JPH05239062A - マイカラミド合成中間体の合成法 - Google Patents

マイカラミド合成中間体の合成法

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JPH05239062A
JPH05239062A JP4041309A JP4130992A JPH05239062A JP H05239062 A JPH05239062 A JP H05239062A JP 4041309 A JP4041309 A JP 4041309A JP 4130992 A JP4130992 A JP 4130992A JP H05239062 A JPH05239062 A JP H05239062A
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Application number
JP4041309A
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English (en)
Inventor
Tadashi Nakada
忠 中田
Hiroko Matsukura
弘子 松倉
Takeshi Oishi
武 大石
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 〔構成〕式I: 【化1】 で示される化合物を、ルイス酸の存在下にチオールと反
応させ;酸触媒の存在下 にアセトン等と反応させた後還元剤で処理し;オルトギ
酸メチル及び酸と反応さ せた後脱チオアセタール化剤で処理し;塩基、還元剤、
メチル化剤の順に処理し て過酸と反応させた後加水分解してアセチル化剤で処理
し;ルイス酸の存在下に プロパルギルトリメチルシランと反応させ加水分解後に
カルボニル化剤で処理し ;オゾン酸化後パラホルムアルデヒド及び酸と反応させ
てアセチル化剤で処理し ;ルイス酸の存在下にトリメチルシリルアジドと反応さ
せて下式: 【化2】 で示されるマイカラミド合成中間体を製造する方法。 〔効果〕本方法によれば、マイカラミドの大量合成に有
用なマイカラミド合成中 間体が効率的に製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ウィルス活性、抗ガ
ン活性を有するマイカラミドの合成中間体の合成法に関
する。
【0002】
【従来の技術】マイカラミド(Mycalamide) は、海綿か
ら抽出された生理活性物質であり、下記の構造式を有
し、抗ウィルス活性、抗ガン活性を示すことが知られて
いる(N.B. Perry et al. J. Am. Chem. Soc.110,
4850−4851,1988;N. S. Burres and J.
J. Clement, Cancer Research, 49, 2935−29
40(1989)、N. B. Perry et al. J. Org. Chem.
55,223(1990))。
【0003】
【化12】
【0004】しかしながら、海綿からは、ごく少量のマ
イカラミドしか抽出することができないことから、マイ
カラミドの効率的大量合成法が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
マイカラミドの効率的大量合成を可能とする、マイカラ
ミド合成中間体の合成法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に下記
の構造式をもつペデリン(Pederin)を合成することに成
功しているが(T. Nakata et al. Tetrahedron Lett.,
26,6461(1985))、このペデリンの左半分
の構造とマイカラミドの左半分の構造は同一であり、マ
イカラミドの右半分を合成することができれば、マイカ
ラミドを全合成することができると考え、マイカラミド
の右半分の有効な合成法につき鋭意研究を重ねた結果、
本発明を完成したものである。
【0007】
【化13】
【0008】すなわち本発明は、マイカラミドの効率的
大量合成に有効な下記の構造を有するマイカラミド合成
中間体の合成法を提供するものである。
【0009】
【化14】
【0010】以下、本発明のマイカラミド合成中間体の
合成方法の一例をスキームに示すが、本発明は以下の反
応スキームに限定されることはない。
【0011】
【化15】
【0012】
【化16】
【0013】
【化17】
【0014】
【化18】
【0015】
【化19】
【0016】
【化20】
【0017】本発明の出発物質である4β−OH体
(1)は、 T. Nakata et al. Tetrahedron Lett.,2
6,6461(1985)に記載の方法により合成する
ことができる。出発物質(1)をルイス酸の存在下チオ
ールと反応させ、β−チオアセタール−δラクトンを得
る。ルイス酸としては、ボロントリフロライドエーテラ
ート(BF3 ・ Et2O) が好適であり、チオールとしては、
1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオー
ルが適当である。溶媒はなくてもよいが、塩化メチレン
が適当であり、反応温度及び反応時間は、それぞれ、−
40℃〜室温、1時間〜24時間が適当である。
【0018】得られたβ−チオアセタール−δラクトン
を酸触媒の存在下、アセトンあるいはアセトンジメチル
アセタールと反応させ、アセトナイド(2)を得る。酸
触媒としては、カンファースルホン酸(CSA)、パラ
トルエンスルホン酸(p−TsOH) が適当であり、溶媒と
しては、アセトン、塩化メチレンが適当である。反応温
度及び反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、1時間〜2
4時間が適当である。
【0019】得られたアセトナイド(2)を還元剤で処
理して、ラクトールを得る。還元剤としては、ジイソブ
チルアルミナムヒドリド(DIBAH)が好適であり、
溶媒としては、トルエン、塩化メチレンが適当である。
反応温度及び反応時間は、それぞれ、−78℃〜−40
℃、1時間〜5時間が適当である。得られたラクトール
をオルトギ酸メチル及び酸と反応させ、メトキシ体
(3)を得る。酸としては、CSA、p−TsOHが適当で
ある。溶媒としては、塩化メチレン、アセトン、ジメト
キシアセトン、メタノールが適当であり、反応温度及び
反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、1時間〜24時間
が適当である。
【0020】得られたメトキシ体(3)を脱チオアセタ
ール化剤で処理し、ケトン体を得る。脱チオアセタール
化剤としては、N−ブロムサクシンイミド(NBS)、
炭酸ナトリウム、硝酸銀が適当であり、溶媒としては、
アセトニトリルが適当である。反応温度及び反応時間
は、それぞれ、0℃〜室温、30分〜5時間が適当であ
る。
【0021】得られたケトン体を塩基で処理し、エノン
体(4)を得る。塩基としては、テトラブチルアンモニ
ウムフロライド(Bu4NF)、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデ−7−セン(DBU)、ナトリウ
ムメトキシド(MeONa)が適当である。溶媒としては、テ
トラヒドロフラン(THF)、トルエン、メタノールが
適当であり、反応温度及び反応時間は、それぞれ、0℃
〜室温、1時間〜12時間が適当である。
【0022】得られたエノン体(4)を還元剤で処理
し、アリルアルコール(5)を得る。還元剤としては、
セリウムクロライド(CeCl3 ・ 7 H2O)、ナトリウムボロ
ヒドリド(NaBH4)、亜鉛ボロヒドリド(Zn(BH4)2) が適
当である。溶媒としては、メタノール、エチルエーテル
が適当であり、反応温度及び反応時間は、それぞれ、−
78℃〜室温、15分〜6時間が適当である。
【0023】得られたアリルアルコール(5)をメチル
化剤と反応させ、13α(eq) −OMe 体(6)を得る。
メチル化剤としては、ヨードメチル(MeI)が適当であ
り、塩基としてはカリウムヒドリド(KH)、ナトリウ
ムヒドリド(NaH)が適当である。溶媒としては、TH
F、ジメチルホルムアミド(DMF)が適当であり、反
応温度及び反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、1時間
〜6時間が適当である。
【0024】得られた13α(eq) −OMe 体(6)を過
酸と反応させ、ベンゾイル体を得る。過酸としては、メ
タクロル過酸安息香酸(MCPBA)が好適である。溶
媒としては、塩化メチレンが適当であり、反応温度及び
反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、30分〜6時間が
適当である。得られたベンゾイル体を加水分解し、ジオ
ール(7)を得る。加水分解する試薬としては、炭酸カ
リウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが適当であ
る。溶媒としては、メタノール、エタノールが適当であ
り、反応温度及び反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、
10分〜6時間が適当である。
【0025】得られたジオール(7)をアセチル化剤で
処理し、ジアセテート体(8)を得る。アセチル化剤と
しては、無水酢酸が適当である。溶媒としては、ピリジ
ンが適当であり、反応温度及び反応時間は、それぞれ、
0℃〜室温、3時間〜24時間が適当である。得られた
ジアセテート体(8)をルイス酸の存在下、プロパルギ
ルトリメチルシランと反応させ、アレン体(9)を得
る。ルイス酸としては、トリメチルシリルトリフロロメ
チルトリフレート(TMSOTf)が好適である。溶媒
としては、アセトニトリルが適当であり、反応温度及び
反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、10分〜1時間が
適当である。
【0026】得られたアレン体(9)を加水分解して、
12−OH体を得る。加水分解する試薬としては、炭酸
カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが適当で
ある。溶媒としては、メタノール、エタノールが適当で
あり、反応温度及び反応時間は、それぞれ、0℃〜室
温、10分〜6時間が適当である。得られたC12−OH
体をカルボニル化剤で処理し、カーボネート(10)を
得る。カルボニル化剤としては、N,N−カルボニルジ
イミダゾールが適当である。溶媒としては、ベンゼン、
トルエンが適当であり、反応温度及び反応時間は、それ
ぞれ、0℃〜室温、1時間〜6時間が適当である。
【0027】得られたカーボネート(10)をオゾン酸
化し、アルデヒドを得る。溶媒としては、メタノール、
エタノール、酢酸エチル、塩化エチレンが適当であり、
反応温度及び反応時間は、それぞれ、−78℃〜−40
℃、1分〜1時間が適当である。得られたアルデヒドを
パラホルムアルデヒド及び酸と反応させ、アルコール体
(11)を得る。酸としては、塩酸が適当である。溶媒
としては、ベンゼン、トルエンが適当であり、反応温度
及び反応時間は、それぞれ、0℃〜室温、10分〜1時
間が適当である。
【0028】得られたアルコール体(11)をアセチル
化剤で処理し、アセテート(12)を得る。アセチル化
剤としては無水酢酸が適当である。溶媒としては、ピリ
ジンが適当であり、反応温度及び反応時間は、それぞ
れ、0℃〜室温、1時間〜24時間が適当である。得ら
れたアセテート体(12)をルイス酸の存在下、トリメ
チルシリルアジド(Me3SiN3)と反応させ、目的のアジド
(13)を得る。ルイス酸としては、トリメチルシリル
トリフロロメタンスルホネート(Me3SiOTf) が好適であ
る。溶媒としては、アセトニトリル、塩化メチレンが適
当であり、反応温度及び反応時間は、それぞれ、−20
℃〜室温、5分〜1時間が適当である。
【0029】得られたアジド(13)を接触還元しアミ
ン体とし、マイカラミド左半分と縮合し、保護基を除去
すればマイカラミドAを合成することができる。(Y. K
ishiet al. J. Org. Chem. 55,4242−4245
(1990)
【0030】
【発明の効果】本発明の合成法は、マイカラミドの効率
的大量合成をするうえで有効な合成中間体を合成するこ
とができる。また、本発明のマイカラミド合成中間体
は、抗ガン活性を示すオンナミド等のフラグメント化合
物と同様であり、これらの有効な合成法にも利用するこ
とができる。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳しく説明
する。なお、得られた化合物(2),(3),(4),(5),
(6),(7),(8),(9),(10) ,(11) ,(12) はい
ずれも新規化合物である。 例1 (1)→(2) アルゴン気流下−30℃で、4β−OH体(1)(30
0mg,0.55mmol)の1,2−エタンジチオール(4.6
ml,55mmol)溶液に、BF3-エーテラート(0.35ml,
2.75mmol)を滴下し、−30〜−25℃で3時間攪拌
した。真空ポンプで溶媒を留去し、β−チオアセタール
−δ−ラクトンを得た。
【0032】β−チオアセタール−δ−ラクトンのCH2C
l2(8ml)溶液に、 Me2C(OMe)2 (6ml,50mmol)を
滴下し、CSA(少量)を加えて、室温で1時間攪拌し
た。飽和重曹水(Sat.NaHCO3)を加えジエチルエーテル(E
t2O)で抽出後、 Sat. NaHCO3、飽和食塩水(Sat.NaCl)で
洗浄し、MgSO4 で乾燥した後、溶媒を留去した。これを
カラムクロマトグラフィ(シリカゲル、 ヘキサン:酢
酸エチル=5:1→3:1)にて精製しアセトナイド
(2)(126mg)を得た。(2工程収率69%) 例2 (2)→(3) Ar 下−78℃で、アセトナイド(2)(240.9mg,
0.73mmol)のトルエン(10ml)溶液にDIBAH
(1.0M、ヘキサン中) (1.3ml,2.17mmol)を滴下
し、同温下70分攪拌した。−78℃でイソプロパノー
ル(0.5ml)を加え、同温で10分攪拌した後、水(0.
5ml)を加え、室温にて攪拌した。MgSO4、シリカゲル
を加えた後、ろ過し、酢酸エチルで洗浄した。溶媒を留
去しラクトール(226mg)を得た。
【0033】ラクトール(226mg)のCH2Cl2(2ml)
溶液に、アセトン(2ml)、 MeOH(2ml)、 CH(OMe)
3 (2ml)を順次滴下し、CSA(20mg)を加え室温
で18時間攪拌した。 Me2C(OMe)2 (1ml)を加え、同
温で10分攪拌した後、 Sat.NaHCl3 を加え、 酢酸エ
チルで抽出、Sat.NaHCO3, Sat.NaClで洗浄しMgSO4 で乾
燥後溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィ(シリカ
ゲル 10g,ヘキサン: Et2O =6:1)にて精製し
メトキシ体(3)194.2mg)を得た。(2工程収率7
7%) 〔化合物(3)の物理的性質〕1 H-NMR: δ 1.15,1.11, 1.10, 1.09(each s; Me×4) (500 MHz) 1.58, 1.44, 1.43, 1.36(each s; Me×4) 3.36, 3.48(each s; OMe×2) 3.60 (t, J=7.6 Hz; C18-H) 3.69 (t, J=7.6 Hz; C18-H) 4.07 (dd, J=7.9, 6.1 Hz; C18-H) 4.13 (dd, J=7.9, 5.8 Hz; C18-H) 例3 (3)→(4) 80% CH3CN(2ml)に Na2CO3 (47mg,0.445mm
ol),AgNO3 (151mg,0.890mmol)を加え室温で
15分攪拌した後、0℃にしてNBS(144mg,0.8
90mmol)を加えて5分攪拌後、メトキシ体(3)(4
7mg,0.135mmol)の80% CH3CN(3ml)溶液を滴
下し、同温で30分攪拌した。0℃で、Sat. Na2CO3
加えて室温で15分攪拌後、CH2Cl2- ヘキサン (1:
1)混合液を加え、セライトで不溶物をろ去し、 Et2O
で洗浄した。このろ液を Sat.NaHCO3, Sat. NaClで洗
浄、MgSO4 で乾燥した後、溶媒を留去し、ケトン体(3
7.5mg)を得た。
【0034】ケトン体(37.5mg)のTHF(1.5mg)
溶液に、n-Bu4NF ・ 3H2O(87mg,0.275mmol)を
加え、室温で1時間攪拌した。 Sat.NaCl を加え、酢酸
エチルで抽出、 Sat.NaCl で洗浄し、MgSO4 で乾燥して
溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィ(シリカゲル
5g,ヘキサン: Et2O =7:1)で精製しエノン
(4)(26.5mg)を得た。(2工程収率82%)。 〔化合物(4)の物理的性質〕1 H-NMR δ 1.04,1.11(each s; Me×2) (500 MHz) 1.37, 1.43(each s; Me×2) 1.80(ddd, J=14.7, 7.9, 2.1 Hz; C16-H) 2.20 (ddd, J=14.7, 10.4, 4.3 Hz; C16-H) 3.62 (t, like J=7.9 Hz; C18-H) 4.05 (dd, J=10.4, 2.1 Hz; C15-H) 4.10 (dd, J=7.9, 5.8 Hz; C18-H) 4.35 (m; C17-H) 5.36 (d; J=5.8 Hz; C12-H) 7.28 (d;; J=6.1 Hz; C11-H) IR 1660,1590 cm -1 [α]D 22+94.30 ,(c=1.1,CHCl3) 例4 (4)→(5) アルゴン下、エノン(4)(84.8mg,0.353mmol)
のMeOH(2ml)溶液に、 CeCl3・7 H2O (171mg,0.
459mmol)を加え室温で10分攪拌した。反応液を−
78℃に冷却し、 NaBH4(18mg,0.459mmol)を加
え、同温で15分、室温で45分攪拌した。0℃で Sa
t. AcOKを加え室温で15分攪拌後 Et2Oで抽出、 Sat.
NaClで洗浄しMgSO4 で乾燥した。溶媒を留去しアリルア
ルコール(5)(89.8mg)を得た。 例5 (5)→(6) アリルアルコール(5)(89.8mg,0.371mmol)の
無水THF(3ml)溶液に、0℃で MeI(73μl,1.
112mmol)を滴下し、KH(過剰)を加えて同温下3
時間攪拌した。0℃で H2Oを加えて酢酸エチルで抽出
し、 H2Oで洗浄しMgSO4 で乾燥後溶媒を留去した。カラ
ムクロマトグラフィ(シリカゲル,25g・ヘキサン:
酢酸エチル=20:1)にて精製し13α(eq) −OM
e 体(6)(81mg)を得た(ケトン体より2工程で収
率90%) 例6 (6)→(7) 13α(eq) −OMe 体(6)(81mg,0.316mmol)
のCH2Cl2(2ml)溶液に0℃でMCPBA(102mg;
0.474mmol)を加えて同温下で50分攪拌した。10
%NaOHを加えて酢酸エチルで抽出後、10%NaOH、 H
2O、 Sat. NaClで洗浄し、MgSO4 で乾燥後溶媒を留去
し、ベンゾイル体(139.3mg)を得た。
【0035】ベンゾイル体(139.3mg)のMeOH(1.5
ml)溶液に K2CO3(135mg,0.974mmol)を加えて
室温で20分攪拌した。 H2Oを加えて酢酸エチルで抽出
し、Sat. NaCl で洗浄してMgSO4 で乾燥後、溶媒を留去
しジオール(7)(132mg)を得た。 〔化合物(7)の物理的性質〕1 H-NMR δ 0.85,0.89, 0.94(each s; C14-Me×2) (400 MHz) 1.36, 1.43, 1.44(each s; Me×2) 2.73 (d, J=9.5 Hz; C13β-H) 2.99 (d, J=9.8 Hz; C13β-H) 3.61 (s; C13α-OMe) 4.29 (m; C17-H) 4.47 (d, J=7.8 Hz; C11β-H) 5.24 (d, J=4.2 Hz; C11α-H) 例7 (7)→(8) ジオール体(7)(132mg)のピリジン(1ml)溶液
に無水酢酸(1ml)を滴下し室温で18時間攪拌した。
0℃で H2Oを加え、室温にして1時間攪拌した。酢酸エ
チルで抽出し、10% HCl、 Sat. NaHCO3, Sat. NaCl
で洗浄後、MgSO 4 で乾燥し溶媒を留去した。カラムクロ
マトグラフィ(シリカゲル25g,ヘキサン:酢酸エチ
ル=6:1)で精製してジアセテート体(8)(10
4.3mg)を得た。(13α−OMe 体より3工程収率8
8%) 〔化合物(8)の物理的性質〕1 H-NMR 0.92,0.94, 0.95, 0.97(each s; Me×4) (500 MHz) 1.34, 1.42(each s; Me×2) 2.04, 2.07, 2.08, 2.13(each s; OAc ×4) 2.90 (d, J=9.8 Hz; C13-H) 3.17 (d, J=10.4 Hz; C13-H) 3.49, 3.51(each s; OMe×2) 3.61 (t, J=7.9 Hz; C15-H) 3.62 (t, J=7.9 Hz; C15-H) 3.93 (dd, J=7.9, 6.1 Hz; C18-H) 4.05 (dd, J=7.9, 5.8 Hz; C18-H) 4.26 (m; C17-H) 4.96 (dd, J=10.4, 4.0 Hz; C12-H) 5.03 (dd, J=8.2, 9.8 Hz; C12-H) 5.43 (d, J=8.6 Hz; C11-H) 6.23 (d, J=4.0 Hz; C11-H) 例8 (8)→(9) アルゴン下ジアセテート体(8)(40.9mg,0.109
mmol)の CH3CN(2ml)溶液に0℃でCH≡CCH2SiMe
3 (0.26ml,3.277mmol)、TMSOTf(0.21
ml,1.092mmol)の順で滴下し、同温で15分攪拌し
た。0℃で Sat. NaHCO3を加えて酢酸エチルで抽出し、
Sat. NaClで洗浄してMgSO4 で乾燥後、溶媒を留去し
た。カラムクロマトグラフィ(シリカゲル2g、ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1→1:2)で精製してアレン体
(9)(22mg)を得た(収率64%)。 〔化合物(9)の物理的性質〕1 H-NMR δ 0.93,0.95(each s; Me×2) 2.08(s; OAc) 3.05 (d, J=10.4 Hz; C13-H) 3.51(s; OMe) 3.59 (dd, J=〜11, 〜3.8 Hz; C11-H) 3.74 (dd, J=〜10, 〜3 Hz; C15-H) 3.86 (m; C17-H) 4.91 (m, 2H; C10-H, +1H) 5.00 (dd, J=10.4, 6.1 Hz; C13-H) 5.33 (q, like J=6.0 Hz; 1H) 例9 (9)→(10) アレン体(9)(18.7mg,0.060mmol)のメタノー
ル(1ml)溶液に K2CO3(25mg,0.179mmol)を加
えて室温で75分攪拌した。反応液に、アンバーリスト
(Amberlist)15 をpHが中性になるまで加え、ろ過後、メ
タノール、酢酸エチルで洗い、溶媒を留去して、C12
OH体(20.5mg)を得た。
【0036】C12−OH体(20.5mg)のベンゼン(1
ml)溶液にN,N−カルボニルジイミダゾール(9.5m
g,0.059mmol)を加え室温で1時間攪拌した。 H2O
を加えて酢酸エチルで抽出し、 Sat. NaCl洗浄後、MgSO
4 で乾燥し溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィ
(シリカゲル2g,ヘキサン: 酢酸エチル=2:1→
1/2)で精製しカーボネート(10)(6.5mg,2工
程収率37%) 〔化合物(10)の物理的性質〕1 H-NMR δ 0.96,0.89(each s; Me×2) 2.90(d, J=10.2 Hz; C13-H) 3.54 (dd, J=10.2, 2.6 Hz; C12-H) 3.60(s; OMe) 3.87 (m; OH) 4.21 (dd, J=6.3, 3.2 Hz; C15-H) 4.31 (dd, J=8.3 Hz; C18-H) 4.48 (t. like J=8.3 Hz; C18-H) 4.67 (m; C17-H) 4.90 (m; 3H) 5.44 (ddd, J=6.9, 5.6, 5.6 Hz; 1H) 例10 (10)→(11) カーボネート(10)(6.5mg,0.022mmol)のメタノ
ール(2ml)溶液に−78℃でO3を通じた(2分)後、
同温でMe2S(1ml)を滴下し、室温で10分攪拌した後
溶媒を留去しアルデヒドを得た。
【0037】アルデヒドのベンゼン(0.3ml)溶液に、
水冷下(10〜13℃)パラホルムアルデヒド(7mg)
を加え、濃塩酸(パスツールピペットで1滴) を滴下し
同温で25分攪拌した。 H2Oを加えて酢酸エチルで抽出
し、Sat. NaHCO3 、Sat. NaCl で洗浄後、MgSO4 で乾燥
し、溶媒を留去してアルコール体(11)(7.4mg)を
得た。 〔化合物(11)の物理的性質〕1 H-NMR δ 0.93,0.95, 1.22, 1.26(each s; Me×
4) 2.97(d, J=4.0 Hz; C13-H) 3.46 (d, J=3.4 Hz; C13-H) 3.50(s; OMe) 3.56 (dd, J=11.9, 3.1 Hz; C15-H) 3.76 (m; C12-H) 3.64 (t, like, J=〜2.1 Hz; C11-H) 4.00 (t, like J=3.1 Hz; C11-H) 4.19 (t, like J=8.5 Hz; C18-H) 4.20 (t, like J=8.5 Hz; C18-H) 4.55 (t, like J=8.2 Hz; C18-H×2) 4.63 (d, J=6.7 Hz; OCH2O) 4.80 (m; C17-H) 4.84 (d, J=6.1 Hz; OCH2O) 4.94 (dd, J=〜10, 2.1 Hz; C11-H) 5.14 (d, J=6.7 Hz; OCH2O) 5.19 (s like; C10-H) 5.22 (d, J=6.1 Hz; OCH2O) 例11 (11)→(12)→(13) アルコール体(11)(7.4mg)のピリジン(0.2ml)溶
液に、無水酢酸(0.2ml)を滴下し室温で18時間攪拌
した。0℃で H2Oを加え、室温にして1時間攪拌した。
酢酸エチルで抽出し、10% HCl、 Sat. NaHCO3、 Sa
t. NaClで洗浄し、MgSO4 で乾燥後、溶媒を留去してア
セテート(12)(7.7mg)を得た。
【0038】アルゴン下、アセテート体(7.7mg)のア
セトニトリル(0.2ml)溶液に、0℃で(CH3)3SiN
3 (50μl)、次いでTMSOTf(20μl)を滴
下し、同温で10分攪拌した。0℃で Sat. NaHCO3を加
え 酢酸エチルで抽出、 Sat. NaCl洗浄後、MgSO4 乾燥
して溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィ(シリカ
ゲル300mg ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製
してアジド(13)(3.6mg;4工程収率48%)を得
た。1 H-NMR δ 0.92,* 0.94, * 1.21, * 1.26(each s; Me×4) major* 2.95(d, J=3.4 Hz; C13-H) (500 MHz) * 3.01 (d, J=3.1 Hz; C13-H) * 3.41(s; OMe) * 3.67 (dd, J=〜12.7, 3.2 Hz; C13-H) * 3.72 (t, like, J=〜2 Hz; C12-H) * 3.79 (s, like; C11-H) 4.16 (t, like J=〜8 Hz; C18-H) * 4.21 (t, like J=〜8 Hz; C18-H) 4.56 (t, like J=〜8 Hz; C18-H) * 4.61 (t, like J=〜8 Hz; C18-H) * 4.69 (s, like; C10-H) * 4.78 (d, J=6.7 Hz; OCH2O) 4.93 (d, J=6.4 Hz; OCH2O) 5.13 (d, J=6.4 Hz; OCH2O) * 5.20 (d, J=6.7 Hz; OCH2O)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 で示される化合物を、ルイス酸の存在下、チオールと反
    応させた後、酸触媒の存在下、アセトンあるいはアセト
    ンジメチルアセタールと反応させて式II: 【化2】 で示される化合物を得、該化合物を還元剤で処理した
    後、オルトギ酸メチル及び酸と反応させ、式III: 【化3】 で示される化合物を得、該化合物を脱チオアセタール化
    剤で処理した後、塩基で処理して式IV: 【化4】 で示される化合物を得、該化合物を還元剤で処理した
    後、メチル化剤で処理して式V: 【化5】 で示される化合物を得、該化合物を過酸と反応させた
    後、加水分解し、アセチル化剤で処理して式VI: 【化6】 で示される化合物を得、該化合物をルイス酸の存在下、
    プロパルギルトリメチルシランと反応させて式VII: 【化7】 で示される化合物を得、該化合物を加水分解後、カルボ
    ニル化剤で処理して式VIII: 【化8】 で示される化合物を得、該化合物をオゾン酸化後、パラ
    ホルムアルデヒド及び酸と反応させて式IX: 【化9】 で示される化合物を得、該化合物をアセチル化剤で処理
    して式X: 【化10】 で示される化合物を得、該化合物をルイス酸の存在下、
    トリメチルシリルアジドと反応させて式XI: 【化11】 で示される化合物を得ることを特徴とするマイカラミド
    合成中間体の合成法。
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