JP5587543B2 - グルコサミンを含有する経口投与用固形製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、グルコサミンに起因する特異な香味が改善された経口投与用固形製剤に関する。
近年、中高年層において、老化や運動不足による肥満や関節の酷使等によって、変形性膝関節症や変形性股関節症等をはじめとする変形性関節症が増加傾向にある。変形性関節症とは、関節の軟骨が擦り減り、骨の末端どうしが擦り合わされてしまう疾患であり、症状の進行と共に疼痛の増強、歩行障害、日常生活動作の制限等が顕著となる。
変形性関節症は、ヒトだけでなく、イヌやネコなどの愛玩動物(ペット動物)においても、老化や肥満の増加によって増加傾向にある。愛玩動物における変形性関節症の主要症状は、跛行・関節痛・関節不安定等などである。愛玩動物におけるこのような症状は、飼い主にも精神的および/または肉体的な負担をもたらすため、愛玩動物だけでなく、飼い主にとっても大きな問題である。
従来、変形性関節症の治療薬としては、ステロイドや非ステロイド系抗炎症剤が一般的に用いられてきたものの、免疫障害や胃腸障害等の重篤な副作用が生じうることから、より安全性の高い治療法や予防法が望まれている。このような状況のなか、天然物由来の成分を用いた安全性の高い対処法として、例えば、グルコサミンやコンドロイチン(例えば、サメ軟骨粉末)、酵素処理ルチン(例えば、ケルセチン配糖体)などを摂取することにより関節症の治療・予防・緩和を図ることが検討されている。
ところが、グルコサミン等の機能性成分は特異な香味を持ち、摂取においてはその嗜好性がしばしば問題となる。特に愛玩動物に経口投与する場合、ペットが前記機能性成分の臭いを察知して摂取しなかったり、最初は摂取しても、その香味を覚えてしまうため繰り返し摂取する事を拒絶するようになることがあり、嗜好性のよい製剤の開発が求められる。
特許文献1には、サメの軟骨を原料とする飼料配合物が開示されており、サメ軟骨に軟化処理、粉砕処理、またはフレーク状加工処理を施すことによって、主に食感の観点からイヌおよびネコが容易に摂取できるように改善した飼料配合物が記載されている。
特許文献2には、動物が好む香料が表面にコーティングされたペット嗜好性製剤が記載されており、香料のコーティングにより嗜好性を改善することや、動物が好む香料として肉風味または魚風味が挙げられることが開示されている。
特許文献3には、スティックゼリー状に成形されたペットサプリメントが開示されており、矯臭剤に香料を組み合わせて動物の嗜好性を向上させることが記載されている。
特開2005−58191号公報 特開2004−194514号公報 特開2007−306848号公報
グルコサミン含有組成物においては、グルコサミンの特異な香味のマスキングが求められている。本発明の課題は、嗜好性に優れ、安全で日常的に継続摂取が可能であるグルコサミン含有組成物を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、ミルク香料を用いて固形製剤化することで、矯臭剤をもちいなくても、グルコサミンを含有する経口投与用組成物の香味を改善し、嗜好性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。特に、イヌやネコなどの愛玩動物用のグルコサミン含有組成物においては、ペットが口内で製剤を噛んでしまうことから、コーティングなどの方法によらずに、嗜好性を改善することが求められていたところ、本件発明の経口投与用固形製剤は、錠剤(特にチュアブル錠)などの剤形で使用することに適しており、愛玩動物用として特に望ましい。
すなわち、本発明によれば、これに限定されるものではないが、以下の発明が提供される。
1. グルコサミン類とミルク香料とを含んでなる経口投与用固形製剤。
2. 前記グルコサミン類が、グルコサミン、グルコサミン塩、またはN−アセチルグルコサミンからなる群より選択されるいずれかまたは複数である、上記1に記載の経口投与用固形製剤。
3. 前記固形製剤が錠剤である、上記1または2に記載の経口投与用固形製剤。
4. 前記錠剤がチュアブル錠である、上記3に記載の経口投与用固形製剤。
5. 愛玩動物用である、上記1〜4のいずれか1項に記載の経口投与用固形製剤。
6. 前記愛玩動物がイヌである、上記5に記載の経口投与用固形製剤。
7. グルコサミン類とミルク香料との配合比が4:1〜30:1の範囲である、上記1〜6のいずれか1項に記載の経口投与用固形製剤。
8. コンドロイチンおよび/または酵素処理ルチンをさらに含んでなる、上記1〜7のいずれか1項に記載の経口投与用固形製剤。
9. ミルク香料を配合することを特徴とする、グルコサミン類を含有する経口投与用固形製剤の製造方法。
10. ミルク香料を配合することを特徴とする、グルコサミン類を含有する経口投与用固形製剤の香味改善方法。
異味を有する生理活性成分であるグルコサミンを含有する固形製剤に、ミルク香料を配合することによってグルコサミンに由来する不快な風味がマスクされて、グルコサミン含有組成物の継続的な摂取が可能になる。特に、本件発明のグルコサミン含有固形製剤は、錠剤、例えばチュアブル錠として製剤化することができるため、口中で錠剤を噛んでしまうようなペット向け製剤として好適である。
発明を実施するための形態
本発明の経口投与用固形製剤は、グルコサミンとミルク香料とを含んでなり、獣医薬用途を含む医薬用途やサプリメントを含む食品用途などに用いることができる。
(剤形)
本発明は、グルコサミンを有効成分として含み、その香味改善剤としてミルク香料を含む。本発明による経口投与用固形製剤は、経口投与用の形態、例えば、錠剤、カプセル、顆粒、粉末またはロゼンジの形態をとることが好ましい。本発明の固形製剤は、ミルク香料によって香味改善効果が発揮されることから経口製剤に特に適したものである。中でも、異味成分であるグルコサミンを含有することから、錠剤であることが好ましい。
本発明の固形製剤は、錠剤の中でも、口内で噛んで食べるいわゆるチュアブルタイプの錠剤に特に適する。一般に、錠剤を砕いてしまうことは、コーティング錠などの臭いや味のマスキング効果、徐放性や腸溶性などを損なうため避けるべきものとされるが、本発明はミルク香料によってグルコサミンの異味をマスキングしているため、チュアブル錠の剤形としても発明の効果を十分に発揮することができる。特に、口中で錠剤を噛んでしまう動物への投与に、本発明のチュアブル錠は好適である。
(グルコサミン)
本発明の固形製剤は、有効成分としてグルコサミンを含有する。グルコサミンは、グルコースの2位の水酸基がアミノ基に置換した2−アミノグルコースであり、生体成分である糖蛋白質、糖脂質、ムコ多糖などの構成糖分子として自然界に幅広く分布する天然アミノ糖である。工業的にはカニ、エビ、オキアミなどの甲殻類やイカの軟骨などに含まれるキチンを酸又は酵素により加水分解し、分離、精製することによって得ることができる。
近年、グルコサミンは、生体成分の基本構成分子としての重要性のみならず、その摂取による様々な有効性が確認され、変形性関節症の治療・予防、美容等の効果を目的とした健康食品に広く利用されている。
本発明に使用できるグルコサミンは、その由来、製法等について特に制限はない。また、グルコサミンを、塩や種々の誘導体として使用することもでき、それら種類についても特に制限はなく、本発明において単にグルコサミンとした場合、塩や誘導体も包含される。グルコサミンの塩や誘導体としては、例えば、グルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、グルコサミン乳酸塩、N−アセチルグルコサミン等が挙げられる。
グルコサミンの固形製剤への配合量は、グルコサミンの摂取量が一個体あたり、1日100 mg〜5000 mg、好ましくは300 mg〜2000 mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば1.5〜85.0 mg/kg、より好ましくは5.0〜60.0 mg/kgとすることができる。例えば、錠剤へのグルコサミンの配合割合は、錠剤全体に対して、0.1〜95重量%、好ましくは10〜80重量%とすることができる。
(ミルク香料)
本発明の固形製剤は、ミルク香料を含んでなり、グルコサミンに特有の異味が改善されている。本発明におけるミルク香料とは、ミルク様の香味、すなわち、ミルク、バター、チーズ、ヨーグルトに類するような香味を有する食品香料(フレーバー)を意味する。本発明においては、本発明に効果を阻害しない限り、ミルク香料の種類に特に制限はなく、天然香料と合成香料のいずれも使用することができる。本発明におけるミルク香料(ミルクフレーバー)は、香りだけでなく、食物が口中に入って嚥下されるまでに感じる総合的な口中感覚に影響を与え、グルコサミン含有固形製剤の香味を改善することができる。
香料の添加方法としては特に限定されないが、例えば、粉末香料を混合する方法、あるいは、バインダー液中に含有させて噴霧する方法などを挙げることができる。ミルク香料の固形製剤中の配合量は、グルコサミン由来の香味が緩和される範囲で適宜設定することができる。例えば、錠剤中の配合割合として、0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%を採用することができる。
本発明の固形製剤において、グルコサミンとミルク香料の配合比は、グルコサミン由来の香味が緩和される範囲で適宜設定することができる。中でも、4:1〜30:1の範囲であることが望ましい。
(その他の成分)
本発明の固形製剤は、グルコサミンおよびミルク香料に加えて、その他の生体内機能性を有する素材、例えば、コンドロイチン(例えば、サメ軟骨由来のコンドロイチン)、酵素処理ルチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、ビタミン等を含んでもよい。さらに、食品に一般に使用される添加剤もしくは補助成分を含んでもよく、例えば甘味料、酸味料、デンプン、デキストリン等を含んでもよい。
(コンドロイチン)
コンドロイチンは、コンドロイチン硫酸として人体にも広く分布しており、特に、関節部の軟骨や皮膚に多く含まれることから、変形性関節症の改善や皮膚の美容等の効果を目的とした健康食品に利用されている。当技術分野において理解されているように、本発明において単にコンドロイチンとした場合、コンドロイチン硫酸またはその塩をも包含する意味である。コンドロイチン硫酸は軟骨や皮膚に含まれているが、特に、軟骨には高濃度で含まれている。サメ軟骨粉末は、コンドロイチンを高濃度で含む健康食品素材として広く利用されており、その主要成分は分子量10万から数10万程度の多糖類であるコンドロイチン硫酸ナトリウムである。しかしながら、サメ軟骨以外の原料、例えば、イカ、サケなどから製造したコンドロイチンも本発明では使用できる。
本発明において使用できるサメ軟骨粉末は、由来のサメの種類について制限はなく、例えばアブラツノザメ、ヨシキリザメが挙げられる。さらに軟骨の由来部位についても制限はなく、例えば頭部、ヒレなどが挙げられる。また、サメ軟骨を直接粉砕したサメ軟骨粉砕物でもよく、多糖類を効率よく抽出するために処理されたサメ軟骨抽出物でもよい。サメ軟骨抽出物とは、例えばサメ軟骨を細断し、水などの溶剤中で蛋白分解酵素で処理して抽出し、吸着や濾過などの方法で精製し、デキストリン等の賦形剤を加えてスプレー乾燥などの方法により粉末状としたものである。
サメ軟骨粉末の配合量は、サメ軟骨粉末の摂取量が一個体あたり、1日10 mg〜3000 mg、好ましくは50 mg〜1000 mgとなることを目安として決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.15〜50.0 mg/kg、より好ましくは0.80〜20.0 mg/kgとすることができる。
(酵素処理ルチン)
酵素処理ルチンとは、ルチンおよびルチンの類縁体を酵素処理によって配糖体化したものであり、ルチン類縁体としてケルセチン、イソクエルシトリン、モリン、ミリシトリン、ミリセチン等を挙げることができる。酵素処理ルチンは強力な抗酸化活性の他、血小板の凝集抑制および接着抑制作用、血管拡張作用、抗ガン作用等、多彩な生理機能をもつことが知られており、炎症の改善や血液循環促進等の効果を目的とした健康食品に利用されている。
本発明において使用できる酵素処理ルチンは、その由来、製法については特に制限はない。酵素処理ルチンは、例えば、エンジュ、ソバなどの抽出物を糖転移酵素で処理することで得ることができる。詳細には特開平7−10898、特開2003−33164に記載の方法で得ることができ、酵素処理ルチンだけでなく製剤学的に許容される添加物を含んでもよい。
酵素処理ルチンの配合量は、酵素処理ルチンの摂取量が一個体あたり、1日1 mg〜500 mg、好ましくは5 mg〜300 mgとなることを目安として、決めることができる。また、体重1kgあたりの摂取量は、例えば0.015〜8.5 mg/kg、より好ましくは0.080〜5.0 mg/kgとすることができる。
(投与対象)
本発明の固形製剤の投与対象は、特に制限されない。例えば、ヒトを対象とする場合、関節炎発症のリスクが高い中高年層においては錠剤の嚥下が困難な場合があり、本発明の固形製剤をチュアブル錠として投与することは特に好ましい。また、ヒトを除く動物においては、嗜好性が投与の容易性に大きな影響を与えるため、グルコサミン特有の異味が改善された本件発明の固形製剤は動物投与に好適である。その中でも、口中で錠剤を噛んでしまう傾向がある愛玩動物(特に、イヌやネコ)に対しては、チュアブル錠としての製剤化に適した本発明は特に好ましい。
(製造方法)
また、別の観点からは、本発明は、ミルク香料を配合することを特徴とする、グルコサミンを含有する経口投与用固形製剤の製造方法と評価することができる。さらに他の観点からは、ミルク香料を配合することを特徴とする、グルコサミンを含有する経口投与用固形製剤の香味改善方法と理解することもできる。
(実施例1)
グルコサミン塩酸塩などを含有する組成物において、グルコサミンに特有の香味を好適にマスキングする組成について検討を行った。
グルコサミン(D−グルコサミン塩酸塩、F−50、プロテインケミカル製)、コンドロイチン(サメ軟骨粉末[KSCP-S]、共和テクノス製)、または酵素処理ルチン(サンエミックP15、三栄源エフ・エフ・アイ製)を含む粉末に対して、ミルク香料(ミルクフレーバーパウダーSAB−8042、長谷川香料製)を配合し、ミルク香料の効果を評価した。サンプル粉末10gを、表1に示す配合にしたがって調製した。
調製した混合粉末を6名のパネラーに経口摂取してもらい、香味について官能評価した。混合粉末の香味は、グルコサミン、コンドロイチン、酵素処理ルチンのそれぞれに対するミルク香料のマスキング効果を以下の基準にしたがって評価した。
3点:苦味を感じない
2点:やや苦味を感じる
1点:かなり苦味を感じる
0点:苦味を感じる
6名のパネラーの評価を集計し、スコアの平均が3点以下2点超を○、2点以下1点超を△、1点以下0点を×とした。結果を表1に示す。
Figure 0005587543
表1の結果から明らかなように、ミルク香料がグルコサミン塩酸塩の香味を特異的にマスキングすることが分かった。
(実施例2)
グルコサミン含有組成物を製剤化し、ミルク香料のマスキング効果を評価した。
表2に示す配合にしたがって、ミルク香料(試料1のみ)、グルコサミン塩酸塩、乳糖(フロイント産業製)、セルロース(旭化成ケミカルズ製)、酸化ケイ素(DSL.ジャパン製)、ショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ製)を混合し、混合粉末約30kgを調製した。各成分の混合は、ショ糖脂肪酸エステル以外の粉末を混合機(寿ミックスウェルV-100、徳寿工作所製)に投入し22 rpmで5分間混合した後、ショ糖脂肪酸エステルを同量の混合末と倍散し、混合機に投入し22 rpmで2分間混合した。得られた混合粉末を、臼杵(HT-AP15SS-II、畑鉄工所製)を用いて打圧約2000 kgf、回転速度約
20 rpm、直径10 mmの条件で直接打錠し、錠剤を得た。
錠剤を6名のパネラーに経口摂取してもらい、10秒間口腔内に含んだ後飲み込んで摂取した時及び、口腔内に含んだ後直ちに噛み砕いて摂取した時の香味について官能し、以下の基準にしたがって評価した。
3点:苦味を感じない
2点:やや苦味を感じる
1点:かなり苦味を感じる
0点:苦味を感じる
6名のパネラーの評価を集計し、スコアの平均が3点以下2点超を○、2点以下1点超を△、1点以下0点を×とした。結果を表2に示す。
Figure 0005587543
表2に示すとおり、グルコサミンの特異な香味に対する、ミルク香料のマスキング効果が確認された。
(実施例3)
グルコサミン含有組成物を製剤化し、イヌの嗜好性を評価した。
表3に示す配合にしたがって、ミルク香料(試料1のみ)、グルコサミン塩酸塩、コンドロイチン硫酸含有サメ軟骨粉末、酵素処理ルチン、セルロース、酸化ケイ素、ショ糖脂肪酸エステルを混合し、混合粉末約30kgを調製した。各成分の混合は、ショ糖脂肪酸エステル以外の粉末を混合機(寿ミックスウェルV-100、徳寿工作所製)に投入し22 rpmで5分間混合した後、ショ糖脂肪酸エステルを同量の混合末と倍散し、混合機に投入し22 rpmで2分間混合した。
得られた混合粉末を、臼杵(HT-AP15SS-II、畑鉄工所製)を用いて打圧約2000 kgf、
回転速度約20 rpm、直径10 mmの条件で直接打錠し、錠剤を得た。
調製した錠剤2種を互いに約10cm程離して床に置き、21頭のイヌに自由に摂食させた。錠剤の嗜好性については、以下の評価基準にしたがって、飼い主が評価した。
3点:よく食べた
2点:普通に食べた
1点:食べやすそうではないが食べた
0点:食べなかった
21頭の評価結果を集計し、スコアの平均が3点以下2点超を○、2点以下1点超を△、1点以下0点を×とした。
Figure 0005587543
その結果、全てのイヌが錠剤を噛み砕いて摂取したことを確認した。また、表3に示すとおり、ミルク香料を配合した錠剤とすることによって、グルコサミン含有組成物のイヌにおける嗜好性が向上した。
(実施例4)
グルコサミン含有固形製剤にミルク香料またはポーク香料(高砂香料製)を配合し、イヌの嗜好に合う配合を検討した。
表4に示す配合にしたがって、ミルク香料(試料1)またはポーク香料(試料2)、グルコサミン塩酸塩、コンドロイチン硫酸含有サメ軟骨粉末、酵素処理ルチン、セルロース、酸化ケイ素、ショ糖脂肪酸エステルを混合し、混合粉末約30kgを調製した。各成分の混合は、ショ糖脂肪酸エステル以外の粉末を混合機(寿ミックスウェルV-100 徳寿工作所製)に投入し22 rpmで5分間混合した後、ショ糖脂肪酸エステルを同量の混合末と倍散し、混合機に投入して22 rpmで2分間混合することにより行った。
得られた混合粉末を、臼杵(HT-AP15SS-II、畑鉄工所製)を用いて打圧約2000 kgf、
回転速度約20 rpm、直径10 mmの条件で直接打錠し、錠剤を得た。
調製した錠剤2種を互いに約10cm程離して床に置き、21頭のイヌに自由に摂食させ、嗜好性を飼い主が評価した。
その結果、全てのイヌが錠剤を噛み砕いて摂食したことを確認した。また、摂取の有無については、2種の錠剤に対し、21頭中14頭は両方食べ、1頭は両方食べなかった。残り6頭は下記の表3に示すように、試料1(ミルク香料配合)を特に好んで食べたイヌが5頭、試料2(ポーク香料配合)を特に好んで食べたイヌが1頭だった。
Figure 0005587543
表4に示すとおり、ミルク香料を配合した試料の方が、ポーク香料を配合した試料よりも嗜好性が良好だった。

Claims (16)

  1. 10〜80重量%のグルコサミン類と1〜10重量%のミルク香料とを含み、グルコサミン類とミルク香料との配合比が4:1〜30:1の範囲であり、打錠して得られる、愛玩動物に経口投与するためのチュアブル錠。
  2. 前記グルコサミン類が、グルコサミン、グルコサミン塩、またはN−アセチルグルコサミンからなる群より選択されるいずれかまたは複数である、請求項に記載のチュアブル錠。
  3. 酵素処理ルチンをさらに含む、請求項1または2に記載のチュアブル錠。
  4. 前記愛玩動物がイヌである、請求項1〜のいずれかに記載のチュアブル錠。
  5. 2〜10重量%のミルク香料を含む、請求項1に記載のチュアブル錠。
  6. コンドロイチンをさらに含んでなる、請求項1〜のいずれかに記載のチュアブル錠。
  7. 10〜80重量%のグルコサミン類に1〜10重量%のミルク香料を配合し、打錠によって愛玩動物用のチュアブル錠とすることを含み、グルコサミン類とミルク香料との配合比が4:1〜30:1の範囲である、グルコサミン類を含有する経口投与用固形製剤の製造方法。
  8. 前記グルコサミン類が、グルコサミン、グルコサミン塩、またはN−アセチルグルコサミンからなる群より選択されるいずれかまたは複数である、請求項に記載の方法。
  9. 酵素処理ルチンをさらに配合する、請求項7または8に記載の方法。
  10. 2〜10重量%のミルク香料を配合する、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  11. コンドロイチンをさらに配合する、請求項7〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 10〜80重量%のグルコサミン類に1〜10重量%のミルク香料を配合し、打錠によって愛玩動物用のチュアブル錠とすることを含み、グルコサミン類とミルク香料との配合比が4:1〜30:1の範囲である、グルコサミン類を含有する経口投与用固形製剤の香味改善方法。
  13. 前記グルコサミン類が、グルコサミン、グルコサミン塩、またはN−アセチルグルコサミンからなる群より選択されるいずれかまたは複数である、請求項12に記載の方法。
  14. 酵素処理ルチンをさらに配合する、請求項12または13に記載の方法。
  15. 2〜10重量%のミルク香料を配合する、請求項12〜14のいずれかに記載の方法。
  16. コンドロイチンをさらに配合する、請求項12〜15のいずれかに記載の方法。
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