JP3202189B2 - 免震テーブル - Google Patents

免震テーブル

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JP3202189B2
JP3202189B2 JP10387498A JP10387498A JP3202189B2 JP 3202189 B2 JP3202189 B2 JP 3202189B2 JP 10387498 A JP10387498 A JP 10387498A JP 10387498 A JP10387498 A JP 10387498A JP 3202189 B2 JP3202189 B2 JP 3202189B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F7/00Vibration-dampers; Shock-absorbers
    • F16F7/14Vibration-dampers; Shock-absorbers of cable support type, i.e. frictionally-engaged loop-forming cables

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震テーブルに係
り、特に、日常生じる微細な振動から震災のような大き
な振動にまで対応し得る免震テーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の免震テーブルとしては、床面上に
直接配置する基台と、この基台上に一定方向について移
動自在に装備された保護対象物を載置する載置台とを備
え、基台と載置台との間に、当該載置台の移動方向に抗
するコイルバネと粘性ダンパを装備したものが知られて
いる。
【0003】かかる免震テーブルは、一定方向の振動に
対してバネ作用と粘性減衰の効果を利用して基台側から
載置台側への振動の伝達を抑制する効果を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例ににあっては、バネ作用を得るためのコイルバネと
粘性減衰効果を得るための粘性ダンパとを個別に装備し
ているため、装置全体の部品点数が増え,装置が複雑化
するため、生産性が悪く、メンテナンス等の面で保守性
も低下するという不都合が生じていた。
【0005】、基台と載置台との間に、コイルバネと
粘性ダンパの双方を設ける構造のため、装置全体が特に
高さ方向について大型化していた。
【0006】即ち、従来のように、コイルバネをその中
心軸方向に変形させるタイプのものでは、保護対象が軽
い場合には、コイルバネに座屈を起こさせずに長いスト
ロークに渡って柔らかいバネ作用を得るために、コイル
の直径を非常に大きくしなければならないという不都合
があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、生産性が良く、装置の小型化を実現し得る免
震テーブルを提供することを、その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、平坦面上に配置される
台と、この基台上にX−Y方向への往復移送を自在とす
る二軸移動機構を介して装備された水平な載置面を有す
る載置台と、基台と載置台との間に装備され載置台の
−Y面内での往復振動についてこれをそれぞれを制振す
る制振機構とを備えている。
【0009】二軸移動機構は、基台上に固定された二本
のX軸ガイドレールと、載置台の下面に固定された二本
のY軸ガイドレールと、この各ガイドレールの交差部分
に装備され前述した各ガイドレールに沿って個別に滑動
する滑動体を有すると共に当該交差する各レールに個別
に係合する四個の連結体とによって構成されている。
制振機構圧縮により弾性変形する防振器を有すると
共に、この制振機構を、前述した各軸方向に沿った往復
振動の往路の方向と復路の方向とに個別に対応して計四
つ装備する
【0010】更に、各制振機構の一端部に個別に対向し
て当該制振機構の圧縮時の反力を基台に伝える基台側対
向部材を設けると共に、この基台側対向部材に対応して
装備され,各制振機構の他端部に個別に対向して当該制
振機構の圧縮時の反力を載置 台に伝える載置台側対向部
材を設けるそして、前述各制振機構の一端部と他端部
のいずれか一方のみを、対向するいずれかの基台側対向
部材又は載置台側対向部材を介して、基台と載置台のい
ずれかに固定装備する、という構成を採っている。
【0011】このため、この請求項1記載の発明では、
各制振機構は、それぞれ対応する基台の対向部材と載置
台の対向部材との間に配設された状態となっていること
から基台側に振動を生じ、載置台が基台に対して相対的
に振動を生じると、各制振機構の防振器は各対向部材に
挟まれて圧縮が行われる。このとき、制振機構は、載置
台の四方に展開されるため、当該載置台がどの方向に振
動しても、いずれかの制振機構が圧縮されて、前述した
免振効果が生じる。
【0012】又、この請求項1記載の発明では、各制振
機構が、固定装備された対向部材を介して前述した基台
又は載置台と共に制振動作を行う。 即ち、基台側で振動
が生じた場合に、その振動が水平面のいずれの方向であ
っても、二軸の各々の方向成分に分解され、各成分ごと
に個別に制振が行われる。そして、各軸に沿った成分の
振動により、対応する防振器が圧縮される。 かかる振動
の際に両側の対向部材が接近した場合には、それらに挟
まれて制振機構はそのまま圧縮されるが、両側の対向部
材が離間した場合には、制振機構は他方の対向部材に連
結されているわけではないので、そのまま自然長に戻っ
てそれ以上伸張されることはない。
【0013】請求項2記載の発明では、前述した請求項
1記載の免震テーブルにおいて、各制振機構が備えてい
る防振器を、無数の細ワイヤを寄り合わせてなるワイヤ
ロープと、このワイヤロープを螺旋状に巻回した状態で
保持する保持具とにより構成すると共に、この防振器を
その螺旋形状の中心軸に垂直に交差する方向に圧縮する
ことにより制振機能をなし得るようにした、という構成
を採っている。
【0014】このため、この請求項2記載の発明でも、
前述した請求項1記載の発明と同等 に機能する。この場
合、防振器は、中心軸に垂直な方向から圧縮され、螺旋
を描くワイヤロープ部分は、その断面形状が円形から楕
円形となるが如く弾性変形が生じ、これと同時にワイヤ
ロープを構成する無数の細ワイヤの間で摺動摩擦が生
じ、バネ作用と摩擦による熱エネルギーへの変換によっ
て各成分ごとの振動の載置台への伝達は有効に抑制され
る。
【0015】請求項記載の発明では、前述した請求項
1記載の免震テーブルにおいて、各制振機構が、防振器
を複数備えると共に,各防振器をその螺旋形状の中心軸
をいずれも平行にして当該中心軸と垂直な方向に一列に
配列して形成され、配列方向に沿って各防振器を同時に
圧縮することにより制振機能をなし得るようにする、と
いう構成を採っている。これは、防振器を引っ張り作用
で使用するとバネ作用が硬くなり、変位を大きく取れな
いという不都合を改善したことによる。
【0016】上記の構成で前述した請求項1記載の
発明と同様の動作が行われ、各軸に沿った成分の振動に
より、対応する制振機構の列を成す防振器が同時に圧縮
され、上記の場合と同様にしてバネ作用と摩擦による熱
エネルギーへの変換によって各成分ごとの振動の載置台
への伝達は抑制される。
【0017】請求項記載の発明では、前述した請求項
記載の免震テーブルにおいて、前述した制振機構の複
数の防振器を同時に保持すると共に圧縮方向に案内する
ガイドを備え、基台と載置台の少なくともいずれか一方
がガイドを支持するという構成を採っている。
【0018】このため、この請求項4記載の発明でも前
述した請求項3記載の発明と同様の動作が行われ、各防
振器はガイドに沿って圧縮−戻り変形を行う。
【0019】本発明は、上述した各構成によって前述し
た目的を達成しようとするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図4に基づいて説明する。この図1乃至図4に示す
実施形態では、例えば、震災等の外部からの大きな振動
の発生時において、保護対象物への振動の伝達を極力低
減し、当該保護対象物の振動による破損,転倒を防止す
ることを目的とする免震テーブル10を示すものであ
る。
【0021】この免震テーブル10は、図1の如く、平
坦面上に配置する基台1と、この基台1上に装備され,
保護対象物を載置する水平な載置面を有する載置台2
と、基台1に対する載置台2の,互いに直交する水平な
二軸方向X,Yに沿った往復振動を自在とする二軸移動
機構3と、載置台2の二軸方向の往復振動についてそれ
ぞれ制振する四器の制振機構4a,4b,4c,4d
(以下、全ての制振機構を総称する場合には「制振機構
4」とする)とを備える免震テーブル10を示してい
る。以下、各部について詳説する。
【0022】まず、基台1は、正方形状の金属の平板で
あり、所定の場所(免震テーブル10を屋外で使用する
場合には路面,地面等、、屋内で使用する場合には床
面)の平坦面上に配置される。正方形の各辺を成す基台
1の各端部は、それぞれX方向とY方向とに平行に設定
されている。このとき、基台1は、床面等にボルト,ネ
ジ,杭等により固定することが望ましい。
【0023】基台1の上面には、二軸移動機構3を介し
て載置台2が装備されている。この載置台2は、基台1
と同一形状,同一寸法の金属平板であり、その上面は平
滑に形成され,保護対象物を載置するための載置面21
となっている。この載置面21は、基台1の底面と平行
に設定され、基台1が水平面上に配置される限り、載置
面21も水平状態を維持する。、正方形の各辺を成す
載置台2の各端部も、それぞれX方向とY方向とに平行
に設定されている。
【0024】基台1と載置台2との間に介在する二軸移
動機構3は、図2に示すように、基台1上面に固定装備
されたX軸方向に平行な二本のX軸ガイドレール31
a,31bと、載置台2の下面に固定装備されたY軸方
向に平行な二本のY軸ガイドレール32a,32bと、
X軸ガイドレール31aとY軸ガイドレール32aとに
沿って個別に往復移動自在の二つの滑動体(コロや球体
を介して円滑に移動する)をその下部と上部とに備えた
連結体33aと、X軸ガイドレール31aとY軸ガイド
レール32bとに沿って個別に往復移動自在の二つの滑
動体をその下部と上部とに備えた連結体33bと、X軸
ガイドレール31bとY軸ガイドレール32aとに沿っ
て個別に往復移動自在の二つの滑動体をその下部と上部
とに備えた連結体33cと、X軸ガイドレール31bと
Y軸ガイドレール32bとに沿って個別に往復移動自在
の二つの滑動体をその下部と上部とに備えた連結体33
dとから構成される。
【0025】各連結体33a,33b,33c,33d
は、その滑動体を介してガイドレール31a,31b,
32c,32dと係合するため、各X軸ガイドレール3
1a,31bと各Y軸ガイドレール32a,32bとが
それぞれ交差する点に常に位置している。即ち、図2
(A)に示すように、四角形の各頂点に位置しており、
基台1に対して載置台2が移動しても、その位置関係は
変わらない(参照図2(B))。
【0026】、連結体33aと連結体33cとは、長
板状の載置台側対向部材55が架設状態で連結してお
り、連結体33bと連結体33dとは、長板状の載置台
側対向部材56が架設状態で連結しており、連結体33
aと連結体33bとは、長板状の基台側対向部材57が
架設状態で連結しており、連結体33cと連結体33d
とは、長板状の基台側対向部材58が架設状態で連結し
ている。このように、各連結体33a,33b,33
c,33dは、各載置台側対向部材55,56及び各基
台側対向部材57,58とにより連結されて一体化して
いるが、上述したように、各連結体の位置関係は変化し
ないため、基台1に対する載置台2の移動に影響を及ぼ
すことはない。
【0027】そして、これら連結体33a,33b,3
3c,33dにより、載置台2は、基台1に対してX軸
方向とY軸方向のいずれにも或いはこれらの方向に同時
に移動させることができる。これにより、基台1上の各
X軸ガイドレール31a,31bに沿ってまず各連結体
33a,33b,33c,33dが移動して、さらに、
各連結体に対して各Y軸ガイドレール32a,32bを
介して載置台2が移動することにより、載置台2は基台
1に対してX軸方向とY軸方向の相互に平行な平面(水
平面)に沿っていずれの方向に移動させることが可能で
ある。
【0028】次に、制振機構4について、図3及び図4
に基づいて説明する。各制振機構4a,4b,4c,4
dは、いずれも同じ構造であり、八つのワイヤロープ防
振器(エニダイン社製)40を所定方向に並べて連結し
てなる構成を採っている(図2において記載された各制
振機構4は、その圧縮方向を示すために略号化して記載
されているが、実際の制振機構4は、図1に示す構造と
なっている)。制振機構4a,4bは、X軸方向の往復
振動における往路方向の振動と復路方向の振動とにそれ
ぞれ制振を行い、制振機構4c,4dは、Y軸方向の往
復振動における往路方向の振動と復路方向の振動とにそ
れぞれ制振を行う。
【0029】ワイヤロープ防振器40を図3に示す。こ
のワイヤロープ防振器40は、金属製(例えば鋼鉄,ス
テンレス等)の無数の細ワイヤを寄り合わせてなるワイ
ヤロープ41とこのワイヤロープ41を螺旋状に巻回し
た状態で保持する二つの保持具42,43とから構成さ
れ、全体的には略円筒状に形成される。詳しくは、その
中間部で二つに折り曲げられた一本のワイヤロープ41
が同一中心軸で逆巻の螺旋を描いて互いに他方の端部に
向かって巻かれている。
【0030】各保持具42,43は、いずれも、四角棒
状部材であり、その長手方向に沿って均一の間隔でワイ
ヤロープ41を挿通する貫通穴42a,43aが設けら
れている。ワイヤロープ41は、螺旋を形成するため
に、半周ごとに保持具42と保持具43の各貫通穴42
a,43aに交互に通されると共に、保持具42から保
持具43に挿通する際に、一つ隣の貫通穴43aに挿通
される。かかる構造により、各保持具42,43は、ワ
イヤロープ防振器40の中心軸と平行に,当該中心軸を
挟んで対称となる位置に配設される。、各保持具
2,43は、その両端部に、ワイヤロープ防振器40の
中心軸に垂直な方向に沿って穿設された係合穴42b,
43bを有しており、各係合穴42b,43bには後述
するガイド45a,45b,45c,45dの内対応す
るものが挿通される。
【0031】ここで、免震テーブル10は、前述した載
置台側対向部材55,56及び基台側対向部材57,5
8の他に基台側対向部材51,52及び載置台側対向部
材53,54を有している。図2(A)に示すように、
基台側対向部材51は、基台1の上面において、X軸方
向の一端部に固定装備されており、当該基台側対向部材
51と前述した載置台側対向部材55との間に制振機構
4aが配設される。これにより制振機構4aの一端部
がこの基台側対向部材51と対向し、他端部が載置台側
対向部材55と対向するため、載置台2の移動によりこ
れら対向部材51,55の間で制振機構4aが圧縮され
ると、その反力は、基台側対向部材51を介して基台1
側に伝達され、且つ、載置台側対向部材55を介して載
置台2側に伝達される。そして、制振機構4aの一端部
は基台側対向部材51に固定連結されるが、制振機構4
aの他端部は載置台側対向部材55と固定連結されな
い。
【0032】、基台側対向部材52は、基台1の上面
において、X軸方向の他端部に固定装備されており、当
該基台側対向部材52と前述した載置台側対向部材56
との間に制振機構4bが配設される。これにより制振
機構4bの一端部がこの基台側対向部材52と対向し、
他端部が載置台側対向部材56に対向するため、載置台
2の移動によりこれら対向部材52,56の間で制振機
構4bが圧縮されると、その反力は、基台側対向部材5
2を介して基台1側に伝達され、且つ、載置台側対向部
材56を介して載置台2側に伝達される。そして、制振
機構4bの一端部は基台側対向部材52に固定連結され
るが、制振機構4bの他端部は載置台側対向部材56と
固定連結されない。
【0033】更に、載置台側対向部材53は、載置台2
の下面において、Y軸方向の一端部に固定装備されてお
り、当該載置台側対向部材53と前述した基台側対向部
材57との間に制振機構4cが配設される。これによ
制振機構4cの一端部がこの載置台側対向部材53
と対向し、他端部が基台側対向部材57と対向するた
め、載置台2の移動によりこれら対向部材53,57の
間で制振機構4cが圧縮されると、その反力は、載置台
側対向部材53を介して載置台2側に伝達され、且つ、
基台側対向部材57を介して基台1側に伝達される。そ
して、制振機構4cの一端部は載置台側対向部材53に
固定連結されるが、制振機構4cの他端部は基台側対向
部材57と固定連結されない。
【0034】、載置台側対向部材54は、載置台2の
下面において、Y軸方向の他端部に固定装備されてお
り、当該載置台側対向部材54と前述した基台側対向部
材58との間に制振機構4dが配設される。これによ
制振機構4dの一端部がこの載置台側対向部材54
と対向し、他端部が基台側対向部材58と対向するた
め、載置台2の移動によりこれら対向部材54,58の
間で制振機構4dが圧縮されると、その反力は、載置台
側対向部材54を介して載置台2側に伝達され、且つ、
基台側対向部材58を介して基台1側に伝達される。そ
して、制振機構4dの一端部は載置台側対向部材54に
固定連結されるが、制振機構4dの他端部は基台側対向
部材58と固定連結されない。
【0035】前述したガイド45a,45bは、X軸方
向に沿って基台側対向部材51から基台側対向部材52
に架設された状態でこれらに各端部が固定装備されてい
る。前述した各載置台側対向部材55,56には、これ
らガイド45a,45bが嵌挿される貫通穴が設けられ
ている。
【0036】前述したガイド45c,45dは、Y軸方
向に沿って載置台側対向部材53から載置台側対向部材
54に架設された状態でこれらに各端部が固定装備され
ている。前述した各基台側対向部材57,58には、こ
れらガイド45c,45dが嵌挿される貫通穴が設けら
れている。
【0037】そして、これら各ガイド45a,45bの
前述した二軸移動機構3を挟んで一方の端部には、制振
機構4aを構成する各ワイヤロープ防振器40がその
持具42,43の各端部に設けられた係合穴42b,4
3bを介して装備され、他方の端部には、制振機構4
bを構成する各ワイヤロープ防振器40が同様に装備さ
れている。
【0038】、各ガイド45c,45dの前述した
軸移動機構3を挟んで一方の端部には、制振機構4cを
構成する各ワイヤロープ防振器40が、他方の端部に
は、制振機構4dを構成する各ワイヤロープ防振器40
同様にして装備されている。
【0039】これにより、各制振機構4は、八体のワイ
ヤロープ防振器40の螺旋形状の中心軸をいずれも平行
にして当該中心軸と垂直な方向に一列に配列して形成さ
れる(図4(A))。このとき、各ワイヤロープ防振器
40は、各ガイド45a,45b,45c,45dに対
していずれも摺動自在であり、また、各ガイド45a,
45b,45c,45dが各ワイヤロープ防振器40の
中心軸に対して垂直方向に係合して保持するため、載置
台2が移動すると、移動方向先の各ワイヤロープ防振器
40は、その中心軸に対して垂直な方向(保持具42と
保持具43とが互いに接近する方向)に圧縮される(図
4(B))。、図4中のワイヤロープ防振器40のワ
イヤロープ41は略図で示しており、実際は図3に示す
構造である。
【0040】上述したワイヤロープ防振器40は、従来
の使用方法では、各保持具42,43がそれぞれ別個の
物体に固定され、各物体間でそれぞれ防振器40の中心
軸方向に沿って互いに反対方向に向かう外力を生じる振
動の抑制に使用されていたが、本実施形態では、柔らか
いバネ作用と大きなストロークを得るためにワイヤロー
プ防振器40のワイヤロープ41を中心軸と垂直な方向
に圧縮して弾性変形させ、これによるバネ作用とワイヤ
ロープ41を形成する細ワイヤ間の摩擦力とにより制振
効果を得る点に特徴を有している。
【0041】以下、上記構成からなる免震テーブル10
の動作について説明する。基台1を固定した地面又は床
面等に振動が生じた場合、載置台側2は慣性の作用によ
り基台1と相対的に変位を生じる。このとき、この変位
の方向が、例えば、図2(B)に示すように、X方向に
対してもY方向に対しても傾斜している場合、載置台側
対向部材55は、X方向における往路方向に移動し、載
置台側対向部材53は、Y方向における往路方向に移動
することになる。
【0042】これにより、制振機構4aは基台側対向部
材51と載置台側対向部材55とに挟まれ、制振機構4
aの各ワイヤロープ防振器40はその中心軸と垂直方向
に圧縮される。これにより、X方向については、各ワイ
ヤロープ防振器40のワイヤロープ41の弾性によるバ
ネ作用を生じ、また、各ワイヤロープ41を形成する細
ワイヤ間の摺動摩擦力による熱エネルギーの転換が行わ
れ、制振効果が生じることになる。即ち、載置台2のX
方向における絶対的な振動は抑制される。
【0043】、同時に、制振機構4cは載置台側対向
部材53と基台側対向部材57とに挟まれ、制振機構4
cの各ワイヤロープ防振器40はその中心軸と垂直方向
に圧縮される。これにより、Y方向については、各ワイ
ヤロープ防振器40がX方向の場合と同様に作用して、
載置台2のY方向における絶対的な振動は抑制される。
【0044】このとき、各制振機構4b,4dは、いず
れも一方の端部のみを基台側対向部材52,載置台側対
向部材54に固定し、他方の端部は自由端となっている
ため、上記方向に載置台2が移動すると、各対向部材5
6,58から離間する。このように、各制振機構4を一
端部のみしか固定しないのは、ワイヤロープ防振器40
がその構造上、中心軸と垂直な方向に圧縮する限りは弾
性力を生じるが、同方向に沿って互いに反対方向の張力
が働いた場合にはほとんど伸張せず、その弾性力を生じ
ることがないからである。また、制振機構4の両端部を
各対向部材に連結した場合、当該制振機構4と同方向に
沿って配設された他方の制振機構4の圧縮を妨げること
になるからである。
【0045】、振動により載置台2が、基台1に対し
て相対的に図2(B)に示す方向と逆方向に移動した場
合には、制振機構4b,4dが圧縮されることにより、
同様にして載置台2のX,Y方向における絶対的な振動
は抑制される。
【0046】上記実施形態は以上のよう、各制振機構4
がワイヤロープ41を螺旋状に巻回してなるワイヤロー
プ防振器40を有し、かかるワイヤロープ防振器40の
中心軸と垂直な方向に圧縮する構成のため、当該ワイヤ
ロープ防振器40が、バネ作用とワイヤロープ41内の
摺動摩擦による熱エネルギー変換を行い、載置台2の制
振を行うことが可能である。即ち、かかるワイヤロープ
防振器40より、従来のようにコイルバネのような弾性
体と粘性ダンパの双方を必要とせず、装置全体の部品点
数が低減し、装置構成を簡略化することができ、これに
より、生産性の向上,メンテナンス等の保守性の向上を
図ることが可能となる。
【0047】、かかるワイヤロープ防振器40のみに
よりコイルバネのような弾性体と粘性ダンパの双方の機
能を発揮するため、制振機構4が小型化し、免震テーブ
ル10をより小型化することが可能である。
【0048】更に、本実施形態では、載置台2が二軸移
動機構3によりX,Y軸方向に平行な平面内での移動が
可能であると共に、各軸方向における往復振動の往路方
向と復路方向に対応して制振機構4を設けたため、これ
らの方向からなる平面内の全ての方向について、当該各
制振機構4が作用し、より効果的に載置台2の振動を抑
制することが可能である。
【0049】、制振機構4が複数のワイヤロープ防振
器40をその中心軸と垂直な方向に沿って一列に配列し
て備える構成のため、振幅の大きな振動に対して対応し
て制振することが可能となると共に、かかる場合の免震
テーブル10の高さ方向における大型化を防止すること
が可能である。
【0050】更に、各ガイド45a,45b,45c,
45dにより、一列に配設された複数のワイヤロープ防
振器40を常に所定の圧縮方向に向けることができ、こ
れにより各制振機構4の固定されていない端部の弛み等
を防止し、常に効果的な制振効果を生ぜしめることが可
能である。
【0051】なお、上記免震テーブル10では、制振機
構4のバネ定数と、載置する保護対象物の重量により、
共振周波数が決定される。免震テーブル10を震災,或
いはその他の要因による振動の予防に使用する場合は、
かかる振動の予想される周波数と一致しないように、保
護対象物の重量に基づいて共振を避けるよう、適宜なバ
ネ定数のワイヤロープ防振器40を選定することが必要
である。例えば、震災の周波数は、およそ1[Hz]で
あるが、かかる場合には、共振周波数を0.5[Hz]
程度に設定する。
【0052】又、このような事態を想定して、免震テー
ブル10を、バネ定数調整のための交換自在のコイルバ
ネやバネ定数を可変自在の空気バネを各制振機構4に併
設する構成としても良い。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、前述したように
圧縮により弾性変形する防振器を有する制振機構を、各
軸方向に沿った往復振動の往路の方向と復路の方向とに
個別に対応して装備されており、このため、これらの方
向からなる平面内の全ての方向について、当該各制振機
構が作用し、より効果的に載置台の振動を抑制すること
が可能となり、しかも、各制振機構の一端部と他端部の
いずれか一方のみを、対向するのいずれかの基台側対向
部材又は載置台側対向部材を介して前述した基台と載置
台のいずれかに固定装備するようにしたことから、各制
振機構の一端部のみを固定する構成のため、当該制振機
構の圧縮量と伸張量の差異による影響を排除し、各制振
機構における防振器の圧縮による制振効果を損なうこと
なくより効果的に載置台の振動抑制を図ることが可能と
なり、これがため、載置台の制振を有効に行うことが可
能となっている。 又、圧縮性の防振器を前述したように
装備したので、本発明では、従来のようコイルバネの
ような弾性体と粘性ダンパの双方を必要とせず、装置全
体の部品点数が低減し、装置構成を簡略化することがで
き、これにより、生産性の向上,更にはメンテナンス等
の保守性の向上を図ることが可能となる。また、かかる
圧縮性の防振器のみによりコイルバネのような弾性体と
粘性ダンパの双方の機能を発揮するため、制振機構が小
型化し、従来と比較して免震テーブルをより小型化する
ことが可能となっている。
【0054】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明と同等の作用効果を有するほか、更に、制振機
構がワイヤロープを螺旋状に巻回してなる防振器を有
し、かかる防振器の中心軸と垂直な方向に圧縮する構成
のため、当該防振器が、バネ作用とワイヤロープ内の摺
動摩擦による熱エネルギー変換を行い、載置台の制振を
有効に行うことが可能である。
【0055】請求項記載の発明では、上述した請求項
1記載の発明と同等の作用効果を有するほか、更に、
振機構が複数の防振器をその中心軸と垂直な方向に沿っ
て一列に配列して備える構成のため、振幅の大きな振動
に対してもこれに対応して制振することが可能となり、
又、かかる場合の装置の高さ方向における大型化を防止
することが可能である。
【0056】請求項記載の発明では、上述した請求項
3記載の発明と同等の作用効果を有するほか、更に、
イドにより、一列に配設された複数の防振器を常に所定
の圧縮方向に向けることができ、これにより制振機構の
一端部の弛み等を防止し、常に効果的な制振効果を生ぜ
しめることが可能である。
【0057】本発明は、以上のように構成され機能する
ので、これによると、前述した目的を有効に達成し得る
従来にない優れた免震テーブルを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に開示した免震テーブルの一部点線化した
動作説明図であり、図2(A)は振動を生じていない状
態を示し、図2(B)は斜め方向に振動を生じた場合を
示す。
【図3】図1に開示したワイヤロープ防振器の斜視図で
ある。
【図4】図4(A)は制振機構の自然長状態を示す概略
図であり、図4(B)は制振機構の圧縮状態を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 基台 2 載置台 3 二軸移動機構 4,4a,4b,4c,4d 制振機構10 免震テーブル 21 載置面 40 ワイヤロープ防振器 41 ワイヤロープ 42,43 保持具 45a,45b,45c,45d ガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 331 G21C 13/02 F16F 15/02 - 15/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦面上に配置される基台と、この基台
    上にX−Y方向への往復移送を自在とする二軸移動機構
    を介して装備された水平な載置面を有する載置台と、
    記基台と載置台との間に装備され前記載置台のX−Y面
    内での往復振動についてそれぞれを制振する制振機構と
    を備え、前記二軸移動機構が、前記基台上に固定された二本のX
    軸ガイドレールと、前記載置台の下面に固定された二本
    のY軸ガイドレールと、この各ガイドレールの交差部分
    に装備され前記各ガイドレールに沿って個別に滑動する
    滑動体を有すると共に当該交差する各レールに個別に係
    合する四個の連結体とによって構成されてなる免震テー
    ブルにおいて、 前記 制振機構圧縮により弾性変形する防振器を有す
    ると共に、この制振機構を、前記各軸方向に沿った往復
    振動の往路の方向と復路の方向とに個別に対応して計四
    つ装備し、 前記各制振機構の一端部に個別に対向して当該制振機構
    の圧縮時の反力を前記基台に伝える基台側対向部材を設
    けると共に、この基台側対向部材に対応して装備され,
    前記各制振機構の他端部に個別に対向して当該制振機構
    の圧縮時の反力を前記載置台に伝える載置台側対向部材
    を設け、 前記各制振機構の一端部と他端部のいずれか一方のみ
    を、対向するいずれかの前記基台側対向部材又は載置台
    側対向部材を介して、前記基台と載置台のいずれかに固
    定装備した ことを特徴とする免震テーブル。
  2. 【請求項2】 前記制振機構が備えている防振器を、
    無数の細ワイヤを寄り合わせてなるワイヤロープと、こ
    のワイヤロープを螺旋状に巻回した状態で保持する保持
    具とにより構成すると共に、この防振器をその螺旋形状
    の中心軸に垂直に交差する方向に圧縮することにより制
    振機能をなし得るようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の免震テーブル。
  3. 【請求項3】 前記各制振機構が、前記防振器を複数備
    えると共に各防振器の螺旋形状の中心軸をいずれも平行
    にして該中心軸と垂直な方向に一列に 配列して形成さ
    れ、前記配列方向に沿って前記各防振器を同時に圧縮す
    ることにより制振機能をなし得るようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の免震テーブル。
  4. 【請求項4】 前記各制振機構の複数の防振器を同時に
    保持すると共に圧縮方向に案内するガイドを備え、 前記基台と載置台の少なくともいずれか一方が対応する
    前記ガイドを保持していることを特徴とした請求項3
    載の免震テーブル。
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