JP3199097U - 黒酢グルコサミン混合物を含有する錠剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】グルコサミン独特の苦みやえぐみを感じることなく、かつグルコサミンの吸収性に優れ、継続して摂取しやすいグルコサミンを含有する黒酢グルコサミン含有錠剤を提供する。【解決手段】グルコサミンおよび黒酢の混合物である黒酢グルコサミン混合物と、メチルスルフォニルメタンと、鮫軟骨抽出物と、サケ鼻軟骨抽出物とを含有する素錠組成物部1と、エリスリトールと、セルロースと、貝カルシウムとを含有するコーティング剤を用いて前記素錠組成物部をコーティング処理することで得られるコーティング層2とを有し、厚さ5〜8mm、直径7〜11mmの略円筒状であることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本考案は、黒酢グルコサミン含有錠剤に関する。より具体的には、関節の痛み等の改善効果を有するグルコサミンを効率よく体内に吸収させ、摂取しやすい形状とした錠剤に関する。
一般的に、甲殻類外殻に多く含まれるキチン質から加水分解によって製造されるグルコサミンはさまざまな生理作用を示すことが知られている。これまで、グルコサミンおよびその無機酸塩に関して、抗炎症作用、軟骨再生作用などが報告されており、食品、医薬品などの用途において使用されている。近年、運動不足や高齢化社会における加齢等により、運動器の衰えや障害によって要介護になるリスクが高まる状態となるロコモティブシンドローム(運動器症候群)がより大きな問題となってきている。このロコモティブシンドロームを誘引する運動器の衰えの防止を目的として、関節の痛みや動きを改善するための成分としてグルコサミンが注目されている。しかし、グルコサミンは一日摂取目安として1500mg摂取することが一般的であり、独特の渋みやえぐみ等により、関節症の治療や予防、緩和のような、定期的に摂取することが求められる医薬や予防薬、機能性食品といった用途に用いるには制限があった。
グルコサミンに代表されるように、アミノ糖はその溶解性や食味が問題となることがあり、これを解決するために、種々の成分と混合したり、有機酸塩とすることが行われてきた。例えば、特許文献1は、グルコサミンを葉酸塩とすることで、水溶性と化学的安定性を向上させようとするものである。また、特許文献2には、このグルコサミンの呈味性を改善するものとして、グルコサミン強酸塩の強酸塩を部分的に有機酸塩に置換した混合グルコサミン塩を含有するグルコサミン塩含有組成物が開示されている。これは具体的にはグルコサミン強酸塩と有機酸とのイオン当量を一定の範囲として電気透析法により、混合グルコサミン塩水溶液とするものである。さらに、特許文献3は、グルコサミンと呈味改善剤としての有機酸とを混合することで呈味の良好なグルコサミン含有食品を提供するものである。さらに、電気透析法以外の方法でグルコサミン有機酸塩を製造する方法として、特定のアルコキシドが存在するアルコール溶液中でグルコサミン無機酸塩を遊離させ有機酸と反応させる技術として特許文献4が開示されている。
また、特許文献5には、アミノ糖とトレハロースとを含んでなる抗関節障害剤が開示されている。ここでは、グルコサミンのようなアミノ糖と、トレハロースとを含むことで関節障害の回復促進作用を増強することができること、さらには、良好な呈味・風味が得られることが記載されている。
特表2011―512366号公報 特開2005−029519号公報 特開2000―139408号公報 特開2009―023923号公報 特開2002―193811号公報
グルコサミン等の運動器の衰え等を防止することを目的に摂取される機能性食品等は、ヒトが継続して摂取しやすい態様であることが求められる。また、その機能性食品により得られる効果がより大きいことが期待される。
特許文献1〜4に示されるように、グルコサミンの呈味性等を改善するために、塩の置換や有機酸との混合等を行っても、そのままでは依然として継続して摂取するには不十分である。また、有機酸塩に置換するためには具体的には電気透析を行う必要があり、その製造工程が複雑なものであった。また、特許文献5は、グルコサミン等のアミノ糖を摂取しやすいようにトレハロースと混合するものであり、これにより比較的簡単に一定の風味改善効果とアミノ糖の抗関節障害作用の増強効果は得られるが、混合による風味改善は、一日あたりの摂取量を増加させるととなり、更なる改善を要するものであった。
本考案者は、グルコサミンに代表されるアミノ糖の腸管吸収性を向上させる方法を鋭意検討した結果、これまでグルコサミンと組み合わせるものとして十分にその効果が見出されているとは言えなかった黒酢に着目し、黒酢とグルコサミンとを混合させて経口摂取することで特異的にグルコサミンの腸管吸収性が向上することを見出し、本考案に至った。
ここで、黒酢は、血液流動性や冷え症改善、ダイエットに寄与することが一部知られていたが、そのメカニズムは十分には特定されていなかった。また、黒酢は、酢酸やアミノ酸を豊富に含んでいるが、酢酸やアミノ酸等のそれぞれの成分の効果としては説明できない機能を有しており、その一つとして脂肪細胞における脂肪細胞の生成抑制機能が挙げられる。
この脂肪細胞の生成抑制機能においては、グルコースを細胞内に取り込むグルコーストランスポーター(GLUT)の機能が関与していると考えられる。GLUTにおいては、グルコサミンは、グルコースを代行して代謝されることがあり、これがグルコサミンの吸収性に大きく関与していると考えられる。黒酢とグルコサミンとを混合したものを摂取することで、グルコサミンがグルコースに代行して吸収されやすくなると考えられる。すなわち、詳細な作用機序は明らかではない部分もあるが、脂肪細胞に対する黒酢特有の機能が関与し、グルコサミンの腸管吸収性を向上させるものと考えられる。また、この腸管吸収性向上効果は、グルコサミンの無機酸塩に対しても効果を示すものであり、単に、無機酸塩としたり、有機酸等との混合物とすることで発揮される機能よりも優れたものと考えられる。
本考案者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の考案が上記目的に合致することを見出し、本考案に至った。
すなわち、本考案は、以下の考案に係るものである。
本考案は、グルコサミンおよび黒酢の混合物である黒酢グルコサミン混合物と、メチルスルフォニルメタンと、鮫軟骨抽出物と、サケ鼻軟骨抽出物とを含有する素錠組成物部と、エリスリトールと、セルロースと、貝カルシウムとを含有するコーティング剤を用いて前記素錠組成物部をコーティング処理することで得られるコーティング層とを有し、厚さ5〜8mm、直径7〜11mmの略円筒状であることを特徴とする黒酢グルコサミン含有錠剤に関するものである。なお、素錠組成物にコーティング層を設けるために成形した状態のものを素錠組成物部と呼び、この素錠組成物部を構成する成分を混合した組成物自体を素錠組成物とよぶ。このような構成とすることで、ヒトが継続して摂取することに非常に適しており、さらに、素錠組成物部の品質を保ち、グルコサミン特有の苦みを感じることなく摂取でき、継続して摂取することで関節の痛みを低減し、その動きを向上させるといった優れた効果が得られる。また、この組み合わせにより、腸管吸収性を向上させることができる。なお、本考案の錠剤の主たる成分であるグルコサミンは、関節等において種々の機能を奏することが知られており、その一日推奨摂取量はおよそ1500mgと言われている。しかしながら、本考案の構成とすることで腸管吸収性が向上することから、これよりさらに少ない摂取量でもグルコサミンを摂取することによる効果を発現させることが期待される。
本考案の錠剤は、その素錠組成物の主たる成分の一つとしてグルコサミンを含有する。ここで、グルコサミンとは、グルコースの一部の水酸基がアミノ基に置換されたアミノ糖の一つとして知られているものである。ここで、本考案において、単にグルコサミンと呼ぶ場合、グルコサミンおよび/またはその無機塩を指す。一般に、グルコサミンは無機酸塩として安定で、その製造過程において無機酸を用いたキチンの加水分解がおこなわれることが多いため、塩酸塩や、硫酸塩の形態で用いられる場合が多い。
また、グルコサミンは、甲殻類外殻由来キチンを加水分解により得たものがよく用いられるが、その原料はこれに限定されるものではない。例えば、前述のような甲殻類外殻由来のキチンとしては、カニ、エビ、オキアミなどの外殻由来の他に、黒麹など一部の細菌由来のキチンがある。カニ、エビ、オキアミなどの外殻由来のキチンは、N−アセチルグルコサミンとグルコサミンから構成される。また、黒麹など一部の細菌の細胞壁にも、甲殻類外殻と同様にキチンが含まれており、本考案においては、様々な生物由来のキチンを原料とするグルコサミンを用いることができる。これらの中でも、安定して供給可能であり、食経験の長い甲殻類外殻由来のキチンを加水分解して得られるグルコサミンを用いることが好ましい。特に、カニ由来であることが好ましい。カニの種について制限はなく、ベニズワイガニ、タカアシガニ、毛ガニ等の外殻を用いることができる。なお、外殻の部位についても制限はなく、背部や足などを用いることができる。
本考案において、「黒酢」とは、2003年JAS「食酢品質表示基準」により規定された、1リットルあたり180g以上の原料を使用し、熟成によって自然に褐色したもの(着色度0.3以上)であることという基準を満たす製品であればよい。すなわち、従来の伝統的な醸造法「壺づくり」でつくられる黒酢だけでなく、連続法と呼ばれる発酵方法によって、比較的短時間に(24〜48時間程度)に造られる黒酢も含まれる。なお、連続法で造られた黒酢は一般にアミノ酸の含有量などが低いことが多いため、濃縮したものを使用することが好ましい。
黒酢の原料としては、米(玄米、白米等)及び水を基本とするが、小麦、大麦、玄麦、ヒエ、アワ、キビ、大豆、酵母、こうじ、たね酢等を添加することもある。本考案は、これら黒酢の製法等に限定されるものではなく一般的に黒酢として市販されているものを用いることができる。
また、本考案においては素錠組成物部に用いる黒酢の原料として黒酢粉状物を用いてもよい。この黒酢の粉状物は、例えば、黒酢に焙煎した米粉末を、黒酢固形分100重量部当たり30重量部以上100重量部以下となるように添加した後、乾燥処理を行うことで製造することができる。ここで使用する米粉の原料としては、粘り気の少ないうるち米と粘り気の多いもち米のどちらも使用することができるが、通常、うるち米である。また、完全に精米されたものだけでなく、玄米、米胚芽等を原料としてもよい。米粉の粒度は、特に限定はないが、黒酢粉状物の流動性を保つという観点から、通常、80メッシュ以下である。米粉の粒度が、80メッシュを超えると吸湿が激しくなり原料が固まって塊になる傾向にある。なお、このような黒酢粉状物を用いる場合、粉状物全体としての量を、原料として用いた黒酢の量として濃度を管理する場合がある。
本考案においては、グルコサミンの吸収性を向上させるために、グルコサミンおよび黒酢の混合物である黒酢グルコサミン混合物として用いる。この黒酢グルコサミン混合物は、素錠組成物部全体を混合するときに得られるものでもよいが、グルコサミンと黒酢との混合をより良いものとするためには、素錠組成物全体(例えば、他の成分であるメチルスルフォニルメタンやサケ軟骨抽出物)を混合する前に事前に黒酢グルコサミン混合物としたものを用いることが好ましい。この黒酢グルコサミン混合物は、後述する混合と、乾燥の工程を経て形成される。さらに、適宜、混合と乾燥の間に熟成の工程を設けても良い。
グルコサミンと黒酢とを混合するために、グルコサミンと黒酢とを溶媒中で混合して混合液とする。混合液とする時の溶媒としては、水を主たる成分とした液体を用いることが好ましいが、さらに、液体状の有機酸液や、アルコール等を適宜含んだものを用いてもよい。ただし、この溶媒は黒酢グルコサミン混合物中に微量に残存する可能性があるため、人体に有害ではないものを用いることが好ましい。溶媒中において、グルコサミンおよび黒酢の濃度は特に定めはなく、完全に溶解していない懸濁状態でもよいが、本願においては溶解したものおよび溶媒中に懸濁させたもの双方を、グルコサミン溶液や有機酸溶液、混合溶液等のように溶液と呼ぶ。
このグルコサミン溶液を調製するときのグルコサミン濃度は、5〜80重量%が好ましい。一方、溶媒中の黒酢(乾燥重量)濃度は0.5〜70重量%が好ましい。グルコサミンと黒酢の溶解順序は、特に定めはなく、一方を溶かした溶液中に他方を溶解させてもよく、それぞれの溶液を各々作製し、それらの溶液を混合させてもよい。混合させた後、適宜撹拌させることで、より均質化させることができる。また、溶解、混合するときは常温よりもやや高い温度で行うことが好ましく、例えば40〜60℃程度で行うことができる。
ここで、グルコサミンと黒酢との混合比率は、グルコサミンと黒酢との乾燥重量比(グルコサミン乾燥重量/黒酢乾燥重量)として、0.1以上であることが好ましく、1.0以上がより好ましく、5.0以上が特に好ましい。グルコサミン比率が低い場合、得られる黒酢グルコサミン混合物中のグルコサミン量が相対的に低下するため、本願考案によるグルコサミンの吸収特性の向上等の効果を十分に発揮しにくい。一方、グルコサミンと黒酢との乾燥重量比(グルコサミン乾燥重量/黒酢乾燥重量)は、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下が特に好ましい。グルコサミン量が多すぎる場合、黒酢による効果が十分でなく吸収特性の改善効果が不十分な場合がある。
本考案には黒酢が用いられる。この黒酢は、有機酸の他にもアミノ酸や糖類、ミネラル等も含むため、グルコサミンとの混合液とした直後では混合程度が十分ではないことがある。これらの混合状態をより改善する方法としては、例えば、10℃〜40℃(好ましくは20℃〜40℃)程度の常温にて、1時間以上、より好ましくは12時間以上、さらに好ましくは24時間以上熟成する方法が挙げられる。なお、熟成時間の上限は、特に定めはないが、製造効率の観点からは30日以内程度がよく、好ましくは2週間以内である。熟成を行う場合、コンタミネーションにより外来微生物等による変質が生じないような環境で行うことが好ましい。また、通常の空気中で熟成を行って良い。
この熟成は、pH管理によりその状態を概ね監視することができ、pHが安定したとき(例えば、グルコサミンと黒酢の混合溶液を熟成する場合、pH3〜4程度)に、混合液中の成分が安定している状態と把握することができる。また、このようなpHが安定した状態で、乾燥して得られる固形状のグルコサミン有機酸混合物は、混合状態が安定しより高い腸管吸収性で安定する。また他の成分濃度や色、味といった品質が安定し、錠剤への利用に適している。
本考案の素錠組成物は、さらにメチルスルフォニルメタンを含有する。メチルスルフォニルメタン(MSM)は、自然界に広く存在する硫黄化合物の一種である。このメチルスルフォニルメタンは、そのイオウ成分を経口摂取からでも吸収しやすい態様となっており、かつ、関節痛等の低減効果が知られている物質である。
本考案の素錠組成物には、さらに鮫軟骨抽出物を含有する。鮫軟骨抽出物は、鮫の軟骨から抽出される物質であり、コンドロイチンを豊富に含有している。コンドロイチンは、動物体内にみられるムコ多糖の一種であり、経口摂取することで関節痛等の低減効果が知られている物質である。鮫軟骨由来の抽出物は、他のコンドロイチンよりも入手しやすく、この鮫軟骨抽出物を利用することで生産コストが抑えられる。また、この成分は、新生血管の生成抑制効果からリウマチの予防を期待するものである。
本考案の素錠組成物には、さらにサケ鼻軟骨抽出物を含有する。サケ鼻軟骨抽出物は、サケの氷頭と呼ばれる鼻軟骨から抽出される物質であり、プロテオグリカンを豊富に含有している。プロテオグリカンは、動物体内にみられる軟骨基質に含まれ、経口摂取することで炎症による関節痛等の低減効果が知られている物質である。サケ鼻軟骨抽出物は、他のプロテオグリカンよりも入手しやすく、このサケ鼻軟骨抽出物を利用することで生産コストが抑えられる。また、この成分は、保水力と粘弾性とともに細胞増殖効果を持ち、年齢とともに減少する再生能の維持を期待するものである。
これらの黒酢グルコサミン混合物、メチルスルフォニルメタン、鮫軟骨抽出物、サケ鼻軟骨抽出物とを含有して本考案の素錠組成物が形成される。これらの成分はそれぞれが、一定の関節等への改善機能を有するものであるが、これらを組み合わせることでより優れた効果を発揮する。より具体的には、変形性関節症、背中の痛み、関節リュウマチ、膝関節痛等への効果が期待される。さらに、グルコサミンの吸収性に優れたものとすることができる。また、グルコサミン特有のえぐみ等をこの設計により低減することができ、錠剤として製造しやすい素錠組成物となる。また、本考案に用いるグルコサミンとしては甲殻類アレルギーを有する者にも安全な、アレルゲンではない殻を使用したものとすることでより安全性を高めることができる。
この素錠組成物とは、前述したような成分を含有させて、適宜、成型助剤として機能する成分等を追加し、均質に混合や練り、コーティング後に本考案の錠剤として適切な大きさとなるように打錠成型等により成形することで素錠組成物部となる。なお、本考案におけるコーティング層はおよそ0.2mm〜2mm程度の厚みで設計されるため、素錠組成物部自体の大きさや形状がほぼそのまま錠剤の大きさや形状に反映されることを考慮して、素錠組成物部は成形される。
さらに、本考案の素錠組成物には追加成分として、機能性食品の有効成分や、賦形剤、結合剤、崩壊剤、流動剤等を含有され得る。より具体的には、コラーゲンペプチドや、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ショ糖エステルなどが1種以上の成分が含有され得る。このような成分を追加で含有することで、素錠組成物としての成形性を向上させたり、経口投与時の吸収効率を向上させることができる。
この素錠組成物における、各成分の含有量は、素錠組成物の全量に対して、黒酢の含有量が1.0重量%以上10重量%以下、グルコサミンの含有量が45重量%以上80重量%以下、メチルスルフォニルメタン含有量が5.0重量%以上10重量%以下、鮫軟骨抽出物含有量が10重量%以上30重量%以下、サケ鼻軟骨抽出物が0.5重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。本考案は、グルコサミンの摂取量を制御しやすい態様で提供することを可能とするものであり、その素錠組成物の主たる成分としてグルコサミンを含有している。なお、素錠組成物の残部には、前述したような追加成分や、成型助剤として機能する成分等を用いることができる。
本考案の錠剤は、前述した素錠組成物を、少なくとも、エリスリトールと、セルロースと、貝カルシウムとを含有するコーティング液を用いてコーティング処理して得られるものである。
コーティング処理に用いるエリスリトールとは、果実や発酵食品に含まれている天然の糖アルコールである。エリスリトールは、カロリーがほとんどないものの、高い甘味性を有しており、さらにはあっさりとした冷涼感を感じさせる物質であることが知られている。本考案においては、このエリスリトールを主たる成分として使用するコーティング液を用いたコーティング処理により、素錠組成物をコーティングすることで、錠剤を得る。
本考案のコーティング処理に用いるコーティング液は、セルロースを含有する。このセルロースは、素錠組成物にコーティングする際の結合力を高める結合剤として機能する。さらに、貝カルシウムは、カルシウムとしての機能を奏し、素錠部の変色を抑えたり白色化させ外観を良くし、素錠成分の吸湿等を防止する。また、セルロースや、任意で混合されるアラビアガムは、結合剤の他にも、錠剤としての強度保持や、耐湿性、体内での崩壊性の制御にも寄与する。
コーティング液とは、これらのエリスリトールや、セルロースや、貝カルシウム等を含有させた溶液である。このコーティング液を、成形状態の素錠組成物部にコーティング処理)することで、錠剤を得ることができる。コーティング処理によるコーティング層の厚みはおよそ0.2〜2mm程度である。コーティング層が薄すぎる場合、素錠部の吸湿、変性、割れが生じやすくなったりする場合がある。一方、コーティング層が厚すぎる場合、体内での崩壊遅延や、コーティング層を設ける時間が長く製造効率が悪くなったり、錠剤として飲み込みやすい大きさには制限があるため、コーティング層の厚み分、素錠組成物部が少なくなり、1錠あたりのグルコサミン等の有効成分量が不足する場合がある。
このコーティング液中の溶媒(水)を除く成分における、各成分の含有量は、その成分全量に対して、エリスリトール含有量が30〜70重量%、セルロース含有量が5〜50重量%、貝カルシウム含有量が、25〜50重量%であることが好ましい。この時、これらの成分を除く残部となるその他の成分としては各種賦形剤や結合剤、崩壊剤、流動化剤、潤沢剤、甘味剤、着色剤として機能する成分等を加えることができる。具体的なその他の成分としてはゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸カルシウム、アラビアガム、グリセリン、ショ糖エステル、カルナウバロウ等が挙げられる。
このようなコーティング処理をすることで得られた錠剤は、厚さ5〜8mm、直径7〜11mmの略円筒状を有する。このような形状の錠剤は、非常に飲み込みやすい一方で、一錠あたりの有効成分含有量のバランス調整に適している。この大きさは、厚さは5.5〜6mmであることが好ましく、直径が8.5〜9.5mmであることが好ましい。なお、この大きさの調製にあたっては、コーティング処理により得られるコーティング層の厚みは、コーティング方法、回数、液濃度等の設定により変化するが、概ね錠剤の全体に均一な塗布厚みとなる。この塗布厚みを考慮して成形しておいた素錠組成物部をコーティング処理することで所望の形状の錠剤を得ることができる。また、コーティング層を得やすいように素錠組成物を前処理したり、表面の光沢等を調整するために後処理してもよい。
また、錠剤としてのその他の物性として、質量、硬度、水分含量、崩壊度等を制御することが好ましい。例えば、質量を380〜450mg、硬度を4.5kg以上、水分含量を5.0%以下、崩壊度を60分以内となるように調製した錠剤は、摂取しやすさ、保存期間、摂取時の有効成分の人体内への取り込み等の観点から優れたものとなる。
このようなコーティング液を用いてコーティング処理することで得られた錠剤は、素錠の状態で低減されたグルコサミン特有の苦みを、コーティングによりさらに低減されているため非常に摂取しやすい。さらには、グルコサミンと相乗効果を奏する成分を適切な配合を行っているため、関節痛の低減や、関節の可動域を広げやすい等の効果を得ることができる。
本考案のグルコサミン含有錠剤は、関節症の治療や予防、緩和に有効な成分であるグルコサミンを含有し、さらに、グルコサミンと相乗効果を奏する成分を含有するものである。また、グルコサミンの吸収性に優れたものである。さらに、グルコサミン特有のえぐみ等を低減するものである。また、継続して定期的な摂取に適しており、摂取量や、摂取後の吸収性の制御も行いやすいといった効果を有する。
本考案の実施形態に係るグルコサミン含有錠剤の斜視図である。 本考案の実施形態に係るグルコサミン含有錠剤の断面概要図である。
以下、本考案の実施の形態について具体例等を示して詳細に説明する。
[素錠組成物部の成形]
一錠あたりの素錠組成物部重量282.7mgにおける各成分量が、次のような量となるように原料を混練し打錠成型することで素錠組成物部を成型した。なお、素錠組成物を調製する前に、黒酢とグルコサミンとは、粉末状の黒酢8重量部に対してグルコサミン92重量部とを、水800重量部とを混合した混合液を、70℃で4時間静置乾燥することで、粉末状の黒酢グルコサミン混合物としたものを用いた。
「素錠組成物:各成分量(1錠(約282.7mg)あたり)」
黒酢16.5 mg、グルコサミン 190.2mg、メチルスルフォニルメタン 25.0mg、鮫軟骨抽出物 46.0mg、サケ鼻軟骨抽出物5.0mg
[コーティング層の成形]
一錠あたりのコーティング層重量約154.8mgにおける各成分量が、次のような量となるように各成分を水に混合したコーティング液を用いてコーティング処理を行うことでコーティング層を得た。
「コーティング液中成分:各成分量(1錠(約154.8mg)あたり)」
エリスリトール 59.7mg、貝カルシウム 41.4mg、セルロース 34.4mg、アラビアガム 3.5mg、ゼラチン 1.2mg、グリセリン 1.2mg、ショ糖エステル 1.2mg、シェラック 2.1mg、ヒドロキシプロピルセルロース 9.6mg、カルナウバロウ 0.5mg
本考案の第一の実施の形態として、後述する素錠組成物部の成形およびコーティング層の成形を行うことで得られる黒酢グルコサミン含有錠剤10の形状を模式的に示す斜視図を図1に示す。また、その黒酢グルコサミン含有錠剤10について、素錠組成物部1とコーティング液を用いてコーティング処理することで形成されるコーティング層2との状態を模式的に断面概要図として図2に示す。実施形態1に係る黒酢グルコサミン含有錠剤10は、前述した素錠組成物部1と、コーティング層2とを有する、厚さ5.8mm(図1中h)、直径9mm(図1中d)の円筒状の黒酢グルコサミン含有錠剤10である。この錠剤の総重量はおよそ440mgであった。また、一錠あたり190mgのグルコサミンを含有しており、これは素錠部の約67.3重量%となる。このグルコサミン含有錠剤は、グルコサミンのえぐみや苦みをほとんど感じないものであり、成人が飲み込みやすい大きさであった。さらには、黒酢と組み合わせることでグルコサミンの腸管吸収性がおよそ2.0倍向上するため、約4粒摂取することで、1日あたりのグルコサミン摂取目安量を摂取することができると考えられ、錠剤と摂取するグルコサミンの含有量としては従来よりも少ない量でグルコサミンを十分に吸収でき、かつ継続して摂取しやすく、関節痛低減や、その予防効果を奏しやすいものであった。
1 素錠組成物部
10 黒酢グルコサミン含有錠剤
2 コーティング層

Claims (3)

  1. グルコサミンおよび黒酢の混合物である黒酢グルコサミン混合物と、メチルスルフォニルメタンと、鮫軟骨抽出物と、サケ鼻軟骨抽出物とを含有する素錠組成物部と、
    エリスリトールと、セルロースと、貝カルシウムとを含有するコーティング液を用いて前記素錠組成物部をコーティング処理することで得られるコーティング層とを有し、
    厚さ5〜8mm、直径7〜11mmの略円筒状であることを特徴とする黒酢グルコサミン含有錠剤。
  2. 前記素錠組成物部における前記黒酢の含有量が、1.0重量%以上10重量%以下、前記グルコサミンの含有量が、45重量%以上80重量%以下、メチルスルフォニルメタン含有量が5.0重量%以上10重量%以下、鮫軟骨抽出物含有量が10重量%以上30重量%以下、サケ鼻軟骨抽出物が0.5重量%以上5.0重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の黒酢グルコサミン含有錠剤。
  3. 前記コーティング処理に用いられる前記コーティング液が、さらに、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸カルシウム、アラビアガム、グリセリン、ショ糖エステル、カルナウバロウから選択される少なくとも一つ以上の成分を含有するコーティング液である請求項1または2記載の黒酢グルコサミン含有錠剤。
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WO2017073592A1 (ja) * 2015-10-27 2017-05-04 花王株式会社 固形状組成物
JP2018016557A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 花王株式会社 関節の柔軟性向上剤

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