JP3203693B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3203693B2
JP3203693B2 JP19547191A JP19547191A JP3203693B2 JP 3203693 B2 JP3203693 B2 JP 3203693B2 JP 19547191 A JP19547191 A JP 19547191A JP 19547191 A JP19547191 A JP 19547191A JP 3203693 B2 JP3203693 B2 JP 3203693B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用空調装置に関
し、特に車両のルーフあるいは窓の開閉状態に応じた条
件で空調を行えるようにした車両用空調装置に関するも
のでる。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置は、乗員の快適環境を形
成するために構成され使用されるものであるが、従来の
一般的な車両用空調装置においては、車室内が言わば密
閉状態にあることを前提としているものであり、その使
用上不都合なことがあり得る。つまり、車室内を外部に
大きく開放させ得るようにしたオープンカーやキャンバ
ストップカー等においては、そのルーフを完全に開放す
ると外気が車室内に大量に流れ込んでくるので、夏期に
おける冷房を快適なものにしたい場合に、車室内の温度
に応じて吐出空気の調整を行うことは無駄な部分が多く
なるものである。
【0003】このような、オープンカーやキャンバスト
ップカー等におけるルーフを大きく開いても効率の良い
冷房を行えるようにする目的で、例えば特開昭63−4
1226号公報にて示されているような「オープンカー
の空調装置」が提案されている。この公報において提案
されている空調装置は、車両の走行速度を検出する車速
検出手段を設け、この車速検出手段からの出力に基いて
空調手段を制御することにより、少なくとも空調風温度
と送風量を制御する制御手段を設けたものであり、夏期
冷房の場合、車速が低いときには走行風による冷却作用
が弱いので空調風温度が低くなるように、また送風量が
増加するように制御されて冷房能力が強化されるのに対
して、車速が高いときには走行風による冷却作用が高い
ので、空調風温度が高くなるように、また送風量が減少
するように制御され、冷房能力が弱められることになる
ものである。
【0004】しかしながら、オープンカー等において
は、車速に応じた冷房能力を上記のように制御すると、
例えば信号待ちしているときに十分な風が吹いていて、
冷房能力をそれ程高める必要がない場合であっても冷房
能力が高められることになるのであるから、省エネの観
点からしても無駄が多くなるものである。
【0005】また、車速が高いときに冷房能力を弱く、
あるいは車速が低いときに冷房能力を強くすると、ルー
フを閉じて低速走行する場合には、必要以上に強い冷房
がなされることになる。しかも、市街地を走行する場合
の車両は、車速が短時間内に大きく変化するものであ
り、車速に応じた冷房を行おうとした場合には、その調
整を行うための各機器(例えば、冷媒供給のためのコン
プレッサやマグネットクラッチ、エアミックスドア等)
が頻繁に作動することになって、その故障が多く発生し
たり耐久性が悪くなる可能性がある。
【0006】そこで、本発明者等は、ルーフを大きく開
けた場合であっても、各機器を無駄なく作動させること
ができて、しかも乗員にとって十分な快適さを得ること
ができるようにするためにはどうしたらよいかについて
種々検討を重ねてきた結果、要するにルーフが開けられ
ていることをこの種車両用空調装置を制御するための一
つのデータとすることが良い結果を生むことを新規に知
見して、本発明を完成したのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の経緯
に基いてなされたもので、その解決しようとする課題
は、ルーフが開けられている場合の空調をルーフが閉じ
られている場合とは異なるようにして、省エネをも達成
しながら乗員のためのより快適な空間を形成することに
ある。
【0008】そして、本発明の目的とするところは、ル
フが開けられている場合の空調を、ルーフが閉じられ
ている場合とは異なった条件で行うようにして、乗員に
対する快適空間の形成を無駄なく、かつ有効に行うこと
のできる車両用空調装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明の採った手段は、本発明の構成をブロック
で示す図1及びこれに使用している符号を付して説明す
ると、「熱交換器(11)と、この熱交換器(11)か
らの調整空気を車室内に案内し得る送風ダクト(12)
とを備え、かつ車室内側の温度を検出する内気センサ
(15)と、外気の温度を検出する外気センサ(16)
と、日射量を検出する日射センサ(17)とを備えて、
これら各センサ(15)〜(17)からの信号と、該各
信号に対応したゲインにより送風ダクト(12)を介し
て前記車室内に吹出すべき必要吹出空気温度情報を演算
する車両用空調装置において、当該車両のルーフの開閉
状態を検知する開閉センサ(14)を前面ガラスの上縁
側に設けて、この開閉センサ(14)からの信号に応じ
て、前記各ゲインを変更処理する制御装置(20)と、
送風ダクト(12)には、車室内の乗員の上半身側に開
口する上部吐出口(12a)と、車室内乗員の下半身側
に開口する下部吐出口(12b)と、これら各吐出口に
向かう調整空気の流れを選択的に切り換える吐出口切換
手段(13、13a)とを設け、制御装置(20)は、
外気温センサ(16)にて検出された外気温が所定温度
以上のときに、上部吐出口(12a)から調整空気が流
れるように吐出口切換手段(13、13a)を制御し、
また、日射センサ(17)にて検出された日射量が大き
くなるに応じて、所定温度を低温側に修正することを特
徴とする車両用空調装置」である。
【0010】すなわち、本発明に係る車両用空調装置
は、一般的な車両用空調装置が有している内気センサ
(15)、外気センサ(16)及び日射センサ(17)
の他に、車両のルーフの開閉状態を検知する開閉センサ
(14)を有しているものであり、この開閉センサ(1
4)の信号に応じて調整空気の車室側への吐出温度等
を、制御装置(20)において演算処理する。そして、
送風ダクト(12)には、上部吐出口(12a)と下部
吐出口(12b)が設けられており、これら各吐出口を
選択的に切り換える吐出口切換手段(13、13a)を
有しており、制御装置(20)は、外気温が所定温度以
上のときに上部吐出口(12a)から調整空気が流れる
ように吐出口切換手段(13、13a)を制御し、ま
た、日射量が大きくなるに応じて、所定温度を低温側に
修正するようにしたものである。勿論、この車両用空調
装置(10)は、ルーフを完全に締め切った場合には、
車室温度や日射量等に応じた通常の空気調整が行えるも
のである。
【0011】
【発明の作用】以上のように構成した本発明に係る車両
用空調装置は、開閉センサ(14)によって当該車両の
ルーフが開放されていないことが検知されれば、内気セ
ンサ(15)、外気センサ(16)及び日射センサ(1
7)によって検出された各温度信号に対応したゲインに
より、車室内に吹出すべき必要吹出空気温度情報が、従
来公知の方法と同様な方法により制御装置において演算
処理される。これに対して、開閉センサ(14)によっ
てルーフ等が開放されていることが検知されると、各セ
ンサ(15)〜(17)によって検出された各温度信号
に対応したゲインが制御装置(20)によって変更処理
されるのである。すなわち、車室内に吹出すべき必要吹
出空気の温度が、ルーフ等が開放されていることに対応
して、制御装置(20)において変更処理される。そし
て、外気温が所定温度以上のときに上部吐出口(12
a)から調整空気が流れるようにし、また、日射量が大
きくなるに応じて、所定温度を低温側に修正されるもの
であり、これにより、乗員に対する快適空間の形成がエ
ネルギーを無駄に消費することなくかつ有効に行われる
のである。
【0012】
【実施例】次に、本発明を、図面に示した実施例に従っ
て、その構成と作動とに分けて説明すると、次の通りで
ある。
【0013】(1)構成の説明 図2には、本発明を適用した車両用空調装置10の概略
構成が示してあり、この車両用空調装置10において
は、熱交換器11によって調整された空気が送風ダクト
12を介して車室内側に送られるものである。勿論、こ
の送風ダクト12内への空気は、その入口に設けた内外
気切換ドア18によって、外気と室内空気との割合が決
定されるものであり、この内外気切換ドア18の内外気
切換アクチュエータ18aは後述する制御装置20によ
って制御されるものである。
【0014】熱交換器11は、本実施例の場合、冷媒を
気化させたときの気化熱によって通過する空気の冷却及
び除湿を行なうエバポレータ11aと、このエバポレー
タ11aの後流側に位置する加熱器11bとを備えてい
て、エバポレータ11aに対しては、図示しないコンプ
レッサ及びコンデンサによって液化された冷媒が供給さ
れるようになっている。また、加熱器11bの上流側に
は、エバポレータ11aにおいて冷却された空気と加熱
器11bにおいて加熱された空気とを適度な割合で混合
するための温度調整ダンパ11cが設けてあり、この温
度調整ダンパ11cのためのアクチュエータは、後述す
る制御装置20によって角度調整されるものである。
【0015】また、本実施例の送風ダクト12において
は、その吐出側が上部吐出口12aと下部吐出口12b
とに分岐してあり、この分岐点に切換ダンパ13が介装
してある。この切換ダンパ13は、送風ダクト12外の
アクチュエータ13aによって切換えられるものである
が、このアクチュエータ13aは内外気切換アクチュエ
ータ18aと同様に制御装置20によって制御されるも
のである。
【0016】制御装置20は、従来一般的に採用されて
いる内気センサ15、外気センサ16及び日射センサ1
7と、乗員が好みの温度を設定する温度設定器21、そ
してルーフ等の開閉状態を検知する開閉センサ14から
の各信号を得て、所定の演算処理を行い、温度調整ダン
パ11cのためのアクチュエータ、内外気切換ドア18
の内外気切換アクチュエータ18a及び切換ダンパ13
のアクチュエータ13a等の駆動制御を前記の作用の項
で述べたように行うものでもある。
【0017】内気センサ15、外気センサ16及び日射
センサ17の車両に対する取付位置は、従来の車両用空
調装置において採用されているのと同様であるが、本件
における開閉センサ14は、図5及び図6に示したよう
に、前面ガラスの上部としてある。これらの図5及び図
6に示した車両は所謂オープンカーである。
【0018】すなわち、この車両用空調装置10におけ
る開閉センサ14は、種々な態様のものが考えられるも
のであり、例えば車種が図5に示すようなオープンカー
やキャンバストップカー等のルーフを開放することので
きるものであれば、図6にでも示すようなルーフの存在
の有無を検知するスイッチ14の(常開型でも常閉型で
もどちらでもよい)を採用して実施してもよい。なお、
この図6に示したスイッチ14aは、ルーフによって押
圧されたとき沈み込むものであり、図5に示したよう
に、前面ガラスの上縁側に取付けると有効である。
【0019】
【0020】また、本実施例に係る車両用空調装置10
においては、送風ダクト12の吐出側を、前述したよう
に、乗員の上半身側に向けて開口する上部吐出口12a
と、乗員の下半身側に向けて開口する下部吐出口12b
とに分岐させて、その間に制御装置20の出力に応じて
制御されるアクチュエータ13aによって切換えられる
切換ダンパ13を設けているが、この切換ダンパ13の
切換えは外気センサ16の検出するTamによって図3の
(イ)に示したように行われるものである。すなわち、
当該車両用空調装置10によって調整された空気の吐出
は、外気温度T amが所定温度より高い場合には、上部吐
出口12aから吐出されて主として乗員の腕や顔に向け
吐出するように制御装置20によって制御されるもので
ある。また、外気温度が所定温度より低い場合には、車
両用空調装置10において調整された空気を下部吐出口
12bから吐出させて、主として調整空気を乗員の足元
に近い部分において主として吐出するように制御装置2
0によって制御されるものである。
【0021】(2)作動の説明 次に、本実施例における車両用空調装置10の作動を図
4のフローチャートに従って、ルーフが閉じられている
場合と開放されている場合とに分けて説明する。
【0022】・ルーフが閉じられている場合 この場合には、当該車両用空調装置10は一般的な作用
をするものである。すなわち、内気センサ15、外気セ
ンサ16及び日射センサ17によって検出された各温度
と、乗員の好みに応じて温度設定器21により設定され
た温度は制御装置20に入力される。これにより、制御
装置20は、ステップにおいて通常制御、すなわち上
記各温度に基づいた必要吹出空気温度Tacを、次の
(1)式に従って演算処理する。
【0023】 Tao=Kset・Tset−Kr・Tr−Kam・Tam−Ks・Ts+C…(1) ここで、Tset=温度設定器による設定温度信号 Tr =内気センサによる検出温度信号 Tam =外気センサによる検出温度信号 Ts =日射センサによる検出信号 Kset=定数 Kr =内気温度ゲイン Kam =外気温度ゲイン Ks =日射量ゲイン C =定数 を示している。
【0024】以上のようにして、必要吹出空気温度Tac
を算出した制御装置20は、ステップにおいて、所定
の出力をするのである。すなわち、制御装置20は、図
2に示した内外気切換ドア18のための内外気切換アク
チュエータ18aの作動制御をして、必要吹出空気温度
acに応じた外気及び内気の送風ダクト12内への給送
を制御するとともに、送風ダクト12内のブロア19、
加熱器11b及び温度調整ダンパ11cの作動制御をす
るのである。これにより、温度調整ダンパ11cの後流
側に流れる空気は、必要吹出空気温度Tacに応じたもの
となるのである。
【0025】なお、上記の実施例においては、図2に示
したように、送風ダクト12の吐出側が、乗員の上半身
側に開口する上部吐出口12aと、乗員の下半身側に開
口する下部吐出口12bとに分岐させてあり、この分岐
点にアクチュエータ13aによって作動される切換ダン
パ13が設けてある。そして、この切換ダンパ13のた
めのアクチュエータ13aは、外気温度Tamに応じて作
動されるのであるが、ここでの場合は外気温度Tamが高
い場合に主として下部吐出口12b側から調整空気を吐
出させるようにしている。
【0026】・ルーフが開放されている場合 この場合には開閉センサ14によってルーフ等が開放さ
れていることがステップにおいて信号として制御装置
20内に取り込まれ、制御装置20は、ステップ〜ス
テップを経てステップの演算処理を行うのである。
すなわち、まずステップにおいては、前記(1)式に
おける各センサの入力ゲインが次のように設定される。
【0027】まず、ルーフ等が開放されていると、車室
内へは外気が十分侵入し得る状態にあるから、内気温度
そのものは必要吹出空気温度Tacを決定する上での重要
な要素ではない。従って、ステップにおいては、内気
温度ゲインKrを従来より小さくなるように変更して、
室内温度Trによる必要吹出空気温度Tacへの影響を小
さくするのである。これに対して、ルーフ等が開放され
ている場合には、外気温度と日射量との車室内環境に与
える影響は大きいのであるから、これらの外気温度ゲイ
ンKamと日射量ゲインKsとを大きくして、前記(1)
式による必要吹出空気温度Tacの設定を変更するのであ
る。
【0028】この実施例においては、送風ダクト12が
上部吐出口12a及び下部吐出口12bを有したものと
してあることは前述した通りであるが、これらの切り換
えを行なう切換ダンパ13のアクチュエータ13aをス
テップにおいて制御するのである。つまり外気温度が
高い夏期においては、当該車両用空調装置10によって
調整された空気(冷風)の吐出は、乗員の上半身側に向
けて行うことが効果的であるから、図3の(イ)にて示
すように、上部吐出口12aから行うようにするのであ
る。夏期においてルーフを開放していれば、日射は乗員
の特に上半身に当るものであり、日射を受けている上半
身側(例えば乗員の腕や顔)に向けて冷風を吐出するよ
うにしてやれば、その冷房効果は十分なものとなるから
である。
【0029】その後は、ステップの通常制御と同様に
ステップにおいて、既に決定されている必要吹出空気
温度Tacに応じて送風ダクト12内の内外気切換ドア1
8、加熱器11bあるいは温度調整ダンパ11c等の作
動制御を行うための出力値を決定して、ステップへ進
むのである。
【0030】以上のように、開閉センサ14によるルー
フ等の開放状態を検知し、これに対応した制御を制御装
置20によって行って、ルーフが閉じられている場合に
は一般的な作動を車両用空調装置10において行うよう
にし、またルーフ等が開放されている場合には外気温度
や日射量によるゲインを変更して車両用空調装置10の
作動のための必要吹出空気温度Tacを補正するのである
から、車両用空調装置10を作動させるためのエネルギ
ー消費が少なくなる(省エネ)のであり、また乗員に対
する十分な快適空間が形成されるのである。
【0031】以上のように、必要吹出空気温度Tacの算
出において開閉センサ14による検知信号を加味するこ
とと、送風ダクト12からの調整空気の吐出を外気温度
amに応じて上部吐出口12aまたは下部吐出口12b
から行うようにすることとを車両用空調装置10におい
て行うようにした場合には、ルーフを大きく開けた車両
の乗員に対する調整空気の温度調整と吐出箇所をより好
適なものとするのである。例えば、夏のあつく晴れた日
にルーフを開放した状態の車両においては、必要最小限
に冷却された空気を乗員の上半身側に向けて吐出させる
のであるから、日射を直接受けてあつくなっている乗員
の腕や顔等の上半身部分が快適な状態にされるのであ
る。
【0032】なお、以上のように、本実施例において
は、開閉センサ14の信号に応じて必要吹出空気温度T
acのための各ゲインを変換するとともに、送風ダクト1
2からの調整空気を外気温度Tamに応じて上部吐出口1
2aまたは下部吐出口12bから行うようにしている
が、この吐出調整を行なう切換ダンパ13の制御につい
ては図7に示したように行ってもよい。つまり、ルーフ
や窓を大きく開放した場合には、乗員が日射を直接受け
易くなって、この日射量によっても体感温度等は気温と
は異なったものとなるから、切換ダンパ13の作動要因
として外気温度Tamだけでなく、これに日射量データを
追加して、切換ダンパ13の切換え時期の補正を行うよ
うにして実施してもよいものである。その場合には、図
7の点線にて示したように、外気温度Tamから日射量に
応じた補正値を減じた状態で切換ダンパ13のためのア
クチュエータ13aの作動時期を決定するようにするの
である。要するに、乗員は日射による熱を受けている状
態にあるのであるから、外気温度Tamより少し低い温度
でアクチュエータ13aを作動させるようにするのであ
る。この外気温度Tamの補正を行なうか否かは、開閉セ
ンサ14の検知状態によって決定するようにすればよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明においては、
制御装置における必要吹出空気温度情報の算出を、内気
センサ、外気センサ、日射センサの他に開閉センサから
の信号に応じても行うようにしているので、ルーフが
けられている場合の空気調整をルーフが開けられていな
い場合に対して調整しながら行うようにして乗員に対す
る快適空間の形成を無駄なくかつ有効に行うことのでき
る車両用空調装置を提供すること、つまり乗員が最も快
適と感ずる空調を行うことができるのである。また、ル
フの開閉に応じて空調条件を決定するようにしたか
ら、空調を必要最小限のエネルギーで有効に行うことが
できるのであり、十分な省エネをもすることができるの
である。
【0034】換言すれば、本発明の車両用空調装置10
によれば、ルーフが開放されている場合の空調を、ルー
フ等が閉じられている場合とは異なった条件で行うよう
にしているので、例えば車速に応じた空気の調整を行う
場合に比較すれば、市街地等において車両の速度が頻繁
に変化したとしても常に安定した状態で調整空気の形成
を行うことができ、各構成機器等の保護をも行うことが
できるのである。また、本発明の車両用空調装置10は
空気の調整をルーフの開閉に応じて行っているから、エ
ネルギーの節約ができていることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る車両用空調装置の概略構成を示す
ブロック図である。
【図3】送風ダクトの吐出側に配置した切換ダンパの作
動時期と外気温度との関係を示すグラフである。
【図4】制御装置における演算処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図5】本発明に係る車両用空調装置が適用されるオー
プンカーの車室内側からみた部分正面図である。
【図6】図5における6−6線部の部分拡大図である。
【図7】日射量に応じて補正を行った場合の切換ダンパ
の作動時期と外気温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 車両用空調装置 11 熱交換器 11a エバポレータ 11b 加熱器 11c 温度調整ダンパ 12 送風ダクト 12a 上部吐出口 12b 下部吐出口 13 切換ダンパ 13a アクチュエータ 14 開閉センサ 15 内気センサ 16 外気センサ 17 日射センサ 18 内外気切換ドア 18a 内外気切換アクチュエータ 20 制御装置 21 温度設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−1618(JP,A) 実開 昭59−54308(JP,U) 実開 平2−64410(JP,U) 実開 昭51−119244(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器と、この熱交換器からの調整空
    気を車室内に案内し得る送風ダクトとを備え、かつ車室
    内側の温度を検出する内気センサと、外気の温度を検出
    する外気センサと、日射量を検出する日射センサとを備
    えて、これら各センサからの信号と、該各信号に対応し
    たゲインにより送風ダクトを介して前記車室内に吹出す
    べき必要吹出空気温度情報を演算する車両用空調装置に
    おいて、 当該車両のルーフの開閉状態を検知する開閉センサを前
    面ガラスの上縁側に設けて、この開閉センサからの信号
    に応じて、前記各ゲインを変更処理する制御装置と、 前記送風ダクトには、前記車室内の乗員の上半身側に開
    口する上部吐出口と、前記車室内乗員の下半身側に開口
    する下部吐出口と、これら各吐出口に向かう前記調整空
    気の流れを選択的に切り換える吐出口切換手段とが設け
    られ、 前記制御装置は、前記外気温センサにて検出された外気
    温が所定温度以上のときに、前記上部吐出口から前記調
    整空気が流れるように前記吐出口切換手段を制御する前
    記吐出口切換制御手段と、前記日射センサにて検出され
    た日射量が大きくなるに応じて、前記所定温度を低温側
    に修正する修正手段とを備えたことを特徴とする車両用
    空調装置。
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