JP3199083B2 - 自動トラッキング制御方法およびこの方法を用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

自動トラッキング制御方法およびこの方法を用いた磁気記録再生装置

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JP3199083B2 JP00047493A JP47493A JP3199083B2 JP 3199083 B2 JP3199083 B2 JP 3199083B2 JP 00047493 A JP00047493 A JP 00047493A JP 47493 A JP47493 A JP 47493A JP 3199083 B2 JP3199083 B2 JP 3199083B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特にEP再生時に、
最良画質の再生映像が得られる自動トラッキング制御方
法およびこの方法を用いた磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の磁気記録再生装置の自動ト
ラッキング制御系のブロック回路図で、1は回転ドラ
ム、2、3は回転ドラム1にとり付けられた回転ヘッド
で、回転ヘッド2、3は磁気テープ4上に記録されてい
る記録トラックを走査して再生信号をピックアップす
る。5はヘッドアンプ回路で、回転ヘッド2、3によっ
てピックアップされた再生信号を増幅する。6は検波回
路で、上記増幅再生信号を検波して直流電圧に変換す
る。7はA−D変換回路で、上記直流電圧をデジタル信
号に変換してマイクロコンピュータ8に入力する。9は
サーボ回路で、キャプスタン駆動回路10を通じてキャ
プスタンモータ11を、また、ドラムモータ駆動回路1
2を通じてドラムモータ13を、それぞれ所定の速度お
よび位相となるように制御し、マイクロコンピュータ8
から基準となるトラッキング位相値の指令をうけ、コン
トロールヘッド14でピックアップされたコントロール
パルスとPGヘッド15の出力にもとづいて、回転ドラ
ム1の位相を調整する、いわゆるトラッキング調整を自
動的におこなう。
【0003】次に、この従来例の動作を図4のフローチ
ャートを用いて説明する。マイクロコンピュータ8は、
再生動作の指令を受けると、S1で再生動作を開始し、
S2でサーボ回路9に対して予め定めたトラッキング位
相値を指定し、S3で回転ヘッド2、3によりピックア
ップされ、ヘッドアンプ5、検波回路6、A−D変換回
路7を通して入力される再生信号のレベルを、マイクロ
コンピュータ8のメモリに記憶する。
【0004】ついで、マイクロコンピュータ8は、S4
でサーボ回路9に対して、最初に指定したトラッキング
位相値から所定量シフトさせたトラッキング位相値を指
定し、S5でサーボ系が安定したのち、そのトラッキン
グ位相値に対応する再生信号のレベルをマイクロコン
ータ8のメモリに記憶する。つぎにS6で指定したト
ラッキング位相値の範囲が、図5に示すA点からB点ま
での予め定めたトラッキング固定範囲の全範囲にわたる
まで、S4、S5の動作を繰り返す。
【0005】つぎにS7で、メモリに記憶した再生信号
のレベルのなかの最大値もしくはその付近のトラッキン
グ位相値(C点)を検出し、S8でその検出したトラッ
キング位相値を基準値としてサーボ回路9に与え、つい
でS9で監視態勢にはいり、再生信号のレベルEが、S
8で定めたC点におけるレベルDよりも予め定めたトラ
ッキングエラー許容量αを超えて低下したとき、S4に
戻ってトラッキング位相値を再設定する動作を再開させ
る。
【0006】図5はEP再生時の再生信号のレベルとト
ラッキング位相値の関係を示す特性図で、通常の再生時
には単峰特性を示す再生信号のレベルは台形となり、最
大値を検出できない。そこで、EP再生時には、S7に
おいて、A点とB点のトラッキング位相値から、AC:
BCの比がVHS記録テープでは2:6、S−VHSの
記録では3:5となるC点のトラッキング位相値を算出
してサーボ回路に基準値として与えている。
【0007】しかし、EP再生の場合には、クロストー
ク成分等によりA点およびB点の位置が不安定になるた
め、これにともなって算出するC点の位置も変動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の自動トラッキン
グ調整システムは、以上のように構成されているので、
EP再生時にクロストーク成分等により再生信号のレベ
ルが変動するため基準値として与えるトラッキング位相
値が変動し、画質の最良点にトラッキング位相が固定さ
れないため、再生映像の画質が低下するという問題点が
あった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、SP再生時およびEP再生時に
おいても再生映像の画質が最良になるように自動トラッ
キング調整を行うことができる自動トラッキング制御方
法およびその方法を用いた磁気記録再生装置を得ること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る自動トラ
ッキング制御方法は、再生した映像信号の水平同期信号
のノイズレベルとクロマ信号のクロストーク成分のレベ
ルの和が最小になるトラッキング位相値を検出して、ト
ラッキングサーボ系に基準値として与えるようにしたも
のである。
【0011】また、この発明に係る磁気記録再生装置
は、再生信号の水平同期信号のノイズレベルとクロマ信
号のクロストーク成分のレベルを検出する手段と、この
両信号のレベルの和が最小となるトラッキング位相値を
トラッキングサーボ系に基準値として与える手段とを備
えたものである。
【0012】
【作用】この発明によれば、映像信号の水平同期信号の
ノイズレベルとクロマ信号のクロストーク成分のレベル
との和が最小になるように自動的にトラッキング調整を
するので、EP再生時においても映像信号の画質の最良
点にトラッキング位相を固定することができる。
【0013】
【実施例】実施例1. 図1はこの発明の実施例1の磁気記録再生装置の自動ト
ラッキング制御系のブロック回路図で、図3と同一部分
にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。図1に
おいて、17は再生信号をFM信号から映像信号にもど
すFM復調器、18は映像信号から水平同期信号を分離
する同期分離回路、19は増幅器、20は包絡線検波回
路で増幅器19で増幅された水平同期信号を包絡線検波
し、水平同期信号部のノイズの多少に応じて変化する直
流電圧変換する。21はヘッドアンプ5から入力され
た低域周波数の再生信号を周波数変換等の処理をしてク
ロマ信号を得るクロマ回路、22は1H遅延器、23は
減算器、24は減算器23から出力されるクロ信号の
クロストーク成分を検波する検波回路で、包絡線検波回
路20および検波回路24の出力信号は、A−D変換回
路7でそれぞれデジタルデータに変換されて、マイクロ
コンピータ8のメモリに記憶される。
【0014】次に、図2のフローチャートにより実施例
1の動作について説明する。マイクロコンピュータ8
は、再生動作の指令をうけると、S10で再生動作を開
始し、ついでS11でサーボ回路9に対して予め決めた
トラッキング位相値を指定する。このとき回転ヘッド
2、3によってピックアップされた再生信号は、ヘッド
アンプ5、FM復調器17、同期分離回路18および増
幅器19を経て映像信号の水平同期信号が包絡線検波回
路20に入力されて直流電圧に変換されA−D変換回路
7に入力される。
【0015】他方、ヘッドアンプ5およびクロマ回路2
1を経て再生されたクロマ信号は、1H遅延器22で1
H遅延され、減算器23で1H後のクロマ信号から減算
されて正規のクロマ信号が取り除かれたクロストーク成
分となり、検波回路24で検波されて直流電圧に変換さ
れ、A−D変換器7に入力される。A−D変換回路7
は、入力された信号をそれぞれデジタルデータに変換し
てマイクロコンピュータ8に入力し、S12でメモリに
記憶する。
【0016】ついで、マイクロコンピータ8は、S13
でサーボ回路9に対して、最初のトラッキング位相値か
ら所定量シフトさせトラッキング位相値を指定し、S
14でサーボ系が安定したのちそのトラッキング位相値
に対応する水平同期信号のレベルとクロ信号のクロス
トーク成分のレベルをメモリに記憶する。つぎに、S1
5で指定したトラッキング位相値の範囲が、図5に示す
A点からB点までのトラッキング固定範囲の全範囲にわ
たるまでS13、S14の動作を繰り返す。
【0017】つぎにS16で、メモリに記憶した各トラ
ッキング位相値における水平同期信号のノイズレベル
と、クロマ信号のクロストーク成分のレベルの和Aが最
小値となるトラッキング位相値を検出し、S17でその
検出したトラッキング位相値を基準値としてサーボ回路
9に与え、ついでS18で監視態勢に入り、再生信号の
水平同期信号のノイズレベルとクロマ信号のクロストー
ク成分のレベルの和Bが、上記設定時の和Aよりもトラ
ッキングエラー許容値αを超えると、S13に戻って基
準値の再設定動作を再開させる。
【0018】このように、実施例1によれば、常に適切
なトラッキング位相値がトラッキングサーボ系の基準値
として与えられるので、SP再生時はもちろん、EP再
生時においても、最良の画質の再生映像が得られ、特
に、EP再生時に大きな効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、水平同
期信号のノイズレベルとクロマ信号のクロストーク成分
のレベルの和が最小になるように自動的にトラッキング
調整が行われるので、常に最良の画質の再生映像が得ら
れる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による磁気記録再生装置の
自動トラッキング制御系のブロック回路図である。
【図2】実施例1のフローチャートである。
【図3】従来の磁気記録再生装置の自動トラッキング制
御系のブロック回路図である。
【図4】従来例のフローチャートである。
【図5】再生信号のレベルとトラッキング位相値との関
係を示す特性図である。
【符号の説明】
7 A−D変換回路 8 マイクロコンピュータ 9 サーボ回路 12 ドラム・モータ駆動回路 17 FM復調器 18 同期分離回路 20 包絡線検波回路 21 クロマ回路 22 1H遅延器 23 減算器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/782 - 5/783 H04N 9/79 - 9/898 G11B 15/467

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定めたトラッキング固定範囲内で所
    定値づつシフトさせたトラッキング位相値をトラッキン
    グサーボ系に基準値として与え、各トラッキング位相値
    における再生信号の水平同期信号のノイズレベルおよび
    クロマ信号のクロストーク成分のレベルの和が最小とな
    るトラッキング位相値を検出し、この検出したトラッキ
    ング位相値を基準値としてトラッキングサーボ系の制御
    を行うようにした自動トラッキング制御方法。
  2. 【請求項2】 予め定めたトラッキング固定範囲内で所
    定値づつシフトさせた複数のトラッキング位相値を逐次
    トラッキングサーボ系に基準値として与え、各トラッキ
    ング位相値における再生信号の水平同期信号に含まれて
    いるノイズレベルとクロマ信号のクロストーク成分のレ
    ベルとを検出する手段、各トラッキング位相値における
    上記ノイズレベルとクロストーク成分のレベルの和が最
    小であるトラッキング位相値を検出する手段、およびこ
    の検出したトラッキング位相値を上記トラッキングサー
    ボ系に基準値として与える手段とを備えた磁気記録再生
    装置。
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