JP3219717U - 袴 - Google Patents

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田中 栄一
栄一 田中
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アロマトレーディング株式会社
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Abstract

【課題】本考案は、誰もが容易に着用することができるとともに、洋装風としてもよく、かつ必要な時に従来の袴の着装に戻ることができる袴を提供することを課題とする。
【解決手段】後見頃のウエスト部分9の脇の開き部分の内側に第1のボタン7−1を有するとともに、前見頃のウエスト部分10の脇の開き部分に第1のボタン7−1が着脱可能な第1のボタンホール8−1を有する袴本体と、第1のボタン7−1が着脱可能な第2のボタンホール8−2を端部に有する後見頃用紐6と、第1のボタンホール8−1に着脱可能な第2のボタン7−2を端部に有する前見頃用紐5とを備えた袴である。
第1のボタンは、ウエスト方向に一列に2個、第2のボタンは、紐の長手方向に一列に2個それぞれ配置されており、また第1のボタンホールは、ウエスト方向に一列に2個所、第2のボタンホールは、紐の長手方向に一列に2個所それぞれ配置されている。
【選択図】 図1

Description

本考案は、袴に関する。
従来の袴12の模式図を図4に示す。図4において、(a)図は、袴の正面模式図であり、(b)図は、袴の後面模式図である。
従来の袴は、前身頃13及び後身頃14を別々に前見頃用紐15及び後見頃用紐16で体に巻き付ける形式のため、着用に時間がかかり、日常に着用するには煩雑な段取りが必要であった。
このような背景から、誰もが容易に着用することができる袴を実現するために、これまでに多数の提案がなされてきた。
例えば、前紐を前ベルトに付け、後ベルトと背板の間に通すことにより袴の前紐のみで着付けることができるようにしたもの(特許文献1参照)、前紐を10cm前後に短くし長さを調節する金具と止具の付いた幅広いゴムを紐の先に縫い付け、袴を着用する時は、前紐に縫い付けた止め具を結んで留めておくもの(特許文献2参照)等が提案されてきた。
また、前身頃と、前身頃とそれぞれの側辺の一方が逢着されていると共に、それぞれの側辺の他方が全長にわたり設けられた線ファスナーで閉じ合わされることにより、前身頃と共に筒状となる後身頃と、前身頃の上部の裏面に、左右に延びるように取り付けられており、長手方向の一辺に沿って前身頃の上端より1cm〜3cm露出していると共に、両端部が着脱自在に係合する帯体と、後身頃の上端に、左右に延びるように取り付けられている後紐と、後身頃の上部の裏面に取り付けられて後身頃に膨らみを与える模擬帯結び体とを備え、身体が不自由な人も含め、誰もが容易に着用することができる袴(特許文献3参照)も提案されている。
他方、誰もが容易に着用することができるように紐無しにして、ズボンのような形式で前開きベルトにすることも考えられるが、和装でよく見られる動作や力を入れる所作をする場合に力が入りにくく、また着物の上に着用した場合に和服の雰囲気が損われてしまうという難点がある。
実用新案登録第3057209号公報 実用新案登録第3075052号公報 特開2017−214684号公報
本考案は、誰もが容易に着用することができるとともに、洋装風としてもよく、かつ必要な時に従来の着装に戻ることができる袴を提供することを課題とする。
本考案の上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(1)後見頃のウエスト部分の脇の開き部分の内側に第1のボタンを有するとともに、前見頃のウエスト部分の脇の開き部分に第1のボタンが着脱可能な第1のボタンホールを有する袴本体と、第1のボタンが着脱可能な第2のボタンホールを端部に有する後見頃用紐と、第1のボタンホールに着脱可能な第2のボタンを端部に有する前見頃用紐とを備えた袴。
(2)上記第1のボタンは、ウエスト方向に一列に2個、上記第2のボタンは、紐の長手方向に一列に2個それぞれ配置されており、また上記第1のボタンホールは、ウエスト方向に一列に2個所、上記第2のボタンホールは、紐の長手方向に2個所それぞれ配置されていることを特徴とする上記(1)に記載の袴。
(3)上記後見頃のウエスト部分及び上記前見頃のウエスト部分には、ベルトループが設けられていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の袴。
本考案に係る袴によれば、次のような効果が得られる。
(1)長時間の外出時などでは紐無しにして、和服のイメージを壊さずに袴の動き易さを備えた装いとして気楽に外出できるようになる。
(2)そのまま改まった場所に行く場合は、着替えずに、付属の付け紐(前見頃用紐と後見頃用紐)を持って行きボタンで付け紐を留めるだけで、従来の着装に戻ることができる。
(3)付け紐を使用しないで袴を装着し、ベルトループにベルトを通すことにより、洋装風に着こなすことができる。
本考案に係る袴の右側面模式図である。 前見頃用紐及び後見頃用紐を付けない本考案に係る袴の装着状態を示す右側面模式図である。 前見頃用紐及び後見頃用紐を付けた本考案に係る袴の装着状態を示す右側面模式図である。 従来の袴の模式図である。
(本考案に係る袴)
本考案に係る袴の袴本体は、後見頃のウエスト部分の脇の開き部分の内側に第1のボタンを有するとともに、前見頃のウエスト部分の脇の開き部分に第1のボタンが着脱可能な第1のボタンホールを有している。
さらに、本考案に係る袴は、第1のボタンが着脱可能な第2のボタンホールを端部に有する後見頃用紐と、前見頃の脇の第1のボタンホールに着脱可能な第2のボタンを端部に有する前見頃用紐とを備えている。
(実施例)
本考案に係る袴についての一実施例を、図1ないし図3を引用して以下詳細に説明する。
図1は、本考案に係る袴の右側面模式図である。また、図2は、前見頃用紐及び後見頃用紐を付けない本考案に係る袴の装着状態を示す右側面模式図であり、図3は、前見頃用紐及び後見頃用紐を付けた本考案に係る袴の装着状態を示す右側面模式図である。
袴本体2は、後見頃4のウエスト部分の脇の開き部分の内側に第1のボタン7−1を有するとともに、前見頃3のウエスト部分の脇の開き部分に第1のボタン7−1が着脱可能な第1のボタンホール8−1を有している。
図1ないし図3は、袴の右側面を図示するものであるが、図示していない袴の左側面もこれと対称の構成となっている。
後見頃用紐6の端部には、第1のボタン7−1が着脱可能な第2のボタンホール8−2を空けてある。また、前見頃用紐の端部5には、前見頃の脇の第1のボタンホール8−1に着脱可能な第2のボタン7−2を付けておく。
袴の装着の際には、前見頃用紐5と後見頃用紐6は、前見頃及び後見頃についてそれぞれ2本ずつ用意する必要がある。
本考案に係る袴において、第1のボタン7−1及び第2のボタン7−2は、それぞれをボタンホールに固定するために、少なくとも1個あればよい。
実施例では、第1のボタン7−1は、後見頃のウエスト部分のウエスト方向に一列に2個、第2のボタン7−2は、前見頃用紐5の端部において、紐の長手方向に一列に2個付けている。これによれば、紐はしっかりと取り付けることができる。また、引っ張ったときも安定感がある。
図2に示すように、前見頃用紐5及び後見頃用紐6を袴本体2から外して、第1のボタン7−1を第1のボタンホール8−1にはめることにより、袴本体2を洋装のズボンとして使用することができる。図2では外から見えないが、後見頃4のウエスト部分の脇の開き部分の内側に付けた第1のボタン7−1が、第1のボタンホール8−1に留まっている。
この実施例では、第1のボタン7−1がウエスト方向に2個取り付けられているため、例えば食事の前後でウエスト調整が可能である。すなわち、ボタンとボタンホールの組み合わせで、一番狭いとき、その次に右だけ緩るく、さらにその次に左も緩るくと、3段階のウエストサイズが選択できる。
(ベルトループ)
さらに、本考案に係る袴1の袴本体2をズボンとして使用する時には、ウエスト部分9、10には必要に応じてベルトループ11を設けておいてもよい。ベルトループにベルトを通して上から締めることにより、袴本体はさらに安定して着用することができる。
以上、本考案に係る袴について、実施例を例示して説明したが、この実施例は本考案の技術的範囲を限定するものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができることは言うまでもないことである。
1 袴
2 袴本体
3 前見頃
4 後見頃
5 前見頃用紐
6 後見頃用紐
7−1 第1のボタン
7−2 第2のボタン
8−1 第1のボタンホール
8−2 第2のボタンホール
9 後見頃のウエスト部分
10 前見頃のウエスト部分
11 ベルトループ
12 従来の袴
13 従来の袴の前見頃
14 従来の袴の後見頃
15 従来の袴の前見頃用紐
16 従来の袴の後見頃用紐

Claims (3)

  1. 後見頃のウエスト部分の脇の開き部分の内側に第1のボタンを有するとともに、前見頃のウエスト部分の脇の開き部分に該第1のボタンが着脱可能な第1のボタンホールを有する袴本体と、該第1のボタンが着脱可能な第2のボタンホールを端部に有する後見頃用紐と、該第1のボタンホールに着脱可能な第2のボタンを端部に有する前見頃用紐とを備えた袴。
  2. 上記第1のボタンは、ウエスト方向に一列に2個、上記第2のボタンは、紐の長手方向に一列に2個それぞれ配置されており、また上記第1のボタンホールは、ウエスト方向に一列に2個所、上記第2のボタンホールは、紐の長手方向に2個所それぞれ配置されていることを特徴とする請求項1に記載の袴。
  3. 上記後見頃のウエスト部分及び上記前見頃のウエスト部分には、ベルトループが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の袴。




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