JP3195061B2 - 塗工紙の製造方法 - Google Patents

塗工紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗工紙の製造方法に関
する。更に詳しくは、その製造工程において、電磁波、
所謂マイクロ波を照射して塗工紙を改質させるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、塗工紙の製造方法において、その
製造工程は、目的とする塗工組成物を溶媒に溶解又は分
散し、これを塗工液として支持体に塗工し、その溶媒を
蒸発、乾燥して該塗工組成物を支持体に塗設する方法が
一般的であった。
【0003】しかしながら、この様な方法で塗工紙を製
造する場合、使用する溶媒を完全に蒸発させることが難
かしかったり、或は溶媒の蒸発潜熱のために乾燥時の熱
を充分に塗工紙に伝えることが難しく、塗工組成の性能
を充分に出せないことが多かった。そのため、特性を引
き出す上で、特殊な薬品を使用、更に複数以上の塗工層
を塗設、長期の熟成期間を付与する等の処理がなされて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの付加
的な手段を取ることにより、目的とする特性は得られる
ものの、使用する特殊薬品によって他の特性を損なった
り、製造工程が複雑になったり、多量の製品在庫を持っ
たりする必要があった。そこで、本発明の技術的課題
は、塗工紙の性能を向上させるために、他の性能を損な
わず、特殊な薬品を使うことなく、比較的容易な製造工
程で行うことができる方法を提供することにある。
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、塗工紙の製造方法
において、支持体に水性又は非水性塗工液を塗工し、乾
燥して後、1ミリメートルから1メートルの波長範囲に
ある電磁波を塗工紙の塗工面又は非塗工面より照射させ
て製造することにより、目的の特性の塗工紙を得られる
ことを見いだして、本発明を達成した。
【0007】更に、本発明の塗工液が、感熱塗液である
ことを特徴とするものである。
【0008】ここで、その波長範囲が1ミリメートルか
ら1メートルの電磁波とは、通称マイクロ波と呼ばれる
ものであり、このマイクロ波を塗工紙に照射することに
よって、塗液組成中の特定の原材料化合物に存在する双
極子分子がマイクロ波の周波数に共振して配向を繰り返
す際に、分子間同士の摩擦によって熱を発生して、その
熱の作用で目的とする特性を向上することができると考
えている。そして、マイクロ波は特定の原材料化合物に
しか作用しないため、他の成分および支持体などには熱
作用が及びにくく、目的以外の特性に与える影響は少な
い。ここで向上させる特性とは、溶媒溶解性の減少、接
着性の向上、熱軟化温度の上昇などが挙げられる。
【0009】本発明の塗工紙とは、支持体に各種水性又
は非水性塗工液を塗工したものであり、その塗工液の種
類を問わない。一般的な塗工液は、白色顔料、接着剤、
諸薬品から構成されているが、用途によっては白色顔料
と諸薬品がないものもあるが、接着剤は必ず配合され
る。該波長範囲の電磁波に反応するものとしては、一般
的には接着剤成分がそれに該当するものが多く、場合に
よっては「化学便覧、基礎編」(日本化学会編1984
年版)の「分子の双極子モーメントと結合モーメント」
項の有効な化合物、具体的には分子の双極子モーメント
が1デバイ以上のものを添加することができる。
【0010】本発明で云う水性塗工液とは、顔料、接着
剤、諸薬品を分散、溶解する溶媒に実質的に水を用いる
ものである。
【0011】本発明で云う非水性塗工液とは、顔料、接
着剤、諸薬品を分散、溶解する溶媒に水以外の溶媒を使
用するもので、一般的には有機溶剤を使用するものであ
る。
【0012】接着剤としては、使用する溶媒に溶解又は
分散した高分子化合物が一般的であり、天然物又はその
変性物、人工的な合成物などがある。代表的なものとし
て、澱粉、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルローズ、スチレン−マレイン
酸共重合物、スチレン−ブタジエン共重合物、アルキッ
ド樹脂、ポリウレタン樹脂、石油樹脂などが挙げられ
る。
【0013】白色顔料としては、微粒子物質からなり、
これを溶媒(水性液又は非水性液)に分散させて使用す
るが、一般的には無機顔料が多く使われている。代表的
なものとしては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、カオリン、タル
ク、ガラス球、雲母、スチレン樹脂、尿素−ホルマリン
樹脂などが挙げられる。
【0014】諸薬品としては、特殊機能を出現させる素
材を云い、例えば、感圧記録紙においては、その主機能
のためにロイコ染料を内包したマイクロカプセルや顕色
剤、感熱記録紙においては、ロイコ染料、顕色剤、増感
剤などである。一般的な塗工液においては、潤滑剤、分
散剤、界面活性剤、消泡剤、染料などが挙げられる。
【0015】なお、本発明の塗工紙に用いられる支持体
としては、紙が主として用いられるが、場合により、合
成紙、プラスチックフィルムなどを任意に使用できる。
【0016】本発明では、水性媒体の塗工液を使用した
場合、製造した塗工紙製品を使用する際、水の影響を受
けて塗工紙が持っている本来の特性を損なうことがあ
り、該波長範囲の電磁波を照射させることにより効果を
発揮する。更には、近年ファクシミリ用紙やラベル用紙
として広く使用されている感熱記録紙を製造する場合、
使用できる温度が一般の塗工紙に比較して制限があるた
め、低めの温度にする必要がある。中でも乾燥温度を低
めにするという制約から、目標とする特性にするのが難
しく、該波長範囲の電磁波の照射は特に有効である。こ
の波長範囲が1ミリメートルから1メートルの電磁波を
塗工紙に照射するのは、特定の原材料化合物を特に加熱
することが多いので、塗工液の溶媒が実質的に乾燥され
た後の方が、好ましい。
【0017】
【作用】本発明は、支持体に塗工液を塗工してなる塗工
紙において、その製造工程において、その波長範囲が1
ミリメートルから1メートルの電磁波を照射することに
より塗工紙の改質を図るものであり、通常の塗工紙の特
性をさらに向上させることができる。
【0018】以下、実施例によって本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例中の部数はいずれも重量基準を示す。
【0019】実施例1 印刷用コート紙を製造するため、下記の配合の塗工液を
調製した。 〔塗工液の調製〕 カオリンクレー 40部 炭酸カルシウム 60部 ステアリン酸カルシウム 1部 酸化澱粉 12部 スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス 7部 ジアルデヒド澱粉 1部 水 100部 (配合材料中で「水」以外は固形換算の量としており、
含まれる水はまとめて「水」の量としている) 上記組成からなる印刷用コート紙塗工液を調製し、64
g/m2の上質紙にブレードコーターで固形分として1
0g/m2になるように塗工し、105℃の熱風で塗工
紙水分が6%になるように乾燥した。製造した印刷用コ
ート紙を、100グラム当りに波長約12センチメート
ル(周波数2450±50メガヘルツ)の電磁波を発生
する500ワットの電子レンジで60秒処理した。処理
により外観上の変化はなかった。そして電子レンジで処
理していない印刷用コート紙を比較例1として塗層の耐
水性を評価した。その結果は表1の通りであり、電子レ
ンジ処理した塗工紙は、明らかに塗層の耐水性が大幅に
向上し、高い湿度雰囲気でも使用できる特性になってい
た。なお、その他の特性は変化がなかった。塗層の耐水
性の評価については、「塗工紙のウェットラブ試験方
法」(532,VOL49,NO.12,DEC.19
66/Tappi)によって行った。この方法で100
%であれば塗料が全くとれておらず、完全な耐水性であ
ることを示している。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2 熱転写受像紙を製造するため、下記の配合の塗工液を調
製した。 [塗工液の調製] コロイダルシリカ 5部 炭酸マグネシウム 5部 アルキッド樹脂 20部 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 10部 シリコーンオイル 1部 ジエポキシ化ビスフェノールA 2部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 上記組成からなる、熱転写受像紙用塗工液を150μm
のポリオレフィンベース合成紙に5μmの厚さの塗層と
なるように、ワイヤーバーを用いて塗工し60℃の温風
で乾燥した。製造した熱転写受像紙を、100グラム当
りに波長約12センチメートル(周波数2450±50
メガヘルツ)の電磁波を発生する600ワットの電子レ
ンジで60秒処理した。このマイクロ波照射により外観
の変化はなかった。そして電子レンジで処理していない
熱転写受像紙を比較例2として塗層の耐溶剤性を評価し
た。その結果は表2の通りであり、電子レンジ処理した
熱転写受像紙は明らかに塗層の耐溶剤性が大幅に向上
し、広い用途範囲で使える特性になっていた。なお、そ
の他の特性は変化がなかった。塗層の耐溶剤性の評価に
ついては、実施例1の「塗工紙のウェットラブ試験方
法」に準拠し、その使用した蒸留水の代わりにトルエン
を使用した。
【0022】
【表2】
【0023】実施例3 感熱記録紙を製造するため、下記の配合の塗工液を調製
した。 [塗工液の調製] 2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン 1部 ビスフェノールA 3部 ベンジルビフェニル 3部 ステアリン酸亜鉛 1部 炭酸カルシウム 5部 ポリビニルアルコール 2部 メラミン/ホルマリン初期縮合物 0.2部 水 60部 (配合材料中で「水」以外は固形換算の量としており、
含まれる水はまとめて「水」の量としている。そして、
上から4つの化合物は約1μmに微粉砕して使用し
た。)上記の組成からなる感熱記録紙用塗工液を50g
/m2の上質紙にエアーナイフを用いて固形分が6g/
2になるように塗工し、55℃の温風で水分が5.5
%になるように乾燥した。製造した感熱記録紙を、10
0グラム当りに波長約12センチメートル(周波数24
50±50メガヘルツ)の電磁波を発生する600ワッ
トの電子レンジで60秒処理した。マイクロ波処理によ
って感熱層が発色することはなかった。そして電子レン
ジで処理していない感熱記録紙を比較例3として塗層の
耐水性を評価した。その結果は表3の通りであり、電子
レンジ処理した感熱記録紙は、明らかに塗層耐水性が大
幅に向上して実用的な特性になった。なお、その他の特
性は変化がなかった。塗層の耐水性評価については、実
施例1の「塗工紙のウェットラブ試験方法」と同様に行
った。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明の塗工紙は、その製造工程におい
て、1ミリメートルから1メートルの波長範囲にある電
磁波を照射することにより、塗工層に含まれる特定の原
材料化合物に電磁波が作用して塗工層の特性、延いては
塗工紙の特性を向上させもので、実用的価値の極めて高
いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 25/06 B05D 3/06,7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗工紙の製造方法において、支持体に水
    性又は非水性塗工液を塗工し、乾燥して後、1ミリメー
    トルから1メートルの波長範囲にある電磁波を塗工紙の
    塗工面又は非塗工面より照射させることを特徴とする塗
    工紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 塗工液が、感熱塗液であることを特徴と
    する請求項1記載の塗工紙の製造方法。
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