JP3203067B2 - 2,4−ジクロロフルオロベンゼンの製造方法 - Google Patents
2,4−ジクロロフルオロベンゼンの製造方法Info
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
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- C07C25/13—Monocyclic aromatic halogenated hydrocarbons containing fluorine
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、最終生成物だけは分別
または溶融結晶化により精製するが、しかし各中間生成
物は粗製のままで次の処理に付すという3段階法によっ
て、高収率、高純度で2,4−ジクロロフルオロベンゼ
ンを製造する方法に関する。そしてこの場合、費用のか
かる各中間生成物中の異性体類の分離は不必要なものと
して回避される。なぜなら、生成した異性体類は、同一
の最終生成物に転化されるからである。所望の最終生成
物は、最終の分別による単離の前にほんの2%の2,6
−ジクロロフルオロベンゼンを不純物として含むにすぎ
ないからである。
または溶融結晶化により精製するが、しかし各中間生成
物は粗製のままで次の処理に付すという3段階法によっ
て、高収率、高純度で2,4−ジクロロフルオロベンゼ
ンを製造する方法に関する。そしてこの場合、費用のか
かる各中間生成物中の異性体類の分離は不必要なものと
して回避される。なぜなら、生成した異性体類は、同一
の最終生成物に転化されるからである。所望の最終生成
物は、最終の分別による単離の前にほんの2%の2,6
−ジクロロフルオロベンゼンを不純物として含むにすぎ
ないからである。
【0002】
【従来の技術】2,4−ジクロロフルオロベンゼンは、
本発明により経済的に製造することができるようになる
が、このものはキノロンカルボン酸系の殺菌剤の製造に
おける貴重な中間生成物である。このものは、アシル化
および引き続いての酸化(DE(ドイツ特許)第343
5392号明細書;同第3925036号明細書;EP
(ヨーロッパ特許)第411252号明細書)により
2,4−ジクロロ−5−フルオロ安息香酸に転化するこ
とができ、そしてこのものは文献に開示された方法によ
りキノロンカルボン酸誘導体に転化することができる
(DE第3702393号明細書;同第3615767
号明細書;同第3601567号明細書;同第3600
891号明細書;同第3522406号明細書;同第3
517535号明細書;同第3641312号明細
書)。2,4−ジクロロ−5−フルオロアセトフェノン
はアシル化によって得ることができるが、このものもま
た、殺菌活性化合物の合成のベースとして直接使用でき
る(EP第131839号明細書)。2,4−ジクロロ
フルオロベンゼンを臭素化し、引き続いて臭素−シアナ
ミド交換および弗素化して2−クロロ−4,5−ジフル
オロベンゾニトリルとすることも可能であり、そしてこ
のものは2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸に転
化され(EP第433124号明細書)そしてキノロン
カルボン酸誘導体のより好適な先駆体となる(EP第3
42849号明細書;同第321191号明細書;同第
303291号明細書)。2,4,5−トリフルオロ安
息香酸もまた、この方法で製造することができ、そして
このものは、同じ方法で殺菌活性化合物に転化すること
ができる(J.P.Sanchez,J.M.Doma
gala,S.E.Hagen,C.L.Heifet
z,M.P.Hutt,J.B.Nichols,A.
K.Trehan,J.Med.Chem.31(19
88年),第983〜991頁;EP第227088号
明細書;DE第3600891号明細書;同第3420
743号明細書;特開昭60−72885号公報;EP
第191185号明細書)。ホスゲンを使用して2,4
−ジクロロフルオロベンゼンをアシル化して2,4−ジ
クロロ−5−フルオロベンジルクロライドとすることも
可能であり(特開平−1−226851号公報)、次い
でこのものを間接的加水分解により(前記特開平−1−
226851号明細書)2,4−ジクロロ−5−フルオ
ロ安息香酸に転化するか、あるいは塩素−弗素交換反応
およびアルカリ加水分解により(DE第3420796
号明細書)2,4,5−トリフルオロ安息香酸に転化す
ることも可能である。
本発明により経済的に製造することができるようになる
が、このものはキノロンカルボン酸系の殺菌剤の製造に
おける貴重な中間生成物である。このものは、アシル化
および引き続いての酸化(DE(ドイツ特許)第343
5392号明細書;同第3925036号明細書;EP
(ヨーロッパ特許)第411252号明細書)により
2,4−ジクロロ−5−フルオロ安息香酸に転化するこ
とができ、そしてこのものは文献に開示された方法によ
りキノロンカルボン酸誘導体に転化することができる
(DE第3702393号明細書;同第3615767
号明細書;同第3601567号明細書;同第3600
891号明細書;同第3522406号明細書;同第3
517535号明細書;同第3641312号明細
書)。2,4−ジクロロ−5−フルオロアセトフェノン
はアシル化によって得ることができるが、このものもま
た、殺菌活性化合物の合成のベースとして直接使用でき
る(EP第131839号明細書)。2,4−ジクロロ
フルオロベンゼンを臭素化し、引き続いて臭素−シアナ
ミド交換および弗素化して2−クロロ−4,5−ジフル
オロベンゾニトリルとすることも可能であり、そしてこ
のものは2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸に転
化され(EP第433124号明細書)そしてキノロン
カルボン酸誘導体のより好適な先駆体となる(EP第3
42849号明細書;同第321191号明細書;同第
303291号明細書)。2,4,5−トリフルオロ安
息香酸もまた、この方法で製造することができ、そして
このものは、同じ方法で殺菌活性化合物に転化すること
ができる(J.P.Sanchez,J.M.Doma
gala,S.E.Hagen,C.L.Heifet
z,M.P.Hutt,J.B.Nichols,A.
K.Trehan,J.Med.Chem.31(19
88年),第983〜991頁;EP第227088号
明細書;DE第3600891号明細書;同第3420
743号明細書;特開昭60−72885号公報;EP
第191185号明細書)。ホスゲンを使用して2,4
−ジクロロフルオロベンゼンをアシル化して2,4−ジ
クロロ−5−フルオロベンジルクロライドとすることも
可能であり(特開平−1−226851号公報)、次い
でこのものを間接的加水分解により(前記特開平−1−
226851号明細書)2,4−ジクロロ−5−フルオ
ロ安息香酸に転化するか、あるいは塩素−弗素交換反応
およびアルカリ加水分解により(DE第3420796
号明細書)2,4,5−トリフルオロ安息香酸に転化す
ることも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、2,4−ジクロ
ロフルオロベンゼンは、3−クロロ−4−フルオロアニ
リンを使用するSandmeyer反応により製造され
ていた(Houben−Weyl−Mueller,M
ethods in Organic Chemist
ry,第5/3巻)1963年),第846〜853
頁)。しかしながら、Sandmeyer反応は、常に
低い空時収量を伴い、そして排水の高い汚染を伴ってし
まう。3−クロロ−4−フルオロアニリンは、3−クロ
ロ−4−フルオロニトロベンゼンの還元により製造され
ているが、このものは精製することを必要とせずそして
異性体的に純粋な4−フルオロニトロベンゼンの塩素化
(EP第307481号明細書,前記;van de
Lande Rec. Trav. Chim. Pa
ys−Bas,51(1932年),第98〜101
頁);Rinkes,Chemisches Zent
ralblatt(1914/II),第1432頁)
によるかあるいはo−ジクロロベンゼンのニトロ化によ
り容易に得ることができそして既に多量に工業的に入手
可能である3,4−ジクロロニトロベンゼンからのha
lex(塩素、弗素)反応により(DE第293893
9号明細書;US(米国特許)第4229365明細
書)製造することができる中間生成物として本発明によ
る方法で製造される。
ロフルオロベンゼンは、3−クロロ−4−フルオロアニ
リンを使用するSandmeyer反応により製造され
ていた(Houben−Weyl−Mueller,M
ethods in Organic Chemist
ry,第5/3巻)1963年),第846〜853
頁)。しかしながら、Sandmeyer反応は、常に
低い空時収量を伴い、そして排水の高い汚染を伴ってし
まう。3−クロロ−4−フルオロアニリンは、3−クロ
ロ−4−フルオロニトロベンゼンの還元により製造され
ているが、このものは精製することを必要とせずそして
異性体的に純粋な4−フルオロニトロベンゼンの塩素化
(EP第307481号明細書,前記;van de
Lande Rec. Trav. Chim. Pa
ys−Bas,51(1932年),第98〜101
頁);Rinkes,Chemisches Zent
ralblatt(1914/II),第1432頁)
によるかあるいはo−ジクロロベンゼンのニトロ化によ
り容易に得ることができそして既に多量に工業的に入手
可能である3,4−ジクロロニトロベンゼンからのha
lex(塩素、弗素)反応により(DE第293893
9号明細書;US(米国特許)第4229365明細
書)製造することができる中間生成物として本発明によ
る方法で製造される。
【0004】
【課題を解決するための手段】(1)約50ないし約9
0%濃度、好ましくは約65ないし75%濃度の硫酸約
35ないし約65重量部、および約95ないし約98%
濃度の硫酸の約35ないし約55重量部と約96ないし
約98%濃度の硝酸約45ないし約65重量部とからな
るニトロ化用酸約35ないし約65重量部からなる混合
物を使用して(但し、フルオロベンゼン1モル当り約
0.8ないし約2.0当量、好ましくは約0.9ないし
1.2当量のニトロ化剤NO2 + を使用することを条件
として)、フルオロベンゼン1モルを約20ないし約9
0℃、好ましくは約50ないし約70℃の温度で、場合
により溶剤または希釈剤の存在下に、ニトロ化してニト
ロフルオロベンゼンを形成させ、(2)環塩素化触媒の
存在下に、場合により希釈剤の存在下に、約20ないし
約100℃、好ましくは約50ないし約70℃の温度の
この方法で得られた粗製ニトロフルオロベンゼン混合物
100g当りに対して約25gないし約150g、好ま
しくは約27gないし約33gの塩素または当量の塩素
放出剤を作用させ、そして(3)環塩素化触媒の除去
後、場合により希釈剤の存在下にそして場合により脱水
剤および/または弗化物掃去剤の存在下に、約110℃
ないし約220℃、好ましくは約175ないし約190
℃の温度で、得られた粗製クロロフルオロベンゼン混合
物100g当りに対して約18gないし約203g、好
ましくは約22gないし約81.2g、特に好ましくは
約22gないし約40.6gの塩素または当量の塩素放
出剤を作用させ(脱ニトロ塩素化)、次いで2,4−ジ
クロロフルオロベンゼンを分別蒸留または溶融結晶化に
より単離することによって生成した異性体の中間分離を
することなしに3段階法で高い収率でかつ高い純度で
2,4−ジクロロフルオロベンゼンが製造し得るという
ことを見出した。
0%濃度、好ましくは約65ないし75%濃度の硫酸約
35ないし約65重量部、および約95ないし約98%
濃度の硫酸の約35ないし約55重量部と約96ないし
約98%濃度の硝酸約45ないし約65重量部とからな
るニトロ化用酸約35ないし約65重量部からなる混合
物を使用して(但し、フルオロベンゼン1モル当り約
0.8ないし約2.0当量、好ましくは約0.9ないし
1.2当量のニトロ化剤NO2 + を使用することを条件
として)、フルオロベンゼン1モルを約20ないし約9
0℃、好ましくは約50ないし約70℃の温度で、場合
により溶剤または希釈剤の存在下に、ニトロ化してニト
ロフルオロベンゼンを形成させ、(2)環塩素化触媒の
存在下に、場合により希釈剤の存在下に、約20ないし
約100℃、好ましくは約50ないし約70℃の温度の
この方法で得られた粗製ニトロフルオロベンゼン混合物
100g当りに対して約25gないし約150g、好ま
しくは約27gないし約33gの塩素または当量の塩素
放出剤を作用させ、そして(3)環塩素化触媒の除去
後、場合により希釈剤の存在下にそして場合により脱水
剤および/または弗化物掃去剤の存在下に、約110℃
ないし約220℃、好ましくは約175ないし約190
℃の温度で、得られた粗製クロロフルオロベンゼン混合
物100g当りに対して約18gないし約203g、好
ましくは約22gないし約81.2g、特に好ましくは
約22gないし約40.6gの塩素または当量の塩素放
出剤を作用させ(脱ニトロ塩素化)、次いで2,4−ジ
クロロフルオロベンゼンを分別蒸留または溶融結晶化に
より単離することによって生成した異性体の中間分離を
することなしに3段階法で高い収率でかつ高い純度で
2,4−ジクロロフルオロベンゼンが製造し得るという
ことを見出した。
【0005】以下に個々の製造段階をより詳細に説明す
る。 第1段階(フルオロベンゼンのニトロ化):上記の硫酸
と上記のニトロ化用酸および存在する溶剤または希釈剤
からなるエマルジョン中で上記フルオロベンゼンをニト
ロ化することが好都合である。この際に使用する溶剤ま
たは希釈剤は、例えばニトロベンゼン、塩素化ニトロベ
ンゼン、弗素化ニトロベンゼン、例えば本発明の方法で
製造されたような粗製ニトロフルオロベンゼン混合物、
ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタンおよび低級パラフィン、例
えばn−ヘキサン、オクタン等であることができる。ニ
トロ化は、不連続(回分式)にまたは連続して行うこと
ができる。連続的に操作する場合、上記ニトロ化用酸
は、フルオロベンゼン1モル当り約1.0ないし約1.
1当量のニトロ化剤(NO2 + )を使用するような量で
使用するのが好ましい。
る。 第1段階(フルオロベンゼンのニトロ化):上記の硫酸
と上記のニトロ化用酸および存在する溶剤または希釈剤
からなるエマルジョン中で上記フルオロベンゼンをニト
ロ化することが好都合である。この際に使用する溶剤ま
たは希釈剤は、例えばニトロベンゼン、塩素化ニトロベ
ンゼン、弗素化ニトロベンゼン、例えば本発明の方法で
製造されたような粗製ニトロフルオロベンゼン混合物、
ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタンおよび低級パラフィン、例
えばn−ヘキサン、オクタン等であることができる。ニ
トロ化は、不連続(回分式)にまたは連続して行うこと
ができる。連続的に操作する場合、上記ニトロ化用酸
は、フルオロベンゼン1モル当り約1.0ないし約1.
1当量のニトロ化剤(NO2 + )を使用するような量で
使用するのが好ましい。
【0006】加えて、3ないし5個のタンクからなるカ
ースケード系で操作するのが好都合である。不連続(回
分式)ニトロ化の場合、未反応フルオロベンゼンを比較
的に大過剰のニトロ化用酸により掃去するかあるいは未
反応材料の蒸留の後に分離しそして本発明方法段階に戻
すことができる。第1段階における全収率は、使用する
フルオロベンゼンに対して回分式に操作した場合95%
以上であり、そして連続的に操作した場合99%以上で
ある。
ースケード系で操作するのが好都合である。不連続(回
分式)ニトロ化の場合、未反応フルオロベンゼンを比較
的に大過剰のニトロ化用酸により掃去するかあるいは未
反応材料の蒸留の後に分離しそして本発明方法段階に戻
すことができる。第1段階における全収率は、使用する
フルオロベンゼンに対して回分式に操作した場合95%
以上であり、そして連続的に操作した場合99%以上で
ある。
【0007】EP第307481号明細書に記載された
方法とは対照的に、ここで製造される異性体は分離され
ず(この分離は沸点の差が少ないので分別のためにかな
りの労力を要する)、混合物として第2段階に供される
(塩素または塩素放出剤を使用する塩素化)。好適な塩
素放出剤は、例えば五塩化アンチモン、三塩化沃素、二
塩化硫黄、二塩化二硫黄または四塩化マンガンあるいは
これらの混合物である。
方法とは対照的に、ここで製造される異性体は分離され
ず(この分離は沸点の差が少ないので分別のためにかな
りの労力を要する)、混合物として第2段階に供される
(塩素または塩素放出剤を使用する塩素化)。好適な塩
素放出剤は、例えば五塩化アンチモン、三塩化沃素、二
塩化硫黄、二塩化二硫黄または四塩化マンガンあるいは
これらの混合物である。
【0008】塩素化(本発明による方法の第2段階)
は、環塩素化触媒、例えば鉄、塩化鉄(II)、塩化鉄
(III)、沃素、三塩化沃素、五塩化沃素、三塩化ア
ンチモン、五塩化アンチモンまたは塩化アルミニウム
(III)あるいはこれらの混合物の存在下で、好まし
くは塩化鉄(III)の存在下で行われる。この反応の
第2段階における塩素化は、希釈剤の不存在下に行うの
が好ましい。しかしながら、これは、不活性溶剤、例え
ば四塩化メタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ン、発煙硫酸、硫酸またはクロロスルホン酸の存在下で
行うこともできる。第2段階で得られた生成物混合物
は、3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼン約87
%、2−フルオロ−3−クロロニトロベンゼン約11%
および2−フルオロ−3−クロロベンゼン約2%からな
る。第2段階における塩素化の際に更に反応しない2,
4−ジニトロフルオロベンゼンのようなその他の成分
が、全体の0.1%未満の量で存在する。この段階にお
いて(混合物の全収率は90%以上である)、収率は9
5%以上である。得られた化合物の分離は行わない。環
塩素化触媒の分離は、存在する希釈剤を予め除去した後
に相分離および洗浄によりあるいは蒸留により、有機相
を数回水および/または希水酸化ナトリウム溶液での洗
浄により行う。底部に残存する触媒から第2段階で製造
された生成物混合物を単なる蒸留によって分離すること
も可能である。生成物混合物の沸点範囲は、4mbar
で約75ないし100℃である。
は、環塩素化触媒、例えば鉄、塩化鉄(II)、塩化鉄
(III)、沃素、三塩化沃素、五塩化沃素、三塩化ア
ンチモン、五塩化アンチモンまたは塩化アルミニウム
(III)あるいはこれらの混合物の存在下で、好まし
くは塩化鉄(III)の存在下で行われる。この反応の
第2段階における塩素化は、希釈剤の不存在下に行うの
が好ましい。しかしながら、これは、不活性溶剤、例え
ば四塩化メタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタ
ン、発煙硫酸、硫酸またはクロロスルホン酸の存在下で
行うこともできる。第2段階で得られた生成物混合物
は、3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼン約87
%、2−フルオロ−3−クロロニトロベンゼン約11%
および2−フルオロ−3−クロロベンゼン約2%からな
る。第2段階における塩素化の際に更に反応しない2,
4−ジニトロフルオロベンゼンのようなその他の成分
が、全体の0.1%未満の量で存在する。この段階にお
いて(混合物の全収率は90%以上である)、収率は9
5%以上である。得られた化合物の分離は行わない。環
塩素化触媒の分離は、存在する希釈剤を予め除去した後
に相分離および洗浄によりあるいは蒸留により、有機相
を数回水および/または希水酸化ナトリウム溶液での洗
浄により行う。底部に残存する触媒から第2段階で製造
された生成物混合物を単なる蒸留によって分離すること
も可能である。生成物混合物の沸点範囲は、4mbar
で約75ないし100℃である。
【0009】純粋な化合物を使用する場合、生成物とし
ての2,4−ジクロロフルオロベンゼンについても、脱
ニトロ塩素化に関して、文献中に数例記載されている
(N.N.Voroshtov,G.G.Yakobs
on,N.I.Krizhechkovskaya,
A.I.D’yachenko,I.V.Shikan
ova,Zh.Obshch.Khim.31(4),
第1222〜1226頁(1961年),CA 55
(1961年),24605i;N.N.Vorosh
tov,G.G.Yakobson,N.I.Kriz
hechkovskaya,Khim.Nauka i
Prom.3(1958年),第404〜405頁,
CA 52(1958年)19987h;V.A.So
lenko,N.N.Voroshtov,G.G.Y
akobson,Izv.Sibirsk.Otd.A
kd.Nauk SSSR(1962/10),第87
〜90頁,CA 59,1507b;L.C.Kun,
K.G.Lo,P.G.Pil,C.J.Pung,H
wahak Kwa Hwahak Kongop(1
972/5),第251〜253頁,CA 79(19
73年),31599n;EP第163230号明細
書;同第355719号明細書;同第180057号明
細書;同第150587号明細書)。しかしながら、先
の2つの段階で精製されていない粗製の生成混合物がこ
れほどスムーズに反応し、そして連続的に転化できる
(不純物の存在下には常に可能ではない)ということは
驚くべきことである。
ての2,4−ジクロロフルオロベンゼンについても、脱
ニトロ塩素化に関して、文献中に数例記載されている
(N.N.Voroshtov,G.G.Yakobs
on,N.I.Krizhechkovskaya,
A.I.D’yachenko,I.V.Shikan
ova,Zh.Obshch.Khim.31(4),
第1222〜1226頁(1961年),CA 55
(1961年),24605i;N.N.Vorosh
tov,G.G.Yakobson,N.I.Kriz
hechkovskaya,Khim.Nauka i
Prom.3(1958年),第404〜405頁,
CA 52(1958年)19987h;V.A.So
lenko,N.N.Voroshtov,G.G.Y
akobson,Izv.Sibirsk.Otd.A
kd.Nauk SSSR(1962/10),第87
〜90頁,CA 59,1507b;L.C.Kun,
K.G.Lo,P.G.Pil,C.J.Pung,H
wahak Kwa Hwahak Kongop(1
972/5),第251〜253頁,CA 79(19
73年),31599n;EP第163230号明細
書;同第355719号明細書;同第180057号明
細書;同第150587号明細書)。しかしながら、先
の2つの段階で精製されていない粗製の生成混合物がこ
れほどスムーズに反応し、そして連続的に転化できる
(不純物の存在下には常に可能ではない)ということは
驚くべきことである。
【0010】第3段階における塩素によるニトロ基の置
換は、約110ないし約200℃の温度で行われる。1
75ないし195℃の温度がカラムの底部において好ま
しい。なぜなら、次いで2,4−ジクロロフルオロベン
ゼンを粗製生成物として均一に除去できるからである。
連続的に操作する際の塩素の好ましい使用量は、約50
ないし約200ml/g・hである。しかしながら、こ
の最終段階は、準化学量論量(約20ないし約30%)
で塩素を導入し、引き続いて低沸点生成物を留去するこ
とによって不連続(回分式)に行うこともできる。純粋
な化合物と比較して本発明による粗製生成混合物の使用
により増加する弗化水素による汚染を防止するために塩
素化底部成分に脱水剤および/または弗化物掃去剤を添
加することが好都合である。カルシウム塩、例えば塩化
カルシウム、硫酸カルシウムまたは水酸化カルシウムお
よび二酸化珪素が弗化物掃去剤として好ましい。使用す
ることができる脱水剤は、五酸化燐または五塩化燐であ
る。
換は、約110ないし約200℃の温度で行われる。1
75ないし195℃の温度がカラムの底部において好ま
しい。なぜなら、次いで2,4−ジクロロフルオロベン
ゼンを粗製生成物として均一に除去できるからである。
連続的に操作する際の塩素の好ましい使用量は、約50
ないし約200ml/g・hである。しかしながら、こ
の最終段階は、準化学量論量(約20ないし約30%)
で塩素を導入し、引き続いて低沸点生成物を留去するこ
とによって不連続(回分式)に行うこともできる。純粋
な化合物と比較して本発明による粗製生成混合物の使用
により増加する弗化水素による汚染を防止するために塩
素化底部成分に脱水剤および/または弗化物掃去剤を添
加することが好都合である。カルシウム塩、例えば塩化
カルシウム、硫酸カルシウムまたは水酸化カルシウムお
よび二酸化珪素が弗化物掃去剤として好ましい。使用す
ることができる脱水剤は、五酸化燐または五塩化燐であ
る。
【0011】使用するフルオロベンゼンに対する2,4
−ジクロロフルオロベンゼンの全体( overall)
の収率は、85ないし90%である。蒸留した粗製生成
物の純度は、97%以上である。約2%の量で生成する
2,6−ジクロロフルオロベンゼン(沸点:179℃)
と他の少量の成分(方法に関する記載を参照のこと)
は、所望の生成物(沸点:171℃)(常圧)の後に沸
騰により除去される成分として分別の際に分離すること
ができる。
−ジクロロフルオロベンゼンの全体( overall)
の収率は、85ないし90%である。蒸留した粗製生成
物の純度は、97%以上である。約2%の量で生成する
2,6−ジクロロフルオロベンゼン(沸点:179℃)
と他の少量の成分(方法に関する記載を参照のこと)
は、所望の生成物(沸点:171℃)(常圧)の後に沸
騰により除去される成分として分別の際に分離すること
ができる。
【0012】しかしながら、分別は、減圧(真空)下で
も行うことができる。沸点の差の減少は、より多数の分
離段階を用いたカラムの使用により補償されるべきであ
る。主要な不純物が所望の生成物(−25℃以下)より
もかなり高い固化点である41℃を有しているので溶融
結晶化により異性体混合物を分離することも可能であ
る。
も行うことができる。沸点の差の減少は、より多数の分
離段階を用いたカラムの使用により補償されるべきであ
る。主要な不純物が所望の生成物(−25℃以下)より
もかなり高い固化点である41℃を有しているので溶融
結晶化により異性体混合物を分離することも可能であ
る。
【0013】
【実施例】以下の実施例は、本発明を限定することなし
に本発明方法を説明するものである。 a)フルオロベンゼンのニトロ化 硝酸(96%,204g/h)および硫酸(98%,1
75g/h)によるエマルジョン中のフルオロベンゼン
(288g/h,3mol)を、3個の攪拌されている
装置からなるカスケード系中で45ないし50℃(第1
のタンク)、50ないし55℃(第2のタンク)および
55ないし60℃(第3のタンク)の温度でニトロ化す
る。平均滞留時間を約3時間に設定する。このエマルジ
ョンを72%濃度の硫酸を392g/hで添加すること
によって保持する。毎時1057gのニトロ化用の混合
物を除去し、これは、423gのニトロフルオロベンゼ
ン異性体を約625gの72%濃度の硫酸および約9g
の硝酸の他に含有している。有機上相を250gの水、
250gの2.5%濃度の炭酸水素ナトリウムおよび再
び250gの水で中性となるまで洗浄し、そして残留酸
の下相を必要に応じリサイクルする。0.3%のm−ニ
トロフルオロベンゼン、85.7%のp−ニトロフルオ
ロベンゼンおよび0.4%の2,4−ジニトロフルオロ
ベンゼンを含有する420g(318ml)の有機相
(ニトロフルオロベンゼン、フルオロベンゼンに対して
99.2%)が残存する。この混合物をこのままの状態
で引き続いての反応に使用する。
に本発明方法を説明するものである。 a)フルオロベンゼンのニトロ化 硝酸(96%,204g/h)および硫酸(98%,1
75g/h)によるエマルジョン中のフルオロベンゼン
(288g/h,3mol)を、3個の攪拌されている
装置からなるカスケード系中で45ないし50℃(第1
のタンク)、50ないし55℃(第2のタンク)および
55ないし60℃(第3のタンク)の温度でニトロ化す
る。平均滞留時間を約3時間に設定する。このエマルジ
ョンを72%濃度の硫酸を392g/hで添加すること
によって保持する。毎時1057gのニトロ化用の混合
物を除去し、これは、423gのニトロフルオロベンゼ
ン異性体を約625gの72%濃度の硫酸および約9g
の硝酸の他に含有している。有機上相を250gの水、
250gの2.5%濃度の炭酸水素ナトリウムおよび再
び250gの水で中性となるまで洗浄し、そして残留酸
の下相を必要に応じリサイクルする。0.3%のm−ニ
トロフルオロベンゼン、85.7%のp−ニトロフルオ
ロベンゼンおよび0.4%の2,4−ジニトロフルオロ
ベンゼンを含有する420g(318ml)の有機相
(ニトロフルオロベンゼン、フルオロベンゼンに対して
99.2%)が残存する。この混合物をこのままの状態
で引き続いての反応に使用する。
【0014】ニトロ化を回分式で約20ないし約80
℃、好ましくは約50ないし約70℃の温度で行う場
合、過剰のニトロ化用酸の量をフルオロベンゼンが残ら
ないように選択するか、あるいはその少過剰を使用する
場合、未転化フルオロベンゼンをニトロ化用の混合物か
ら単純な蒸留により除去しリサイクルしても同一の結果
が得られる。 b) 粗製ニトロフルオロベンゼン混合物の塩素化 段階a)から得られた量の粗製ニトロフルオロベンゼン
混合物(420g)を、3gの鉄旋削で処理する。次い
で、塩素を60℃でニトロフルオロベンゼンがもはやG
Cにより検出できなくなるまで(一般に9ないし11時
間後)導入する。有機相を水(250g)および5%濃
度水酸化ナトリウム溶液(250g)で洗浄することに
よってこの触媒を除去する。更に処理することなしに段
階c)において使用するクロロフルオロニトロベンゼン
の有機混合物518gが残存する。この混合物は、85
ないし87%の3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼ
ン、10ないし12%の2−フルオロ−5−クロロニト
ロベンゼン、1ないし3%の2−フルオロ−3−クロロ
ニトロベンゼンおよび0.3%未満の3−フルオロニト
ロベンゼンからの塩素化生成物、例えば2−クロロ−5
−フルオロニトロベンゼン、3−クロロ−5−フルオロ
ニトロベンゼン、3−フルオロ−4−クロロニトロベン
ゼンおよび2−クロロ−3−フルオロニトロベンゼンを
含有している。二塩化物の含量も0.3%未満であると
思われる。
℃、好ましくは約50ないし約70℃の温度で行う場
合、過剰のニトロ化用酸の量をフルオロベンゼンが残ら
ないように選択するか、あるいはその少過剰を使用する
場合、未転化フルオロベンゼンをニトロ化用の混合物か
ら単純な蒸留により除去しリサイクルしても同一の結果
が得られる。 b) 粗製ニトロフルオロベンゼン混合物の塩素化 段階a)から得られた量の粗製ニトロフルオロベンゼン
混合物(420g)を、3gの鉄旋削で処理する。次い
で、塩素を60℃でニトロフルオロベンゼンがもはやG
Cにより検出できなくなるまで(一般に9ないし11時
間後)導入する。有機相を水(250g)および5%濃
度水酸化ナトリウム溶液(250g)で洗浄することに
よってこの触媒を除去する。更に処理することなしに段
階c)において使用するクロロフルオロニトロベンゼン
の有機混合物518gが残存する。この混合物は、85
ないし87%の3−クロロ−4−フルオロニトロベンゼ
ン、10ないし12%の2−フルオロ−5−クロロニト
ロベンゼン、1ないし3%の2−フルオロ−3−クロロ
ニトロベンゼンおよび0.3%未満の3−フルオロニト
ロベンゼンからの塩素化生成物、例えば2−クロロ−5
−フルオロニトロベンゼン、3−クロロ−5−フルオロ
ニトロベンゼン、3−フルオロ−4−クロロニトロベン
ゼンおよび2−クロロ−3−フルオロニトロベンゼンを
含有している。二塩化物の含量も0.3%未満であると
思われる。
【0015】鉄旋削の代わりに、5.5gの塩化鉄(I
II)または3gの塩化アンチモン(V)または1gの
三塩化沃素または6gの三塩化アンモニウムあるいは好
適なモル比におけるこれらの触媒の混合物を使用する場
合、本質的に同等の結果が得られる。塩素化を50℃
(70℃)で行う場合、出発化合物は、15(7ないし
8)時間後にはもはや検出されない。異性体の比率は、
この範囲における温度にほとんど依存しないが、収率は
高温下では約3%(70℃)または6%(90℃)だけ
低下する。残留触媒からの完全な分離を確実にするため
に、粗製生成物混合物を減圧下に蒸留してもよい(40
0Paに対応する4mバールにおいて75ないし100
℃の沸点範囲)。 c)脱ニトロ塩素化 方法段階b)で得られた量の粗製混合物(518g)を
180℃にまで加熱する。塩素ガス流を、7l/hの速
度でこの混合物に通過させる。約2時間後に、十分な生
成物が生成し、そしてこれをガラスコイルで満たされた
40cmカラム上で留去する(沸点範囲:165ないし
175℃)。さらなる回分式環塩素化バッチ(方法段階
b)から得られた原料を、連続操作を保証するために該
生成物混合物除去する速度で(45g/l)添加する。
従って、約43g/lの生成物混合物が強酸性水相およ
び窒素酸化物を含有する気体とともに回収される。この
相の経時的な分離の後、有機相を水(2回,50g)お
よび10%濃度水酸化ナトリウム溶液(50g)で中性
に洗浄する。約97ないし98%の2,4−ジクロロフ
ルオロベンゼン、約2%の2,6−ジクロロフルオロベ
ンゼンおよび0.2%未満の他の少量成分、例えば3,
4−および3,5−ジクロロフルオロベンゼンからなる
有機相を30段カラム上で常圧下で分別する。前フラク
ションをまず165ないし170℃(底部における温
度:180ないし185℃)で通過させる。171ない
し172℃において、2,4−ジクロロフルオロベンゼ
ンが99.5%以上の純度で得られる。より高純度は、
多量の前フラクションを除去することによってあるいは
高速のリフラックスでの分別によって得ることができ
る。次に、所望とする生成物である2,6−ジクロロフ
ルオロベンゼンが179℃で通過し、得られた混合フラ
クションがリサイクルされる。脱ニトロ塩素化段階から
の2,4−ジクロロフルオロベンゼンの収率は、粗製混
合物に対して89%であり、そして第1段階に使用され
たフルオロベンゼンに対して86.5%である。反応器
の底部において、トリクロロフルオロベンゼン異性体の
混合物が凝集しており、そしてこのものは200時間の
連続操作時間の後に除去される。これは、容器の内容物
の分別により行われ、次いで蒸留残留物が捨てられる。
II)または3gの塩化アンチモン(V)または1gの
三塩化沃素または6gの三塩化アンモニウムあるいは好
適なモル比におけるこれらの触媒の混合物を使用する場
合、本質的に同等の結果が得られる。塩素化を50℃
(70℃)で行う場合、出発化合物は、15(7ないし
8)時間後にはもはや検出されない。異性体の比率は、
この範囲における温度にほとんど依存しないが、収率は
高温下では約3%(70℃)または6%(90℃)だけ
低下する。残留触媒からの完全な分離を確実にするため
に、粗製生成物混合物を減圧下に蒸留してもよい(40
0Paに対応する4mバールにおいて75ないし100
℃の沸点範囲)。 c)脱ニトロ塩素化 方法段階b)で得られた量の粗製混合物(518g)を
180℃にまで加熱する。塩素ガス流を、7l/hの速
度でこの混合物に通過させる。約2時間後に、十分な生
成物が生成し、そしてこれをガラスコイルで満たされた
40cmカラム上で留去する(沸点範囲:165ないし
175℃)。さらなる回分式環塩素化バッチ(方法段階
b)から得られた原料を、連続操作を保証するために該
生成物混合物除去する速度で(45g/l)添加する。
従って、約43g/lの生成物混合物が強酸性水相およ
び窒素酸化物を含有する気体とともに回収される。この
相の経時的な分離の後、有機相を水(2回,50g)お
よび10%濃度水酸化ナトリウム溶液(50g)で中性
に洗浄する。約97ないし98%の2,4−ジクロロフ
ルオロベンゼン、約2%の2,6−ジクロロフルオロベ
ンゼンおよび0.2%未満の他の少量成分、例えば3,
4−および3,5−ジクロロフルオロベンゼンからなる
有機相を30段カラム上で常圧下で分別する。前フラク
ションをまず165ないし170℃(底部における温
度:180ないし185℃)で通過させる。171ない
し172℃において、2,4−ジクロロフルオロベンゼ
ンが99.5%以上の純度で得られる。より高純度は、
多量の前フラクションを除去することによってあるいは
高速のリフラックスでの分別によって得ることができ
る。次に、所望とする生成物である2,6−ジクロロフ
ルオロベンゼンが179℃で通過し、得られた混合フラ
クションがリサイクルされる。脱ニトロ塩素化段階から
の2,4−ジクロロフルオロベンゼンの収率は、粗製混
合物に対して89%であり、そして第1段階に使用され
たフルオロベンゼンに対して86.5%である。反応器
の底部において、トリクロロフルオロベンゼン異性体の
混合物が凝集しており、そしてこのものは200時間の
連続操作時間の後に除去される。これは、容器の内容物
の分別により行われ、次いで蒸留残留物が捨てられる。
【0016】5gの塩化カルシウムまたは8gの二酸化
珪素を添加した場合、同一の結果が得られるが、使用さ
れた装置における腐蝕のための物質除去が非常に軽減で
きる。
珪素を添加した場合、同一の結果が得られるが、使用さ
れた装置における腐蝕のための物質除去が非常に軽減で
きる。
【0017】洗浄された粗製生成物を分別する代わり
に、約−15℃で溶融結晶化することによって不純物を
ほぼ完全に除去することができる。液相は、99.8%
の純度を有する2,4−ジクロロフルオロベンゼンであ
る。
に、約−15℃で溶融結晶化することによって不純物を
ほぼ完全に除去することができる。液相は、99.8%
の純度を有する2,4−ジクロロフルオロベンゼンであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲオルク・フォルツ ドイツ連邦共和国、フランクフルト・ア ム・マイン、ラウエンターラー・ヴェー ク、32 (72)発明者 ラルフ・プフィルマン ドイツ連邦共和国、グリースハイム、カ ールシュトラーセ、1ツェー (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 17/093 C07C 25/13 CA(STN)
Claims (19)
- 【請求項1】 生成した異性体を中間分離をすることな
く、3段階法で高い収率、かつ高い純度で2,4−ジク
ロロフルオロベンゼンを製造する方法であって、 (1)50ないし90%濃度の硫酸35ないし65重量
部と、95ないし98%濃度の硫酸35ないし55重量
部及び96ないし98%濃度の硝酸45ないし65部と
からなるニトロ化用酸35ないし65重量部とからなる
混合物を使用して(但し、フルオロベンゼン1モル当り
0.8ないし2.0当量のニトロ化剤NO2 + を使用す
ることを条件として)、フルオロベンゼン1モルを20
ないし90℃の温度で、場合により溶剤または希釈剤の
存在下に、ニトロ化してニトロフルオロベンゼンを生成
させ、 (2)25gないし150gの塩素または当量の塩素放
出剤を、20ないし100℃の温度で環塩素化触媒の存
在下、そして場合により希釈剤の存在下、得られた粗製
ニトロフルオロベンゼン混合物100g当りに対して作
用させ、そして (3)環塩素化触媒を除去した後、場合により希釈剤の
存在下および場合により脱水剤および/または弗化物掃
去剤の存在下に、110℃ないし220℃の温度におい
て、得られた粗製クロロフルオロベンゼン混合物100
g当りに対して18gないし203gの塩素または当量
の塩素放出剤を作用させ(脱ニトロ塩素化)、次いで
2,4−ジクロロフルオロベンゼンを分別蒸留または溶
融結晶化により単離させる、上記方法。 - 【請求項2】 ニトロ化のために使用される硫酸とニト
ロ化用酸とからなる混合物が65ないし75%濃度の硫
酸を含有する請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 使用されるニトロ化用酸とともに、フル
オロベンゼン1モル当り0.9ないし1.2当量のニト
ロ化剤NO2 + が使用される請求項1および2記載のい
ずれか一つの方法。 - 【請求項4】 ニトロ化を連続的にまたは回分式に行う
請求項1および2のいずれか一つの方法。 - 【請求項5】 連続的ニトロ化の場合、使用されるニト
ロ化用酸とともに、フルオロベンゼン1モル当り1.0
ないし1.1当量のニトロ化剤NO2 + を使用する請求
項1、2および4記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項6】 ニトロ化を50ないし70℃の温度で行
う請求項1ないし5記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項7】 ニトロ化を、溶剤または希釈剤としての
ニトロベンゼン、塩素化ニトロベンゼン、弗素化ニトロ
ベンゼン、本発明の方法で製造されたような粗製ニトロ
フルオロベンゼン混合物、ジクロロメタン、トリクロロ
メタン、テトラクロロメタン、1,2−ジクロロエタン
または低級パラフィンの存在下で行う請求項1ないし6
記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項8】 連続的ニトロ化の場合、3ないし5個の
タンクからなるカースケードでニトロ化を行う請求項1
ないし7記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項9】 ニトロ化の際に得られる粗製ニトロフル
オロベンゼン混合物の塩素化を、鉄、塩化鉄(II)、
塩化鉄(III)、沃素、三塩化沃素、五塩化沃素、三
塩化アンチモン、五塩化アンチモンまたは塩化アルミニ
ウム(III)あるいはこれらの混合物の存在下で行う
請求項1ないし8記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項10】 ニトロ化の際に得られる粗製ニトロフ
ルオロベンゼン混合物100g当りに対して、27gな
いし50gの塩素または当量の塩素放出剤を作用させる
請求項1ないし9記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項11】 ニトロ化の際に得られる粗製ニトロフ
ルオロベンゼン混合物100g当りに対して、27gな
いし33gの塩素または当量の塩素放出剤を作用させる
請求項1ないし9記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項12】 ニトロ化の際に得られる粗製ニトロフ
ルオロベンゼン混合物に、塩素または塩素放出剤を50
ないし70℃の温度で作用させる請求項1ないし11記
載のいずれか一つの方法。 - 【請求項13】 ニトロ化の際に得られる粗製ニトロフ
ルオロベンゼン混合物を、四塩化メタン、1,2−ジク
ロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロス
ルホン酸、発煙硫酸または硫酸の存在下で塩素化する請
求項1ないし12記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項14】 脱ニトロ塩素化を175ないし190
℃の温度で行う請求項1ないし13記載のいずれか一つ
の方法。 - 【請求項15】 第2段階で得られる粗製クロロフルオ
ロニトロベンゼン混合物100g当りに対して22gな
いし81.2gの塩素または当量の塩素放出剤を作用さ
せる請求項1ないし14記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項16】 第2段階で得られる粗製クロロフルオ
ロニトロベンゼン混合物100g当りに対して22gな
いし40.6gの塩素または当量の塩素放出剤を作用さ
せる請求項1ないし15記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項17】 脱ニトロ塩素化を脱水剤としての五酸
化燐または五塩化燐の存在下で行う請求項1ないし16
記載のいずれか一つの方法。 - 【請求項18】 脱ニトロ塩素化を弗化物掃去剤として
の塩化カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム
または二酸化珪素の存在下で行う請求項1ないし17記
載のいずれか一つの方法。 - 【請求項19】 脱ニトロ塩素化を連続的または回分式
に行う請求項1ないし18記載のいずれか一つの方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE4133689:5 | 1991-10-11 | ||
DE4133689 | 1991-10-11 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05301833A JPH05301833A (ja) | 1993-11-16 |
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ID=6442489
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
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EP (1) | EP0539765B1 (ja) |
JP (1) | JP3203067B2 (ja) |
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CN102617360B (zh) * | 2012-03-01 | 2013-11-06 | 江西吉翔医药化工有限公司 | 3,5-二氯-2,4-二氟苯胺的合成方法 |
CN104974009A (zh) * | 2015-06-05 | 2015-10-14 | 朱卫 | 二氯氟苯的合成方法 |
CN106631811A (zh) * | 2016-11-23 | 2017-05-10 | 山东友帮生化科技有限公司 | 一种3‑氯‑4‑氟硝基苯的制备方法 |
CN113582805A (zh) * | 2020-04-30 | 2021-11-02 | 浙江省常山长盛化工有限公司 | 一种以邻二氯苯为原料生产高纯度2,4-二氯氟苯的生产工艺 |
CN113248353B (zh) * | 2021-07-01 | 2022-02-25 | 山东国邦药业有限公司 | 一种2,4-二氯-5-氟苯乙酮的制备方法 |
CN113248354B (zh) * | 2021-07-07 | 2022-04-22 | 山东国邦药业有限公司 | 一种氟氯苯乙酮的合成方法 |
CN113429254A (zh) * | 2021-07-22 | 2021-09-24 | 浙江解氏新材料股份有限公司 | 一种基于陶瓷填料塔的2,4-二氯氟苯的高效合成方法 |
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US5157169A (en) * | 1992-03-26 | 1992-10-20 | Mallinckrodt Specialty Chemicals Company | Preparation of 3-halo-halobenzenes and 1-halo-3,5-dihalobenzenes |
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1992
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