JP2003301055A - 抗菌性フィルム - Google Patents

抗菌性フィルム

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JP2003301055A
JP2003301055A JP2002109881A JP2002109881A JP2003301055A JP 2003301055 A JP2003301055 A JP 2003301055A JP 2002109881 A JP2002109881 A JP 2002109881A JP 2002109881 A JP2002109881 A JP 2002109881A JP 2003301055 A JP2003301055 A JP 2003301055A
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film
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JP2002109881A
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Shukichi Kawamura
修吉 河村
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 優れた抗菌性、汚れ防止機能および成形性を
有するフィルムを得ること。 【解決手段】 ポリビニル系アルコール系樹脂、ポリア
ミド系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選
択されるバリア性樹脂(A)および酸化チタンまたは酸
化亜鉛である光触媒(B)からなる樹脂組成物(C)で
なるフィルムの表面を溶剤処理、火炎処理およびコロナ
処理から選ばれる化学的処理または物理的処理してなる
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた抗菌性、汚
れ防止機能および成形性を有するフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内装材として、安価で丈夫なポリ
塩化ビニル樹脂を含む積層体が用いられている。しかし
これらポリ塩化ビニル樹脂層を含む壁紙や、一般家庭、
病院、医院、飲食店、工場、船舶、電車、自動車などの
天井材、壁面材、床材などに用いられる化粧板(以下壁
紙と総称する)は、たばこの煙、手垢、落書き、各種食
品中の色素などで汚染されやすい。またポリ塩化ビニル
樹脂用の可塑剤が、壁紙の表面にブリードする。このブ
リードした可塑剤に埃が付着し、ポリ塩化ビニル樹脂層
を含む壁紙はさらに汚れ易くなる。また病院や医院など
で問題となっている院内感染を防ぐ、菌の増殖抑制効果
がないという問題もある。
【0003】これらの問題を解決するために、エチレン
含有率20〜65モル%、ビニルエステル成分の鹸化度
90モル%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体
90〜99.9重量%、および抗菌性の金属イオンを有
する無機オキソ酸塩10〜0.1重量%からなる組成
物、ならびに前記組成物からなる層を、可塑剤を含有す
るポリ塩化ビニル樹脂層の少なくとも一面に有する壁紙
または化粧板が提案されている(特開平6−26393
3号公報)。
【0004】上記壁紙は、汚れ防止性、耐可塑剤移行性
に優れている。しかしながら、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体(以下、EVOHと略記することがある)
は極めてバリア性に優れた樹脂であるため、樹脂中に練
り込まれた抗菌剤粒子と菌体とが、実質的に接触するこ
とがなく、前記粒子のうち、現実的に抗菌作用を奏する
のはEVOH樹脂組成物層の表面に付近に存在するもの
に限られる。このため、充分な抗菌作用をEVOH樹脂
組成物層に付与するためには、多量の抗菌剤粒子を配合
する必要があり、コストアップの要因となっていた。
【0005】また、前記抗菌剤粒子をEVOHに大量に
配合した場合、EVOH組成物層の成形性が低下するこ
とがあり、厚みむら等が発生する虞があった。このよう
な厚みむらは、前記壁紙のエンボス加工性および耐可塑
剤移行性を低下させる要因となっていた。このため、壁
紙に使用されるEVOH樹脂組成物に強力な抗菌性を付
与すると同時に、前記EVOH樹脂組成物の成形性を維
持することは、必ずしも容易ではなかった。
【0006】さらに、前記壁紙に高級感を持たせるため
に、EVOHおよび抗菌剤粒子からなる樹脂組成物に、
カルボン酸変性ポリオレフィンを配合して艶消し層にす
ることが多い。ところが、樹脂組成物にカルボン酸変性
ポリオレフィンを配合した場合には、抗菌剤粒子の過剰
な配合によるEVOH樹脂組成物の成形性の低下がより
顕著に生じる。このような実施態様においても、抗菌性
および成形性のいずれにおいても優れた特性を示す壁紙
が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、優れ
た抗菌性、汚れ防止機能および成形性を有するフィルム
を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】上記課題は、バリア性樹脂(A)および光
触媒(B)からなる樹脂組成物(C)でなるフィルム
の、少なくとも一方の表面を化学的処理または物理的処
理してなるフィルムによって解決される。
【0009】好適な実施態様では、前記の化学的処理ま
たは物理的処理が、溶媒処理、火炎処理およびコロナ処
理から選ばれる少なくとも一種である。また、好適な実
施態様では、前記溶媒処理に用いられる溶媒が水−アル
コール混合溶媒である。
【0010】好適な実施態様では、前記バリア性樹脂
(A)が、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系
樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選択され
る少なくとも1種の樹脂である。より好適な実施態様で
は、前記バリア性樹脂(A)が、エチレン含有量0.5
〜60モル%、ケン化度90%以上のエチレン−ビニル
アルコール共重合体である。
【0011】好適な実施態様では、前記光触媒(B)が
酸化チタンまたは酸化亜鉛である。より好適な実施態様
では、前記光触媒(B)が、粒子径が0.01μm〜
0.07μmの光触媒(b1)20〜80重量%および
粒子径が0.1μm〜0.7μmの光触媒(b2)20
〜80重量%からなる光触媒である。
【0012】好適な実施態様では、前記樹脂組成物
(C)が、バリア性樹脂(A)100重量部に対して光
触媒(B)2〜30重量部を配合してなる樹脂組成物で
ある。より好適な実施態様では、前記樹脂組成物(C)
が、(A)100重量部に対して、(B)2〜30重量
部および炭素数4〜24の高級脂肪酸、その金属塩、エ
ステルおよびアミドからなる群より選ばれる少なくとも
1種の化合物0.05〜0.5重量部を配合してなる樹
脂組成物である。さらに好ましい実施態様では、前記樹
脂組成物(C)が、(A)100重量部に対して(B)
2〜30重量部、炭素数4〜24の高級脂肪酸、その金
属塩、エステルおよびアミドからなる群より選ばれる少
なくとも1種の化合物0.05〜0.5重量部、および
ハイドロタルサイト類化合物0.01〜0.5重量部を
配合してなる樹脂組成物である。
【0013】好適な実施態様では、本発明のフィルムの
厚みが1〜7μmである。
【0014】好適な実施態様では、本発明のフィルム
は、ポリオレフィン系樹脂またはポリ塩化ビニル系樹脂
からなる基材と積層してなる多層構造体として用いられ
る。特に好適な実施態様では、前記基材が、可塑剤を2
5〜55重量%含有するポリ塩化ビニル系樹脂である。
【0015】好適な実施態様では、本発明のフィルム
は、内装材として用いられる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のフィルムは、バリア性樹
脂(A)および光触媒(B)からなる樹脂組成物(C)
でなるフィルムの表面を化学的処理または物理的処理し
てなることを特徴とする。前記化学的処理または物理的
処理を樹脂組成物(C)層の表面に施すことにより、光
触媒(B)をフィルムの表面に露出させ、多層構造体の
抗菌性を向上させることが可能となる。フィルムの表面
を化学的処理または物理的処理するに際しては、フィル
ムの片面のみを処理しても良く、フィルムの両面を処理
しても良い。
【0017】本発明のフィルムの好適な実施態様の一つ
は、前記樹脂組成物(C)からなる単層フィルムの片面
を化学的処理または物理的処理してなるフィルムであ
る。フィルムを単層とすることで、軽量化、省スペース
化および製造工程の単純化を図ることができる他、コス
ト的に有利になる。
【0018】また、本発明のフィルムを、他の基材等に
積層することにより、多層構造体として用いることもで
きる。前記多層構造体の製造方法は特に限定されず、樹
脂組成物(C)からなる単層フィルムを製造し、得られ
たフィルムの表面に化学的処理または物理的処理を施し
た後に基材と積層する方法や、樹脂組成物(C)からな
る単層フィルムを製造し、得られたフィルムを基材に積
層した後に、得られた多層構造体の樹脂組成物(C)層
の表面に化学的処理または物理的処理を施す方法、およ
び基材の表面に樹脂組成物(C)を溶液コートまたはエ
マルジョンコートにより塗布した後、乾燥して得られた
樹脂組成物(C)からなる皮膜にに化学的処理または物
理的処理を施す方法などが好適な方法として挙げられ
る。
【0019】本発明に用いられるバリア性樹脂(A)
は、ガスバリア性を有する樹脂である。かかるバリア性
樹脂(A)としては、酸素透過量が100ml・20μ
m/m ・day(20℃−65%RHで測定した値)
以下である樹脂が好ましい。酸素透過量の上限はより好
適には10ml・20μm/m・day・atm以下
であり、さらに好適には5ml・20μm/m・da
y・atm以下であり、特に好適には2ml・20μm
/m・day・atm以下である。
【0020】また、本発明に用いられるバリア性樹脂
(A)として、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選択
される少なくとも1種の樹脂を用いることも好適であ
る。
【0021】本発明におけるポリビニルアルコール系樹
脂とは、ビニルエステル重合体、またはビニルエステル
と他の単量体との共重合体をアルカリ触媒等を用いてケ
ン化して得られる樹脂のことを指す。ビニルエステルと
しては酢酸ビニルが代表的なものとして挙げられるが、
その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、
ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。
【0022】また、本発明のポリビニルアルコール系樹
脂のビニルエステル成分のケン化度は好適には90%以
上であり、より好適には95%以上であり、更に好適に
は99%以上である。ケン化度が90モル%未満では、
本発明のフィルムの汚れ防止機能および成形性が不充分
となる虞がある。なおここで、ポリビニルアルコール系
樹脂がケン化度の異なる2種類以上のポリビニルアルコ
ール系樹脂の配合物からなる場合には、配合重量比から
算出される平均値をケン化度とする。かかるポリビニル
アルコール系樹脂のケン化度は、核磁気共鳴(NMR)
法により求めることができる。
【0023】本発明のポリビニルアルコール系樹脂とし
ては、溶融成形が可能で、かつ優れた汚れ防止機能を有
する観点から、EVOHが好適である。また、本発明の
フィルムは、好適には壁紙等の内装材として用いられ、
特に好適にはポリ塩化ビニル樹脂層を含む壁紙として用
いられるが、EVOHを用いることにより、極めて優れ
た耐可塑剤移行性を前記壁紙に付与することができる。
【0024】本発明に用いられるEVOHとしては、エ
チレン−ビニルエステル共重合体をケン化して得られる
ものが好ましく、その中でも、エチレン含有量は0.5
〜60モル%であることが好ましい。エチレン含有量の
下限はより好適には5モル%以上であり、さらに好適に
は10モル%以上であり、特に好適には15モル%以上
である。エチレン含有量の上限はより好適には55モル
%以下であり、さらに好適には50モル%以下である。
エチレン含有量が0.5モル%未満の場合は溶融成形性
が悪化する虞があり、60モル%を超えると汚れ防止機
能が不足する虞がある。
【0025】さらに、本発明に用いられるEVOHのビ
ニルエステル成分のケン化度は90%以上であることが
好ましい。ビニルエステル成分のケン化度は、より好ま
しくは95%以上であり、最適には99%以上である。
ケン化度が90%未満の場合は、本発明のフィルムの汚
れ防止機能および成形性が不充分となる虞がある。
【0026】EVOH製造時に用いるビニルエステルと
しては酢酸ビニルが代表的なものとして挙げられるが、
その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、
ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。また、EVOH
は共重合成分としてビニルシラン化合物0.0002〜
0.2モル%を含有することができる。ここで、ビニル
シラン系化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β
−メトキシ−エトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシ
プロピルメトキシシランが挙げられる。なかでも、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好
適に用いられる。さらに、本発明の目的が阻害されない
範囲で、他の共単量体、例えば、プロピレン、ブチレ
ン、あるいは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸メチルもしくは(メタ)アクリル酸エチルなどの不飽
和カルボン酸またはそのエステル、及び、N−ビニルピ
ロリドンなどのビニルピロリドンを共重合することも出
来る。
【0027】さらに、EVOHとしてホウ素化合物をブ
レンドしたEVOHを用いることもできる。ホウ素化合
物をEVOHにブレンドする場合、前記EVOHのホウ
素化合物の含有量は好ましくはホウ素元素換算で20〜
2000ppm、より好ましくは50〜1000ppm
である。この範囲にあることで加熱溶融時のトルク変動
が抑制されたEVOHを得ることが可能であり、本発明
のフィルムの成形性を向上させることができる。20p
pm未満ではそのような効果が小さく、2000ppm
を超えるとゲル化しやすく、成形性不良となる場合があ
る。
【0028】ここでホウ素化合物としては、ホウ酸類、
ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素類等が挙げら
れる。具体的には、ホウ酸類としては、オルトホウ酸、
メタホウ酸、四ホウ酸などが挙げられ、ホウ酸エステル
としてはホウ酸トリエチル、ホウ酸トリメチルなどが挙
げられ、ホウ酸塩としては上記の各種ホウ酸類のアルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩、ホウ砂などが挙げられ
る。これらの化合物のうちでもオルトホウ酸(以下、単
にホウ酸と表示する場合がある)が好ましい。
【0029】また、本発明に用いられるEVOHとし
て、アルカリ金属塩をアルカリ金属元素換算で5〜50
00ppmブレンドしたEVOHを用いることも層間接
着性や相容性の改善のために効果的であることから好ま
しい。前記EVOHのアルカリ金属塩のより好適な含有
量は、アルカリ金属元素換算で20〜1000ppm、
さらに好適には30〜500ppmである。ここでアル
カリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムな
どが挙げられ、アルカリ金属塩としては、一価金属の脂
肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、燐酸塩、金属
錯体等が挙げられる。例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カ
リウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩等が挙げら
れる。中でも酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好適であ
る。
【0030】また、本発明に用いられるEVOHとし
て、リン酸化合物をリン酸根換算で20〜500ppm
ブレンドしたEVOHを用いても良い。前記EVOHの
リン酸化合物のより好適な含有量は、リン酸根換算で3
0〜300ppmであり、最適には50〜200ppm
である。かかる範囲でEVOHにリン酸化合物を含有さ
せることにより、EVOHの溶融成形性や熱安定性を改
善することができる。特に、かかる範囲でリン酸化合物
を含有させることにより、EVOHを用いて長時間に渡
る溶融成形を行なう際に、ゲル状ブツの発生や着色の発
生を、効果的に抑制することが出来る。
【0031】EVOH中に配合するリン酸化合物の種類
は特に限定されるものではない。リン酸、亜リン酸等の
各種の酸やその塩等を用いることができる。リン酸塩と
しては第1リン酸塩、第2リン酸塩、第3リン酸塩のい
ずれの形で含まれていても良く、そのカチオン種も特に
限定されるものではないが、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩であることが好ましい。中でもリン酸2水素
ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2ナト
リウム、リン酸水素2カリウムの形でリン酸化合物を添
加することが好ましい。
【0032】また本発明の目的を阻外しない範囲であれ
ば、EVOHとして、熱安定剤、酸化防止剤、あるいは
グリセリンやグリセリンモノステアレートなどの可塑剤
をブレンドしたEVOHを用いても良い。
【0033】本発明に用いられるEVOHの好適なメル
トフローレート(MFR)(190℃、2160g荷重
下)は0.1〜50g/10分であり、より好適には
0.3〜40g/10分、更に好適には0.5〜30g
/10分である。但し、融点が190℃付近あるいは1
90℃を超えるものは2160g荷重下、融点以上の複
数の温度で測定し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横
軸、MFRの対数を縦軸にプロットし、190℃に外挿
した値で表す。これらのEVOH樹脂は、それぞれ単独
で用いることもできるし、2種以上を混合して用いるこ
ともできる。
【0034】本発明のバリア性樹脂(A)として用いら
れるポリアミド系樹脂は、アミド結合を有する重合体で
あって、例えば、ポリカプロアミド(ナイロン−6)、
ポリウンデカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリ
ルラクタム(ナイロン−12)、ポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセ
バカミド(ナイロン−6,12)の如き単独重合体、カ
プロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−
6/12)、カプロラクタム/アミノウンデカン酸共重
合体(ナイロン−6/11)、カプロラクタム/ω−ア
ミノノナン酸共重合体(ナイロン−6,9)、カプロラ
クタム/ヘキサメチレンアジパミド共重合体(ナイロン
−6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンアジ
パミド/ヘキサメチレンセバカミド共重合体(ナイロン
−6/6,6/6,12)、ポリメタキシリレンアジパ
ミド(以下、MXD−6と略記することがある)、ある
いはヘキサメチレンジアミンとm,p−フタル酸との重
合体である芳香族系ナイロンなどが挙げられる。これら
のポリアミド系樹脂は、それぞれ単独で用いることもで
きるし、2種以上を混合して用いることもできる。
【0035】これらのポリアミド系樹脂の中でも、成形
性の観点からナイロン6成分を含むポリアミド樹脂(例
えば、ナイロン−6、ナイロン−6,12、ナイロン−
6/12、ナイロン−6/6,6等)が好ましく、ナイ
ロン−6がより好ましい。本発明のフィルムは、好適に
は壁紙等の内装材として用いられるが、上記に示したよ
うなナイロン6成分を含むポリアミド樹脂を用いること
により、本発明のフィルムに優れたエンボス加工性を得
ることができる。
【0036】本発明のバリア性樹脂(A)として用いら
れるポリエステル系樹脂としては特に限定されないが、
ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましく、
シクロヘキサンジメチルアルコール変性(30〜40モ
ル%)ポリエチレンテレフタレートを用いることがより
好ましい。
【0037】以上に例示されたバリア性樹脂(A)の中
でも、汚れ防止機能等の観点からポリビニルアルコール
系樹脂またはポリアミド系樹脂が好ましく、ポリビニル
アルコール系樹脂がより好ましく、特にEVOHを用い
ることが好ましい。
【0038】本発明のフィルムは、好適な実施態様では
壁紙などの内装材に用いられる。すなわち、本発明の多
層構造体は、長時間に渡り光に晒されることが多い。本
発明に用いられる光触媒(B)は、好ましくは酸化チタ
ンであるが、本発明者らの詳細な検討の結果、酸化チタ
ンなどの光触媒(B)およびバリア性樹脂(A)からな
る樹脂組成物(C)でなる本発明のフィルムを長時間、
光に晒していた場合、前記フィルムが黄変し易くなる傾
向があることが明らかになった。そこで、ポリビニルア
ルコール系樹脂とポリアミドを比較した場合、バリア性
樹脂(A)としてポリビニルアルコール系樹脂を用いた
場合に、かかる黄変の発生が抑制され、特にバリア性樹
脂(A)としてEVOHを用いることにより、光触媒
(B)として酸化チタンを用いた場合においても、長時
間の光曝露に耐え、黄変を顕著に抑制することが可能で
ある。かかる観点からも、バリア性樹脂(A)としてE
VOHを用いることが好ましい。
【0039】本発明の効果を阻害しない範囲であれば、
本発明に用いられるバリア性樹脂(A)として、バリア
性樹脂(A)および前記(A)以外の熱可塑性樹脂をブ
レンドしてなる樹脂組成物を用いることもできる。前記
熱可塑性樹脂としては各種ポリオレフィン(ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル
−1−ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体、ポ
リオレフィンと無水マレイン酸との共重合体、エチレン
−ビニルエステル共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、またはこれらを不飽和カルボン酸または
その誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフィンな
ど)、ポリウレタン、ポリアセタールなどが挙げられ
る。
【0040】しかしながら、本発明のフィルムの汚れ防
止機能および成形性の観点からは、本発明に用いられる
バリア性樹脂(A)としては、前記(A)以外の熱可塑
性樹脂の配合量が少ないものが好ましい。具体的には、
前記(A)以外の熱可塑性樹脂の配合量が20重量%以
下であることが好ましく、10重量%以下であることが
より好ましく、5重量%以下であることがさらに好まし
く、3重量%以下であることが特に好ましく、実質的に
(A)以外の熱可塑性樹脂を含有しないことが最適であ
る。
【0041】本発明に用いられる光触媒(B)として
は、バンドギャップが1.3〜4.0eVの範囲にある
化合物が好ましく、酸化物であることがより好ましい。
中でも、酸化チタンまたは酸化亜鉛であることが好まし
く、アナターゼ型の酸化チタンが最適である。光触媒
(B)として、酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いた場
合、得られるフィルムは極めて優れた抗菌性を有するの
みならず、消臭性にも優れる。このため、光触媒(B)
として酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いた場合、本発明
のフィルムは壁紙等の内装材に極めて適したものとな
る。特に、臭気の発生しやすい場所や、臭気がたまりや
すい場所における内装材として用いるのに適しており、
例えば、病院等における建築用内装材や、車両用内装材
として用いることが特に好ましいものとなる。
【0042】光触媒(B)の粒子径は、0.01〜0.
7μmであることが好ましい。粒子径が0.01μm未
満の場合は入手および製造が必ずしも容易ではない。ま
た、0.01μm未満の場合は、光触媒(B)同士が不
均一な凝集を起こすことがあり、本発明のフィルムの成
形性を悪化させることがある。一方、粒子径が0.7μ
mを超える場合も、本発明のフィルムの成形性が不充分
となる虞がある。本発明のフィルムは、好適には壁紙等
の内装材として用いられる。そして、前記壁紙はしばし
ばエンボス加工を施されるが、光触媒(B)の粒子径が
0.7μmを超える場合は、エンボス加工性に悪影響を
及ぼす虞がある。
【0043】より好適な実施態様では、本発明に用いら
れる光触媒(B)が、粒子径が0.01μm〜0.07
μmの光触媒(b1)20〜80重量%および粒子径が
0.1μm〜0.7μmの光触媒(b2)20〜80重
量%からなる。このように、粒子径の異なる二種の光触
媒を用いることにより、本発明のフィルムの抗菌性がさ
らに向上する。前記(b1)および(b2)の配合量比
は、より好ましくは(b1)30〜70重量%および
(b2)30〜70重量%であり、さらに好ましくは
(b1)40〜60重量%および(b2)40〜60重
量%である。
【0044】粒子径が0.01μm〜0.07μmの光
触媒(b1)の粒子径は、より好ましくは0.015〜
0.05μmであり、さらに好ましくは0.02〜0.
04μmである。
【0045】粒子径が0.1μm〜0.7μmの光触媒
(b2)の粒子径は、より好ましくは0.15〜0.5
μmであり、さらに好ましくは0.2〜0.4μmであ
る。
【0046】本発明における光触媒(B)の粒子径と
は、透過型電子顕微鏡を用いて5万倍で観察し、1μm
角視野内の粒子(二次凝集している場合は、それを構成
している一次粒子)の内、任意の20個の直径を測定し
た値の平均値である。
【0047】上記に示すような粒子径を有する光触媒
(B)は、光触媒をミルなどにより粉砕することでも得
られるが、特に限定されない。好適な光触媒(B)の製
造方法としては、光触媒(B)が酸化チタンである場合
は、四塩化チタンを気相で酸素・水素炎中で加水分解す
る方法、チタンのアルコキシドを霧化した後、含酸素炎
中で加水分解する方法、硫酸チタニルを加水分解して得
られた水酸化チタンを焼成する方法などが挙げられる。
【0048】また、上記の光触媒(B)が酸化亜鉛であ
る場合は、塩基性炭酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、水酸化亜鉛
などを加熱分解するか、脱水温度で仮焼する方法が挙げ
られる。
【0049】これらの光触媒(B)の表面は、フィルム
の抗菌性を重視する観点からは、実質的に被覆されてい
ないことが好ましい。酸化アルミ(アルミナ)、有機シ
ロキサン、酸化珪素、脂肪酸などで表面処理されたもの
を使用した場合、充分な抗菌性が得られない虞がある。
【0050】また、本発明のフィルムの成形性の観点か
らは、上述の粒子径が0.01μm〜0.07μmの光
触媒(b1)および粒子径が0.1μm〜0.7μmの
光触媒(b2)は、粒子径のみが異なる同一の化合物で
あることが好ましい。詳細な理由は不明であるが、(b
1)および(b2)がそれぞれ異なる化合物である場合
は、本発明のフィルムの成形性に好ましくない影響を与
えることがある。
【0051】好適な実施態様では、本発明のフィルムを
構成する樹脂組成物(C)が、バリア性樹脂(A)10
0重量部に対して光触媒(B)2〜30重量部からな
る。前記(A)および(B)の配合量比は、(A)10
0重量部に対して(B)3〜25重量部であることがよ
り好ましく、(A)100重量部に対して(B)3〜2
0重量部であることがさらに好ましく、(A)100重
量部に対して(B)4〜15重量部であることが特に好
ましい。(A)100重量部に対して、(B)の配合量
が2重量部に満たない場合は、本発明のフィルムの抗菌
性および汚れ防止機能が不充分となる虞がある。一方、
(A)100重量部に対して、(B)の配合量が30重
量部を超える場合は、本発明のフィルムの成形性(厚み
むらの抑制など)が不充分となる虞がある。
【0052】また、好適な実施態様では、本発明のフィ
ルムを構成する樹脂組成物(C)が、さらにバリア性樹
脂(A)100重量部に対して炭素数4〜24の高級脂
肪酸、その金属塩、エステルおよびアミドからなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の化合物0.05〜0.5重
量部を配合してなる樹脂組成物である。かかる樹脂組成
物を用いることにより、光触媒(B)のバリア性樹脂
(A)中での分散性が向上し、本発明のフィルムの成形
性が向上する。また、炭素数4〜24の高級脂肪酸、そ
の金属塩、エステルおよびアミドからなる群より選ばれ
る少なくとも1種の化合物の添加は、樹脂組成物(C)
の加熱溶融時のトルク変動が抑制され、本発明のフィル
ムの成形性が向上する観点からも好適である。
【0053】本発明に用いられる炭素数4〜24の高級
脂肪酸、その金属塩、エステルおよびアミドからなる群
より選ばれる少なくとも1種の化合物において、炭素数
4〜24の高級脂肪酸としては、直鎖または分岐を持つ
飽和および不飽和脂肪酸であり、酪酸、イソ酪酸、ペン
タン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリ
ル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エラ
イジン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、リシノー
ル酸、エルカ酸、ベヘニン酸などが例示される。
【0054】上記化合物の炭素数が4未満の場合は、光
触媒(B)のバリア性樹脂(A)への分散性が悪く、ブ
ツが発生しやすくなる。一方、上記化合物の炭素数が2
4を超える場合は上記化合物自身のバリア性樹脂(A)
への分散性が悪くなり、樹脂組成物(C)の加熱溶融時
のトルク変動が抑制される効果が充分に得られないこと
がある。光触媒(B)のバリア性樹脂(A)への分散性
の観点から、上記化合物の炭素数は10以上であること
が特に好ましい。
【0055】炭素数4〜24の高級脂肪酸の金属塩とし
ては、上記高級脂肪酸とリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛などの
金属との塩が例示される。
【0056】炭素数4〜24の高級脂肪酸のエステルと
は、前記高級脂肪酸と水酸基を持つ化合物とのエステル
であり、水酸基を持つ化合物としては、メタノール、エ
タノール、エチレングリコール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、
グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、蔗
糖、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、オ
クタノール、エチルヘキシルアルコール、ラウリルアル
コール、オレイルアルコール、ステアリルアルコールな
どのアルコールが例示される。
【0057】炭素数4〜24の高級脂肪酸のアミドと
は、前記高級脂肪酸とアミノ基を持つ化合物とのアミド
であり、アミノ基を持つ化合物としては、アンモニア、
メチルアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、メチ
ロールアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、
オクチルアミン、エチルヘキシルアミン、ラウリルアミ
ン、オレイルアミン、ステアリルアミンなどのアミンが
例示される。
【0058】本発明における炭素数4〜24の高級脂肪
酸、その金属塩、エステルおよびアミドからなる群より
選ばれる少なくとも1種の化合物としては、上記に例示
したものの中でも、特にエチレンビスステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ムを用いることが好ましい。
【0059】本発明に用いられる炭素数4〜24の高級
脂肪酸、その金属塩、エステルおよびアミドからなる群
より選ばれる少なくとも1種の化合物の添加量は、バリ
ア性樹脂(A)100重量部に対して0.05〜0.5
重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜
0.4重量部、さらに好ましくは0.15〜0.3重量
部である。上記化合物の添加量が0.05重量部未満で
は光触媒(B)の分散性の改善効果が不充分になること
があり、0.5重量部を超える場合は上記化合物自身の
分散不良によりブツが発生することがある。
【0060】さらに好適な実施態様では、本発明のフィ
ルムを構成する樹脂組成物(C)が、さらにバリア性樹
脂(A)100重量部に対してハイドロタルサイト類化
合物0.01〜0.5重量部を配合してなる樹脂組成物
である。
【0061】本発明に用いられるハイドロタルサイト類
化合物としては、特にMAl(OH)
2x+3y−2z(A)・aHO(MはMg、Ca
またはZn、AはCOまたはHPO、x、y、z、
aは正数)で示される複塩であるハイドロタルサイト類
化合物を挙げることができる。特に好適なものとして以
下のハイドロタルサイト類化合物が例示される。
【0062】 MgAl(OH)16CO・4HO MgAl(OH)20CO・5HO MgAl(OH)14CO・4HO Mg10Al(OH)22(CO・4HO MgAl(OH)16HPO・4HO CaAl(OH)16CO・4HO ZnAl(OH)16CO・4HO Mg4.5Al(OH)13CO・3.5H
【0063】また、ハイドロタルサイト類化合物とし
て、特開平1−308439号(USP495455
7)に記載されているハイドロタルサイト系固溶体であ
る、[Mg0.75Zn0.250.67Al
0.33(OH)(CO0.16 ・0.45H
Oのようなものも用いることができる。
【0064】本発明のフィルムを構成する樹脂組成物
(C)に、ハイドロタルサイト類化合物を適切に配合す
ることにより、溶融成形時におけるフィルムの着色を抑
制することが可能である。ハイドロタルサイト類化合物
の配合量は、バリア性樹脂(A)100重量部に対して
0.01〜0.5重量部であることが好ましく、0.0
15〜0.4重量部であることがより好ましく、0.0
2〜0.3重量部であることがさらに好ましい。
【0065】本発明のフィルムを構成する樹脂組成物
(C)は、バリア性樹脂(A)および光触媒(B)から
なるが、その製造方法は特に限定されない。(A)およ
び(B)をドライブレンドした後、二軸押出機等を用い
てブレンドペレット化する方法、バリア性樹脂(A)の
溶液に光触媒(B)を添加、混合した後、溶剤を除去し
てペレットまたはフィルムを得る方法などが好適なもの
として例示される。バリア性樹脂(A)の溶液に用いら
れる溶剤としては、バリア性樹脂(A)がEVOHであ
る場合は水−アルコール混合溶媒が特に好ましい。前記
の水−アルコール混合溶媒に用いられるアルコールとし
ては、メタノール、エタノール、プロパノール(イソプ
ロパノール、ノルマルプロパノール)等が好適なものと
して例示される。生産性および樹脂組成物(C)の成形
性の観点からは、(A)および(B)をドライブレンド
した後、二軸押出機等を用いてブレンドペレット化する
方法が特に好ましい。溶融配合操作においては、ブレン
ドが不均一になったり、ゲル、ブツが発生、混入したり
する可能性があるので、ブレンドペレット化はなるべく
混練度の高い押出機を使用し、ホッパー口を窒素ガスで
シールし、低温で押出しすることが望ましい。
【0066】前記化学的処理または物理的処理は特に限
定されないが、前記化学的処理または物理的処理を行う
際には、樹脂組成物(C)からなるフィルムの表面に、
なるべく圧力が掛からない方法が望ましい。そのような
化学的処理または物理的処理としては、溶媒処理、火炎
処理およびコロナ処理から選ばれる少なくとも一種が好
適なものとして例示される。樹脂組成物(C)中の光触
媒(B)の配合量を低減する観点からは、樹脂組成物
(C)からなるフィルムの厚みを薄くすることが好まし
い。しかしながら、層厚みを薄くした場合は、機械強度
が小さくなり、破れ等が発生しやすくなる。このため、
前記フィルムの表面に、なるべく圧力が掛からない方法
で化学的処理または物理的処理を行うことが望ましい。
【0067】溶媒処理を行う場合は、バリア性樹脂
(A)の良溶媒を溶媒として用いることが好ましい。本
発明に用いられるバリア性樹脂(A)は、好適にはポリ
ビニルアルコール系樹脂であるが、バリア性樹脂(A)
としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合は、溶
媒処理において水−アルコール混合溶媒を用いることが
好ましい。特にポリビニルアルコール系樹脂がEVOH
である場合に、水−アルコール混合溶媒を用いることが
好適である。前記アルコールとしてはメタノール、エタ
ノール、プロパノール(イソプロパノール、ノルマルプ
ロパノール)等が好適なものとして例示される。また、
前記水−アルコール混合溶媒は、水10〜50重量%お
よびアルコール50〜90重量%からなることが好まし
く、水15〜45重量%およびアルコール55〜85重
量%からなることがより好ましく、水20〜40重量%
およびアルコール60〜80重量%からなることがさら
に好ましい。
【0068】また、バリア性樹脂(A)としてポリアミ
ド系樹脂を用いる場合は、溶媒処理において、水/フェ
ノール混合溶媒を用いることが好ましい。また、前記水
−アルコール混合溶媒は、水5〜10重量%およびフェ
ノール90〜95重量%からなることが好ましい。さら
に、バリア性樹脂(A)としてポリエステル系樹脂を用
いる場合は、溶媒処理において、トリフルオロ酢酸、
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノ
ール等を用いることが好ましい。
【0069】溶媒処理の方法も特に限定されないが、バ
ーコーター等を用いて溶媒を樹脂組成物(C)からなる
フィルムの表面に塗布し、一定の保持時間放置した後
に、熱風乾燥等により多層構造体から溶媒を除去する方
法が好ましい。前記保持時間も特に限定されないが、1
0秒〜5分程度であることが好ましい。
【0070】火炎処理の方法も特に限定されず、一般的
な方法が使用できる。前記火炎処理を安定に行うために
は、火炎処理を施される多層構造体を一定の速度で動か
しながら火炎処理を行うことが好ましい。火炎処理を行
う際の多層構造体の移動速度は特に限定されず、装置の
規模等によっても異なるが、移動速度が5〜50m/分
であることが好ましく、10〜40m/分であることが
より好ましい。また、火炎を発生させる装置も特に限定
されない。充分な火力が安定的に得られる観点からは、
LPG用バーナー等が好適な火炎発生装置として例示さ
れる。
【0071】コロナ処理の方法も特に限定されず、一般
的な方法が使用可能である。処理条件も特に限定されな
いが、コロナ処理密度が25〜90W・分/mの処理
条件でコロナ処理を行うことが好ましい。なお、前記コ
ロナ処理密度とは、処理幅(m)当たりの処理電力
(W)を走行速度(m/分)で割った値である。
【0072】本発明のフィルムの厚みは特に限定されな
いが、1〜7μmであることが好ましく、1〜6μmで
あることがより好ましく、1〜5μmであることがさら
に好ましく、1〜4μmであることが特に好ましい。
【0073】また、本発明のフィルムの別の好適な使用
形態は、樹脂組成物(C)層およびバリア性樹脂(D)
層からなる多層フィルムである。前記(C)層と(D)
層の接着強度を充分に得る観点からは、(C)および
(D)を積層した後に、得られた多層フィルムの(C)
層の表面を化学的処理または物理的処理してなる多層フ
ィルムが好ましい。好適な実施態様では、本発明のフィ
ルムは、樹脂組成物(C)層およびバリア性樹脂(D)
層からなる多層フィルムとして用いられる。前記多層フ
ィルムは、従来のEVOHおよび抗菌剤粒子からなる樹
脂組成物を成形してなる単層フィルムと比べて以下のよ
うな利点がある。
【0074】一つ目の利点は、使用する光触媒(B)の
量を低減できることである。従来の、EVOHおよび抗
菌剤粒子からなる樹脂組成物からなる単層フィルムを表
面層とする壁紙の場合、充分な耐可塑剤移行性およびエ
ンボス加工性を確保するためには、前記樹脂組成物層が
ある程度の厚みを有していることが必要である。その結
果、樹脂組成物層中に練りこまれ、抗菌作用を発現でき
ない状態で存在する抗菌剤粒子が多く存在することにな
る。一方、上述の多層フィルムにおいては、バリア性樹
脂(D)の厚みをある程度大きくすることにより、樹脂
組成物(C)層の厚みを小さくした場合においても、充
分な耐可塑剤移行性およびエンボス加工性を確保するこ
とが可能である。そして、樹脂組成物(C)層の厚みを
薄くすることにより、相対的に、必要な光触媒(B)の
量を小さくすることが可能となる。このため、コスト的
に有利になる。
【0075】二つ目の利点は、従来品よりもさらに優れ
た抗菌性を有する成形物を得ることができることであ
る。従来のEVOHおよび抗菌剤粒子からなる樹脂組成
物を成形してなる単層フィルムを表面層とする壁紙の場
合、前記壁紙にさらに強力な抗菌性を付与するためには
より多量の抗菌剤粒子をEVOHに配合する必要があっ
た。しかしながら、前記抗菌剤粒子をEVOHに大量に
配合した場合、EVOH組成物層の成形性が低下するこ
とがあり、厚みむら等が発生する虞があった。このよう
な厚みむらは、前記壁紙のエンボス加工性および耐可塑
剤移行性を低下させる要因となっていたため、抗菌剤粒
子を添加量の増加による抗菌性の強化にはおのずから限
界があった。また、従来の抗菌剤粒子の替わりに光触媒
(B)をEVOHに配合した場合も、配合量が多量であ
る場合は、やはり厚みむら等が発生する虞があった。と
ころが、上述の多層フィルムは、多量に添加した場合に
は厚みむらの原因となる光触媒(B)を、バリア性樹脂
(D)層に添加する必要が無い。このため、特に、バリ
ア性樹脂(D)として光触媒の配合量が少ない樹脂を用
い、かつその厚みを樹脂組成物(C)層よりも大きくす
ることにより、フィルム全体で見た場合に、厚みむらの
少ない成形性に優れた成形物を得ることができる。した
がって、上述の多層フィルムを用いることにより、従来
品よりもさらに優れた抗菌性を有する成形物を得ること
ができる。
【0076】三つ目の利点は、従来品よりも成形性に優
れる成形物が得られることである。上述の通り、EVO
H樹脂組成物を積層してなる壁紙は、表面層を艶消し層
として高級感を付与するために、EVOH樹脂組成物と
して、EVOHおよびカルボン酸変性ポリオレフィンか
らなる樹脂組成物を用いることが多い。しかしながら、
カルボン酸変性ポリオレフィンをEVOHに添加した場
合は、光触媒(B)あるいは従来の抗菌剤粒子等の、無
機粒子の配合によるEVOH樹脂組成物の成形性の低下
がより顕著に現れる。ところが、樹脂組成物(C)層お
よびバリア性樹脂(D)層からなる上述の多層フィルム
は、光触媒(B)を配合してなる樹脂組成物(C)と、
バリア性樹脂(D)層が別々に存在しているため、バリ
ア性樹脂(D)層をバリア性樹脂(D)およびカルボン
酸変性ポリオレフィンからなる樹脂組成物とし、かつ当
該樹脂組成物に含まれる光触媒(B)の量を少なくする
ことにより、成形物の成形性を維持したまま、成形物に
艶消し感を付与することができる。
【0077】また、上述の樹脂組成物(C)層およびバ
リア性樹脂(D)層からなる多層フィルムは、好適には
壁紙などの内装材に用いられる。壁紙などの内装材は、
通常、長時間に渡り光に晒されるため、長時間の光への
曝露により、光触媒を含有するバリア性樹脂が、光反応
によって劣化を生じ、耐可塑剤移行性が低下する虞があ
るが、バリア性樹脂(D)層に含まれる光触媒(B)の
量を少なくすることにより、耐可塑剤移行性の低下を効
果的に抑制することができる。
【0078】以上の観点から、本発明に用いられるバリ
ア性樹脂(D)としては、光触媒(B)の含有量が5重
量%以下であるバリア性樹脂(D)を用いることが好ま
しい。光触媒(B)の含有量は、3重量%以下であるこ
とがより好ましく、2重量%以下であることがさらに好
ましく、1重量%以下であることが特に好ましく、バリ
ア性樹脂(D)が光触媒(B)を実質的に含有しないこ
とが最も好ましい。
【0079】本発明に用いられるバリア性樹脂(D)と
しては、酸素透過量が100ml・20μm/m・d
ay(20℃−65%RHで測定した値)以下である樹
脂が好ましい。酸素透過量の上限はより好適には10m
l・20μm/m・day・atm以下であり、さら
に好適には5ml・20μm/m・day・atm以
下であり、特に好適には2ml・20μm/m・da
y・atm以下である。
【0080】また、本発明に用いられるバリア性樹脂
(D)として、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選択
される少なくとも1種の樹脂を用いることも好適であ
る。ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂お
よびポリエステル系樹脂からなる群より選択される少な
くとも1種の樹脂としては、上述のバリア性樹脂(A)
と同様のものを使用することができる。
【0081】以上に例示されたバリア性樹脂(D)の中
でも、ポリビニルアルコール系樹脂またはポリアミド系
樹脂が好ましく、ポリビニルアルコール系樹脂がより好
ましく、特にEVOHを用いることが好ましい。上述の
多層フィルムは、好適には壁紙、特に好適にはポリ塩化
ビニル系樹脂を基材とする壁紙に用いられる。かかる実
施態様においては、優れたエンボス加工性および耐可塑
剤移行性が要求されるため、バリア性樹脂(D)とし
て、特にEVOHを用いることが好ましい。バリア性樹
脂(D)として用いられるEVOHのエチレン含有量は
0.5〜60モル%であることが好ましい。エチレン含
有量の下限はより好適には5モル%以上であり、さらに
好適には10モル%以上であり、特に好適には15モル
%以上である。エチレン含有量の上限はより好適には5
5モル%以下であり、さらに好適には50モル%以下で
ある。エチレン含有量が5モル%未満の場合は溶融成形
性が悪化する虞があり、60モル%を超えるとバリア性
樹脂(D)層の耐可塑剤移行性が不足する虞がある。
【0082】さらに、上記バリア性樹脂(D)として用
いられるEVOHのビニルエステル成分のケン化度は9
0%以上であることが好ましい。ビニルエステル成分の
ケン化度は、より好ましくは95%以上であり、最適に
は99%以上である。ケン化度が90%未満の場合は、
バリア性樹脂(D)層の耐可塑剤移行性および成形性が
不充分となる虞がある。
【0083】また、上述の多層フィルムが壁紙等の内装
材として用いられ、艶消し感が要求される場合は、バリ
ア性樹脂(D)がポリビニルアルコール系樹脂、ポリア
ミド系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より選
択される少なくとも1種の樹脂ならびにポリオレフィン
系樹脂からなる樹脂組成物であることが好ましい。前記
のポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂およ
びポリエステル系樹脂からなる群より選択される少なく
とも1種の樹脂としてはポリビニルアルコール系樹脂が
より好ましく、特にEVOHが好ましい。また、ポリオ
レフィン系樹脂としては、カルボン酸変性ポリオレフィ
ンが好ましく、特にカルボン酸変性ポリエチレンが好ま
しい。
【0084】ここでカルボン酸変性ポリオレフィンと
は、ポリオレフィン系樹脂にα,β−不飽和カルボン酸
または該カルボン酸無水物をグラフト重合したものであ
る。またα,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸
無水物含量(グラフト量)は0.0005〜0.5モル
%、好ましくは0.001〜0.4モル%である。0.
0005モル%未満ではバリア性樹脂(D)とのブレン
ドに際して分散性が悪くなり、フィルムの艶消し効果に
乏しく、0.5モル%を超えるとブレンド操作中の増粘
が大きく、製膜性が悪くなる。全てのポリオレフィン系
樹脂にα,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無
水物がグラフト変性している方が望ましいが、高濃度カ
ルボン酸変性の種ポリマーと未変性ポリマーとのブレン
ド物で、最終的なグラフト量が上記範囲内にあっても良
い。α,β−不飽和カルボン酸または該カルボン酸無水
物とは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタ
コン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げら
れるが、無水マレン酸が好適である。ポリエチレンとし
ては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレンが挙げられるが、高密度ポリエチ
レンが好適である。
【0085】前記のポリビニルアルコール系樹脂、ポリ
アミド系樹脂およびポリエステル系樹脂からなる群より
選択される少なくとも1種の樹脂と、ポリオレフィン系
樹脂の配合量比は、前記のポリビニルアルコール系樹
脂、ポリアミド系樹脂およびポリエステル系樹脂からな
る群より選択される少なくとも1種の樹脂50〜95重
量%およびポリオレフィン系樹脂5〜50重量%である
ことが好ましい。ポリオレフィン系樹脂の配合量が5重
量%未満では充分な艶消し感が得られない虞がある。一
方、ポリオレフィン系樹脂の配合量が50重量%を超え
ると、バリア性樹脂(D)層の耐可塑剤移行性および成
形性が不充分となる虞がある。
【0086】上述の多層フィルムを製造する方法は特に
限定されない。樹脂組成物(C)およびバリア性樹脂
(D)を共押出成形により成形する方法や、樹脂組成物
(C)とバリア性樹脂(D)を、それぞれフィルムまた
はシートなどの成形物に成形した後、ラミネートする方
法、バリア性樹脂(D)からなるフィルムまたはシート
の表面を、樹脂組成物(C)を溶液コートまたはエマル
ジョンコートで被覆する方法などが好適なものとして挙
げられる。これらの中でも、生産性に優れ、厚みむらの
少ない外観に優れた成形物を得ることができる観点か
ら、樹脂組成物(C)およびバリア性樹脂(D)を共押
出成形により成形する方法により上述の多層フィルムを
製造することが好ましい。すなわち、樹脂組成物(C)
およびバリア性樹脂(D)を共押出成形することにより
多層フィルムを製造し、前記多層フィルムの樹脂組成物
(C)層の表面を、化学的処理または物理的処理してな
る多層フィルムが、本発明の特に好適な実施態様であ
る。
【0087】上述の多層フィルムの層構成も特に限定さ
れない。例えば、樹脂組成物(C)層とバリア性樹脂
(D)層とを、接着性樹脂層を介して積層してなる層構
成も採用可能である。しかしながら、樹脂組成物(C)
層とバリア性樹脂(D)層とが直接接触するように配置
してなる多層フィルムを用いることにより、前記多層フ
ィルムのエンボス加工性がさらに向上する。また、接着
剤層を使用しないことにより、コスト的に有利になる。
【0088】以上のように、上述の多層フィルムは、樹
脂組成物(C)層とバリア性樹脂(D)層とが直接接触
するように配置してなる多層構造体であることが好まし
く、当該多層フィルムは共押出成形により製造すること
が好ましい。この場合、樹脂組成物(C)層とバリア性
樹脂(D)層とを強固に接着させる観点からは、樹脂組
成物(C)層を構成するバリア性樹脂(A)の主成分
と、バリア性樹脂(D)の主成分とが同一の樹脂である
ことが好ましい。ここで、主成分とは、樹脂成分の50
重量%以上を構成する成分を示す。
【0089】上述の多層フィルムにおいて、樹脂組成物
(C)層およびバリア性樹脂(D)層の合計厚みが5〜
50μmであることが特に好ましい。樹脂組成物(C)
層およびバリア性樹脂(D)層の合計厚みが5μm未満
の場合は、強度が不充分になり破れ等が発生しやすくな
る他、充分な汚れ防止機能が得られない場合がある。ま
た、本発明の多層フィルムがポリ塩化ビニル系樹脂と積
層され、壁紙等の内装材に用いられる実施態様では、耐
可塑剤移行性が不充分になる虞がある。一方、前記の合
計厚みが50μmを超える場合は、エンボス加工性が不
充分となる虞がある他、コスト的に不利になる虞があ
る。また、多層フィルムのエンボス加工性を重視する場
合は、前記の合計厚みが7〜40μmであることがより
好ましく、10〜30μmであることがさらに好まし
い。
【0090】また、上述の多層フィルムにおいて、樹脂
組成物(C)層の厚みが1〜7μmであり、バリア性樹
脂(D)層の厚みが4〜30μmであることが好まし
い。光触媒(B)の使用量の低減を重視する場合は、樹
脂組成物(C)層の厚みが1〜6μmであることがより
好ましく、1〜5μmであることがさらに好ましく、1
〜4μmであることが特に好ましい。また、多層フィル
ムのエンボス加工性を重視する場合は、バリア性樹脂
(D)層の厚みが7〜25μmであることがより好まし
く、7〜20μmであることがさらに好ましい。
【0091】また、本発明の効果をより顕著に奏するた
めには、上述の多層フィルムにおいて、(D)層の厚み
が(C)層の厚みよりも大きいことが好ましい。より好ま
しくは、(D)層の厚みが(C)層の厚みの1.5倍以上
であり、さらに好ましくは2倍以上であり、特に好まし
くは2.5倍以上である。
【0092】本発明のフィルムは、ポリオレフィン系樹
脂またはポリ塩化ビニル系樹脂からなる基材に対して前
記フィルムを積層してなる多層構造体として有効に使用
される。また、本発明のフィルムが、上述のように樹脂
組成物(C)層およびバリア性樹脂(D)層からなる多
層フィルムとして用いられる場合は、前記多層フィルム
は、ポリオレフィン系樹脂またはポリ塩化ビニル系樹脂
からなる基材に対して樹脂組成物(C)層/バリア性樹
脂(D)層/基材層の順番で積層してなる多層構造体と
して有効に使用される。前記ポリ塩化ビニル系樹脂とし
ては、可塑剤を25〜55重量%含有するポリ塩化ビニ
ル系樹脂が特に好ましい。本発明のフィルムと、ポリオ
レフィン系樹脂またはポリ塩化ビニル系樹脂からなる基
材との積層方法は特に限定されないが、好適には、本発
明のフィルムと前記基材とを、ドライラミ、熱ラミ、ポ
リサンドラミすることによって積層することができる。
【0093】本発明のフィルムは、汚れ防止機能および
抗菌性に優れているため、好適には内装材または表層材
として用いられる。内装材としては、壁紙または化粧シ
ート等の建築用内装材や、車両用内装材等が好適なもの
として挙げられる。また、表層材としては、家具用表層
材が好適なものとして例示される。
【0094】また本発明のフィルムの代表的な使用例と
しては、本発明のフィルムを可塑剤を含有するポリ塩化
ビニル樹脂層を含む壁紙に積層したものがあげられる。
ここで可塑剤を含有するポリ塩化ビニル樹脂層を含む壁
紙とは、難燃紙、不織布、ガラス繊維、アスベスト紙な
どからなる支持体の上に、ポリ塩化ビニル樹脂に、可塑
剤、必要に応じ、顔料、充填剤、安定剤などを配合した
組成物をカレンダー法、コーティング法などにて積層し
た物、さらにはこれら積層物の上に印刷加工が施された
物、また発泡剤を配合させることにより、最終製品で
1.5〜15倍にポリ塩化ビニル樹脂を発泡させた物な
どがあげられる。また本発明において、他の積層体の例
として本発明の組成物層を積層した化粧板があげられ
る。ここで化粧板とは、プリント化粧板、化粧石膏ボー
ド、塩ビ化粧板、塩ビ鋼板、塩ビ不燃板などを総称した
物である。プリント化粧板とは、薄葉紙などに印刷を施
し、これを合板、パーティクルボードなどからなる支持
体に積層した物である。また立体感を強調するために、
エンボス加工が施されていることがある。また化粧石膏
ボード、塩ビ化粧板、塩ビ鋼板、塩ビ不燃板などとは、
可塑剤などを含有するポリ塩化ビニル樹脂製のシートに
印刷を施し、これを石膏ボード、合板、パーティクルボ
ード、鋼板、コンクリート板などからなる支持体に積層
した物である。プリント化粧板の場合と同様、立体感を
強調するために、エンボス加工が施されていることがあ
る。
【0095】本発明のフィルムは、優れた抗菌性、汚れ
防止機能および成形性を有し、可塑剤を含有するポリ塩
化ビニル樹脂層と積層した場合においても優れた耐可塑
剤移行性とエンボス加工性を有することから、可塑剤を
含有するポリ塩化ビニル樹脂層を含む壁紙として用いる
ことが特に好適である。
【0096】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、これにより何ら限定されるものではない。本発明に
おける各種試験方法は以下の方法にしたがって行った。
なお部、%とあるのは、特に断りのない限りいずれも重
量基準である。
【0097】<バリア性樹脂(A)およびバリア性樹脂
(D)の酸素透過量>MODERN CONTROLS
INC.製酸素透過量測定装置MOCONOX−TR
AN2/20型を用い、20℃−65%RH条件でJI
S K7126(等圧法)に記載の方法に準じて測定し
た。なお、本発明でいう酸素透過量は、単一の層からな
るフィルムについて任意の膜厚で測定した酸素透過量
(ml/m・day・atm)を、膜厚20μmでの
酸素透過量に換算した値(ml・20μm/m・da
y・atm)である。
【0098】実施例1 バリア樹脂(A)として、エチレン含量44モル%、ケ
ン化度99.5%のEVOH(MFR:5.5g/10
分[190℃、2160g荷重下]、酸素透過量:1.
5ml・20μm/m・day・atm)を用いた。
また、炭素数4〜24の高級脂肪酸、その金属塩、エス
テルおよびアミドからなる群より選ばれる少なくとも1
種の化合物として、エチレンビスステアリン酸アミド
(日本油脂(株)「アルフロー」H−50T)を用い、
ハイドロタルサイト類化合物として、協和化学(株)D
HT−4Aを用いた。
【0099】光触媒(B)としては、粒子径が0.01
μm〜0.07μmの光触媒(b1)および粒子径が
0.1μm〜0.7μmの光触媒(b2)を用いた。前
記(b1)としては、粒子径0.02μmの酸化チタン
(ST−21、石原産業製)を用い、前記(b2)とし
ては、粒子径0.2μmの酸化チタン(ST−41、石
原産業製)を用いた。
【0100】上記EVOH100重量部に対して、上記
の粒子径0.02μmの酸化チタン3重量部、上記の粒
子径0.2μmの酸化チタン3重量部、上記のエチレン
ビスステアリン酸アミド0.1重量部および上記のハイ
ドロタルサイト類化合物0.05重量部を一括してドラ
イブレンドした後、ホッパー口を窒素ガスでシールしな
がら、二軸押出機で220℃にてブレンドペレット化を
行い、樹脂組成物(C)ペレットを得た。
【0101】一方、エチレン含量44モル%、ケン化度
99.5%のEVOH(MFR:5.5g/10分[1
90℃、2160g荷重下]、酸素透過量:1.5ml
・20μm/m・day・atm)75重量部と、カ
ルボン酸変性ポリエチレン系樹脂(「アドマー」NF5
00、三井化学社製)25重量部をドライブレンドした
のちホッパー口を窒素ガスでシールしながら、二軸押出
機で220℃にてブレンドペレット化を行い、EVOH
およびカルボン酸変性ポリエチレン系樹脂からなる樹脂
組成物ペレットを得た。前記樹脂組成物を、バリア性樹
脂(D)として用いた。
【0102】上記作製した樹脂組成物(C)ペレットお
よびバリア性樹脂(D)ペレットを、それぞれ別個に2
30℃で溶融押出して、共押出多層ダイを用いて、
(C)/(D)の2層構成((C)層厚み3μm、
(D)層厚み12μm、全層厚み15μm)を有する多
層フィルムを作製した。得られた多層フィルムは厚みむ
らがなく着色も見られず、外観に優れたものであった。
【0103】得られた多層フィルムの樹脂組成物(C)
層の表面に水30%/ノルマルプロパノール70%の混
合溶媒(温度60℃)をバーコーター(テスター産業
(株)SA−203,#3)を用いて、塗布量が6g/
となるように塗布して、30秒間保持した。次い
で、前記多層フィルムを熱風(温度80℃、風速25m
/分)で乾燥した。当該多層フィルムを用いて以下の方
法に従って、抗菌性、汚れ防止機能、光沢度および消臭
性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0104】<多層フィルムの抗菌性>Escherichia co
liのIFO 3972株を用い、JIS Z2801に準じてフ
ィルム密着法により抗菌性の評価を行った。判定基準を
以下に示す。 判定 基準 ◎ (合格) :菌体が完全に死滅している。または、大部分が死滅している。 ○ (合格) :菌体の一部が死滅し、個体数が減少している。 × (不合格):菌体が増殖し、個体数が増加している。
【0105】<多層フィルムの汚れ防止機能>前記多層
フィルムを寸法10cm×10cmに切断した後、当該
多層フィルムを内容量18リットルの金属容器の内壁に
貼り付けた。しかる後に、容器内をタバコ(「ハイライ
ト」)4本の煙で1時間汚染させた。汚染後の多層フィ
ルムを容器から取出し、27W1本の白色蛍光灯から1
5cm離して静置し、24時間後放置した。24時間放
置後、当該多層フィルムの表面の状態を目視で判定し
た。判定基準を以下に示す。 判定 基準 ◎ (合格) :ヤニによる着色が見られない。 ○ (合格) :ヤニによる着色がごくわずかに見られる。 × (不合格):ヤニによる着色が顕著にみとめられる。
【0106】<多層フィルムの光沢度>20℃−65%
RHの条件で村上式光沢度計(75゜)を用いてフィル
ム表面の光沢度を測定した。
【0107】<多層フィルムの消臭性>テドラーバッグ
(容積5リットル)にフィルム3gを入れて密封し、次
いでシリンジを用いて所定のアンモニアを含む空気(ア
ンモニアの初期濃度:40ppm)を、全ガス量3リッ
トルとなるようにテドラーバッグ内へ注入した。当該テ
トラ−バッグを、27W1本の白色蛍光灯から15cm
離した場所に静置し、フィルム全体が明所下に有るよう
にした。
【0108】前記白色蛍光灯の照射を開始してから24
時間後に、テドラーバッグ内のアンモニアのガス濃度を
ガス検知管(ガステック社製、アンモニア用3L型)を
用いて直接テドラーバッグ内のガス濃度を測定すること
によって定量した。以上のようにして得られた試験後の
アンモニアのガス濃度から、下記式により臭気成分の除
去率を求めた。 除去率(%)={(C0−C)/C0}×100 ただし、C0:アンモニアの初期濃度、 C:試験開始から24時間経過後のアンモニアの濃度 である。
【0109】実施例2 実施例1において、作製した多層フィルムを溶媒処理す
るかわりに、以下の方法にしたがって、前記多層フィル
ムの樹脂組成物(C)層を火炎処理した。すなわち、前
記多層フィルムを速度20m/分で走行させ、LPG用
バーナー(魚尾型拡炎器付き、増田理化(株))の火炎
を前記多層フィルムの樹脂組成物(C)層の表面に放射
した。なお、前記火炎処理においては、火炎放射後、多
層フィルムが30cm走行した位置で、樹脂組成物
(C)層の表面温度が約180℃〜200℃になるよう
な条件で火炎処理を行った。得られた火炎処理後の多層
フィルムについて、実施例1と同様にして抗菌性、汚れ
防止機能、光沢度および消臭性の評価を行った。結果を
表1に示す。
【0110】実施例3 実施例1において、作製した多層フィルムを溶媒処理す
るかわりに、コロナ処理装置(米国ピラー社製、2.1
KVA型)で70W・分/mの処理条件で多層フィル
ムの樹脂組成物(C)層をコロナ処理して多層フィルム
を得た。得られたコロナ処理後の多層フィルムについ
て、実施例1と同様にして抗菌性、汚れ防止機能、光沢
度および消臭性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0111】実施例4 実施例1において、樹脂組成物(C)として、EVOH
100重量部に対して、上記の粒子径0.2μmの酸化
チタン6重量部、上記のエチレンビスステアリン酸アミ
ド0.1重量部および上記のハイドロタルサイト類化合
物0.05重量部を一括してドライブレンドした後、ホ
ッパー口を窒素ガスでシールしながら、二軸押出機で2
20℃にてブレンドペレット化して得た樹脂組成物ペレ
ットを用いた以外は、実施例1と同様にして多層フィル
ムを作製した。得られた多層フィルムの樹脂組成物
(C)層の表面を実施例1と同様にして溶媒処理した。
溶媒処理後の前記多層フィルムについて、実施例1と同
様にして抗菌性、汚れ防止機能、光沢度および消臭性の
評価を行った。結果を表1に示す。
【0112】比較例1 実施例1において得られた多層フィルムの樹脂組成物
(C)層の表面に一切の処理を施さなかった以外は、実
施例1と同様にして各種評価試験を行った。結果を表1
に示す。
【0113】比較例2 実施例4において得られた多層フィルムの樹脂組成物
(C)層の表面に一切の処理を施さなかった以外は、実
施例1と同様にして各種評価試験を行った。結果を表1
に示す。
【0114】比較例3 硝酸銀3.2gと硫酸銅5.7gを5lの純水に溶解
し、pHを5に調整した。この水溶液にメタ珪酸アルミ
ン酸マグネシウム(Al・MgO・2SiO↓
・7HO、平均粒径0.02μm、水分率20重量
%)125gを添加し、再度pHを5に調整し、60℃
で1時間撹拌した。その後、5当量の温水で洗浄し、1
00℃で4時間乾燥し、さらに600℃で2時間焼成し
て、抗菌剤を得た。
【0115】次にエチレン含量44モル%、ケン化度9
9.5%のEVOH(MFR:5.5g/10分[19
0℃、2160g荷重下]、酸素透過量:1.5ml・
20μm/m・day・atm)を75重量部、カル
ボン酸変性高密度ポリエチレン(「アドマー」NF50
0、三井化学社製)を25重量部、および上記抗菌剤1
重量部をドライブレンドした後、二軸押出機を用い、2
20℃でブレンドペレット化した。該ブレンドペレット
を一軸スクリューの押出機を用い、220℃で厚さ15
μmの抗菌性EVOHフィルムを得た。
【0116】前記抗菌性EVOHフィルムと、実施例1
で作製した多層フィルムの外観を目視による観察を行っ
て比較したところ、実施例1で作製した多層フィルムの
方が厚みむらが明らかに少なく、成形性に優れていた。
【0117】また、前記抗菌性EVOHフィルムを用い
て、実施例1と同様にして抗菌性、汚れ防止機能、光沢
度および消臭性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0118】比較例4 実施例1で作製した樹脂組成物(C)ペレットを用い
て、一軸スクリューの押出機を用い、220℃で厚さ1
5μmの抗菌性EVOHフィルムを得た。前記抗菌性E
VOHフィルムと、実施例1で作製した多層フィルムの
外観を目視による観察を行って比較したところ、実施例
1で作製した多層フィルムの方が厚みむらが少なく、成
形性に優れていた。
【0119】また、前記抗菌性EVOHフィルムを用い
て、実施例1と同様にして抗菌性、汚れ防止機能、光沢
度および消臭性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0120】
【表1】
【0121】
【発明の効果】本発明のフィルムは、抗菌性、汚れ防止
機能および成形性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/22 C08K 3/22 3/26 3/26 5/00 5/00 C08L 29/04 C08L 29/04 A 67/00 67/00 77/00 77/00 E04F 13/00 E04F 13/00 B 15/16 15/16 A Fターム(参考) 2E220 AA13 AA15 AA39 AA53 AB14 BB03 BB04 FA01 FA02 FA03 FA05 GA07X GA22X GA24X GA27X GA28X GB01X GB17X GB28X GB32X GB33X GB34X GB35X GB45X GB46X GB48X 4F073 AA09 BA17 BA23 BA29 BB01 CA21 EA03 GA03 4F100 AA21A AA25A AC10A AH02A AH08A AK01A AK03B AK04 AK15B AK41A AK46A AK62B AK66B AK69 AK69A AL07 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA15 CA04B DE01A EH20 EH46 EJ41A EJ51A EJ55A EJ64A EJ68A GB08 JA20A JC00 JD01A JL06 JL08A JN21 YY00A YY00B 4J002 BE021 BE031 CF061 CL011 CL031 CL051 DE106 DE136 DE288 EG027 EG037 EG047 EH047 EP027 FD186 FD207 FD208 GL00 GN00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリア性樹脂(A)および光触媒(B)
    からなる樹脂組成物(C)でなるフィルムの表面を化学
    的処理または物理的処理してなるフィルム。
  2. 【請求項2】 前記の化学的処理または物理的処理が、
    溶媒処理、火炎処理およびコロナ処理から選ばれる少な
    くとも一種である請求項1に記載のフィルム。
  3. 【請求項3】 前記溶媒処理に用いられる溶媒が水−ア
    ルコール混合溶媒である請求項2に記載のフィルム。
  4. 【請求項4】 バリア性樹脂(A)が、ポリビニルアル
    コール系樹脂、ポリアミド系樹脂およびポリエステル系
    樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂で
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 バリア性樹脂(A)が、エチレン含有量
    0.5〜60モル%、ケン化度90%以上のエチレン−
    ビニルアルコール共重合体である請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のフィルム。
  6. 【請求項6】 光触媒(B)が酸化チタンまたは酸化亜
    鉛である請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィル
    ム。
  7. 【請求項7】 光触媒(B)が、粒子径が0.01μm
    〜0.07μmの光触媒(b1)20〜80重量%およ
    び粒子径が0.1μm〜0.7μmの光触媒(b2)2
    0〜80重量%からなる光触媒である、請求項1〜6の
    いずれか1項に記載のフィルム。
  8. 【請求項8】 樹脂組成物(C)が、バリア性樹脂
    (A)100重量部に対して光触媒(B)2〜30重量
    部を配合してなる樹脂組成物である請求項1〜7のいず
    れか1項に記載のフィルム。
  9. 【請求項9】 樹脂組成物(C)が、さらに(A)10
    0重量部に対して炭素数4〜24の高級脂肪酸、その金
    属塩、エステルおよびアミドからなる群より選ばれる少
    なくとも1種の化合物0.05〜0.5重量部を配合し
    てなる樹脂組成物である請求項8に記載のフィルム。
  10. 【請求項10】 樹脂組成物(C)が、さらに(A)1
    00重量部に対してハイドロタルサイト類化合物0.0
    1〜0.5重量部を配合してなる樹脂組成物である請求
    項9に記載のフィルム。
  11. 【請求項11】 樹脂組成物(C)からなるフィルムの
    厚みが1〜7μmである請求項1〜10のいずれか1項
    に記載のフィルム。
  12. 【請求項12】 ポリオレフィン系樹脂またはポリ塩化
    ビニル系樹脂からなる基材に対して、請求項1〜11の
    いずれか1項に記載のフィルムを積層してなる多層構造
    体。
  13. 【請求項13】 前記基材が、可塑剤を25〜55重量
    %含有するポリ塩化ビニル系樹脂である請求項12に記
    載の多層構造体。
  14. 【請求項14】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    のフィルムからなる内装材。
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