JP3476130B2 - 食料配合剤の製法および食品の製法 - Google Patents

食料配合剤の製法および食品の製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食料(飼料含む)配合
剤の製法とその食料配合剤の食品の製法に関し、詳しく
はアスコルビン酸類とキチンキトサンまたはキトサン
(以下キトサンと総称する)とを含む食品や飼料を摂取
することで、人や家畜の脂質代謝の改善或いは免疫力の
増強等を図る食料配合剤の製法および食品の製法に関す
るものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】心臓病の原因となる高
脂血症は、代謝異常によって血液中の主な脂質であるコ
レステロール、トリグリセリド、リン脂質等が増加して
起こる病気である。また、これによって動脈硬化、虚血
性心疾患、脳卒中、腎障害、眼底異常および四肢血行障
害なども生じると言われる。これの予防又は療法には、
周知の如く各種の食物繊維やビタミン類の摂取が有効と
されるが、特に有効とされるアスコルビン酸類は経口的
に投与されても従来は小腸まで到達し難く効率的な吸収
が困難であった。また、人への重要な動物性食品となる
仔牛の生育でも、生後2〜3カ月以内に免疫力の不足が
原因で、下痢等の消化器系および鼻汁垂れ発熱等の呼吸
器系の感染症が発生し、その罹患率は32〜36%にお
よんでこのうち11〜16%程度が死亡し多大な損失を
招いている。仔牛に対しても免疫力増強のためアスコル
ビン酸類を食餌させることが有効と考えられるが、仔牛
の反すう胃内で分解されて小腸まで到達させることが困
難であり従来はその有効性を発揮できなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記アス
コルビン酸類を人や家畜の体内に有効に吸収させるべく
鋭意研究した結果、弱酸性から中性域のキチンキトサン
水溶液にアスコルビン酸類を添加し、これらの乾燥した
粉体または水溶液を摂取させることで所期の目的を達成
できることを見出した。即ち、本発明にかかる食料配合
剤はキトサン水溶液に1種以上のアスコルビン酸類を添
加したものを、アスコルビン酸類が変質または分解され
ない条件下で乾燥し、粉末状としたものである。また、
上記粉末状物の表面を可食物でコーティング処理した
り、可食性のバインダーを使用して顆粒化または錠剤化
してキトサンのエグ味のマスキング、アスコルビン酸類
を安定化とともに人や愛玩動物または家畜が摂取し易く
したものである。また、人には上記食料配合剤を含有し
た例えば即席ラーメンや菓子等の食品を作製でき、愛玩
動物または家畜には上記食料配合剤を含有したキャト
(ドッグ)フードまたは配合飼料等の食品を作製でき
る。
【0004】また、上記食料配合剤の製法は、(a)蒸
留水に有機酸を溶解させ緩衝水溶液をつくる工程、
(b)これにキトサンを溶解させ粘度の高い溶液をつく
る工程、(c)さらにアルカリ水溶液を適量添加し、p
Hを弱酸性から中性域に調節する工程、(d)このキト
サン溶液にアスコルビン酸、アスコルビン酸−2−O−
リン酸、アスコルビン酸−2−O−グルコシド、並びに
これら3種の化合物の金属塩から成る群から選ばれる1
つまたは2つ以上のアスコルビン酸類を添加し、このア
スコルビン酸類とキトサンとの複合体をつくる工程、
(e)これを凍結乾燥または低温下の噴霧乾燥によって
複合体の粉体を得る工程、(f)この粉体の表面を可食
材料またはその溶液でコーティング処理する工程、およ
び/または可食性のバインダーを用いて顆粒化または錠
剤化する工程からなるものである。なお、(f)の工程
は必須ではなく、必要に応じて実施してもよい。上記食
料配合剤を含有した食品の製法としては、粉体混合また
は/および液体への溶解によって調整して食品の製造が
行われる。
【0005】
【発明の実施の形態】有機酸としては、酢酸、グルタミ
ン酸、アスパラギン酸、グリコール酸、クエン酸、酒石
酸、グルコン酸、グルクロン酸、コハク酸、乳酸、フマ
ル酸、リンゴ酸、並びにこれらの塩等が挙げられる。こ
れらのいずれかの1種または2種以上を用いることがで
きる。また、有機酸の使用量は蒸留水に対して、0.0
5〜5wt%、好ましくは0.1〜1wt%である。
【0006】キトサンとしては、カニ殻、エビ殻または
イカの甲等のキチン質由来のものが挙げられるが、特に
限定されない。キトサンの脱アセチル化率はとくに限定
しないが、通常75%以上、好ましくは80%以上、よ
り好ましくは90%以上のものが溶解性に優れている。
また、キトサンの溶解量は有機酸緩衝液に対して、0.
1〜3wt%であるが、当然有機酸やキトサンの種類、
これらの組み合わせ、及び緩衝液の温度等により溶解量
や溶液の粘度が異なる。
【0007】キトサン溶液を中和するアルカリとして
は、各種の酸化物、水酸化物およびこれらの塩や炭酸塩
等が挙げられるが、ここでは特に限定されない。中和
後、人や動物が経口摂取しても安全なこと、および以降
の工程で添加するアスコルビン酸類の活性を低下させな
いものの代表例として、水酸化ナトリウムが挙げられ
る。これらのアルカリまたはアルカリ水溶液をキトサン
溶液に対して、pHが5.0〜7.5になるように添加
する。
【0008】アスコルビン酸類としては、上述のアスコ
ルビン酸、アスコルビン酸−2−O−リン酸、アスコル
ビン酸−2−O−グルコシド、並びにこれら3種の化合
物の金属塩から成る群から選ばれる1つまたは2つ以上
のものが挙げられる。これらのアスコルビン酸類の乾燥
粉末状のものを、キトサン乾燥重量1kg当たり3〜6
モル添加する。
【0009】キトサンとアスコルビン酸類の複合体の乾
燥は、アスコルビン酸類が溶液中で劣化または酸化しな
いよう複合体の調整後短時間に行う必要がある。既存の
凍結乾燥法、低温下の噴霧乾燥法、またはその他の乾燥
法で、60°C以下の短時間で乾燥できるものであれば
いずれでもよい。
【0010】可食性のコーティング剤及びバインダーと
して、各種の糖類、有機酸塩類及びそれらの溶液物が挙
げられるが、特に限定されない。また、コーティングや
顆粒化並びに錠剤化の手法も、60°C以下で1分間以
内、または40°C以下で5分間以内、および/また
は、これらに相当する条件で出来るものであれば特に限
定されない。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく
説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。 実施例1蒸留水 100mlにグルタミン酸0.5gを加え、これ
に脱アセチル化率が85%のキトサン1gを溶解させ
た。さらに、0.1Nの水酸化ナトリウムを少しずつ添
加し、pHを6.0に調節した。この水溶液にアスコル
ビン酸、アスコルビン酸−2−0−リン酸、アスコルビ
ン酸−2−0−グルコシドを、各1.5モルずつ計4.
5モルを添加し撹拌した。直ちに、このアスコルビン酸
類とキトサンの複合物を平底の容器に移し、厚さ5mm
以下にして−30°Cの冷凍機で凍結した。その後、真
空度が100kPa以下、品温が0°C以下(加温は4
0°C以下とした)の条件下で5時間凍結乾燥し、この
乾燥物を粉砕して粉末状のアスコルビン酸類とキトサン
の複合物を得た。
【0012】実施例2 実施例1で得た粉末を、ヒトの脂質代謝の改善効果を調
べる目的で、高脂血症34〜60才の成人5名に、1日
当たりのアスコルビン酸の摂取量が200mgに相当す
る量を1日5回に分けて3カ月間経口投与した。血漿の
分析値の5名の平均値は、それぞれ血漿アスコルビン酸
濃度が36μMから85μMへ、血漿総コレステロール
が320mg/dlから250mg/dlへ、血漿HD
Lコレステロールが22mg/dlから41mg/dl
へ、血漿トリグリセリドが245mg/dlから189
mg/dlへ変わった。なお、この間の体重変動は5名
の平均で+0.1kgであった。
【0013】実施例3 実施例1で得た粉末を、新生仔牛の免疫力増強を図り疾
病及び病死を防ぐ目的で食餌させた。黒毛和牛3頭及び
ホルスタイン牛3頭の計6頭に、出生2カ月後から14
日間、1日当たりのアスコルビン酸の摂取量1.25g
/頭を1日3回に分けて与えた。その結果、血液の分析
値の6頭の平均値は、それぞれ血漿アスコルビン酸濃度
が6.8μMから19μMへ、免疫グロブリンG1が5
30mg/dlから1120mg/dlへ、免疫グロブ
リンG2が76mg/dlから108mg/dlへ変わ
った。
【0014】参考例1 実施例1で得たアスコルビン酸類とキトサンの複合物の
粉末に、重量比で80%の乳糖パウダーを賦形剤として
加えて均一に混合した後、径と厚さが7mm程度の錠剤
が直打法によって作製した。上記複合物の粉末とこの錠
剤を比較した場合、本品は形崩れもなく取扱いが容易と
なった。
【0015】参考例2 上白糖をコーティング剤とし、参考例1で造られた錠剤
の表面にコーティング処理を施した本品はキトサン特有
のエグ味がマスキングされ容易に飲むことができた。
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る食料配
合剤の製法および食品の製法によれば、経口投与された
アスコルビン酸類とキトサンとの複合物が、ヒトや仔牛
の小腸まで到達されることが可能となり、ヒトの血液中
のコレステロール類等の数値が著しく改善され、また仔
牛の免疫力も強化されて従来高かった死亡率を格段に低
減できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/29 - 1/308 C08B 37/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱アセチル化率が75%以上のキチンキ
    トサンまたはキトサンを、蒸留水に有機塩を溶解させた
    0.1〜5wt%の有機酸緩衝溶液に0.05〜3wt
    %の濃度に溶解した後に、これらにアルカリ水溶液を添
    加してpH5.0〜7.5に調整し、次いでアスコルビ
    ン酸、アスコルビン酸−2−O−リン酸、アスコルビン
    酸−2−O−グルコシド、並びにこれら3種の化合物の
    金属塩からなる群から選ばれる1つまたは2つ以上のア
    スコルビン酸類、特にその乾燥粉末状のアスコルビン酸
    類を、キチンキトサンまたはキトサン乾燥重量1kg当
    たり3〜6モル添加して、凍結乾燥および/または低温
    下の噴霧乾燥による粉体化を行って調整されることを特
    徴とする食料配合剤の製法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の 食料配合剤を粉体混合お
    よび/または液体への溶解によって調整されることを特
    徴とする食品の製法。
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