JP3194667B2 - 光学用合成石英ガラス成形体及びその製造方法 - Google Patents

光学用合成石英ガラス成形体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高均質な光学用合成石
英ガラス成形体の形成用素材としての一方向に高均質な
合成石英ガラス塊状成形体に関し、特に、高均質で脈理
を有しない光学用合成石英ガラス成形体製造用の素材と
しての、全方向の高均質化及び脈理除去が容易な、一方
向に高均質な合成石英ガラス塊状成形体に関する。ま
た、本発明は、高均質で脈理を有しない光学用合成石英
ガラス成形体に関し、特に、光リソグラフィー、例えば
エキシマレーザー等の紫外線を使用するディープUVリ
ソグラフィーの露光装置に使用される光学系に適した、
きわめて高均質で三方向に脈理を有せずに、これらの紫
外線に対して高い透過性を有すると共に、その照射に対
して安定な光学部材用の合成石英ガラス成形体の製造方
法に関する。また、本発明は、紫外線用の光学系を構成
する、例えばレンズ、プリズム等の均質な合成石英ガラ
ス光学部材用として好適な、脈理を有せずに、高均質で
かつ紫外線に対し光学的に高透過率を有する合成石英ガ
ラス成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造においては、ウエハー上に集
積回路パターンを描画するリソグラフィー技術の発達が
めざましい。特に、LSIの高集積化に伴い、使用波長
の短波長化が進み、水銀ランプのi線(365nm)か
ら、KrF等のエキシマレーザー光(248nm)が用
いられるようになっている。このように使用波長の短波
長化がすすむと、この光学系を構成する光学部品も、従
来の多成分ガラス光学部品ではなく、紫外線透過性の高
い石英ガラス光学部品となっており、それも化学的に精
製されて、より紫外線透過性の高い合成石英ガラス光学
部品となってきている。また、このような高精度な光学
系を構成する光学部品については、きわめて良好な紫外
線透過性及び光学的な均質性が厳しく求められている。
【0003】一般に、ガラスには、筋状又は層状に現れ
る、急激な屈折率の変化が存在することがある。このよ
うな不均質構造は一般に脈理と呼ばれ、屈折率の均質性
とは区別されている。また、ガラスには、ガラスにおけ
る屈折率の変化を伴う不均質があり、組成の不均質又は
製造時の熱的又はその他の条件の不均質によって生じる
不均質構造が存在する。光学ガラスにおいて、脈理を含
めてこのような不均質構造は、光の通過を歪めるため
に、存在してはならない欠陥の一つであり、また、同様
に透過波面の高精度を得るために、光学ガラス内の屈折
率の均質性に対しても、光学系の精度に応じて厳しい要
求がなされている。これらの要求に応じるために、一般
の光学ガラスでは、溶融状態にあるガラス融液を強制的
に撹拌して、きわめて正確な温度管理下で徐冷すること
によって屈折率の均質化を図っている。
【0004】しかしながら、石英ガラスにおいては、シ
リカの性質上、ルツボ内で石英ガラスが低粘度になるま
で高温に加熱することは困難であり、しかも、石英ガラ
スは、高温においても粘度が十分に高いために、十分に
流動させることができず、撹拌等の混合操作により、石
英ガラスについて、光学的均質性を得ることは、実質上
不可能なことであつた。
【0005】ところでこのような石英ガラスの均質化処
理手段としては、石英ガラスの両端を石英ガラス加工旋
盤に保持して、局部加熱することにより、石英ガラスに
局部的に溶融帯域を形成し、石英ガラスの両端を、両端
の回転の態様が相違するように回転させながら、該両端
を近づけ又は引き離すように両端に外力を加えて、該溶
融帯域を捻り、かつ伸び縮みさせながら、該溶融帯域を
全体に亙って移動させることにより、石英ガラス全体の
組成の均質化をはかる方法が、例えば、米国特許第2,
904,713号明細書に開示されている。
【0006】また、米国特許第3,485,613号明
細書においては、横型溶融帯域法と称して、シリカガラ
スの溶融部分つまり溶融帯域の粘度を1013ポイズ以
下と規定した上で、該シリカガラスの両端の、回転方向
が同じで回転数の異なる回転又は逆回転によって、シリ
カガラスの溶融帯域を捻りながら、溶融帯域をシリカガ
ラス全体にわたって移動させて均質化を達成する方法を
開示している。これらのシリカガラスの均質化の技術
は、シリカガラスの脈理の除去を示すものではないが、
これらのシリカガラスの均質化の技術によって、シリカ
ガラスの脈理が除去されることは、米国特許第5,08
6,352号明細書及び特開平3−88742号公報に
示されている。
【0007】さらに、ドイツ国特許出願公開第42 0
4 406 A1号明細書では、天然石英ガラス及び合
成石英ガラスを含む石英ガラスについて、三方向におけ
る脈理の除去を行う方法として、第一の均質化の回転軸
に対し直交する方向に第二の回転軸を設定して均質化を
行うために、第一の均質化が行われた石英ガラス成形体
を、例えば断面角形のグラファイトの逆T字形の型を用
いて成形を行い、第一の均質化が行われた棒状石英ガラ
ス成形体の第一の均質化における回転軸に対し直交する
方向に長手軸を有する角形棒状の合成石英ガラスを形成
し、この長手軸を第二の回転軸として、第二の均質化を
行うことにより、きわめて効率的に三方向の完全な脈理
除去を行う方法が開示されている。そして、前記ドイツ
国特許出願公開第42 04 406 A1号明細書に
示される互いに直交する二つの軸に沿って均質化を行
い、脈理を除去する方法は、初めて、例えば光リソグラ
フィーに使用できるような、きわめて高均質で脈理フリ
ーの石英ガラス成形体を経済的に製造することを可能と
するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、合成石英ガ
ラスは、高純度で、特に金属不純物が少なく、紫外域で
の光透過特性が優れているところから、光学用石英ガラ
ス素材として使用されており、直接法又はスート法で製
造されている。例えば、気相軸付け法(VAD法)にお
いては、基本的に、揮発性珪素化合物を火炎加水分解
し、この火炎加水分解により得られたシリカ微粒子を回
転する基体上に層状に堆積させ、透明化して得られる。
そのために透明化による合成石英ガラスインゴットの成
長の際に、層状の不均質な構造を生じ、これが得られた
合成石英ガラスインゴット中で層状の不均質な部分を形
成している。
【0009】このような合成石英ガラスインゴットにお
ける層状の成長縞は、合成石英ガラスの成長端の形状に
形成されるために、その形状は、例えば概略半球状等の
湾曲した面形状となつており、この湾曲した面形状の脈
理は、直接法により得られる合成石英ガラスインゴット
においても同様に現れ、合成石英ガラス中に存在する脈
理の形態の中、最も除去が困難なものの一つである。
【0010】したがって、合成石英ガラスについて、例
えば、単純な横型溶融帯域法による一回の均質化処理し
たものを、歪み検査器、干渉計等で検査すると、その均
質化の際の回転軸の方向の光学的均質性に対して、該回
転軸と直交する方向の光学的均質性が低いことが確認さ
れる。これは、回転軸と平行な方向に関しては、殆どそ
の混合効果が及ばないことを意味しており、単純な横型
溶融帯域法では、一方向の脈理除去と均質化は達成でき
ても、三方向の脈理除去と均質化を達成することが、き
わめて困難であり、また非効率的であることがわかる。
また、このような単純な横型溶融帯域法による均質化に
よる方法で、三方向の脈理除去及び均質化を達成すると
したら、何回も横型溶融帯域法による均質化をを繰り返
さなければならず、多くの費用を要して問題である。ま
た、脈理を除去するために、前記横型溶融帯域法を繰り
返した場合であっても、尚、得られる製品における回転
軸と垂直な方向の光学的均質性は十分に高いとはいえ
ず、光学用石英ガラス成形体としては品質に問題が残る
ので、経済性の点でも問題である。
【0011】これらの点からみて、前記ドイツ国特許出
願公開第42 04 406 A1号明細書に開示され
る、天然石英ガラス及び合成石英ガラスを含む石英ガラ
スについての均質化方法は、三方向脈理フリー及び高均
質な石英ガラスを得ることができ、優れた方法である
が、この方法により成形された製品の石英ガラス成形体
は、紫外線透過率、特に250nm以下の波長領域の紫
外線の透過率が低下し、また紫外線の照射による蛍光の
発生があるために、エキシマレーザー又はそれと波長領
域を同じくする紫外線の透過体の成形方法としては、十
分でないことが分かった。
【0012】これは、第二の均質化の回転軸を設定する
のに、グラファイト製の型、即ちグラファイト型による
高温加熱成形方法を使用して成形しており、この合成石
英ガラス成形体の成形時に、合成石英ガラスが、成形に
使用される型のグラファイトと高温下で接触して汚染さ
れることとなり、このグラファイトにより汚染された合
成石英ガラスの不純物が、第二の均質化処理段階で、石
英ガラス全体に均一に混合されて分布するからと推測さ
れる。というのは、エキシマレーザー照射に対する良好
な光学的安定性を得るためには、石英ガラス中に存在す
る金属不純物は極力少ないことが必要であり、例えば、
特開平3−5338号公報にも示されているように、合
成石英ガラス光学部材中のアルカリ及びアルカリ土類金
属の各元素濃度が50ppb以下で、かつ各遷移金属元
素濃度が10ppb以下とすることが必要とされるから
である。
【0013】一般に、光学用合成石英ガラス成形体の成
形には、グラファイト型による高温加熱成形方法を使用
して成形されている。しかし、エキシマレーザー又はそ
れと波長領域を同じくする紫外線の透過体高純度として
の光学用合成石英ガラス成形体を成形する場合には、グ
ラファイト型からの汚染は避けることができないので、
このグラファイト型を使用する高温加熱成形法は、最終
的な均質化工程以降の成形工程に限られている。このよ
うに、グラファイト型を使用する高温加熱成形方法の適
用を成形最終的な均質化工程以降の成形工程に限ると、
汚染される部分が、グラファイト型との接触部分に限ら
れるために、必要に応じて汚染された郎分を削除するこ
とにより、その影響を避けることができる。しかし、こ
のように汚染された部分を削除することによりその影響
を避けることができる場合であっても、グラファイト型
による汚染を極力減らすために、このグラファイト型に
は、なるべく高純度のグラファイトが使用されている。
【0014】本発明は、従来技術、特に、前記ドイツ国
特許出願公開第42 04 406A1号明細書に開示
の、三方向に脈理がなく、且つ高均質な石英ガラス成形
体を得る方法におけるグラファイト型中での石英ガラス
の汚染に係る問題点を解決することを目的とし、また、
合成石英ガラスについて、より高度の脈理除去効果及び
高均質化を達成することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、三方向に
脈理がなく、且つ極めて高均質な合成石英ガラス成形体
を得るための技術として、前記ドイツ国特許出願公開第
42 04 406A1号明細書に開示の方法を中心に
研究して、エキシマレーザー光用の光学部品として必要
な高純度性、高光透過性、高光照射安定性を達成する目
的で、非接触の新たな成形手段を発明して、更により高
均質を達成するのに必要な成形条件を見いだして本発明
に至った。本発明は、グラファイト型を使用しないで、
つまり非接触に、第一均質化処理の際の回転軸に対し交
差する方向に第二の回転軸を設定して第二の均質化処理
を行い三方向に脈理がなく、また三方向に均質な光学用
石英ガラス成形体、特に、エキシマレーザー光用の光学
部品用素材として適する光学用石英ガラス成形体製造方
法及びその中間体の製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0016】即ち、本発明は、両側に端面を有し、該端
面間に、少なくとも一部において、前記端面の輪郭よ
り外方に突き出る球状の側面を有し、両端面を結ぶ方向
の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な
方向の光学的均質性が低いことを特徴とする高純度の合
成石英ガラス塊状成形体にあり、また、本発明は、両側
に端面を有し、該両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対
し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性
が低い棒状合成石英ガラスを、その長手方向両端に支持
部を設定し、該支持部を結ぶ軸を中心に回転させなが
ら、該棒状合成石英ガラスを加熱して、溶融帯域を形成
し、前記軸の方向に加圧することにより、該棒状合成石
英ガラスの溶融帯域を変形させて、塊状合成石英ガラス
を形成する成形工程と、前記成形工程で形成された塊状
合成石英ガラスの両端支持部を切り離して、両側に端面
を有し、該端面間に、少なくとも一部が前記端面の輪郭
より外方に突き出る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方
向の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直
な方向の光学的均質性が低い高純度の合成石英ガラス塊
状成形体を形成する切り離し工程とを有することを特徴
とする高純度の合成石英ガラス塊状成形体の製造方法に
あり、さらにまた、本発明は、棒状合成石英ガラスの長
手方向両端部に支持部材を固定し、この支持部材を回転
させながら、該棒状合成石英ガラスを加熱して、該棒状
合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形成し、前記支持
部材を介して該溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域
内に境界領域を生じさせ、該溶融帯域の境界領域を棒状
合成石英ガラスの回転軸に沿って移動させて、前記棒状
合成石英ガラスの回転軸に垂直な面内の均質性を、回転
軸に平行な面内の均質性より高くする均質化工程と、前
記均質化工程を経て、長手方向に支持部材が固定され、
一部分に溶融帯域が形成されて回転する棒状合成石英ガ
ラスを、前記支持部材を介して前記回転軸方向に加圧す
ることにより、棒状合成石英ガラスの溶融帯域を変形さ
せて、塊状合成石英ガラスを形成する成形工程と、前記
成形工程で形成された塊状合成石英ガラスを支持部材よ
り切り離して、両側に端面を有し、該端面間に、少なく
とも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側
面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前
記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い
高純度の合成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し
工程とを有することを特徴とする高純度の合成石英ガラ
ス塊状成形体の製造方法にある。
【0017】また、本発明は、両側に端面を有し、該端
面間に、少なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突
き出る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均
質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学
的均質性が低い高純度の合成石英ガラス塊状成形体の側
面の両側部の対向する箇所に支持部材を対向して固定す
る支持部材の取付け工程と、該支持部材の回転によって
回転する前記合成石英ガラス塊状成形体を加熱して、前
記合成石英ガラス塊状成形体に溶融帯域を形成し、前記
支持部材の少なくとも一方を支持部材の回転軸方向外方
に引くことによって、前記合成石英ガラス塊状成形体の
溶融帯域を延伸して、棒状合成石英ガラスを形成する成
形工程と、該成形工程で形成された棒状合成石英ガラス
を支持部材を回転させることにより回転させながら、該
棒状合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラス
の一部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材を介して該
溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を
生じさせ、該溶融帯域の境界領域を棒状合成石英ガラス
の回転軸に沿って移動させて、三方向に均質な合成石英
ガラス棒状成形体を形成する均質化工程とを有すること
を特徴とする高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体
の製造方法にある。
【0018】さらに、本発明は、両側に端面を有し、該
両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端面を
結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い棒状合成石
英ガラスを、その長手方向両端に支持部を設定し、該支
持部を結ぶ方向の第一の軸を中心に回転させながら、該
棒状合成石英ガラスを加熱して、溶融帯域が形成し、前
記第一の軸方向に加圧することにより、該棒状合成石英
ガラスの溶融帯域を変形させて、塊状合成石英ガラスを
形成する第一の成形工程と、前記第一の成形工程で形成
された塊状合成石英ガラスの支持部を切り離して、切り
離しの端面を形成し、両側に端面を有し、該端面間に、
少なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形
状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対
し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性
が低い高純度の合成石英ガラス塊状成形体を形成する切
り離し工程と、この切り離し工程で形成された前記合成
石英ガラス塊状成形体の側面の両側部に支持部を対向し
て設定する支持部設定工程と、該合成石英ガラス塊状成
形体を両支持部を結ぶ方向の第二の軸を中心に回転さ
せ、且つ、合成石英ガラス塊状成形体を加熱して溶融帯
域を形成し、前記支持部設定工程で設定された支持部の
少なくとも一方を第二の軸方向外方に引くことによっ
て、合成石英ガラス塊状成形体を棒状に延伸して、棒状
合成石英ガラスを形成する第二の成形工程と、該第二の
成形工程で形成された棒状合成石英ガラスを、その両支
持部を結ぶ軸方向の第二の軸を中心に回転させながら、
該棒状合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラ
スの一部分に溶融帯域を形成し、該溶融帯域に外力を加
えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じさせ、該境界領
域を該棒状合成石英ガラスの第二の軸に沿って移動させ
て、三方向に均質な合成石英ガラス棒状成形体を形成す
る均質化工程とを有することを特徴とする高均質な光学
用合成石英ガラス棒状成形体の製造方法にあり、また、
本発明は、棒状合成石英ガラスを、その長手方向両端に
支持部を設定し、該支持部を結ぶ方向の第一の軸を中心
に回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加熱して、
該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形成し、前
記溶融帯域に外力を加えて、該棒状合成石英ガラスの溶
融帯域内に境界領域を生じさせ、該溶融帯域の境界領域
を前記第一の軸に沿って移動させて、前記棒状合成石英
ガラスの第一の軸に垂直な面内の均質性を前記第一の軸
に平行な面内の均質性に比して高くする第一の均質化工
程と、前記第一の軸を中心に回転させながら加熱するこ
とにより溶融帯域が形成されている前記第一の均質化工
程を経た棒状合成石英ガラスを、前記第一の軸方向に加
圧することにより、該棒状合成石英ガラスの溶融帯域を
変形させて、塊状合成石英ガラスを形成する第一の成形
工程と、前記第一の成形工程で形成された塊状合成石英
ガラスの支持部を切り離して、切り離しの端面を形成
し、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一部が
前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有し、
両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端面を
結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度の合
成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程と、こ
の切り離し工程で形成された前記合成石英ガラス塊状成
形体の側面の両側部に支持部を対向して設定する支持部
設定工程と、該合成石英ガラス塊状成形体を両支持部を
結ぶ方向の第二の軸を中心に回転させ、且つ、合成石英
ガラス塊状成形体を加熱して溶融帯域を形成し、前記支
持部設定工程で設定された支持部の少なくとも一方を第
二の軸方向外方に引くことによって、合成石英ガラス塊
状成形体を棒状に延伸して、棒状合成石英ガラスを形成
する第二の成形工程と、該第二の成形工程で形成された
棒状合成石英ガラスを、その両支持部を結ぶ軸方向の第
二の軸を中心に回転させながら、該棒状合成石英ガラス
を加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域
を形成し、該溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内
に境界領域を生じさせ、該境界領域を該棒状合成石英ガ
ラスの第二の軸に沿って移動させて、三方向に均質な合
成石英ガラス棒状成形体を形成する第二の均質化工程と
を有することを特徴とする高均質な光学用合成石英ガラ
ス棒状成形体の製造方法にある。
【0019】また、本発明は、両側に端面を有し、該端
面間に、少なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突
き出る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均
質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学
的均質性が低い高純度の合成石英ガラス塊状成形体の側
面の両側部の対向する箇所に支持部を設定する工程と、
前記支持部の夫々に、前記両支持部を結ぶ軸を回転軸と
する回転運動を与えて、前記合成石英ガラス塊状成形体
を回転させながら、前記合成石英ガラス塊状成形体を加
熱して、前記合成石英ガラス塊状成形体に溶融帯域を形
成し、前記支持部の少なくとも一方の支持部を回転軸方
向外方に引くことによって、前記合成石英ガラス塊状成
形体の溶融帯域を延伸して、棒状合成石英ガラスを形成
する成形工程と、該成形工程で形成された棒状合成石英
ガラスを、その両支持部を結ぶ軸方向を中心に回転させ
ながら、該棒状合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成
石英ガラスの一部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材
を介して該溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に
境界領域を生じさせ、該溶融帯域の境界領域を棒状合成
石英ガラスの回転軸に沿って移動させて、三方向に均質
な合成石英ガラス棒状成形体を形成する均質化工程と、
前記三方向に均質な合成石英ガラス棒状成形体を型中で
加熱成形し、次いでこの成形物を加熱及び徐冷して、三
方向に均質で歪みの無い光学用合成石英ガラス成形体を
製造する最終成形工程を備えることを特徴とする高均質
な光学用合成石英ガラス成形体の製造方法にあり、ま
た、本発明は、両側に端面を有し、該両端面を結ぶ方向
の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な
方向の光学的均質性が低い棒状合成石英ガラスを、その
長手方向両端に支持部を設定し、該支持部を結ぶ方向の
第一の軸を中心に回転させながら、該棒状合成石英ガラ
スを加熱して、溶融帯域を形成し、前記第一の軸方向に
加圧することにより、該棒状合成石英ガラスの溶融帯域
を変形させて、塊状合成石英ガラスを形成する第一の成
形工程と、前記第一の成形工程で形成された塊状合成石
英ガラスの支持部を切り離して、切り離しの端面を形成
し、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一部が
前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有し、
両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端面を
結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度の合
成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程と、こ
の切り離し工程で形成された前記合成石英ガラス塊状成
形体の側面の両側部に支持部を対向して設定する支持部
設定工程と、該合成石英ガラス塊状成形体を、前記支持
部設定工程で設定された両支持部を結ぶ方向の第二の軸
を中心に回転させ、且つ、合成石英ガラス塊状成形体を
加熱して溶融帯域を形成し、前記支持部設定工程で設定
された支持部の少なくとも一方を第二の軸方向外方に引
くことによって、合成石英ガラス塊状成形体を棒状に延
伸して、棒状合成石英ガラスを形成する第二の成形工程
と、該第二の成形工程で形成された棒状合成石英ガラス
を、その両支持部を結ぶ軸方向の第二の軸を中心に回転
させながら、該棒状合成石英ガラスを加熱して、該棒状
合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形成し、該溶融帯
域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じさ
せ、該境界領域を該棒状合成石英ガラスの第二の軸に沿
って移動させて、三方向に均質な合成石英ガラス棒状成
形体を形成する均質化工程と前記三方向に均質な合成石
英ガラス棒状成形体を型中で加熱成形し、次いでこの成
形物を加熱及び徐冷して、三方向に均質で歪みの無い光
学用合成石英ガラス成形体を製造する最終成形工程を備
えることを特徴とする高均質な光学用合成石英ガラス成
形体の製造方法にある。
【0020】本発明において、均質化の用語は、広義に
使用されており、素材の棒状合成石英ガラスに存在する
不均質の除去、脈理の消滅の他に、光学的な均質化を包
含する。したがって、本発明において、均質化には、O
H基濃度、塩素濃度及び構造欠陥濃度等の濃度の変動に
伴う不均質はもとより、脈理のような不均質を消滅させ
ることなどが包含される。本発明において、或る面内の
均質性が高いとは、当該面内において、単位面積あたり
の、OH基濃度、塩素濃度及び構造欠陥濃度等の濃度の
変動が小さく、かつ単位面積あたりの脈理の数が少ない
ことをいい、また、本発明において、対向する面を結ぶ
方向における光学的均質性が低いとは、例えば、歪み検
査器や干渉計で検査して、該対向する面を結ぶ方向に透
過する光に現れる単位面積当たりの脈理の数が多いこと
をいう。
【0021】したがつて、例えば、合成石英ガラス塊状
成形体について、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対
し、該両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が
低いということは、両端面を結ぶ方向に測定光が透過す
るように合成石英ガラス塊状成形体を配置し、歪み検査
器で検査して、歪み検査器に現れる脈理の数に対し、前
記両端面を結ぶ方向に垂直な方向に測定光が透過するよ
うに合成石英ガラス塊状成形体を配置し、歪み検査器で
検査して、歪み検査器に現れる脈理の数が多いことであ
る。このとき、両端面を結ぶ方向に垂直な面内の均質性
は、両端面を結ぶ方向に平行な面内の均質性より高くな
っている。これは、例えば互いに概略平行な略平面状の
脈理が、両端面を結ぶ方向に層状に存在していることを
示している。
【0022】本発明において、合成石英ガラス塊状成形
体において、端面間方向とは、塊状の合成石英ガラスを
支持棒から切断により切り離したときに現れる一方の切
断面に対して垂直な方向をいい、また、回転軸とは、棒
状又は塊状の合成石英ガラスを回転させたときの該棒状
又は塊状の合成石英ガラスの回転の中心となる軸をい
う。本発明において、垂直の用語は、垂直乃至略垂直を
意味する。したがって、例えば、前記両端面を結ぶ方向
に垂直な方向とは、前記両端面を結ぶ方向に対して垂直
又は略垂直であることである。
【0023】本発明において、棒状合成石英ガラスは、
その断面が、方形又は長方形或いは円形又は楕円形の棒
状合成石英ガラスを意味するが、円形であると作業が容
易となるので好ましい。また、本発明において、棒状石
英ガラスが断面円形状であることは、その断面が、その
輪郭の細かい凹凸を無視して、楕円形又は円形に形成さ
れていることを意味するが、円形であるのが作業が行い
易いので好ましい。また、本発明において、合成石英ガ
ラス塊状成形体は、その断面が、角が丸い方形又は円
形、角が丸い長方形又は楕円形、或いは周囲に凹凸を有
して捩れた形状に形成され、またその側面は、両端に形
成される端面の輪郭より、一部が外方に突き出た形状、
即ち膨らんだ形状に形成される。しかし、以後の作業の
容易さから、支持棒から切り離された切断面を除いて球
状であるのが好ましい。また、本発明において、合成石
英ガラス塊状成形体が球状であることは、両側の端面間
に、楕円体面乃至球面に形成された側面を有することを
意味するが、球面を有する成形体、例えばボール状即ち
球状であるのが作業が行い易いので好ましい。
【0024】本発明においても、高均質な光学用石英ガ
ラス成形体を製造するために、均質化される棒状合成石
英ガラス素材は、高純度で、特に金属不純物が少なく、
紫外線透過率が高く、紫外線照射に対する耐久性に優れ
ているところから、棒状合成石英ガラスが使用される。
このような均質化される棒状合成石英ガラスとしては、
四塩化珪素、メチルトリクロロシラン、メチルトリメト
キシシラン、テトラメトキシシラン等の揮発性珪素化合
物を、火炎加水分解し、得られたシリカ微粒子を回転す
る基体上に溶融しながら堆積させて得られる直接法合成
石英ガラスインゴットを使用することができ、また、前
記揮発性珪素化合物を、火炎加水分解し、得られたシリ
カ微粒子を回転する基体上に堆積させて得られる多孔質
シリカ母材を加熱溶融して透明化したスート法合成石英
インゴットを使用することができる。
【0025】本発明の製造方法において得られる高均質
な光学用合成石英ガラス棒状成形体は、三方向に均質で
あり、光学的特性が、紫外線光学用の合成石英ガラス部
材の製造に使用される光学用石英ガラス成形体の製造用
の素材として好適である。したがって、本発明の高均質
な光学用合成石英ガラス成形体の製造方法においては、
高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造方法に
より製造された三方向に均質な光学用合成石英ガラス棒
状成形体を、型中で加熱成形し、次いでこの成形物を加
熱及び徐冷して、三方向に均質で歪みの無い光学用合成
石英ガラス成形体を製造する最終成形工程を備えてい
る。
【0026】したがって、本発明においては、三方向に
脈理がなく、且つ、三方向に高い均質性を有する高均質
な光学用合成石英ガラス棒状成形体は、不均質な棒状石
英ガラスを均質化して、両側に端面を有し、該端面間
に、少なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出
る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性
に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均
質性が低い高純度の合成石英ガラス塊状成形体に成形加
工し、この高純度の合成石英ガラス塊状成形体を、両端
面を結ぶ方向の光学的均質性が、前記両端面を結ぶ方向
に垂直な方向の光学的均質性に対し低い棒状合成石英ガ
ラスに成形して、この棒状合成石英ガラスの光学的均質
性の低い方向の均質化を行うことにより製造される。
【0027】このように、本発明においては、特に、製
造工程の中間に、前記高純度の合成石英ガラス塊状成形
体を成形する工程を設け、この前記高純度の合成石英ガ
ラス塊状成形体を成形する工程を経由させることによ
り、例えば、面状の脈理や、複雑な脈理を有する棒状合
成石英ガラスから、三方向に脈理がなく、且つ、三方向
に高い均質性を有する棒状合成石英ガラスを容易に製造
することができる。殊に、本発明においては、高純度の
合成石英ガラス塊状成形体を介することによって、グラ
ファイト製の成形用の型等を使用しないで、即ち非接触
な工程で、高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体を
容易に製造することができる。
【0028】本発明において、棒状合成石英ガラスは、
均質化工程、例えば第一の均質化工程において、棒状合
成石英ガラスの長手軸方向と垂直な方向の均質化を、棒
状合成石英ガラスの両端部を支持棒に支持させて、空中
で、棒状合成石英ガラスを捻り又は捻りながら溶融帯域
を伸び縮みさせて行う。この均質化工程における均質化
は、棒状合成石英ガラスに捻る力、押す力又は引く力等
の外力を加えて、溶融帯域内に、剪断効果又は伸縮効果
を伴う応力又は運動の異なる部分を生じさせて、これに
より形成された境界領域により行われる。この境界領域
は、例えば、西ドイツ国特許公開第DE 320177
7 A1号明細書に開示されているように、棒状合成石
英ガラスの溶融帯域に筋状に現れる。
【0029】本発明において、境界領域を溶融帯域内に
回転により形成する場合には、境界領域は、溶融帯域が
形成された棒状合成石英ガラスを両端の回転の態様を違
えて形成される。例えば、溶融帯域が形成されて回転す
る棒状合成石英ガラスの一方の端部の回転に対して、他
方の端部を逆回転させるか又は停止させるか、或いは、
両端部を同じ回転方向で回転させて、該両端部の回転数
を大きく違えるかの何れかの手法により、溶融帯域内に
境界領域を形成することができる。しかし、互いの端部
を逆回転させると、溶融帯域内に筋状の境界領域が形成
されて、比較的簡単に均質化が行えるので好ましい。溶
融帯域の一方の端部を回転させた場合に、該溶融帯域の
他方の端部を停止又は同方向で回転数を違えて回転させ
るときは、剪断応力の及ぶ範囲が広くなるために、逆回
転のときのように、筋状の境界領域が発生することがな
く、溶融帯域全般に亙って境界領域が形成され、緩やか
に均質化が進行する。したがって、一回の均質化では、
回転軸に垂直な面内における均質化が充分ではないの
で、複数回の均質化処理を繰り返し行うことが必要であ
る。
【0030】本発明において、棒状石英ガラスの一方の
端部と他方の端部の回転を、互いに逆にする場合、一方
の回転速度と他方の回転速度を違えることにより、筋状
の境界領域の形成が容易となり、作業がし易くなるので
好ましい。この場合、例えばバーナーの進む方向側の棒
状石英ガラスの端部の回転数を20乃至100回転/分
とした場合、他方の端部の回転数は、バーナーの進む方
向側の回転数の1乃至3倍とするのが好ましい。しか
し、回転の遅い側は、バーナーの進む方向側に限る必要
はないが、バーナーの進む先方の端部の回転を遅くする
と、作業が行い易いので好ましい。回転の遅い側の端部
の回転は20乃至50回転とすると、均質化処理の作業
が行い易くなるので好ましい。
【0031】本発明において、棒状合成石英ガラスは、
一般に、長手方向の光学的均質性、即ち長手方向に光が
透過するように棒状合成石英ガラスを配置して歪み検査
器で検査したときに、歪み検査器に現れる単位面積当た
りの脈理の数に対し、該長手方向に直交する方向の光学
的均質性、即ち前記長手方向に直交する方向に光が透過
するように棒状合成石英ガラスを配置して歪み検査器で
検査したときに歪み検査器に現れる単位面積当たりの脈
理の数が相違する。したがって、棒状合成石英ガラスの
長手方向の光学的均質性が、該長手方向に直交する方向
の光学的均質性に比して顕著に高く、かつ、長手方向の
光学的均質性が十分高い場合には、最初の長手方向の均
質化処理を省略して、即ち、棒状合成石英ガラスの両端
面を、回転方向が同じで回転数を違えて回転させなが
ら、棒状合成石英ガラスの両端を圧縮する方向に押し潰
すように押して、合成石英ガラス塊状成形体とすること
ができる。
【0032】本発明において、第一の均質化工程におけ
る棒状合成石英ガラスの回転により形成される境界領域
による均質化は、棒状合成石英ガラスの長手方向の第一
の軸に垂直な面内を均質にさせるものの、第一の軸に平
行な面内においては依然不均質である。したがって、こ
こで、棒状石英ガラスの第一の軸方向における光学的均
質性を歪み検査器又は干渉計により検査したときに歪み
検査器又は干渉計に現れる脈理の数は、第一の軸に垂直
な方向における光学的均質性を歪み検査器又は干渉計に
より検査したときに歪み検査器又は干渉計に現れる脈理
の数よりも少ない。
【0033】そこで、三方向に均質な石英ガラス棒状成
形体を形成するには、第一の軸に交差する第二の軸を回
転軸として、第二の均質化処理を行い、第二の軸に交差
する面内を均質化することが必要である。本発明におい
て、均質化処理においては、棒状合成石英ガラスの回転
軸と直交する面内、即ち直径方向の面内の合成石英ガラ
ス成分の混合及び脈理の解消を行うための混合が行われ
る。この均質化処理により、例えば、その長手方向の回
転軸方向に層状に存在する湾曲面状の棒状合成石英ガラ
スの脈理は、例えば、長手方向に層状ではあるが、回転
軸となる長手方向に交差する方向、例えば、直径方向に
平面化され、互いに平行な面状の脈理となる。
【0034】本発明においては、第一及び第二の均質化
工程において、棒状合成石英ガラスの溶融帯域に外力を
加えて応力を発生させて、境界領域を形成するが、この
外力は、棒状合成石英ガラスの一部分に形成される溶融
帯域において、特に合成石英ガラスを積極的に混合する
境界領域を形成させるものであるが、これは、棒状合成
石英ガラスの一方の端部に対して、他方の端部が相対的
に回転するように、回転力による捻りを与えることによ
って達成することができる。この場合、棒状合成石英ガ
ラスの一方の端部に対して、他方の端部を、相対的に回
転させながら、該一方の端部に対し他方の端部を、該棒
状合成石英ガラスの回転軸方向に相対的に往復運動させ
るとより効果的である。
【0035】本発明は、均質化工程、例えば、第一の均
質化工程及び/又は第二の均質化工程において、長手方
向両端部の支持部に、支持棒、支持ブロック等の支持部
材が固定されている棒状合成石英ガラスについて、空中
で、支持部材を回転させながら、該棒状合成石英ガラス
を加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域
を形成し、前記支持部材を介して該溶融帯域に外力を加
えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じさせ、該溶融帯
域の境界領域を棒状合成石英ガラスの回転軸に沿って移
動させて、空中で、前記棒状合成石英ガラスの回転軸に
交差する面、例えば、垂直乃至略垂直な面を他の面に比
して均質に形成する均質化作業を複数回繰り返すことに
より、棒状合成石英ガラスの回転軸に沿って、該棒状合
成石英ガラスの平面内の均質化をより高精度にすること
ができる。
【0036】本発明において、前記高純度の合成石英ガ
ラス塊状成形体は、両側に端面を有し、該端面間に、少
なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状
の側面を有し、両端面を結ぶ方向における光学的均質性
に対して、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的
均質性より低いものであり、不均質な棒状合成石英ガラ
スから製造される。即ち、本発明においては、前記高純
度の合成石英ガラス塊状成形体は、不均質な棒状合成石
英ガラスを、長手方向両端の夫々の支持部に支持部材を
固定し、この支持部材を空中で回転させながら、該棒状
合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一
部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材を介して該溶融
帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じ
させ、該溶融帯域の境界領域を棒状合成石英ガラスの回
転軸に沿って移動させて、前記棒状合成石英ガラスの回
転軸に垂直な面内の均質性を、回転軸に平行な面内の均
質性より高くし、このようにして、回転軸に垂直な面内
の均質性を回転軸に平行な面内の均質性より高くした棒
状合成石英ガラスを、その長手方向に取り付けられてい
る支持部材を介して回転させ、その棒状合成石英ガラス
の一部分に溶融帯域を形成し、この溶融帯域が形成され
て回転する棒状合成石英ガラスを、前記支持部材を介し
て回転軸方向に、空中で、押すことにより、棒状合成石
英ガラスの溶融帯域を、均質性を乱すことなく加圧変形
させて、塊状合成石英ガラスを形成し、このように空中
でつまり非接触で形成された塊状合成石英ガラスを支持
部材より切り離して得られる。
【0037】本発明におけるこのような均質化及び成形
は、例えば、不均質な棒状合成石英ガラスを石英ガラス
加工用旋盤の回転チャックに把持されている支持部材に
取り付けて、該石英ガラス加工用旋盤により、前記棒状
合成石英ガラスを空中で回転させながら、該棒状合成石
英ガラスの一部分を加熱軟化させて、該棒状合成石英ガ
ラスの一部に溶融帯域を形成し、前記石英ガラス加工用
旋盤の回転チャックの一方を他方と逆に回転させて、溶
融帯域内に境界領域を形成して、加熱手段、主としてガ
スバーナーを棒状合成石英ガラス全般に移動させて、回
転軸に垂直な面内が、回転軸に平行な面内より均質性が
高くされている棒状合成石英ガラスを形成する。つい
で、この回転軸に平行な面内より均質性が高くされてい
る棒状合成石英ガラスをこの石英ガラス加工用旋盤の回
転チャックに把持されている支持棒に取り付けて、該石
英ガラス加工用旋盤により、前記棒状合成石英ガラスを
空中で回転させながら、該棒状合成石英ガラスの一部分
を加熱軟化させて、該棒状合成石英ガラスの一部に溶融
帯域を形成し、前記石英ガラス加工用旋盤の回転チャッ
クの一方又は両方を、支持棒の間隔を狭める方向に移動
させて、棒状の合成石英ガラスの溶融帯域を空中で加圧
変形させながら、徐々に加熱手段、主としてガスバーナ
ーを前記支持棒の狭める方向に、回転軸に沿って移動さ
せて、塊状の合成石英ガラスを空中で形成する成形処理
を行い、次に、この塊状の合成石英ガラスを支持棒から
切り離して、両側に端面を形成し、該端面間に、少なく
とも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側
面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前
記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い
高純度の合成石英ガラス塊状成形体を形成する。
【0038】本発明において使用される石英ガラス加工
用旋盤としては、例えば、ドイツ国特許出願公開第32
01777A1号明細書に開示されている、夫々モータ
に回動可能に連結し、互いに対向して設けられている回
転チャックを備え、該回転チャック間に移動可能に設け
られているバーナ等の加熱源を備える石英ガラス加工用
旋盤がある。本発明において、棒状合成石英ガラス又
は、合成石英ガラス塊状成形体の加熱は、バーナー、円
筒状ヒーター又は誘導炉等の加熱源を回転軸方向に移動
させて行われる。
【0039】本発明において、第一の均質化処理におい
ては、その回転軸となる第一の軸に交差する第一の方向
の面内の均質化が行われ、該回転軸に平行な面内の均質
化は難しいので、三方向に均質な石英ガラス棒状成形体
とするためには、前記第一の方向の均質化(例えば、第
一の均質化工程における均質化)とは別に、第一の方向
に交差する方向、即ち第二の方向の面内の均質化(例え
ば第二の均質化工程における均質化)を行うことが必要
である。そこで、本発明においては、第一の軸に対して
交差する方向に第二の軸を設定して均質化を行う。
【0040】本発明において、第二の均質化工程におけ
る均質化処理の際の回転軸は、第一の均質化処理の回転
軸に対して交差する方向、例えば垂直な方向にすること
が必要であるから、第一の均質化処理において第一の方
向に均質化された棒状合成石英ガラスの均質性を損なわ
ないようにして、一旦、塊状成形体に形成し、次いで、
この合成石英ガラス塊状成形体から棒状合成石英ガラス
を引き延ばして形成する。この棒状合成石英ガラスへの
成形は、第二の均質化処理において回転軸となる棒状合
成石英ガラスの長手方向が、第一の均質化における回転
軸の方向と交差する方向にさせるためであるから、塊状
成形体のに形成する場合と同様に、第一の均質化処理で
得られた均質性を損なわないように行われる。
【0041】本発明において、例えば、塊状合成石英ガ
ラスを支持棒から溶断又は切断することにより、端面が
形成された場合には、この端面は、周囲に側面との境界
となる輪郭を有しており、種々の面形状とすることがで
きる。本発明において、高純度の合成石英ガラス塊状成
形体は、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一
部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有
し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端
面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低くなって
おり、これは、例えば、歪み検査器又は干渉計で検査し
て、両端面を結ぶ方向を透過する光に現れる単位面積あ
たりの脈理の数に対して、前記両端面を結ぶ方向に垂直
な方向を透過する光に現れる単位面積あたりの脈理の数
が著しく少ないことにより確認することができる。
【0042】したがって、本発明における成形工程にお
いては、棒状合成石英ガラスに形成された溶融帯域を介
して、棒状から塊状に棒状合成石英ガラスを加圧変形
し、又は塊状から棒状に合成石英ガラス塊状成形体を引
き延ばす成形加工が行われる。そこで、本発明におい
て、このような棒状合成石英ガラスの均質化又は成形加
工、棒状合成石英ガラスから合成石英ガラス塊状成形体
の成形加工或いは合成石英ガラス塊状成形体から棒状合
成石英ガラスへの引き延ばし加工を容易に行うために、
溶融帯域は、合成石英ガラスを加熱軟化させて形成され
が、合成石英ガラスの粘性(ポイズ)をηで表して、l
ogηの値が8以下とされる。しかし、logηの値が
5以下であると作業がし易くなるので好ましい。
【0043】本発明において、三方向が均質に形成され
ている光学用の合成石英ガラス棒状成形体は、この高純
度の合成石英ガラス塊状成形体より製造される。即ち、
本発明において、三方向が均質に形成されている光学用
の石英ガラス棒状成形体は、高純度の合成石英ガラス塊
状成形体の側面の両側部の対向する箇所に支持棒等の支
持部材を対向して取付け、該支持部材の回転によって空
中で回転する前記高純度の合成石英ガラス塊状成形体を
加熱して、前記高純度の合成石英ガラス塊状成形体に溶
融帯域を形成し、前記支持部材の少なくとも一方を、空
中で支持部材の軸方向外方に引くことによって、前記高
純度の合成石英ガラス塊状成形体の溶融帯域を延伸し
て、棒状合成石英ガラスを形成し、このように形成され
た棒状合成石英ガラスを支持部材を回転させることによ
り、空中で回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加
熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形
成し、前記支持部材を介して該溶融帯域に外力を加え
て、前記溶融帯域内に境界領域を生じさせ、該溶融帯域
の境界領域を棒状合成石英ガラスの回転軸に沿って移動
させることにより、表面を無接触な状態で、極力、成形
用の型等との接触による汚染を避けて製造される。
【0044】本発明において、最終的に得られる高均質
な合成石英ガラス棒状成形体に、より良好な均質性を持
たせるためには、第一及び/又は第二の均質化工程にお
ける棒状合成石英ガラスの外径、例えば断面円形の棒状
合成石英ガラスの外径は、40mm乃至150mmであ
るのが、作業の容易さ及び作業時間を短縮する上で好ま
しく、また、外径変動については、10%以内、好まし
くは3%以内、より好ましくは1%以内又は1mm以内
であるのが、均質性を向上させる上で好ましい。外径が
150mmより大きいと、外周部分と中心部分とで温度
差が生じて、高均質の合成石英ガラス棒状成形体を得る
のが難しくなり、また、外径が40mm未満であると、
加熱等の作業は容易であるが、寸法が小さく、実用性に
乏しい。
【0045】本発明において、この形状を達成するため
に、均質化工程、例えば第一及び/又は第二の均質化工
程に先立って、石英ガラス加工用旋盤上で、棒状合成石
英ガラスの両端部を同方向に異なる回転数で回転させ
て、僅かに捩れるような回転差を生じさせながら、外径
の大きな部分については加熱軟化して、所定の外径とな
るまで引き延ばす操作を加えるのが好ましく、また、外
径の小さな部分については、逆に加熱して、所定の外径
となるまで加圧して変形させる操作を加えるのが好まし
い。特に、第二の均質化を行う前の第二の成形工程に、
このような形状制御の操作を加えることによって、棒状
合成石英ガラスが所定の外径の断面円形のものとするの
が好ましい。このように、合成石英ガラスの外径を制御
することによって、棒状合成石英ガラスの外径を40m
m乃至150mmで外径変動を3%以下、特に1%以下
に保つことができる。
【0046】本発明は、均質化工程、例えば第一及び/
又は第二の均質化工程において、長手方向両端部に支持
棒等の支持部材が固定されている棒状合成石英ガラスに
ついて、空中で、該支持部材を回転させながら、該棒状
合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一
部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材を介して該溶融
帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じ
させ、該溶融帯域の境界領域を棒状合成石英ガラスの回
転軸に沿って移動させて、空中で前記棒状合成石英ガラ
スの回転軸に垂直な面を他の面に比して均質に形成する
均質化作業を複数回繰り返すことにより、棒状合成石英
ガラスの回転軸に沿って、該棒状合成石英ガラスの回転
軸に交差する平面内の均質化をより高精度にすることが
できる。
【0047】本発明において、棒状から塊状に合成石英
ガラスを成形する第一の成形工程においては、第一の均
質化工程で棒状合成石英ガラスの径方向の面内に揃えら
れた脈理を乱さずに合成石英ガラス塊状成形体、例えば
球状成形体を形成することが必要である。本発明におい
ては、そこで、第一の均質化工程を経た棒状合成石英ガ
ラスを、支持部材を介して、例えば、石英ガラス加工用
旋盤の左右のチャックで同期回転させながら、その一部
を加熱軟化させて溶融帯域を形成した後、左右のチャッ
クの回転数を僅かに相違させて、左右のチャック間に僅
かな回転差を生じさせて、棒状合成石英ガラスの回転軸
の軸振れを抑制している。この軸振れの抑制することに
より、少なくとも一方のチャックを、回転軸に沿って、
チャック間の間隔を狭める方に移動させて、棒状合成石
英ガラスの溶融帯域を加圧変形させる際に、脈理の面
が、回転軸に対して垂直な方向を保った状態で棒状合成
石英ガラスを押し潰すように変形させることができる。
【0048】本発明において、左右のチャックを、同方
向で回転数を相違させて回転させる場合、回転数の差
は、高速側の回転数に対して低速側の回転数を4%乃至
36%低くして回転差を設けるが、高速側の回転数に対
して低速側の回転数を4%乃至18%とするのが好まし
い。例えば、高速側の回転数を28回転/分とした場
合、低速側の回転数は、27乃至18回転/分とするこ
とができるが、27乃至23回転/分であるのが好まし
い。本発明においては、この左右のチャックの回転差に
より、棒状合成石英ガラスの回転軸の軸振れを抑えるこ
とができ、特に、成形の初期乃至中期にかけてきわめて
重要であるが、六割以上、好ましくは八割程度合成石英
ガラス塊状成形体が形成されて、回転軸が安定した後
は、却って、回転差を設けるために必要とする、例えば
支持棒に加えるトルクが過大となるので、回転差を少な
くして、合成石英ガラス塊状成形体が完成した所で同期
回転に戻すのが好ましい。
【0049】本発明において、第一の成形工程は、第一
の均質化工程で均質化された棒状合成石英ガラスを、均
質化された面の均質性を乱さないようにするために、左
右のチャックを同方向に回転させながら、左右のチャッ
ク間に回転差を設けて、例えば、バーナー、円筒状ヒー
ター又は誘導炉を加圧変形が進む方向に移動させて、加
熱軟化により形成された溶融帯域を加圧変形が進む方向
に順次移動させて、その第一の均質化工程における回転
軸方向に、棒状合成石英ガラスを加圧変形させ、合成石
英ガラス塊状成形体、例えば合成石英ガラス球状成形体
に形成する。この球状に形成された合成石英ガラスは、
支持部材から取り外されて、第一の均質化工程における
回転軸に交差する方向、即ち合成石英ガラス塊状成形体
の側面の両側部に支持部材が夫々取り付けられる。
【0050】本発明において、合成石英ガラス塊状成形
体の側面に取り付けられる支持部材の方向と、第一の均
質化工程の回転軸の方向の交差の程度は、僅かでも交差
すれば、第二の均質化工程における均質化は達成できる
が、第一の均質化工程の回転軸に対して45°以上の角
度で交差するのが好ましい。しかし、第一の均質化工程
の回転軸に対して、約90°の角度で交差させると、作
業が比較的し易くなり、高い均質化が得られるのでより
好ましい。第二の成形工程は、球状の合成石英ガラスの
両端の支持棒の回転を同期させて、例えば、バーナー、
円筒状ヒーター又は誘導炉により加熱して、該支持部材
を回転軸方向において互いに離れる方向に引っ張って、
例えばバーナー等の加熱手段を回転軸方向に一方から引
き延ばす方向に移動させて加熱軟化させて、球状の石英
ガラスが所定の外径の棒状の合成石英ガラスとなるまで
延伸する。
【0051】本発明において、三方向に均質で歪みの無
い光学用合成石英ガラス成形体、即ち高均質な光学用合
成石英ガラス成形体は、三方向に均質な光学用合成石英
ガラス棒状成形体を、例えば従来法の場合と同様に、グ
ラファイト製の型に入れて、例えば、立方体状、角柱
状、円盤状等の形状に形成される。このように各種形状
に成形された合成石英ガラス成形体に、強い熱歪が存在
するので、引き続き、加熱・徐冷処理が施される。この
加熱・徐冷処理は、合成石英ガラス成形体を電気炉を用
いて徐冷点以上に加熱した後、−5℃/時間以下のゆっ
くりした冷却速度で徐冷し、成形体に存在する熱歪を取
り除くものである。本発明において、前記高均質な光学
用合成石英ガラス成形体は、紫外線用合成石英ガラス光
学部材製造用の素材として使用される。
【0052】
【作用】本発明は、両側に端面を有し、該端面間に、少
なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状
の側面を有し、両端面を結ぶ方向における光学的均質性
に対して、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向における
光学的均質性が低い、新規な高純度の合成石英ガラス塊
状成形体を中間的物体として経由することにより、不均
質な高純度の棒状合成石英ガラスから、三方向に脈理が
ない、即ち三方向を均質に形成した高均質な光学用合成
石英ガラス棒状成形体を、空中で、成形用の型を使用し
ないで、つまり、成形用の型と無接触で、成形用の型か
らの汚染を避けて成形することができる。
【0053】本発明は、両側に端面を有し、該端面間
に、少なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出
る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方向における光学的
均質性に対して、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向に
おける光学的均質性が低い、新規な高純度の合成石英ガ
ラス塊状成形体を出発材料とすることにより、三方向を
均質に形成した高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形
体を、空中で、無接触で容易に成形することことができ
るので、成形時におけるグラファイトの成形型との接触
による汚染を避けることができる。
【0054】本発明は、空中で、棒状合成石英ガラスの
支持部材を回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加
熱して溶融帯域を形成し、この該溶融帯域に外力を加え
て、境界領域を生じさせ、該境界領域を棒状合成石英ガ
ラスの回転軸に沿って移動させて、前記棒状合成石英ガ
ラスの回転軸と垂直な面内の均質性を回転軸と平行な面
内における均質性よりも高く形成し、前記径方向に均質
化された棒状の合成石英ガラスを回転させながら、溶融
帯域を形成し、その形成下に、空中で、回転軸方向に圧
縮することにより、塊状の合成石英ガラスを形成し、こ
れを支持部材より切り離して、該端面間に、少なくとも
一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を
有し、両端面を結ぶ方向方向における光学的均質性に対
して、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質
性が低い合成石英ガラス塊状成形体を形成し、この合成
石英ガラス塊状成形体の側面の両側部の対向する箇所に
支持棒等の支持部材を固定し、この支持部材により、空
中で、合成石英ガラス塊状成形体を回転させ、且つ、加
熱して溶融帯域を形成し、前記合成石英ガラス塊状成形
体に接合した少なくとも一方の支持部材を回転軸方向外
方に引くことによって、合成石英ガラス塊状成形体を棒
状に延伸し、棒状合成石英ガラスを形成し、棒状合成石
英ガラスに固定されている支持部材を回転させながら、
空中で、該棒状合成石英ガラスを加熱して、溶融帯域を
形成し、この溶融帯域に外力を加えて、境界領域を生じ
させ、該境界領域を該棒状合成石英ガラスの回転軸に沿
って移動させて、棒状合成石英ガラスの三方向を均質に
形成して、高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体を
製造し、この高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体
から三方向に均質で歪みの無い光学用合成石英ガラス成
形体を製造するので、例えば、直接法又はスート法によ
って得られた高純度の合成石英ガラスインゴットから、
長期に亙って光学特性の安定した高精度の光リソグラフ
ィーに用いられる石英ガラス光学部材の素材として好適
な高均質な合成石英ガラス成形体を容易に得ることがで
きる。
【0055】本発明において、高均質な光学用合成石英
ガラス棒状成形体を加熱成形し、次いで加熱徐冷して得
られる合成石英ガラス成形体は、高均質で且つ三方向に
脈理を有しておらず、また、エキシマレーザー光等の紫
外線の透過性が良好で、かつ、その照射に対して蛍光を
発せず、また、長期に亙って光学特性の安定した高精度
の光リソグラフィーに用いることができる。
【0056】本発明においては、空中で、つまり、グラ
ファイト成形型等の汚染物体と接触しない状態で、均質
化及び成形作業が行われるので、グラファイト成形型等
の汚染物体からの汚染が避けられるので、例えば、63
3nmの波長の光に対する屈折率の分布が、Δnとし
て、±1×10−6以下であり、紫外領域での高透過率
が、例えば、248nmの波長の光に対する1cmの光
路長での内部透過率が99.9%以上である高均質な光
学用の合成石英ガラス成形体を、製造することができ
る。また、本発明においては、一方向に不均質を有する
合成石英ガラス塊状成形体を、途中段階で形成するの
で、この合成石英ガラス塊状成形体を、適宜の場所で、
棒状に引き延ばして、均質化して高均質な合成石英ガラ
ス棒状成形体を形成することができることとなり、用途
に応じて、適宜の工程を付加することができ、各種の高
均質な合成石英ガラス成形体の製造を可能にすることが
できる。
【0057】
【実施例】以下に、図面を参照して、本発明の実施の態
様の例を説明するが、本発明は、以下の説明及び例示に
よって、何ら限定されるものではない。図1乃至5は、
本発明の一実施例における合成石英ガラスの均質化処理
工程及び成形工程を、図1乃至5に分けて説明する説明
図であり、図1は、棒状合成石英ガラスの第一の均質化
工程における棒状合成石英ガラスの保持具及びバーナー
等の概略の配置関係を示す説明図であり、図2は、図1
に示す棒状合成石英ガラスの均質化工程において、第一
の均質化処理された段階における棒状合成石英ガラスに
おける回転軸と脈理の関係を示す概略の模式図であり、
図3は、図2に示す棒状合成石英ガラスを回転軸方向に
押し潰し、ボール状の合成石英ガラスを得る第一の成形
工程におけるボール状の合成石英ガラスについての、回
転軸と脈理の関係を示す概略の模式図であり、図4は、
図3に示すボール状の合成石英ガラスについて持ち替え
た段階での、回転軸と脈理の関係を示す概略の模式図で
あり、図5は、図4に示す持ち替えたボール状の合成石
英ガラスを持ち替えた方向に棒状に引き延ばした段階で
の棒状合成石英ガラスについての回転軸と脈理の関係を
示す概略の模式図である。
【0058】図6は、本発明の一実施例において使用さ
れる棒状合成石英ガラスインゴットについての、フィゾ
ー干渉計による、該棒状合成石英ガラスインゴットの長
軸方向に光を透過させたときの干渉縞を示す写真であ
り、図7は、図6に示す棒状合成石英ガラスインゴット
の長軸方向に対して、垂直な方向に光を透過させたとき
のフィゾー干渉計による干渉縞を示す写真である。図8
は、本発明の一実施例において使用される棒状合成石英
ガラスインゴットについての、歪み検査器による、該棒
状合成石英ガラスインゴットの長軸方向に光を透過させ
たときに現れる脈理を示す写真であり、図9は、図8に
示す棒状合成石英ガラスインゴットの長軸方向に対し
て、垂直な方向に光を透過させたときに現れる脈理を示
す写真である。
【0059】図10は、本発明の一実施例において、成
形工程で中間的に製造されるボール状の合成石英ガラス
についての、歪み検査器による、該ボール状の合成石英
ガラスの両端面を結ぶ方向に光を透過させたときに現れ
る脈理を示す写真であり、図11は、図10に示すボー
ル状の合成石英ガラスについて、前記両端面を結ぶ方向
に対して垂直な方向に光を透過させたときに現れる脈理
を示す写真である。
【0060】図12は、本発明の一実施例における製品
の合成石英ガラス円盤のサンプルについての、フィゾー
干渉計による、該合成石英ガラス円盤の厚さ方向に光を
透過させたときの干渉縞を示す写真であり、図13は、
図12に示す合成石英ガラス円盤のサンプルの厚さ方向
に対して、垂直な方向に光を透過させたときのフィゾー
干渉計による干渉縞を示す写真である。図14は、本発
明の一実施例における製品の合成石英ガラス円盤のサン
プルについての、歪み検査器による、該合成石英ガラス
円盤のサンプルの厚さ方向に光を透過させたときに現れ
る脈理を示す写真であり、図15は、図14に示す石英
ガラス円盤のサンプルの厚さ方向に対して、垂直な方向
に光を透過させたときに現れる脈理を示す写真であり、
脈理が観察されない状態を示している。図16は、本発
明の一実施例における製品の合成石英ガラス円盤のサン
プル及び比較例で製造された合成石英ガラス成形体のサ
ンプルについて透過率計で測定した、照射紫外線の見掛
け透過率を、本発明の実施例のサンプルについては実線
で示し、比較例のサンプルについては一点鎖線で示す紫
外線の見掛け透過率測定曲線の比較図であり、横軸に波
長(nm)、縦軸に見掛け透過率(%)を示す。
【0061】本発明の製造方法についての一実施例を図
1乃至5の図に基づいて具体的に説明する。図1におい
て、棒状合成石英ガラスインゴット等の脈理を有する合
成石英ガラス棒1は、四塩化珪素等の揮発性珪素化合物
を原料とする、所謂、合成石英ガラス製造法により製造
され、合成石英ガラスの製造過程におけるシリカの成長
面に由来する、一般的には、放物面状に脈理2を有して
いる。この脈理2は、図2乃至5において、合成石英ガ
ラス棒1内に細線で模式的に示してある。本例において
使用される石英ガラス加工用旋盤3は、夫々独立に回転
可能の固定側チャック4及び移動側のチャック5を備え
ると共にガスバーナー6を移動可能に備えるものであ
る。
【0062】図1乃至5に示すように、断面円形の合成
石英ガラス棒1の両端7及び8を、石英ガラス加工用旋
盤のチャック4及び5に把持されている石英ガラス製の
支持棒9及び10に溶接して、該棒状合成石英ガラス1
を石英ガラス加工用旋盤のチャック4及び5に把持させ
る(図1)。合成石英ガラス棒1を、両チャック4及び
5に把持させて、両チャック4および5を同期回転させ
ながら、バーナー6の燃焼炎11により、合成石英ガラ
ス棒1を局部加熱して、合成石英ガラス棒1に溶融帯域
12を形成する。本例においては、加熱手段として、水
素、プロパン等を燃料ガスとするガスバーナーを使用し
ているが、このようなバーナーによる加熱に限らず、高
周波加熱等の電気的な加熱とすることができる。しか
し、加熱雰囲気の高純度性を考慮すると、電気加熱より
はバーナー加熱の方が望ましい。
【0063】合成石英ガラス棒1に溶融帯域12を形成
した後、石英ガラス加工用旋盤3の両チャック4及び5
の回転を、夫々独立に制御することによって、両チャッ
ク4及び5相互の回転方向及び回転数を相違させる。こ
こで石英ガラス加工用旋盤3のチャック4及び5を、夫
々の回転方向及び回転数を違えて、回転させることによ
って、溶融帯域12に応力を発生させ、その境界領域1
3における石英ガラスの混合により、合成石英ガラス棒
1の脈理2の除去および均質化が行われる。上記境界領
域13における剪断応力により、石英ガラスの混合が、
スムーズに行われるためには、対象の合成石英ガラス棒
の加熱されている箇所が十分に加熱軟化していることが
きわめて重要であり、溶融帯域12の温度は2000℃
以上であることが必要である。
【0064】また、本例における石英ガラス棒の均質化
において、石英ガラス加工用旋盤の両チャック4及び5
の回転は、両チャック4及び5を同方向に回転させて、
回転数を違える所謂差動回転であってもよく、また、両
チャック4及び5の一方のチャックのみを回転させ、他
方のチャックを停止させる手法であってもよく、さら
に、左右のチャック4及び5を互いに逆回転させるよう
な方法とすることもできる。また、左右のチャック4及
び5を回転させる場合、左右のチャック4及び5の回転
数は同じである必要性はなく、バーナーの移動方向14
に合わせて各々に回転数を調節するとよい。さらに、こ
れら左右チャック4及び5を回転させながら、例えば、
両チャック4及び5を回転軸方向に往復運動させること
により、溶融帯域12における合成石英ガラスの混合の
効果を高めることもできる。
【0065】このような、左右チャック4及び5を回転
方向及び回転数を違えて回転させて、溶融帯域12にお
ける均質化を行いながら、バーナー6を回転軸方向14
に移動することによって、溶融帯域12を合成石英ガラ
ス棒1の全体に移動させ、棒状合成石英ガラス1の回転
軸に沿い、該合成石英ガラス棒全長に亙って、合成石英
ガラス棒1の直径方向の均質化が行われる(第一の均質
化)。図2は、前記第一の均質化が行われた合成石英ガ
ラス棒1について、脈理等の存在を模式的に示すもので
ある。第一の均質化が行われた時点で、出発材料の合成
石英ガラス棒1に含まれていた曲面状の脈理2は、この
第一の均質化処理により、合成石英ガラス棒1の長手方
向の第一の軸、即ち第一の回転軸15に対し垂直な平面
状の脈理16に変化する。
【0066】第一の均質化が終了した合成石英ガラス棒
1には、依然として、合成石英ガラス棒1の長手方向の
第一の軸15に交差して、平面状の脈理16が複数存在
するので、合成石英ガラス棒1には不均質な性質が残留
する。そこで、第一の均質化工程における均質化の方向
とは異なる方向に、均質化を行うために、第一の均質化
工程における均質化が終了した合成石英ガラス棒1を、
加熱、軟化させながら、石英ガラス加工用旋盤のチャッ
ク4及び5を同方向の回転で回転数を違えて回転させな
がら徐々に、チャック4及び5の間隔を狭めて、支持棒
9及び10を介して、合成石英ガラス棒1を押圧するこ
とにより、模式的に図3に示されるようなボール状の合
成石英ガラス17を形成する(第一の成形工程)。
【0067】この第一の成形工程において、合成石英ガ
ラス棒1の溶融帯域は、バーナーの火炎以外に接触する
ことがないので、きわめて高純度な雰囲気での成形が可
能である。第一の成形工程において、第一の軸の周囲に
ボール状の側面18を有するボール状の合成石英ガラス
17が形成される。ボール状の合成石英ガラス17の横
方向の軸線は、第一の均質化工程における合成石英ガラ
ス棒1の第一の回転軸15である。図3には、ボール状
の合成石英ガラス17の第一の回転軸方向15と平面状
に残留する脈理16との関係が模式的に示されている。
【0068】本例においては、このボール状の合成石英
ガラス17は、支持棒9及び10より切り離される(ボ
ール状の合成石英ガラスの切り離し工程)。このように
切り離されたボール状の合成石英ガラス17には、本例
においては、二つの切断面19及び20が、両側の互い
に対向する箇所に形成されている。ボール状の合成石英
ガラス17の一方の切断面19を下方に向けて支持台
(図示されていない)に載せて、図4に模式的に示され
るように、側面18の対向する箇所21及び22に、夫
々支持棒9及び10を接合する。本例において、支持棒
9及び10は、第一の軸15の方向とほぼ直交する方向
に向いて接合されている(支持棒の持ち替え工程)。
【0069】この支持棒の持ち替え工程では、図4に模
式的に示されるように、ボール状の合成石英ガラス17
は、その切断面19及び20を上下方向に向けて配置さ
れる。このようにボール状の合成石英ガラスを配置する
と、ボール状の合成石英ガラス17の水平方向側面21
及び22を結ぶ方向は、脈理16の面に平行であり、前
記第一の軸に対し垂直である。そこで、前記のようにボ
ール状の合成石英ガラスの水平方向側面21および22
に石英ガラス製の支持棒9及び10を溶接することによ
り、脈理16の面と平行な方向に第二の回転軸23を容
易に設けることができる。前記支持棒の持ち替え工程に
おけるボール状の合成石英ガラス18への支持棒の取付
け作業により、ボール状の合成石英ガラスには、第一の
均質化工程で一方向に揃えられた脈理16の面に対して
平行に第二の軸23が設定される。
【0070】ボール状の合成石英ガラス17の水平方向
側面21及び22に、石英ガラス加工用旋盤のチャック
で把持されている支持棒9及び10を取付けたところ
で、支持棒9及び10を同期回転しながら、ボール状の
合成石英ガラス17の全体をバーナーで加熱軟化させ
て、新たな第二の軸23の方向に延伸して合成石英ガラ
ス棒24とする(第二の成形工程)。
【0071】本例において、この第二成形工程において
は、石英ガラス加工用旋盤のチャック4及び5を同方向
で回転数が相違するように回転させながら、引き延ばさ
れた棒状合成石英ガラス24について、所定の径より細
い箇所はチャック間で圧縮し、所定の径より太い箇所は
チャック間で引き延ばして、合成石英ガラス棒24の外
径を揃える。この第二の成形工程においても、石英ガラ
ス成形体は火炎以外には、どの部分も非接触で成形を行
うことができるため、高純度な環境が維持されている。
【0072】第二の成形工程によって得られた棒状合成
石英ガラス24について、図1に示した合成石英ガラス
棒1の第一均質化処理と同様に、石英ガラス加工用旋盤
3の両チャック4及び5を逆回転させて、溶融帯域12
に境界領域13を形成して均質化を行いながら、バーナ
ー6を回転軸に沿って移動させて、境界領域13を合成
石英ガラス棒24の回転軸に沿い、該合成石英ガラス棒
24全体に移動させ、該合成石英ガラス棒24の全長に
亙って、均質化を行をう(第二の均質化工程)。
【0073】本例においては、第二の均質化工程は、例
えば、加熱により、溶融帯域12を形成した後、石英ガ
ラス加工用旋盤のチャック4及び5の回転を独立に制御
することによって、左右のチャック4及び5の回転を、
互いに逆回転にさせると共に回転数を違えて、溶融帯域
12に剪断応力を発生させて、溶融帯域12に境界領域
13を形成することににより、脈理の除去および均質化
を行う。この第二の均質化処理により、出発材料の合成
石英ガラス棒1について、第一の軸及び第二の軸方向の
均質化が達成され、三方向に均質で脈理を有さない石英
ガラス体を得ることができる。以下に本例の具体例を示
す。
【0074】例1 四塩化珪素を酸素水素火炎中で火炎加水分解し、生成す
るシリカ微粒子を回転する基体上に溶融堆積して、棒状
合成石英ガラスインゴットを形成した。得られた棒状合
成石英ガラスインゴットは、直径が60mm、長さ10
00mmで、重量は約6kgであった。この得られた棒
状合成石英ガラスインゴットについて、端部を、長軸方
向に30mmの長さで切り出し、湾曲する両側面の互い
に対向する位置に、高さ55mm、長さ30mmの、長
軸方向に平行な面を形成した。この面の間隔は30mm
とした。この棒状合成石英ガラスインゴットから切り出
されたサンプルについて、フィゾー干渉計及び歪み検査
器を使用して、棒状合成石英ガラスインゴットの長軸方
向及び該長軸方向に対して垂直な方向に光を透過させて
観察した。その観察結果を図6乃至図9に示す。
【0075】図6は、フィゾー干渉計による、棒状合成
石英ガラスインゴットの長軸方向に光を透過させたとき
の干渉縞を示す写真であり、該写真において、白色の干
渉縞の像の輪郭に現れる同心円状の筋状の像の乱れが脈
理を示している。また図7は、前記棒状合成石英ガラス
インゴットの長軸方向に対して、垂直な方向に光を透過
させたときのフィゾー干渉計による干渉縞を示す写真で
あり、該写真において、円弧状に現れる筋が脈理を示し
ている。図8は、歪み検査器による、前記棒状合成石英
ガラスインゴットの長軸方向に光を透過させたときに現
れる歪みの像を示す写真であり、該写真において、輪郭
周辺に現れる同心円状の筋が脈理を示している。図9
は、前記棒状合成石英ガラスインゴットの長軸方向に対
して、垂直な方向に光を透過させたときに現れる歪みの
像を示す写真であり、円弧状に現れる筋が脈理を示して
いる。
【0076】棒状合成石英ガラスインゴットの両端を、
石英ガラス加工用旋盤のチャックに固定されている前記
棒状合成石英ガラスインゴットと同径の合成石英ガラス
の支持棒を溶接して、石英ガラス加工旋盤の左右のチャ
ックを、回転数が30回転/分で、左右同期させて回転
させながら、均質化される棒状合成石英ガラスインゴッ
トの左端を、酸素−プロパン炎にて局部的に加熱し、棒
状合成石英ガラスインゴットに十分に溶融している溶融
帯域を形成した。棒状合成石英ガラスインゴットに溶融
帯域が形成された後、左右のチャックの回転数を夫々独
立に制御して、最終的には、左右のチャックを互いに逆
回転させて、その回転数を左側チャックが50回転/
分、右側チャックが50回転/分とさせた。その後、溶
融帯域部分を、バーナーを、一定速度、本例において
は、毎分20mmの速度で、回転軸に沿ってゆっくりと
移動させ、最終的には、棒状合成石英ガラスインゴット
全体を溶融帯域が通過するように動かした。溶融帯域の
棒状合成石英ガラスインゴット全体に亙る移動が終わっ
た時点で、石英ガラス加工用旋盤の左右のチャックを再
び同期回転に戻し、第一の均質化工程を終了した。
【0077】次に、引き続き石英ガラス加工用旋盤の左
右のチャックを同期させながら回転させ、バーナーを棒
状合成石英ガラスインゴットの左端つまり移動側に戻
し、その棒状合成石英ガラスインゴットの左端部分を加
熱して、軟化させ、次いで、両チャックを同方向で異な
る回転数で回転させながら、移動側チャックをゆっくり
と右側の固定側チャックの方へ押しつつ、同時に、バー
ナーを少しずつ右方へ移動させて、ボール状に成形し
た。本例において、このボール状の合成石英ガラスは直
径が170mmであった(第一の成形工程)。
【0078】このボール状に成形され、支持棒から切り
離されたボール状の合成石英ガラスについて、歪み検査
器により観察した。その観察結果を図10及び図11に
示す。図10は、ボール状の合成石英ガラスについて
の、歪み検査器による、該ボール状の合成石英ガラスの
両切断面を結ぶ方向に光を透過させたときに現れる脈理
を示す写真であり、該写真において、白色部は歪みを示
すが、白色部の輪郭が乱れておらず、脈理の無いことを
示している。図11は、図10に示すボール状の合成石
英ガラスについて、前記両切断面を結ぶ方向に対して垂
直な方向に光を透過させたときに現れる脈理を示す写真
であり、該写真において、白色部は歪みを示すが、白色
部に筋状に現れる像の乱れが脈理を示しており、図10
に比して遥かに脈理が多い。
【0079】ボール状に成形されたボール状の合成石英
ガラスを支持棒から切り離し、一方の切断面を支持台に
載せることにより、90°の角度回転させ、その中央部
水平方向の一方の側面に、石英ガラス加工用旋盤のチャ
ックに固定されている支持棒を溶接し、次いで該側面に
対向する中央部水平方向の他方の側面に、同じく石英ガ
ラス加工用旋盤の他方のチャックに支持されている支持
棒を溶接した。ボール状の合成石英ガラスを左右のチャ
ックに固定したところで、左右のチャックを同期させて
回転し、ボール状の合成石英ガラス全体をバーナーで加
熱しながらゆっくりと、両端のチャックが離れるように
ボール状の合成石英ガラスを延伸し、夫々の支持棒側
に、夫々くびれた部分を有する合成石英ガラス棒を得
た。
【0080】このようにして得られた合成石英ガラス棒
については、先ず、前記合成石英ガラス棒の一部をバー
ナーにより加熱軟化させて溶融帯域を形成し、この溶融
帯域が形成された合成石英ガラス棒を、左右の端部間に
回転差を生じるように、例えば左を25回転/分で、右
を30回転/分に回転させながら、バーナーを移動させ
て、細い部分については、旋盤の移動側のチャックを、
該合成石英ガラス棒を、回転軸に沿って押し潰す方向に
移動させ、太い部分については、旋盤の移動側のチャッ
クを、該合成石英ガラス棒を引き延ばす方向に移動させ
て、その合成石英ガラス棒全体の径が一定の大きさ、本
例においては、直径が60mmの合成石英ガラス棒を得
た(第二の成形工程)。
【0081】得られた合成石英ガラス棒の長さは、約9
00mmであり、ロス分は、加熱による蒸発分とボール
状の合成石英ガラスの切り離しの際のロス分である。第
二の成形工程を経た合成石英ガラス棒を、第一の均質化
工程と同じ要領で第二の均質化処理を行った。第二の均
質化処理を行った合成石英ガラス棒を、石英ガラス加工
用旋盤で、左右のチャックを共に25回転/分で同期回
転させることにより回転させ、その左端部分を加熱軟化
させた後、石英ガラス加工用旋盤の左右のチャックを回
転差を生じるように、例えば、本例においては、石英ガ
ラス加工用旋盤の左側のチャックを25回転/分の回転
速度で回転させ、右側チャックを30回転/分の回転速
度で回転させて、バーナーを移動させながら、旋盤の左
右のチャックを回転軸上でその間隔を狭める方向に移動
させることによっり、合成石英ガラス棒を押し潰して、
その外径を増加させた。本例においては、このようにし
て合成石英ガラス棒の直径を100mmとした(グラフ
ァイト成形の予備成形)。
【0082】次いで、この予備成形により径を増した合
成石英ガラス棒を支持棒から切り離し、用意したグラフ
ァイトの型内に入れ、光学部材として、一般的な円盤状
に成形処理し、更に、歪除去のための加熱処理及び徐冷
処理を施した。成形処理は、合成石英ガラス棒をグラフ
ァイトの型内に置いて、真空炉で1800℃以上の高温
に加熱して行った。また、加熱・徐冷処理は、得られた
合成石英ガラス成形体を電気炉内に設置し、大気雰囲気
で、1150℃に50時間加熱した後、−5℃/時間で
徐冷することにより行った。成形処理されて得られた合
成石英ガラス円盤の大きさは、グラファイトとの接触に
よる汚染部分を除去した後に、直径170mm、厚さ5
5mm、重量は約2.7kgであった。
【0083】得られた合成石英ガラス円盤の周面方向に
おける脈理と屈折率分布を観察するために円周面の対向
する箇所をカットして、観察用の平行な面を有するサン
プルを形成し、フィゾー干渉計及び歪み検査器により脈
理についての測定を行った。その結果を、図12乃至図
15に示す。図12は、本発明の一実施例における製品
の合成石英ガラス円盤のサンプルにについての、フィゾ
ー干渉計による、該合成石英ガラス円盤の厚さ方向に光
を透過させたときの干渉縞を示す写真であり、該写真
は、干渉縞の白色部の輪郭に乱れがみられず、脈理のな
いことを示している。
【0084】図13は、前記図8に示す合成石英ガラス
円盤のサンプルについて、厚さ方向に対して、垂直な方
向に光を透過させたときのフィゾー干渉計による干渉縞
を示す写真であり、該写真は、干渉縞に乱れがみられ
ず、脈理のないことを示している。本例における屈折率
の均質性は、Δnで±1×10−6であった。図14
は、本発明の一実施例における製品の合成石英ガラス円
盤のサンプルにについての、歪み検査器による、該合成
石英ガラス円盤の厚さ方向に光を透過させたときに現れ
る脈理を示す写真であり、脈理の無いことを示してい
る。図15は、前記図14に示す石英ガラス円盤のサン
プルについての厚さ方向に対して、垂直な方向に光を透
過させたときに現れる歪みを示す写真であり、脈理の無
いことを示している。
【0085】この合成石英ガラス円盤から、縦1cm、
横1cm、高さ5cmの合成石英ガラス成形体のサンプ
ルを切り出し、表面を研磨して、紫外分光光度計で紫外
線の透過率特性を調査した。本例における合成石英ガラ
ス円盤について、分光光度計で測定された透過率は、1
93nmの見掛け透過率が、90.5%であり、内部透
過率が99.9%であった。ここで、内部透過率(%)
は、見掛け透過率(%)÷理論透過率(%)で与えられ
る。これらの値から計算したArFステッパー用の高精
度光学系の光路長を、計算の便宜上、仮に50cmとし
て計算すると、内部透過率は94.6%であった。ま
た、248nmの見掛け透過率は、92.0%であり、
内部透過率は99.9%以上であった。193nmの場
合と同一の光路長として計算した内部透過率は97.3
%であった。
【0086】本例において、合成石英ガラス円盤から切
り出された合成石英ガラス成形体のサンプルについて、
不純物含有量を分析したところ、Na:15ppb、L
i:1.5ppb、Be:0.05ppb以下、B:
0.5ppb以下、Mg:0.3ppb以下、Al:1
ppb以下、P:20ppb以下、K:0.5ppb以
下、Ca:17ppb、Ti:2.2ppb、V:0.
1ppb以下、Cr0.1ppb以下、Mn:0.1p
pb以下、Co:0.1ppb以下、Fe:0.3pp
b、Ni:0.1ppb以下、Cu:0.05ppb以
下、Zn:6.8ppb、Ge:0.1ppb以下、A
s:1ppb以下、Sr:0.05ppb以下、Zr:
0.1ppb以下、Ag:0.05ppb以下、Sb:
0.2ppb以下、Ba:0.1ppb以下、Ce:
0.1ppb以下、Pb:0.1ppb以下、Bi:
0.05ppb以下、Th:0.05ppb以下、U:
0.05ppb以下であった。この分析は、Pの定量が
ICP発光分光分析法により行われ、またNa、K、C
a、Zn、Cr、Fe、Ni、Cu及びMgについての
定量が原子吸光分析法により行われ、その他の不純物含
有量がICP質量分析法により行われた。
【0087】例2 実施例1と同様に用意した同サイズで外径の変動も同様
の合成石英ガラスインゴットの両端に同径の合成石英の
支持棒を溶接し石英ガラス加工用旋盤で該支持棒を固定
した後、左右のチャックを同期回転させながら、酸素、
プロパンバーナー炎にて該合成石英ガラスインゴットの
左端を加熱し、十分に軟化した時点で左右のチャックの
回転数を独立に制御して、左30回転/分、右25回転
/分の同方向の回転を行った。引き続きゆっくりとバー
ナーを右方向へ移動させ、該合成石英ガラスインゴット
の外径の変動に合わせて、圧縮又は延伸の操作を繰り返
し、外径の変動を調整し、調整後の計測によると、外径
の変動は±1mm以内であった。
【0088】以下、例1と同様に、第一均質化工程、第
一成形工程、ボール状合成石英ガラス切り離し工程、支
持棒の持ち替え工程、第二成形工程、第二均質化工程、
予備成形工程、成形工程及び加熱・徐冷工程を行った。
第二成形工程における外径の変動は、1mm以内であ
り、また、第一及び第二の均質化工程における、外径の
変動も1mm以内であった。屈折率の均質性はΔnで±
0.5×10−6であった。また三方向に脈理は観察さ
れなった。
【0089】比較例1 次いで、実施例1と同様に用意した同サイズの棒状の合
成石英ガラスを、実施例1と同様に第一の均質化処理を
施した。次いで、この第一の均質化処理を施した棒状の
合成石英ガラスを支持棒から切り離し、形状測定したと
ころ、外径60mm、長さが900mmであった。この
棒状の合成石英ガラスを内定面が、1辺の長さが200
mmの正方形を構成する、高さ400mmのグラファイ
トの箱型の容器内に垂直に立てて、グラファイト容器ご
と、真空炉内に入れた。ここで、グラファイト容器内の
棒状の合成石英ガラスについては、該棒状の合成石英ガ
ラスが途中で折れ曲がって成形されたり、傾いて成形さ
れないように注意して垂直に立て掛けた。このために、
棒状の合成石英ガラスの鉛直度、端面の垂直度は相応す
る精度が必要である。炉内を真空に排気した後、窒素を
充填して1800℃以上の温度に加熱して成形を行っ
た。成形が完了したところで、冷却し、縦200mm、
横200mm、高さ60mmの板状の合成石英ガラス成
形体を得た。
【0090】次に、該板状の合成石英ガラス成形体を、
内寸が、縦60mm、横650mm、高さ200mmの
箱型のグラファイト容器内に、該板状の合成石英ガラス
成形体を横向きに配置し、板状の石英ガラス成形体の高
さ方向を箱型容器の縦方向と一致させて、再度成形を行
った。このように再度成形された合成石英ガラス成形体
の形状は、端面が、1辺の長さが60mmの正方形で、
長さが650mmの角柱体であった。この角柱状の合成
石英ガラスのエッジ部分をグラインダーで削り落とし、
角を丸めた後、その両端に合成石英ガラス製の支持棒を
溶接により固定した。次いで、この角の取れた円柱状の
棒状の合成石英ガラスの左端をバーナーにより加熱し、
十分に軟化した時点で、左右のチャックを、回転方向が
同一で、左側チャックを30回転/分で回転し、右側チ
ャックを25回転/2分で回転して、若干の回転差を生
じさせ、バーナーをゆっくりと右方向に移動させ、該棒
状の合成石英ガラスを完全な円柱状にした。
【0091】再びバーナーにより該円柱状の合成石英ガ
ラスの左端に移動させ、実施例1の第二の均質化処理と
同じ要領で均質化を行った。得られた円柱状の合成石英
ガラスを実施例1及び2と同様の操作で成形及び歪除去
操作を行い、グラファイトとの接触による汚染部分を除
去した後、外径100mmで高さ70mmの合成石英ガ
ラス成形体を得た。この合成石英ガラス成形体の重量は
1.2kgであり、三方向に脈理が観察されなかった。
干渉計で屈折率の均質性を測定したところ、Δnで±1
×10−6であった。しかしながら、水銀ランプで波長
254nmの紫外線を照射したところ、全体に亙って薄
緑色の蛍光を観察した。
【0092】さらに、この合成石英ガラス成形体から、
縦1cm、横1cm、高さ5cmのサンプルを切り出
し、表面を研磨して、紫外分光光度計で紫外線の透過率
特性を調査した。比較のため、前述の実施例1で得られ
た合成石英ガラス成形体からも同形状のサンプルを切り
出し、同様の方法で紫外線の透過率測定を行った。図1
6にそれらの結果を示す。本例におけるサンプルについ
ての193nmの見掛け透過率は、89.6%であり、
内部透過率は98.9%であった。例1と同一の光路長
として計算した透過率は57.4%であった。また、2
48nmの見掛け透過率は、91.7%であり、内部透
過率は99.7%であった。例1と同一の光路長として
計算した透過率は84.9%であった。
【0093】本比較例における合成石英ガラス成形体
は、不純物含有量が、Na:110ppb、Li:15
ppb、Be:0.05ppb以下、B:0.5ppb
以下、Mg:0.3ppb以下、Al:1ppb以下、
P:20ppb以下、K:37ppb、Ca:20pp
b、Ti:2.5ppb、V:0.1ppb以下、Cr
0.1ppb以下、Mn:0.1ppb以下、Co:
0.1ppb以下、Fe:6ppb、Ni:0.1pp
b以下、Cu:0.05ppb以下、Zn:11pp
b、Ge:0.1ppb以下、As:1ppb以下、S
r:0.05ppb以下、Zr:0.1ppb以下、A
g:0.05ppb以下、Sb:0.2ppb以下、B
a:0.1ppb以下、Ce:0.1ppb以下、P
b:0.1ppb以下、Bi:0.05ppb以下、T
h:0.05ppb以下、U:0.05ppb以下であ
った。
【0094】
【発明の効果】本発明は、両側に端面を有し、該端面間
に、少なくとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出
る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性
に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向にの光学的
均質性が低い、新規な高純度の合成石英ガラス塊状成形
体を形成し、これを素材として高均質な合成石英ガラス
棒状成形体を、空中で、つまり成形型と無接触で成形す
るので、従来法に比して、成形型からの汚染を避けて、
不均質な高純度の棒状合成石英ガラスから、三方向に脈
理が現れない、即ち三方向に高均質であり、かつ、高純
度で紫外線に対する透過性がよく、エキシマレーザー光
の照射に対して安定な光学用石英ガラス成形体を形成す
ることが容易になった。
【0095】本発明は、空中で、不均質な棒状合成石英
ガラスの支持棒を回転させながら、該棒状合成石英ガラ
スを加熱して溶融帯域を形成し、この該溶融帯域に外力
を加えて、境界領域を生じさせ、該境界領域を棒状合成
石英ガラスの回転軸に沿って移動させて、前記棒状合成
石英ガラスの径方向を回転軸方向に比して均質に形成
し、前記径方向に均質化された棒状の合成石英ガラスを
回転させ、溶融帯域形成下に、空中で、回転軸方向に圧
縮することにより、塊状の合成石英ガラスを形成し、こ
れを支持部材より切り離して、両側に端面を有し、両端
面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ
方向に垂直な方向の光学的均質性が低く、周囲が外方に
膨らむ側面を有する合成石英ガラス塊状成形体を形成
し、この合成石英ガラス塊状成形体の側面の両側部に支
持棒を固定し、この支持棒により、空中で、合成石英ガ
ラス塊状成形体を回転させ、且つ、加熱して溶融帯域を
形成し、前記合成石英ガラス塊状成形体の少なくとも一
方を回転軸方向外方に引くことによって、棒状に延伸
し、前記合成石英ガラス塊状成形体の側面を端面とする
棒状合成石英ガラスを形成し、棒状合成石英ガラスに固
定されている支持棒を回転させながら、空中で該棒状合
成石英ガラスを加熱して、溶融帯域を形成し、この溶融
帯域に外力を加えて、境界領域を生じさせ、該境界領域
を該棒状合成石英ガラスの回転軸に沿って移動させて、
棒状合成石英ガラスの三方向を均質に形成して、高均質
な光学用石英ガラス棒状成形体を製造するので、従来の
石英ガラス成形体の製造方法では達成することができな
かったような、高均質で且つ三方向に脈理を有さず、エ
キシマレーザー光等の紫外線の透過性が良好で、かつ、
その照射に対して蛍光を発せず、また、長期に亙って光
学特性の安定した高精度の光リソグラフィーに用いられ
る石英ガラス光学部材に好適な合成石英ガラス素材を容
易に得ることができる。
【0096】また、本発明においては、両側に端面を有
し、該端面間に、少なくとも一部が前記端面の輪郭より
外方に突き出る形状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の
光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方
向の光学的均質性が低い、新規な高純度の合成石英ガラ
ス塊状成形体を形成し、これを素材として高均質な合成
石英ガラス棒状成形体を、空中で、つまり成形型と無接
触で成形するので、この合成石英ガラス塊状成形体を、
適宜の場所で、高均質な合成石英ガラス棒状成形体を形
成することができることとなり、さらに、用途に応じ
て、適宜の工程を付加して各種の高均質な合成石英ガラ
ス成形体の製品を完成することを可能にするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における棒状合成石英ガラス
の第一の均質化工程における棒状合成石英ガラスの保持
具及びバーナー等の概略の配置関係を示す説明図であ
る。
【図2】図1に示す棒状合成石英ガラスの均質化工程に
おいて、第一の均質化処理された段階における棒状合成
石英ガラスにおける回転軸と脈理の関係を示す概略の模
式図である。
【図3】図2に示す棒状合成石英ガラスを回転軸方向に
押し潰し、ボール状の合成石英ガラスを得る第一の成形
工程におけるボール状の合成石英ガラスについての、回
転軸と脈理の関係を示す概略の模式図である。
【図4】図3に示すボール状の合成石英ガラスについて
持ち替えた段階での、回転軸と脈理の関係を示す概略の
模式図である。
【図5】図4に示す持ち替えたボール状の合成石英ガラ
スを持ち替えた方向に棒状に引き延ばした段階での棒状
合成石英ガラスについての回転軸と脈理の関係を示す概
略の模式図である。
【図6】本発明の一実施例において使用される棒状合成
石英ガラスインゴットについての、フィゾー干渉計によ
る、該棒状合成石英ガラスインゴットの長軸方向に光を
透過させたときの干渉縞を示す写真である。
【図7】図6に示す棒状合成石英ガラスインゴットの長
軸方向に対して、垂直な方向に光を透過させたときのフ
ィゾー干渉計による干渉縞を示す写真である。
【図8】本発明の一実施例において使用される棒状合成
石英ガラスインゴットについての、歪み検査器による、
該棒状合成石英ガラスインゴットの長軸方向に光を透過
させたときに現れる脈理を示す写真である。
【図9】図8に示す棒状合成石英ガラスインゴットの長
軸方向に対して、垂直な方向に光を透過させたときに現
れる脈理を示す写真である。
【図10】本発明の一実施例において、成形工程で中間
的に製造されるボール状の合成石英ガラスについての、
歪み検査器による、該ボール状の合成石英ガラスの両端
面を結ぶ方向に光を透過させたときに現れる脈理を示す
写真である。
【図11】図10に示すボール状の合成石英ガラスにつ
いて、前記両端面を結ぶ方向に対して垂直な方向に光を
透過させたときに現れる脈理を示す写真である。
【図12】本発明の一実施例における製品の合成石英ガ
ラス棒についての、フィゾー干渉計による、該合成石英
ガラス棒の長軸方向に光を透過させたときの干渉縞を示
す写真である。
【図13】図12に示す合成石英ガラス棒の長軸方向に
対して、垂直な方向に光を透過させたときのフィゾー干
渉計による干渉縞を示す写真である。
【図14】本発明の一実施例における製品の合成石英ガ
ラス棒についての、歪み検査器による、該合成石英ガラ
ス棒の長軸方向に光を透過させたときに現れる脈理を示
す写真である。
【図15】図14に示す石英ガラス棒の長軸方向に対し
て、垂直な方向に光を透過させたときに現れる脈理を示
す写真である。
【図16】本発明の一実施例における製品の合成石英ガ
ラス円盤のサンプル及び比較例において製造された合成
石英ガラス成形体のサンプルについて透過率計で測定し
た、照射紫外線の見掛け透過率を、本発明の実施例のサ
ンプルについては実線で示し、比較例のサンプルについ
ては一点鎖線で示す紫外線の見掛け透過率測定曲線の比
較図である。
【符号の説明】
1 合成石英ガラス棒 2、16 脈理 3 石英ガラス加工旋盤 4 石英ガラス加工旋盤の固定側チャック 5 石英ガラス加工旋盤の移動側チャック 6 ガスバーナー 7、8 合成石英ガラス棒の両端 9、10 石英ガラス棒製の支持棒 11 バーナーの燃焼炎 12 溶融帯域 13 境界領域 14 バーナの移動方向 15 回転軸、第一の軸 17 ボール状の合成石英ガラス 18 ボール状の合成石英ガラスのボール状側面 19、20 二つの切断面 21、22 ボール状の合成石英ガラスのボール状の側
面の対向する箇所 23 第二の軸 24 合成石英ガラス棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須釜 明彦 福島県郡山市田村町金屋字川久保88 信 越石英株式会社郡山工場内 (72)発明者 片岡 正篤 福井県武生市北府2−13−60 信越石英 株式会社武生工場内 (72)発明者 ウォルフガング イングリッシュ ドイツ連邦共和国 65779 ケエルクハ イムヘルダリンシュトラーセ 54 (56)参考文献 独国特許出願公開4204406(DE,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03B 20/00

Claims (27)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側に端面を有し、該端面間に、少なく
    とも一部において、前記端面の輪郭より外方に突き出
    球状の側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性
    に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均
    質性が低いことを特徴とする高純度の合成石英ガラス塊
    状成形体。
  2. 【請求項2】 側面が空中において非接触に形成された
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の高純度の
    合成石英ガラス塊状成形体。
  3. 【請求項3】 両側に端面を有し、該両端面を結ぶ方向
    の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直な
    方向の光学的均質性が低い棒状合成石英ガラスを、その
    長手方向両端に支持部を設定し、該支持部を結ぶ軸を中
    心に回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加熱し
    て、溶融帯域を形成し、前記軸の方向に加圧することに
    より、該棒状合成石英ガラスの溶融帯域を変形させて、
    塊状合成石英ガラスを形成する成形工程と、前記成形工
    程で形成された塊状合成石英ガラスの両端支持部を切り
    離して、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一
    部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有
    し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端
    面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度
    の合成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程と
    を有することを特徴とする高純度の合成石英ガラス塊状
    成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 棒状合成石英ガラスの長手方向両端部に
    支持部材を固定し、この支持部材を回転させながら、該
    棒状合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラス
    の一部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材を介して該
    溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を
    生じさせ、該溶融帯域の境界領域を棒状合成石英ガラス
    の回転軸に沿って移動させて、前記棒状合成石英ガラス
    の回転軸に垂直な面内の均質性を、回転軸に平行な面内
    の均質性より高くする均質化工程と、前記均質化工程を
    経て、長手方向に支持部材が固定され、一部分に溶融帯
    域が形成されて回転する棒状合成石英ガラスを、前記支
    持部材を介して前記回転軸方向に加圧することにより、
    棒状合成石英ガラスの溶融帯域を変形させて、塊状合成
    石英ガラスを形成する成形工程と、前記成形工程で形成
    された塊状合成石英ガラスを支持部材より切り離して、
    両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一部が前記
    端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有し、両端
    面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ
    方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度の合成石
    英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程とを有する
    ことを特徴とする高純度の合成石英ガラス塊状成形体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 棒状合成石英ガラスの断面形状が円形で
    あることを特徴とする請求項又はに記載の高純度の
    合成石英ガラス塊状成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 高純度の合成石英ガラス塊状成形体が球
    状を形成していることを特徴とする請求項3、4又は
    に記載の高純度の合成石英ガラス塊状成形体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 均質化工程において、長手方向両端部に
    支持部材が固定されている棒状合成石英ガラスについ
    て、前記支持部材を回転させながら、該棒状合成石英ガ
    ラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融
    帯域を形成し、前記支持部材を介して該溶融帯域に外力
    を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じさせ、該溶
    融帯域の境界領域を該棒状合成石英ガラスの回転軸に沿
    って移動させる工程を1回以上繰り返すことを特徴とす
    る請求項乃至の何れか一項に記載の高純度の合成石
    英ガラス塊状成形体の製造方法。
  8. 【請求項8】 均質化工程において、溶融帯域内の境界
    領域を形成する外力が、一部分に溶融帯域が形成されて
    いる棒状合成石英ガラスに固定されている一方の支持部
    材に対し、他方の支持部材を相対的に回転させることに
    より与えられることを特徴とする請求項乃至の何れ
    か一項に記載の高純度の合成石英ガラス塊状成形体の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 均質化工程において、溶融帯域内の境界
    領域を形成する外力が、一部分に溶融帯域が形成されて
    いる棒状合成石英ガラスに固定されている一方の支持部
    材に対し、他方の支持部材を相対的に回転させながら、
    該棒状合成石英ガラスに固定されている一方又は双方の
    支持部材に加圧又は引張り力を与えて、該棒状合成石英
    ガラスに固定されている一方の支持部材に対し他方の支
    持部材を、該棒状合成石英ガラスの回転軸方向に相対的
    に往復運動させることにより与えられることを特徴とす
    る請求項乃至の何れか一項に記載の高純度の合成石
    英ガラス塊状成形体の製造方法。
  10. 【請求項10】 成形工程において、一部分に溶融帯域
    が形成されて、長手方向両端に固定されている支持部材
    の互いに異なる回転数により回転されている均質化工程
    を経た棒状合成石英ガラスを、前記両支持部材間の間隔
    が狭まる方向に支持部材を移動させると共に溶融帯域を
    移動させて、前記棒状合成石英ガラスの回転軸方向に加
    圧することにより、棒状合成石英ガラスの溶融帯域を変
    形させて、側面が球状の成形体に形成することを特徴と
    する請求項乃至の何れか一項に記載の高純度の合成
    石英ガラス塊状成形体の製造方法。
  11. 【請求項11】 両側に端面を有し、該端面間に、少な
    くとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の
    側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、
    前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低
    い高純度の合成石英ガラス塊状成形体の側面の両側部の
    対向する箇所に支持部材を対向して固定する支持部材の
    取付け工程と、該支持部材の回転によって回転する前記
    合成石英ガラス塊状成形体を加熱して、前記合成石英ガ
    ラス塊状成形体に溶融帯域を形成し、前記支持部材の少
    なくとも一方を支持部材の回転軸方向外方に引くことに
    よって、前記合成石英ガラス塊状成形体の溶融帯域を延
    伸して、棒状合成石英ガラスを形成する成形工程と、該
    成形工程で形成された棒状合成石英ガラスを支持部材を
    回転させることにより回転させながら、該棒状合成石英
    ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶
    融帯域を形成し、前記支持部材を介して該溶融帯域に外
    力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を生じさせ、該
    溶融帯域の境界領域を棒状合成石英ガラスの回転軸に沿
    って移動させて、三方向に均質な合成石英ガラス棒状成
    形体を形成する均質化工程とを有することを特徴とする
    高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造方法。
  12. 【請求項12】 均質化工程が、成形工程で形成され、
    長手方向両端部に支持部材が固定されている棒状合成石
    英ガラスについて、支持部材を回転させながら、該棒状
    の合成石英ガラスを加熱して、該棒状の合成石英ガラス
    の一部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材を介して該
    溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を
    生じさせ、該溶融帯域の境界領域を棒状の合成石英ガラ
    スの回転軸に沿って移動させる工程を複数回繰り返し
    て、三方向に均質な合成石英ガラス棒状成形体を形成す
    る工程であることを特徴とする請求項1に記載の高均
    質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造方法。
  13. 【請求項13】 両側に端面を有し、該両端面を結ぶ方
    向の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直
    な方向の光学的均質性が低い棒状合成石英ガラスを、そ
    の長手方向両端に支持部を設定し、該支持部を結ぶ方向
    の第一の軸を中心に回転させながら、該棒状合成石英ガ
    ラスを加熱して、溶融帯域が形成し、前記第一の軸方向
    に加圧することにより、該棒状合成石英ガラスの溶融帯
    域を変形させて、塊状合成石英ガラスを形成する第一の
    成形工程と、前記第一の成形工程で形成された塊状合成
    石英ガラスの支持部を切り離して、切り離しの端面を形
    成し、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一部
    が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有
    し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端
    面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度
    の合成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程
    と、この切り離し工程で形成された前記合成石英ガラス
    塊状成形体の側面の両側部に支持部を対向して設定する
    支持部設定工程と、該合成石英ガラス塊状成形体を両支
    持部を結ぶ方向の第二の軸を中心に回転させ、且つ、合
    成石英ガラス塊状成形体を加熱して溶融帯域を形成し、
    前記支持部設定工程で設定された支持部の少なくとも一
    方を第二の軸方向外方に引くことによって、合成石英ガ
    ラス塊状成形体を棒状に延伸して、棒状合成石英ガラス
    を形成する第二の成形工程と、該第二の成形工程で形成
    された棒状合成石英ガラスを、その両支持部を結ぶ軸方
    向の第二の軸を中心に回転させながら、該棒状合成石英
    ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶
    融帯域を形成し、該溶融帯域に外力を加えて、前記溶融
    帯域内に境界領域を生じさせ、該境界領域を該棒状合成
    石英ガラスの第二の軸に沿って移動させて、三方向に均
    質な合成石英ガラス棒状成形体を形成する均質化工程と
    を有することを特徴とする高均質な光学用合成石英ガラ
    ス棒状成形体の製造方法。
  14. 【請求項14】 棒状合成石英ガラスを、その長手方向
    両端に支持部を設定し、該支持部を結ぶ方向の第一の軸
    を中心に回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加熱
    して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形成
    し、前記溶融帯域に外力を加えて、該棒状合成石英ガラ
    スの溶融帯域内に境界領域を生じさせ、該溶融帯域の境
    界領域を前記第一の軸に沿って移動させて、前記棒状合
    成石英ガラスの第一の軸に垂直な面内の均質性を前記第
    一の軸に平行な面内の均質性に比して高くする第一の均
    質化工程と、前記第一の軸を中心に回転させながら加熱
    することにより溶融帯域が形成されている前記第一の均
    質化工程を経た棒状合成石英ガラスを、前記第一の軸方
    向に加圧することにより、該棒状合成石英ガラスの溶融
    帯域を変形させて、塊状合成石英ガラスを形成する第一
    の成形工程と、前記第一の成形工程で形成された塊状合
    成石英ガラスの支持部を切り離して、切り離しの端面を
    形成し、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一
    部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有
    し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端
    面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度
    の合成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程
    と、この切り離し工程で形成された前記合成石英ガラス
    塊状成形体の側面の両側部に支持部を対向して設定する
    支持部設定工程と、該合成石英ガラス塊状成形体を両支
    持部を結ぶ方向の第二の軸を中心に回転させ、且つ、合
    成石英ガラス塊状成形体を加熱して溶融帯域を形成し、
    前記支持部設定工程で設定された支持部の少なくとも一
    方を第二の軸方向外方に引くことによって、合成石英ガ
    ラス塊状成形体を棒状に延伸して、棒状合成石英ガラス
    を形成する第二の成形工程と、該第二の成形工程で形成
    された棒状合成石英ガラスを、その両支持部を結ぶ軸方
    向の第二の軸を中心に回転させながら、該棒状合成石英
    ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶
    融帯域を形成し、該溶融帯域に外力を加えて、前記溶融
    帯域内に境界領域を生じさせ、該境界領域を該棒状合成
    石英ガラスの第二の軸に沿って移動させて、三方向に均
    質な合成石英ガラス棒状成形体を形成する第二の均質化
    工程とを有することを特徴とする高均質な光学用合成石
    英ガラス棒状成形体の製造方法。
  15. 【請求項15】 均質化工程において、溶融帯域内に境
    界領域を形成する外力が、一部分に溶融帯域が形成され
    ている棒状合成石英ガラスの一方の支持部に対し、他方
    の支持部を相対的に回転させることにより与えられるも
    のであることを特徴とする請求項1又は1に記載の
    高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造方法。
  16. 【請求項16】 均質化工程において、溶融帯域内の境
    界領域を形成する外力が、一部分に溶融帯域が形成され
    ている棒状合成石英ガラスの一方の支持部に対し、他方
    の支持部を相対的に回転させながら、該棒状合成石英ガ
    ラスの一方の支持部に対し他方の支持部を該棒状合成石
    英ガラスの回転軸方向に相対的に往復運動させることに
    より与えられるものであることを特徴とする請求項請求
    項1は14に記載の高均質な光学用合成石英ガラス
    棒状成形体の製造方法。
  17. 【請求項17】 均質化工程において、長手方向両端に
    支持部が設定されている棒状合成石英ガラスについて、
    該支持部を回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加
    熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形
    成し、前記溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に
    境界領域を生じさせ、該境界領域を棒状合成石英ガラス
    の回転中心の軸に沿って移動させる工程を複数回繰り返
    すことを特徴とする請求項1乃至1の何れか一項に
    記載の高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 均質化工程において、棒状合成石英ガ
    ラスの外径が、40mm乃至150mmであることを特
    徴とする請求項1乃至1の何れか一項に記載の高均
    質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造方法。
  19. 【請求項19】 均質化工程において、棒状合成石英ガ
    ラスの均質化を行う前に、棒状合成石英ガラスの長手方
    向の両端の支持部を回転させながら、該棒状合成石英ガ
    ラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融
    帯域を形成し、該棒状合成石英ガラスを、その両端の支
    持部の回転数を相違させて回転させながら、加圧及び引
    張りを繰り返して、制御された外径の棒状合成石英ガラ
    スに成形することを特徴とする請求項1乃至1の何
    れか一項に記載の高均質な光学用合成石英ガラス棒状成
    形体の製造方法。
  20. 【請求項20】 第一の成形工程において、長手方向両
    端に支持部材が固定され、一部分に溶融帯域が形成され
    て、該支持部材間に回転差を生じるように該支持部材を
    回転させることによって回転する前記第一の均質化工程
    を経た棒状合成石英ガラスを、回転軸方向に加圧するこ
    とにより、該棒状合成石英ガラスの溶融帯域を変形させ
    て、塊状合成石英ガラスを形成することを特徴とする請
    求項1乃至19の何れか一項に記載の高均質な光学用
    合成石英ガラス棒状成形体の製造方法。
  21. 【請求項21】 第二の成形工程において、加熱されて
    溶融帯域が形成されている石英ガラス塊状成形体の側面
    の両側部に取り付けられた支持部材を、同期回転させな
    がら、回転軸方向に互いに離れる方向に移動させること
    により溶融帯域を引張って、合成石英ガラス塊状成形体
    を棒状に引き延ばし、次いで、この棒状合成石英ガラス
    の一部分を加熱軟化させて溶融帯域とし、両端の支持部
    材を、回転数を互いに違えて回転させて、溶融帯域を捩
    りながら棒状合成石英ガラスの全体に亙って移動させ
    て、均一な外径を有する棒状合成石英ガラスとすること
    を特徴とする、請求項1乃至2の何れか一項に記載
    の高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 第二の成形工程において、一部に溶融
    帯域が形成されている塊状合成石英ガラス成形体から棒
    状合成石英ガラスの回転軸方向の延伸を、形成される棒
    状合成石英ガラスの外径を計測しながら、該棒状合成石
    英ガラスの延伸速度を制御して行うことを特徴とする請
    求項1乃至2の何れか一項に記載の高均質な光学用
    合成石英ガラス棒状成形体の製造方法。
  23. 【請求項23】 合成石英ガラス塊状成形体の形状が球
    状であることを特徴とする請求項1乃至2の何れか
    一項に記載の高均質な光学用合成石英ガラス棒状成形体
    の製造方法。
  24. 【請求項24】 高均質な光学用合成石英ガラス棒状成
    形体の断面形状が円形であることを特徴とする請求項1
    乃至2の何れか一項に記載の高均質な光学用合成石
    英ガラス棒状成形体の製造方法。
  25. 【請求項25】 両側に端面を有し、該端面間に、少な
    くとも一部が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の
    側面を有し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、
    前記両端面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低
    い高純度の合成石英ガラス塊状成形体の側面の両側部の
    対向する箇所に支持部を設定する工程と、前記支持部の
    夫々に、前記両支持部を結ぶ軸を回転軸とする回転運動
    を与えて、前記合成石英ガラス塊状成形体を回転させな
    がら、前記合成石英ガラス塊状成形体を加熱して、前記
    合成石英ガラス塊状成形体に溶融帯域を形成し、前記支
    持部の少なくとも一方の支持部を回転軸方向外方に引く
    ことによって、前記合成石英ガラス塊状成形体の溶融帯
    域を延伸して、棒状合成石英ガラスを形成する成形工程
    と、該成形工程で形成された棒状合成石英ガラスを、そ
    の両支持部を結ぶ軸方向を中心に回転させながら、該棒
    状合成石英ガラスを加熱して、該棒状合成石英ガラスの
    一部分に溶融帯域を形成し、前記支持部材を介して該溶
    融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を生
    じさせ、該溶融帯域の境界領域を棒状合成石英ガラスの
    回転軸に沿って移動させて、三方向に均質な合成石英ガ
    ラス棒状成形体を形成する均質化工程と、前記三方向に
    均質な合成石英ガラス棒状成形体を型中で加熱成形し、
    次いでこの成形物を加熱及び徐冷して、三方向に均質で
    歪みの無い光学用合成石英ガラス成形体を製造する最終
    成形工程を備えることを特徴とする高均質な光学用合成
    石英ガラス成形体の製造方法。
  26. 【請求項26】 両側に端面を有し、該両端面を結ぶ方
    向の光学的均質性に対し、前記両端面を結ぶ方向に垂直
    な方向の光学的均質性が低い棒状合成石英ガラスを、そ
    の長手方向両端に支持部を設定し、該支持部を結ぶ方向
    の第一の軸を中心に回転させながら、該棒状合成石英ガ
    ラスを加熱して、溶融帯域を形成し、前記第一の軸方向
    に加圧することにより、該棒状合成石英ガラスの溶融帯
    域を変形させて、塊状合成石英ガラスを形成する第一の
    成形工程と、前記第一の成形工程で形成された塊状合成
    石英ガラスの支持部を切り離して、切り離しの端面を形
    成し、両側に端面を有し、該端面間に、少なくとも一部
    が前記端面の輪郭より外方に突き出る形状の側面を有
    し、両端面を結ぶ方向の光学的均質性に対し、前記両端
    面を結ぶ方向に垂直な方向の光学的均質性が低い高純度
    の合成石英ガラス塊状成形体を形成する切り離し工程
    と、この切り離し工程で形成された前記合成石英ガラス
    塊状成形体の側面の両側部に支持部を対向して設定する
    支持部設定工程と、該合成石英ガラス塊状成形体を、前
    記支持部設定工程で設定された両支持部を結ぶ方向の第
    二の軸を中心に回転させ、且つ、合成石英ガラス塊状成
    形体を加熱して溶融帯域を形成し、前記支持部設定工程
    で設定された支持部の少なくとも一方を第二の軸方向外
    方に引くことによって、合成石英ガラス塊状成形体を棒
    状に延伸して、棒状合成石英ガラスを形成する第二の成
    形工程と、該第二の成形工程で形成された棒状合成石英
    ガラスを、その両支持部を結ぶ軸方向の第二の軸を中心
    に回転させながら、該棒状合成石英ガラスを加熱して、
    該棒状合成石英ガラスの一部分に溶融帯域を形成し、該
    溶融帯域に外力を加えて、前記溶融帯域内に境界領域を
    生じさせ、該境界領域を該棒状合成石英ガラスの第二の
    軸に沿って移動させて、三方向に均質な合成石英ガラス
    棒状成形体を形成する均質化工程と前記三方向に均質な
    合成石英ガラス棒状成形体を型中で加熱成形し、次いで
    この成形物を加熱及び徐冷して、三方向に均質で歪みの
    無い光学用合成石英ガラス成形体を製造する最終成形工
    程を備えることを特徴とする高均質な光学用合成石英ガ
    ラス成形体の製造方法。
  27. 【請求項27】 高均質な光学用合成石英ガラス棒状成
    形体が、紫外線用合成石英ガラス光学部材用の光学用合
    成石英ガラス成形体製造用の素材であることを特徴とす
    る請求項1乃至2の何れか一項に記載の高均質な光
    学用合成石英ガラス成形体の製造方法。
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