JP3190349B2 - 蓄熱装置 - Google Patents

蓄熱装置

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    • F02N19/10Aiding engine start by thermal means, e.g. using lighted wicks by heating of fluids used in engines by heating of engine coolants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、請求の範囲第1項の前提部分に規定された
種類の蓄熱装置に関する。
自動車のエンジンのような、冷却した状態から始動す
る内燃エンジンの問題は、一般的に知られている。これ
らの問題は、エンジンを始動する前に、たとえば、電気
式エンジンヒーターのような別個の熱源にエンジンを接
続することにより、通常、解消される。エンジン冷却シ
ステムに連通可能な液体を絶縁容器内に貯蔵することに
より、エンジンにより加熱された冷媒の熱含量を利用す
る装置も提案された。しかし、絶え間ない冷媒で作動す
る、いわゆる閉冷却システムを有するより近似的な内燃
エンジンで使用するときには、この装置に特別の条件が
課せられる。
この目的のための装置の1例が、スウェーデン国特許
第444348号明細書に記載されている。この装置は、請求
の範囲第1項の前提部分の本発明が基礎とする技術を表
している。この特許明細書は、エンジンブロックに、冷
却水を循環するための通路が設けられた液冷式内燃エン
ジン用の装置を記載し、この装置は、高温の冷媒を貯蔵
するための断熱貯蔵容器と、冷媒をエンジンブロック内
の通路から断熱貯蔵容器に送出しかつそこからエンジン
ブロック内の通路に戻すことのできる可逆式ボンプとを
有し、貯蔵容器は、往復動可能なプランジャ手段により
2つのチャンバに分割されており、これらのチャンバ
は、エンジンブロックの冷媒通路の入口オリフィスおよ
び出口オリフィスに連通している。この実施の形態の場
合、貯蔵容器の一方のチャンバは、エンジンが動いてい
るときに、冷温冷媒(cold coolant)を収容している。
エンジンが停止したときに、高温冷媒(hot coolant)
が、他方のチャンバ内に送り出される。これにより、プ
ランジャを動かし、冷温冷媒をエンジンブロック内の通
路に導く。エンジンを再始動する前に、ポンプが、今度
は反対方向に作動され、貯蔵された高温冷媒を他方のチ
ャンバからエンジンブロック内の通路に導き、同時に、
冷温冷媒をエンジンブロックから最初に述べたチャンバ
に導く。
この問題解決法はいくつかの欠点を有している。第1
には、一方のチャンバ内の高温冷媒の全てが、可動プラ
ンジャ手段を介して、排出され、かつ、冷温冷媒が、エ
ンジンから貯蔵容器の他方のチャンバ内に連続的に導か
れたときに、すなわち、モータが動いているときに、冷
温冷媒が容器内に貯蔵されると、貯蔵容器は冷やされ
る。したがって、エンジンが停止したときに、エンジン
ブロックから容器に搬送された高温冷媒が、冷温冷媒に
より冷却されたチャンバ内に貯蔵されることになる。こ
れにより、装置の効率が大幅に減少する。第2に、装置
が可逆式ポンプを必要とすることである。
したがって、本発明の目的は、その温度がエンジン運
転中の冷媒の温度に等しい断熱貯蔵容器を有し、かつ、
単動式(single−acting)ポンプだけを必要とする蓄熱
装置を提供することである。換言すれば、本発明の目的
は、エンジンが動いているときに、蓄熱装置を加熱する
ために、高温冷媒を貯蔵装置に流すことのできる蓄熱装
置を提供することである。この点で、通常は導管内に残
っている冷媒をエンジンに搬送して、容器内の全冷媒を
完全に排出することも重要である。
水冷式内燃エンジンに関する従来、公知の蓄熱装置で
これらの新規な目的を達成することは可能でなかった。
しかし、これらの目的は、請求の範囲に規定された特徴
を有する蓄熱装置により、本発明によって達成される。
つぎに、発明を限定しない実施の形態および添付図面
を参照して本発明についてより詳細に説明する。
第1図は、新規な蓄熱装置が取付けられた水冷式内燃
エンジンの概略的な部分の断面図であり、 第2図は、エンジンが動いているときに加熱冷媒が流
れる蓄熱装置の長手方向断面図であり、 第3図は、貯蔵された冷媒がエンジンに搬送される蓄
熱装置の長手方向断面図である。
図面を参照すると、参照符号1は、水冷式内燃エンジ
ンの全体を示し、そのエンジンブロック2は、冷媒ポン
プ3と冷媒循環通路(詳細に示さず)とを備えている。
冷媒は、空冷式熱交換器4、いわゆる、ラジエータも通
過する。
エンジンブロック2内のそれぞれの冷媒通路の一方の
端部は、導管5により、新規な蓄熱装置6に接続されて
いる。蓄熱装置6は、往復動可能なプランジャ手段9に
より、第2チャンバ8′から区画された第1チャンバ8
を有する断熱貯蔵容器7を備えている。第2チャンバ
8′は、ポンプ10に接続されており、このポンプは、他
の導管11により、エンジンブロック2内のそれぞれの冷
媒通路の他方の端部に接続されている。
第2図および第3図から分かるように、図示した実施
の形態の場合、貯蔵容器の入口オリフィスおよび出口オ
リフィスは、容器の一方の端部に配設されており、それ
ぞれのボア13,14を介して、それぞれのスペースまたは
中空部に延びている。これらの中空部またはスペース
は、絶縁閉塞手段17,17′を備えたチャンネル15,16を介
して、貯蔵容器7の第1チャンバ,第2チャンバのそれ
ぞれに連通可能に配置することができる。
チャンネルの一方16は、容器のおよそ中心に配置され
かつほぼその全長を通過するチューブの形態を有してい
る。また、このチューブは往復動可能なプランジャ手段
9のためのガイドを形成している。
閉塞手段17,17′のそれぞれは、バルブコーンの形態
を有し、電磁装置18により、開位置と閉位置との間を同
時に移動可能である。
貯蔵容器7の第1チャンバおよび第2チャンバ8,8′
は、連通接続を介して、互いに連通可能に配置すること
ができる。この連通接続は、プランジャ手段9に配置さ
れかつ貯蔵容器7の端壁に対するプランジャ手段9の位
置に応じて、開位置と閉位置との間で制御される少なく
とも1つの弁手段19を備えている。端壁は軸線方向に延
在するプランジャ手段との当接部を形成している。弁手
段19は、プランジャ手段9が貯蔵容器の端壁から離れて
いるときに閉じ、かつ、プランジャ手段、したがって、
さらに、弁手段19が容器7の端壁の一方に接近しかつ当
接するときに開く構造になっている。
この弁手段の多くの異なる実施の形態は、当該技術分
野において公知であり、本発明の図示された実施の形態
の場合、弁手段は、弁手段9の各端部から外方に突出す
る部分を有する弁スライダ20を備え、この弁スライダ
は、ばね手段21により、弁閉位置に向けて付勢されてい
る。弁スライダ20の外方突出部の一方が、ばね21の力を
克服するに十分な強い力を受けたときに、弁は開いて、
冷媒がプランジャ手段9、したがって、貯蔵容器7を流
通するのを許容する。実際の試験は、可動プランジャ手
段9が、冷媒流により生じる力と、したがって、容器チ
ャンバ8,8′間に発生する相対的圧力差とにより、貯蔵
容器7の端壁の一方に向けて動かされるときの力が、端
壁に当接したときに好適に選定されたばね特性により、
弁スライダ20が弁開状態なるのに十分であることを示し
ている。冷媒流により生じる効果が止み、したがって、
プランジャ手段9の両側の圧力差が平衡すると、ばね
は、プランジャ手段を端壁から離隔する方向に動かし、
弁スライダ20は弁閉状態になる。
エンジンブロック2の通路内の冷却水は、エンジン1
が動いているときに、加熱される。エンジン冷媒ポンプ
3は、冷媒をエンジン熱交換器4とエンジンブロック2
とを循環させる他に、蓄熱装置6を通して冷媒を循環さ
せる。
エンジンが動いているときに、可動プランジャ手段9
は、端壁に当接している下端位置にあり(第3図参
照)、これにともない、弁スライダ20は、弁開位置にあ
る。エンジン冷媒ポンプ3は、貯蔵容器7と作動されて
いないポンプ10とを通して冷媒を循環させる。
貯蔵容器7に循環する冷媒は、最初に、容器の第1チ
ャンバ内に入り、その後、弁スライダ20を介して第2チ
ャンバ8′に導かれる。この後、冷媒は、ポンプ10を通
過し、導管11を通って、エンジンブロック2に戻され
る。
貯蔵容器7の内壁は、エンジン1が動いている間、冷
媒温度に等しい温度へ連続的に加熱される。
エンジン1が切られると、エンジンの冷媒ポンプ3が
停止し、プランジャ手段9の一方の側の圧力増加も減少
し、したがって、弁スライダ20が閉じる。
絶縁された貯蔵容器7内に貯蔵された高温冷媒と容器
7の外側に配置されかつエンジン1が切られたことによ
り徐々に冷却された冷媒との間の熱交換を防止するため
に、可動プランジャ手段9は好適な状態で絶縁する。容
器7内の高温冷媒と容器の外側で冷却された冷媒との間
の熱交換の危険性を更に防止するために、蓄熱装置の閉
塞手段17,17′も好適な状態で断熱する。
エンジンを再始動する前に、ポンプ10が、最初に作動
され、これにより、冷却された冷媒は、エンジンから送
出され、かつ、エンジンブロック2の他方の端部から貯
蔵容器7の第2チャンバ8′内に、すなわち、その弁ス
ライダ20が弁閉位置の可動プランジャ手段9に向けて搬
送される。可動プランジャ手段は、冷媒流により及ぼさ
れる力とプランジャ手段の一方の側の圧力の相対的増加
との影響により、上方に移動され(第3図)、この結
果、第1チャンバ8内に貯蔵された冷媒は、導管5を通
ってエンジンブロック2の一方の端部に導かれ、冷却さ
れた冷媒は、エンジンブロック2から第2チャンバ8′
内に導かれ、第2チャンバを徐々に充填する。
可動プランジャ手段9が貯蔵容器7の上端壁に接近す
ると、弁スライダ20の外方に突出する部分が、端壁に接
触し、弁開位置となる。しかし、ポンプ10は、弁スライ
ダのこの位置では停止せず、エンジンブロック2内の冷
媒通路に接続された導管5内の高温の貯蔵された冷媒も
全部排出されるまで、作動し続ける。この結果、エンジ
ンブロックの冷媒は、貯蔵容器7内に貯蔵された加熱冷
媒でほぼ置換され、この後、エンジンの始動準備が完了
する。
エンジン1を始動するときに、エンジンポンプ3は、
冷媒を、逆方向に、すなわち、貯蔵容器7の第1チャン
バ8内に送出す。冷媒流は、可動プランジャ手段9を、
端壁に接触する下端位置(第2図)に戻す。これによ
り、弁スライダ20は開き、冷媒は再び貯蔵容器7を通し
て循環することができる。
ポンプ10のモータは、公知の手段により、たとえば、
貯蔵容器7内のプランジャ手段9の位置に応じて作動す
る端部位置スイッチと所定の時間が経過後にポンプ10を
停止させる作用を果たす制御手段とにより、制御するこ
とができる。当然のこととして、たとえば、始動すべき
エンジンが既に必要な運転温度にあるときに、上記装置
が不必要に作動するのを防止するために、温度センサを
好適な位置に設けることができる。検知手段により生成
される全ての信号はマイクロプロセッサで調整されるの
が好ましい。
貯蔵容器の2つのチャンバ8,8′は、弁スライダ20を
介して互いに流体連通可能に配置することができるため
に、新規な蓄熱装置は、エンジン1が停止したときに、
車両の運転者および乗客が、車両内部に配置された熱交
換器により、蓄熱を使用して車両の内部を暖房すること
ができるという利点も提供する。実際上、これは、ポン
プ10を作動し、高温の貯蔵冷媒を、車両内部に設けられ
た熱交換器を通して循環させることにより、エンジンを
停止した状態で駐車した車両の内部を暖かく維持するこ
とを可能とする。比較的長時間駐車する場合に、運転者
および乗客の快適さのために、車両内部を暖かく維持す
ることを可能とするためには、加熱部材を、貯蔵容器7
内の好適な位置に設置し、ポンプ10の作動により冷媒を
加熱部材を通過させ車両内部を暖房する。
新規な蓄熱装置は、幾つかの貯蔵容器を、必要な場合
に、連続して相互に接続することを可能とするという利
点も有し、これらの容器の全ては、単一のポンプにより
駆動することができる。分かると思うが、これは、2つ
のチャンバをプランジャ手段に設けられた弁手段19によ
り互いに流体連通可能に配置し、この弁手段は、冷媒が
貯蔵容器7を通して流通することを可能とするいう事実
により可能となる。
新規な装置は、たとえば、冷媒の貯蔵および室内を暖
かく保つ目的のために、明細書に記載しかつ図面に示し
た以外の領域で使用することができるということも理解
されるであろう。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−213116(JP,A) 特開 平8−93471(JP,A) 英国特許出願公開2108262(GB,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02N 17/06 F01P 3/20 F01P 7/16 505

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンブロック(2)に冷媒ポンプ
    (3)と冷媒循環通路とが設けられた液冷式内燃エンジ
    ンを始動前に加熱するための蓄熱装置であって、加熱さ
    れた冷媒を貯蔵するための断熱貯蔵容器(7)と、該容
    器(7)内に装着されこの容器をエンジンブロック冷媒
    通路の入口および出口に接続された2つのチャンバ(8,
    8′)に分ける往復動可能なプランジャ手段(9)と、
    冷媒をエンジンブロック通路から貯蔵容器(7)に搬送
    可能であるポンプ(10)とを有する液冷式内燃エンジン
    用蓄熱装置において、前記2つのチャンバ(8,8′)
    は、エンジン(1)が動いているときに冷媒が貯蔵容器
    (7)を流通可能とするために、可動プランジャ手段
    (9)に設けられた少なくとも1の弁手段(19)を介し
    て互いに流体連通可能に配置されており、前記ポンプ
    (10)は、公知の態様で作用し、エンジンが始動する前
    に、エンジンの冷媒の流通方向と反対方向に貯蔵容器チ
    ャンバ(8,8′)の一方(8′)に冷媒を送り、前記可
    動プランジャ手段(9)の前記弁手段(19)は閉じられ
    ることを特徴とする蓄熱装置。
  2. 【請求項2】前記弁手段(19)は、前記容器(7)の端
    壁に当接するときに開かれ、かつ、前記プランジャ手段
    (9)が端壁との当接を脱して反対側の端壁に向けて移
    動するときに閉じられることを特徴とする請求の範囲第
    1項に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記弁手段(19)は、プランジャ手段の各
    端部から突出する部分を有する弁スライダを含み、この
    弁スライダ(20)は、ばね手段(21)により弁閉位置に
    向けて付勢されており、この弁スライダは、外方に突出
    する部分が容器の端壁の一方に当接するときに弁開状態
    になることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の装
    置。
  4. 【請求項4】前記可動プランジャ手段(9)は、断熱さ
    れていることを特徴とする請求の範囲第1項から第3項
    までのいずれか一項に記載の装置。
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