JP3197453B2 - 画像形成装置の用紙給送装置 - Google Patents

画像形成装置の用紙給送装置

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JP3197453B2
JP3197453B2 JP04751295A JP4751295A JP3197453B2 JP 3197453 B2 JP3197453 B2 JP 3197453B2 JP 04751295 A JP04751295 A JP 04751295A JP 4751295 A JP4751295 A JP 4751295A JP 3197453 B2 JP3197453 B2 JP 3197453B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬送路の一部を形成
し、かつ搬送路中を搬送される用紙を画像形成部に案内
する閉姿勢と搬送路中のジャム用紙を除去可能とする開
姿勢とに切り替え可能に設けられる用紙案内部材と、画
像形成部から搬出された用紙を再度搬送路を経て画像形
成部に搬送すべく一旦ストックする中間トレイとを有す
る複写機や印刷機等の画像形成装置の用紙給送装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機は、図13に示すように、通常、
上部に複写画像形成部101を有すると共に、下部に新
しい用紙を収容しておくための給紙装置102とを有
し、給紙装置102から複写画像形成部101に延びる
搬送路103にて用紙を搬送している。
【0003】上記の搬送路103には、ジャムが発生し
たときに、ジャム用紙の除去を容易にするために、閉姿
勢と開姿勢とに切り替え可能に設けられたペーパーガイ
ド104が備えられている。
【0004】また、最近の複写機では、両面複写等を可
能にするための中間トレイとしてのADU(Automatic
Duplex Unit)トレイ105を複写画像形成部101と給
紙装置102との間の中段域に備えているものがある。
【0005】このADUトレイ105には移動後端板1
06が設けられており、移動後端板106は、複写画像
形成部101から搬出された用紙を一旦ADUトレイ1
05にストックするに際して、用紙のサイズに応じた位
置に規制するために移動自在に設けられている。
【0006】したがって、上記のペーパーガイド104
を開姿勢にしたときに、移動後端板106が接触して干
渉しないように、ADUトレイ105はペーパーガイド
104の開姿勢よりも十分下側に設けられている。
【0007】また、他の従来例では、図14に示すよう
に、ADUトレイ204を装置本体に設けたガイドレー
ル205により、引出し可能に形成し、ADUトレイ2
04を取り外してからペーパーガイド104を開姿勢に
する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像形成装置の用紙給送装置では、ADUトレイ1
05の移動後端板106が開姿勢のペーパーガイド10
4に接触しないように、ADUトレイ105を十分下側
に設けているので、装置本体が大きくなり、コスト高と
なるという問題点を有している。
【0009】また、ADUトレイ105の移動後端板1
06はカールした用紙に対応するための高さが必要であ
り、高い方が有利である。さらに、ジャム除去処理の操
作性としても、ペーパーガイド104の閉姿勢と開姿勢
との移動空間は大きい方が良いので、装置本体がさらに
大きくなるという問題点を有している。
【0010】また、図14に示すように、ADUトレイ
204をガイドレール205に沿って前側に引き出した
後に、ペーパーガイド104を開姿勢にする方法では、
ADUトレイ204を引き出さないとペーパーガイド1
04を開姿勢にすることができない。このため、ジャム
用紙の処理時に、ADUトレイ204と装置本体とに跨
がってジャム用紙が存在する場合には、ジャム用紙がA
DUトレイ204の引出し時に破損するか又はADUト
レイ204が引き出せない状態になるという問題点を有
している。
【0011】また、移動後端板106をCPUにより自
動的に移動させる方法では、電源オフ時やCPU等のト
ラブル時に移動できなくなるという問題点を有してい
る。
【0012】さらに、ペーパーガイド102を開放した
状態で、ADUトレイ104を装着しようとするとペー
パーガイド102と連動して動作する移動後端板106
を破損させる恐れがあるという問題点を有している。
【0013】また、ペーパーガイド102が開放の状態
で、ADUトレイ104を引抜いて移動しようとすると
ペーパーガイド102と連動して動作する移動後端板1
06を破損させる恐れがあるという問題点を有してい
る。
【0014】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、用紙案内部材と中間トレ
イ上の用紙規制部材とが干渉する状態でも用紙案内部材
を設けることができ、かつ装置本体の大きさを小さくし
てコスト低減を図り得るか、又は電源オフの状態でも容
易に用紙規制部材を移動し得るか、又は中間トレイが引
出し可能になっている場合には、引出し若しくは装着時
に用紙規制部材を破損させない画像形成装置の用紙給送
装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の画
像形成装置の用紙給送装置は、上記課題を解決するため
に、用紙を搬送する搬送路と、上記搬送路中の用紙のジ
ャムを検出するジャム検出手段と、上記搬送路の一部を
形成し、かつ搬送路中を搬送される用紙を画像形成部に
案内する閉姿勢と搬送路中のジャム用紙を除去可能とす
る開姿勢とに切り替え可能に設けられる用紙案内部材
と、画像形成部から搬出された用紙を再度上記搬送路を
経て画像形成部に搬送すべく一旦ストックする中間トレ
イと、この中間トレイ上に設けられてストックされた用
紙をサイズに応じた位置に規制する用紙規制部材と、上
記用紙規制部材をサイズに応じた規制位置に移動させる
移動手段とを有し、上記用紙案内部材を開姿勢にしたと
きに、規制位置における用紙規制部材が用紙案内部材に
対して接触状態となる干渉区間と用紙案内部材に対して
非接触状態となる非干渉区間とが形成される画像形成装
置の用紙給送装置において、上記ジャム検出手段のジャ
ム検出信号に基づいて、移動手段を駆動して上記用紙規
制部材を非干渉区間に移動させる干渉制御手段が設けら
れていることを特徴としている。
【0016】請求項2記載の発明の画像形成装置の用紙
給送装置は、上記課題を解決するために、用紙規制部材
がホームポジション位置にあることを検出するホームポ
ジション検出手段を設けると共に、中間トレイ上にスト
ック可能な最大サイズ位置外であってかつ用紙案内部材
近傍に設定されるホームポジション位置が非干渉区間と
なるように形成されていることを特徴としている。
【0017】請求項3記載の発明の画像形成装置の用紙
給送装置は、上記課題を解決するために、用紙を搬送す
る搬送路と、上記搬送路中の用紙のジャムを検出するジ
ャム検出手段と、上記搬送路の一部を形成し、かつ搬送
路中を搬送される用紙を画像形成部に案内する閉姿勢と
搬送路中のジャム用紙を除去可能とする開姿勢とに切り
替え可能に設けられる用紙案内部材と、画像形成部から
搬出された用紙を再度上記搬送路を経て画像形成部に搬
送すべく一旦ストックする中間トレイと、この中間トレ
イ上に設けられてストックされた用紙をサイズに応じた
位置に規制する用紙規制部材と、上記用紙規制部材をサ
イズに応じた規制位置に移動させる移動手段とを有し、
上記用紙案内部材を開姿勢にしたときに、規制位置にお
ける用紙規制部材が用紙案内部材に対して接触状態とな
る干渉区間と用紙案内部材に対して非接触状態となる非
干渉区間とが形成される画像形成装置の用紙給送装置に
おいて、上記の中間トレイ上に設けられた用紙規制部材
は、干渉区間での用紙案内部材との接触を回避すべく折
曲自在に形成されていることを特徴としている。
【0018】請求項4記載の発明の画像形成装置の用紙
給送装置は、上記課題を解決するために、請求項3記載
の画像形成装置の用紙給送装置において、上記中間トレ
イは引出し自在に設けられると共に、用紙案内部材の開
姿勢における中間トレイの引出し又は装着を禁止するた
めの禁止手段が設けられていることを特徴としている。
【0019】
【作用】請求項1の構成によれば、搬送路に用紙のジャ
ムが発生したときには、干渉制御手段は、ジャム検出手
段のジャム検出信号に基づいて、移動手段を駆動して用
紙規制部材を非干渉区間に移動させる。
【0020】したがって、ジャム用紙を除去するために
用紙案内部材を閉姿勢から開姿勢にするときには、中間
トレイ上の用紙規制部材は非干渉区間に存在している。
このため、用紙案内部材を閉姿勢から開姿勢にするに際
して障害物が無くなるので、問題なく用紙案内部材を閉
姿勢から開姿勢にすることができ、これによってジャム
用紙の取り出しを容易に行うことができる。
【0021】この結果、中間トレイ上の用紙規制部材と
用紙案内部材とが干渉する位置に中間トレイを設けても
用紙案内部材を開姿勢にすることができるので、装置本
体の大きさを小さくすることができ、コスト低減を図る
ことができる。
【0022】また、用紙案内部材と用紙規制部材との干
渉を防止するために、単にソフトウェアの変更だけで足
りるので、新たな部品を追加し構造を複雑化させること
がない。
【0023】また、請求項2の構成によれば、中間トレ
イ上にストック可能な最大サイズ位置外であってかつ用
紙案内部材近傍に設定される用紙規制部材のホームポジ
ション位置が非干渉区間となるように形成されている。
すなわち、このように形成するためには、用紙案内部材
と中間トレイとの高さ方向の間隔を少し大きくすると共
に、用紙案内部材の回転支点の近傍にホームポジション
位置を設定することにより用紙規制部材を非干渉区間内
とすることが可能となる。また、用紙規制部材がホーム
ポジション位置に到達したか否かについては、ホームポ
ジション検出手段にて検出することができる。
【0024】これにより、用紙規制部材をホームポジシ
ョン位置に移動して用紙案内部材を開姿勢にすることが
できる。
【0025】また、中間トレイ上の用紙サイズに応じて
用紙規制部材を非干渉区間に移動する方法では、条件判
定が多くなり、制御が複雑になる。特に、用紙サイズが
大きくなると用紙の領域外での非干渉区間が狭くなるか
又は無くなる場合がでてくる。
【0026】しかし、本発明では、用紙サイズに関係な
く無条件に、かつ複雑な制御を行うことなく容易に用紙
規制部材を非干渉区間に移動させて、用紙案内部材を開
姿勢にすることができる。
【0027】また、請求項3の構成によれば、用紙規制
部材は折曲自在に形成されているので、用紙規制部材が
干渉区間に存在する場合においても、用紙規制部材を折
曲することにより、用紙案内部材は用紙規制部材との接
触を回避して開姿勢にすることが可能となる。
【0028】したがって、中間トレイ上の用紙規制部材
と用紙案内部材とが干渉する位置に中間トレイを設けて
も用紙案内部材を開姿勢にすることができるので、装置
本体の大きさを小さくすることができ、コスト低減を図
ることができる。
【0029】また、電源オフ時やCPU等のトラブル時
においても、自由に用紙規制部材を折曲することができ
るので、用紙規制部材を破損することなく、確実にジャ
ム処理ができる。
【0030】また、請求項4の構成によれば、用紙規制
部材を折曲した状態で中間トレイの引出や装着を行うと
きには、用紙規制部材と用紙案内部材とが接触してそれ
ぞれの部材を破損する可能性がある。しかし、本発明で
は、禁止手段が開姿勢における中間トレイの引出し又は
装着を禁止するので、用紙規制部材及び用紙案内部材の
破損を防止することができる。
【0031】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図6
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0032】本実施例の用紙給送装置を備えた画像形成
装置としての例えば複写機は、図1に示すように、装置
本体1の上部に画像形成部2を有し、下部には新しい用
紙を給紙するための給紙装置3を有している。また、こ
れら画像形成部2と給紙装置3との間には両面複写等に
際して片面に画像形成した用紙を一旦ストックするため
の中間トレイとしてのADU(Automatic Duplex Unit)
トレイ4が設けられている。
【0033】上記装置本体1内における側部には、用紙
を給紙装置3から画像形成部2へと搬送するための搬送
路5を形成すべく搬送ローラ6・6と用紙案内部材とし
てのペーパーガイド7とが設けられている。このペーパ
ーガイド7は、画像形成部2の直前に設けられており、
一端の支点8を中心として回動自在になっている。ま
た、ペーパーガイド7の他端には、ロック爪9が回転軸
10を中心として回動自在に設けられており、このロッ
ク爪9を装置本体1の受部11に掛止し得るようになっ
ている。
【0034】そして、ロック爪9を受部11に掛止した
ときには、閉姿勢として、ペーパーガイド7は用紙を画
像形成部2に案内する一方、上記回転軸10に併設され
ているレバー12を手動で回転操作してロック爪9の受
部11への掛止を解除することにより、ペーパーガイド
7は、支点8を中心として自重により下方向に回動し、
開姿勢となる。また、ペーパーガイド7をこの開姿勢か
ら元の閉姿勢に戻すときには、レバー12を持ち上げ操
作することにより行うことができる。
【0035】このように、ペーパーガイド7は、搬送路
5を搬送される用紙を画像形成部2に案内する閉姿勢
と、搬送路5の途中で用紙のジャムが発生したときに用
紙を取り出すための開姿勢とに切り替え可能となってい
る。なお、上記のジャム発生を検出するために、ペーパ
ーガイド7近傍にはジャム検出手段としてのジャムセン
サ13が設けられている。
【0036】一方、上記の搬送路5は、画像形成部2の
内部を通り、画像形成部2の通過後に複写済の用紙を排
出すべく装置本体1の他の側部にまで延びていると共
に、画像形成部2の通過後に分岐され分岐搬送路5aと
して上記ADUトレイ4に導かれている。
【0037】上記ADUトレイ4は、装置本体1の両側
端部に設けられたガイドレール20・20により装置本
体1の前側(図1の紙面表側)に引出し自在となってお
り、かつ着脱自在となっている。
【0038】ADUトレイ4の上部には載置台21が形
成されており、この載置台21には画像形成部2にて複
写された用紙が上記の分岐搬送路5aを通して搬送さ
れ、ストックされるようになっている。
【0039】上記の載置台21における搬送先端方向
(同図において右側)には、用紙規制部材としての移動
後端板22が立設されており、この移動後端板22は、
同図において左右方向に移動可能に形成されることによ
り、載置台21に搬送されてストックされた用紙の位置
を規制するようになっている。すなわち、移動後端板2
2は、ADUトレイ4にストックされる用紙サイズに応
じて最小サイズから最大サイズまで移動自在となってい
る。移動後端板22の移動は、移動後端板22の下端に
連結された駆動ベルト23が移動手段としてのパルスモ
ータ24にて駆動されることにより行われる。また、用
紙サイズの検出は、給紙装置3に設けられたサイズ検知
センサ33によって行われる。
【0040】上記のADUトレイ4の端部には、移動後
端板22がホームポジション位置Ph にあることを検出
するホームポジションセンサ(以下、単に「HPセン
サ」と称する)25が用紙の最大サイズ位置に設けられ
ている。
【0041】また、ADUトレイ4の用紙の有無を検出
する用紙検出センサ26が載置台21上に設けられてい
る。
【0042】さらに、移動後端板22は、用紙の最大収
納枚数よりも十分高く形成されていると共に、その上端
部は、くの字状に折曲されており、ストックされた用紙
が反り返った場合においても用紙をはみ出させない形状
となっている。
【0043】上記ADUトレイ4にストックされた用紙
は、載置台21の下側を搬送され、前記搬送路5と合流
し、再度画像形成部2に再供給される。
【0044】一方、上記構成の用紙給送装置における移
動後端板22の移動制御やその他の駆動制御等は、図2
に示すように、CPU(Central Processing Unit)30
によって行われる。すなわち、CPU30には、パルス
モータ24、本体表示部31、メインモータ32、サイ
ズ検知センサ33、ジャムセンサ13及びHPセンサ2
5等が接続され、このCPU30は用紙給送装置の通常
動作における制御を行うと共にジャム発生の場合におい
てもそれぞれを制御する。
【0045】上記の本体表示部31は装置本体1の上部
に設けられており(図1参照)、給紙装置3に設けられ
たサイズ検知センサ33の検出値による用紙サイズやジ
ャム発生の表示等を行う。
【0046】メインモータ32は、搬送路5の搬送ロー
ラ6・6を駆動するためのものである。
【0047】また、CPU30は、HPセンサ25の出
力信号と上記パルスモータ24とによって移動後端板2
2の位置を制御するようになっている。
【0048】上記の構成を有する用紙給送装置の通常動
作について以下に説明する。
【0049】図1に示すように、まず、給紙装置3に収
容された未使用の用紙が搬送路5を通って画像形成部2
まで搬送される。画像形成部2では、用紙が画像形成さ
れ、定着される。その後、用紙は装置本体1外に排出さ
れる。
【0050】一方、両面複写等の場合に、画像形成部2
を通過した用紙は、分岐搬送路5aを通してADUトレ
イ4に搬送され、ADUトレイ4の載置台21に一旦ス
トックされる。このとき、用紙を整った状態でストック
するために、CPU30は、給紙装置3内のサイズ検知
センサ33の出力信号により用紙サイズを判定し、移動
後端板22を用紙サイズに応じた位置に移動させる。こ
れにより、用紙の端部が移動後端板22に規制され、用
紙は再給紙位置に揃えられる。
【0051】用紙のADUトレイ4へのストック終了
後、CPU30からの指示によりADUトレイ4のAD
U給紙装置27により、用紙は搬送路5に合流され画像
形成部2に再給紙され、用紙の裏面又は同一面に画像が
形成され、その後、装置本体1外へ排出される。
【0052】ところで、従来では、ジャムが発生してペ
ーパーガイド7を開姿勢にした場合に、ADUトレイ4
の移動後端板22が図1に示す干渉区間Aに位置してい
る場合には、このペーパーガイド7が移動後端板22に
接触するため、ペーパーガイド7の開姿勢への回動の障
害となっていた。しかし、本実施例の用紙給送装置にお
いては、干渉制御手段としてのCPU30の制御によっ
てペーパーガイド7と移動後端板22との接触を回避す
べく移動後端板22が非干渉区間Bに移動されるように
なっている。
【0053】すなわち、CPU30は、図1に示すよう
に、ジャムが発生すると、ジャムセンサ13のジャム検
知信号に基づいて、通常の画像形成動作を停止し、干渉
区間Aに位置している移動後端板22を非干渉区間B内
の位置まで進出移動させる。
【0054】また、移動後端板22における非干渉区間
B内の位置までの移動が終了した時点で、CPU30
は、ジャムが発生したことを本体表示部31に表示させ
る。これによって、ユーザは障害なくペーパーガイド7
を開姿勢にすることができ、ジャム用紙を除去すること
ができる。
【0055】ここで、上記のCPU30における移動後
端板22の移動制御について、図3に示すフローチャー
トに基づいて詳細に説明する。
【0056】まず、CPU30は通常動作の制御を行っ
ており(S1)、ジャムが発生したかを絶えず監視して
いる(S2)。そして、ジャムが発生すると、CPU3
0は、搬送ローラ6・6を駆動するためのメインモータ
32を停止させる(S3)。
【0057】次いで、CPU30は、移動後端板22に
おけるホームポジション位置Ph に対する現在位置Pの
算出を行う(S4)。現在位置Pの算出に際して最大サ
イズの用紙長さをPmax とし現在複写しようとした用紙
長さをPx とすると、ホームポジション位置Ph を原点
0とした現在位置Pは、P=Pmax −Pxにて算出され
る。なお、本実施例では、最大サイズの用紙長さPmax
の位置とホームポジション位置Ph とが一致している場
合について例示している。
【0058】次に、現在位置Pから非干渉区間B内の退
避位置Tまでの移動距離Pj の算出を行う(S5)。移
動距離Pj の算出に際して最大サイズの用紙長さPmax
の位置から退避位置Tまでの距離をPp とすると、移動
距離Pj は、 Pj =P−Pp として算出される。ここで、Pj が負の場合には、移動
後端板22はホームポジション位置Ph から離れる方向
に移動することを示し、Pj が正の場合には、移動後端
板22はホームポジション位置Ph に近づく方向に移動
することを示す。
【0059】次いで、上記の移動距離Pj の算出に基づ
き、CPU30はパルスモータ24を駆動させて移動後
端板22を現在位置Pから非干渉区間B内の退避位置T
まで移動させる(S6)。次いで、本体表示部31にジ
ャム発生の表示を行う(S7)。この表示によって、ユ
ーザはジャムが発生したことを知り、ペーパーガイド7
のレバー12を手動で回転操作してロック爪9の受部1
1への掛止を解除し、ペーパーガイド7を開姿勢にす
る。このとき、移動後端板22は非干渉区間Bに移動し
ているので、ペーパーガイド7は移動後端板22に接触
することなく開姿勢となる。この状態で、ユーザはAD
Uトレイ4の上側から搬送路5上にあるジャム用紙を取
り出す。その後、レバー12を手動で押し上げてロック
爪9を受部11に掛止することにより、ペーパーガイド
7は元の閉姿勢となり、再スタート可能状態となる。
【0060】次いで、CPU30は、再スタート可能状
態であるか否かを判断し(S8)、再スタートの信号入
力がなされて再スタート可能状態であると判断した場合
には、移動後端板22を元の現在位置Pの所まで移動さ
せる(S9)。
【0061】上記のCPU30の制御によって、ジャム
が発生しかつ移動後端板22がペーパーガイド7の干渉
区間Aに存在する場合においても、移動後端板22を非
干渉区間Bに移動させて、ジャム用紙を容易に除去する
ことができる。
【0062】ところで、上記の制御において、ADUト
レイ4に用紙が既にストックされており、その用紙サイ
ズによっては移動後端板22が干渉区間Aに位置する場
合に、移動後端板22における非干渉区間B内の退避位
置Tへの移動が問題となる。
【0063】この場合には、図4に示すように、移動後
端板22は用紙をADUトレイ4の載置台21上で変形
させた状態で退避位置Tへ移動する。そして、ジャム用
紙の除去処理後、複写の再スタート時に移動後端板22
は元の現在位置Pの所まで移動し、この時、用紙も用紙
の有するコシ及び自重により元の状態に戻る。したがっ
て、この方式では、ADUトレイ4の収容枚数及びサイ
ズは用紙が用紙の有するコシ及び自重により元の状態に
戻る範囲に制限されるので、用紙の種類について制限さ
れる。
【0064】このように、本実施例の複写機の用紙給送
装置は、搬送路5に用紙のジャムが発生したときには、
CPU30は、ジャムセンサ13のジャム検出信号に基
づいて、パルスモータ24を駆動して移動後端板22を
非干渉区間Bに移動させる。
【0065】したがって、ジャム用紙を除去するために
ペーパーガイド7を閉姿勢から開姿勢にするときには、
ADUトレイ4上の移動後端板22は非干渉区間Bに存
在している。このため、ペーパーガイド7を閉姿勢から
開姿勢にするに際して障害物が無くなるので、問題なく
ペーパーガイド7を閉姿勢から開姿勢にすることがで
き、これによってジャム用紙の取り出しを容易に行うこ
とができる。
【0066】この結果、ADUトレイ4上の移動後端板
22とペーパーガイド7とが干渉する位置にADUトレ
イ4を設けてもペーパーガイド7を開姿勢にすることが
できるので、装置本体1の大きさを小さくすることがで
き、コスト低減を図ることができる。
【0067】また、ペーパーガイド7と移動後端板22
との干渉を防止するために、単にソフトウェアの変更だ
けで足りるので、新たな部品を追加し構造を複雑化させ
ることがない。
【0068】なお、上記の実施例においては移動後端板
22の退避位置Tを、非干渉区間B内の任意の位置に設
定しているが、必ずしもこれに限定されず、例えば、A
DUトレイ4に用紙が存在する場合には、非干渉区間B
内で用紙が上述のように変形しないように、用紙のサイ
ズに応じて退避位置Tを制限することも可能である。
【0069】上記の制御を行う場合には、図5に示すよ
うに、CPU30はADUトレイ4における用紙検知セ
ンサ26の出力によりADUトレイ4上の用紙の有無を
判断し、かつサイズ検知センサ33の出力により用紙サ
イズを検出してから移動後端板22の移動制御を行う。
この制御を図6に示すフローチャートに基づいて説明す
る。
【0070】まず、CPU30は、前記フローチャート
のS1〜S4と同様に通常動作中にジャムが発生すると
メインモータ32を停止して、現在位置Pの算出を行う
(S11〜S14)。
【0071】次いで、用紙検知センサ26の出力により
ADUトレイ4に用紙が有るか否かを判断する(S1
5)。ADUトレイ4に用紙が存在しない場合には、前
記フローチャートのS5〜S9に示したと全く同じ工程
で、現在位置Pから非干渉区間B内の退避位置Tまでの
移動距離Pj の算出を行い(S16)、移動後端板22
を現在位置Pから非干渉区間B内の退避位置Tまで移動
させ(S17)、本体表示部31にジャム発生の表示を
行う(S18)。その後、ジャム用紙が取り除かれ、再
スタート可能状態であるかを判断し(S19)、再スタ
ート可能状態と判断した場合には、移動後端板22を元
の現在位置Pの所まで移動させる(S20)。
【0072】一方、S15でADUトレイ4に用紙が存
在する場合には、CPU30は、現在位置Pと、干渉区
間Aと非干渉区間Bとの境界位置Pn との中間位置Pc
までの距離Pk を算出する(S21)。すなわち、距離
Pk の算出は、 Pk =(P−Pn)/2 にて行われる。
【0073】そして、距離Pk が正であるか否かを判断
し(S22)、距離Pk が正であれば、CPU30はパ
ルスモータ24を駆動して移動後端板22をこの中間位
置Pc に移動させる(S23)。その後、S18に移行
してジャム発生の表示を行う。
【0074】一方、S22で距離Pk が負であれば、非
干渉区間B内でかつ用紙の存在しない区間が無いことを
示すので、このときにはCPU30は移動後端板22の
移動は行わずにS18に移行してジャム発生の表示を行
う。そして、例えば、干渉区間A内の移動後端板22に
対して当接しないようにしてペーパーガイド7を開けて
ジャム用紙を取り除くか、又はその他の方法、例えば、
搬送ローラ6・6等に取り付けられた図示しないノブに
よりユーザが手動で搬送ローラ6・6を駆動させる等の
方法により、ジャム用紙を装置本体1外へ排出する。そ
の後再スタート可能状態になると(S19)、CPU3
0は移動後端板22を現在位置Pに戻すようになってい
る。
【0075】このように、用紙検知センサ26の出力に
よるADUトレイ4上の用紙の有無の判断とサイズ検知
センサ33の出力による用紙サイズの検出とを行った後
に、移動後端板22の移動制御を行うことによって、A
DUトレイ4上の用紙を変形させずに移動後端板22を
移動させ、ペーパーガイド7を開姿勢にすることができ
る。また、用紙を変形させることがないので、移動後端
板22を強制的に用紙に押圧させることによるパルスモ
ータ24の負荷が大きくなることを防止し、これによっ
て、パルスモータ24の大容量化を回避することができ
る。
【0076】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図7及
び図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。な
お、説明の便宜上、前記の実施例1の図面に示した部材
と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0077】前記の用紙給送装置では、移動後端板22
をホームポジション位置Ph に移動した場合においても
ペーパーガイド7を開姿勢にすると移動後端板22と接
触する場合について説明したが、図7に示すように、移
動後端板22がホームポジション位置Ph に存在すると
きには、ペーパーガイド7が移動後端板22と接触せ
ず、非干渉区間となる場合、又はその様にホームポジシ
ョン位置Ph を形成できる場合がある。この場合には、
ジャムが発生したときにはCPU30の制御として無条
件に移動後端板22をホームポジション位置Ph に移動
すれば良いことになる。
【0078】この制御について、図8に示すフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0079】まず、CPU30は、実施例1のフローチ
ャートのS1〜S3と同様に通常動作中にジャムが発生
するとメインモータ32を停止させる(S31〜S3
3)。
【0080】次いで、CPU30はパルスモータ24を
駆動させて移動後端板22をホームポジション方向へ移
動させ(S34)、ホームポジション検出手段としての
HPセンサ25にて移動後端板22がホームポジション
位置Ph に到達したかを判断する(S35)。そして、
移動後端板22がホームポジション位置Ph に到達した
時点でパルスモータ24を停止する(S36)。
【0081】次いで、本体表示部31にジャム発生の表
示を行う(S37)。
【0082】これによって、ユーザは、ジャム用紙の除
去に際してペーパーガイド7を移動後端板22に接触さ
せることなく開姿勢にすることができる。
【0083】その後、CPU30は、ジャム用紙が取り
除かれ、再スタート可能状態か否かを判断し(S3
8)、再スタート可能状態と判断した場合には、移動後
端板22を元の現在位置Pの所まで移動させる(S3
9)。
【0084】このように、本実施例の複写機の用紙給送
装置は、ADUトレイ4上にストック可能な最大サイズ
位置外であってかつペーパーガイド7近傍に設定される
移動後端板22のホームポジション位置Phが非干渉区
間となるように形成されている。すなわち、このように
形成するためには、ペーパーガイド7とADUトレイ4
との高さ方向の間隔を少し大きくすると共に、ペーパー
ガイド7の支点8の近傍にホームポジション位置Phを
設定することにより移動後端板22を非干渉区間内とす
ることが可能となる。また、移動後端板22がホームポ
ジション位置Phに到達したか否かについては、HPセ
ンサ25にて検出することができる。
【0085】これにより、移動後端板22ホームポジシ
ョン位置Phに移動してペーパーガイド7を開姿勢にす
ることができる。
【0086】また、ADUトレイ4上の用紙サイズに応
じて移動後端板22を非干渉区間Bに移動する方法で
は、条件判定が多くなり、制御が複雑になる。特に、用
紙サイズが大きくなると用紙の領域外での非干渉区間B
が狭くなるか又は無くなる場合がでてくる。
【0087】しかし、本実施例では、用紙サイズに関係
なく無条件に、かつ複雑な制御を行うことなく容易に移
動後端板22を非干渉区間に移動させて、ペーパーガイ
ド7を開姿勢にすることができる。すなわち、用紙検出
センサ26やサイズ検知センサ33の信号を必要としな
いので、静電ノイズや上記用紙検出センサ26やサイズ
検知センサ33の故障に左右されない。
【0088】〔実施例3〕本発明の他の実施例を図9な
いし図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。
なお、説明の便宜上、前記の実施例1及び実施例2の図
面に示した部材と同一の機能を有する部材については、
同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0089】前記実施例1及び実施例2では、ジャムが
発生したときにCPU30によって自動的に移動後端板
22がペーパーガイド7の非干渉区間Bに移動する構造
となっていたが、この方法では、例えば、電源オフ時や
CPU30の故障があったときには移動後端板22を移
動できないという問題点を有している。
【0090】そこで、本実施例の用紙給送装置では、図
9に示すように、用紙規制部材としての移動後端板40
における載置台21表面近傍に回転軸41を設け、移動
後端板40を回転可能に形成し、移動後端板40を折曲
し得るようになっている。
【0091】これによって、用紙案内部材としてのペー
パーガイド7と移動後端板40との干渉区間Aにおい
て、非干渉区間Bと同じ開姿勢又は同程度の開姿勢をと
ることが可能となる。
【0092】また、上記のペーパーガイド7を開姿勢に
するときに、ペーパーガイド7が移動後端板40の先端
部を押圧し、これにより移動後端板40が折曲されるの
で、移動後端板40は上記ペーパーガイド7の開姿勢に
連動して折曲状態になることができる。さらに、同図に
示すように、移動後端板40には、回転軸41にキック
バネ41aが設けられているので、ペーパーガイド7を
再び閉姿勢にしたときには、このキックバネ41aの付
勢力によって、移動後端板40は自動的に元の自立状態
に復帰することができるようになっている。
【0093】このように、本実施例の複写機の用紙給送
装置では、移動後端板40は折曲自在に形成されている
ので、移動後端板40が干渉区間Aに存在する場合にお
いても、移動後端板40を折曲することにより、ペーパ
ーガイド7は移動後端板40との接触を回避して開姿勢
にすることができる。
【0094】したがって、中間トレイとしてのADUト
レイ4上の移動後端板40とペーパーガイド7とが干渉
する位置にADUトレイ4を設けてもペーパーガイド7
を開姿勢にすることができるので、装置本体1の大きさ
を小さくすることができ、コスト低減を図ることができ
る。
【0095】また、電源オフ時やCPU等のトラブル時
においても、自由に移動後端板40を折曲することがで
きるので、移動後端板40を破損させることなく、確実
にジャム処理ができる。
【0096】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能で
ある。例えば、上記実施例では、移動後端板40におけ
る回転軸41は、載置台21表面近傍としているが、必
ずしもこれに限らず、図10に示すように、ADUトレ
イ4における最大収容用紙枚数の高さHよりも高い位置
に設けることが可能である。
【0097】例えば、用紙の一枚の厚みが0.1mmで
ADUトレイ4での最大収容枚数が50枚であるとする
と、最大収容枚数分の高さHは5mmとなるため、回転
軸41を載置台21表面から例えば10mmの高さ位置
に設ける。なお、このように形成してもペーパーガイド
7を開姿勢とほぼ同様の位置まで開放できるようになっ
ている。
【0098】これにより、移動後端板40の折曲に際し
てADUトレイ4の用紙が破損することを防止し、用紙
の積載状態を崩さずにペーパーガイド7を開姿勢にする
ことができる。さらに、ペーパーガイド7の先端部及び
移動後端板40の折曲部が用紙に接触して規定の位置ま
で移動しにくくなるのを防止することができる。
【0099】また、上記実施例では、ペーパーガイド7
を開姿勢にした状態でADUトレイ4を引出し、その
後、ジャム用紙を除去した後、ADUトレイ4を再度装
着した場合に、移動後端板40がペーパーガイド7に接
触して移動後端板40を破損させるおそれがある。
【0100】そこで、この移動後端板40の破損を防止
するために、図11(a)(b)に示すように、ADU
トレイ4の奥端に装着防止立設板42を設けることが可
能である。
【0101】この装着防止立設板42は、ペーパーガイ
ド7を開姿勢にしたときに、このペーパーガイド7のレ
バー12に接触する高さに形成されている。したがっ
て、ペーパーガイド7の閉姿勢においては、ペーパーガ
イド7は全く装着防止立設板42に接触しない。
【0102】これにより、ADUトレイ4を装着すると
きに、この装着防止立設板42がペーパーガイド7のレ
バー12に接触してADUトレイ4の挿入を阻止するこ
とにより、移動後端板40はペーパーガイド7に接触し
ない。このため、移動後端板40の破損を防止すること
ができる。
【0103】また、さらに安全にするため、ペーパーガ
イド7が開姿勢になっているときには、ADUトレイ4
の引出しを防止することも可能である。
【0104】このADUトレイ4の引出しを防止するた
めの構造としては、例えば、図12(a)(b)に示す
ように、ADUトレイ4の奥端に引出防止立設板43を
設けることが可能である。なお、この引出防止立設板4
3は必ずしもADUトレイ4の奥端に限らず、移動後端
板40の奥方であればよい。また、引出防止立設板43
の高さは、ペーパーガイド7の開姿勢の状態でペーパー
ガイド7に当接する高さとなっており、閉姿勢において
は、引出防止立設板43は全くペーパーガイド7に接触
しないので、全く問題なくADUトレイ4を引き出すこ
とができる。
【0105】これにより、ペーパーガイド7の開姿勢の
状態でADUトレイ4を引き出そうとすると、引出防止
立設板43がペーパーガイド7の奥方側面に当接するの
で、それ以上のADUトレイ4の引出しが阻止される。
これにより、移動後端板40の破損を防止することがで
きる。
【0106】このように、移動後端板40を折曲した状
態でADUトレイ4の引出や装着を行うときには、移動
後端板40とペーパーガイド7とが接触してそれぞれの
部材を破損する可能性がある。しかし、本実施例では、
禁止手段としての装着防止立設板42や引出防止立設板
43が開姿勢におけるADUトレイ4の引出し又は装着
を禁止するので、移動後端板40及びペーパーガイド7
の破損を防止することができる。
【0107】
【発明の効果】請求項1の発明の画像形成装置の用紙給
送装置は、以上のように、ジャム検出手段のジャム検出
信号に基づいて、移動手段を駆動して上記用紙規制部材
を非干渉区間に移動させる干渉制御手段が設けられてい
る構成である。
【0108】これにより、ジャム用紙を除去するために
用紙案内部材を閉姿勢から開姿勢にするときには、中間
トレイ上の用紙規制部材は非干渉区間に存在している。
このため、用紙案内部材を閉姿勢から開姿勢にするに際
して障害物が無くなるので、問題なく用紙案内部材を閉
姿勢から開姿勢にすることができ、これによってジャム
用紙の取り出しを容易に行うことができる。
【0109】この結果、中間トレイ上の用紙規制部材と
用紙案内部材とが干渉する位置に中間トレイを設けても
用紙案内部材を開姿勢にすることができるので、装置本
体の大きさを小さくすることができ、コスト低減を図る
ことができる。
【0110】また、用紙案内部材と用紙規制部材との干
渉を防止するために、単にソフトウェアの変更だけで足
りるので、新たな部品を追加し構造を複雑化させること
がないという効果を奏する。
【0111】請求項2の発明の画像形成装置の用紙給送
装置は、以上のように、請求項1記載の発明の画像形成
装置の用紙給送装置において、用紙規制部材がホームポ
ジション位置にあることを検出するホームポジション検
出手段を設けると共に、中間トレイ上にストック可能な
最大サイズ位置外であってかつ用紙案内部材近傍に設定
されるホームポジション位置が非干渉区間となるように
形成されている構成である。
【0112】これにより、用紙規制部材をホームポジシ
ョン位置に移動して用紙案内部材を開姿勢にすることが
できる。
【0113】また、中間トレイ上の用紙サイズに応じて
用紙規制部材を非干渉区間に移動する方法では、条件判
定が多くなり、制御が複雑になる。特に、用紙サイズが
大きくなると用紙の領域外での非干渉区間が狭くなるか
又は無くなる場合がでてくる。しかし、本発明では、用
紙サイズに関係なく無条件に、かつ複雑な制御を行うこ
となく容易に用紙規制部材を非干渉区間に移動させて、
用紙案内部材を開姿勢にすることができるという効果を
奏する。
【0114】請求項3の発明の画像形成装置の用紙給送
装置は、以上のように、中間トレイ上に設けられた用紙
規制部材は、干渉区間での用紙案内部材との接触を回避
すべく折曲自在に形成されている構成である。
【0115】これにより、用紙規制部材は折曲自在に形
成されているので、用紙規制部材が干渉区間に存在する
場合においても、用紙規制部材を折曲することにより、
用紙案内部材は用紙規制部材との接触を回避して開姿勢
にすることが可能となる。
【0116】したがって、中間トレイ上の用紙規制部材
と用紙案内部材とが干渉する位置に中間トレイを設けて
も用紙案内部材を開姿勢にすることができるので、装置
本体の大きさを小さくすることができ、コスト低減を図
ることができる。
【0117】また、電源オフ時やCPU等のトラブル時
においても、自由に用紙規制部材を折曲することができ
るので、用紙規制部材を破損することなく、確実にジャ
ム処理ができるという効果を奏する。
【0118】請求項4の発明の画像形成装置の用紙給送
装置は、以上のように、請求項3記載の発明の画像形成
装置の用紙給送装置において、中間トレイは引出し自在
に設けられると共に、用紙案内部材の開姿勢における中
間トレイの引出し又は装着を禁止するための禁止手段が
設けられている構成である。
【0119】これにより、用紙規制部材を折曲した状態
で中間トレイの引出や装着を行うときには、用紙規制部
材と用紙案内部材とが接触してそれぞれの部材を破損す
る可能性があるが、本発明では、禁止手段が開姿勢にお
ける中間トレイの引出し又は装着を禁止するので、用紙
規制部材及び用紙案内部材の破損を防止することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における複写機の用紙給送装
置の全体を示す構造図である。
【図2】上記用紙給送装置における制御部の構造を示す
ブロック図である。
【図3】上記用紙給送装置におけるCPUの移動後端板
を移動するための制御を示すフローチャートである。
【図4】上記用紙給送装置においてADUトレイに用紙
がストックされている場合に、その用紙を変形させて移
動後端板を移動する状態を示す説明図である。
【図5】上記ADUトレイに用紙がストックされている
場合において、移動後端板を移動する制御部の構造を示
すブロック図である。
【図6】上記ADUトレイに用紙がストックされている
場合において、移動後端板を移動するための制御を示す
フローチャートである。
【図7】本発明の他の実施例における用紙給送装置にお
いて、移動後端板を非干渉区間であるホームポジション
位置に移動させる状態を示す説明図である。
【図8】上記の移動後端板を非干渉区間であるホームポ
ジション位置に移動させる制御を示すフローチャートで
ある。
【図9】本発明のさらに他の実施例における用紙給送装
置を示すものであり、折曲可能に形成した移動後端板を
示す構造図である。
【図10】上記の用紙給送装置において折曲高さを用紙
の最大ストック高さ以上に形成した移動後端板を示す構
造図である。
【図11】上記の用紙給送装置において、引出し自在の
ADUトレイの装着を防止するための装着防止立設板を
示す構造図であり、(a)は部分正面図、(b)は側面
図である。
【図12】上記の用紙給送装置において、引出し自在の
ADUトレイの引出しを防止するための引出防止立設板
を示す構造図であり、(a)は部分正面図、(b)は側
面図である。
【図13】従来例を示すものであり、用紙給送装置を備
えた複写機を示す構造図である。
【図14】他の従来例を示すものであり、ADUトレイ
を引出した後にペーパーガイドを開姿勢にする状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
2 画像形成部 3 給紙装置 4 ADUトレイ(中間トレイ) 5 搬送路 7 ペーパーガイド(用紙案内部材) 13 ジャムセンサ(ジャム検出手段) 22 移動後端板(用紙規制部材) 24 パルスモータ(移動手段) 25 ホームポジションセンサ(ホームポジション検
出手段) 26 用紙検出センサ 30 CPU(干渉制御手段) 33 サイズ検知センサ 42 装着防止立設板(禁止手段) 43 引出防止立設板(禁止手段) A 干渉区間 B 非干渉区間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−283764(JP,A) 特開 昭59−211067(JP,A) 特開 昭57−90660(JP,A) 特開 平4−162052(JP,A) 特開 平5−8902(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 43/04 G03G 15/00 526

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】用紙を搬送する搬送路と、上記搬送路中の
    用紙のジャムを検出するジャム検出手段と、上記搬送路
    の一部を形成し、かつ搬送路中を搬送される用紙を画像
    形成部に案内する閉姿勢と搬送路中のジャム用紙を除去
    可能とする開姿勢とに切り替え可能に設けられる用紙案
    内部材と、画像形成部から搬出された用紙を再度上記搬
    送路を経て画像形成部に搬送すべく一旦ストックする中
    間トレイと、この中間トレイ上に設けられてストックさ
    れた用紙をサイズに応じた位置に規制する用紙規制部材
    と、上記用紙規制部材をサイズに応じた規制位置に移動
    させる移動手段とを有し、上記用紙案内部材を開姿勢に
    したときに、規制位置における用紙規制部材が用紙案内
    部材に対して接触状態となる干渉区間と用紙案内部材に
    対して非接触状態となる非干渉区間とが形成される画像
    形成装置の用紙給送装置において、 上記ジャム検出手段のジャム検出信号に基づいて、移動
    手段を駆動して上記用紙規制部材を非干渉区間に移動さ
    せる干渉制御手段が設けられていることを特徴とする画
    像形成装置の用紙給送装置。
  2. 【請求項2】用紙規制部材がホームポジション位置にあ
    ることを検出するホームポジション検出手段を設けると
    共に、中間トレイ上にストック可能な最大サイズ位置外
    であってかつ用紙案内部材近傍に設定されるホームポジ
    ション位置が非干渉区間となるように形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の用紙給送
    装置。
  3. 【請求項3】用紙を搬送する搬送路と、上記搬送路中の
    用紙のジャムを検出するジャム検出手段と、上記搬送路
    の一部を形成し、かつ搬送路中を搬送される用紙を画像
    形成部に案内する閉姿勢と搬送路中のジャム用紙を除去
    可能とする開姿勢とに切り替え可能に設けられる用紙案
    内部材と、画像形成部から搬出された用紙を再度上記搬
    送路を経て画像形成部に搬送すべく一旦ストックする中
    間トレイと、この中間トレイ上に設けられてストックさ
    れた用紙をサイズに応じた位置に規制する用紙規制部材
    と、上記用紙規制部材をサイズに応じた規制位置に移動
    させる移動手段とを有し、上記用紙案内部材を開姿勢に
    したときに、規制位置における用紙規制部材が用紙案内
    部材に対して接触状態となる干渉区間と用紙案内部材に
    対して非接触状態となる非干渉区間とが形成される画像
    形成装置の用紙給送装置において、 上記の中間トレイ上に設けられた用紙規制部材は、干渉
    区間での用紙案内部材との接触を回避すべく折曲自在に
    形成されていることを特徴とする画像形成装置の用紙給
    送装置。
  4. 【請求項4】上記中間トレイは引出し自在に設けられる
    と共に、用紙案内部材の開姿勢における中間トレイの引
    出し又は装着を禁止するための禁止手段が設けられてい
    ることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置の用紙
    給送装置。
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