JP3199068U - 首回りのサイズ調整が可能な上衣 - Google Patents
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Abstract
【課題】着脱が容易で、且つ首回りのサイズの調整が可能な上衣を提供する。【解決手段】上衣1は、前身頃布2aおよび後身頃布2bと、前後身頃布の上端にそれぞれ設けられ、それぞれが両端に紐通し口を有する紐通し部4a、4bと、紐通し部に通した紐6とを具え、前身頃布の両側部と後身頃布の両側部の少なくとも一部を互いに留め付けて左右の腕開口部7を形成するように構成される。【選択図】図3
Description
本考案は、首回りのサイズ調整が可能な上衣に関し、特に、首回りに紐通し部を設け、この紐通し部に通した紐の引き締め具合を調整して首回りを狭める又は広げることによって、着脱可能であり、かつ容易にサイズ調整が可能な上衣に関する。
従来の上衣は、例えばポロシャツなどに見られるように、首回りの前方、後方、または側方に開放部を設けて、この開放部にボタンやスナップボタン等の係止手段を設けることにより、上衣の着脱時にボタン等を解除をして首回りを広げたり、ボタン等を係合して着用するように構成したものがある(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、このような衣類では、ボタン等の係止手段を係合・解除することによって首回りを広げたり狭めたりすることはできるが、首回りの開口部のサイズを調整することはできない。
また、着用者の指や手が不自由な場合、ボタンやスナップボタン等の係合および解除は困難な場合がある。また、スナップボタンやボタン等は着脱に時間が掛かるため、子供用上衣の場合、着脱を手伝う親の負担も増加する。
これに対し、首回りの開放部を係合するためにジッパーを用いて、首回りの開口部のサイズを調整することができるようにした上衣がある(例えば、特許文献3参照)。しかし、ジッパーは縫製に手間が掛かるという問題がある。
本考案の目的は、上衣の首回りの開口部を容易に広げたり狭めたりできるようにして、着脱及び首回りのサイズ調整を適宜可能にした上衣を提供することである。
本考案に係る上衣は、
前身頃布および後身頃布と、
前記前身頃布と前記後身頃布の上端にそれぞれ設けられ、それぞれが両端に紐通し口を有する紐通し部と、
前記紐通し部に通した紐とを具え、
前記前身頃布の両側部と前記後身頃布の両側部の少なくとも一部を互いに留め付けて左右の腕開口部を形成したことを特徴とする。
前身頃布および後身頃布と、
前記前身頃布と前記後身頃布の上端にそれぞれ設けられ、それぞれが両端に紐通し口を有する紐通し部と、
前記紐通し部に通した紐とを具え、
前記前身頃布の両側部と前記後身頃布の両側部の少なくとも一部を互いに留め付けて左右の腕開口部を形成したことを特徴とする。
本考案に係る上衣は、前記前身頃布と前記後身頃布の両側部がそれぞれ、前記左右の腕開口部を残して縫合されていることを特徴とする。
本考案に係る上衣は、前記前身頃布と前記後身頃布の両側部がそれぞれ、前記前身頃布および前記後身頃布を互いに分離可能な少なくとも1つの係止手段によって留め付けられていることを特徴とする。
本考案に係る上衣は、前記紐を2本具え、一方の紐は、前記前身頃布と前記後身頃布の紐通し部を通り、かつ前記前後身頃布の紐通し部の一方の側にループを形成し、他方の側から前記一方の紐の両自由端が延在していると共に、他方の紐は、前記前身頃布と前記後身頃布の紐通し部を通り、かつ前記前後身頃布の紐通し部の前記他方の側にループを形成し、前記一方の側から前記他方の紐の両自由端が延在していることを特徴とする。
本考案に係る上衣は、前記紐を2本具え、一方の紐が前記前身頃布の紐通し部のみを通り、他方の紐が前記後身頃布の紐通し部のみを通り、前記2本の紐の両自由端が前記前後身頃布の紐通し口からそれぞれ延在していることを特徴とする。
本考案に係る上衣は、前記紐の自由端に当該紐の長さを調整する部材を具えることを特徴とする。
本考案の上衣は底部が開口した巾着のような形状をしており、上衣の首回りに紐通し部を設けて紐が通るように構成されているため、紐の引き締め具合を調整することによって、当該上衣の着脱、および首回りのサイズ調整が可能となる。
さらに、本考案の上衣は、紐を引っ張る、または緩める動作だけで首回りのサイズを調整することができるため、ボタン等の係止手段の着脱が困難な高齢者や、指又は手が不自由な人も容易に着用することができる。又、子ども用衣服に適用した場合、着脱を手伝う親の負担を低減させることができる。
以下、本考案の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1乃至5に本考案の上衣の実施例を示す。なお、以下の実施例は大人用上衣を例に説明しているが、本考案は子供または幼児用の上衣としても適用することができる。
図1は、本考案の上衣を着用した状態を示す正面図であり、図2、3は、本実施形態の上衣の概略正面図であって、引締め紐を緩めて首回りを広げた状態と、引締め紐を引き締めて首回りを狭めた状態とをそれぞれ示している。図4は、本考案の別の実施形態の上衣の概略正面図である。また、図5は、本考案の袖付きの上衣の概略正面図である。
本考案の上衣1は、前身頃布2aと後身頃布2bの両側部を袖ぐりを残して、例えば縫合することにより、着用者の胴体を覆う筒状の本体布部3を形成している。また、図2、3に示すように、前後身頃布2a、2bの上端にはそれぞれ紐通し部4a、4bが設けられており、これらの紐通し部4a、4bの両端には紐通し口5a、5a’、5b、5b’が設けられている。図に示すように、引締め紐6、6’を紐通し部4a、4bに通して、これを引っ張ったり緩めたりすることにより、首回りのサイズが調整できるように構成されている。なお、紐通し部4は、前後身頃布2a、2bの上端を三つ折りして縫合する、あるいはテープを縫合する等、当該分野における当業者に既知の方法によって形成することができる。また、前身頃布2aおよび後身頃布2bの両側部の上方は開口して袖口を形成しており、着用者はこの開口部7から腕を出すことができる。
図2、3に示す実施例1では、一方の引締め紐6は、前身頃布2aの右側の紐通し口5aから紐通し部4aに入り、反対側の紐通し口5a’を出て後身頃布2bの左側の紐通し口5b’に入り、次いで後身頃布2bの紐通し部4bを通って紐通し口5bを出るように配設されており、紐通し部4a、4bの左側にループを形成している。また、他方の引締め紐6’が引締め紐6とは逆方向に、すなわち、前身頃布2aの左側の紐通し口5a’から紐通し部4aに入り、反対側の紐通し口5aを出て後身頃布2bの右側の紐通し口5bに入り、次いで後身頃布2bの紐通し部4bを通って紐通し口5b’を出るように配設されており、紐通し部4a、4bの右側にループを形成している。したがって、2本の引締め紐6、6’のループ部分は、紐通し部4a、4bの反対側に対向して形成される。なお、紐通し口5a、5a’、5b、5b’からそれぞれ延在する2本の引締め紐6、6’の両自由端は、互いに結んでおいてもよい。
図1に示すように、上衣1の着用時、紐通し部4を設けた身頃布2a、2bの上端が着用者の首周りとなる。そのため、紐通し部4に配設された引締め紐6、6’を調整して上衣1の首回りを絞ることにより、着用者に合わせて上衣1の首回りのサイズを調整することができる。また、上衣1を着脱する際は、引締め紐6、6’を緩めて首回りを容易に押し広げることができる。このように、本考案によれば、引締め紐の簡単な操作のみで、上衣を着脱したり、着用者に合わせて上衣のサイズを調整することが可能となる。
なお、上記実施例1は、上衣1に2本の引締め紐6、6’を設けることによって紐通し部4の両側から引締め紐を調整できるように構成されているが、1本の引締め紐のみを設けて、紐通し部4の片側のみから引締め紐を調整できるように構成してもよい。
図4に、本考案の実施例2を示している。実施例1の上衣1では、前身頃布2aと後身頃布2bの両側部が腕開口部7を残して本体布部3の下端まで縫合されているが、実施例2では、前身頃布2aと後身頃布2bそれぞれの両側部に少なくとも1つのスナップボタン、ボタン等の係止手段8を設けて、前身頃布2aと後身頃布2bを留め付けるように構成されている。このような実施形態では、上衣1を着用した状態で係止手段8を解除して前身頃布2a又は後身頃布2bを捲り上げることができるため、例えば、病衣や検査衣、授乳服としても利用することができる。
さらに、実施例2は、実施例1とは異なり、一方の引締め紐6が前身頃布2aの紐通し部4aのみを通り、他方の引締め紐6’は後身頃布2bの紐通し部4bのみを通るように構成されている。そのため、引締め紐6、6’はループを形成せず、各引締め紐6、6’の両自由端が身頃布2a、2bの両側の紐通し口5、5’からそれぞれ延在しており、着用時に前身頃布側と後身頃布側の引締め紐6、6’を互いに結ぶことによって、上衣1の首周りを形成することができる。この上衣1は、前後身頃布2a、2bに適宜ギャザーを寄せることによって、首回りのサイズを調整することができる。
図5は、本考案の実施例3を示す概略正面図である。本例では、本体布部3に袖部9をさらに設けることにより、本考案の上衣を袖付きの上衣とすることも可能である。
なお、上記実施例1−3の構成は互いに組み合わせることができる。例えば、実施例1に示すような前身頃布2aと後身頃布2bの両側部を縫合した上衣1において、2本の引締め紐6がループを形成することなく、前後身頃布2a、2bの紐通し部4a、4bの何れか一方のみをそれぞれ通るように構成してもよく、また、実施例2に示すような上衣1を袖付き上衣として構成してもよい。
上記実施形態は大人用上衣を示しているが、本願考案は子供用上衣として利用することもできる。大人用上衣と同様、着用者の体型に合わせて引締め紐を引っ張り、首回りのサイズを自由に調整することができるため、1つの規格で多様な体型に適用することができ、成長が早い子供でも長年にわたって着用することができる。更に、本願考案はペット用衣服として適用することもできる。
また、引締め紐6は、リボン等の任意の材質、および任意の長さを使用することができる。特に、着用者が子供の場合、紐通し口から延在する紐のループが誤って引っかかったり引っ張られることで首回りが引き締められて首が圧迫されるのを防止するために、引締め紐に伸縮性の材料を使用してもよい。また、引締め紐6の端部に、紐の長さを調整する部材としてコードストッパーやループエンド等を取り付けてもよい。
実施例1−3は上衣として構成されているが、本体布部3の丈を長くすることによってワンピースとして構成してもよい。さらに、上衣としてだけでなく、エプロンとして利用してもよい。また、本体布部3の長さ、幅、形状は適宜変更してもよい。このように、本考案に係る上衣は、実用新案登録請求の範囲から外れることなく、様々な変更を加えることができることを理解されたい。したがって、本明細書及び添付した図面に示される事項は、限定するよう解釈すべきではない。
1 上衣
2a、2b 身頃布
3 本体布部
4、4a、4b 紐通し部
5、5’、5a、5a’、5b、5b’ 紐通し口
6、6’ 引締め紐
7 腕開口部
8 係止手段
9 袖部
2a、2b 身頃布
3 本体布部
4、4a、4b 紐通し部
5、5’、5a、5a’、5b、5b’ 紐通し口
6、6’ 引締め紐
7 腕開口部
8 係止手段
9 袖部
Claims (6)
- 前身頃布および後身頃布と、
前記前身頃布と前記後身頃布の上端にそれぞれ設けられ、それぞれが両端に紐通し口を有する紐通し部と、
前記紐通し部に通した紐とを具え、
前記前身頃布の両側部と前記後身頃布の両側部の少なくとも一部を互いに留め付けて左右の腕開口部を形成することを特徴とする上衣。 - 請求項1に記載の上衣において、前記前身頃布と前記後身頃布の両側部がそれぞれ、前記左右の腕開口部を残して縫合されていることを特徴とする上衣。
- 請求項1に記載の上衣において、前記前身頃布と前記後身頃布の両側部がそれぞれ、前記前身頃布および前記後身頃布を互いに分離可能な少なくとも1つの係止手段によって留め付けられていることを特徴とする上衣。
- 請求項1乃至3の何れか1項に記載の上衣において、前記紐を2本具え、一方の紐は、前記前身頃布と前記後身頃布の紐通し部を通り、かつ前記前後身頃布の紐通し部の一方の側にループを形成し、他方の側から前記一方の紐の両自由端が延在していると共に、他方の紐は、前記前身頃布と前記後身頃布の紐通し部を通り、かつ前記前後身頃布の紐通し部の前記他方の側にループを形成し、前記一方の側から前記他方の紐の両自由端が延在していることを特徴とする上衣。
- 請求項1乃至3の何れか1項に記載の上衣において、前記紐を2本具え、一方の紐が前記前身頃布の紐通し部のみを通り、他方の紐が前記後身頃布の紐通し部のみを通り、前記2本の紐の両自由端が前記前後身頃布の紐通し口からそれぞれ延在していることを特徴とする上衣。
- 請求項1乃至5の何れか1項に記載の上衣において、前記紐の自由端に、当該紐の長さを調整する部材を具えることを特徴とする上衣。
Priority Applications (1)
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JP2015002545U JP3199068U (ja) | 2015-05-25 | 2015-05-25 | 首回りのサイズ調整が可能な上衣 |
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