JP3190125B2 - 4−デオキシ−d−マンノースの製造方法 - Google Patents

4−デオキシ−d−マンノースの製造方法

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JP3190125B2 JP19700792A JP19700792A JP3190125B2 JP 3190125 B2 JP3190125 B2 JP 3190125B2 JP 19700792 A JP19700792 A JP 19700792A JP 19700792 A JP19700792 A JP 19700792A JP 3190125 B2 JP3190125 B2 JP 3190125B2
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4−デオキシ−D−マン
ノースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医薬品、農薬等のファインケミカ
ルの分野において、天然界に存在する含糖化合物や糖類
似化合物が有用な生理活性物質として注目され、その合
成的研究が盛んに行われている。それらの糖化合物の構
成単位となる単糖は、D−グルコース、D−マンノー
ス、あるいはD−ガラクトースなどの一般に入手の容易
な糖またはその誘導体でる。一方、このような一般的な
糖以外の希少糖を構成単位とすることは、糖鎖の機能を
改善したり、新規な機能を付加したりするうえで、有効
であると考えられる。更に、新規な機能を有する有用な
糖化合物を合成しようとする場合、希少糖を出発原料と
することが有効であると考えられる。このような観点か
ら、希少糖を容易かつ大量に供給できる製造法を開発し
ておくことは重要なことである。
【0003】下記式(1)
【化5】 で表わされる、4−デオキシ−D−マンノースは、上述
のような希少糖の一つであり、種々の糖化合物の構成単
位として、あるいは合成の出発原料として有用な化合物
である。例えば、化合物(1)は、2位の水酸基を酸化
した後、バイヤービリガー酸化をすることにより、摂食
促進物質として有用な(2S,4S)−2−ヒドロキシ
−4−ヒドロキシメチル−4−ブタノリド(3−DPA
ラクトン)へと導くことができる。また、化合物(1)
は、農薬への応用が期待されているペスタロチンの合成
原料となる。更に、医薬品への応用が期待される、抗癌
作用を有するムリカタシンの出発原料ともなり得る。一
方、糖関連では、例えば、化合物(1)は、合成的手法
や酵素法などにより、糖鎖の活性部位として重要なシア
ル酸の誘導体へと導くことができる。また、4−デオキ
シ−D−マンノース(1)自体を糖鎖の中のある種の単
糖と置き換えたり、糖鎖に組み込むことで、新規な機能
の発現が期待できる。
【0004】このように4−デオキシ−D−マンノース
(1)は糖化合物の有用な原料となり得るが、天然から
は入手が出来ない。従って、従来は、D−マンノサン誘
導体から、5工程で得ていた(H. Paulsen and T. Pete
rs, Carbohydr. Res., 165,229 (1987))。しかも、そ
の原料のD−マンノサンは、象牙椰子の胚乳の熱分解か
ら得なければならず(A.E.Knauf, R.M.Hann, and C.S.H
udson, J. Am. Chem.Soc., 63, 1447 (1941), R.M.Hann
and C.S.Hudson, J. Am. Chem. Soc., 64, 925 (1942)
)、結局7工程を費やしていた。このため、総収率も
低く3%程度であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みてなされたもので、その目的は、入手の容易な原料か
ら簡易かつ選択的に、しかも高い収率で4−デオキシ−
D−マンノースを得る製造方法を提供することである。
【0006】即ち、本発明は、以下の(a)から(c)
の工程を具備したことを特徴とする、下記化6に示す4
−デオキシ−D−マンノース(1)の製造方法である。
【0007】
【化6】 (a)下記化7で示されるように、式(2)で表わされ
る化合物の二重結合の4位にα配置のヨード基を、3位
にβ配置のアシロキシイオンをトランス付加させ、次い
で、塩基存在下に該アシロキシ基を加水分解することに
より、β配置にオキシラン環を有する式(3)で表わさ
れる化合物を得る工程。
【0008】
【化7】 但し、Rはアシル基を表わす。
【0009】(b)下記化8で示されるように、式
(3)で表わされる化合物のオキシラン環を還元的に開
環させ、次いで、水酸基を保護することにより、一般式
(4)で表わされる化合物を得る工程。
【0010】
【化8】 但し、R1 は、水酸基の保護基を表わす。また、R1
2価基となって環を形成してもよい。
【0011】(c)下記化9の反応式に示すように、一
般式(4)の化合物の1,6−アンヒドロ結合及び水酸
基の保護基を酸加水分解して、4−デオキシ−D−マン
ノース(1)を得る工程。
【0012】
【化9】 但し、R1 は先に定義した通りである。
【0013】以下、この発明の4−デオキシ−D−マン
ノースの製造方法を、各工程を追って具体的に説明す
る。
【0014】まず、出発原料の1,6−アンヒドロ−
3,4−ジデオキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エ
ノピラノース(2)は、下記化10に示すようにレボグ
ルコセノン(5)から特願平2−272186、特願平
3−77380および特願平3−162604に記載さ
れた方法に従って合成することができる。即ち、エーテ
ルまたはテトラヒドロフランのような適当な溶媒中、水
素化リチウムアルミニウムや水素化ホウ素ナトリウム等
の還元剤により、2位のカルボニル基をβ配位の水酸基
に還元すればよい。
【0015】
【化10】 工程(a)は、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキ
シ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース
(2)からβ配置のオキシラン環を有する化合物(3)
を得る工程である。本工程は、下記化11に示すよう
に、まず、化合物(2)の3位にβ配置のアシロキシ
基、4位にα配置のヨード基をトランス付加させ、化合
物(6)とする。
【0016】
【化11】 但し、Rは先に定義した通りである。
【0017】反応は、適当な溶媒中、化合物(2)の二
重結合に対して1当量以上のヨウ素及び1当量以上のカ
ルボン酸もしくはカルボン酸金属塩を用いて行なわれ
る。
【0018】本反応の溶媒は、水、アルコール類、又は
加水分解によって水もしくはアルコール類を遊離するも
のでなければ特に限定されないが、好ましくは、カルボ
ン酸、ヘキサン、アセトニトリル等が用いられる。特に
カルボン酸自体を溶媒として用いることが最も好まし
い。また、カルボン酸を溶媒として用いた場合、該カル
ボン酸は反応条件下で液体であればどのようなものであ
ってもよいが、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸等が
好ましく、酢酸が最も好ましい。
【0019】カルボン酸金属塩はヨウ素からヨードニウ
ムイオンが生成するのを補助するものであれば特に限定
されないが、例えば、カルボン酸銀塩、カルボン酸セシ
ウム塩等を用いることができる。具体的には、酢酸銀、
安息香酸銀、酢酸セシウム等を挙げることができる。カ
ルボン酸金属塩は、反応系にカルボン酸を加える場合
(溶媒として使用する場合も含む)は、必ずしも必要で
はないが、該金属塩を加えたほうが、収率等の面で好結
果が得られる。カルボン酸を加えない場合はカルボン酸
金属塩は必ず加えることが必要である。
【0020】反応温度及び時間は特に限定されないが、
通常室温程度で1時間〜10日間程度の条件が用いられ
る。
【0021】次に、得られた(6)を加水分解すること
によって、3位にアルコキシドを形成させ、このアルコ
キシドが分子内求核置換反応をし、4位のヨード基を脱
離させてβ配置のオキシラン環が形成される。
【0022】加水分解に用いられる塩基は特に限定され
ないが、通常のアシル基の脱離に使用し得る塩基を用い
ることが出来る。例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カ
リウム等のアルカリ水酸化物、炭酸ナトリウムや炭酸カ
リウム等のアルカリ炭酸塩、またはナトリウムメトキシ
ドやカリウムブトキシド等の金属アルコキシド、さらに
はアンモニア水等を挙げることができる。
【0023】また、本反応の溶媒としては、一般の加水
分解に用いられる溶媒であれば特に限定されないが、水
あるいはメタノール、エタノール等の有機溶媒を用いる
ことが出来る。
【0024】これにより、1,6:3,4−ジアンヒド
ロ−β−D−タロピラノース(3)を得る。
【0025】工程(b)は、工程(a)で得られた化合
物(3)のオキシラン環を還元的に開裂して、3位が無
置換で、4位にβ配置の水酸基を持つ下記化12に示す
化合物(4a)に位置選択的に変換し、続いて、化合物
(4a)の水酸基を保護し、化合物(4)とする工程で
ある。
【0026】
【化12】 オキシラン環の還元的開環は、化合物(3)を位置選択
的に化合物(4a)に変換できる方法であれば特に限定
されないが、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水
素化ホウ素ナトリウム、L−セレクトリド、およびジボ
ラン等のヒドリド還元剤による方法、または、ラネーニ
ッケルなどの不均一系触媒の存在下、水素雰囲気中で行
なう接触水素添加による方法を挙げることができる。
【0027】溶媒は、ヒドリド還元剤による方法では、
該還元法で通常使用される溶媒であれば特に限定される
ものではない。例えばジエチルエーテルやテトラヒドロ
フランを挙げることができる。また、水素添加による方
法でも、一般の水素添加法で用いられる溶媒であれば、
特に限定されるものではない。例えば、酢酸エチルやア
ルコール類(エタノールなど)を挙げることができる。
【0028】反応温度も特に限定されるものではない
が、室温以上が望ましい。
【0029】次に、本工程で得られる化合物(4a)
は、下記化13に示すように、2位および3位の水酸基
を保護する。これは、化合物(4a)の精製を容易にす
るためである。
【0030】
【化13】 但し、R1 は先に定義したとおりである。
【0031】化合物(4a)の水酸基の保護基は、次の
工程(c)において、酸加水分解により脱保護が出来る
ものであれば特に限定されるものではない。例えば、ア
シル系の保護基(アセチル基、ベンゾイル基、あるいは
ピバロイル基など)、アルキル系保護基(1−エトキシ
エチル基あるいはテトラヒドロピラニル基など)、シリ
ル系保護基(トリメチルシリル基、tert−ブチルジフェ
ニルシリル基、あるいはtert−ブチルジメチルシリル基
など)、またはアセタール若しくはケタール系保護基
(イソプロピリデン基あるいはベンジリデン基など)な
どを挙げることがでいる。
【0032】これらの保護基の導入に用いる試薬は、そ
れぞれの保護基に適した試薬を適宜選択すればよく、特
に限定されない。例えばアシル系保護基の場合、酸クロ
リドのような酸ハロゲン化物や酸無水物を用いることが
できる。また、アセタールおよびケタール系保護基の場
合、アルデヒドやケトン、あるいはそれらのジメチルア
セタールを用いることができる。更に、アルキル系およ
びシリル系保護基では、アルケンやシリルハライドを用
いればよい。
【0033】溶媒は、保護基によって適宜適切なものを
用いればよく、特に限定されるものでない。例えば、ア
シル系の保護基の導入には、ピリジンやトリエチルアミ
ンなどの三級アミンまたはクロロホルム、塩化メチレン
などが好適に用いられる。また、アルキル系およびシリ
ル系保護基では、ジメチルスルホキシドやN,N−ジメ
チルホルムアミドなどが使用できる。
【0034】また、保護基によって、触媒などの試薬を
適宜加えるのも効果的である。例えば、アシル系保護基
の導入には、ピリジンやN,N−ジメチルアミノピリジ
ンのようなアシル化剤、またはトリエチルアミンのよう
な酸トラップ剤などが好適に用いられる。アセタール、
ケタール系保護基の導入には、ピリジニウム−p−トル
エンスルホキシドなどの酸触媒などが好適に使用され
る。
【0035】反応温度は特に限定されないが、室温から
100℃程度が好適に用いられる。反応時間も特に限定
されないが、通常1時間〜24時間程度の条件が用いら
れる。
【0036】工程(c)は、工程(b)で得られた一般
式(4)で表わされる化合物の1,6−アンヒドロ結合
及び水酸基の保護基を酸加水分解し、目的の4−デオキ
シ−D−マンノース(1)を得る工程である。
【0037】溶媒は水またはテトラヒドロフラン−水あ
るいはジオキサン−水のような、適当な有機溶媒を含ん
だ水が望ましい。
【0038】酸触媒は、1,6−アンヒドロ結合及び水
酸基の保護基を加水分解できる一般の酸であれば特に限
定されないが、例えば、塩酸、硫酸、またはアンバーラ
イトIR−120B(水素陽イオン型)陽イオン交換樹
脂などを挙げることができる。
【0039】反応温度については特に限定されないが、
室温以上あるいは煮沸することが望ましい。
【0040】これにより、4−デオキシ−D−マンノー
ス(1)を得る。
【0041】
【実施例】以下、実施例によりこの発明をさらに詳細に
説明する。
【0042】<実施例1> (原料合成工程) 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデ
オキシ−β−D−スレオ−ヘキソ−3−エノピラノース
の合成 水素化リチウムアルミニウム2.42g(63.8mm
ol)を乾燥エーテル200mlに加えた。これに、窒
素雰囲気中、氷冷しながら、乾燥エーテル130mlに
溶解したレボグルコセノン7.98g(63.3mmo
l)を滴下した。滴下後、室温にて1時間撹拌し、水
4.60g(256mmol)を滴下した。反応液にさ
らにメタノールを加えて不溶物をろ別後、ろ液から溶媒
を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−ジエチルエーテル=1:1−
1:2)にて精製し、ヘキサン−ジエチルエーテル混合
溶媒(混合比;4:1)で再結晶することにより、下記
式(2)で表わされる1,6−アンヒドロ−3,4−ジ
デオキシ−β−D −スレオ−ヘキソ−3−エノピラノー
ス5.70g(70.3%)を得た。
【0043】
【化14】 融点: 65.6−66.4℃ [α]25 −30.3゜(c 1.00、CHC
3 ) IR:νmax 3412(br),3050(w),1
425(m),1259(m),1180(m),11
25(s),1071(s),1046(s)1 H−NMR(CDCl3 ,TMSからのppm): 1位; 5.52(1H,b)、2位; 4.34(1
H,m)、3位; 5.72(1H,ddd,J=9.
9,2.2,2.2Hz)、4位; 6.12(1H,
dd,J=9.9,4.2Hz)、5位; 4.67
(1H,dd,J=4.2,4.1Hz)、6位;
3.84(1H,d,J=6.6Hz;)、3.78−
3.74(1H,dd,J=6.6,4.1Hz)、O
H; 2.10(1H,d,J=12.0Hz). (工程a)1,6:3,4−ジアンヒドロ−β−D−タ
ロピラノースの合成 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−ス
レオ−ヘキソ−3−エノピラノース(2)0.13g
(1.00mmol)を酢酸4.6mlに溶解し、これ
に酢酸銀0.33g(2.00mmol)を加えた。こ
れに室温で激しく撹拌しながら、ヨウ素0.27g
(1.05mmol)を徐々に加えた。窒素雰囲気中、
室温で5時間撹拌した後、25%アンモニア水40ml
を氷冷下で徐々に加え、溶液を塩基性とした。さらに、
この溶液にメタノール40mlを加え、室温で一晩撹拌
した。不溶物をろ別し、ろ液から減圧下に溶媒を留去し
た後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、下記式(3)
で表わされる 1,6:3,4−ジアンヒドロ−β−D
−タロピラノース1.09g(収率93.8%)を得
た。これは、ヘキサン:ジエチルエーテル混合溶媒(ヘ
キサン:ジエチルエーテル=1:4)から再結晶した。
【0044】
【化15】 融点: 74.0−75.2℃ [α]24 −49.7゜(c 1.44、H2 O)1 H−NMR(CDCl3 、TMSからのppm): OH; 2.41(1H、d、J=12.2Hz)、1
位; 5.30(1H、d、J=3.8Hz)、2位及
び4位; 3.83−3.76(2H、m)、3位;
3.34(1H、ddd、J=1.0、3.9、3.9
Hz)、5位; 4.82(1H、dd、J=4.7、
4.7Hz)、6位; 3.95(1H、d、J=6.
6Hz)、3.56(1H、dd、J=4.7、6.6
Hz)13 C−NMR(CDCl3 、CDCl3 (77.4pp
m)からのppm):98.2、72.1、68.9、
64.3、57.6、50.6 (工程b)2,3−O−ジアセチル−1,6−アンヒド
ロ−4−デオキシ−β−D−マンノピラノースの合成 水素化リチウムアルミニウム0.17g(4.40mm
ol)を乾燥テトラヒドロフラン8mlに加えた。これ
に、乾燥テトラヒドロフラン4mlに溶解した1,6:
3,4−ジアンヒドロ−β−D−タロピラノース(3)
0.29g(2.00mmol)を窒素雰囲気下、氷冷
しながら滴下した。滴下後、室温にて24時間撹拌し
た。この後、水0.40ml(22.2mmol)とテ
トラヒドロフラン5mlの混合溶液を滴下した。反応液
にメタノールを加えて、不溶物をろ別した後、ろ液から
溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩化メチレン30ml
に溶解し、無水酢酸6ml、トリエチルアミン9ml、
および触媒量のN,N−ジメチルアミノピリジンを加え
た。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、2時間煮沸し
た。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液に氷冷しながら
注ぎ中和した後、混合物をクロロホルムにて抽出した。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下
に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン−酢酸エチル=3:1−1:1)を用いて
精製し、下記式(4b)で表わされる2,3−O−ジア
セチル−1,6−アンヒドロ−4−デオキシ−β−D−
マンノピラノース0.37g(80.8%)を得た。こ
れは、ヘキサン:ジエチルエーテル混合溶媒から再結晶
した。
【0045】
【化16】 融点: 68.0−69.0℃ [α]26 −83.1゜(c 0.59、CHC
3 1 H−NMR(CDCl3 、TMSからのppm): OAc; 2.13(3H、s)、2.07(3H、
s)、1位; 5.39(1H、s)、2位; 4.9
0(1H、dd、J=1.7、5.0Hz)、3位;
5.43(1H、dd、J=5.0、5.0Hz)、4
位; 2.34(1H、dddd、J=1.7、4.
4、5.0、15.5Hz)、1.92(1H、d、J
=15.5Hz)、5位; 4.57(1H、dd、J
=4.4、4.4Hz)、6位; 4.26(1H、
d、J=7.0Hz)、3.85(1H、m) (工程c)4−デオキシ−D−マンノースの合成 上記式(4b)で表わされる2,3−O−ジアセチル−
1,6−アンヒドロ−4−デオキシ−β−D−マンノピ
ラノース1.02g(4.41mmol)、1規定塩酸
30ml、およびジオキサン15mlを混合した。これ
を窒素雰囲気下、100℃で撹拌しながら8時間加熱し
た。反応液を放冷後、撹拌しながらアンバーライトIR
A−410(水酸陰イオン型)陰イオン交換樹脂を加え
て中和した。次いで陰イオン交換樹脂をろ別後、ろ液か
ら溶媒を減圧下に留去し、下記式(1)で表される4−
デオキシ−D−マンノース0.52g(71.7%)を
得た。
【0046】
【化17】 [α]24 +13.2゜(c 1.61、CH3
H)1 H−NMR(D2 O、tert−ブチルアルコール;1.
23ppm): <α−ピラノース> 1位; 5.20(1H,b)、2位; 3.75(1
H,b)、3位及び5位; 4.12−3.99(2
H、m)、4位; 1.72−1.43(2H、m)、
6位; 3.68−3.55(2H、m) <β−ピラノース> 1位; 4.74(1H、b)、2位; 3.81(1
H、b)、3位; 3.89(1H、ddd、J=3.
0、5.1、12.0Hz)、5位及び6位; 3.6
8−3.55(3H、m)13 C−NMR(D2 O、ジオキサン;1.23pp
m): <α−ピラノース>95.4、69.7、69.5、6
5.5、65.0、29.9 <β−ピラノース>94.8、73.4、70.7、6
8.8、64.7、29.3
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、レボグ
ルコセノンを出発物質とし、該化合物のカルボニル基の
還元、二重結合への立体選択的なオキシラン環の形成、
およびオキシラン環の還元的開裂反応により、入手の困
難であった希少糖の4−デオキシ−D−マンノースを、
従来よりも短工程かつ高収率で得ることが可能になっ
た。これにより、糖鎖をはじめとする種々の有用な糖化
合物の構成単位または合成原料として4−デオキシ−D
−マンノースを容易に供給できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 耕二 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日 本たばこ産業株式会社生命科学研究所内 (72)発明者 川上 浩 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日 本たばこ産業株式会社生命科学研究所内 (72)発明者 松下 肇 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日 本たばこ産業株式会社生命科学研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07H 3/08 C07H 1/00 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1に示す4−デオキシ−D−マン
    ノース(1)の製造方法であって、 【化1】 (a)下記化2で示されるように、式(2)で表わされ
    る化合物の二重結合の4位にα配置のヨード基を、3位
    にβ配置のアシロキシイオンをトランス付加させ、次い
    で、塩基存在下に該アシロキシ基を加水分解することに
    より、β配置にオキシラン環を有する式(3)で表わさ
    れる化合物を得る工程と、 【化2】 但し、Rはアシル基を表わす。 (b)下記化3で示されるように、式(3)で表される
    化合物のオキシラン環を還元的に開環させ、次いで、水
    酸基を保護することにより、一般式(4)で表される化
    合物を得る工程と、 【化3】 但し、R1 は、水酸基の保護基を表わす。また、R1
    2価基となって環を形成してもよい。 (c)下記化4の反応式に示すように、一般式(4)の
    化合物の1,6−アンヒドロ結合及び水酸基の保護基を
    酸加水分解して、4−デオキシ−D−マンノース(1)
    を得る工程、 【化4】 但し、R1 は先に定義した通りである。とを具備するこ
    とを特徴とする製造法。
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