JP3199724B2 - 制御方法 - Google Patents

制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はNC工作機械とロボットとを並行して制御する
制御方法に関し、特に1台の制御装置により旋盤、マシ
ニングセンター等のNC工作機械とロボットとを並行して
制御する制御方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、旋盤、マシニングセンタ等の工作機械では、ワ
ークの着脱等のサービスを行うロボットが使用される。
その場合、ロボット制御装置に必要な金物は、数値制御
装置に殆どすべて備えられているため、1台の数値制御
装置で両者の制御を行えば、システム全体の価格を低減
できる。
このような視点から、既に出願人は数値制御装置から
工作機械指令データとロボット指令データとを逐次に呼
び出して、切削加工及びロボットサービスを実行させる
数値制御システムの発明について出願している(特開昭
56−11510号公報)。
しかし、上記発明ではコントロールプログラムの制御
で発生する切替え信号によって、数値制御装置からは加
工指令が、或いはロボットサービス指令が選択される。
すなわち同時には一方の指令のみが出力されるに過ぎな
い。従って、システム全体の価格は低く抑えられるが、
その稼働効率も著しく低下する。また、工作機械に形状
の異なるワークがランダムに供給されると、その都度オ
ペレータが介在して、新たに記憶操作が教示操作が必要
になる。
そこで、出願人は更に、ロボット制御装置から数値制
御装置に対してNCプログラム選択信号を与えて、NC加工
内容やロボットサービスの切替え時にオペレータの介在
を無くすようにした発明について出願をしている(特開
昭58−22412号公報参照)。
その場合にロボットを搭載した工作機械は、ロボット
と工作機械とが別個に、CNC及びロボット制御装置によ
って制御される。そのため、両者を協調して動作させる
ためには、互いに相手のプログラムを呼び出すためのイ
ンタフェース信号が必要であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記の発明では、インタフェース信号のやり
とりを必要とする。そのために、入出力回路を特別に設
け、更にCNC及びロボット制御装置は信号ケーブルで接
続される。したがって、コストが更に高くなり、CNC及
びロボット制御装置の占める空間も大きい。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
CNC工作機械を長時間にわたり無人運転する時の、運転
効率を高めるようにした制御方法を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では上記課題を解決するために、 NCプログラムを実行するNCプログラム実行手段とロボ
ットプログラムを実行するロボットプログラム実行手段
を有する1台の制御装置によってNC工作機械とロボット
とを並行して制御する制御方法において、ロボット起動
用命令を含むNCプログラム及びNCスタート指令を含むロ
ボットプログラムを作成し、前記NCプログラム実行手段
に前記NCプログラムを実行させ、前記ロボットプログラ
ム実行手段にロボットプログラムを実行させ、前記ロボ
ットプログラム実行手段は、前記NCスタート指令を前記
NCプログラム実行手段に送った後にワークの着脱を実行
し、他のワークのNC加工と並行して前記ワークの着脱を
実行することを特徴とする制御方法が、提供される。
〔作用〕
NCプログラム実行手段とロボットプログラム実行手段
を一台の制御装置として構成し、この制御装置によって
ワークのNC加工及び着脱を連続的に制御する。そして、
NCスタート指令をNCプログラム実行手段に送った後にワ
ークの着脱を実行し、他のワークの加工と並行してワー
クの着脱を実行する。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明を実施するための数値制御装置のブロ
ック図である。
メインプロセッサモジュール10,11は、それぞれNCプ
ログラムとロボットプログラムを並行して実行する。こ
れらは、サーボ指令以外の数値制御装置全体を制御する
モジュールである。図では複数のメインプロセッサモジ
ュール10、11が使用される場合を示しているが、システ
ムの大きさに応じて、1個のメインプロセッサモジュー
ルのみであってもよい。
オペレータインタフェースモジュール12は、表示装置
及びキーボードを有するCRT/MDIユニットに接続され
る。このオペレータインタフェースモジュール12は、CR
T/MDIユニットの表示装置に、各軸の現在位置等を表示
するためのデータを送り、逆にCRT/MDIユニットのキー
ボードからのキー入力信号を受ける。
入出力インタフェースモジュール13は機械側からのリ
ミットスイッチやロボットプログラム教示用の操作盤
(ティーチペンダント)の入力信号を受け、機械強電盤
のマグネットを駆動する出力信号を出力する。
テープ記憶モジュール14は外部から読み込まれる複数
の加工プログラムを記憶する。この記憶素子としては、
バッテリでバックアップされたCMOS等が使用される。
通信制御モジュール15は数値制御装置をホストコンピ
ュータ、例えばセルコントローラ等と接続して、加工工
程の管理データや加工プログラムの受信、加工データの
送信等を行う。また、通信制御モジュール15にはフロッ
ピードライブ、ハードディスクドライブ等のI/O機器を
接続することができる。
主軸制御モジュール16はスピンドルアンプに接続さ
れ、工作機械の主軸の回転速度、オリエンテーション等
を制御する。これらのモジュール12〜16はいずれも、バ
ス17によってメインプロセッサモジュール10、11に接続
される。バス17はマルチマスタバスで構成されている。
サーボ指令生成プロセッサ(CPU)21〜24は、メイン
プロセッサモジュール10、11からの数値制御指令を受け
て、工作機械とロボットとの各動作軸のサーボ指令信号
を生成する。メインプロセッサモジュール10から、ロボ
ットプログラムのデータを受け、ワークの着脱作業用の
複合円筒座標系ロボットの4軸、即ちR1軸、R2軸、R3
軸、R4軸のサーボ指令信号を生成する。また、サーボ指
令生成プロセッサ(CPU)25、26は、同様にメインプロ
セッサモジュール11からNCプログラムのデータを受け、
旋盤などの工作機械のX軸、Z軸のサーボ指令信号を生
成する。これらのサーボ指令生成プロセッサ21〜26はバ
ス27に接続され、バス27にはサーボ指令、或いはサーボ
に関するデータのみが転送される。
サーボ制御プロセッサ(CPU)31〜36はそれぞれ、サ
ーボ指令生成プロセッサ21〜26からのサーボ指令信号を
受けて工作機械の駆動軸とロボット動作軸のサーボモー
タ制御信号を生成し、工作機械とロボットを並行して制
御する。サーボ制御プロセッサ31〜36はバス27でサーボ
指令生成プロセッサ21〜26と接続されており、サーボモ
ータ制御信号をそれぞれのサーボアンプに出力する。
第2図は上記数値制御装置(CNC)によって、例えばC
NC旋盤などの機械本体とそれを補助するロボットとを一
体に制御する数値制御システムの一例を示している。
CNC1のMDI(マニュアルデータインプット)キーパネ
ルには、NCプログラミングとロボットプログラミングの
切替えスイッチが設けられている。プログラミング時に
は、MDIキーパネルをいずれかに設定してNCプログラム
とロボットプログラムとのプログラミング及びプログラ
ム編集を行う。ロボット2はCNC1と接続され、CNC旋盤
3に加工対象物(ワーク)を搬入し、加工後に取り出す
という、従来は人手に頼っていた作業を行う。
CNC1の複数の制御軸が工作機械用の2軸と、ロボット
制御用の4軸とに振り分けられていることから、NCプロ
グラムとロボットプログラムは並行して実行できる。ま
た、自動運転時には、ロボットプログラム内にNC実行命
令を書き込んでおけば、ロボットプログラムからNCプロ
グラムを呼び出して、その起動を指令できる。反対にNC
プログラム内にロボット起動用の準備機能コードを書き
込んでおけば、この準備機能コードに基づいてロボット
プログラムの起動を指令することも可能である。
なお、図には示していないが、少なくともジョグボタ
ンを備えたティーチペンダント(教示操作盤)をCNC1に
付加することで、ロボット2の教示操作は一層容易にな
る。
第3図には、旋盤のワーク着脱作業用のロボットと旋
盤を一体に構成したCNC工作機械の一例を示している。
複合円筒形のロボット41は旋盤42の正面に取り付けら
れており、このロボット41の近傍に図示しないところの
ワークフィーダが配置されている。ロボット41のハンド
はいわゆるダブルハンドの構成となっており、ワークフ
ィーダから未加工のワークを掴む際に、加工済みのワー
クをワークフィーダの所定位置に置く。また、旋盤のチ
ャックから加工済みのワークを取り外す際に、同時に未
加工のワークをチャックに取り付けることができる。
なお、ロボットは全軸に絶対位置検出器を設けて、電
源投入時の原点復帰を不要としており、またその機構部
は、切削液などの浸入を防止するカバー構造を採用して
いる。
第4図は、旋盤とワーク着脱作業用のロボットを1台
のCNCによって制御する場合の、制御シーケンスを示し
ている。
NCプログラムとロボットプログラムは、互いに相手の
プログラムを起動するため、各プログラム中に特別のイ
ンストラクションが挿入されている。これは、例えばNC
プログラム側にはGコード(G**)、ロボットプログ
ラム側にはNCスタート指令が挿入される。数値制御装置
は、Gコード、NCスタート指令を解読して、旋盤とロボ
ット双方の運転を制御する。
即ち旋盤におけるワークの加工が終了するタイミング
で、NCプログラムからGコード(G**)を出力して、
ロボットプログラム内の動作指令Aを呼び出すようにし
ている。動作指令Aによって、ロボットは、加工済ワー
クをチャックから外し、未加工ワークをチャックに取り
付ける。その後に、ロボットアームが非干渉領域まで退
避した時、ロボットプログラムからNCスタート指令を発
して、NCプログラムを起動する。この結果、旋盤での加
工中に、ロボットプログラムが実行され、その動作指令
Bによって、ロボット加工済みワークをワークフィーダ
に置き、ワークフィーダから未加工ワークを把持する。
このように、インタフェース信号のやりとりなしに、
ひとつのCNC装置から読み出されるプログラム指令によ
ってロボットと旋盤とを同時制御して、旋盤がワークを
加工している最中に、ロボットは加工済みのワークをワ
ークフィーダに送り、未加工のワークをワークフィーダ
から取り出すことができる。したがって、長時間連続し
て工作機械を運転するときには、新たなプログラムの記
憶操作や教示操作も不要になるから、オペレータの介在
もなく、作業効率が高くなる。また、1台のCNCの設置
面積のみで良く、ロボットの導入、開発のコストを低減
できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明では、1台の制御装置でNC
工作機械と、そのNC工作機械にワークの着脱等を行うロ
ボットとを並列に制御でき、NC工作機械が他のワークを
加工している最中に、ロボットは加工済みのワークをワ
ークフィーダに送り、未加工のワークをワークフィーダ
から取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の数値制御装置のブロック
図、 第2図は機械本体とそれを補助するロボットとを一体に
制御する数値制御システムを示す図、 第3図はワーク着脱作業用のロボットと旋盤とを一体に
構成したCNC工作機械の一例を示す斜視図、 第4図は旋盤とワーク着脱作業用のロボットの制御シー
ケンスを示す説明図である。 10、11……メインプロセッサモジュール 21〜26……サーボ指令生成プロセッサ 31〜36……サーボ制御プロセッサ
フロントページの続き (72)発明者 鳥居 信利 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社商品開発研究 所内 (56)参考文献 特開 平1−183343(JP,A) 特開 昭62−264852(JP,A) 特開 昭63−216689(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NCプログラムを実行するNCプログラム実行
    手段とロボットプログラムを実行するロボットプログラ
    ム実行手段を有する1台の制御装置によってNC工作機械
    とロボットとを並行して制御する制御方法において、 ロボット起動用命令を含むNCプログラム及びNCスタート
    指令を含むロボットプログラムを作成し、 前記NCプログラム実行手段に前記NCプログラムを実行さ
    せ、前記ロボットプログラム実行手段にロボットプログ
    ラムを実行させ、 前記ロボットプログラム実行手段は、前記NCスタート指
    令を前記NCプログラム実行手段に送った後にワークの着
    脱を実行し、 他のワークのNC加工と並行して前記ワークの着脱を実行
    することを特徴とする制御方法。
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