JPH05316460A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録再生装置の記録再生速度を自動的に
被写体の動きに応じたものにする。 【構成】 入力映像信号の変化から被写体の動きの変化
を検出し、この被写体の動きの変化に応じて記録速度を
変更するとともに、この記録速度に応じてコントロール
信号のデューティ比を変更し、再生時再生コントロール
信号のデューティ比に応じた再生速度で再生する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、監視用を主とする長
時間用磁気記録再生装置に関し、特にその記録再生速度
の制御に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は従来の磁気記録再生装置（特に間
欠記録再生ＶＴＲ）の構成を示し、１はテレビカメラ等
からの映像信号を高入力インピーダンスで入力する映像
信号増巾回路、２は映像信号を輝度信号と色信号に分離
するＹ／Ｃ分離回路、３は輝度信号をＦＭ信号に変換す
る輝度信号記録処理回路、４は色信号を低域色信号に変
換する色信号記録処理回路、５は輝度ＦＭ信号と低域色
信号を合成するミックス回路である。

【０００３】６は記録アンプ、７はビデオヘッド、８は
再生アンプ、９は輝度信号をＦＭ復調する輝度信号再生
処理回路、１０は低域色信号を元の色信号に変換する色
信号再生処理回路、１１は輝度信号と色信号を合成して
出力するミックス回路、１２は間欠的に磁気テープを進
める間欠駆動系コントロール回路、１４は駆動モータの
回転ムラを補正するサーボ回路、１５はモータ駆動回
路、１６はビデオヘッド７を回転させるドラムモータ、
１７は磁気テープを進めるキャプスタンモータである。

【０００４】２４は音声信号を記録再生処理する音声信
号処理回路、１８は音声信号を記録再生するオーディオ
ヘッド、１９はコントロールトラックにテープ走行速度
を一定にするためのＣＴＬ（コントロール）信号を記録
再生するコントロールヘッド、２３は操作キー、１３は
操作キー２３の操作に応じた動作を指令するとともに、
タイマ機能を有するタイマ回路、２２は記録モードと再
生モードによりビデオヘッド７の入出力を切り換えるモ
ード切換スイッチ、２１はリモコン回路、２０はリモコ
ン信号増巾器である。

【０００５】次に、動作について説明する。映像信号増
巾回路１を通過した映像信号はＹ／Ｃ分離回路２により
輝度信号と色信号に分離された後、輝度信号記録処理回
路３及び色信号記録処理回路４によりそれぞれＦＭ信号
化され、ミックス回路５で再び合成され、記録アンプ６
及びモード切換スイッチ２２を介してビデオヘッド７に
印加され、磁気テープに記録される。

【０００６】又、間欠記録再生用のＶＴＲでは、図３
（ａ）に示すように連続的に入力される映像信号を図３
（ｂ）に示すように間欠的にコマ取り記録を行なうこと
により、長時間記録を可能としている。このとき、磁気
テープを間欠的にあるいは低速で移動させる必要があ
り、操作者はこの移動速度を操作キー２３あるいはリモ
コン回路２１を操作して設定することができる。この設
定データはタイマ回路１３を経て間欠駆動系コントロー
ル回路１２へ伝えられ、映像信号の垂直同期信号を基準
に間欠駆動用のパルス信号が作成され、サーボ回路１４
を経てモータ駆動回路１５に入力され、これによりドラ
ムモータ１６及びキャプスタンモータ１７を駆動して磁
気テープを設定速度で移動させる。

【０００７】また、間欠駆動用のＣＴＬパルス信号はコ
ントロールヘッド１９を介して磁気テープのコントロー
ルトラックに記録され、再生時には同ヘッド１９により
検出される。一方、再生時にビデオヘッド７により磁気
テープから検出されたＦＭ信号はモード切換スイッチ２
２及び再生アンプ８を介して輝度信号再生処理回路９及
び色信号再生処理回路１０に入力されて元の輝度信号、
色信号に変換され、ミックス回路１１で合成されて出力
端子から出力される。

【０００８】上記した従来装置において、記録時間モー
ドを判別する方法としては、コントロールヘッド１９に
より検出された基準信号をある期間カウントしてその数
で判別する方法がある。又、コントロールトラックに書
き込まれるＣＴＬ信号のデューティ比を変える技術とし
ては、ＶＨＳ規格のデータ記録方式で規格化されている
頭出しシステムのデータ書き込み方法が挙げられる。こ
の場合、図４に示すように、デューティ比６０±５％が
“０”を示し、デューティ比２５〜３０％が“１”を示
し、この組合せによりコードが構成される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】従来の長時間用ＶＴＲ
は上記のように構成されており、外部からの映像信号と
は無関係な入力信号により記録速度を移行あるいは復帰
させたり、あるいは一定時間のみ記録速度を切り換える
ために、記録速度と記録時間を予め設定しておく必要が
あり、設定可能な値も一つずつだけであった。又、再生
時には操作者が再生画を見ながら適切な再生速度を選択
し、操作スイッチにより再生速度を切り換える必要があ
った。

【００１０】この発明は上記のような課題を解決するた
めに成されたものであり、移行する記録速度や記録時間
を前もって設定する必要がなく、被写体の動きに合せて
これらを自動的に切り換えることができるとともに、再
生時には再生速度を自動的に記録時と同じ速度に切り換
えることができる磁気記録再生装置を得ることを目的と
する。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明に係る磁気記録
再生装置は、入力映像信号の変化から被写体の動きの変
化を検出する手段と、この被写体の動きの変化に応じて
映像信号の磁気記録媒体への記録速度を変更する手段
と、記録速度に対応したコントロール信号を磁気記録媒
体に記録する手段と、再生時に再生されたコントロール
信号に対応した再生速度で映像信号を磁気記録媒体から
再生する手段を設けたものである。

【００１２】

【作用】この発明においては、入力映像信号の変化から
被写体の動きの変化が検出され、この被写体の動きの変
化に応じて磁気記録媒体への映像信号の記録速度が自動
的に変更される。又、この記録速度に応じてコントロー
ル信号が磁気記録媒体へ記録され、再生時再生されたコ
ントロール信号に応じた再生速度で映像信号が磁気記録
媒体から自動的に再生される。

【００１３】

【実施例】実施例１ 以下、この発明の実施例を図面とともに説明する。図１
は実施例１による磁気記録再生装置の構成を示し、符号
１〜２４で示した部分は従来と同様である。２５はＹ／
Ｃ分離回路２で色信号と分離された輝度信号を量子化す
るＡ／Ｄ変換回路、２６は量子化された輝度信号データ
を格納するメモリ、２７はメモリ２６に格納されたデー
タを比較し、輝度信号の変化から得られる情報から被写
体の動きを演算により求め、これに応じて適切な記録速
度をタイマ回路１３に指令する比較演算部である。記録
時にＣＴＬ信号のデューティ比を記録速度に応じて変化
させ、再生時にこれを検出する機能は従来と同様であ
る。

【００１４】次に、上記構成の動作について説明する。
監視用ＴＶカメラ等の信号が入力端子から増巾回路１を
介して入力されると、Ｙ／Ｃ分離回路２で輝度信号と色
信号に分離される。この輝度信号と色信号はそれぞれ記
録処理回路３，４によりＦＭ信号化処理された後ミック
ス回路５により合成され、記録アンプ６及びモード切換
スイッチ２２を介してビデオヘッド７に印加され、磁気
テープに間欠的に記録されてゆく。一方、色信号と分離
された輝度信号はＡ／Ｄ変換回路２５に入力され、ある
周波数でサンプリングされて量子化され、メモリ２６に
記憶される。

【００１５】次に、比較演算部２７を中心とした動作を
図５のフローチャートにより説明する。まず、ステップ
２８，２９ではメモリ２６内の異なる第１及び第２のメ
モリに時間が異なる１フィールド分の第１及び第２の輝
度信号を取り込み、ステップ３０で両者の比較を行な
う。ステップ３１ではこの結果を判定し、輝度信号に変
化が発生した場合には被写体の動きに変化が発生したと
判定してステップ３２へ進み、現在の記録速度などの条
件により速度変更の必要性を判定し、必要と判断した場
合にはステップ３３で記録速度アップの指令をタイマ回
路１３に送り、ステップ３４では変更した記録速度に合
せてＣＴＬ信号のデューティ比を変更する指令を間欠駆
動系コントロール回路１２に出す。これにより、モータ
１６，１７を介してビデオヘッド７及び磁気テープは変
更速度で移動されるとともに、コントロールヘッド１９
を介して変更速度に応じたデューティ比のＣＴＬ信号が
磁気テープに記録される。その後、ステップ３５では信
号検知状態に戻り、第１のメモリに第３の輝度信号デー
タを入力する。

【００１６】ステップ３１で輝度信号に変化がないと判
断した場合にはステップ３６に進み、ステップ３２と同
様に速度変更の必要性を判定し、必要と判断した場合に
はステップ３７で記録速度ダウンの指令をタイマ回路１
３に送り、ステップ３８では変更した記録速度に合せて
ＣＴＬ信号のデューティ比を変更する指令を間欠駆動系
コントロール回路１２に送る。これによりビデオヘッド
７及び磁気テープを変更速度で移動させるとともに、こ
の速度に応じたデューティ比のＣＴＬ信号を磁気テープ
に記録する。

【００１７】一方、再生時にはコントロールヘッド１９
を介して磁気テープから再生されたＣＴＬ信号のデュー
ティ比は記録速度に対応したものであるから、このＣＴ
Ｌ信号をサーボ回路１４及びモータ駆動回路１５を介し
て各モータ１６，１７に送り、記録速度と同一速度で映
像信号の再生を行う。

【００１８】実施例２ 図６は実施例２による動作を示すフローチャートであ
り、ステップ３９では第１のメモリに１フィールド分の
量子化された第１の輝度信号データを取込み、ステップ
４０でも同様の第２のデータを第２のメモリを取込み、
ステップ４１でこの両者を比較し、ステップ４２で輝度
信号データに変化があったか否かを判定する。変化があ
った場合には被写体の動きに変化があったと判定し、ス
テップ４３ではその変化が発生した地点が画面上のＸＹ
座標でどの位置に相当するかを識別し、第１の位置デー
タを作成する。

【００１９】ステップ４４では第１のメモリに第３のデ
ータを取り込み、ステップ４５では第１及び第３のデー
タを比較し、ステップ４６では上記と同様にして第２の
位置データを作成する。ステップ４７では第１及び第２
の位置データを比較し、輝度信号の位置変化量を算出
し、ステップ４８ではこの位置変化量に応じて記録速度
の変更指令をタイマ回路１３へ出力し、ステップ４９で
はこの記録速度に応じたデューティ比のコントロール信
号となるようタイマ回路１３へ指令を出力する。再生時
の動作は実施例１と同様である。

【００２０】なお、実施例１，２ではＶＴＲ内に映像信
号から被写体の動きを検知する回路を設けたが、この回
路をＴＶカメラ内に設け、ＶＴＲ側にはモード移行信号
用端子を設けるようにしてもよい。又、この回路を単体
の検知器として構成してもよい。

【００２１】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、入力映
像信号から被写体の動きの変化を検知し、この変化に応
じて映像信号の記録速度を変更しており、記録速度を自
動的に設定することができる。又、この記録速度に対応
したコントロール信号を記録し、再生コントロール信号
に対応した再生速度としているので、再生速度を記録速
度と同一に自動的にすることができる。しかも、間欠記
録ＶＴＲでは画像が不連続となるため必要な情報が少な
くなる可能性があるが、被写体の動きに合せた速度で記
録を行なうので、必要な情報については高密度に記録
し、不要な情報については低密度で記録することがで
き、必要な情報を磁気記録媒体の少ない使用量で確実に
記録することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明装置の構成図である。

【図２】従来装置の構成図である。

【図３】映像信号の間欠記録の説明図である。

【図４】従来装置のコントロール信号の波形図である。

【図５】この発明装置の実施例１による主要動作を示す
フローチャートである。

【図６】この発明装置の実施例２による主要動作を示す
フローチャートである。

【符号の説明】

１ 映像信号増巾回路 ２ Ｙ／Ｃ分離回路 ７ ビデオヘッド １２ 間欠駆動系コントロール回路 １３ タイマ回路 １６ ドラムモータ １７ キャプスタンモータ １９ コントロールヘッド ２６ メモリ ２７ 比較演算部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像信号を磁気記録媒体に記録再生する
   磁気記録再生装置において、入力映像信号の変化から被
   写体の動きの変化を検出する手段と、この被写体の動き
   の変化に応じて映像信号の磁気記録媒体への記録速度を
   変更する手段と、記録速度に対応したコントロール信号
   を磁気記録媒体に記録する手段と、再生時に再生された
   コントロール信号に対応した再生速度で映像信号を磁気
   記録媒体から再生する手段を備えたことを特徴とする磁
   気記録再生装置。