JP3194732B2 - 積層体 - Google Patents
積層体Info
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Description
機能を合せ有する組成物層を有する積層体に関する。
む物が知られている。しかしこれらポリ塩化ビニル樹脂
層を含む壁紙や、一般家庭、病院、医院、飲食店、工
場、船舶、電車、自動車などの天井材、壁面材、床材な
どに用いられる化粧板(以下壁紙と総称する)は、たば
この煙、手垢、落書き、各種食品中の色素などで汚染さ
れやすい。またポリ塩化ビニル樹脂用の可塑剤が、壁紙
の表面にブリードする。このブリードした可塑剤に埃が
付着し、塩ビ壁紙はさらに汚れ易くなる。また病院や医
院などで問題となっている院内感染を防ぐ、菌の増殖抑
制効果がないという問題もある。
いる様に、アクリル樹脂フィルムを、塩ビ壁紙にラミネ
ートした耐汚染性壁紙が知られている。しかしこれらの
壁紙では、ラミネートしていない塩ビ壁紙に比べ耐汚染
性は優れてはいるものの、完全とは言い難く、特にラミ
ネート後長期間経過した場合にその傾向が大きくなる問
題がある。さらにアクリル樹脂フィルムは、耐薬品性に
劣り、特にエステル類、ケトン類、芳香族化合物などに
侵され易いため、汚れの拭き取りに注意を払う必要があ
り、満足できるものではない。
る様に、エチレン−ビニルエステル共重合体鹸化物(以
下EVOHと称す)のフィルムを、塩ビ壁紙にラミネー
トした耐汚染性壁紙が知られている。この壁紙は、耐薬
品性と可塑剤遮断性に優れており、ラミネートしていな
い塩ビ壁紙に比べ耐汚染性が優れている。さらにEVO
Hのフィルムは、電気抵抗が比較的小さく、静電気を帯
びにくいので、壁紙の表面に埃が付きにくいと言う利点
もある。しかし上記実開昭には、抗菌効果についての記
載がない。
−239233号、特開昭60−242053号及び特
開昭62−15265号にも、EVOHがポリ塩化ビニ
ル樹脂用の可塑剤の遮断性に優れており、EVOHをポ
リ塩化ビニル樹脂用の可塑剤の遮断に用いることによ
り、耐汚染性が改善できることが記載されている。しか
し上記特開昭にも、抗菌効果についての記述は全く無
い。
スチック多層フィルムの最外層および/または最内層が
無機系抗菌性物質を含有するフィルム層であることを特
徴とする抗菌性プラスチック多層フィルムに関する記述
がある。しかし上記特開平は、EVOHに特定の抗菌剤
を配合することについての記載がないし、さらに器具や
建材などに関する記述も全く無い。
に、抗菌性と汚れ防止機能を合せ有する積層体、とくに
壁紙または化粧板が強く求められている。
欠点を解消するために創案されたものであり、抗菌機
能、ポリ塩化ビニル樹脂用の可塑剤の遮断機性、汚れ防
止機能などを合せ有する積層体、とくに壁紙または化粧
板を得ることを目的とする。
ニル樹脂用の可塑剤の遮断性と耐汚染性を有するEVO
Hに特定の抗菌性の金属イオンを有する無機オキソ酸塩
を含有させた組成物層を基材、とくに可塑剤を含有する
ポリ塩化ビニル樹脂層の少なくとも片面に、特に最外層
に積層した積層体を提供することによって達成される。
の可塑剤の遮断性を有するEVOHに抗菌性の金属イオ
ンを有する無機オキソ酸塩を含有させることにより、可
塑剤の遮断性、耐汚染性を損なうこと無く、ポリエチレ
ンなどに配合させるより抗菌効果が高く、塩ビ壁紙、化
粧板などとして極めて実用性に富む、優れた物となる。
ンを有する無機オキソ酸塩とは、無機オキソ酸塩の金属
イオンを抗菌性を有する金属イオンでイオン交換したも
のが代表例としてあげられる。ここで無機オキソ酸塩と
しては、ケイ酸塩、リン酸塩、チタン酸塩、アンチモン
酸塩などが例示され、ケイ酸塩としては、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグ
ネシウム、リン酸塩としてはリン酸カルシウム、リン酸
ジルコニウム、チタン酸塩としては、チタン酸カリウ
ム、チタン酸カルシウム、アンチモン酸塩としては、ア
ンチモン酸ナトリウムなどの化合物が好ましく、特にメ
タケイ酸アルミン酸マグネシウムと、リン酸カルシウム
を主成分とするリン灰石は安全性の点からも好ましい。
リン灰石はアパタイトとも呼ばれ、フッ素リン灰石、塩
素リン灰石、水酸リン灰石などの総称である。
っても、粒状のものであっても良い。抗菌性、とくに壁
紙の抗菌性を均一に発現させるために、粒子径は2μm
以下、特に0.5μm以下が好ましい。
ンとしては、通常、抗菌剤、殺菌剤として使用される金
属イオン、例えば銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、カドミ
ウムなどが適用可能であり、特に銀、銅、亜鉛、錫の金
属イオンが人体への安全性の面で望ましい。
オキソ酸塩の金属イオンとイオン交換される。
換は、水酸化物を生成するpH値より低く、しかも、オ
キソ酸塩が溶解しない領域で行われる。即ち銀の場合は
pH9〜4、銅の場合はpH6〜4、亜鉛の場合はpH
9〜4の範囲であって、60℃以上の温度領域が好まし
い。イオン交換される抗菌性の金属イオンの割合は、オ
キソ酸塩が保有するイオン交換容量の0.1〜90モル
%であることが適当であり、抗菌剤中のイオン交換され
たイオンは抗菌剤の0.01〜40重量%であることが
好ましい。金属イオンが上記最小値に満たない場合は抗
菌性が十分でなく、最大値を越えると金属イオンが不安
定となり、抗菌効果の安定性と持続性を欠くことにな
る。
(アルミノシリケートの含水アルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩のイオンを銀などの金属イオンでイオン
交換したもの)とは異なるものであるが、銀ゼオライト
などの他の抗菌剤を併用することは可能である。
レン含有率が20〜65モル%、好ましくは25〜60
モル%、ビニルエステル成分の鹸化度が90モル%以
上、好ましくは95モル%以上の物が好適に使用され
る。エチレン含有率が20モル%未満では耐水性に劣
り、65モル%を超えると耐油性が劣ってきて、油性の
汚染物質が浸透し易く、耐汚染性に劣り好ましくない。
ビニルエステル成分の鹸化度が90モル%未満でも耐油
性が劣ってきて、油性の汚染物質が浸透し易く、やはり
耐汚染性に劣り好ましくない。EVOHの原料に用いら
れるビニルエステルとしては、経済性より酢酸ビニルが
望ましい。このEVOHにエチレン、ビニルエステル以
外のコモノマー成分を本発明の目的を阻害しない範囲で
使用することができる。
度の異なる2種以上のEVOHの組成物であっても良
く、本発明を阻害しない範囲で、ホウ酸、酸化防止剤、
スリップ剤、着色剤、消臭剤、ポリアミド、ポリオレフ
ィンなどの熱可塑性樹脂をブレンドしても良い。EVO
Hと前記特定の抗菌剤の配合割合はEVOH90〜9
9.9重量%と抗菌剤10〜0.1重量%、好適にはE
VOH95〜99.8重量%と抗菌剤5〜0.2重量%
である。
させる方法としては、二軸スクリュー押出し機、ブラベ
ンダープラストグラフなどを用いて予め樹脂にブレンド
する方法、あるいは直接各種成形機に供給して、成形機
で混練しながら成形する方法があるが、一旦押出し機で
高濃度のマスターペレットを作製し、1/1〜1/30
程度に希釈した物を溶融押出し成形を行う方法が好まし
い。抗菌剤を上記樹脂に含有させる時には、ステアリン
酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸亜鉛などの金属石鹸、エチレンビス脂肪酸アミド、ポ
リエチレンワックスなどの分散助剤を加えてもよい。さ
らに抗菌剤の含有量は、組成物に対し、10〜0.1重
量%、好ましくは5〜0.2重量%である。抗菌剤が
0.1重量%未満では抗菌機能が十分でなく、10重量
%を超えるとフィルムにブツが発生しやすく、実用に耐
えなくなる。これらの樹脂には抗菌剤の他に、消臭剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、各種樹脂などを配合
することは、本発明の目的を阻害しない限り自由であ
る。
レンを配合することによって艶消しの優れた組成物を得
ることができるが、溶融粘度の変化がみられる。ところ
が驚くべきことに、本発明に使用の特定の抗菌剤を配合
することにより、溶融粘度の変化を抑制することが可能
で、抗菌性が長期にわたって維持された、しかも艶消し
の優れた組成物を得ることができる。すなわち本発明の
他の態様は、EVOH95〜50重量%と、カルボン酸
変性ポリエチレン樹脂5〜50重量%からなる組成物に
前記特定の抗菌剤を配合した組成物である。この組成物
を使用することにより、該組成物層の少なくとも片面の
表面光沢度を、40%以下の艶消しとすることができ
る。艶消し層にすることにより、塩ビ壁紙に高級感を与
えるだけでなく、EVOHに配合させにくい薬剤を、カ
ルボン酸変性ポリエチレン樹脂に配合させることがで
き、機能付与の選択範囲を拡げることが可能となる。E
VOHとカルボン酸変性ポリエチレン樹脂の配合割合
は、EVOH95〜50重量%、カルボン酸変性ポリエ
チレン樹脂5〜50重量%、好ましくは、EVOH92
〜55重量%、カルボン酸変性ポリエチレン樹脂8〜4
5重量%である。カルボン酸変性ポリエチレン樹脂含量
が5重量%未満では光沢度を満足せず、50重量%を超
えると可塑剤遮断性が劣り、製膜性が悪くなりフィルム
に孔が開くなどの欠点が出る。さらにEVOHとカルボ
ン酸変性ポリエチレン樹脂の、温度190℃、荷重2.
16kgの条件下で、ASTM D 1238に準じて
測定したメルトインデックス(以下MIと記す)を各々
MIa、MIbとする時、3≦MIa/MIb≦80の
範囲の時に良好な艶消し層が得られる。
は、ポリエチレン樹脂にα,β−不飽和カルボン酸また
は該カルボン酸無水物をグラフト重合したものである。
またα,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無水
物含量(グラフト量)は0.0005〜0.5モル%、
好ましくは0.001〜0.4モル%である。0.00
05モル%未満ではEVOHとのブレンドに際して分散
性が悪くなり、フィルムの艶消し効果に乏しく、0.5
モル%を超えるとブレンド操作中の増粘が大きく、製膜
性が悪くなる。全てのポリエチレン樹脂にα,β−不飽
和カルボン酸または該カルボン酸無水物がグラフト変性
している方が望ましいが、高濃度カルボン酸変性の種ポ
リマーと未変性ポリマーとのブレンド物で、最終的なグ
ラフト量が上記範囲内にあっても良い。α,β−不飽和
カルボン酸または該カルボン酸無水物とは、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸などが挙げられるが、無水マレ
ン酸が好適である。ポリエチレン樹脂とは、高密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レンが挙げられるが、高密度ポリエチレンが好適であ
る。
は他の樹脂との積層体として有効に使用される。ここで
他の樹脂層としては、ポリ塩化ビニル樹脂、とくに可塑
剤を含有するポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン(ポ
リエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリスチレン、ポ
リエステル、ポリアミドなどがあげられる。組成物層の
厚みに特に制限は無いが、10〜30μmが好適であ
る。この組成物層の厚みは、たとえばポリ塩化ビニル樹
脂層と積層する場合、10〜30μmがエンボス加工時
に、抗菌剤を含有する組成物層にピンホールが発生しに
くく、ポリ塩化ビニル樹脂層中の可塑剤の遮断性が良好
であるので好ましい。本発明の組成物層は、Tダイ法ま
たはインフレーション法などの溶融押出し法によってフ
ィルムとされ、これを他の樹脂フィルムとドライラミ、
熱ラミ、ポリサンドラミすることによって積層体とする
ことができる。また本発明の組成物を他の樹脂フィルム
に押出ラミする方法、あるいは本発明の組成物と他の樹
脂を共押出しすることによっても積層体とすることがで
きる。
組成物層を可塑剤を含有するポリ塩化ビニル樹脂層を含
む壁紙に積層したものがあげられる。ここで可塑剤を含
有するポリ塩化ビニル樹脂層を含む壁紙とは、難燃紙、
不織布、ガラス繊維、アスベスト紙などからなる支持体
の上に、ポリ塩化ビニル樹脂に、可塑剤、必要に応じ、
顔料、充填剤、安定剤などを配合した組成物をカレンダ
ー法、コーティング法などにて積層した物、さらにはこ
れら積層物の上に印刷加工が施された物、また発泡剤を
配合させることにより、最終製品で1.5〜15倍にポ
リ塩化ビニル樹脂を発泡させた物などがあげられる。ま
た本発明において、他の積層体の例として本発明の組成
物層を積層した化粧板があげられる。ここで化粧板と
は、プリント化粧板、化粧石膏ボード、塩ビ化粧板、塩
ビ鋼板、塩ビ不燃板などを総称した物である。プリント
化粧板とは、薄葉紙などに印刷を施し、これを合板、パ
ーティクルボードなどからなる支持体に積層した物であ
る。また立体感を強調するために、エンボス加工が施さ
れていることがある。また化粧石膏ボード、塩ビ化粧
板、塩ビ鋼板、塩ビ不燃板などとは、可塑剤などを含有
するポリ塩化ビニル樹脂製のシートに印刷を施し、これ
を石膏ボード、合板、パーティクルボード、鋼板、コン
クリート板などからなる支持体に積層した物である。プ
リント化粧板の場合と同様、立体感を強調するために、
エンボス加工が施されていることがある。
可塑剤は、20℃で液状であり、全重量に対し20〜7
5重量%含まれている。20℃で液状である可塑剤とし
てはフタール酸ジブチル、フタール酸ジ−2−エチルヘ
キシル、フタール酸ジイソオクチル、フタール酸ジイソ
デシル、フタール酸ジデシル、フタール酸ジノニル、フ
タール酸ブチルラウリル、フタール酸ジラウリル、フタ
ール酸ブチルベンジルなどのフタール酸エステル系可塑
剤、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸ト
リ−2−エチルヘキシルなどのリン酸エステル系可塑
剤、塩素化パラフィンなどの含塩素系可塑剤などがあ
る。これら可塑剤を含有するポリ塩化ビニル樹脂層の少
なくとも一面、とくに最外層に本発明の組成物の層を積
層することによって目的とする積層体を得ることができ
る。
H層が、汚れ防止機能が充分で、かつ最外層に付着した
細菌が表面で繁殖せず、かつ内層に侵入せず、さらに内
層のポリ塩化ビニル樹脂層中の可塑剤の外層へのブリー
ディングを防止することができるので好ましい。
たとえば塩ビ壁紙の各層または特定の層に抗菌剤を含有
させておくこともできる。こうすることにより、表面側
からの抗菌性に加え、壁側からの黴の発生、塩ビ壁紙端
部及び繋ぎ目部分での抗菌性を確保できる。この場合の
抗菌剤は本発明に係わる抗菌剤でも良いし、公知のヒ素
系などの抗菌剤を用いても良い。
んだ層と、塩ビ壁紙とのラミネート方法に特に限定はな
い。実開昭59−172797号に示される様に、塩ビ
壁紙にウレタン系接着剤を積層し、その上に抗菌剤を練
込んだEVOHフィルムを貼合わせても良い。特開昭6
0−224542号や特開昭60−239233号や特
開昭60−242053号に示される様に、抗菌剤を練
込んだEVOHフィルムに、ウレタン系接着剤のみを積
層するか、またはポリエステルや、酢酸ビニルと塩化ビ
ニルの共重合体の変性物と、ウレタン系接着剤とを混合
した物を積層するか、またはウレタン系接着剤を先ず積
層し、次にポリエステルや、酢酸ビニルと塩化ビニルの
共重合体の変性物を積層し、それに塩ビ壁紙を貼合わせ
ても良い。またEVOHと塩ビの両者に接着可能な熱可
塑性樹脂を、EVOHと共押出し、得られたフィルムを
塩ビと積層しても良い。
体は、長期間の使用においても、ラミネート強度に変化
が無く、さらに汚れ防止機能と抗菌機能を維持し、抗菌
性壁紙、抗菌性化粧板として非常に有用である。本発明
の組成物は、前記したとおり壁紙または化粧板としてと
くに有効であるが他の基材に積層した積層体としても有
効に用いられる。
に説明するが、本発明はこれによってなんら限定を受け
るものではない。
し、pHを5に調整した。この水溶液にメタ珪酸アルミ
ン酸マグネシウム(Al↓2O↓3・MgO・2SiO
↓2・7H↓2O、平均粒径0.02μm、水分率20
重量%)125gを添加し、再度pHを5に調整し、6
0℃で1時間撹拌した。その後、5当量の温水で洗浄
し、100℃で4時間乾燥し、さらに600℃で2時間
焼成して、抗菌剤を得た。
ル成分の鹸化度が99.5モル%のEVOHを75重量
部、カルボン酸変性高密度ポリエチレンを25重量部
に、上記抗菌剤1重量%を、二軸スクリューの押出し機
を用い、220℃でブレンドペレット化した。ブレンド
ペレットの熱安定性を調べるために、該ブレンドペレッ
トを120℃、1時間、空気中で加熱した後のMIは
1.0g/10分でり、さらに24時間、空気中で加熱
した後のMIは0.15g/10分であり溶融粘度の変
化は比較的少なかった。該ブレンドペレットを一軸スク
リューの押出機を用い、220℃で厚さ15μmの抗菌
性EVOHフィルムを得た。このフィルムにグラビヤコ
ーターを用い、固形分濃度20重量%のウレタン系接着
剤アドコートAD−335Aと硬化剤Cat−10(東
洋モートン(株)製、混合比17:1)を塗布量2g/
m↑2(固形分基準)となる様にコートし、70℃で4
分乾燥した上に、再度グラビヤコーターを用い、固形分
濃度18重量%に溶解した酢酸ビニルと塩化ビニルの共
重合体の変性物であるMPR−TM(日進化学工業
(株)製)を、塗布量2g/m↑2(固形分基準)とな
る様にコートし、70℃で1分乾燥した。
酸グアニジン系難燃剤を24重量部含浸させた裏打ち用
難燃紙に、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、充填剤5
0重量部、可塑剤(フタール酸ジ−2−エチルヘキシ
ル)55重量部、顔料20重量部、難燃剤3重量部、安
定剤2重量部、発泡剤2重量部、およびバイナジン(有
機ヒ素系抗菌剤)2重量部の配合物を積層した後、塩ビ
を発泡させて、塩ビ壁紙を得た。
紙に積層したポリ塩化ビニル樹脂面を合わせ、130℃
の熱エンボスロールで圧着し、同時にエンボス加工を行
い、目的とする抗菌性と汚れ防止機能などを合せ持つ壁
紙を得た。
VOH面に2cm×2cmの大きさに油性の赤色インキ
(三菱鉛筆(株)製三菱マーカー)、醤油(キッコーマ
ン(株)製キッコーマン濃口)を塗布し、24時間後に
ベンジンを付けたガーゼで拭き取ったが跡は全く残らな
かった。また、中性洗剤で湿らせたガーゼで拭き取って
も醤油の場合には跡は全く残らず、しかも水により表面
が損われることもなく十分な耐水性を有していることが
確認でき、表1に示す様に汚れ防止機能は完全であっ
た。
herichia coli)を3.0×10↑4個/
mlの濃度の生理食塩水に5mlに、前記抗菌性EVO
Hフィルム1gを入れ、28℃で24振騰後生菌数を測
定したところ、表2に示すように1.0×10↑2個/
mlと非常に優れていた。別途前記抗菌性EVOHフィ
ルムを20℃で半年保存し抗菌機能を調べたが、経時劣
化はなく長期に渡って抗菌機能を保持していた。
例1に準じて行った。ブレンドペレットを120℃、2
4時間、空気中で加熱した後のMIは0.03g/10
分まで小さくなっており、抗菌剤を添加したものに比べ
熱劣化が激しかった。該ブレンドペレットよりフィルム
を得、汚れ防止機能と抗菌機能を実施例1と同様に試験
した。結果を各々表1、表2に示すが、汚れ防止機能は
完全であったが、抗菌機能はなかった。
用した以外は実施例1に準じて行い、汚れ防止機能と抗
菌機能を同様に試験した。結果を各々表1、表2に示す
が、汚れ防止機能は不完全であり、抗菌機能もあるがE
VOH系に比べ劣っていた。
を使用しなかった以外は実施例1に準じて行い、汚れ防
止機能、抗菌機能を同様に試験した。結果を各々表1、
表2に示すが、すべての効果が良好であった。別途前記
抗菌性EVOHフィルムを20℃で半年保存し抗菌性能
を調べたが、経時劣化はなく長期に渡って抗菌機能を保
持していた。
れ、しかも抗菌性が高いものであり、特に壁紙または化
粧板に用いることが好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】 エチレン含有率20〜65モル%、ビニ
ルエステル成分の鹸化度90モル%以上のエチレン−ビ
ニルエステル共重合体鹸化物90〜99.9重量%、お
よび抗菌性の金属イオンを有する無機オキソ酸塩10〜
0.1重量%からなる、厚み10〜30μmの組成物層
と、可塑剤を含有するポリ塩化ビニル樹脂層とを有す
る、エンボス加工された積層体。 - 【請求項2】 無機オキソ酸塩が、メタケイ酸アルミン
酸マグネシウムまたはリン酸カルシウムを主成分とする
リン灰石である請求項1記載の積層体。 - 【請求項3】 無機オキソ酸塩の粒子径が、0.5μm
以下である請求項1または2記載の積層体。 - 【請求項4】 抗菌性の金属イオンを有する無機オキソ
酸塩が、銀、銅、亜鉛及び錫の金属イオンの群から選択
される少なくと一種の抗菌性を有する金属イオンで、p
H9〜4の範囲においてイオン交換された無機オキソ酸
塩である請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の積層体
からなる壁紙または化粧板。
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-
1999
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