JP3194113U - プレス成型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は、ブランクホルダの各コーナ部にトランスファ搬送装置のフィンガを挿入可能な切欠き段溝を有していても、その切欠き段溝に他の補助手段を必要とすることなく、絞り成形したパネル素材のコーナ部が下方に変形せず、フィンガがブランクホルダの切欠き溝内に確実に挿入できるプレス成型装置を提供する。【解決手段】ブランクホルダ4の上面4aの各コーナ部4bに、トランスファ搬送装置のフィンガが挿入可能な切欠き段溝4cを形成すると共に、前記ブランクホルダ4の前記上面4aに、前記切欠き段溝4cの縁に沿って連続した凸部4dを形成し、且つ、その凸部4dと対向する前記ダイス2の下面2aに、そのコーナ部2cを凹ませて前記凸部4dと嵌合する凹段部2bを形成したことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本考案は、自動車車体部品等のプレス素材をプレスで絞り成型するプレス成型装置に関にする。
従来、自動車車体部品等、例えばルーフパネル、サイドボディパネル、ドアーパネル等は、通常トランスファプレスを使用した多段工程を経て成形品として製造されている。
このトランスファプレスには複数のプレス成型装置が配列されており、プレス素材(ブランク)をトランスファ搬送装置によって順次プレス成型装置に搬送して絞り加工される。
このプレス成型装置は、概略、上部のダイスと、このダイスと対向する下部のポンチと、このポンチの外周に設け嵌合するブランクホルダとからなり、しかも、通常このブランクホルダの各コーナ部にはトランスファ搬送装置のフィンガを挿入可能な受容空間部(切欠き段溝)が形成されている。
この切欠き段溝にフィンガを挿入することにより、プレス成型装置で絞り成形したプレス素材の各コーナ部を下からフィンガで保持し、トランスファ搬送装置で次のプレス工程に搬送している。
このトランスファプレスには複数のプレス成型装置が配列されており、プレス素材(ブランク)をトランスファ搬送装置によって順次プレス成型装置に搬送して絞り加工される。
このプレス成型装置は、概略、上部のダイスと、このダイスと対向する下部のポンチと、このポンチの外周に設け嵌合するブランクホルダとからなり、しかも、通常このブランクホルダの各コーナ部にはトランスファ搬送装置のフィンガを挿入可能な受容空間部(切欠き段溝)が形成されている。
この切欠き段溝にフィンガを挿入することにより、プレス成型装置で絞り成形したプレス素材の各コーナ部を下からフィンガで保持し、トランスファ搬送装置で次のプレス工程に搬送している。
また、プレス成型装置としては、特許文献1〜4のものが開示されている。
先ず、特許文献1(特開H11−226660号公報)では、素材を押圧保持するブランクホルダ型及び対向型と、素材を成形するポンチ型とを備えたプレス成型機において、ブランクホルダ型のコーナ部のコーナ点とポンチプロファイルのコーナ点とを結ぶ直線に直交し、且つ、ブランクホルダ型のコーナ部に隣接する両直線部まで延びる断面クランク状の段部を設けるとともに、対向型にブランクホルダ型の段部と嵌合する断面クランク状の段部を設けたプレス成型装置が開示されている。
これにより、プレス成型品のコーナ部に発生するしわを抑制し、材料コストを抑えながら製品の品質を向上させるというものである。
先ず、特許文献1(特開H11−226660号公報)では、素材を押圧保持するブランクホルダ型及び対向型と、素材を成形するポンチ型とを備えたプレス成型機において、ブランクホルダ型のコーナ部のコーナ点とポンチプロファイルのコーナ点とを結ぶ直線に直交し、且つ、ブランクホルダ型のコーナ部に隣接する両直線部まで延びる断面クランク状の段部を設けるとともに、対向型にブランクホルダ型の段部と嵌合する断面クランク状の段部を設けたプレス成型装置が開示されている。
これにより、プレス成型品のコーナ部に発生するしわを抑制し、材料コストを抑えながら製品の品質を向上させるというものである。
また、特許文献2(特開2000−42645号公報)では、パネル素材を押圧保持するブランクホルダ型およびダイス型と、パネル素材を成形するポンチ型とを備えたプレス成型機において、パネル素材の搬送時にフィンガの支持部となる付近を成形するブランクホルダ型のコーナ部の箇所に凸部または凹部を設けるとともに、ダイス型の箇所にブランクホルダ型の凸部または凹部と嵌合する凹部または凸部を設けるプレス成型装置が開示されている。
これにより、パネル支持部の剛性を向上させ、製品の品質向上を図るというものである。
これにより、パネル支持部の剛性を向上させ、製品の品質向上を図るというものである。
また、特許文献3(特開2004−66337号公報)では、ブランクホルダのワークの搬送時に、フィンガの支持部となるコーナ部付近を形成するホルダ部のコーナ部に凹部を形成すると共に、この凹部の底部をダイの移動方向に沿って貫通するカウンタパンチ挿入孔を穿設し、ダイの上死点位置から下死点位置への移動に伴ってカウンタパンチ挿通孔から先端が突出し、かつダイが下死点位置でワークのコーナ部の付近をダイのホルダ部分に押圧して毛性するカウンタパンチを備えるプレス成型装置が開示されている。
これにより、高品質のプレス製品が得られ、安定したプレス成型が得られる。
これにより、高品質のプレス製品が得られ、安定したプレス成型が得られる。
また、特許文献4(特開H02−241623号公報)では、ワーク搬送用のトランスファ機構を有するシングルアクションタイプのプレス機械により駆動されて、トランスファ機構のトランスファバーにより搬送されてきたブランク材を、ポンチとブランクホルダとからなる下型と上型との協働により絞り成形するプレス成型機において、ブランクホルダの外周に、上型上昇時にはトランスファバーを受容するための受容空間部を形成する一方で、上型が下降現位置に達した時にはブランクホルダとともにブランク材の周縁部を加圧拘束する補助ポンチをポンチと一体に設けたプレス成型装置が開示されている。
これにより、成形が完了した時点では、成形途中で受容空間部に対応する部分で生じた曲折部が平板状に強制されトランスファバーがワークを把持し損なうことがないというものである。
これにより、成形が完了した時点では、成形途中で受容空間部に対応する部分で生じた曲折部が平板状に強制されトランスファバーがワークを把持し損なうことがないというものである。
しかしながら、従来の如く、ブランクホルダの各コーナ部にトランスファ搬送装置のフィンガを挿入可能な切欠き段溝があると、ブランクホルダとダイスとでプレス素材の周縁部を加圧拘束する際に、切欠き段溝に位置するプレス素材のコーナ部では、プレス素材の下方が空間であるため加圧拘束力が作用せず、加圧拘束が出来ない状態を呈することになる。
このため、プレス絞り成形が進むにつれプレス素材がダイスの内部に引き込まれるのに従って、プレス素材のコーナ部先端側が下方に曲折する現象を伴う。
このように、プレス素材のコーナ部先端側が下方に曲折し、切欠き段溝内に垂れ下がると、トランスファ搬送装置のフィンガを切欠き段溝に挿入する際に、フィンガが下方に曲折したプレス素材のコーナ部先端側に当接する虞が大きくなり、フィンガがプレス素材を下から安定保持できないという問題点を有していた。
これを解消するために、プレス素材のコーナ部先端が下方に垂れ下がった分、切欠き段溝を深くするとブランクホルダの強度が低下し、プレス成形の安定性に欠ける虞れが生じる。
また、切欠き段溝を深くした分ブランクホルダの厚みを増加させると、その分材料費が嵩むことになる等の問題を有していた。
このため、プレス絞り成形が進むにつれプレス素材がダイスの内部に引き込まれるのに従って、プレス素材のコーナ部先端側が下方に曲折する現象を伴う。
このように、プレス素材のコーナ部先端側が下方に曲折し、切欠き段溝内に垂れ下がると、トランスファ搬送装置のフィンガを切欠き段溝に挿入する際に、フィンガが下方に曲折したプレス素材のコーナ部先端側に当接する虞が大きくなり、フィンガがプレス素材を下から安定保持できないという問題点を有していた。
これを解消するために、プレス素材のコーナ部先端が下方に垂れ下がった分、切欠き段溝を深くするとブランクホルダの強度が低下し、プレス成形の安定性に欠ける虞れが生じる。
また、切欠き段溝を深くした分ブランクホルダの厚みを増加させると、その分材料費が嵩むことになる等の問題を有していた。
他方、上記特許文献1及び2のプレス成型装置においては、プレス素材のコーナ部に凹凸を形成することによって、プレス成型品のコーナ部に発生するしわを抑制し、材料コストを抑えながら製品の品質やパネル支持部の剛性を向上させることを目的としたものであるから、これらのプレス成型装置における各ブランクホルダ型は、トランスファ搬送装置のフィンガを挿入可能な切欠き段溝が形成されていない状態のものである。
この状態のブランクホルダ型を使用した場合、先ずブランクホルダ型とダイス型とでプレス素材のコーナ部を加圧拘束し、ダイス型とポンチ型とで絞り成形を行うと、プレス素材のコーナ部では、ブランクホルダ型の段部を有するコーナ部の上面で、プレス素材のコーナ部下面が保持されているので、プレス素材コーナ部の下面全体には成型時に加圧拘束力が作用し、プレス素材のコーナ部が下方に変形し垂れ下がることもない。
しかしながら、ブランクホルダ型のコーナ部にフィンガを挿入可能な前記切欠き段溝が形成されていないため、プレス素材をフィンガで直接搬送できず、ブランクホルダ型に設けたリフター装置で一旦プレス素材を持ち上げ、その隙間にフィンガを挿入することになる。その際に位置のズレやプレス成型装置の構成全体が複雑さを伴うと共に、リフター装置の使用は、搬送スピードの高速化に対応できず、また摺動部のかじりによる金属粉が発生し、それがプレス素材に付着して製品不良を招く問題点を有していた。
この状態のブランクホルダ型を使用した場合、先ずブランクホルダ型とダイス型とでプレス素材のコーナ部を加圧拘束し、ダイス型とポンチ型とで絞り成形を行うと、プレス素材のコーナ部では、ブランクホルダ型の段部を有するコーナ部の上面で、プレス素材のコーナ部下面が保持されているので、プレス素材コーナ部の下面全体には成型時に加圧拘束力が作用し、プレス素材のコーナ部が下方に変形し垂れ下がることもない。
しかしながら、ブランクホルダ型のコーナ部にフィンガを挿入可能な前記切欠き段溝が形成されていないため、プレス素材をフィンガで直接搬送できず、ブランクホルダ型に設けたリフター装置で一旦プレス素材を持ち上げ、その隙間にフィンガを挿入することになる。その際に位置のズレやプレス成型装置の構成全体が複雑さを伴うと共に、リフター装置の使用は、搬送スピードの高速化に対応できず、また摺動部のかじりによる金属粉が発生し、それがプレス素材に付着して製品不良を招く問題点を有していた。
また、上記特許文献3のプレス成型装置においては、ブランクホルダのワークの搬送時にフィンガの支持部となるコーナ部付近を形成するホルダ部のコーナ部に、前記切欠き段溝に相当する凹部を形成し、同様に特許文献4のプレス成型装置においても、ブランクホルダの外側に前記切欠き段溝に相当する受容空間部を形成している。
これら特許文献3、4のプレス成型装置でプレス素材を成形すると、プレス素材のコーナ部は前記のように下方に垂れ下がるため、プレス素材の下方を押圧するカウンタパンチや補助ポンチを設け、プレス素材のコーナ部の変形を防止しているが、これらカウンタパンチや補助ポンチを設けると、プレス成型装置が複雑になり、製造上の手間とコストが嵩むと共に、故障の発生ともなる等の問題点を有していた。
これら特許文献3、4のプレス成型装置でプレス素材を成形すると、プレス素材のコーナ部は前記のように下方に垂れ下がるため、プレス素材の下方を押圧するカウンタパンチや補助ポンチを設け、プレス素材のコーナ部の変形を防止しているが、これらカウンタパンチや補助ポンチを設けると、プレス成型装置が複雑になり、製造上の手間とコストが嵩むと共に、故障の発生ともなる等の問題点を有していた。
本考案は、ブランクホルダの各コーナ部にトランスファ搬送装置のフィンガを挿入可能な切欠き段溝を有していても、プレス素材を絞り成形する際に、その切欠き段溝に他の補助手段を必要とすることなく、絞り成形したプレス素材のコーナ部が下方に変形せず、トランスファ搬送装置のフィンガがブランクホルダの切欠き段溝内に確実に挿入できるプレス成型装置を提供することを目的する。
本考案の他の目的は、ブランクホルダがシンプルで故障が少なく、プレス成型装置が安価にできると共に、金属粉の発生がないプレス成型装置を提供するにある。
本考案は、上記問題点に鑑み、これを解消するものであり、上部のダイス(2)と、下部のポンチ(3)と、このポンチ(3)と嵌合するブランクホルダ(4)とから少なくとも成るプレス成型装置(1)において、
前記ブランクホルダ(4)の上面(4a)の各コーナ部(4b)に、トランスファ搬送装置のフィンガ(6)が挿入可能な曲折した切欠き段溝(4c)を形成すると共に、前記ブランクホルダ(4)の前記上面(4a)に、前記切欠き段溝(4c)の縁に沿って連続した凸部(4d)を形成し、且つ、その凸部(4d)と対向する前記ダイス(2)の下面(2a)に、コーナ部(2c)を凹ませて前記凸部(4d)と嵌合する凹段部(2b)を形成したことを特徴とする。
前記ブランクホルダ(4)の上面(4a)の各コーナ部(4b)に、トランスファ搬送装置のフィンガ(6)が挿入可能な曲折した切欠き段溝(4c)を形成すると共に、前記ブランクホルダ(4)の前記上面(4a)に、前記切欠き段溝(4c)の縁に沿って連続した凸部(4d)を形成し、且つ、その凸部(4d)と対向する前記ダイス(2)の下面(2a)に、コーナ部(2c)を凹ませて前記凸部(4d)と嵌合する凹段部(2b)を形成したことを特徴とする。
前記切欠き段溝(4c)の形状が、L形状、U形状あるいは湾曲状に形成するのがよい。
前記凸部(4d)が、少なくとも前記切欠き段溝(4c)側の上端角部(4e)を、丸く形成するのがよい。
本考案では、前記ブランクホルダ(4)のコーナ部(4b)に切欠き段溝(4c)を形成し、前記ブランクホルダ(4)の上面(4a)に、前記切欠き段溝(4c)の縁に沿って連続した凸部(4d)を形成し、その凸部(4d)と対向する前記ダイス(2)の下面(2a)に、前記凸部(4d)と嵌合する凹段部(2b)を形成したことにより、前記ブランクホルダ(4)のコーナ部(4b)に切欠き段溝(4c)を有していても、成形したプレス素材(5)のコーナ部(5a)には、前記凸部(4d)と前記凹段部(2b)によってL形状、U形状、湾曲状等の曲折した段部(5b)が形成され、その曲折した段部(5b)の剛性によって、成形されたプレス素材(5)のコーナ部(5a)先端側が下方に曲折するのを防止できる。
従って、本考案のプレス成型装置(1)では、前記ブランクホルダ(4)のコーナ部(4b)に切欠き段溝(4c)を形成しても、従来のようにプレス素材(5)の下方を押し圧するカウンタパンチや補助ポンチを設けてパネル素材(5)のコーナ部の変形を防止するような補助装置が全く必要なく、プレス成型装置(1)がシンプル化し、製造上のコストが安価となり、故障も少ない利点を有する。
従って、本考案のプレス成型装置(1)では、前記ブランクホルダ(4)のコーナ部(4b)に切欠き段溝(4c)を形成しても、従来のようにプレス素材(5)の下方を押し圧するカウンタパンチや補助ポンチを設けてパネル素材(5)のコーナ部の変形を防止するような補助装置が全く必要なく、プレス成型装置(1)がシンプル化し、製造上のコストが安価となり、故障も少ない利点を有する。
また、成形されたプレス素材(5)のコーナ部(5a)先端側が下方に曲折しないか、あるいは多少曲折しても成形されたコーナ部(5a)全体が上方に突出し浮き上がった状態を呈しているので、その浮き上がった分コーナ部(5a)先端側が下方に曲折しても許容範囲であるため、切欠き段溝(4c)の底部とプレス素材(5)のコーナ部(5a)との間に、フィンガ(6)の挿入スペースが確保され、これにより、この挿入スペースにフィンガ(6)の挿入が確実にでき、成形後のプレス素材(5)の搬送を円滑に行うことが出来ると共に成形したプレス素材(5)のコーナ部(5a)の剛性により、搬送中におけるプレス素材(5)の変形や脱落等が防止できる。
以下、本考案の実施形態につき、図を基に説明する。図1に示すように、(1)は、自動車車体部品等のプレス絞り成形品を加工するプレス成型装置である。
このプレス成型装置(1)は、基本的に四角形状で、上部のダイス(2)と、下部のポンチ(3)と、このポンチ(2)の外周と嵌合するブランクホルダ(4)とから少なくとも成る。
このプレス成型装置(1)でプレス素材(5)を絞り成形する概略を説明すると、先ず、プレス素材(5)をブランクホルダ(4)及び上ポンチ(3)にセットし、次いで、ダイス(2)を降下させプレス素材(5)の外周をブランクホルダ(4)及び対向するダイス(2)とで加圧拘束した状態で、更にダイス(2)をブランクホルダ(4)と共に降下させると、プレス素材(5)がダイス(2)とポンチ(2)とで押圧されてプレス絞り成形品を加工する。
このプレス成型装置(1)は、基本的に四角形状で、上部のダイス(2)と、下部のポンチ(3)と、このポンチ(2)の外周と嵌合するブランクホルダ(4)とから少なくとも成る。
このプレス成型装置(1)でプレス素材(5)を絞り成形する概略を説明すると、先ず、プレス素材(5)をブランクホルダ(4)及び上ポンチ(3)にセットし、次いで、ダイス(2)を降下させプレス素材(5)の外周をブランクホルダ(4)及び対向するダイス(2)とで加圧拘束した状態で、更にダイス(2)をブランクホルダ(4)と共に降下させると、プレス素材(5)がダイス(2)とポンチ(2)とで押圧されてプレス絞り成形品を加工する。
また、図4、6に示すように、ブランクホルダ(4)の上面(4a)の各コーナ部(4b)には、所定深さで外方が解放されて曲折した切欠き段溝(4c)を形成し、この切欠き段溝(4c)にトランスファ搬送装置のフィンガ(6)が挿入可能としている。
この際に、切欠き段溝(4c)の深さはトランスファ搬送装置のフィンガ(6)が容易に挿入可能であればよく、但し、余分に深いとブランクホルダ(4)の強度の低下を招くおそれがあり、その分ブランクホルダ(4)を厚くしなければならず、余計な材料費が嵩むので好ましくない。本考案では、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に変形し難いため、切欠き段溝(4c)を各コーナ部(5a)が下方に下がった分を加味して余分に深くする必要がない。
また、図5に示すように、この切欠き段溝(4c)の形状は、ブランクホルダ(4)の上面(4a)から見て曲折しており、特には、図5(a)のL字状、図5(b)のU字状、図5(c)の湾曲状がよく、これはフィンガ(6)の挿入し易さと、後述するプレス素材(5)のコーナ部(5a)に形成する段差部(5b)の形状として好ましいが、これらの形状以外に、上面(4a)から見て曲折した形状で、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に変形し難い形状ならばよい。
尚、図示しないが、ブランクホルダ(4)の上面(4a)とダイス(2)の下面(2a)には、凹凸が互に嵌合する連続的または部分的に形成した絞りビードを有している。
この際に、切欠き段溝(4c)の深さはトランスファ搬送装置のフィンガ(6)が容易に挿入可能であればよく、但し、余分に深いとブランクホルダ(4)の強度の低下を招くおそれがあり、その分ブランクホルダ(4)を厚くしなければならず、余計な材料費が嵩むので好ましくない。本考案では、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に変形し難いため、切欠き段溝(4c)を各コーナ部(5a)が下方に下がった分を加味して余分に深くする必要がない。
また、図5に示すように、この切欠き段溝(4c)の形状は、ブランクホルダ(4)の上面(4a)から見て曲折しており、特には、図5(a)のL字状、図5(b)のU字状、図5(c)の湾曲状がよく、これはフィンガ(6)の挿入し易さと、後述するプレス素材(5)のコーナ部(5a)に形成する段差部(5b)の形状として好ましいが、これらの形状以外に、上面(4a)から見て曲折した形状で、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に変形し難い形状ならばよい。
尚、図示しないが、ブランクホルダ(4)の上面(4a)とダイス(2)の下面(2a)には、凹凸が互に嵌合する連続的または部分的に形成した絞りビードを有している。
更に、ブランクホルダ(4)の上面(4a)には、前記切欠き段溝(4c)の縁に沿って連続的に突出する凸部(4d)を形成している。
この凸部(4d)は、前記切欠き段溝(4c)の曲折した縁に沿って連続的に形成されているので、ブランクホルダ(4)の上面(4a)から見て曲折し、特にはL字状、U字状、湾曲状を呈するものであるが、前記切欠き段溝(4c)の縁形状と同一なものである。
しかも、図6に示すように、この凸部(4d)には、少なくとも前記切欠き段溝(4c)側の上端角部(4e)を丸く形成するのがよく、これをすることにより、加工中にプレス素材(5)が内部に引き込まれても、凸部(4d)によって成形後の成形品に傷がつくのを防止でき不良品の発生がない。
この凸部(4d)は、前記切欠き段溝(4c)の曲折した縁に沿って連続的に形成されているので、ブランクホルダ(4)の上面(4a)から見て曲折し、特にはL字状、U字状、湾曲状を呈するものであるが、前記切欠き段溝(4c)の縁形状と同一なものである。
しかも、図6に示すように、この凸部(4d)には、少なくとも前記切欠き段溝(4c)側の上端角部(4e)を丸く形成するのがよく、これをすることにより、加工中にプレス素材(5)が内部に引き込まれても、凸部(4d)によって成形後の成形品に傷がつくのを防止でき不良品の発生がない。
他方、上部のダイス(2)には、前記ブランクホルダ(4)の凸部(4d)と対向する下面(2a)に、コーナ部(2c)を凹ませて前記凸部(4d)と嵌合する凹段部(2b)を形成し、この凹段部(2b)と凸部(4d)が嵌合するようにしている。
これにより、ダイス(2)の下面(2a)コーナ部(2c)は、凹段部(2b)の深さ分凹ませて形成されている。
また、凹段部(2b)の角部は、丸く面取りするのがよく、成形時にプレス素材(5)が内側に引っ張られる際に、プレス素材(5)に傷が付かず好ましい。
これにより、図2、図7に示すように、プレス素材(5)をブランクホルダ(4)及び
ポンチ(3)にセットし、ダイス(2)を降下させてプレス素材(5)を絞り成形すると、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)付近には、前記ブランクホルダ(4)の凸部(4d)と凹段部(2b)とで、上方に突出するL字状、U字状、湾曲状等の段差部(5b)が形成され、この段差部(5b)の形成により、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)には剛性が付与し、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に垂れ下がることがない。
これにより、ダイス(2)の下面(2a)コーナ部(2c)は、凹段部(2b)の深さ分凹ませて形成されている。
また、凹段部(2b)の角部は、丸く面取りするのがよく、成形時にプレス素材(5)が内側に引っ張られる際に、プレス素材(5)に傷が付かず好ましい。
これにより、図2、図7に示すように、プレス素材(5)をブランクホルダ(4)及び
ポンチ(3)にセットし、ダイス(2)を降下させてプレス素材(5)を絞り成形すると、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)付近には、前記ブランクホルダ(4)の凸部(4d)と凹段部(2b)とで、上方に突出するL字状、U字状、湾曲状等の段差部(5b)が形成され、この段差部(5b)の形成により、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)には剛性が付与し、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に垂れ下がることがない。
また、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)に剛性が付与されるのは、段差部(5b)の形状がL字状、U字状、湾状等に曲折しているため、各コーナ部(5a)の平面に、恰も曲折した補強リブを形成したような状態となり、この各コーナ部(5a)の曲げ強度が補強され高められるからである。
従って、図3の如く、ダイス(2)が上昇して絞り成型したプレス素材(5)をブランクホルダ(4)で持ち上げポンチ(3)から離型した後、絞り成形したプレス素材(5)を次工程に搬送するために、プレス素材(5)をトランスファ搬送装置のフィンガ(6)で保時する際に、ブランクホルダ(4)の切欠き段溝(4c)内に絞り成形したプレス素材(5)のコーナ部(5a)が垂れ下がらず、しかも成形されたコーナ部(5a)全体が凸部(4d)の高さ分上方に変形させているから、フィンガ(6)が切欠き溝(4c)とプレス素材(5)の各コーナ部(5a)との隙間に容易に挿入でき、フィンガ(6)で絞り成形したプレス素材(5)を持ち上げて次工程に搬送するのに支障を来すことがない。
従って、図3の如く、ダイス(2)が上昇して絞り成型したプレス素材(5)をブランクホルダ(4)で持ち上げポンチ(3)から離型した後、絞り成形したプレス素材(5)を次工程に搬送するために、プレス素材(5)をトランスファ搬送装置のフィンガ(6)で保時する際に、ブランクホルダ(4)の切欠き段溝(4c)内に絞り成形したプレス素材(5)のコーナ部(5a)が垂れ下がらず、しかも成形されたコーナ部(5a)全体が凸部(4d)の高さ分上方に変形させているから、フィンガ(6)が切欠き溝(4c)とプレス素材(5)の各コーナ部(5a)との隙間に容易に挿入でき、フィンガ(6)で絞り成形したプレス素材(5)を持ち上げて次工程に搬送するのに支障を来すことがない。
このように、本考案においては、プレス素材(5)の成形時に切欠き段溝(4c)により、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)の下面を受けることなく空間の状態であっても、プレス素材(5)の各コーナ部(5a)に段差部(5b)を形成することで、成形後にプレス素材(5)の各コーナ部(5a)が下方に垂れ下がるのを防止できるように解決した点と、ブランクホルダ(4)には、切欠き段溝(4c)を必要以上に深くすることなく、しかもブランクホルダ(4)のコーナ部(4b)に、プレス素材(5)のコーナ部(5a)下面を受ける垂れ下がり防止用の別装置も必要ないので、ブランクホルダ(4)のシンプル化が図れる点とを同時に満足するものである。
1 プレス成型装置
2 ダイス
2a 下面
2b 凹段部
2c コーナ部
3 ポンチ
4 ブランクホルダ
4a 上面
4b コーナ部
4c 切欠き段溝
4e 上端角部
6 フィンガ
2 ダイス
2a 下面
2b 凹段部
2c コーナ部
3 ポンチ
4 ブランクホルダ
4a 上面
4b コーナ部
4c 切欠き段溝
4e 上端角部
6 フィンガ
Claims (3)
- 上部のダイス(2)と、下部のポンチ(3)と、このポンチ(3)と嵌合するブランクホルダ(4)とから少なくとも成るプレス成型装置(1)において、
前記ブランクホルダ(4)の上面(4a)の各コーナ部(4b)に、トランスファ搬送装置のフィンガ(6)が挿入可能な曲折した切欠き段溝(4c)を形成すると共に、前記ブランクホルダ(4)の前記上面(4a)に、前記切欠き段溝(4c)の縁に沿って連続した凸部(4d)を形成し、且つ、その凸部(4d)と対向する前記ダイス(2)の下面(2a)に、コーナ部(2c)を凹ませて前記凸部(4d)と嵌合する凹段部(2b)を形成したことを特徴とするプレス成型装置。 - 前記切欠き段溝(4c)の形状が、L形状、U形状あるいは湾曲状に形成した請求項1記載のプレス成型装置。
- 前記凸部(4d)が、少なくとも前記切欠き段溝(4c)側の上端角部(4e)を、丸く形成した請求項1又は2記載のプレス成型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014004529U JP3194113U (ja) | 2014-08-26 | 2014-08-26 | プレス成型装置 |
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Family Applications (1)
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