JP3195556B2 - 時間計数回路及びパルス信号生成方法 - Google Patents

時間計数回路及びパルス信号生成方法

Info

Publication number
JP3195556B2
JP3195556B2 JP02865597A JP2865597A JP3195556B2 JP 3195556 B2 JP3195556 B2 JP 3195556B2 JP 02865597 A JP02865597 A JP 02865597A JP 2865597 A JP2865597 A JP 2865597A JP 3195556 B2 JP3195556 B2 JP 3195556B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
inverter
output
differential inverter
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02865597A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09297189A (ja
Inventor
裕 寺田
馨一 楠本
昭 松澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP02865597A priority Critical patent/JP3195556B2/ja
Publication of JPH09297189A publication Critical patent/JPH09297189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3195556B2 publication Critical patent/JP3195556B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルス信号のパル
ス間隔等の時間を測定する時間計数回路に関する。
【0002】
【従来の技術】パルス信号のパルス間隔等の時間を測定
する時間計数回路は、デジタル通信等への利用が期待さ
れている。近年、時間計数回路は、CMOSトランジス
タによって構成することにより他のデジタル回路と同じ
チップ上に配することが可能となっている。これは、半
導体デバイスのコストを大幅に削減する。
【0003】また、時間計数回路は、更なる精度の向上
及び動作の安定化により、FM波の復調、LSIのバス
信号の復調等様々な分野への応用が考えられる。特に、
微小時間を正確且つ安定して測定できる時間計数回路を
LSIのバス数を大幅に削減するために利用することが
期待されている。
【0004】図11は従来の時間計数回路の一例を示す
構成図である。図11において、51はインバータリン
グ、52は保持回路列、53は信号変換手段、54は時
間差演算回路、55aはカウンタ、55bはカウンタ出
力保持回路である。また、パルス信号入力端子からは測
定対象のパルス信号が入力され、演算結果出力端子から
は入力されたパルス信号のパルス間隔を表すデータが出
力される。
【0005】図11に示した時間計数回路は、2つのイ
ンバータからなる複数の遅延回路と3つのインバータか
らなる1つの遅延回路(図11における最終段)とをリ
ング状に接続することにより構成されたインバータリン
グ51を用いている。インバータリング51は、奇数個
のインバータにより構成されているので、いわゆる発振
が起こり、信号の遷移が時間の経過と共に順次動いてい
きインバータリング51を循環する。したがって、各遅
延回路の出力電圧の変化を見ることにより、時間を測定
することができる。
【0006】インバータリング51を構成する各遅延回
路の出力信号は、測定対象のパルス信号が立ち上がる
と、保持回路列52を構成するフリップフロップ(F
F)によってそれぞれ保持され、信号変換手段53に出
力される。信号変換手段53は、保持回路列52の出力
信号をデータに変換し、時間差演算回路54に出力す
る。また、カウンタ55aは、インバータリング51に
おける信号の遷移の周回数を計数し、計数データをカウ
ンタ出力保持回路55bを介して時間差演算回路54に
出力する(電子情報通信学会、信学技報、ICD93−
77(1993−08)、“時間/数値変換LSI”参
照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
時間計数回路には以下のような問題がある。
【0008】インバータリングが発振するためには、イ
ンバータの個数は奇数であることが必須条件である。ま
た、信号処理回路の構成を簡易にするためには、遅延回
路の段数は2のべき乗であることが好ましい。このた
め、従来の時間計数回路では、図11に示すように、イ
ンバータリングは回路構成の異なる遅延回路によって構
成されることになる。
【0009】ところが、この場合、各段の遅延回路にお
ける信号遅延時間を全て等しくすることは困難である。
また、各段の遅延回路における信号遅延時間が全て等し
くなるように設計したとしても、電源電圧が変動した場
合、回路構成の異なる遅延回路では信号遅延時間の変動
にばらつきが生じ、結果として信号遅延時間が異なるこ
とになる。
【0010】ここで、1つのインバータを1つの遅延回
路と見なして時間計数を行うことが考えられる。すなわ
ち、インバータリングを構成する全てのインバータの出
力端子に保持回路を接続し、各保持回路の出力信号を用
いて時間計数を行うのである。
【0011】図12(a)は奇数個の同一のインバータ
からなるインバータリングを構成する各段のインバータ
の出力信号の時間変化を示す図である。図12(a)に
おいて、第2段インバータの出力信号は第1段インバー
タの出力信号が立ち上がってから時間t1 を経過した後
に立ち下がるものとする。すなわち、第2段インバータ
における遅延時間をt1 とする。同様に、第3段〜第7
段のインバータにおける遅延時間を、それぞれt2 〜t
6 としている。
【0012】ここで、時刻T1 において、測定対象のパ
ルス信号が立ち上がったとする。このとき、第1段イン
バータの出力信号及び第2段インバータの出力信号の論
理レベルが共に“H”レベルになり、連続している。ま
た、時刻T2 において、測定対象のパルス信号が再び立
ち上がったとする。このとき、第6段インバータの出力
信号及び第7段インバータの出力信号の論理レベルが共
に“L”レベルになり、連続している。このことから、
インバータリングを循環する信号の遷移は、時刻T1
ら時刻T2 の間に、第1段インバータから第6段インバ
ータまで進んだことがわかる。
【0013】信号の遷移が第1段インバータから第6段
インバータまで進むのに要する時間は、第2〜第6イン
バータの遅延時間の和によって求められ、(t1 +t2
+t3 +t4 +t5 )である。したがって、パルス幅を
表す時間(T2 −T1 )は(t1 +t2 +t3 +t4
5 )と求められる。ここで、各インバータの一段当た
りの遅延時間が全て1nsであるとすると、t1 =t2
=t3 =t4 =t5 =1nsなので、時間(T2
1 )=5nsとなる。
【0014】ここで、インバータリングによって時刻T
1 として認識される時間の幅は、第2段インバータの遅
延時間t1 に等しい。また、時刻T2 として認識される
時間の幅は、第7段インバータの遅延時間t6 に等し
い。したがって、各インバータ一段当たりの遅延時間が
等しいときは、その遅延時間を時間刻みとしてパルス幅
を測定することができる。
【0015】ところが実際には、各インバータの遅延時
間を等しくすることは必ずしも容易ではない。容易では
ない理由の1つは、インバータの出力信号の立ち上がり
時間と立ち下がり時間とは必ずしも等しくならない、と
いうことである。
【0016】インバータがCMOSインバータである場
合、PMOSトランジスタのしきい値電圧の設定とNM
OSトランジスタのしきい値電圧の設定とは、異なる工
程で行われる。また、インバータの出力電圧の立ち上が
り時間は、主としてPMOSトランジスタのしきい値電
圧によって決定され、インバータの出力電圧の立ち下が
り時間は、主としてNMOSトランジスタのしきい値電
圧によって決定される。したがって、インバータの出力
電圧の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが異なるの
は、製造工程に由来して起こることであり、通常の現象
である。
【0017】図12(b)は、インバータの出力信号の
立ち上がり時間と立ち下がり時間とが異なるとき、各段
のインバータにおける遅延時間が異なることを説明する
ための図である。図12(b)において、横軸は時間、
縦軸は電圧であり、電圧VDDは電源電圧を示し、電圧V
T は各インバータに接続された保持回路のしきい値電圧
を示す。実線のグラフはインバータリングを構成する各
インバータの出力信号の変化を示しており、グラフの立
ち上がり又は立ち下がりの箇所に記した数字はインバー
タの段数を示している。保持回路は、入力電圧がしきい
値電圧VT より高いとき論理レベル“1”として保持す
る一方、しきい値電圧VT より低いとき論理レベル
“0”として保持する。
【0018】図12(b)に示すように、インバータの
出力信号の立ち上がり時間よりも立ち下がり時間の方が
長いとき、遅延時間t1 、t3 及びt5 は1nsよりも
長くなり、t2 ,t4 及びt6 は1nsよりも短くな
る。
【0019】例えば、t1 =t3 =t5 =1.5ns、
2 =t4 =t6 =0.5nsになったとすると、時刻
1 として認識される時間の幅は1.5nsとなり、時
刻T2 として認識される時間の幅は0.5nsとなって
しまう。これは、時間の測定精度が一定ではないことを
意味する。
【0020】また仮に、立ち上がり時間と立ち下がり時
間とが等しいインバータリングが製造できたとしても、
実際には電源電圧変動や温度変化によって保持回路のし
きい値電圧が変動するので、各段のインバータの遅延時
間は一定しない。この問題を回避するためには、電源電
圧変動や温度変化を検知してインバータリングを制御す
る手段が時間計数回路内に必要になるが、その分回路規
模が大きくなり、消費電力も増大する。
【0021】前記の問題に鑑み、本発明は、時間の測定
精度が高く、而も消費電力が低く且つ回路規模の小さい
時間計数回路を提供することを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明が講じた解決手段は、時間計数回
路として、奇数個の差動インバータを、各々の正転出力
端子と次段の差動インバータの反転入力端子とを接続す
ると共に各々の反転出力端子と次段の差動インバータの
正転入力端子とを接続して,リング状に接続することに
よって構成され、発振によって信号の遷移が循環する差
動インバータリングと、前記差動インバータリングにお
ける奇数段の差動インバータの正転出力信号及び偶数段
の差動インバータの反転出力信号からなる第1の信号
群,及び前記差動インバータリングにおける奇数段の差
動インバータの反転出力信号及び偶数段の差動インバー
タの正転出力信号からなる第2の信号群の少なくとも一
方を入力とし、この第1及び第2の信号群の少なくとも
一方を基にして、前記差動インバータリングにおける一
の時刻の信号の遷移の位置を求める計数手段とを備えて
いるものである。
【0023】請求項1の発明により、差動インバータリ
ングは発振しているので、ある段の差動インバータの正
転出力信号が立ち上がり反転出力信号が立ち下がると、
差動インバータにおける遅延時間を経た後、次段の差動
インバータの正転出力信号が立ち下がり反転出力信号が
立ち上がる。第1の信号群は奇数段の差動インバータの
正転出力信号及び偶数段の差動インバータの反転出力信
号からなるので、第1の信号群の各信号は時間と共に順
次立ち上がっていく又は立ち下がっていく。また、第2
の信号群は奇数段の差動インバータの反転出力信号及び
偶数段の差動インバータの正転出力信号からなるので、
第2の信号群の各信号は時間と共に順次立ち上がってい
く又は立ち下がっていく。ここで、各差動インバータは
同じ構成からなり遅延時間は各々等しいものとすると、
第1の信号群の各信号は一定の時間間隔で順に立ち上が
る又は立ち下がることになり、第2の信号群の各信号も
また、一定の時間間隔で順に立ち上がる又は立ち下がる
ことになる。したがって、計数手段によって第1及び第
2の信号群の少なくとも一方から前記差動インバータリ
ングにおける一の時刻の信号の遷移の位置を検出するこ
とにより、差動インバータの出力信号の立ち上がり時間
と立ち下がり時間とが異なっても精度の高い時間データ
を求めることができる。
【0024】そして、請求項2の発明では、前記請求項
1における計数手段は、前記第1及び第2の信号群を入
力とし、前記第1及び第2の信号群のうち各信号が順に
立ち上がる信号群を選択し、選択した信号群を基にして
前記差動インバータリングにおける一の時刻の信号の遷
移の位置を求めるものとする。
【0025】請求項2の発明により、計数手段は、前記
第1及び第2の信号群のうち各信号が順に立ち上がる信
号群を選択することにより一定の時間間隔で順に立ち上
がる信号群を得ることができるので、差動インバータの
出力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが異なっ
ても精度の高い時間データを常に求めることができる。
【0026】また、請求項3の発明では、前記請求項1
における計数手段は、前記第1及び第2の信号群を入力
とし、前記第1及び第2の信号群のうち各信号が順に立
ち下がる信号群を選択し、選択した信号群を基にして前
記差動インバータリングにおける一の時刻の信号の遷移
の位置を求めるものとする。
【0027】請求項3の発明により、計数手段は、前記
第1及び第2の信号群のうち各信号が順に立ち下がる信
号群を選択することにより一定の時間間隔で順に立ち下
がる信号群を得ることができるので、差動インバータの
出力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが異なっ
ても精度の高い時間データを常に求めることができる。
【0028】また、請求項4の発明では、前記請求項1
の時間計数回路における計数手段は、前記差動インバー
タリングにおける,奇数段の差動インバータの正転出力
端子及び偶数段の差動インバータの反転出力端子にそれ
ぞれ接続された複数の保持回路からなり、測定対象のパ
ルス信号のエッジのタイミングで、各保持回路が接続さ
れた差動インバータの出力信号を保持し、保持した複数
の信号を第1の信号列として出力する第1の保持回路列
と、前記差動インバータリングにおける,奇数段の差動
インバータの反転出力端子及び偶数段の差動インバータ
の正転出力端子にそれぞれ接続された複数の保持回路か
らなり、前記測定対象のパルス信号のエッジのタイミン
グで、各保持回路が接続された差動インバータの出力信
号を保持し、保持した複数の信号を第2の信号列として
出力する第2の保持回路列と、前記第1の保持回路列か
ら出力された第1の信号列及び前記第2の保持回路列か
ら出力された第2の信号列を、前記差動インバータリン
グにおける信号の遷移の位置を表す数値データに変換し
て出力する信号変換手段とを備えたものとし、当該時間
計数回路は、前記信号変換手段から出力された数値デー
タを基にして、前記測定対象のパルス信号のエッジ間の
時間を求めるものとする。
【0029】請求項4の発明により、第1の保持回路列
に入力される奇数段の差動インバータの正転出力信号及
び偶数段の差動インバータの反転出力信号すなわち第1
の信号群は、一定の時間間隔で順次立ち上がっていく又
は立ち下がっていく。同様に、第2の保持回路列に入力
される奇数段の差動インバータの反転出力信号及び偶数
段の差動インバータの正転出力信号すなわち第2の信号
群もまた、一定の時間間隔で順次立ち上がっていく又は
立ち下がっていく。測定対象のパルス信号のエッジのタ
イミングにおける,差動インバータリングにおける信号
遷移の位置は、測定対象のパルス信号のエッジのタイミ
ングで第1及び第2の保持回路列によって保持された第
1及び第2の信号列を基にして求められる。このため、
差動インバータの出力信号の立ち上がり時間と立ち下が
り時間とが異なっても、測定対象のパルス信号のエッジ
のタイミングを計る時間刻みは常に一定となる。第1及
び第2の信号列は、信号変換手段によって差動インバー
タリングにおける信号の遷移の位置を表す数値データに
変換され、この数値データを基にして測定対象のパルス
信号のエッジ間の時間が演算されるので、精度の高い時
間測定が実現される。
【0030】ここで、請求項5の発明では、前記請求項
4における信号変換手段は、前記第1の信号列及び第2
の信号列において信号が一の論理レベルから他の論理レ
ベルに変わる箇所を前記差動インバータリングにおける
信号の遷移の位置として検知し、検知した箇所を表す数
値データを求めて出力するものとする。
【0031】また、請求項6の発明では、前記請求項4
における信号変換手段は、前記第1の保持回路列から出
力された第1の信号列を入力とし、該第1の信号列にお
いて信号が一の論理レベルから他の論理レベルに変わる
箇所を表す第1のデータを生成して出力する第1のプリ
エンコーダと、前記第2の保持回路列から出力された第
2の信号列を入力とし、該第2の信号列において信号が
一の論理レベルから他の論理レベルに変わる箇所を表す
第2のデータを生成して出力する第2のプリエンコーダ
と、前記第1のプリエンコーダから出力された第1のデ
ータ及び前記第2のプリエンコーダから出力された第2
のデータを入力とし、前記第1のデータ及び第2のデー
タを前記差動インバータリングにおける信号の遷移の位
置を表す数値データに変換して出力するエンコーダとを
備えたものとする。
【0032】さらに、請求項7の発明では、前記請求項
4における第1及び第2の保持回路列を構成する各保持
回路は、各差動インバータの出力信号をアナログ信号の
まま保持する標本化回路であるものとする。
【0033】また、 請求項8の発明が講じた解決手段
は、時間計数回路として、奇数個のインバータをリング
状に接続することにより構成され、発振によって信号の
遷移が循環するインバータリングと、前記インバータリ
ングにおける偶数段のインバータの出力信号からなる第
1の信号群,及び前記インバータリングにおける奇数段
のインバータの出力信号からなる第2の信号群の少なく
とも一方を入力とし、入力した信号群を基にして、前記
インバータリングにおける一の時刻の信号の遷移の位置
を求める計数手段とを備え、前記計数手段は、前記イン
バータリングにおける偶数段のインバータの出力端子に
それぞれ接続された複数の保持回路からなり、測定対象
のパルス信号のエッジのタイミングで、各保持回路が接
続されたインバータの出力信号を保持し、保持した複数
の信号を第1の信号列として出力する第1の保持回路列
と、前記インバータリングにおける奇数段のインバータ
の出力端子にそれぞれ接続された複数の保持回路からな
り、前記測定対象のパルス信号のエッジのタイミング
で、各保持回路が接続されたインバータの出力信号を保
持し、保持した複数の信号を第2の信号列として出力す
る第2の保持回路列と、前記第1の保持回路列から出力
された第1の信号列及び第2の保持回路列から出力され
た第2の信号列を、前記インバータリングにおける信号
の遷移の位置を表す数値データに変換して出力する信号
変換手段とを備えたものであり、当該時間計数回路は、
前記信号変換手段から出力される数値データを基にして
前記測定対象のパルス信号のエッジ間の時間を求めるも
のとする。
【0034】請求項8の発明により、第1の保持回路列
に入力される偶数段のインバータの出力信号すなわち第
1の信号群は、一定の時間間隔で順次立ち上がっていく
又は立ち下がっていく。同様に、第2の保持回路列に入
力される奇数段のインバータの出力信号すなわち第2の
信号群もまた、一定の時間間隔で順次立ち上がっていく
又は立ち下がっていく。測定対象のパルス信号のエッジ
のタイミングにおける,インバータリングにおける信号
遷移の位置は、測定対象のパルス信号のエッジのタイミ
ングで第1及び第2の保持回路列によって保持された第
1及び第2の信号列を基にして求められる。このため、
インバータの出力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時
間とが異なっても、測定対象のパルス信号のエッジのタ
イミングを計る時間刻みは常に一定となる。第1及び第
2の信号列は、信号変換手段によってインバータリング
における信号の遷移の位置を表す数値データに変換さ
れ、この数値データを基にして測定対象のパルス信号の
エッジ間の時間を求めるので、精度の高い時間測定が実
現される。
【0035】請求項9の発明では、前記請求項8におけ
る信号変換手段は、前記第1の信号列及び第2の信号列
において、信号が一の論理レベルから他の論理レベルに
変わる箇所を前記インバータリングにおける信号の遷移
の位置として検知し、検知した箇所を表す数値データを
求めて出力するものとする。
【0036】ここで、請求項10の発明が講じた解決手
段は、複数のパルス信号を生成するパルス信号生成方法
として、複数の差動インバータを、各々の正転出力端子
と次段の差動インバータの反転入力端子とを接続すると
共に各々の反転出力端子と次段の差動インバータの正転
入力端子とを接続して直列に接続することによって構成
され、信号の遷移が伝播する差動インバータ列を用い
て、前記差動インバータ列を構成する差動インバータの
正転出力信号と反転出力信号とを差動インバータの順に
交互に取り出し、この取り出した信号を複数のパルス信
号とするものである。
【0037】請求項10の発明により、順に立ち上がる
又は立ち下がる複数のパルス信号が得られ、各差動イン
バータが同じ構成からなり遅延時間が各々等しいとき、
複数のパルス信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエ
ッジの時間間隔は一定になる。
【0038】また、請求項11の発明が講じた解決手段
は、複数のパルス信号を生成するパルス信号生成方法と
して、奇数個の差動インバータを、各々の正転出力端子
と次段の差動インバータの反転入力端子とを接続すると
共に各々の反転出力端子と次段の差動インバータの正転
入力端子とを接続してリング状に接続することによって
構成され、信号の遷移が循環する差動インバータリング
を用いて、前記差動インバータリングを構成する各差動
インバータの正転出力信号と反転出力信号とを差動イン
バータの順に交互に取り出し、この取り出した信号を複
数のパルス信号とするものである。
【0039】請求項11の発明により、順に立ち上がる
又は立ち下がる複数のパルス信号が得られ、各差動イン
バータが同じ構成からなり遅延時間が各々等しいとき、
複数のパルス信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエ
ッジの時間間隔は一定になる。
【0040】そして、請求項12の発明では、前記請求
項11のパルス信号生成方法において、前記差動インバ
ータリングにおける奇数段の差動インバータの正転出力
信号及び偶数段の差動インバータの反転出力信号からな
る第1の信号群,及び前記差動インバータリングにおけ
る奇数段の差動インバータの反転出力信号及び偶数段の
差動インバータの正転出力信号からなる第2の信号群の
うち少なくとも一方を取り出し、取り出した信号群を複
数のパルス信号とするものである。
【0041】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 図1は、本発明の第1の実施形態に係る時間計数回路の
主要部の構成図である。図1において、11は遅延回路
リングとしての差動インバータリング、12は第1の保
持回路列、13は第2の保持回路列、14aはカウン
タ、14bはカウンタ出力保持回路、15は位相比較
器、16はループフィルタ、17は発振器制御回路、1
8aは基準パルス信号入力端子、18bは測定対象のパ
ルス信号入力端子、18cは周回数データ出力端子、P
1 〜P33は第1の保持回路列12の信号出力端子、Q1
〜Q33は第2の保持回路列13の信号出力端子である。
【0042】差動インバータリング11は、同じ構成か
ら成る33(=25 +1)個の差動インバータをリング
状に接続することにより構成されている。各段の差動イ
ンバータの出力端子のうち、正転出力端子は次段の差動
インバータの反転入力端子に接続され、反転出力端子は
次段の差動インバータの正転入力端子に接続されてい
る。また、最終段(第33段)の差動インバータの出力
端子の、正転出力端子は第1段の差動インバータの反転
入力端子に接続され、反転出力端子は第1段の差動イン
バータの正転入力端子に接続されている。このため、こ
の差動インバータリング11は発振し、信号の遷移が循
環する。
【0043】第1の保持回路列12は、奇数段の差動イ
ンバータの正転出力端子及び偶数段の差動インバータの
反転出力端子にそれぞれ接続された33個の保持回路か
ら成る。また、第2の保持回路列13は、奇数段の差動
インバータの反転出力端子及び偶数段の差動インバータ
の正転出力端子にそれぞれ接続された33個の保持回路
から成る。各保持回路は、パルス信号入力端子18bか
ら入力された測定対象のパルス信号が立ち上がると、接
続された差動インバータの出力端子における信号を保持
し、信号出力端子P1 〜P33及びQ1 〜Q33からそれぞ
れ出力する。
【0044】カウンタ14aは、第33段の差動インバ
ータの正転出力端子に接続されており、差動インバータ
リング11を循環する信号の遷移の周回数を計数する。
カウンタ出力保持回路14bは、パルス信号入力端子1
8bから入力された測定対象のパルス信号が立ち上がる
とカウンタ14aの計数データを保持し、周回数データ
出力端子18cから出力する。
【0045】また、位相比較器15,ループフィルタ1
6及び発振器制御回路17によって各差動インバータの
遅延時間が制御されている。位相比較器15は、基準パ
ルス信号入力端子18aから入力された基準パルス信号
と、第33段の差動インバータの正転出力信号との位相
差を検出する。ループフィルタ16は、パルス波形の形
で出力された位相比較器15の出力信号を平均化し、得
られた電圧を出力する。発振器制御回路17は、ループ
フィルタ16から出力された電圧を基にして各差動イン
バータの遅延時間を調整する。各差動インバータの遅延
時間は、基準パルス信号と第33段の差動インバータの
正転出力信号との位相が等しくなるまで、継続して調整
される。
【0046】したがって、基準パルス信号の周波数と第
33段の差動インバータの出力信号の周波数とは等しく
なる。基準パルス信号として周波数が一定である水晶発
振器の出力パルス信号を用いることにより、差動インバ
ータリング11を一定の周波数で発振させることがで
き、各差動インバータの遅延時間も正確に制御すること
ができる。
【0047】図2は、差動インバータリング11を構成
する各差動インバータの正転出力信号の変化を示すグラ
フである。図2において、横軸は時間、縦軸は電圧であ
り、VDDは電源電圧、VT は第1の保持回路列12及び
第2の保持回路列13を構成する各保持回路のしきい値
電圧、GNDは接地電位である。また、図中の実線のグ
ラフの立ち上がり又は立ち下がりの箇所に記した数字
は、正転出力信号を出力する差動インバータの段数を示
す。
【0048】図2に示すように、第1段の差動インバー
タの正転出力信号が立ち上がると、続いて第2段の差動
インバータの正転出力信号は立ち下がり、第2段の差動
インバータの正転出力信号が立ち下がると、続いて第3
段の差動インバータの正転出力信号が立ち上がるという
ように、信号の遷移が進んでいく。
【0049】ところが、各差動インバータの出力信号の
立ち上がり時間と立ち下がり時間とは、必ずしも等しく
ならない。これには、課題の項でCMOSインバータに
ついて説明したのと同様の製造工程に由来する原因と、
差動インバータの回路構成に由来する原因とがある。後
者の原因については後ほど説明する。
【0050】出力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時
間とが異なるため、各段の遅延時間t1 〜t6 は等しく
ならない。また、保持回路のしきい値電圧VT の変動に
よって遅延時間t1 〜t6 はそれぞれ変動することにな
る。
【0051】図3は、図2に示した信号の変化に加え
て、偶数段の差動インバータの反転出力信号の変化を示
すグラフである。図3において、反転出力信号の変化は
一点鎖線で示しており、一点鎖線のグラフの立ち上がり
の箇所に記した上にバーのついた数字は、反転出力信号
を出力する差動インバータの段数を示す。図3に示すよ
うに、奇数段の差動インバータの正転出力信号と偶数段
の差動インバータの反転出力信号とはいずれも立ち上が
り信号になる。
【0052】したがって、奇数段の差動インバータの正
転出力信号と偶数段の差動インバータの反転出力信号を
時間計数に用いれば、各段の遅延時間t1 〜t6 は等し
くなる。また、保持回路のしきい値電圧VT の変動によ
っても、遅延時間t1 〜t6は変動しない。本実施形態
に係る時間計数回路は、この点を利用して時間計数の精
度を向上させるものである。
【0053】ここで、差動インバータの回路構成に由来
する、差動インバータの出力信号の立ち上がり時間と立
ち下がり時間とが等しくならない原因について説明す
る。
【0054】図4は、差動インバータの代表的な回路構
成を示す回路図である。図4に示す差動インバータは、
3つのPMOSトランジスタMP1 〜MP3 及び4つの
NMOSトランジスタMN1 〜MN4 によって構成され
ている。41aは正転入力端子、41bは反転入力端
子、42aは正転出力端子、42bは反転出力端子であ
り、図1に示すような差動インバータリング11に用い
られるときは、正転入力端子41aは前段の差動インバ
ータの反転出力端子42bに接続され、反転入力端子4
1bは前段の差動インバータの正転出力端子42aに接
続され、正転出力端子42aは次段の差動インバータの
反転入力端子41bに接続され、反転出力端子42bは
次段の差動インバータの正転入力端子41aに接続され
る。また、差動インバータにおける遅延時間は制御端子
43に印加された電圧によって調整され、この差動イン
バータが差動インバータリング11に用いられるときは
制御端子43には発振器制御回路17から出力された電
圧が印加される。また、端子44には一定の電位が与え
られる。
【0055】ここでは説明のために、正転出力端子42
aには容量C1 が接続され、反転出力端子42bには容
量C2 が接続され、制御端子43には一定の電圧が与え
られているものとする。
【0056】いま、正転入力端子41aには立ち上がり
信号が入力されると共に、反転入力端子41bには立ち
下がり信号が入力されるものとする。
【0057】正転入力端子41aの電位が“L”レベル
のとき、PMOSトランジスタMP2 は導通状態であ
り、正転出力端子42aの電位は“H”レベルである。
また、反転入力端子41bの電位が“H”レベルのと
き、PMOSトランジスタMP3は非導通状態であり、
反転出力端子42bの電位は“L”レベルである。
【0058】正転入力端子41aの電位が“H”レベル
になると、PMOSトランジスタMP2 は非導通状態に
変化する。このとき、正転出力端子42aに接続された
容量C1 に蓄積された電荷は、NMOSトランジスタM
1 及びMN3 を通じて流れ出すが、NMOSトランジ
スタMN1 及びMN3 は非線形抵抗として働き、流れる
電流は正転出力端子42aの電圧によって変化する。
【0059】また、反転入力端子41bの電位が“L”
レベルになると、PMOSトランジスタMP3 は導通状
態に変化する。このとき、定電流源であるPMOSトラ
ンジスタMP1 からの電流が反転出力端子42bに接続
された容量C2 に流れ込み、反転出力端子42bの電圧
はほぼ一定の速度で上昇する。
【0060】すなわち、正転出力端子42aの電圧は非
線形電流による容量の放電によって下降する一方、反転
出力端子42bの電圧は一定電流による容量の充電によ
って上昇する。このように、出力信号の立ち上がり時間
と立ち下がり時間とが異なる現象によって決定されるの
で、これらの時間は等しくならない。
【0061】図5は、図4に示す差動インバータによっ
て差動インバータリング11を構成した場合の、各差動
インバータの出力信号の変化のシミュレーションの結果
を示すグラフである。用いたシミュレーションツール
は、Spectre(Ver4.3.2.30,CAD
ENCE社)で、トランジスタのモデルはBS1M1で
ある。表1は、差動インバータを構成する各トランジス
タのパラメータである。
【0062】
【表1】
【0063】また、電源電圧は5V、温度は27℃とし
ている。図5において、横軸は時間[ns]、縦軸は電
圧[V]であり、各グラフの数字は差動インバータの段
数を示しており、数字の上にバーの付いたものは反転出
力信号を表し、バーの付いていないものは正転出力信号
を表す。
【0064】図5から分かるように、各信号の立ち上が
り時間と立ち下がり時間とは大きく異なっているが、立
ち上がり時間同士はほぼ等しく、立ち下がり時間同士も
またほぼ等しい。このため、立ち上がり信号のみによる
遅延時間A、B、Cはそれぞれ等しく、立ち下がり信号
のみによる遅延時間D、E、Fもまたそれぞれ等しくな
る。
【0065】したがって、各段の差動インバータの正転
出力信号と反転出力信号とを交互に取り出すことによっ
て、立ち上がり信号だけで組み合わされ且つ立ち上がり
タイミングが等間隔であるパルス信号の組み合わせを得
ることが可能になる。
【0066】インバータの出力信号の立ち上がり時間と
立ち下がり時間とは必ずしも等しくならないという問題
について、補足説明を行う。
【0067】インバータの出力信号の立ち上がり時間と
立ち下がり時間とは必ずしも等しくならないという問題
は、電源電圧の低電圧化(例えば5Vから3Vへ)に伴
い、より顕著に現われる。
【0068】電源電圧が低くなると、電源とグランドと
の間に重畳可能なトランジスタの個数が少なくなる。具
体的には、電源電圧が5Vのときには4個のトランジス
タを重畳可能であったが、電源電圧が3Vのときには重
畳可能なトランジスタは3個が限界になる。電源電圧が
3Vに低下することによって重畳可能なトランジスタの
個数が少なくなることにより、インバータリングの遅延
時間について以下のような問題が生じる。
【0069】インバータにおいて信号を反転する機能を
実現するために少なくとも2個のトランジスタを重畳し
なければならず、さらに、信号の伝搬速度を調整するた
めには他のトランジスタを重畳する必要がある。ところ
が、1つのトランジスタを重畳するだけでは出力信号の
立ち上がり速度又は立ち下がり速度のいずれか一方のみ
しか調整することが出来ず、出力信号の立ち上がり速度
及び立ち下がり速度の両方を調整するためには、2個の
トランジスタを重畳する必要がある。すなわち、インバ
ータリングにおいて信号の伝搬速度を調整できるように
するためには、各インバータにおいて、信号を反転する
機能を実現する2個のトランジスタと出力信号の立ち上
がり速度及び立ち下がり速度の両方を調整する2個のト
ランジスタとの計4個のトランジスタを重畳する必要が
ある。
【0070】ところが前述したように、電源電圧が3V
になると重畳可能なトランジスタは3個が限界になるた
め、インバータにおいて、信号の伝搬速度を調整するト
ランジスタは1個しか重畳できないことになる。なぜな
ら信号を反転する機能を実現する2個のトランジスタは
インバータにとって必須のものだからである。仮に、信
号の伝搬速度を調整する1個のトランジスタを出力信号
の立ち上がり速度の調整用とした場合、出力信号の立ち
上がりについてはこのトランジスタによって安定させる
ことができるが、出力信号の立ち下がりについてはその
速度は信号を反転する機能を実現する2個のトランジス
タにより決定されるので安定しない。これは、信号の伝
搬速度を調整する1個のトランジスタは定電流領域にあ
る一方、信号を反転する機能を実現する2個のトランジ
スタは可変抵抗領域にあることに起因する。このよう
に、電源電圧が3Vになると、インバータにおいて出力
信号の立ち上がり速度又は立ち下がり速度のいずれか一
方しか調整することができないことになり、当然の帰結
として、出力信号の立ち上がりと立ち下がりとで信号の
伝搬時間が大きく異なることになる。
【0071】そして、この問題が時間計数回路における
時間測定精度に対して与える悪影響は、インバータの遅
延時間が短くなることによりすなわち時間計数回路にお
ける時間刻みが短くなることにより、より大きくなる。
このことは、例えば図5に示すシミュレーション結果に
おいて、第2段の差動インバータの出力信号の立ち下が
りタイミングが第3段の差動インバータの出力信号の立
ち上がりタイミングよりも遅れている(本来は第2段の
差動インバータの出力信号の立ち下がりタイミングは第
3段の差動インバータの出力信号の立ち上がりタイミン
グよりも早くなければならない)ことからも明らかであ
る。すなわち、出力信号の立ち上がりと立ち下がりとで
信号の伝搬時間が大きく異なることにより、インバータ
リングにおいて信号の遷移の伝搬順序が逆転してしまう
こともあり得るのである。
【0072】次に、差動インバータリングにおいて各差
動インバータの正転出力信号と反転出力信号とを交互に
取り出すことによって得た複数のパルス信号からなる信
号群において、エッジ間の時間間隔が等しくなる理由に
ついて説明する。
【0073】差動インバータリングを構成する一の差動
インバータにおいて、正転出力信号が立ち上がるときに
は反転出力信号が立ち下がり、反転出力信号が立ち上が
るときには正転出力信号が立ち下がる。すなわち、差動
インバータリングでは、信号の立ち上がり及び立ち下が
りが組となって信号の遷移として循環しているとみるこ
とができる。
【0074】そして、差動インバータリングの発振周波
数が安定しておりかつ各差動インバータが同一の構成で
あれば、差動インバータリングを循環する信号の遷移す
なわち信号の立ち上がり及び立ち下がりの組の差動イン
バータ1段当たりの伝搬遅延時間は、各差動インバータ
において等しくなる。さらに、各差動インバータにおけ
る出力信号の立ち上がりに要する時間は各差動インバー
タが同一の構成であるため同一になるので、差動インバ
ータリングを循環する信号の立ち上がりの,差動インバ
ータにおける出力信号の立ち上がりに要する時間を含め
て考えた差動インバータ1段当たりの伝搬遅延時間もま
た、各差動インバータにおいて等しくなる。同様に、各
差動インバータにおける出力信号の立ち下がりに要する
時間も同一になるので、差動インバータリングを循環す
る信号の立ち下がりの,差動インバータにおける出力信
号の立ち下がりに要する時間を含めて考えた差動インバ
ータ1段当たりの伝搬遅延時間もまた、各差動インバー
タにおいて等しくなる。
【0075】したがって、差動インバータリングにおい
て正転・反転交互に信号を取り出すことによって、エッ
ジ間の時間間隔が等しい複数のパルス信号からなる信号
群を得ることができる。
【0076】次に、図1に示す回路を用いた時間計数回
路の信号処理について説明する。
【0077】図6は、図1に示す回路を用いた時間計数
回路の一例の構成図である。図6において、10は図1
に示した主要部回路、20は主要部回路10の出力デー
タを数値データに変換する信号変換手段としてのエンコ
ーダ、21はエンコーダ20から出力された数値データ
を基にしてパルス間隔を演算する時間差演算回路であ
る。図1に示す第1の保持回路列12及び第2の保持回
路列13、並びにエンコーダ20によって計数手段が構
成されている。図6に示す時間計数回路は、第1の保持
回路列12の出力信号P1 〜P33及び第2の保持回路列
13の出力信号Q1 〜Q33をエンコーダ20に共に取り
込むことを特徴とする。
【0078】図7は、主要部回路10内の差動インバー
タリング11を構成する各差動インバータの出力信号の
時間変化を示す図である。図7において、+出力は正転
出力信号の時間変化を、−出力は反転出力信号の時間変
化を表している。
【0079】図7に示すように、第1段の差動インバー
タの正転出力信号が立ち上がると、差動インバータにお
ける遅延時間の後に第2段の差動インバータの反転出力
信号が立ち上がり、続いて、第3段の差動インバータの
正転出力信号、第4段の差動インバータの反転出力信
号、第5段の差動インバータの正転出力信号、という順
序で立ち上がる。第33段の差動インバータの正転出力
信号が立ち上がると、差動インバータにおける遅延時間
の後に第1段の差動インバータの反転出力信号が立ち上
がり、続いて、第2段の差動インバータの正転出力信
号、第3段の差動インバータの反転出力信号、第4段の
差動インバータの正転出力信号、という順序で立ち上が
る。
【0080】また、第1段の差動インバータの正転出力
信号が立ち下がると、差動インバータにおける遅延時間
の後に第2段の差動インバータの反転出力信号が立ち下
がり、続いて、第3段の差動インバータの正転出力信
号、第4段の差動インバータの反転出力信号、第5段の
差動インバータの正転出力信号、という順序で立ち下が
る。第33段の差動インバータの正転出力信号が立ち下
がると、差動インバータにおける遅延時間の後に第1段
の差動インバータの反転出力信号が立ち下がり、続い
て、第2段の差動インバータの正転出力信号、第3段の
差動インバータの反転出力信号、第4段の差動インバー
タの正転出力信号、という順序で立ち下がる。このよう
に、信号の立ち上がり及び立ち下がりが差動インバータ
リングを循環する。
【0081】そして、各出力信号のエッジ間の時間間隔
(図7におけるt1 ,t2 ,t3 ,t4 )は、すでに説
明したように、それぞれ等しくなる。
【0082】ここで、奇数段の差動インバータの正転出
力信号及び偶数段の差動インバータの反転出力信号から
なる信号群を第1の信号群とし、奇数段の差動インバー
タの反転出力信号及び偶数段の差動インバータの正転出
力信号からなる信号群を第2の信号群とする。図7に示
すように、時間領域Aにおいては、第1の信号群の各信
号は順に立ち上がり、第2の信号群の各信号は順に立ち
下がる一方、時間領域Bにおいては、第1の信号群の各
信号は順に立ち下がり、第2の信号群の各信号は順に立
ち上がる。
【0083】したがって、例えば時間領域Aにおいては
第1の信号群を選択し、時間領域Bにおいては第2の信
号群を選択することにより、一定の時間間隔で順に立ち
上がる信号からなる信号群を得ることができる。このよ
うな信号群を用いることによって、精度の高い時間測定
を行うことができる。また同様に、時間領域Aにおいて
は第2の信号群を選択し、時間領域Bにおいては第1の
信号群を選択することにより、一定の時間間隔で順に立
ち下がる信号からなる信号群を得ることができ、これに
よっても精度の高い時間測定を行うことができる。
【0084】なお、例えば測定する時間が時間領域A及
びBに比べて充分に短い等の場合には、第1及び第2の
信号群のいずれか一方を用いても構わない。
【0085】本実施形態では、後述するように、第1及
び第2の信号群の選択をディジタル信号処理の段階で行
っている。もちろん、本発明はこれに限られるものでは
ない。
【0086】次に、本実施形態に係る時間計数回路の信
号処理について図8を用いて具体的に説明する。図8に
おいて、時刻T1 において測定対象のパルス信号が立ち
上がったとする。このとき第1の保持回路列12は、奇
数段の差動インバータの正転出力信号及び偶数段の差動
インバータの反転出力信号を保持して出力するので、信
号“111000・・・00”を出力する。一方、第2
の保持回路列13は、奇数段の差動インバータの反転出
力信号及び偶数段の差動インバータの正転出力信号を保
持して出力するので、信号“000111・・・11”
を出力する。
【0087】次に、時刻T2 において測定対象のパルス
信号が立ち上がったとすると、第1の保持回路列12は
信号“110000・・・00”を出力する一方、第2
の保持回路列13は信号“001111・・・11”を
出力する。
【0088】表2は、第1の保持回路列12及び第2の
保持回路列13の出力信号と時間との関係を示す表であ
る。
【0089】
【表2】
【0090】表2において、時間刻みは差動インバータ
の一段当たりの遅延時間であり、遅延時間が1nsであ
るとすると時間刻みも1nsになる。第1の保持回路列
12は奇数段の差動インバータの正転出力信号及び偶数
段の差動インバータの反転出力信号を保持して出力する
ので、その出力信号は“0”及び“1”がそれぞれ連続
することになる。また、第2の保持回路列13は奇数段
の差動インバータの反転出力信号及び偶数段の差動イン
バータの正転出力信号を保持して出力するので、その出
力信号もまた“0”及び“1”がそれぞれ連続すること
になる。
【0091】ここで、第1の保持回路列12及び第2の
保持回路列13の出力信号において“0”から“1”に
又は“1”から“0”に切り替わる箇所が、信号の遷移
の位置になる。ただし、前述したように信号の立ち上が
り時間と立ち下がり時間とが異なるので、時間刻みを一
定にするためにここでは、“1”から“0”に切り替わ
る箇所のみを信号の遷移の位置とする。例えば、時間4
では、信号の遷移の位置は第4段の差動インバータの反
転出力端子であり(表2では「/4」と示す)、時間3
5では、信号の遷移の位置は第2段の差動インバータの
正転出力端子である(表2では「2」と示す)。これに
より、信号の遷移の2周分すなわち66階調の時間デー
タが得られる。
【0092】エンコーダ20は、第1の保持回路列12
及び第2の保持回路列13の出力信号を基にして、
“0,000000”から“1,000001”までの
66階調の7ビットデータを出力する。
【0093】また、カウンタ14aは、第33段の差動
インバータの正転出力信号が立ち下がった回数を計数す
る。
【0094】時間差演算回路21は、周回数データ出力
端子18cから出力されたデータ(カウンタ14aの計
数データ)を上位ビットデータとし、エンコーダ20の
出力データを下位ビットデータとして、13ビットの時
間データを求める。表3は、時間差演算回路21によっ
て求められた時間データと時間との関係を表す表であ
る。
【0095】
【表3】
【0096】ここで、下位ビットデータは7ビットのデ
ータであるが66階調しか表さないので、単純に上位ビ
ットデータと合わせたのでは時間データに連続性がなく
なることになる。そこで、以下のようにデータの補正を
行う。
【0097】下位ビットデータをA、上位ビットデータ
をBとすると、まず、A+2Bを求め、これにデータB
を6桁繰り上げたデータ“B,000000”を加算す
る。表3において、時間2143を例にとると、下位ビ
ットデータすなわちデータAは“0,011110”で
あり、上位ビットデータすなわちデータBは“1000
00”であるので、A+2Bは“1,011110”に
なる。これに、データBを6桁繰り上げたデータ“10
0000,000000”を加算すると、時間データ
“0,100001,011110”が得られる。この
ような補正により、“0,000000,00000
0”から“1,000001,111111”までの4
224(=66×26 )階調の連続した時間データが得
られることになる。
【0098】図9は、図1に示す回路を用いた時間計数
回路の他の例の構成図である。図9において、10は図
1に示した主要部回路、25は第1の保持回路列12の
出力信号P1 〜P33をビットデータに変換して出力する
第1のプリエンコーダ、26は第2の保持回路列13の
出力信号Q1 〜Q33をビットデータに変換して出力する
第2のプリエンコーダ、27は第1のプリエンコーダ2
5及び第2のプリエンコーダ26から出力されたビット
データを数値データに変更して出力するエンコーダ、2
8はエンコーダ27から出力された数値データを基にし
てパルス信号の時間間隔を演算する時間差演算回路であ
る。第1のプリエンコーダ25、第2のプリエンコーダ
26及びエンコーダ27によって信号変換手段が構成さ
れており、この信号変換手段と第1及び第2の保持回路
列12,13によって計数手段が構成されている。
【0099】第1のプリエンコーダ25は、第1の保持
回路列12内の隣り合う2つの保持回路の出力信号に対
して各々論理演算を行うことによって、32ビットのデ
ータを出力する。この論理演算は、前段の保持回路の出
力信号が“1”であり且つ次段の保持回路の出力信号が
“0”であるときのみ“1”とし、それ以外のときは
“0”とするものである。例えば、時間3のとき、表2
に示すように第2段の差動インバータの反転出力信号ま
でが“1”であり第3段の差動インバータの正転出力信
号以降が“0”であるので、第1のプリエンコーダ25
の出力データは第2ビットのみが“1”となり、それ以
外のビットは全て“0”になる。
【0100】また、第2のプリエンコーダ26は、第2
の保持回路列13内の隣り合う2つの保持回路の出力信
号に対して第1のプリエンコーダ25と同様の論理演算
を行うことによって、32ビットのデータを出力する。
【0101】エンコーダ27は、第1のプリエンコーダ
25及び第2のプリエンコーダ26の出力データの論理
和を各ビット毎にとり、得られたビットデータを33階
調の6ビットデータに変換して出力する。
【0102】表4は、各時間における第1のプリエンコ
ーダ25及び第2のプリエンコーダ26の出力データ、
並びにエンコーダ27の出力データを示す表である。
【0103】
【表4】
【0104】時間差演算回路28は、周回数データ出力
端子18cから出力されたデータ(カウンタ14aの計
数データ)を上位ビットデータとし、エンコーダ27の
出力データを下位ビットデータとして、12ビットの時
間データを求める。表5は、時間差演算回路28によっ
て求められた時間データと時間との関係を表す表であ
る。ここでは、カウンタ14aは、第33段の差動イン
バータの正転出力信号の立ち下がり及び立ち上がりを共
に計数するものとする。
【0105】
【表5】
【0106】表5において、時間データの連続性を保証
するために補正を行っている。
【0107】以上説明したように、本実施形態に係る時
間計数回路によると、リング状に接続された奇数個の差
動インバータからなる差動インバータリングを用い、し
かも、各差動インバータの正転出力信号と反転出力信号
とを交互に取り出すことによって、信号の遷移の位置を
常に、各時刻における信号の立ち上がりのみ(または立
ち下がりのみ)によって検出することができる。これに
より、時間刻みを一定にすることができ、時間データの
精度が向上する。
【0108】なお、差動インバータリングの出力信号は
必ずしも論理レベル“1”又は“0”で保持する必要は
なく、標本化回路によってアナログ電圧として保持して
もよい。
【0109】なお、本実施形態では差動インバータを用
いたことにより、後述する第2の実施形態のように差動
でないインバータを用いた場合に比べて、得られる信号
群のエッジ間の時間間隔すなわち時間計数回路の時間刻
みを小さくすることができるという効果が得られる。
【0110】(第2の実施形態) 第1の実施形態では、差動インバータリングを用いるこ
とによって、信号の遷移の位置を常に、信号の立ち上が
りのみ(または立ち下がりのみ)によって検出すること
ができるようにした。本実施形態は、同様のことを差動
インバータを用いずに実現するものである。
【0111】図10は、本発明の第2の実施形態に係る
時間計数回路の構成図である。図10において、31は
遅延回路リングとしてのインバータリング、32は第1
の保持回路列、33は第2の保持回路列、34は信号変
換手段、35は時間差演算回路、36aはカウンタ、3
6bはカウンタ出力保持回路である。また、パルス信号
入力端子から測定対象のパルス信号が入力され、演算結
果出力端子から測定対象のパルス信号のパルス間隔を表
すデータが出力される。
【0112】インバータリング31は、33個の遅延回
路がリング状に接続されることによって構成されてい
る。第1段から第32段までの遅延回路はそれぞれ2個
のインバータからなり、最終段(第33段)の遅延回路
は1個のインバータからなる。すなわち、インバータリ
ング31は65(=2×32+1)個のインバータから
なり、奇数個のインバータがリング状に接続されている
のでインバータリング31は発振し、信号の遷移がイン
バータリング31を循環する。ここで、インバータリン
グ31を構成するインバータは全て同じ構成からなり、
各インバータにおける遅延時間は等しいものとする。
【0113】第1の保持回路列32の各保持回路は、第
1段〜第32段の遅延回路を構成する2つのインバータ
のうち後段のインバータにそれぞれ接続されている。す
なわち、各保持回路は、インバータリング31を構成す
るインバータのうち偶数番目のインバータの出力端子に
それぞれ接続されている。
【0114】第2の保持回路列33の各保持回路は、第
1段〜第32段の遅延回路を構成する2つのインバータ
のうち前段のインバータ、及び第33段の遅延回路を構
成するインバータの出力端子にそれぞれ接続されてい
る。すなわち、各保持回路は、インバータリング31を
構成するインバータのうち奇数番目のインバータの出力
端子にそれぞれ接続されている。
【0115】パルス信号入力端子から入力された測定対
象のパルス信号が立ち上がると、第1の保持回路列32
及び第2の保持回路列33の各保持回路は、接続された
インバータの出力端子の信号を保持して出力する。。
【0116】信号変換手段34は、第1の保持回路列3
2及び第2の保持回路列33の出力信号を数値データに
変換する。
【0117】カウンタ36aは、最終段のインバータの
出力端子に接続されており、この出力端子における信号
の変化をインバータリング31における信号の遷移の周
回数として計数する。カウンタ出力保持回路36bは、
パルス信号入力端子から入力された測定対象のパルス信
号が立ち上がると、カウンタ36aの計数データを保持
して出力する。
【0118】時間差演算回路35は、信号変換手段34
から出力された数値データを下位ビットデータとし、カ
ウンタ出力保持回路36bから出力された計数データを
上位ビットとする時間データを求め、パルス信号入力端
子から入力された測定対象のパルス信号のパルス間隔を
演算し、演算結果出力端子から出力する。
【0119】ここで、インバータリング31における信
号の動きについて説明する。
【0120】まず、第1段の遅延回路の入力信号が立ち
上がったとする。すると、2個のインバータにおける遅
延時間を経てから第1段の遅延回路の出力信号(すなわ
ち第2段の遅延回路の入力信号)が立ち上がる。同様
に、第33段以外の遅延回路において、入力信号が立ち
上がると2個のインバータにおける遅延時間を経てから
出力信号が立ち上がるので、信号の立ち上がりが第1段
〜第32段の遅延回路を伝播することになる。第33段
の遅延回路では、入力信号が立ち上がると1個のインバ
ータにおける遅延時間を経てから出力信号(すなわち第
1段の遅延回路の入力信号)は立ち下がる。
【0121】第1段の遅延回路の入力信号が立ち下がる
と、2個のインバータにおける遅延時間を経てから第1
段の遅延回路の出力信号が立ち下がる。同様に、第33
段以外の遅延回路において、入力信号が立ち下がると2
個のインバータにおける遅延時間を経てから出力信号が
立ち下がるので、信号の立ち下がりが第1段〜第32段
の遅延回路を伝播することになる。第33段の遅延回路
では、入力信号が立ち下がると1個のインバータにおけ
る遅延時間を経てから出力信号(すなわち第1段の遅延
回路の入力信号)は立ち上がる。このように、信号の立
ち上がりと立ち下がりとが交互に伝播する動きを繰り返
す。
【0122】第33段以外の遅延回路において、入力信
号が立ち下がると前段のインバータの出力信号は立ち上
がる。このため、信号の立ち下がりが伝播しているとき
に各遅延回路の前段のインバータの出力信号に着目する
と、信号の立ち上がりが伝播していることになる。この
ことを利用して、信号の遷移の位置を常に信号の立ち上
がりによって検出するのが本実施形態の特徴である。し
かも、第33段の遅延回路の入力信号が変化してから第
1段の遅延回路の前段のインバータの出力信号が変化す
るまでの遅延時間は2個のインバータにおける遅延時間
であるので、時間刻みを常に一定にすることができる。
【0123】インバータリング31を65段のインバー
タからなるインバータリングとみなすと、第1の保持回
路列32にはインバータリング31の偶数段のインバー
タの出力信号(第1の信号群)が入力され、第2の保持
回路列33にはインバータリング31の奇数段のインバ
ータの出力信号(第2の信号群)が入力されることにな
る。
【0124】表6は、第1の保持回路列32及び第2の
保持回路列33の出力信号と時間との関係を示す表であ
る。
【0125】
【表6】
【0126】表6において、時間刻みは2個のインバー
タにおける遅延時間であり、インバータの遅延時間が1
nsであるとすると時間刻みは2nsになる。第1の保
持回路列32の各保持回路はインバータの出力端子に2
つおきに接続されているので、その出力信号において
“0”及び“1”がそれぞれ連続する。また、第2の保
持回路列33の各保持回路もまたインバータの出力端子
に2つおきに接続されているので、その出力信号もまた
“0”及び“1”がそれぞれ連続する。
【0127】ここで、第1の保持回路列32の出力信号
及び第2の保持回路列33の出力信号をひと続きの信号
としてみたとき、信号が“1”から“0”に切り替わる
箇所が時間と共に進んでいるのがわかる。この箇所は信
号の立ち上がりが伝播している位置であり、これを信号
の遷移の位置とすると、例えば、時間4では第4段の遅
延回路の後段のインバータの出力端子であり(表6では
「4」と記す)、時間35では第3段の遅延回路の前段
のインバータの出力端子である(表6では「/3」と記
す)。
【0128】この信号の遷移の位置を認識することによ
って、インバータリング31を信号の遷移が2回循環す
る間にインバータの遅延時間の2倍の時間を時間刻みと
する65階調の時間データを得ることができる。
【0129】信号変換手段34は、第1の保持回路列3
2及び第2の保持回路列33の出力信号から信号の遷移
の位置を検出し、“0,000000”から“1,00
0000”までの、65階調を表す7ビットの数値デー
タを出力する。
【0130】また、カウンタ36aは、第33段の遅延
回路の出力信号が立ち上がった回数を計数する。
【0131】時間差演算回路35は、カウンタ36aの
計数データを上位ビットデータとし、信号変換手段34
の出力データを下位ビットデータとして、13ビットの
時間データを求める。表7は、時間差演算回路35によ
って求められた時間データと時間との関係を表す表であ
る。
【0132】
【表7】
【0133】ここで、下位ビットデータは7ビットのデ
ータであるが65階調しか表さないので、単純に上位ビ
ットデータと合わせたのでは時間データに連続性がなく
なる。そこで、以下のようにデータの補正を行う。
【0134】下位ビットデータをA、上位ビットデータ
をBとすると、まず、A+Bを求め、これにデータBを
6ビットシフトしたデータ“B,000000”を加算
する。表7において、時間2111を例にとると、下位
ビットデータすなわちデータAは“0,011111”
であり上位ビットデータすなわちデータBは“1000
00”であるので、A+Bは“0,111111”にな
る。これにデータBを6ビットシフトしたデータ“10
0000,000000”を加算すると、時間データ
“0,100000,111111”が得られる。この
ような補正により、“0,000000,00000
0”から“1,000000,111111”までの4
160(=65×26 )階調の連続した時間データが得
られることになる。
【0135】以上説明したように、本実施形態に係る時
間計数回路によると、リング状に接続された奇数個のイ
ンバータからなるインバータリングを用い、しかも各イ
ンバータの出力信号を1つおきに取り出すことによっ
て、各時刻における信号の遷移の位置を常に、信号の立
ち上がりのみ(または立ち下がりのみ)によって検出す
ることができる。これにより時間刻みを一定にすること
ができるので、時間データの精度が向上する。
【0136】なお、第1の実施形態において説明した,
信号遷移が循環する差動インバータリングを構成する各
差動インバータの正転出力信号と反転出力信号とを交互
に取り出すことによって、互いのエッジの時間間隔が均
等でありしかも極めて短い複数のパルス信号を生成する
方法や、第2の実施形態において説明した,信号遷移が
循環するインバータリングを構成する各インバータの出
力信号を1つおきに取り出すことによって、互いのエッ
ジの時間間隔が均等でありしかも極めて短い複数のパル
ス信号を生成する方法は、時間計数回路のみに用いられ
るものではなく、時間計数回路とは別の観点からとらえ
た1つの発明とみることができる。
【0137】このようなパルス信号生成方法は、今後の
通信技術や信号処理技術等にとって極めて重要なもので
あり、様々な分野での応用が考えられる。この点につい
て補足説明を行う。
【0138】データ通信、特にLSI間のデータ伝送は
年々高速化しているが、画像処理機能をより強化するた
めには現在のデータ伝送速度では不十分とされており、
より高速なデータ伝送を実現するための技術開発が待た
れている。より高速なデータ伝送を実現するための技術
の1つとして、互いのエッジの時間間隔が均等でありし
かも極めて短い複数のパルス信号を出力可能なパルス発
生回路が挙げられる。
【0139】例えばパルス幅変調技術では、パルス幅の
持つ情報を得るためにパルスの立ち上がりエッジから立
ち下がりエッジまでの時間を測定するが、この測定に前
記パルス信号生成方法により生成された信号群を用いる
ことができ、前記信号群の各パルス信号の互いのエッジ
の時間間隔を短くできればできるほど、伝送する情報量
を増やすことができる。また、高速に伝送されたデータ
を保持する場合、データ保持の指示信号として前記パル
ス信号生成方法により生成された信号群を用いることが
でき、前記信号群の各パルス信号の互いのエッジの時間
間隔を短くできればできるほど、データ伝送を高速にす
ることができる。
【0140】また、各パルス信号のエッジの時間間隔
は、単に短いだけでは不十分であり、短くかつばらつき
が生じず均等であることが必要となる。エッジの時間間
隔にばらつきがあると、パルス幅変調技術では情報の誤
認識が生じ、高速データ伝送ではデータの誤保持が生じ
る。したがって、高速なデータ伝送を実現するために
は、互いのエッジの時間間隔が均等でありしかも極めて
短い複数のパルス信号からなる信号群を生成可能なパル
ス信号生成方法が、必要不可欠になる。
【0141】エッジの時間間隔を1ns以下の短い時間
にするためには、インバータリングを用いて、しかもイ
ンバータリングのインバータ間の任意の端子を出力端子
とするのでなく,全ての端子を出力信号端子とするパル
ス信号生成方法の採用が検討されている。このようなパ
ルス信号生成方法では、各パルス信号のエッジの時間間
隔はインバータ1段当たりの遅延時間となり、このため
エッジの時間間隔を1ns以下の短い時間にすることも
可能になる。
【0142】したがって、このような背景からも分かる
ように、インバータリングを用いて、互いのエッジの時
間間隔が均等でありしかも極めて短い複数のパルス信号
を生成する本発明に係るパルス信号生成方法は、今後の
通信技術や信号処理技術等にとって重要な役割を果たす
ものと考えられる。
【0143】なお、本発明に係るパルス信号生成方法で
は、インバータが必ずしもリング状に接続されている必
要はなく、インバータが直列に接続され信号遷移が伝搬
するインバータ列を用いても同様に実現することができ
る。
【0144】
【発明の効果】以上のように本発明に係る時間計数回路
によると、一定の時間間隔で順に立ち上がる又は立ち下
がる信号群を用いてパルス信号のエッジ間の時間を測定
することができるので、時間刻みが一定になり精度の高
い時間データを求めることができる。また、複雑な構成
を必要としないので、高精度であり、消費電力が低く且
つ回路面積の小さな時間計数回路を実現することができ
る。
【0145】また本発明に係るパルス信号生成方法によ
ると、一定の時間間隔で順に立ち上がる又は立ち下がる
複数のパルス信号を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る時間計数回路に
おける主要部回路10の構成図である。
【図2】図1に示す差動インバータリング11における
各差動インバータの正転出力信号の変化を示すグラフで
ある。
【図3】図1に示す差動インバータリング11における
各差動インバータの正転出力信号及び偶数段の差動イン
バータの反転出力信号の変化を示すグラフである。
【図4】差動インバータの構成例を示す回路図である。
【図5】図4に示す差動インバータによって差動インバ
ータリング11を構成した場合の、各差動インバータの
出力信号の変化のシミュレーションの結果を示すグラフ
である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る時間計数回路の
例を示す構成図である。
【図7】図1に示す差動インバータリング11における
各差動インバータの出力信号の変化を示す図であり、第
1の信号群及び第2の信号群について、並びに第1及び
第2の信号群の選択について説明するための図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る時間計数回路の
信号処理を説明するための図であり、各差動インバータ
の出力信号の変化を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る時間計数回路の
他の例を示す構成図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る時間計数回路
の構成図である。
【図11】従来の時間計数回路の構成を示す回路図であ
る。
【図12】(a)は奇数個の同一のインバータからなる
インバータリングを構成する各インバータの出力信号の
時間変化を示すグラフであり、(b)はインバータの出
力信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間とが異なると
き、各インバータにおける遅延時間が異なることを示す
グラフである。
【符号の説明】
10 主要部回路 11 差動インバータリング(遅延回路リング) 12 第1の保持回路列 13 第2の保持回路列 20 エンコーダ(信号変換手段) 25 第1のプリエンコーダ 26 第2のプリエンコーダ 27 エンコーダ 31 インバータリング(遅延回路リング) 32 第1の保持回路列 33 第2の保持回路列 34 信号変換手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−183800(JP,A) 特開 平8−330946(JP,A) 特開 平9−64742(JP,A) 特開 平9−196983(JP,A) 特公 昭58−45214(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04F 10/04 H03K 23/00 H03K 23/54 H03L 7/099

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 奇数個の差動インバータを、各々の正転
    出力端子と次段の差動インバータの反転入力端子とを接
    続すると共に各々の反転出力端子と次段の差動インバー
    タの正転入力端子とを接続して,リング状に接続するこ
    とによって構成され、発振によって信号の遷移が循環す
    る差動インバータリングと、 前記差動インバータリングにおける奇数段の差動インバ
    ータの正転出力信号及び偶数段の差動インバータの反転
    出力信号からなる第1の信号群,及び前記差動インバー
    タリングにおける奇数段の差動インバータの反転出力信
    号及び偶数段の差動インバータの正転出力信号からなる
    第2の信号群の少なくとも一方を入力とし、この第1及
    び第2の信号群の少なくとも一方を基にして、前記差動
    インバータリングにおける一の時刻の信号の遷移の位置
    を求める計数手段とを備えていることを特徴とする時間
    計数回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の時間計数回路において、 前記計数手段は、前記第1及び第2の信号群を入力と
    し、前記第1及び第2の信号群のうち各信号が順に立ち
    上がる信号群を選択し、選択した信号群を基にして前記
    差動インバータリングにおける一の時刻の信号の遷移の
    位置を求めるものであることを特徴とする時間計数回
    路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の時間計数回路において、 前記計数手段は、前記第1及び第2の信号群を入力と
    し、前記第1及び第2の信号群のうち各信号が順に立ち
    下がる信号群を選択し、選択した信号群を基にして前記
    差動インバータリングにおける一の時刻の信号の遷移の
    位置を求めるものであることを特徴とする時間計数回
    路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の時間計数回路において、 前記計数手段は、 前記差動インバータリングにおける,奇数段の差動イン
    バータの正転出力端子及び偶数段の差動インバータの反
    転出力端子にそれぞれ接続された複数の保持回路からな
    り、測定対象のパルス信号のエッジのタイミングで、各
    保持回路が接続された差動インバータの出力信号を保持
    し、保持した複数の信号を第1の信号列として出力する
    第1の保持回路列と、 前記差動インバータリングにおける,奇数段の差動イン
    バータの反転出力端子及び偶数段の差動インバータの正
    転出力端子にそれぞれ接続された複数の保持回路からな
    り、前記測定対象のパルス信号のエッジのタイミング
    で、各保持回路が接続された差動インバータの出力信号
    を保持し、保持した複数の信号を第2の信号列として出
    力する第2の保持回路列と、 前記第1の保持回路列から出力された第1の信号列及び
    前記第2の保持回路列から出力された第2の信号列を、
    前記差動インバータリングにおける信号の遷移の位置を
    表す数値データに変換して出力する信号変換手段とを備
    えたものであり、 当該時間計数回路は、前記信号変換手段から出力された
    数値データを基にして、前記測定対象のパルス信号のエ
    ッジ間の時間を求めることを特徴とする時間計数回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の時間計数回路において、 前記信号変換手段は、 前記第1及び第2の信号列において信号が一の論理レベ
    ルから他の論理レベルに変わる箇所を前記差動インバー
    タリングにおける信号の遷移の位置として検知し、検知
    した箇所を表す数値データを求めて出力することを特徴
    とする時間計数回路。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の時間計数回路において、 前記信号変換手段は、 前記第1の保持回路列から出力された第1の信号列を入
    力とし、この第1の信号列において信号が一の論理レベ
    ルから他の論理レベルに変わる箇所を示す第1のデータ
    を生成して出力する第1のプリエンコーダと、 前記第2の保持回路列から出力された第2の信号列を入
    力とし、この第2の信号列において信号が一の論理レベ
    ルから他の論理レベルに変わる箇所を示す第2のデータ
    を生成して出力する第2のプリエンコーダと、 前記第1のプリエンコーダから出力された第1のデータ
    及び前記第2のプリエンコーダから出力された第2のデ
    ータを入力とし、前記第1のデータ及び第2のデータを
    前記差動インバータリングにおける信号の遷移の位置を
    表す数値データに変換して出力するエンコーダとを備え
    ていることを特徴とする時間計数回路。
  7. 【請求項7】 第1及び第2の保持回路列を構成する各
    保持回路は、各差動インバータの出力信号をアナログ信
    号のまま保持する標本化回路であることを特徴とする
    求項4記載の時間計数回路。
  8. 【請求項8】 奇数個のインバータをリング状に接続す
    ることにより構成され、発振によって信号の遷移が循環
    するインバータリングと、 前記インバータリングにおける偶数段のインバータの出
    力信号からなる第1の信号群,及び前記インバータリン
    グにおける奇数段のインバータの出力信号からなる第2
    の信号群の少なくとも一方を入力とし、入力した信号群
    を基にして、前記インバータリングにおける一の時刻の
    信号の遷移の位置を求める計数手段とを備え、 前記計数手段は、 前記インバータリングにおける偶数段のインバータの出
    力端子にそれぞれ接続された複数の保持回路からなり、
    測定対象のパルス信号のエッジのタイミングで、各保持
    回路が接続されたインバータの出力信号を保持し、保持
    した複数の信号を第1の信号列として出力する第1の保
    持回路列と、 前記インバータリングにおける奇数段のインバータの出
    力端子にそれぞれ接続された複数の保持回路からなり、
    前記測定対象のパルス信号のエッジのタイミングで、各
    保持回路が接続されたインバータの出力信号を保持し、
    保持した複数の信号を第2の信号列として出力する第2
    の保持回路列と、 前記第1の保持回路列から出力された第1の信号列及び
    第2の保持回路列から出力された第2の信号列を、前記
    インバータリングにおける信号の遷移の位置を表す数値
    データに変換して出力する信号変換手段とを備えたもの
    であり、 当該時間計数回路は、前記信号変換手段から出力される
    数値データを基にして、前記測定対象のパルス信号のエ
    ッジ間の時間を求めることを特徴とする時間計数回路。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の時間計数回路において、 前記信号変換手段は、 前記第1及び第2の信号列において、信号が一の論理レ
    ベルから他の論理レベルに変わる箇所を前記インバータ
    リングにおける信号の遷移の位置として検知し、検知し
    た箇所を表す数値データを求めて出力することを特徴と
    する時間計数回路。
  10. 【請求項10】 複数のパルス信号を生成するパルス信
    号生成方法であって、 複数の差動インバータを、各々の正転出力端子と次段の
    差動インバータの反転入力端子とを接続すると共に各々
    の反転出力端子と次段の差動インバータの正転入力端子
    とを接続して直列に接続することによって構成され、信
    号の遷移が伝播する差動インバータ列を用いて、 前記差動インバータ列を構成する差動インバータの正転
    出力信号と反転出力信号とを差動インバータの順に交互
    に取り出し、この取り出した信号を複数のパルス信号と
    することを特徴とするパルス信号生成方法。
  11. 【請求項11】 複数のパルス信号を生成するパルス信
    号生成方法であって、 奇数個の差動インバータを、各々の正転出力端子と次段
    の差動インバータの反転入力端子とを接続すると共に各
    々の反転出力端子と次段の差動インバータの正転入力端
    子とを接続してリング状に接続することによって構成さ
    れ、信号の遷移が循環する差動インバータリングを用い
    て、 前記差動インバータリングを構成する各差動インバータ
    の正転出力信号と反転出力信号とを差動インバータの順
    に交互に取り出し、この取り出した信号を複数のパルス
    信号とすることを特徴とするパルス信号生成方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のパルス信号生成方法
    において、 前記差動インバータリングにおける奇数段の差動インバ
    ータの正転出力信号及び偶数段の差動インバータの反転
    出力信号からなる第1の信号群,及び前記差動インバー
    タリングにおける奇数段の差動インバータの反転出力信
    号及び偶数段の差動インバータの正転出力信号からなる
    第2の信号群のうち少なくとも一方を取り出し、取り出
    した信号群を複数のパルス信号とすることを特徴とする
    パルス信号生成方法。
JP02865597A 1996-03-08 1997-02-13 時間計数回路及びパルス信号生成方法 Expired - Fee Related JP3195556B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02865597A JP3195556B2 (ja) 1996-03-08 1997-02-13 時間計数回路及びパルス信号生成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116296 1996-03-08
JP8-51162 1996-03-08
JP02865597A JP3195556B2 (ja) 1996-03-08 1997-02-13 時間計数回路及びパルス信号生成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09297189A JPH09297189A (ja) 1997-11-18
JP3195556B2 true JP3195556B2 (ja) 2001-08-06

Family

ID=26366791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02865597A Expired - Fee Related JP3195556B2 (ja) 1996-03-08 1997-02-13 時間計数回路及びパルス信号生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3195556B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4857466B2 (ja) * 2001-01-18 2012-01-18 株式会社デンソー 時間測定装置及び距離測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09297189A (ja) 1997-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5086937B2 (ja) パルス位相差検出回路及びこれを用いたa/d変換回路
KR100919087B1 (ko) 위상 로크 루프 회로, 지연 로크 루프 회로, 타이밍발생기, 반도체 시험 장치 및 반도체 집적 회로
JP5407685B2 (ja) 逐次比較型ad変換器及び逐次比較型ad変換器の動作クロック調整方法
KR19980042649A (ko) 아날로그/디지털 변환기 및 아날로그/디지털 변환방법
US9258009B2 (en) AD converter
US7248197B2 (en) A/D converter that is implemented using only digital circuit components and digital signal processing
JP2007336503A (ja) 数値化装置
KR100344082B1 (ko) 펄스폭 변조 파형 발생 회로
JP5617688B2 (ja) 時間デジタル変換装置
KR100454197B1 (ko) 시간계수회로및펄스신호생성방법
TWI436219B (zh) 串列資料流的取樣時脈選擇模組
JP2004343395A (ja) パルス幅変調回路
JP3195556B2 (ja) 時間計数回路及びパルス信号生成方法
CN102017424A (zh) A/d转换电路
JPWO2016024439A1 (ja) アナログデジタル変換器、電子装置、および、アナログデジタル変換器の制御方法
JP4349266B2 (ja) A/d変換装置
JP6157483B2 (ja) Ad変換器及び受信装置
US9294114B2 (en) Reference signal generating circuit, ad conversion circuit, and imaging device
JPH08330946A (ja) 時間計数回路及びカウンタ回路
JP3201961B2 (ja) 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路
JP5148398B2 (ja) デマルチプレクサ
JP3864583B2 (ja) 可変遅延回路
JP4415748B2 (ja) サンプルホールド回路
JP3181544B2 (ja) A/d変換器及びa/d変換方法
JPH0429258B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010515

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees