JP3201961B2 - 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路 - Google Patents

時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路

Info

Publication number
JP3201961B2
JP3201961B2 JP30166196A JP30166196A JP3201961B2 JP 3201961 B2 JP3201961 B2 JP 3201961B2 JP 30166196 A JP30166196 A JP 30166196A JP 30166196 A JP30166196 A JP 30166196A JP 3201961 B2 JP3201961 B2 JP 3201961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
circuit
data
output
delay circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30166196A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09196983A (ja
Inventor
裕 寺田
馨一 楠本
昭 松澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP30166196A priority Critical patent/JP3201961B2/ja
Publication of JPH09196983A publication Critical patent/JPH09196983A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3201961B2 publication Critical patent/JP3201961B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルス信号のパル
ス間隔等の時間を測定する時間計数回路、パルス変換回
路、及び周波数変調されたFM信号を復調するFM復調
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】パルス信号のパルス間隔等の時間を測定
する時間計数回路は、ディジタル通信等の様々な分野へ
の利用が期待されている。近年、時間計数回路は、CM
OSトランジスタによって構成することにより他のディ
ジタル回路と同一のチップ上に配することが可能になっ
ている。このため、時間計数回路を含む半導体デバイス
をコスト増を招くこと無く構成することができる。
【0003】また、時間計数回路は、更なる精度の向上
及び動作の安定化により、FM信号の復調、LSIのバ
ス信号の復調等様々な分野への応用が考えられる。特
に、微小時間を正確に且つ安定して測定可能な時間計数
回路をFM信号の復調に利用できた場合、半導体デバイ
スのコストを大幅に削減することができる。
【0004】図15は従来の時間計数回路の構成の一例
を示すブロック図である。図15に示す時間計数回路
は、入力端子66に入力される測定対象のパルス信号に
対し、そのパルス間隔を表す時間データを求めて出力端
子67から出力するものである(電子情報通信学会、信
学技報、ICD93−77(1993−08)、“時間
/数値変換LSI”参照)。
【0005】図15において、61はインバータリング
であり、33個のインバータがリング状に接続されてい
る。奇数個のインバータがリング状に接続されているの
でインバータリング61は発振し、“H”レベルから
“L”レベル又は“L”レベルから“H”レベルへの信
号の遷移がインバータリング61上を一定の周期で循環
する。62は信号処理回路であり、インバータリング6
1を構成する各インバータの出力信号を入力とし、信号
遷移の位置に従って数値データを生成する。63はカウ
ンタであり、第33段インバータの出力信号の変化を計
数する。この計数データはインバータリング61におけ
る信号遷移の周回数を示す。64はFF(フリップフロ
ップ)列であり、入力端子66から入力される測定対象
のパルス信号が立ち上がるとカウンタ63から出力され
ている計数データを保持し出力する。また、信号処理回
路62も、測定対象のパルス信号が立ち上がると生成し
た数値データを出力する。65は演算回路であり、信号
処理回路62から出力される数値データ及びFF列64
から出力される計数データを基にして、測定対象のパル
ス信号のパルス間隔を示す時間データを出力端子67か
ら出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
時間計数回路には、以下のような問題がある。
【0007】従来の時間計数回路では、信号処理回路6
2は測定対象のパルス信号の立ち上がりのタイミングで
数値データを出力し、FF列64もまた測定対象のパル
ス信号の立ち上がりのタイミングでカウンタ63の計数
データを出力する。このため、出力端子67から出力さ
れる時間データは、測定対象のパルス信号の立ち上がり
から次の立ち上がりまでの時間を表すことになる。
【0008】例えば、FM信号の復調を従来の時間計数
回路によって行う場合を考える。FM信号とは、一定の
振幅で振動し且つ周波数が時間と共に変化する信号のこ
とであり、各時間における周波数が情報となる。この場
合、まず、FM信号をFMパルス信号に変換する。FM
パルス信号は、FM信号を基準電圧を中心に電源電圧と
接地電圧とに増幅することによって得られる。このFM
パルス信号の立ち上がりから次の立ち上がりまでの時間
(これがFM信号の周期となる)を時間計数回路によっ
て求め、その周期の逆数をとることによってFM信号の
各時間における周波数を求めることができる。
【0009】しかし、FM信号の周波数は一周期内でも
変化しているので、このような周期単位での復調では復
調精度が不充分となる可能性がある。例えば、音声をF
M信号に変換して伝送して従来の時間計数回路によって
復調した場合には、信号波形の歪みが生じてFM信号の
再生精度が劣化するため、元のきれいな音声が再生され
ないことがわかっている。
【0010】もし、FMパルス信号の立ち上がりから立
ち下がりまでの時間及び立ち下がりから立ち上がりまで
の時間を測定することができれば、FM信号の再生精度
が向上するのできれいな音声を再生することができる。
しかし、従来の時間計数回路によると、パルス信号の立
ち上がりから立ち下がりまでの時間又は立ち下がりから
立ち上がりまでの時間は測定できないという問題があっ
た。
【0011】測定対象のパルス信号の立ち上がりエッジ
及び立ち下がりエッジを共に拾うよう従来の時間計数回
路を改良する方法はいくつかあるが、立ち上がりエッジ
を拾うのに要する時間と立ち下がりエッジを拾うのに要
する時間とを一致させることが極めて困難である。
【0012】また、従来の時間計数回路には、以下に説
明するような他の問題もある。
【0013】図15に示す時間計数回路において、イン
バータリング61における信号遷移の周回数を計数する
カウンタ63として、通常、同期型カウンタが用いられ
る。同期型カウンタを構成する各フリップフロップは、
計数データとなる信号を出力すると共にカウンタ内の論
理ゲートを駆動する。論理ゲートの入力端子には容量が
存在するのでフリップフロップが複数の論理ゲートを駆
動するのにはある時間が必要になり、このため、インバ
ータリング61を構成する第33段インバータの出力信
号が変化してからカウンタ63の計数データが確定する
までには、パルス間隔の測定上無視できない程度の大き
さの時間を要する。
【0014】ここで、カウンタ61の計数データが確定
するまでには5ns程度の時間が必要であり、インバータ
1段当たりの信号遅延時間が1nsであるとすると、第1
段インバータから第5段インバータの間に信号遷移が存
在しているときにはカウンタ61の計数データは確定し
ていないので、この間に測定対象のパルス信号が立ち上
がると、カウンタ61に接続されているFF列64は誤
った計数データを保持してしまう。この結果、時間計数
回路から出力される時間データに誤差が生じることにな
る。このように、測定対象のパルス信号の立ち上がりの
タイミングによって、時間データに誤差が生じる可能性
があるという問題があった。
【0015】前記のような問題に鑑み、本発明は、時間
計数回路として、測定対象のパルス信号における立ち上
がりエッジから立ち下がりエッジまでの時間及び立ち下
がりエッジから立ち上がりエッジまでの時間を精度良く
測定可能にするものである。そして、前記時間計数回路
を実現するために用いるパルス変換回路を提供する。
【0016】また、本発明は、前記の時間計数回路を用
いてFM信号を精度良く復調することができるFM復調
回路を提供することを目的とする。
【0017】さらに、本発明は、時間計数回路として、
遅延回路リングにおける信号の遷移の周回数を計数する
カウンタに起因する,時間データにおける誤差の発生を
防止するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、測定対象のパルス信号の立ち上がり及び
立ち下がりのタイミングで立ち上がるパルス信号を生成
する手段を備え、このパルス信号の立ち上がりから次の
立ち上がりまでの時間を従来と同様に測定することによ
り、測定対象のパルス信号の立ち上がりから立ち下がり
までの時間及び立ち下がりから立ち上がりまでの時間を
測定可能にするものである。
【0019】また、本発明は、信号遷移の周回数を計数
するカウンタの計数データを計数データの繰り上がりと
は異なるタイミングによって保持する保持回路列を備
え、カウンタの計数データが不確定である間に測定対象
のパルス信号が立ち上がったときは前記保持回路列の保
持データを選択し、補正した上で信号遷移の周回数とす
ることにより、時間データにおける誤差の発生を防止す
るものである。
【0020】さらに、本発明は、信号遷移の周回数を計
数するための信号を周波数を下げてからカウンタによっ
て計数し、この計数データを信号遷移の周回数の上位ビ
ットとすると共に下位ビットを基の信号の論理レベルか
ら求めることにより、時間データにおける誤差の発生を
防止するものである。
【0021】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、時間計数回路として、測定対象のパルス信号をこの
測定対象のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下が
りエッジの両方に応じて立ち上がりエッジ及び立ち下が
りエッジのいずれか一方のエッジを有する分周パルス信
号に変換するパルス変換回路と、リング状に接続された
複数の遅延回路により構成され、各遅延回路の出力信号
が一の論理レベルから他の論理レベルへ遷移する信号の
遷移が循環する遅延回路リングと、前記パルス変換回路
から出力された分周パルス信号を入力とし、この分周パ
ルス信号の前記一方のエッジのタイミングで前記遅延回
路リングを構成する各遅延回路の出力信号を保持し、保
持した信号を数値データに変換する信号処理回路と、前
記信号処理回路から出力された数値データを基にして、
前記分周パルス信号の前記一方のエッジ間の時間を表す
時間データを演算する演算回路とを備え、前記演算回路
によって演算された時間データが、前記測定対象のパル
ス信号における立ち上がりエッジから立ち下がりエッジ
までの時間又は立ち下がりエッジから立ち上がりエッジ
までの時間を表しているものである。
【0022】請求項1の発明によると、測定対象のパル
ス信号は、パルス変換回路によって、前記測定対象のパ
ルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両
方に応じて立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのい
ずれか一方のエッジを有する分周パルス信号に変換され
る。信号処理回路によって、前記分周パルス信号の前記
一方のエッジのタイミングで遅延回路リングを構成する
各遅延回路の出力信号が保持され、保持された信号が数
値データに変換される。演算回路によって、前記信号処
理回路から出力された数値データを基にして、前記分周
パルス信号の前記一方のエッジ間の時間を表す時間デー
タが演算される。この時間データは、前記測定対象のパ
ルス信号における立ち上がりエッジから立ち下がりエッ
ジまで又は立ち下がりエッジから立ち上がりエッジまで
の時間を表している。したがって、前記測定対象のパル
ス信号における立ち上がりエッジから立ち下がりエッジ
までの時間及び立ち下がりエッジから立ち上がりエッジ
までの時間のうちの少なくとも一方が測定可能となる。
【0023】請求項2の発明では、前記請求項1の時間
計数回路におけるパルス変換回路は、クロック信号を発
生する信号発生回路と、前記信号発生回路から出力され
たクロック信号を計数するカウンタと、前記測定対象の
パルス信号を入力とし、前記測定対象のパルス信号の立
ち上がりのタイミング及び立ち下がりのタイミングで出
力信号を一の論理レベルから他の論理レベルに遷移させ
ると共に前記カウンタの計数値を初期化し、前記カウン
タの計数値が所定の値になったとき前記出力信号を前記
他の論理レベルから前記一の論理レベルに遷移させる同
期回路とを備え、前記同期回路の出力信号を、前記分周
パルス信号として出力するものとする。
【0024】請求項2の発明によると、同期回路の出力
信号は、測定対象のパルス信号の立ち上がりのタイミン
グ及び立ち下がりのタイミングで一の論理レベルから他
の論理レベルに遷移する。このとき、信号発生回路によ
って発生されたクロック信号を計数するカウンタの計数
値は初期化される。そして、前記カウンタの計数値が所
定の値になったとき、同期回路の出力信号は前記他の論
理レベルから前記一の論理レベルに遷移する。このた
め、同期回路の出力信号は、測定対象のパルス信号の立
ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方に応じて,
一の論理レベルから他の論理レベルに遷移するすなわち
立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのいずれか一方
のエッジを有するパルス信号になる。パルス変換回路は
この同期回路の出力信号を分周パルス信号として出力す
るので、測定対象のパルス信号が、パルス変換回路によ
って分周パルス信号に変換されたことになる。
【0025】また、請求項3の発明では、前記請求項2
の時間計数回路は、前記演算回路から出力された時間デ
ータにしたがって、前記分周パルス信号の論理レベルが
前記他の論理レベルである時間を制御する制御回路を備
えているものとする。
【0026】そして、請求項4の発明では、前記請求項
の時間計数回路における信号発生回路は、前記制御回
路から出力された制御信号にしたがって、発生するクロ
ック信号の周期を変更する機能を有するものとする。
【0027】請求項4の発明によると、同期回路の出力
信号の論理レベルが前記他の論理レベルである時間は信
号発生回路が発生するクロック信号の周期に応じて変化
するので、制御回路によって、同期回路の出力信号すな
わち分周パルス信号の論理レベルが前記他の論理レベル
である時間を確実に制御することができる。
【0028】さらに、請求項5の発明では、前記請求項
の時間計数回路における信号発生回路は、前記遅延回
路リングを構成する遅延回路の出力端子に各々接続され
た複数のスイッチからなり、前記制御回路から出力され
た制御信号にしたがって、前記遅延回路リングを構成す
る遅延回路の出力信号の中から1つ又は複数の信号を選
択して出力するスイッチ列と、前記スイッチ列によって
選択出力された1つ又は複数の信号を入力とし、この1
つ又は複数の信号を基にして前記クロック信号を生成す
る論理回路とを備えているものとする。
【0029】また、請求項6の発明では、前記請求項3
の時間計数回路におけるパルス変換回路は、前記同期回
路が出力信号を前記他の論理レベルから前記一の論理レ
ベルに遷移させるときの前記カウンタの計数値の所定の
値を、前記制御回路から出力された制御信号にしたがっ
て変更する機能を有するものとする。
【0030】請求項6の発明によると、同期回路の出力
信号の論理レベルが前記他の論理レベルである時間は前
記同期回路が出力信号を前記他の論理レベルから前記一
の論理レベルに遷移させるときの前記カウンタの計数値
の所定の値に応じて変化するので、制御回路によって、
同期回路の出力信号すなわち分周パルス信号の論理レベ
ルが前記他の論理レベルである時間を確実に制御するこ
とができる。
【0031】また、請求項7の発明が講じた解決手段
は、時間計数回路として、リング状に接続された複数の
遅延回路により構成され、各遅延回路の出力信号が一の
論理レベルから他の論理レベルへ遷移する信号の遷移が
循環する遅延回路リングと、測定対象のパルス信号を入
力とし、この測定対象のパルス信号の立ち上がりエッジ
のタイミングで前記遅延回路リングを構成する遅延回路
の出力信号を保持する第1の保持手段と前記測定対象の
パルス信号の立ち下がりエッジのタイミングで前記遅延
回路リングを構成する遅延回路の出力信号を保持する第
2の保持手段とを有しており、第1の保持手段によって
保持された信号及び第2の保持手段によって保持された
信号を共に数値データに変換して出力する信号処理回路
と、前記信号処理回路から出力された数値データを基に
して、前記測定対象のパルス信号における立ち上がりエ
ッジから立ち下がりエッジまでの時間又は立ち下がりエ
ッジから立ち上がりエッジまでの時間を表す時間データ
を演算する演算回路とを備えているものである。
【0032】請求項7の発明によると、信号処理回路に
おいて、第1の保持手段によって測定対象のパルス信号
の立ち上がりエッジのタイミングで遅延回路リングを構
成する遅延回路の出力信号が保持される一方、第2の保
持手段によって前記測定対象のパルス信号の立ち下がり
エッジのタイミングで前記遅延回路リングを構成する遅
延回路の出力信号が保持される。そして、第1の保持手
段によって保持された信号及び第2の保持手段によって
保持された信号が共に数値データに変換される。この数
値データを基にして、演算回路によって前記測定対象の
パルス信号における立ち上がりエッジから立ち下がりエ
ッジまでの時間又は立ち下がりエッジから立ち上がりエ
ッジまでの時間を表す時間データが演算される。したが
って、前記測定対象のパルス信号における立ち上がりエ
ッジから立ち下がりエッジまでの時間及び立ち下がりエ
ッジから立ち上がりエッジまでの時間のうちの少なくと
も一方が測定可能となる。
【0033】また、請求項8の発明が講じた解決手段
は、時間計数回路として、リング状に接続された複数の
遅延回路からなり,発振によって信号の遷移が循環する
遅延回路リングと、前記遅延回路リングにおける信号遷
移の周回数を計数する第1及び第2の計数部とを備え、
前記第1及び第2の計数部は、前記遅延回路リングを構
成する一の遅延回路の出力信号の遷移の回数を計数する
カウンタを共通に備えており、前記第2の計数部はさら
に、前記カウンタの計数データを前記遅延回路リングを
構成する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで
保持する保持手段を備えているものとする。
【0034】請求項8の発明によると、第1及び第2の
計数部が共通に備えているカウンタの計数データが遅延
回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号の遷移の
直後であるために確定していない場合でも、第2の計数
部が備えている保持手段によって、遅延回路リングを構
成する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで、
確定したカウンタの計数データがすでに保持されている
ので、第1の計数部の計数データが確定していないとき
に第2の計数部の計数データを確定させておくことがで
きる。したがって、前記遅延回路リングにおける信号遷
移の周回数を常に安定して求めることができる。
【0035】また、請求項9の発明が講じた解決手段
は、時間計数回路として、リング状に接続された複数の
遅延回路からなり,発振によって信号の遷移が循環する
遅延回路リングと、前記遅延回路リングにおける信号遷
移の周回数を計数する第1及び第2の計数部とを備え、
前記第1及び第2の計数部は、前記遅延回路リングを構
成する一の遅延回路の出力信号の遷移の回数を計数する
カウンタと、前記カウンタの計数データを前記遅延回路
リングを構成する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイ
ミングで保持する第1の保持手段とを共通に備えてお
り、前記第2の計数部は、さらに、前記第1の保持手段
から出力されたデータを、前記遅延回路リングを構成す
る前記他の遅延回路以外の遅延回路の出力信号の遷移の
タイミングで保持する第2の保持手段を備えているもの
とする。
【0036】請求項9の発明によると、遅延回路リング
を構成する一の遅延回路の出力信号の遷移の直後である
ために第1及び第2の計数部が共通に備えているカウン
タの計数データが確定していないときでも、第1及び第
2の計数部が共通に備えている第1の保持手段によっ
て、遅延回路リングを構成する他の遅延回路の出力信号
の遷移のタイミングで、確定したカウンタの計数データ
がすでに保持されている。さらに、前記他の遅延回路の
出力信号の遷移の直後であるために前記第1の保持手段
の保持データが確定していないときでも、第2の計数部
が備えている第2の保持手段によって、前記他の遅延回
路以外の前記遅延回路リングを構成する遅延回路の出力
信号の遷移のタイミングで、確定した前記第1の保持手
段の保持データがすでに保持されているので、第1の計
数部の計数データが確定していないときに第2の計数部
の計数データを確定させておくことができる。したがっ
て、前記遅延回路リングにおける信号遷移の周回数を常
に安定して求めることができる。
【0037】また、請求項10の発明が講じた解決手段
は、時間計数回路として、リング状に接続された複数の
遅延回路によって構成され、各遅延回路の出力信号が一
の論理レベルから他の論理レベルへ遷移する信号の遷移
が循環する遅延回路リングと、前記遅延回路リングを構
成する一の遅延回路の出力信号の遷移の回数を前記遅延
回路リングにおける信号遷移の周回数として計数するカ
ウンタと、前記カウンタの計数データを前記遅延回路リ
ングを構成する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミ
ングで保持する保持手段とを備え、前記カウンタの計数
データが確定していないときは、前記保持回路列に保持
されたデータを補正した上で前記遅延回路リングにおけ
る信号遷移の周回数とするものである。
【0038】そして、請求項11の発明が講じた解決手
段は、パルス信号のパルス間隔等の時間を測定する時間
計数回路として、リング状に接続された複数の遅延回路
によって構成され、各遅延回路の出力信号が一の論理レ
ベルから他の論理レベルへ遷移する信号の遷移が循環す
る遅延回路リングと、測定対象のパルス信号を入力と
し、この測定対象のパルス信号の遷移時に前記遅延回路
リングを構成する遅延回路の出力信号を保持し、保持し
た信号を数値データに変換して出力すると共に前記保持
した信号にしたがって前記遅延回路リングにおける信号
遷移の位置を示す指示信号を生成して出力する信号処理
回路と、前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の
出力信号の遷移の回数を計数するカウンタと、前記カウ
ンタの計数データを、前記遅延回路リングを構成する他
の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保持する保
持手段と、前記カウンタの計数データ及び前記保持手段
の保持データを入力とし、前記測定対象のパルス信号の
遷移時に前記カウンタの計数データ又は前記保持手段の
保持データのいずれかを前記信号処理回路から出力され
た指示信号に従って選択し、選択したデータを補正した
上で前記遅延回路リングにおける信号遷移の周回数を示
す周回数データとして出力するデータ選択手段と、前記
信号処理回路から出力される数値データ及び前記データ
選択手段から出力される周回数データを基にして、前記
測定対象のパルス信号のパルス間隔等の時間を表す時間
データを演算する演算回路とを備えているものである。
【0039】請求項11の発明によると、遅延回路リン
グを構成する一の遅延回路の出力信号が遷移するとカウ
ンタは計数データを繰り上げる。このとき、カウンタの
計数データは暫くの間不確定となる。カウンタの計数デ
ータは、前記遅延回路リングを構成する他の遅延回路の
出力信号の遷移のタイミングで保持回路列によって保持
される。データ選択手段は、信号処理回路から出力され
る指示信号に従って、カウンタの計数データが不確定で
ある間は保持回路列の保持データを選択し補正した上で
周回数データとして出力する。このため、演算回路には
常に正確な周回数データが入力されることになり、時間
データにおける誤差の発生が防止できる。
【0040】また、請求項12の発明が講じた解決手段
は、パルス信号のパルス間隔等の時間を測定する時間計
数回路として、リング状に接続された複数の遅延回路に
よって構成され、各遅延回路の出力信号が一の論理レベ
ルから他の論理レベルへ遷移する信号の遷移が循環する
遅延回路リングと、測定対象のパルス信号を入力とし、
前記測定対象のパルス信号の遷移時に前記遅延回路リン
グを構成する各遅延回路の出力信号を保持し、保持した
信号を数値データに変換して出力すると共に前記保持し
た信号を基にして前記遅延回路リングにおける信号遷移
の位置を示す指示信号を生成して出力する信号処理回路
と、前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力
信号の遷移の回数を計数するカウンタと、前記カウンタ
の計数データを前記遅延回路リングを構成する他の遅延
回路の出力信号の遷移のタイミングで保持する第1の保
持手段と、前記第1の保持手段から出力されたデータを
前記遅延回路リングを構成する前記他の遅延回路以外の
遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保持する第2
の保持手段と、前記第1の保持手段の保持データ及び第
2の保持手段の保持データを入力とし、前記測定対象の
パルス信号の遷移時に前記第1の保持手段の保持データ
又は前記第2の保持手段の保持データのいずれかを前記
信号処理回路から出力される指示信号に従って選択し、
選択したデータを補正した上で前記遅延回路リングにお
ける信号遷移の周回数を示す周回数データとして出力す
るデータ選択手段と、前記信号処理回路から出力される
数値データ及び前記データ選択手段から出力される周回
数データを基にして、前記測定対象のパルス信号のパル
ス間隔等の時間を表す時間データを演算して出力する演
算回路とを備えているものである。
【0041】請求項12の発明によると、遅延回路リン
グを構成する一の遅延回路の出力信号が遷移するとカウ
ンタは計数データを繰り上げる。このとき、カウンタの
計数データは暫くの間不確定となる。カウンタの計数デ
ータは、前記遅延回路リングを構成する他の遅延回路の
出力信号の遷移のタイミングで第1の保持手段によって
保持される。さらに、第1の保持手段の保持データは、
前記他の遅延回路以外の遅延回路の出力信号の遷移のタ
イミングで第2の保持手段によって保持される。データ
選択手段は、信号処理回路から出力される指示信号にし
たがって、第1の保持手段の保持データ又は第2の保持
手段の保持データのいずれかを選択し必要に応じて補正
した上で周回数データとして出力する。このため、演算
回路には常に正確な周回数データが入力されることにな
り、時間データにおける誤差の発生が防止できる。
【0042】また、請求項13の発明が講じた解決手段
は、パルス信号のパルス間隔等の時間を測定する時間計
数回路として、リング状に接続された複数の遅延回路に
よって構成され、各遅延回路の出力信号が一の論理レベ
ルから他の論理レベルへ遷移する信号の遷移が循環する
遅延回路リングと、測定対象のパルス信号を入力とし、
前記測定対象のパルス信号の遷移時に前記遅延回路リン
グを構成する各遅延回路の出力信号を保持し、保持した
信号を数値データに変換して出力する信号処理回路と、
前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
を入力とし、この出力信号の2倍の周期を持つ分周信号
を出力する分周器と、前記分周器から出力される分周信
号を入力とし、この分周信号の立ち上がり又は立ち下が
りの回数を計数するカウンタと、前記カウンタの計数デ
ータを所定の時間遅延させる遅延手段と、前記遅延手段
によって遅延された前記カウンタの計数データを、前記
分周信号の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングによ
って保持する保持手段と、前記遅延回路リングを構成す
る一の遅延回路の出力信号、前記分周信号及び前記保持
手段の保持データを入力とし、測定対象のパルス信号の
遷移時に、前記一の遅延回路の出力信号の論理レベルを
最下位ビット、前記分周信号の論理レベルを最下位から
2番目のビット、前記保持手段の保持データを上位ビッ
トとするデータを前記遅延回路リングにおける信号遷移
の周回数を示す周回数データとして出力するデータ生成
手段と、前記信号処理回路から出力される数値データ及
び前記データ生成手段から出力される周回数データを基
にして、前記測定対象のパルス信号のパルス間隔等の時
間を表す時間データを演算して出力する演算回路とを備
えているものとする。
【0043】請求項13の発明によると、遅延回路リン
グを構成する一の遅延回路の出力信号が、分周器によっ
て前記出力信号の2倍の周期を持つ分周信号に変換され
る。この分周信号の立ち上がり又は立ち下がりの回数が
カウンタによって計数される。このカウンタの計数デー
タは繰り上がりの後、暫くの間不確定となる。カウンタ
の計数データは遅延手段によって遅延されてから、前記
分周信号の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングで保
持回路列に保持される。したがって、保持手段に保持さ
れたデータは確定した計数データとなる。データ生成手
段は、前記一の遅延回路の出力信号の論理レベルを最下
位ビット、前記分周信号の論理レベルを最下位から2番
目のビット、前記保持回路列の保持データを上位ビット
とするデータを前記遅延回路リングにおける信号遷移の
周回数を示す周回数データとして出力する。このため、
演算回路には常に確定した周回数データが入力されるこ
とになり、時間データにおける誤差の発生を防止するこ
とができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。
【0045】(第1の実施形態) ここでは、FM信号の周波数を測定するために時間計数
回路を用いる場合を例にとって本実施形態を説明する。
【0046】図1は、本発明の第1の実施形態に係る時
間計数回路の構成を示すブロック図である。図1におい
て、11は遅延回路リングとしてのインバータリング、
12は信号処理回路、13はカウンタ、14はフリップ
フロップ(FF)列、15は演算回路、16は信号入力
端子、17は時間データ出力端子、18は制御回路、1
9は入力信号変換回路である。また、20はパルス変換
回路としてのFM分周器であり、信号発生回路21、カ
ウンタ22及び同期回路23によって構成され、制御端
子24には制御回路18からの制御信号が入力される。
【0047】信号入力端子16には周波数測定対象のF
M信号が入力され、このFM信号は、入力信号変換回路
19によって、前記FM信号が基準電圧よりも高いとき
“H”レベルとなり基準電圧よりも低いとき“L”レベ
ルとなるFMパルス信号に変換される。FM分周器20
は、前記FMパルス信号を入力とし、このFMパルス信
号が立ち上がるとき及び立ち下がるときそれぞれ立ち上
がるパルス信号(以下、「FM分周パルス信号」とい
う)を生成し、信号処理回路12、FF列14及び演算
回路15に出力する。このFM分周パルス信号のパルス
間隔を表す時間データが、時間データ出力端子17から
出力される。図2は、本実施形態におけるFM信号、F
Mパルス信号、及びFM分周パルス信号の関係を表す図
である。図2において、Vref はFM信号をFMパルス
信号に変換するときの基準電圧である。
【0048】インバータリング11、信号処理回路1
2、カウンタ13、FF列14及び演算回路15によっ
て測定回路が構成されている。
【0049】インバータリング11は、信号遅延時間の
等しい33(25 +1)個のインバータをリング状に接
続することにより構成されている。第1段から第33段
までのインバータが直列に接続されており、さらに第3
3段インバータの出力端子が第1段インバータの入力端
子に接続されている。奇数個のインバータがリング状に
接続されているので、インバータリング11は発振し、
信号の遷移が循環することになる。インバータリング1
1を構成する各インバータから信号処理回路12に信号
が出力されているので、インバータリング11は、各遅
延回路が1つのインバータによって構成された遅延回路
リングとなる。
【0050】信号処理回路12は、33個の保持回路と
してのフリップフロップ(FF)及び論理回路を有して
いる。信号処理回路12を構成する各FFの入力端子は
インバータリング11を構成する各インバータの出力端
子に接続されている。各FFのクロック端子にはFM分
周器20から出力されるFM分周パルス信号が入力され
るので、FM分周パルス信号の立ち上がり時に(又は立
ち下がり時に)、インバータリング11を構成する各イ
ンバータの出力信号が各FFによって保持される。各F
Fに保持された信号は論理回路に入力され、論理回路は
各FFに保持された信号を基にして演算を行い演算結果
として6ビットの数値データを出力する。
【0051】カウンタ13は、インバータリング11の
第33段インバータの出力信号の遷移を計数する。この
計数データは信号の遷移がインバータリング11を周回
する回数に等しくなる。FF列14は、カウンタ13の
計数データを入力とし、クロック端子にはFM分周器2
0から出力されるFM分周パルス信号が入力されるの
で、FM分周パルス信号の立ち上がり時に(または立ち
下がり時に)カウンタ13の計数データ(6ビット)を
保持し出力する。
【0052】演算回路15は、信号処理回路12から出
力される6ビットの数値データ及びFF列14から出力
される6ビットの計数データからFM分周パルス信号の
パルス幅を表す12ビットの時間データを演算して出力
する。
【0053】図1に示す時間計数回路の測定回路の部分
の動作について、表1及び表2を用いて説明する。
【0054】表1は、インバータリング11の出力信号
の経時変化、及び各時間においてFM分周パルス信号が
立ち上がったとき信号処理回路12から出力される数値
データを示す表である。表1において、インバータリン
グ11の出力信号については、“H”レベルを“1”、
“L”レベルを“0”で表している。また、時間の刻み
は1つのインバータにおける信号遅延時間であり、ここ
では仮に1nsとする。
【0055】
【表1】
【0056】いま(時間0)、奇数段インバータの出力
電圧が全てLレベルであり、偶数段インバータの出力電
圧が全てHレベルであるとする。このとき、同じレベル
が連続しているのは第33段及び第1段のみである。1
ns経過したとき(時間1)、第1段インバータの出力
電圧は、入力電圧が(すなわち第33段インバータの出
力電圧が)LレベルなのでLレベルからHレベルに変化
する。残りの奇数段インバータの出力電圧はLレベルの
ままであり、偶数段インバータの出力電圧はHレベルの
ままである。このとき、同じレベルが連続しているのは
第1段及び第2段のみとなる。
【0057】さらに、1ns経過すると(時間2)、第
2段インバータの出力電圧は、入力電圧が(すなわち第
1段インバータの出力電圧が)HレベルなのでHレベル
からLレベルに変化する。残りの偶数段インバータ及び
第1段インバータの出力電圧はHレベルのままであり、
第1段以外の奇数段インバータの出力電圧はLレベルの
ままである。このとき、同じレベルが連続しているのは
第2段及び第3段のみとなる。このように、1ns経過
するたびに信号の遷移が1段ずつ進んでいく。
【0058】FM分周パルス信号が立ち上がると、信号
処理回路12が備えている各FFはインバータリング1
1を構成する各インバータの出力信号を一斉に出力す
る。このときの各FFの保持信号は、表1に示すインバ
ータリング11の出力信号と同じになる。各FFの保持
信号は論理演算され、信号処理回路12は表1の右端の
欄に示すような数値データを出力する。例えば、時間0
のときにFM分周パルス信号が立ち上がったとすると、
信号処理回路12から出力される数値データは“000
000”となり、時間1のときにFM分周パルス信号が
立ち上がったとすると、数値データは“000001”
となる。このように、インバータリング11の出力信号
を基にして“000000”から“100000”まで
の33階調を表す6ビットの数値データ(以下、下位ビ
ットデータという)が信号処理回路12から出力され
る。
【0059】また、信号の遷移がインバータリング11
を一周すると(時間33)第33段インバータの出力電
圧がLレベルからHレベルに変化するので、カウンタ1
3は計数データに1を加算する。信号の遷移がインバー
タリング11をさらにもう一周すると(時間66)第3
3段インバータの出力電圧がHレベルからLレベルに変
化するので、カウンタ13は計数データにさらに1を加
算する。FF列14はカウンタ13から出力される6ビ
ットの計数データを保持し、FM分周パルス信号が立ち
上がると保持している6ビットの計数データ(以下、上
位ビット・データという)を出力する。
【0060】信号処理回路12から出力された下位ビッ
トデータはインバータリング11における信号遷移の位
置を表し、FF列14から出力された上位ビットデータ
は信号遷移の周回数を表している。したがって、この2
つのデータからFM分周パルス信号の立ち上がり時の時
間を表す時間データを求めることができる。
【0061】しかしながら、下位ビットデータと上位ビ
ットデータとを単純に合わせて12ビットのデータとす
るわけにはいかない。なぜなら、表1からわかるよう
に、下位ビットデータは“000000”から“100
000”までの値にしかならないため、単に上位ビット
データと合わせたのでは、例えば時間32と時間33と
の間でデータが不連続になるからである。時間差の演算
を容易にするためにはデータは連続している必要がある
ので、何らかの補正が必要となる。この補正は演算回路
15によって行われる。
【0062】表2は、演算回路15によってデータ補正
が行われた結果、求められた時間データを示す表であ
る。データの補正方法の詳細については説明は省略する
(特願平7−69805:「時間計数回路及びカウンタ
回路」に開示)。表2から、図1に示す時間計数回路に
よって、2112(33段×26 )階調の連続した時間
データが求められることがわかる。この時間データを用
いてFM分周パルス信号のパルス間隔の測定を行うこと
ができる。
【0063】
【表2】
【0064】また、制御回路18は、演算回路15の出
力データを論理演算することによって信号発生回路21
を制御する制御信号を出力する。
【0065】入力信号変換回路19は、信号入力端子1
6から入力される周波数測定対象のFM信号をFMパル
ス信号に変換する。
【0066】さらに、FM分周器20において、信号発
生回路21は、制御回路18から出力される制御信号に
従ってインバータリング11を構成する各インバータの
出力信号のうちのいくつかを選択し、選択された信号か
らクロック信号を発生し出力する。カウンタ22は信号
発生回路21から出力されるクロック信号のクロック数
を計数する。同期回路23は、端子Aから入力されるF
Mパルス信号が立ち上がるとき及び立ち下がるときに立
ち上がり、立ち上がってからカウンタ22の計数値が所
定の値に達すると立ち下がるFM分周パルス信号を端子
Cから出力する。
【0067】図3はFM分周器20の詳細な構成を示す
回路図である。図3において、21は信号発生回路、2
2はカウンタ、23は同期回路であり、図1に示した構
成に対応している。
【0068】信号発生回路21は、スイッチ列21a及
び論理回路21bによって構成されており、カウンタ2
2に与えるクロック信号Bx を生成する。スイッチ列2
1aは、制御端子24から入力される制御信号に従って
インバータリング11の出力信号の中から4つの信号B
1 、B2 、B3 及びB4 を選択する。論理回路21b
は、信号B1 及びB2 の排他的論理和がとると共に信号
3 及びB4 の排他的論理和をとり、それぞれの排他的
論理和信号の反転信号の論理積を反転することによって
クロック信号Bx を生成する。
【0069】カウンタ22は、信号発生回路21から出
力されるクロック信号Bx のクロック数を計数する非同
期型のカウンタであり、第1の保持回路としてのフリッ
プフロップ(FF)22a、第2の保持回路としてのF
F22b及びFF22cによって構成されている。各F
Fにおいて、端子CKはクロック入力端子、端子Dはデ
ータ入力端子、端子Qはデータ出力端子、端子QBはデ
ータ反転出力端子である。また、端子Rはリセット端子
であり、端子Rに“L”レベルの信号が入力されると端
子Dに入力されるデータの値に関わらず端子Qから出力
される信号は“L”レベルになる。
【0070】同期回路23は、遅延回路23a、排他的
論理和反転回路23b、RSフリップフロップ23c、
3入力NANDゲート23d及び2入力NANDゲート
23eによって構成されており、端子Aから入力される
FMパルス信号をFM分周パルス信号に変換して端子C
から出力する。遅延回路23a及び排他的論理和反転回
路23bによって第1の論理回路が構成されており、R
Sフリップフロップ23c及び3入力NANDゲート2
3dによって第2の論理回路が構成されており、2入力
NANDゲート23eによって第3の論理回路が構成さ
れている。
【0071】図3に示すFM分周器20の動作について
説明する。図4は図3に示すFM分周器20の動作を示
すタイミングチャートである。図4において、Aは同期
回路23の端子Aに入力されるFMパルス信号、D1
同期回路23を構成する排他的論理和反転回路23bの
出力信号、B1 、B2 、B3 及びB4 は信号発生回路2
1を構成するスイッチ列21aの出力信号、Bx は信号
発生回路21からカウンタ22に出力されるクロック信
号、D2 は同期回路23を構成する3入力NANDゲー
ト23dの出力信号、Cは同期回路23の端子Cから出
力されるFM分周パルス信号である。また、クロック信
号Bx において、各クロックの中にカウンタ22の計数
値を記している。
【0072】ここでは、インバータリング11を構成す
る各インバータの出力信号の中から、スイッチ列21a
によって、信号B1 として第1段インバータの出力信号
が選択され、信号B2 として第9段インバータの出力信
号が選択され、信号B3 として第17段インバータの出
力信号が選択され、信号B4 として第25段インバータ
の出力信号が選択されているものとする。インバータリ
ング11の各インバータにおける信号遅延時間が1nsで
あるとすると、信号B1 と信号B2 との時間差は8nsと
なる。同様に、信号B2 と信号B3 との時間差、信号B
3 と信号B4 との時間差も8nsとなる。このため、信号
1 〜B4 を論理回路21bによって論理演算すること
により、周期16(=8×2)nsのクロック信号Bx
生成される。ただし、厳密に言うとクロック信号Bx
周期は一定ではない。なぜなら、信号B4 の立ち下がり
と信号B1 の立ち上がりとの時間差は9nsであるので、
クロック信号Bx においてクロックの間隔が9nsとなる
ことがあるからである。しかし、このことはFM分周パ
ルス信号の立ち下がりタイミングを遅らせるだけであっ
て、立ち上がりエッジ間の時間測定には何ら影響を及ぼ
さない。
【0073】FMパルス信号は、遅延回路23aによっ
て所定の時間遅延された信号と排他的論理和がとられた
後反転され、FMパルス信号の立ち上がり及び立ち下が
りから遅延回路23aにおける遅延時間の間だけ“L”
レベルになる信号D1 になる。
【0074】信号D1 が“L”レベルになると、RSフ
リップフロップ23cの出力信号(すなわち、端子Cか
ら出力されるFM分周パルス信号)は“H”レベルに変
化する。したがって、FM分周パルス信号は、FMパル
ス信号の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングに同期
して立ち上がることになる。
【0075】また、クロック信号Bx の立ち上がりエッ
ジが4つカウンタ22に入ると、カウンタ22は10進
数の「4」に対応する2進数データ“100”を出力す
ることになる。このとき、最下位ビットに対応する左端
のフリップフロップ22aの反転出力端子QBの信号、
第2ビットに対応する中央のフリップフロップ22bの
反転出力端子QBの信号、及び最上位ビットに対応する
右端のフリップ・フロップ22cの出力端子Qの信号は
全て“H”レベルになるので、同期回路23を構成する
NANDゲート23dの出力信号D2 は“L”レベルに
変化する。
【0076】また、信号D1 及びD2 のいずれか一方が
“L”レベルになると、NANDゲート23eの出力が
“H”レベルになりカウンタ22の計数値がリセットさ
れる。
【0077】信号D2 が“L”レベルになると、RSフ
リップフロップ23cの出力信号(すなわち端子Cから
出力されるFM分周パルス信号)は“L”レベルに変化
する。したがって、FM分周パルス信号は、カウンタ2
2がリセットされた後クロック信号Bx の立ち上がりを
4つ計数したとき、立ち下がることになる。
【0078】したがって、FMパルス信号の立ち上がり
及び立ち下がりに応じて常に立ち上がるFM分周パルス
信号が得られ、このFM分周パルス信号の立ち上がりか
ら立ち上がりまでのパルス間隔を測定することによっ
て、FMパルス信号の立ち上がりから立ち下がりまでの
時間及び立ち下がりから立ち上がりまでの時間を測定す
ることができる。
【0079】FM分周パルス信号が“H”レベルである
時間は、カウンタ22がリセットされてから“100”
(10進数で4)を計数するまでの時間にほぼ相当す
る。クロック信号Bx の周期は16nsなので、約64
(=16×4)nsの間FM分周パルス信号は“H”レベ
ルになる。
【0080】なお、FM分周パルス信号が“H”レベル
である時間は、カウンタ22の設定を変えることによっ
て16ns単位で任意に変更可能である。例えば、最下位
ビットに対応するフリップフロップ22aの出力端子Q
の信号を反転出力端子QBの代わりにNANDゲート2
3dに入力させれば、カウンタ22の計数値の設定は
“101”となるので、FM分周パルス信号が“H”レ
ベルである時間は16ns長くなる。
【0081】また、クロック信号Bx の周期を変えるこ
とによって、FM分周パルス信号が“H”レベルである
時間を変更することも可能である。例えば、信号発生回
路21のスイッチ列21aによって、遅延回路リング1
1の第1段、第5段、第9段、第13段、第17段、第
21段、第25段及び第29段のインバータの出力信号
を各々選択し、これらの信号を基にして周期8nsのクロ
ック信号Bx をカウンタ22に出力することも可能であ
る。このとき、カウンタ22の設定によってFM分周パ
ルス信号が“H”レベルである時間を8ns単位で変更す
ることができる。インバータリング11を構成する各イ
ンバータの遅延時間が1nsであるとすると、最小2ns単
位で変更することができる。
【0082】制御回路18は、演算回路15から出力さ
れる時間データを基にして信号発生回路21に制御信号
を出力することによってFM分周パルス信号が“H”レ
ベルである時間を制御することができるので、変調周波
数の帯域が広いFMパルス信号に対しても対応すること
が可能となる。
【0083】ただし、FMパルス信号の立ち上がり又は
立ち下がりと信号D2 の立ち下がりとのタイミングによ
っては、FM分周パルス信号が“H”レベルである時間
が十分長くならない可能性がある。例えば、FMパルス
信号の立ち上がり又は立ち下がりによって信号D1
“L”レベルになった直後に信号D2 が“L”レベルに
なったとする。このとき、信号D1 が“H”レベルにな
ってもなお信号D2 が“Lレベルであると、RSフリッ
プフロップ回路23cから出力されるFM分周パルス信
号は“L”レベルになってしまい、“H”レベルである
期間が十分長くならない。
【0084】この現象を防ぐために、同期回路23は、
FMパルス信号の立ち上がり又は立ち下がりと信号D2
の立ち下がりとが重なりあっても、信号D1 の“L”レ
ベル期間内に信号D2 の“L”レベル期間が終了するよ
うに設計されている。信号D1 の“L”レベル期間は遅
延回路23aにおける遅延時間によって決定される一
方、信号D2 の“L”レベル期間はカウンタ22のリセ
ットに要する時間によって決定される。したがって、遅
延回路23aにおける遅延時間をカウンタ22のリセッ
トに要する時間よりも十分長くしている。
【0085】なお、カウンタ22を、例えばFFをブロ
ック化することによって、クロック信号Bx の計数設定
値が可変になるよう構成することも可能である。この場
合、カウンタ22を、計数値が外部から人為的に設定可
能であるように構成してもよいし、制御回路18からの
制御信号に従って計数値が設定されるように構成しても
よい。
【0086】実際の装置に適用した場合のクロック信号
x の周期及びカウンタ22の計数値の設定について、
説明する。
【0087】本発明の適用の対象としてはLD(レーザ
ーディスク)、DVD(ディジタルビデオディスク)、
セットトップボックス等が挙げられる。FM信号の周波
数はLDでは3.5〜15MHzであり、DVDでは2
2〜33MHzである。したがって、FMパルス信号の
エッジ間の時間は周波数に従って常に変動し、最短で、
LDでは33.3ns程度、DVDでは15.15ns
程度になる。
【0088】FM分周パルス信号は、“H”レベルであ
る時間がFMパルス信号のエッジ間の時間よりも短くな
くてはならない。一方、時間計数回路の測定回路の部分
が正常に動作するためには、FM分周パルス信号が
“H”レベルである時間は、3〜5ns程度以上である
必要がある。したがって、FM分周パルス信号が“H”
レベルである時間を、例えば10ns程度に設定する必
要がある。
【0089】ここで、インバータリング11を構成する
インバータの1段当たりの遅延時間を0.35nsとす
ると、クロック信号Bx の周期は、信号発生回路21に
よって、0.7(=0.35×2)〜23.1(=0.
35×33×2)nsまで変更可能である。また、カウ
ンタ22は計数値として『8』まで設定可能であるとす
ると、FM分周パルス信号が“H”である時間は最大1
84.8(=23.1×8)nsまで設定可能になる。
したがって、LDやDVDに本発明を適用する場合、F
M分周パルス信号が“H”レベルである時間を適切な値
に設定することができる。
【0090】また、本実施形態では、測定回路がパルス
信号の立ち上がりエッジ間の時間を測定する機能を有し
ているものとし、FM分周パルス信号がFMパルス信号
の立ち上がり及び立ち下がりに応じて常に立ち上がる信
号であるとしたが、本発明はこの構成に限るものではな
く、測定回路がパルス信号の立ち下がりエッジ間の時間
を測定する機能を有しており、FM分周パルス信号をF
Mパルス信号の立ち上がり及び立ち下がりに応じて常に
立ち下がる信号としてもよい。
【0091】図5は、本実施形態によってFM信号の復
調を行った場合の効果を説明するための図である。図5
に示すように、FM信号をパルス信号に変換し、このパ
ルス信号のパルス間隔を従来の時間計数回路を用いて測
定し(T1 及びT2 )、その逆数をとることによってF
M信号の周波数(f1 及びf2 )を求めていたのでは、
周期単位にしか周波数を求めることができなかった。と
ころが実際には、FM信号の周波数は1周期内でも変化
しているので、例えば半周期単位でみた場合、時間差t
s の測定誤差が生じていることになる。これに対して本
実施形態では、FM信号が基準電圧(Vref )軸と交わ
るたびに立ち上がるFM分周パルス信号をFM分周器2
0によって生成し、このFM分周パルス信号のパルス間
隔を測定し(T11、T12、T21及びT22)、その逆数を
とることによってFM信号の周波数(f11、f12、f21
及びf22)を求めているので、半周期単位に周波数を求
めることができ復調精度が向上する。
【0092】(第2の実施形態) 第1の実施形態は、測定対象のパルス信号(FMパルス
信号)を、この測定対象のパルス信号の立ち上がりエッ
ジ及び立ち下がりエッジに応じてそれぞれ立ち上がりエ
ッジ及び立ち下がりエッジのうちのいずれか一方を有す
るパルス信号(FM分周信号)に変換し、変換したパル
ス信号の前記一方のエッジ間の時間を測定することによ
って、測定対象のパルス信号の立ち上がりエッジから立
ち下がりエッジまで及び立ち下がりエッジから立ち上が
りエッジまでの時間を測定するものであった。
【0093】これに対して本実施形態は、測定対象のパ
ルス信号の立ち上りエッジのタイミング及び立ち下がり
エッジのタイミングの両方でそれぞれ遅延回路リングの
信号を保持することによって、測定対象のパルス信号の
立ち上がりエッジから立ち下がりエッジまで及び立ち下
がりエッジから立上がりエッジまでの時間を測定するも
のである。
【0094】本実施形態においても、FM信号の周波数
を測定するために時間計数回路を用いる場合を例にとっ
て説明する。
【0095】図6は本発明の第2の実施形態に係る時間
計数回路の構成を示すブロック図である。図6におい
て、図1に示す第1の実施形態に係る時間計数回路と共
通の構成要素には図1と共通の符号を付しており、ここ
ではその詳細な説明を省略する。
【0096】72aは入力信号の立ち上がりエッジのタ
イミングで遅延回路リングとしてのインバータリング1
1の発振出力信号を保持する第1の保持手段としてのア
ップラッチ回路、72bは入力信号の立ち下がりエッジ
のタイミングでインバータリング11の発振出力信号を
保持する第2の保持手段としてのダウンラッチ回路、7
3はアップラッチ回路72a及びダウンラッチ回路72
bの保持信号を数値データに変換して出力する論理回路
である。アップラッチ回路72a、ダウンラッチ回路7
2b、及び論理回路73によって信号処理回路71が構
成されている。また、74は時間データを演算する演算
回路である。アップラッチ回路72aは、インバータリ
ング11を構成するインバータの出力端子に入力端子が
接続されかつクロック信号の立ち上がりエッジのタイミ
ングで入力信号を保持する複数のフリップフロップによ
って構成される。同様にダウンラッチ回路72bは、イ
ンバータリング11を構成するインバータの出力端子に
入力端子が接続されかつクロック信号の立ち下がりエッ
ジのタイミングで入力信号を保持する複数のフリップフ
ロップによって構成される。
【0097】図6に示すように、本実施形態に係る時間
計数回路は、第1の実施形態に係る時間計数回路が備え
ているようなパルス変換回路は備えていない。信号入力
端子16に入力されたFM信号は入力信号変換回路19
によってFMパルス信号に変換され、このFMパルス信
号はアップラッチ回路72a、ダウンラッチ回路72
b、論理回路73、FF列14、及び演算回路74に入
力される。アップラッチ回路72a及びダウンラッチ回
路72bを構成する各フリップフロップには、FMパル
ス信号がクロック信号として入力される。
【0098】図7は図6に示す本実施形態に係る時間計
数回路の動作を示すタイミングチャートである。図7を
用いて本実施形態に係る時間計数回路の動作について説
明する。
【0099】インバータリング11はリング状に接続さ
れた奇数個(図6では33個)のインバータによって構
成されているので発振し、信号の遷移が循環する。アッ
プラッチ回路72aはFMパルス信号の立ち上がりエッ
ジのタイミングでインバータリング11の各段のインバ
ータの出力信号を保持し、33ビットのデータとして論
理回路73に出力する(A1 ,C1 ,E1 )。ダウンラ
ッチ回路72bはFMパルス信号の立ち下がりエッジの
タイミングでインバータリング11の各段のインバータ
の出力信号を保持し、33ビットのデータとして論理回
路73に出力する(B1 ,D1 )。すなわち、アップラ
ッチ回路72a及びダウンラッチ回路72bは、FMパ
ルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジに同
期して交互にデータを出力する。
【0100】論理回路73はFMパルス信号の立ち上が
りエッジ及び立ち下がりエッジの両方に同期して動作
し、アップラッチ回路72a及びダウンラッチ回路72
bから出力された33ビットのデータを6ビットにエン
コードし、アップラッチ回路72a及びダウンラッチ回
路72bからデータが出力された順に演算回路74に出
力する(A2 ,B2 ,C2 ,D2 ,E2 )。
【0101】演算回路74もまたFMパルス信号の立ち
上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方に同期して動
作し、FMパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下が
りエッジのタイミングを表すデータを、FF列14の出
力データを上位ビットとし論理回路73の出力データを
下位ビットとして求め(A3 ,B3 ,C3 ,D3 )、求
めたデータの差をとることによって、立ち上がりエッジ
から立ち下がりエッジまで及び立ち下がりエッジから立
ち上がりエッジまでの時間を表す時間データ(B3 −A
3 ,C3 −B3 ,C3 −D3 )を演算して出力する。
【0102】(第3の実施形態) 本発明の第3の実施形態は、遅延回路リングの信号遷移
の周回数を計数するカウンタの計数データが不確定とな
る時間があることに起因する時間データの誤差の発生を
防ぐものである。
【0103】図8は、本発明の第3の実施形態に係る時
間計数回路の構成を示すブロック図である。図8におい
て、31はクロック発生回路、32はカウンタ、33は
第1のFF列、34は緩衝回路、35は保持手段として
の第2のFF列、36は第3のFF列、37は選択回路
である。第1のFF列33、第3のFF列36及び選択
回路37によってデータ選択手段30が構成されてい
る。その他の回路は、図1において同一の符号が付され
ている回路と同一の構成を持つ。カウンタ32によって
第1の計数部が構成されており、カウンタ32、緩衝回
路34及び第2のFF列35によって第2の計数部が構
成されている。
【0104】クロック発生回路31は、インバータリン
グ11から出力される信号を組み合わせてタイミングの
異なる第1のクロック信号CK1 及び第2のクロック信
号CK2 を発生し、カウンタ32及び第2のFF列35
にそれぞれ出力する。
【0105】カウンタ32は、クロック発生回路31か
ら出力される第1のクロック信号CK1 を計数する。
【0106】第1のFF列33は、入力信号変換回路1
9から出力されるFMパルス信号の立ち上がりエッジの
タイミングによってカウンタ32の計数データを保持
し、選択回路37に出力する。
【0107】緩衝回路34は、カウンタ32の誤動作を
防ぐために設けられており、第2のFF列35が行う入
力データの保持動作に伴うノイズがカウンタ32の出力
端子に影響を与えないようにしている。
【0108】第2のFF列35は、クロック発生回路3
1から出力される第2のクロック信号CK2 の立ち上が
りエッジのタイミングによってカウンタ32の計数デー
タを保持し、第3のFF列36に出力する。
【0109】第3のFF列36は、第2のFF列35に
保持されたデータを、入力信号変換回路19から出力さ
れるFMパルス信号の立ち上がりエッジのタイミングに
よって保持し、選択回路37に出力する。
【0110】選択回路37は、第1のFF列33の出力
データ及び第3のFF列36の出力データのうちのいず
れか一方を、信号処理回路12からの指示信号に従って
選択する。
【0111】図9は、カウンタ32として用いられる同
期型6ビット・バイナリ・カウンタの構成を示す回路図
である。図9に示すカウンタは論理部及びFF部で構成
されており、入力端子CLKに入力される信号が変化す
る回数を計数し、計数結果を表す6ビットの計数データ
を出力端子O1〜O6から出力する。
【0112】FF部を構成する各FFは、クロック端子
Cに入力される信号のエッジによって入力端子Dの信号
を出力端子Qに出力する。出力端子Qの信号は、カウン
タの出力端子に出力されると共に論理部を構成する論理
ゲートの入力端子を駆動する。例えば、第1のFFの出
力端子Qの信号は、カウンタの出力端子O1に出力され
ると共に6個の論理ゲートの入力端子を駆動することに
なる。論理ゲートの入力端子には容量が存在するので複
数の論理ゲートを駆動するためにはある時間が必要にな
る。
【0113】例えば、カウンタの計数データが“011
111”から“100000”に繰り上がる場合につい
て考える。入力端子CLKに入力される信号が変化する
と、第6のFFの出力信号は駆動する際の負荷が最も小
さいので最も速く変化する。したがって、計数データは
まず“111111”となる。つぎに、第5のFFの出
力信号が変化するので計数データ“101111”とな
る。この後、計数データは順次“100111”、“1
00011”、“100001”、“100000”と
変化していく。このように、計数データが“1”繰り上
がる過程において、カウンタの出力データは様々な値を
とることになる。このように、入力端子CLKに入力さ
れる信号が変化してからカウンタの計数データが確定す
るまでにはある時間が必要となる。
【0114】図8に示す時間計数回路の動作について図
10を用いて説明する。
【0115】クロック発生回路31は、インバータリン
グ11を構成する第17段インバータの出力信号IV1
及び第33段インバータの出力信号IV2 を組み合わせ
て、立ち上がりタイミングの異なる第1のクロック信号
CK1 及び第2のクロック信号CK2 を出力する。第1
のクロック信号CK1 の立ち上がりエッジは、第33段
インバータの出力信号IV2 の立ち上がり及び立ち下が
りの両方のタイミングで発生する。また、第2のクロッ
ク信号CK2 の立ち上がりエッジは、第17段インバー
タの出力信号IV1 の立ち上がり及び立ち下がりの両方
のタイミングで発生する。
【0116】第1のクロック信号CK1 はカウンタ32
に入力され、その立ち上がりエッジがカウンタ32の計
数値を繰り上げる。カウンタ32は計数値を繰り上げる
のにある時間を要し、その間はカウンタ32の出力値は
不確定となる。図10では、カウンタ32の計数値が不
確定となる時間を斜線で示している。また、第2のクロ
ック信号CK2 は第2のFF列35に入力され、その立
ち上がりエッジが第2のFF列35の入力データ保持動
作のタイミングを決定する。すなわち、第2のクロック
信号CK2 の立ち上がりエッジによって、第2のFF列
35はカウンタ32の計数データを保持して出力する。
【0117】カウンタ32の計数データが不確定となる
時間が17ns未満であるとすると、第2のFF列35は
カウンタ32の確定した計数データを保持することがで
きる。なぜなら、第2のFF列35は、第17段インバ
ータの出力信号が変化するタイミングでカウンタ32の
計数データを保持するため、カウンタ32が計数値の繰
り上げを開始してから(第33段インバータの出力信号
が変化してから)必ず17ns経過していることになるか
らである。このため、第2のFF列35は、カウンタ3
2の計数データが不確定となる時間を補うようなタイミ
ングでカウンタ32の計数データを保持する。
【0118】FMパルス信号が立ち上がると、カウンタ
32の計数データは第1のFF列33によって保持され
選択回路37に出力されると共に、第2のFF列35に
保持されているデータは第3のFF列36によって保持
され選択回路37に出力される。
【0119】選択回路37は、第1のFF列33の出力
データS1 又は第3のFF列36の出力データS2 のい
ずれかを選択して出力する。データの選択は、信号処理
回路12からの指示信号に従って行われる。
【0120】信号処理回路12は、FMパルス信号が立
ち上がるとインバータリング11の出力信号を保持す
る。保持された信号から、インバータリング11におけ
る信号遷移の位置がわかる。信号遷移の位置がカウンタ
32の計数データが確定している時間を示しているとき
は、第1のFF列33の出力データS1 を選択するよう
指示する。一方、信号遷移の位置がカウンタ32の計数
データが不確定である時間を示しているときは、第3の
FF列36の出力データS2 を選択するよう指示する。
ここで、第2のFF列35はカウンタ32の計数データ
が不確定となる時間を補ってはいるが、保持しているデ
ータは1つ前の計数データである。このため、選択回路
37は、第3のFF列36の出力データS2 を選択する
ときには“1”を加算することによって正しい計数デー
タに補正している。この補正により、選択回路37の出
力データは常に正しい信号遷移の周回数を示すことにな
る。
【0121】選択回路37の出力データすなわち上位ビ
ットデータは演算回路15に出力され、信号処理回路1
2から出力される6ビットの数値データすなわち下位ビ
ットデータと組み合わされて、12ビットの時間データ
が得られる。
【0122】以上説明したように、本実施形態に係る時
間計数回路によると、信号遷移の周回数を計数するカウ
ンタの計数データが不確定のときに測定対象のパルス信
号が立ち上がっても、常に正しい上位ビットデータを得
ることができる。
【0123】また、カウンタの数は1つで良いのでノイ
ズに対する耐性は従来と変わらない。例えば、信号遷移
の周回数を計数するカウンタにノイズが混入して計数デ
ータが誤った値に変化した場合を考えると、パルス間隔
を示す時間データは計数値の差分によって求められるた
め、カウンタが1つの場合はノイズ混入の前後の時間デ
ータに誤差が生じるが、それ以降の時間データには影響
を及ぼすことはなく誤差は生じない。
【0124】図11は、本実施形態に係る他の時間計数
回路の構成を示すブロック図である。図11において、
41はクロック発生回路、42はカウンタ、43は緩衝
回路、44は第1の保持手段としての第1のFF列、4
5は第2の保持手段としての第2のFF列、46は第3
のFF列、47は第4のFF列、48は選択回路であ
る。第3のFF列46、第4のFF列47及び選択回路
48によってデータ選択手段40が構成されている。そ
の他の回路は、図1において同一の符号が付された回路
と同一の構成を持つ。カウンタ42、緩衝回路43及び
第1のFF列44によって第1の計数部が構成され、カ
ウンタ42、緩衝回路43、第1のFF列44及び第2
のFF列45によって第2の計数部が構成されている。
【0125】図11に示す時間計数回路の動作につい
て、図12を用いて簡単に説明する。クロック発生回路
41は、インバータリング11を構成する第17段イン
バータの出力信号IV1 及び第33段インバータの出力
信号IV2 を組み合わせて、立ち上がりタイミングの異
なる第1のクロック信号CK1 及び第2のクロック信号
CK2 を出力する。カウンタ42は第1のクロック信号
CK1 が立ち上がると計数データを“1”繰り上げる。
このときカウンタ42の計数データが不確定となる時間
があるが、これを補うように第1のFF列44が第2の
クロック信号CK2 の立ち上がりのタイミングでカウン
タ42の計数データを保持している。
【0126】第2のFF列45は、第1のクロック信号
CK1 が立ち上がると第1のFF列44の出力データを
保持する。FMパルス信号が立ち上がると、第1のFF
列44の保持データが第3のFF列46によって保持さ
れ選択回路48に出力されると共に、第2のFF列45
の保持データが第4のFF列47によって保持され選択
回路48に出力される。選択回路48は、第3のFF列
46の出力データS1又は第4のFF列47の出力デー
タS2 のいずれかを信号処理回路12からの指示信号に
従って選択し、補正した上で出力する。
【0127】図8に示す時間計数回路では、カウンタ3
2の計数データを2つのFF列によって保持し出力して
いた。これに対し、図11に示す時間計数回路では、カ
ウンタ42の計数データを保持して出力するのは第1の
FF列44のみである。このため、ノイズによるカウン
タ42の誤動作を回避することができる。
【0128】実際、インバータリングを信号遷移が周回
する時間が短くなると、カウンタの計数データが不確定
となる時間が相対的に長くなる。例えば、画像信号を記
録したFM信号を復調するためにはインバータ1段あた
りの遅延時間は0.3ns程度にする必要があり、カウン
タ32の計数周期は約10nsとなる。これに対して、計
数データが不確定となる時間は6ビットのカウンタの場
合7ns程度なので、計数データが安定している時間は約
3nsとなる。このような非常に短い時間内に2つのFF
列が共に保持動作を行うと、一方のFF列から発生した
ノイズが他方のFF列又はカウンタに影響を及ぼし、F
F列が誤ったデータを保持したりカウンタの計数データ
がノイズによって変化してしまう可能性がある。図11
に示す時間計数回路では、このような問題は生じない。
【0129】図13は本実施形態に係る他の時間計数回
路の構成を示すブロック図である。図13において、5
1は緩衝回路、52は分周器、53はカウンタ、54は
遅延手段としての遅延線、55は保持手段としての第1
のFF列、56は第1のFF、57は第2のFF、58
は第2のFF列、59はビットデータ整理部である。第
1のFF56、第2のFF57、第2のFF列58及び
ビットデータ整理部59によってデータ生成手段50が
構成されている。その他の回路は、図1において同一の
符号が付されている回路と同一の構成を持つ。
【0130】図13に示す時間計数回路の動作につい
て、図14を用いて説明する。
【0131】図14に示すように、インバータリング1
1を構成する第33段インバータの出力信号IVはある
一定の周期を持つパルス信号となる。緩衝回路51はこ
のパルス信号IVを第1のFF56及び分周器52に出
力する。分周器52はパルス信号IVの周期を2倍に
し、カウンタ53は分周器52から出力される信号の立
ち下がりエッジで計数データを“1”繰り上げる。ただ
し、前述したように、カウンタ53の計数データは繰り
上げられた直後しばらくの間不確定となる。図14で
は、カウンタ53の計数データが不確定である時間を斜
線で示している。
【0132】さらに、カウンタ53の計数データは遅延
線54によって所定の時間遅延された後、第1のFF列
55に出力される。図14から分かるように、遅延線5
4の出力データが不確定である間に分周器52の出力信
号が立ち下がることはなく、第1のFF列55は、分周
器52の出力信号の立ち下がりのタイミングで遅延線5
4の出力データを保持し出力するので、そのデータは常
に確定していることになる。ただし、所定の時間遅延さ
れた計数データを保持しているので、カウンタ53の計
数データよりも“1”小さい値を出力することになる。
このことは、パルス間隔を測定する上で特に問題とはな
らない。パルス間隔を測定する上で必要になるのは計数
データの差であり、ある特定の時刻を示す絶対的な計数
データを必要とするわけではないからである。もちろ
ん、ビットデータ整理部59にカウンタ53の計数デー
タを補正する機能を追加しても構わない。
【0133】入力信号変換回路19から出力されるFM
パルス信号が立ち上がると、第1のFF56は緩衝回路
51から出力されるパルス信号IVを保持し、ビットデ
ータ整理部59に出力する。同時に、第2のFF57は
分周器52から出力される信号を保持し、第2のFF列
58は第1のFF列55から出力されるデータを保持
し、ビットデータ整理部59にそれぞれ出力する。ビッ
トデータ整理部59は、緩衝回路51の出力信号を最下
位ビット、分周器52の出力信号を第2ビット、第1の
FF列55の出力データを残りの上位ビットとして出力
データを生成し、演算回路15に出力する。
【0134】例えば、緩衝回路51の出力信号が“L”
レベル、分周器52の出力信号が“L”レベル、第1の
FF列55の出力データが“0000”であるとき、ビ
ットデータ整理部59の出力データは“000000”
となる。また、緩衝回路51の出力信号が“H”レベル
になり、分周器52の出力信号が“L”レベル、第1の
FF列55の出力データが“0000”のままのとき、
ビットデータ整理部59の出力データは“00000
1”となる。このようにして6ビットのデータが生成さ
れ、演算回路15に上位ビットデータとして出力され
る。
【0135】なお、第1〜3の実施形態において、遅延
回路リングとして各遅延回路が1つのインバータによっ
て構成されたインバータリングを用いた時間計数回路を
例にとって説明したが、本発明はこのような構成に限る
ものではなく、どのような構成の遅延回路リングを用い
た時間計数回路にも適用可能である。
【0136】また、遅延回路リングの発振周波数をPL
L回路によって安定させても良い。例えば、位相比較器
及びループフィルタを備え、遅延回路リングを構成する
一の遅延回路の出力信号と周波数の正確な基準クロック
信号とを位相比較器によって比較し、位相比較器の出力
信号をループフィルタによって直流電流とした後、遅延
回路リングを構成する各遅延回路に供給する。このよう
な構成により、一の遅延回路の出力信号及び基準クロッ
ク信号の周波数が等しくなるまで、各遅延回路における
遅延時間が調整されるので、遅延回路リングの発振周波
数が安定する。
【0137】
【発明の効果】以上のように本発明に係る時間計数回路
によると、パルス信号の立ち上がりエッジから立ち下が
りエッジまでの時間及び立ち下がりエッジから立ち上が
りエッジまでの時間を精度良く測定することができる。
また、FM信号を精度良く復調することができる。
【0138】また、本発明に係る時間計数回路による
と、カウンタに由来する時間データの誤差の発生を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る時間計数回路の
構成を示すブロック図である。
【図2】FM信号、FMパルス信号、及びFM分周パル
ス信号の関係を表すグラフである。
【図3】図1に示す時間計数回路におけるFM分周器
(パルス変換回路)の構成を示す図である。
【図4】図3に示すFM分周器(パルス変換回路)の動
作を示すタイミングチャートである。
【図5】第1の実施形態に係る時間計数回路をFM復調
に用いた場合の効果を説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る時間計数回路の
構成を示すブロック図である。
【図7】図6に示す時間計数回路の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る時間計数回路の
構成図である。
【図9】6ビットの同期カウンタの構成図である。
【図10】図8に示す時間計数回路の動作を説明するた
めの図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る時間計数回路
の構成図である。
【図12】図11に示す時間計数回路の動作を説明する
ための図である。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る時間計数回路
の構成図である。
【図14】図13に示す時間計数回路の動作を説明する
ための図である。
【図15】従来の時間計数回路の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
11 インバータリング(遅延回路リング) 12 信号処理回路 15 演算回路 18 制御回路 19 入力信号変換回路 20 FM分周器(パルス変換回路) 21 信号発生回路 21a スイッチ列 21b 論理回路 22 カウンタ 23 同期回路 30 データ選択手段 32 カウンタ 35 第2のFF列(保持手段) 40 データ選択手段 42 カウンタ 44 第1のFF列(第1の保持手段) 45 第2のFF列(第2の保持手段) 50 データ生成手段 52 分周器 53 カウンタ 54 遅延線(遅延手段) 55 第1のFF列(保持手段) 71 信号処理回路 72a アップラッチ回路(第1の保持手段) 72b ダウンラッチ回路(第2の保持手段) 74 演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−302943(JP,A) 特開 平8−313567(JP,A) 実開 平3−32835(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 29/02 G01R 23/00 - 23/20 G04F 7/00 - 13/06 H03D 3/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象のパルス信号を、この測定対象
    のパルス信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ
    の両方に応じて,立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッ
    ジのいずれか一方のエッジを有する分周パルス信号に変
    換するパルス変換回路と、 リング状に接続された複数の遅延回路により構成され、
    各遅延回路の出力信号が一の論理レベルから他の論理レ
    ベルへ遷移する信号の遷移が循環する遅延回路リング
    と、 前記パルス変換回路から出力された分周パルス信号を入
    力とし、この分周パルス信号の前記一方のエッジのタイ
    ミングで前記遅延回路リングを構成する各遅延回路の出
    力信号を保持し、保持した信号を数値データに変換する
    信号処理回路と、 前記信号処理回路から出力された数値データを基にし
    て、前記分周パルス信号の前記一方のエッジ間の時間を
    表す時間データを演算する演算回路とを備え、 前記演算回路によって演算された時間データが、前記測
    定対象のパルス信号における立ち上がりエッジから立ち
    下がりエッジまでの時間又は立ち下がりエッジから立ち
    上がりエッジまでの時間を表していることを特徴とする
    時間計数回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の時間計数回路におい
    て、 前記パルス変換回路は、 クロック信号を発生する信号発生回路と、 前記信号発生回路から出力されたクロック信号を計数す
    るカウンタと、 前記測定対象のパルス信号を入力とし、前記測定対象の
    パルス信号の立ち上がりのタイミング及び立ち下がりの
    タイミングで出力信号を一の論理レベルから他の論理レ
    ベルに遷移させると共に前記カウンタの計数値を初期化
    し、前記カウンタの計数値が所定の値になったとき前記
    出力信号を前記他の論理レベルから前記一の論理レベル
    に遷移させる同期回路とを備え、 前記同期回路の出力信号を、前記分周パルス信号として
    出力するものであることを特徴とする時間計数回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の時間計数回路におい
    て、 前記演算回路から出力された時間データにしたがって、
    前記分周パルス信号の論理レベルが前記他の論理レベル
    である時間を制御する制御回路を備えていることを特徴
    とする時間計数回路。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の時間計数回路におい
    て、 前記信号発生回路は、前記制御回路から出力された制御
    信号にしたがって、発生するクロック信号の周期を変更
    する機能を有することを特徴とする時間計数回路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の時間計数回路におい
    て、 前記信号発生回路は、 前記遅延回路リングを構成する遅延回路の出力端子に各
    々接続された複数のスイッチからなり、前記制御回路か
    ら出力された制御信号にしたがって、前記遅延回路リン
    グを構成する遅延回路の出力信号の中から1つ又は複数
    の信号を選択して出力するスイッチ列と、 前記スイッチ列によって選択出力された1つ又は複数の
    信号を入力とし、この1つ又は複数の信号を基にして前
    記クロック信号を生成する論理回路とを備えていること
    を特徴とする時間計数回路。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の時間計数回路におい
    て、 前記パルス変換回路は、 前記同期回路が出力信号を前記他の論理レベルから前記
    一の論理レベルに遷移させるときの前記カウンタの計数
    値の所定の値を、前記制御回路から出力された制御信号
    にしたがって変更する機能を有することを特徴とする時
    間計数回路。
  7. 【請求項7】 リング状に接続された複数の遅延回路に
    より構成され、各遅延回路の出力信号が一の論理レベル
    から他の論理レベルへ遷移する信号の遷移が循環する遅
    延回路リングと、 測定対象のパルス信号を入力とし、この測定対象のパル
    ス信号の立ち上がりエッジのタイミングで前記遅延回路
    リングを構成する遅延回路の出力信号を保持する第1の
    保持手段と、前記測定対象のパルス信号の立ち下がりエ
    ッジのタイミングで前記遅延回路リングを構成する遅延
    回路の出力信号を保持する第2の保持手段とを有してお
    り、第1の保持手段によって保持された信号及び第2の
    保持手段によって保持された信号を共に数値データに変
    換して出力する信号処理回路と、 前記信号処理回路から出力された数値データを基にし
    て、前記測定対象のパルス信号における立ち上がりエッ
    ジから立ち下がりエッジまでの時間又は立ち下がりエッ
    ジから立ち上がりエッジまでの時間を表す時間データを
    演算する演算回路とを備えていることを特徴とする時間
    計数回路。
  8. 【請求項8】 リング状に接続された複数の遅延回路か
    らなり,発振によって信号の遷移が循環する遅延回路リ
    ングと、 前記遅延回路リングにおける信号遷移の周回数を計数す
    る第1及び第2の計数部とを備え、 前記第1及び第2の計数部は、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
    の遷移の回数を計数するカウンタを共通に備えており、 前記第2の計数部は、さらに、 前記カウンタの計数データを前記遅延回路リングを構成
    する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保持
    する保持手段を備えていることを特徴とする時間計数回
    路。
  9. 【請求項9】 リング状に接続された複数の遅延回路か
    らなり,発振によって信号の遷移が循環する遅延回路リ
    ングと、 前記遅延回路リングにおける信号遷移の周回数を計数す
    る第1及び第2の計数部とを備え、 前記第1及び第2の計数部は、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
    の遷移の回数を計数するカウンタと、 前記カウンタの計数データを前記遅延回路リングを構成
    する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保持
    する第1の保持手段とを共通に備えており、 前記第2の計数部は、さらに、 前記第1の保持手段から出力されたデータを、前記遅延
    回路リングを構成する前記他の遅延回路以外の遅延回路
    の出力信号の遷移のタイミングで保持する第2の保持手
    段を備えていることを特徴とする時間計数回路。
  10. 【請求項10】 リング状に接続された複数の遅延回路
    によって構成され、各遅延回路の出力信号が一の論理レ
    ベルから他の論理レベルへ遷移する信号の遷移が循環す
    る遅延回路リングと、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
    の遷移の回数を前記遅延回路リングにおける信号遷移の
    周回数として計数するカウンタと、 前記カウンタの計数データを前記遅延回路リングを構成
    する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保持
    する保持手段とを備え、 前記カウンタの計数データが確定していないときは、前
    記保持回路列に保持されたデータを補正した上で前記遅
    延回路リングにおける信号遷移の周回数とすることを特
    徴とする時間計数回路。
  11. 【請求項11】 パルス信号のパルス間隔等の時間を測
    定する時間計数回路であって、 リング状に接続された複数の遅延回路によって構成さ
    れ、各遅延回路の出力信号が一の論理レベルから他の論
    理レベルへ遷移する信号の遷移が循環する遅延回路リン
    グと、 測定対象のパルス信号を入力とし、この測定対象のパル
    ス信号の遷移時に前記遅延回路リングを構成する遅延回
    路の出力信号を保持し、保持した信号を数値データに変
    換して出力すると共に前記保持した信号にしたがって前
    記遅延回路リングにおける信号遷移の位置を示す指示信
    号を生成して出力する信号処理回路と、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
    の遷移の回数を計数するカウンタと、 前記カウンタの計数データを、前記遅延回路リングを構
    成する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保
    持する保持手段と、 前記カウンタの計数データ及び前記保持手段の保持デー
    タを入力とし、前記測定対象のパルス信号の遷移時に前
    記カウンタの計数データ又は前記保持手段の保持データ
    のいずれかを前記信号処理回路から出力された指示信号
    に従って選択し、選択したデータを補正した上で前記遅
    延回路リングにおける信号遷移の周回数を示す周回数デ
    ータとして出力するデータ選択手段と、 前記信号処理回路から出力される数値データ及び前記デ
    ータ選択手段から出力される周回数データを基にして、
    前記測定対象のパルス信号のパルス間隔等の時間を表す
    時間データを演算する演算回路とを備えていることを特
    徴とする時間計数回路。
  12. 【請求項12】 パルス信号のパルス間隔等の時間を測
    定する時間計数回路であって、 リング状に接続された複数の遅延回路によって構成さ
    れ、各遅延回路の出力信号が一の論理レベルから他の論
    理レベルへ遷移する信号の遷移が循環する遅延回路リン
    グと、 測定対象のパルス信号を入力とし、前記測定対象のパル
    ス信号の遷移時に前記遅延回路リングを構成する各遅延
    回路の出力信号を保持し、保持した信号を数値データに
    変換して出力すると共に前記保持した信号を基にして前
    記遅延回路リングにおける信号遷移の位置を示す指示信
    号を生成して出力する信号処理回路と、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
    の遷移の回数を計数するカウンタと、 前記カウンタの計数データを、前記遅延回路リングを構
    成する他の遅延回路の出力信号の遷移のタイミングで保
    持する第1の保持手段と、 前記第1の保持手段から出力されたデータを、前記遅延
    回路リングを構成する前記他の遅延回路以外の遅延回路
    の出力信号の遷移のタイミングで保持する第2の保持手
    段と、 前記第1の保持手段の保持データ及び第2の保持手段の
    保持データを入力とし、前記測定対象のパルス信号の遷
    移時に前記第1の保持手段の保持データ又は前記第2の
    保持手段の保持データのいずれかを前記信号処理回路か
    ら出力される指示信号に従って選択し、選択したデータ
    を補正した上で前記遅延回路リングにおける信号遷移の
    周回数を示す周回数データとして出力するデータ選択手
    段と、 前記信号処理回路から出力される数値データ及び前記デ
    ータ選択手段から出力される周回数データを基にして、
    前記測定対象のパルス信号のパルス間隔等の時間を表す
    時間データを演算して出力する演算回路とを備えている
    ことを特徴とする時間計数回路。
  13. 【請求項13】 パルス信号のパルス間隔等の時間を測
    定する時間計数回路であって、 リング状に接続された複数の遅延回路によって構成さ
    れ、各遅延回路の出力信号が一の論理レベルから他の論
    理レベルへ遷移する信号の遷移が循環する遅延回路リン
    グと、 測定対象のパルス信号を入力とし、前記測定対象のパル
    ス信号の遷移時に前記遅延回路リングを構成する各遅延
    回路の出力信号を保持し、保持した信号を数値データに
    変換して出力する信号処理回路と、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信号
    を入力とし、この出力信号の2倍の周期を持つ分周信号
    を出力する分周器と、 前記分周器から出力される分周信号を入力とし、この分
    周信号の立ち上がり又は立ち下がりの回数を計数するカ
    ウンタと、 前記カウンタの計数データを所定の時間遅延させる遅延
    手段と、 前記遅延手段によって遅延された前記カウンタの計数デ
    ータを、前記分周信号の立ち上がり又は立ち下がりのタ
    イミングによって保持する保持手段と、 前記遅延回路リングを構成する一の遅延回路の出力信
    号、前記分周信号及び前記保持手段の保持データを入力
    とし、測定対象のパルス信号の遷移時に、前記一の遅延
    回路の出力信号の論理レベルを最下位ビット、前記分周
    信号の論理レベルを最下位から2番目のビット、前記保
    持手段の保持データを上位ビットとするデータを前記遅
    延回路リングにおける信号遷移の周回数を示す周回数デ
    ータとして出力するデータ生成手段と、 前記信号処理回路から出力される数値データ及び前記デ
    ータ生成手段から出力される周回数データを基にして、
    前記測定対象のパルス信号のパルス間隔等の時間を表す
    時間データを演算して出力する演算回路とを備えている
    ことを特徴とする時間計数回路。
JP30166196A 1995-11-13 1996-11-13 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路 Expired - Fee Related JP3201961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30166196A JP3201961B2 (ja) 1995-11-13 1996-11-13 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-293894 1995-11-13
JP29389495 1995-11-13
JP30166196A JP3201961B2 (ja) 1995-11-13 1996-11-13 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09196983A JPH09196983A (ja) 1997-07-31
JP3201961B2 true JP3201961B2 (ja) 2001-08-27

Family

ID=26559597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30166196A Expired - Fee Related JP3201961B2 (ja) 1995-11-13 1996-11-13 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3201961B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100526864B1 (ko) * 1998-05-20 2006-02-03 삼성전자주식회사 타임측정시스템
DE602006008357D1 (de) * 2006-02-17 2009-09-17 Verigy Pte Ltd Singapore Umsetzung von zeit in digital mit verzögerungsbeitragsbestimmung von verzögerungselementen
JP6382057B2 (ja) * 2014-10-10 2018-08-29 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 遅延量測定回路および遅延量測定方法
CN112542193B (zh) * 2020-12-30 2023-07-25 芯天下技术股份有限公司 一种高速读取数据的spi接口的flash存储器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09196983A (ja) 1997-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0656688B1 (en) Clock generating circuit generating a plurality of non-overlapping clock signals
US20030218490A1 (en) Circuit and method for generating internal clock signal
US5886552A (en) Data retiming circuit
CN108155894B (zh) 一种基于fpga的同步混合延时型dpwm模块
US6396312B1 (en) Gate transition counter
EP0588656B1 (en) Digital signal-edge time measurement circuit
JPH07101847B2 (ja) デジタルフェイズロックドループ装置
US5835552A (en) Time counting circuit and counter circuit
US5982841A (en) Time counting circuit, pulse converting circuit and FM demodulating circuit
JP3201961B2 (ja) 時間計数回路、パルス変換回路及びfm復調回路
JPH06283984A (ja) パルス位相差符号化回路
JP3918777B2 (ja) パルス幅変調回路
JP2841901B2 (ja) Pwm信号演算回路
US5502418A (en) Voltage-controlled oscillating circuit
JP3150492B2 (ja) ディジタル積分回路装置
JPH10200516A (ja) デジタルデータ転送クロック変換回路
JPH08330946A (ja) 時間計数回路及びカウンタ回路
JPH06104740A (ja) 入力信号のエッジ時刻測定回路及びディジタルpll装置
JPH06104741A (ja) ディジタルpll装置
JP2710853B2 (ja) パルスジェネレータ
JP3853308B2 (ja) 遅延回路および電子回路
JPS61243527A (ja) ビツトバツフア回路
JP2689539B2 (ja) 分周器
KR0172459B1 (ko) 클럭재생방법 및 장치
JPH10135838A (ja) Cmi/nrz変換回路

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010605

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees