度・40度・45
    度となるよう段階的に調整できる請求項2又は3記載の
    刃物用研磨装置。
  9. 【請求項9】 刃物が美容用のカット鋏であって、刃面
    を保持する傾斜角度を35度・40度・45度となるよ
    う段階的に調整できる請求項2又は3記載の刃物用研磨
    装置。
  10. 【請求項10】 刃物が縫製用の裁ち鋏であって、刃面
    を保持する傾斜角度を50度・55度となるよう段階的
    に調整できる請求項2又は3記載の刃物用研磨装置。
  11. 【請求項11】 研磨板の上下面に研磨面を設け、二つ
    の研磨面を反転して使える構造とした請求項1〜10い
    ずれかに記載の刃物用研磨装置。
  12. 【請求項12】 研磨板の構造として、研磨板本体の上
    下面を半径800mmの円弧状の凹形状とし、前記研磨
    板本体の上下面に所定厚さのゴムシートを貼着し、同ゴ
    ムシートの表面に研磨紙を貼着した請求項11記載の刃
    物用研磨装置。
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