JP3204750B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JP3204750B2
JP3204750B2 JP23728492A JP23728492A JP3204750B2 JP 3204750 B2 JP3204750 B2 JP 3204750B2 JP 23728492 A JP23728492 A JP 23728492A JP 23728492 A JP23728492 A JP 23728492A JP 3204750 B2 JP3204750 B2 JP 3204750B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
semiconductor device
chip
voltage
transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23728492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0684357A (ja
Inventor
眞男 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP23728492A priority Critical patent/JP3204750B2/ja
Publication of JPH0684357A publication Critical patent/JPH0684357A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3204750B2 publication Critical patent/JP3204750B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Static Random-Access Memory (AREA)
  • Dram (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、特
に、安定した電圧を供給するための電圧制御回路をチッ
プ上に搭載した半導体装置に関する。近年、DRAMや
SRAM等の半導体記憶装置を始めとする集積回路のチ
ップ上に電圧制御回路を搭載し、外部から供給された電
圧に対してチップ内に設けた基準電圧発生手段の発する
電圧をもとに一定の電圧を供給する回路を有する半導体
装置が提供されている。チップ上に定電圧発生回路を搭
載するメリットは、一般に『安定化電源』という名称で
知られている装置におけるメリットと同じく、非安定な
電源を供給しても必要な負荷回路部分では安定な電圧を
供給することができる点にある。例えば、外部から5V
の電源を供給したとしても、チップ内部を3Vの電源電
圧仕様で設計しておき、この間にシリーズレギュレータ
型の安定化電源回路を入れることにより、外部から供給
される電圧の5Vが多少変動しても内部の3Vが安定し
て供給される。そして、近年、どのような状況下におい
ても安定した動作が可能な電圧制御回路を搭載した半導
体装置の提供が要望されるようになっている。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の半導体装置の一例を示す回
路図であり、フィードバック制御型のシリーズレギュレ
ータ回路を示すものである。同図に示されるように、チ
ップ上に搭載する一般的なシリーズレギュレータ回路
は、Pチャネル型MOSトランジスタQ3,Q4,QR;Nチ
ャネル型MOSトランジスタQ1,Q2,Q5 およびキャパ
シタCC を備えて構成されている。
【0003】参照符号VEXT は外部から供給される電源
電圧を示し、Vref は, 例えば, チップ内に設けた基準
電圧発生手段で発生された基準電圧を示し、そして、V
INTは内部回路に供給する電圧を示している。また、図
5に示されるように、トランジスタQ3,Q4 は一対の負
荷デバイスを構成し、トランジスタQ1,Q2 は差動増幅
トランジスタ対を構成するようになっている。ここで、
トランジスタQ5 は、差動増幅トランジスタ対Q1,Q2
とグランドとの間に設けられ、そのゲートには基準電圧
ref が印加されている。
【0004】まず、図5に示すシリーズレギュレータ
(内部降圧レギュレータ)回路を対象回路として、過渡
応答についての論理解析を行う。すなわち、解析的手法
を主体に内部降圧レギュレータの過渡応答を推測して設
計的に留意すべきキーポイントを明確にし、また、回路
シミュレーションにおける追求すべき方向づけを行うた
めに、内部降圧レギュレータの過渡応答についての理論
解析を行う。
【0005】図5の回路において、フィードバック制御
は長周期変動に対するものだけであって、差動アンプは
電流を最小限に絞るようになっている。すなわち、相対
的にトランジスタQR の寸法を大きく設定するようにな
っている。一方、短周期変動に対しては、キャパシタC
C を通じてのトランジスタQR のゲート電圧変調によ
り、該トランジスタQR のドレイン電流を変化させて対
応するようになっている。
【0006】図6は図5の半導体装置の短周期変動に対
する等価回路を示す図である。上述した図5の回路は、
短周期変動に対しては等価的に図6のようになる。図6
の等価回路において、バイアス電圧V1 は、トランジス
タQR がスタンバイ時にICC2 (約50μA)相当を供
給するのに十分な電圧となっており、 V1 =VEXT −|VThQR| ……(1) 程度となる。尚、図6において、参照符号RA は差動ア
ンプ内部抵抗であり、アンプ部は電流を最小限にしてい
るので、信号周波数の対象範囲ではCC に対して無視で
きる程に十分大きなインピーダンスとなっている。つま
り、トランジスタQR のゲートは、交流的にフローティ
ング状態であると考えることができる。
【0007】次に、動作解析を行うために、図6をもと
にして図7のモデル回路を考えることにする。図7は従
来の半導体装置の問題を説明するためのモデル回路を示
す図であり、同図中、参照符号CO は負荷配線系固定容
量を示し、また、CL はクロック動作で瞬時動作する回
路の内部容量(例えば、センスアンプ動作瞬時に見える
ビット線容量、或いは、リセット時に見えるデコーダ等
のプリチャージ容量)である。
【0008】VG(t)とVINT(t)のスタンバイ時(t=0
- )における値は、
【0009】
【数1】
【0010】が流れる。さて、VINT(t)とID(t)の関係
はID によってCO +CL を充電し、且つ、C C および
GSの直列容量を充電する関係にあるので、次のように
表わすことができる。
【0011】
【数2】
【0012】ここで、この微分方程式(9)を解くため
に、
【0013】
【数3】
【0014】(3)式の関係から、
【0015】
【数4】
【0016】が得られる。ここで、(17)式によって、
各回路定数さえ判ればVINT の過渡変化が計算できるこ
とになる。また、(17)式の関数形を見るとVINT(t)
双曲線であり、Aの値が大きい程漸近線に近づくことに
なる。尚、Aの値を大きくするには、トランジスタQR
の利得を大きくし、且つ、容量CC を大きくすることで
ある。
【0017】図8は図7のモデル回路における内部電圧
の時間変化VINT(t)を示す図である。次に、図8の変化
を実デバイスのパラメータで計算し、実デバイスパラメ
ータでの検証を行うことにする。まず、次のような仮定
を導入する。
【0018】
【数5】
【0019】以上の場合、
【0020】
【数6】
【0021】さらに、抵抗成分の影響を考慮する。図9
は従来の半導体装置において、内部電圧の変化を実際の
パラメータを用いて計算した結果を示す図であり、図1
0は図7のモデル回路に抵抗成分を含めたときの回路を
示す図である。図9の結果は、配線系の抵抗を入れてい
ないためt=0+ において、過激な内部電圧VINT の降
下が起っている。しかしながら、実際には、図10に示
す回路のようにCL には必ず配線抵抗, 或いは, トラン
ジスタTr の内部抵抗が入る。この回路の応答は解析的
に見通しが良くないのでシミュレーションを主体にした
方が良いが、定性的に応答は次のようになる。
【0022】スイッチSWの投入直後、R=0とした前
の解析では直ちに電荷再配分が起ったため急激な内部電
圧VINT(t)の降下があったが、抵抗RL が存在すると、
トランジスタQR の影響を考えない場合、内部電圧V
INT(t)はCO ,CL ,RL の応答は微分方程式を解くと
(解くまでもなく)、
【0023】
【数7】
【0024】である。図10の回路においては、内部電
圧VINT(t)の変化は、抵抗RL に流れる電流としてトラ
ンジスタQR からの電流と容量CO およびCL との電荷
再配分による電流の合成で決定されるため、図12に示
されるように、時間t=0+ 付近では抵抗RL の影響に
よって、内部電圧VINT(t)の急降下は制限され、時間と
ともにトランジスタQR の特性に支配されるようにな
る。つまり、抵抗RL の存在で図9のような急激な内部
電圧VINT(t)の低下は生じなくなる。どの程度低下する
かは(21)式によって、抵抗RL 及び容量CO に依存す
ることになる。
【0025】
【数8】
【0026】と求まる。前記の値を用いると(CO =1
000pF、CL =3500pF)、 t1 =777.8×10-12 L ……(25) となる。RL =10Ωのときt1 =7.78ns、RL
100Ωのとき77.8nsであるため、図9におけるt
=0近傍において、内部電圧VINT(t)は急激な変化はせ
ず、RL =10Ωの場合でもt=7.78nsへ向けて電
圧が降下していく。また、トランジスタQR の効果によ
って、t=7〜8ns頃には内部電圧VINT( t)はかなり回
復しているので、これらを総合的に見ると内部電圧V
INT(t)の過渡変化は意外に小さいようである。尚、変動
幅の詳細な値は解析的手法よりもシミュレーションを活
用した方が良いと思われる。
【0027】次に、帰還回路の作用に付いて考察する。
帰還回路の作用によって、VINT(t)がVINTOに対して降
下した場合、トランジスタQR のゲート電圧をグランド
側へ引いて、VINT(t)を増大させるようにQ1の駆動が
始まる。Q1 ,Q2 (図5参照)の駆動力は弱く設定さ
れており、QRのCC がミラー効果で大容量に見えるこ
とからQ1 側からの駆動効果はt=0+付近ではすぐに
は現れない。
【0028】しかしながら、Q1 ,Q2 はVINT(t)がV
INTOよりも低い間は、VINT(t)を増大させるように駆動
しつづける。図9から明らかなように、VINT(t)がほぼ
完全にVINTOに回復するには100ns程度かかるので
(帰還効果を考えないとき)、Q1 ,Q2 の駆動は相応
の長時間続くことになる。Q1 ,Q2 の動作をコンパレ
ータ的なものと近似し、Q1 がオン、Q2 がオフと考え
る。こうするとQ1 の駆動電流はQ3 の電流で決定され
るので、Q3 を近似的に定電流源とすると、この値はス
タンバイ時に増幅系に許される消費電流(≒10μA)
そのものである。これをIS と表わすと、t=t1 近傍
におけるCO ,CL での電荷再配分効果が消滅してQR
からの充電作用が主体になるt=t2 (t2 >t1 )に
おける回路動作は、図13に示されるように、RL の効
果を無視して考えることができる(CL L の直列回路
が完全に容量性に見える)。このとき回路方程式は、
【0029】
【数9】
【0030】となる。この方程式をRunge−Kut
ta法で数値解すると、図14の特性を得る。尚、t=
0付近はRL の影響が強く上式の解の妥当性がないの
で、RL が無視できるt≧20nsで示した。上述した数
値解の結果を見ると、VINT(t)≧2.4Vとなるのはt
=190ns付近(W=100000μm、IS =10μ
A、CC =100pF)であり、t≧190ns以降V
INT(t)>VINTOとなるためQ1 ,Q2 のコンパレータが
反転してIS を引く動作が起らなくなる。W=1000
0μmではこれはt=300nsのときになる。一方、V
G(t)の経時変化を考えると、(27)式から、 W=100000μmのときVG(t=190ns)=VEXT −|VThP |−0.00841 W=10000μmのときVG(t=300ns)=VEXT −|VThP |−0.01327 となる。つまりW=100000μmにおいては8.4
mV、10000μmにおいては13.3mVだけゲートバ
イアスがかかっており、VINT(t)がVINTOをクロスする
ことで誤差増幅器Q1 ,Q2 がIS を引くのをやめ、逆
にIS を供給するようになってもしばらくはQR はオン
状態を続けるのでVINT(t)はオーバーシュートをしてし
まう。
【0031】実際にはDRAMは190nsより速いサイ
クルタイムで動くのでVINT(t)が完全に回復する前に次
のサイクルに入ってしまう。この結果VINT(t)<VINTO
の状態は長期間つづき、この間誤差増幅器はIS を引き
っぱなしになる。この結果Q R のゲート電圧はかなりV
SS側に引かれた状態で動作が続くため、突然スタンバイ
に入ったときにはQR は直ちにカットオフはできず、V
INT(t)のオーバーシュートは無視できない大きさになる
恐れがある。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、図5
に示すシリーズレギュレータ(内部降圧レギュレータ)
回路には、チップがアクティブ状態で過渡的に急激に変
化するチップの消費電流に対して常に一定の電圧を供給
する電圧制御能力と共に、チップがスタンバイ状態とな
っているときに回路自身が消費する電力を最小とするこ
とが必要とされている。そこで、従来、スタンバイ時の
消費電流を抑制するために、フィードバック制御用アン
プに流す電流を数十マイクロアンペア程度とするように
なっている。その結果、長期的な(例えば、数秒程度)
の変化に対しては、フィードバック制御が効果を持って
出力電圧を常に基準電圧(参照電圧)に等しくなるよう
にすることができるが、短期的(数十ナノ秒程度)の変
化に対しては、アンプの電流が小さく負荷を高速に駆動
する能力はない。
【0033】また、直列制御用のpMOSトランジスタ
のゲートとドレインの間には、意図的に大きな容量を挿
入し、負荷側の電流が急激に変化して制御トランジスタ
のドレイン電圧が変化したとき、その変化をゲートに及
ぶようにする。つまり、高速な負荷電流変化に対して
は、差動増幅器による制御は効果を持たず、容量結合で
ゲート電圧を変調するだけにする。
【0034】ところで、従来の回路の場合、負荷電流が
急増した場合に出力電圧は降下し、徐々に回復する。し
かしながら、本発明者の解析によれば、DRAMの内部
電源系には、3000ピコファラッド程度の充電放電す
る容量があり、さらに、これに並列に電圧安定化のため
の容量が付加される。この容量を2000ピコファラッ
ドとして、この端子間電圧の回復は数百ナノ秒を要する
ため、DRAMのようにサイクルタイムが120ナノ秒
程度のデバイスでは電圧が完全に回復する前に次のサイ
クルに入ってしまい、再び大きな負荷電流が流れる。こ
れを繰り返していると、チップ内の電圧は、常に正規の
電圧よりも若干低い状態が続くため、長期的変化に対応
して動作するフィードバック制御回路系は出力電圧を高
くするように直列制御トランジスタを常に駆動すること
になる。
【0035】この結果、速いサイクルタイムで高速動作
していたチップが突然スタンバイ状態に入ったとき、直
列制御トランジスタのゲート・ドレイン間に挿入されて
いた容量(数百ピコファラッド)には、当該トランジス
タの内部抵抗を最も低下させる方向のバイアス電圧が充
電されているため、これが制御増幅器の電流によって充
電されるまでは当該トランジスタは内部抵抗が低い状態
を続ける。この結果、負荷電流が殆ど無いスタンバイ状
態でのチップ内部電源電圧が規定値よりも増大し、次に
アクティブ状態にないると再び内部電源電圧が低下する
という不安定なサイクルを繰り返す恐れがある。
【0036】このような電源電圧の不安定は、メモリセ
ル内の蓄積電荷に対しては、『電源バンプ』と呼ばれる
効果によって、正規の電荷量よりも実効的な電荷量の減
殺を生じさせる効果を持つ。この結果、センスアンプの
感度が悪い場合やα線がチップに入射して雑音信号電荷
を発生させていた場合等と重複したとき、容易にDRA
Mチップに誤動作を起こすことになる。
【0037】本発明は、上述した従来の半導体装置が有
する課題に鑑み、どのような状況下においても安定した
動作が可能な電圧制御回路を搭載した半導体装置の提供
を目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、チップ
上に電圧制御回路を搭載した半導体装置であって、前記
電圧制御回路は、一対の負荷デバイスQ3,Q4 を共通に
持ち、ゲート同士およびドレイン同士が共通に接続され
た複数の差動増幅トランジスタ対Q1,Q2;Q6,Q7 を具
備し、該複数の差動増幅トランジスタ対は、スタンバイ
状態を含めて常時動作している第1の差動増幅トランジ
スタ対Q1,Q2 と、アクティブ状態になったときに動作
する第2の差動増幅トランジスタ対Q6,Q7 とを備えた
ことを特徴とする半導体装置が提供される。
【0039】
【作用】本発明の半導体装置によれば、複数の差動増幅
トランジスタ対は、スタンバイ状態を含めて常時動作し
ている第1の差動増幅トランジスタ対Q1,Q2 と、アク
ティブ状態になったときに動作する第2の差動増幅トラ
ンジスタ対Q6,Q7 とで構成されている。そして、アク
ティブ状態になったときに動作する第2の差動増幅トラ
ンジスタ対Q6,Q7 のソース側バイアス回路の内部抵抗
は、該アクティブ状態への遷移を検出した後チップがス
タンバイ状態に入るまでの間に、徐々に低下させるよう
になっている。
【0040】これによって、本発明に係るチップ上に電
圧制御回路を搭載した半導体装置は、どのような状況下
においても安定した動作を行うことができる。
【0041】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る半導体装
置の実施例を説明する。図1は本発明に係る半導体装置
の一実施例を示す回路図であり、フィードバック制御型
のシリーズレギュレータ回路(内部降圧レギュレータ回
路)を示すものである。同図に示されるように、本実施
例のチップ上に搭載するシリーズレギュレータ回路は、
Pチャネル型MOSトランジスタQ3,Q4,QR;Nチャネ
ル型MOSトランジスタQ1,Q2,Q5,Q6,Q7,Q8 およ
びキャパシタCC を備えてている。
【0042】参照符号VEXT は外部から供給される電源
電圧を示し、Vref は, 例えば, チップ内に設けた基準
電圧発生手段で発生された基準電圧を示し、そして、V
INTは内部回路に供給する電圧を示している。また、図
1に示されるように、トランジスタQ3,Q4 は一対の負
荷デバイスを構成し、トランジスタQ1,Q2 は第1の差
動増幅トランジスタ対を構成し、さらに、トランジスタ
6,Q7 は第2の差動増幅トランジスタ対を構成するよ
うになっている。ここで、トランジスタQ5 は、差動増
幅トランジスタ対Q1,Q2 のソースとグランドとの間に
設けられ、そのゲートには基準電圧Vref が印加され、
また、トランジスタQ8 は、差動増幅トランジスタ対Q
6,Q7 のソースとグランドとの間に設けられ、そのゲー
トにはチップ活性化クロック信号RASZが供給されて
いる。
【0043】第1の差動増幅トランジスタ対Q1,Q
2 は、スタンバイ状態を含めて常時動作しており、常
に、トランジスタQ5 を介して、10μA程度の電流が流
されている。また、第2の差動増幅トランジスタ対Q6,
7 は、アクティブ状態になったときだけ動作するよう
になっており、アクティブ状態において、トランジスタ
8を介して数mA程度の電流が流されることになる。
【0044】このように、本実施例の半導体装置は、従
来のチップ上に電圧制御回路を搭載した半導体装置にお
ける内部電圧VINT(t)のオーバーシュートが特定のサイ
クルタイムの条件で電圧制御回路(内部降圧レギュレー
タ回路)の存在を意味のないものにしてしまうことを防
止するようになっている。すなわち、オーバーシュート
を防止するためには、トランジスタQR のゲート電圧を
速く安定値に回復させることが必要であり、本実施例の
半導体装置では、図1の回路によって、アクティブ時に
は比較的大電流(mAレベル) でトランジスタQR のゲ
ートを駆動するようになっている。尚、スタンバイ時に
は、消費電力を最小限に抑えるために、小電流(μAレ
ベル) でトランジスタQR のゲートを駆動するようにな
っている。
【0045】図2は図1の半導体装置における内部電圧
の回復時刻と駆動トランジスタ電流との関係を示す図で
あり、図1の回路において、トランジスタQ8 の引き抜
き電流の値に対してVINT(t)がVINTOである2.4Vま
で回復するのに要する時間(これ以降誤差増幅器は反転
してVINT(t)のオーバーシュートを抑えるようになる)
を求めた結果を示すものである。尚、この計算は、前記
(29)式でIS 値を変えて、VINT(t)=VINTOとなる時
刻をRunge−Kutta法で求めたものである。
【0046】この図2に示す結果から明らかなように、
誤差増幅器に1mA前後の電流を流しておけば1回のR
ASサイクル活性期間内でVINT(t)は回復し、その結
果、サイクルを続けたときにVINT(t)が低下したままに
なることに起因した電圧オーバーシュートを防ぐことが
できる。尚、誤差増幅器に1mA程度の電流を与えるこ
とはアクティブサイクル内だけで行うので消費電力上の
支障は生じない。
【0047】ところで、トランジスタQ8 のターンオン
を急激に行うとフィードバックループのゲインが急変
し、その過渡応答がVINT(t)の乱れを生じさせる恐れが
ある。そこで、トランジスタQ8 はゆっくりターンオン
するようにゲートに入るRASZの波形を鈍らせて該ト
ランジスタQ8 のゲートに印加するのが好ましい。すな
わち、アクティブ状態になったときに動作する第2の差
動増幅トランジスタ対Q6,Q7 のソース側バイアス回路
の内部抵抗を、該アクティブ状態への遷移を検出した
後、チップがスタンバイ状態に入るまでの間に、徐々に
低下させるようにする。
【0048】図3は図1の半導体装置におけるRASZ信号
を説明するための図であり、同図(a) はRASZ信号の波形
図を示し、同図(b) は好ましいRASZ信号を生成するため
の回路を示している。図3(b) に示すように、トランジ
スタQ8 のゲートに供給する信号は、チップの活性化信
号RASZをインバータI0 で反転し、それを抵抗R0 およ
び容量C0 で構成した積分回路IIで波形を鈍らせるよ
うになっている。すなわち、図3(a)のに示すよう
に、チップの活性化信号RASZがチップ選択時に高レベル
から低レベルに変化すると、その信号はインバータI0
により反転された後(図3(a) の)、積分回路IIに
供給される。そして、積分回路IIにより、その波形が
鈍らされた信号(図3(a) の)は、トランジスタQ8
のゲートに供給され、これにより、トランジスタQ8
抵抗値(オン抵抗)が、チップの活性化後からチップが
スタンバイ状態に入るまでの間に、徐々に低下する(徐
々に電流を増大する)ことになる。
【0049】これにより、電圧制御回路を搭載した半導
体装置を、どのような状況下においても安定して動作さ
せることができる。尚、上述した構成は、チップの活性
化信号RASZが立ち下がった(活性化された)後、センス
アンプが動作するまでに若干の時間的余裕があるので問
題は生じない。図4は図1の半導体装置における要部の
変形例を示す回路図である。図1〜図3を参照して説明
した実施例では、差動増幅トランジスタ対Q6,Q7 のソ
ース側バイアス回路を構成するトランジスタQ8 のゲー
トに対して、積分回路を経由したチップ活性化クロック
信号を印加するようになっているが、本実施例では、該
トランジスタQ8 を並列接続さた複数のトランジスタQ
81, Q82, Q83で構成し、これらのトランジスタQ81,
82, Q83に対して、異なる遅延を有するチップ活性化
クロック信号を印加するようになっている。
【0050】すなわち、図4に示されるように、遅延回
路DDは、複数のインバータI1 〜I6 を備え、トラン
ジスタQ81のゲートにはチップ活性化クロック信号RASZ
を直接供給し、トランジスタQ82のゲートにはインバー
タI1 〜I4 を介して遅延されたチップ活性化クロック
信号RASZを供給し、そして、トランジスタQ83のゲート
にはインバータI1 〜I6 を介してさらに遅延されたチ
ップ活性化クロック信号RASZを供給するようになってい
る。これにより、トランジスタQ81〜Q83は、時間の経
過と共にスイッチ・オンすることになり、チップの活性
化後からチップがスタンバイ状態に入るまでの間に、徐
々に電流を増大することができる。尚、図4では、トラ
ンジスタ(バイアス回路用トランジスタ)は、Q81〜Q
83の3つとされ、また、遅延回路DDを構成するインバ
ータの数もI1 〜I6 の6つとされているが、これらの
構成は必要に応じて様々に変化させることができるのは
いうまでもない。
【0051】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の半導体
装置によれば、スタンバイ状態を含めて常時動作してい
る第1の差動増幅トランジスタ対と、アクティブ状態に
なったときに動作する第2の差動増幅トランジスタ対と
を設けることによって、どのような状況下においても安
定した動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の一実施例を示す回路
図である。
【図2】図1の半導体装置における内部電圧の回復時刻
と駆動トランジスタ電流との関係を示す図である。
【図3】図1の半導体装置におけるRASZ信号の波形を示
す図である。
【図4】図1の半導体装置における要部の変形例を示す
回路図である。
【図5】従来の半導体装置の一例を示す回路図である。
【図6】図5の半導体装置の短周期変動に対する等価回
路を示す図である。
【図7】従来の半導体装置の問題を説明するためのモデ
ル回路を示す図である。
【図8】図7のモデル回路における内部電圧の時間変化
を示す図である。
【図9】従来の半導体装置において、内部電圧の変化を
実際のパラメータを用いて計算した結果を示す図であ
る。
【図10】図7のモデル回路に抵抗成分を含めたときの
回路を示す図である。
【図11】図10のモデル回路における電荷配分配での
内部電圧の過渡変化を示す図である。
【図12】図10のモデル回路における内部電圧の時間
変化を示す図である。
【図13】従来の半導体装置における帰還制御が生じて
いるときのレギュレータ部分の等価回路を示す図であ
る。
【図14】帰還制御が生じているときの従来の半導体装
置における内部電圧の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1,Q2 …第1の差動増幅トランジスタ対(N型MOS
トランジスタ) Q3,Q4 …負荷デバイス(P型MOSトランジスタ) Q5:Q8;Q81, Q82, Q83…バイアス回路用トランジス
タ(N型MOSトランジスタ) Q6,Q7 …第2の差動増幅トランジスタ対(N型MOS
トランジスタ) DD…遅延回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ上に電圧制御回路を搭載した半導
    体装置であって、 前記電圧制御回路は、一対の負荷デバイス(Q3,Q4)を
    共通に持ち、ゲート同士およびドレイン同士が共通に接
    続された複数の差動増幅トランジスタ対(Q1,Q2;Q6,
    7)を具備し、 該複数の差動増幅トランジスタ対は、スタンバイ状態を
    含めて常時動作している第1の差動増幅トランジスタ対
    (Q1,Q2)と、アクティブ状態になったときに動作する
    第2の差動増幅トランジスタ対(Q6,Q7)とを備えたこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記アクティブ状態になったときに動作
    する第2の差動増幅トランジスタ対(Q6,Q7)のソース
    側バイアス回路の内部抵抗を、該アクティブ状態への遷
    移を検出した後前記チップがスタンバイ状態に入るまで
    の間に、徐々に低下させるようにしたことを特徴とする
    請求項1の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の差動増幅トランジスタ対(Q
    6,Q7)のソース側バイアス回路を構成するトランジスタ
    (Q8)のゲートに対して、積分回路を経由したチップ活
    性化クロック信号(RASZ)を印加するようにしたこ
    とを特徴とする請求項2の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の差動増幅トランジスタ対(Q
    6,Q7)のソース側バイアス回路を構成するトランジスタ
    (Q8)を、並列接続さた複数のトランジスタ(Q81, Q
    82, Q83) で構成し、該並列接続さた複数のトランジス
    タ(Q81, Q 82, Q83) の各ゲートに対して、異なる遅
    延を与える遅延回路(DD)を介してチップ活性化クロ
    ック信号(RASZ)を印加するようにしたことを特徴
    とする請求項2の半導体装置。
JP23728492A 1992-09-04 1992-09-04 半導体装置 Expired - Fee Related JP3204750B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23728492A JP3204750B2 (ja) 1992-09-04 1992-09-04 半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23728492A JP3204750B2 (ja) 1992-09-04 1992-09-04 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0684357A JPH0684357A (ja) 1994-03-25
JP3204750B2 true JP3204750B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=17013111

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23728492A Expired - Fee Related JP3204750B2 (ja) 1992-09-04 1992-09-04 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3204750B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR0172371B1 (ko) * 1995-04-26 1999-03-30 윤종용 반도체 메모리장치의 전원전압 발생회로
JP2002344304A (ja) 2001-05-15 2002-11-29 Fujitsu Ltd 差動アンプ回路および半導体集積回路装置
JP4667914B2 (ja) * 2004-03-29 2011-04-13 株式会社リコー 定電圧回路
JP4717449B2 (ja) * 2005-01-19 2011-07-06 セイコーインスツル株式会社 スイッチング・レギュレータ回路
JP2012099199A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Elpida Memory Inc 半導体装置及びその制御方法
WO2014156711A1 (ja) * 2013-03-27 2014-10-02 ピーエスフォー ルクスコ エスエイアールエル 半導体装置
JP6232726B2 (ja) 2013-04-03 2017-11-22 富士通株式会社 半導体集積回路及び半導体集積回路の電源制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0684357A (ja) 1994-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3124781B2 (ja) 半導体集積回路装置
US6041012A (en) Semiconductor integrated circuit device having a booster circuit and a storage device
US7468624B2 (en) Step-down power supply
US6385119B2 (en) Internal supply voltage generating cicuit in a semiconductor memory device and method for controlling the same
EP0473360B1 (en) Semiconductor memory device
US7859322B2 (en) Internal power-supply circuit
JP2786572B2 (ja) ビット線の電圧スイングが制限された半導体メモリ用センス回路
US8125846B2 (en) Internal voltage generating circuit of semiconductor memory device
JP2002343082A (ja) 半導体メモリ装置のネガティブ電圧発生器
US6084386A (en) Voltage generation circuit capable of supplying stable power supply voltage to load operating in response to timing signal
US5901055A (en) Internal boosted voltage generator of semiconductor memory device
US4649289A (en) Circuit for maintaining the potential of a node of a MOS dynamic circuit
JPH0562467A (ja) センスアンプ駆動回路
JP3204750B2 (ja) 半導体装置
KR940003409B1 (ko) 반도체 메모리 장치의 센스앰프 제어회로
KR0144402B1 (ko) 동작전류 소모를 줄인 반도체 메모리 소자
US5619164A (en) Pseudo ground line voltage regulator
JP3735824B2 (ja) 昇圧回路を備えた半導体メモリ装置
US6614270B2 (en) Potential detecting circuit having wide operating margin and semiconductor device including the same
JP2000285672A (ja) メモリデバイス
US6879197B2 (en) Apparatus for generating driving voltage for sense amplifier in a memory device
US6650147B2 (en) Sense amplifier with extended supply voltage range
JPH08205526A (ja) 半導体集積回路の内部電圧昇圧回路
JP3908520B2 (ja) 半導体集積回路及び半導体集積回路のテスト方法
KR100940826B1 (ko) 네거티브 전압 생성 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010522

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees