JP3189698B2 - ツイスタベルト - Google Patents
ツイスタベルトInfo
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Description
置において、2本を互いに交差させて反対方向に走行さ
せることにより糸をニップして仮撚りするためのツイス
タベルトに関するものである。
は、撚り掛けを行う糸に接触する表面ゴム層と、表面ゴ
ム層を補強する補強ゴム層と、基布とにより構成され、
表面ゴム層が外側になるように無端状に形成されてい
る。補強ゴム層は、ベルトの伸びを防止する芯糸と、芯
糸を結合し固定するゴムとからなっている。補強ゴム層
の片面若しくは両面には基布が設けられ、補強ゴム層が
芯糸に沿って割れるのを防止している。従来、基布とし
ては、平織の布が用いられている。
布を用いたのでは、基布の伸縮性が少なく、ツイスタベ
ルトを製造する際に、基布を補強ゴム層の外側に被せ難
いという問題があった。本発明は、このような従来の技
術に存在する問題点に着目して成されたものである。そ
の課題は、製造が容易なツイスタベルトを提供すること
である。
に、請求項1に記載の発明においては、基布が表面ゴム
層と補強ゴム層との間に設けられ、該基布が編布で構成
されている。
と反対側の面にも設けられ、その基布が織布で構成され
ている。請求項2に記載の発明では、補強ゴム層の表面
ゴム層側と反対側の面がプーリーとの接触面である。
が伸縮性を持つため作業性が向上する。
し、ゴムの割れに対して抵抗となり、ゴムが割れ難くな
る。又、伸縮性の少ない織布を編布の基布とは別に用い
ているため、ツイスタベルトの断面の形状安定性が向上
する。
側に配置されたプーリーとの接触面に設けた基布が織布
であるため、ベルト式仮撚装置のプーリーとの接触面に
適度な滑りが生まれる。
を用いる代表的な例である延伸仮撚機Mは、溶融紡糸し
た合成繊維糸条にテクスチュアード加工を施すものであ
り、その一例を全体図である図2に示す。Psは給糸パ
ッケージであり、クリールスタンドSにより保持されて
いる。L1はガイドパイプであり、給糸パッケージPs
より解舒されたフィラメント糸Yを第一フィードローラ
F1へと導く。H1は一次ヒータであり、ニップツイス
タTで仮撚りされた糸Yを熱処理する。Tはニップツイ
スタであり、ベルト式の仮撚り装置である。L2は冷却
板であり、H1により熱処理された糸Yを冷却して特性
を固定する。H2は二次ヒータであり、熱固定された糸
Yを第三フィードローラF3によりオーバーフィードさ
せ、再度熱処理して残留応力を除去するセットをおこな
う。Oはオイリングローラであり、糸Yに油分を付与す
る。Wは巻取装置であり、糸YをパッケージPwに巻取
る。
スタンドSを設け、このクリールスタンドSに支持した
給糸パッケージPsのフィラメント糸Yを解舒して、ガ
イドパイプL1により第一フィードローラF1に導いて
いる。更に、テクスチュアリング用の一次ヒータH1と
冷却板L2及びニップツイスタTを経て第二フィードロ
ーラF2に至る。この過程で糸Yを延伸しながら仮撚り
・熱固定して、糸Yに嵩高加工を施す。そして第三フィ
ードローラF3、セッティング用の二次ヒータH2で糸
Yに弛緩(リラックス)を与えた状態で熱処理して残留
応力を取り除き、第四フィードローラF4、作業通路L
3、オイリングローラOを経て巻取装置Wによりパッケ
ージPwに巻き取るものである。
りを行うニップツイスタTについて、図3を参照しなが
ら詳しく説明する。ニップツイスタTは、プーリー13
・13とツイスタベルト1・1を有している。プーリー
13・13には、駆動プーリ5・5と従動プーリ6・6
がある。駆動プーリ5・5は、回転軸7を介して図示省
略しているタンゼンシャルベルトにより互いに逆方向に
回転駆動されるようになっている。一方、従動プーリ6
・6は、回転自在に軸支されており、ツイスタベルト1
・1を介して従動回転するようになっている。そして、
ツイスタベルト1・1は、駆動プーリ5・5と従動プー
リ6・6との間に張設されている。
差するように配設されており、駆動プーリ5・5により
互いに逆方向に走行するようになっている。両ツイスタ
ベルト1・1は、糸Yをニップしながら互いに反対方向
に走行することによって、下流側となる矢印方向に糸Y
を進行させると共に、糸Yに施撚作用を付与することに
より上流側において糸Yを加撚することになる。加撚さ
れた糸Yは、ツイスタベルト1・1間に進入することに
なり、ツイスタベルト1・1の表面ゴム層2・2間で圧
接されながら進行することになる。ツイスタベルト1・
1は、交差しているために、糸Yをニップする接触面は
菱形を形成(菱形部14)する。この菱形部14は、ツ
イスタベルト1・1がたわみやすいと、菱形部14を形
成する4隅に局部的に力が掛かり、摩耗しやすくなる。
る。上記の各ツイスタベルト1は、図1に示すように、
表面ゴム層2、ゴム12と芯糸4からなる補強ゴム層
3、及び基布である編布8と織布9で構成され、補強ゴ
ム層3の表面ゴム層2側の面、すなわち表面ゴム層2と
補強ゴム層3との間に編布8を設け、補強ゴム層3の表
面ゴム層2側と反対側の面であるプーリー13と接触す
る面に織布9を設けて、補強ゴム層3を挟み込むように
なっている。そして、表面ゴム層2が糸Yとの接触によ
り所定厚まで摩耗した時に、摩耗限界に達したとして、
新しいツイスタベルト1に交換されるようになってい
る。ツイスタベルト1の断面形状は、以上のようになっ
ている。ツイスタベルト1の外観は、図4に示すよう
に、表面ゴム層2を外側にした無端状になっている。
面が糸Yと接触する撚糸作動面となっている。その材質
はニトリルブチレンラバー(NBR)であり、その硬度
は、JIS A スケールで78度(IRHD,Int
ernational Rubber Hardnes
s Degree67.6)である。
にあって表面ゴム層2の樹脂よりも高い硬度(本実施の
形態ではJIS A スケールで90度)の、例えばハ
イニトリルブチレンラバー(HNBR)等のゴム12と
ポリエステル加工糸である多数の芯糸4により構成され
ている。芯糸4は1本のベルトに10本程度埋め込まれ
ている。ツイスタベルト1・1は、駆動プーリ5・5と
従動プーリ6・6との間で張設されるため、常に張力が
掛かり、ツイスタベルト1・1は伸びやすい状態となっ
ている。この伸びを防ぐために本実施の形態のツイスタ
ベルト1・1では、補強ゴム層3に用いられるゴム12
の材質と芯糸4により、特に芯糸4により伸びを防止す
るようになっている。
ン糸で編まれた布で、非常に伸縮性に富んでいる。この
伸縮性はツイスタベルト1の製造の際に活かされる。ツ
イスタベルト1の製造工程の概略を説明すると、図示さ
れない円筒の軸である基型に、基型より少しだけ径の大
きい筒状の織布9を被せ、織布9の上に芯糸4を配置し
ゴム12を流す。ゴム12は芯糸4の粘結材としての役
目も果たす。そして、編布8を被せてゴム12と芯糸4
の固定を補助する。更に、編布8の上から表面ゴム層2
に用いるゴムを流してゴムを硬化させる。ゴムが硬化し
た後、表面ゴム層2の表面を所定の粗さになるまで研磨
する。研磨終了後、例えば酸処理をして表面に微小な凹
凸例えば5〜7μを設けた後、所定幅例えば8ミリ毎に
切断して無端ベルトを作成する。研磨した後の表面に微
小な凹凸を設けるのは、糸Yと表面ゴム層2が密着しす
ぎて接触抵抗が急増することにより、加工している糸Y
が傷つくのを防止するためである。
流して作られる補強ゴム層3の上から基布である編布8
を被せているが、編布8は非常に良く伸びるため補強ゴ
ム層3の上から容易に径を大きくして被せることができ
る。又、被せた後は、縮むために補強ゴム層3に密着し
て補強ゴム層3と表面ゴム層1との分断を生じさせな
い。このため、製造が非常にしやすくなる。
まって、製造時に被せる径の大小及びその伸縮量により
ツイスタベルト1の断面の形状の安定性に影響を与え、
特にその径の大小が影響する。すなわち、製造時に被せ
る編布8の径が所定の径より大きいと補強ゴム層3は表
面ゴム層2側が凹型に反り、ツイスタベルト1の断面は
表面ゴム層2側が凹型に反った形状となる。逆に径が小
さいと補強ゴム層3は表面ゴム層2側が凸型に反り、ツ
イスタベルト1の断面は表面ゴム層2が凸型に反った形
状となる。
たようにツイスタベルト1・1の表面ゴム層2同士が接
触する菱形部14が局部的に接触すると、偏磨耗となり
ツイスタベルトの耐久性が悪くなる。つまり、ツイスタ
ベルトとしては不良品であり、製造時の歩留りが悪くな
ってしまう。ツイスタベルト1の断面形状としては、局
部的でなく満遍なく接触できるよう、反りのないものが
好ましい。
えるために、本発明の実施の形態では、補強ゴム層3と
プーリー13に接触する面に用いる基布として、編布8
に比べて伸縮の少ないナイロン製の織布9を設けてい
る。織布9があまり伸縮しないために、編布8により生
じる補強ゴム層3の反りを防ぎ、ツイスタベルト1の断
面の形状が安定する。又、織布9には、ツイスタベルト
1の断面の形状を安定させる以外にも、ゴム12や、編
布に比べて摩擦係数が低いために、遠心力とプーリー1
3のクラウン10の作用により、プーリー13(クラウ
ン10)の中央11で安定走行する。更に、織布9に
は、プーリー13と接触してもあまり摩擦が発生せず
に、ツイスタベルト1が受けるダメージを減らす効果も
ある。
み込み、その上で締結するために、ゴム12が芯糸4に
沿って割れるのを効果的に防止しする。編布8には、ツ
イスタベルト1のニップ面である表面ゴム層2の菱形部
14の四隅に局所的に掛かる力を分散させる作用があ
る。又、織布9は、プーリー13のクラウンの中央11
付近に掛かる力を分散させる作用がある。
しても良い。 (1)織布9のプーリー13と接触する面に樹脂を含浸
させ、適度な硬さを付与することによりツイスタベルト
1の断面の反りを防止する効果を高める。又、樹脂の材
質により摩擦係数を変えることが可能となり、織布9と
プーリー13との摩擦を滑りすぎず、滑らなすぎず最適
なものとさせることにより、補強ゴム層3の割れをより
効果的に防止し、ツイスタベルト1の耐久性を向上さ
せ、製造上の歩留りも向上するるようにするのが好まし
い。
成するゴム12は、ニトリルブチレンラバー(NBR)
及びハイニトリルブチレンラバー(HNBR)に限るも
のではなく、適度な柔軟性と耐摩耗性、耐油性、耐熱性
や耐熱劣化性等が有れば、フッ素ゴム、ウレタンゴム、
クロロプロピレンゴム等その他の材質でも良い。もちろ
ん、ゴムの硬度も本実施の形態に記述したものに限るも
のではなく、表面ゴム層2のゴムの硬度を補強ゴム層3
のゴム12の硬度より高くしても良く、表面ゴム層2の
ゴムの硬度をJIS A スケールで72度(IRHD
60.6度)以下にしても良い。
ものではなく、アラミド繊維やその他の繊維でも構わな
いが、ガラス繊維のように余りに硬いと、ツイスタベル
ト1をプーリー13に張架しても、ツイスタベルト1に
柔軟性がないためプーリー13に馴染まず、巻付性が悪
くなる。従って、ツイスタベルト1の走行安定性が悪く
なるので注意を要する。
との間に編布を設けて、表面ゴム層2、編布8、補強ゴ
ム層3、編布8、補強ゴム層3、織布9という構造にす
る。表面ゴム層2を補強ゴム層3よりずっと厚くする
等、構造を変えて使用しても構わない。
の形状の安定性を考慮して決定することが好ましく、そ
の調整方法としては、使用する糸の太さを調整して布の
厚さを調整させても良く、薄い基布を重ね合わせること
により調整するようにしても良い。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
ベルトの製造を容易にして、ツイスタベルトの生産上の
歩留りを向上させる。
布により補強ゴム層を締結し、補強ゴム層に掛かる力を
分散するため、補強ゴム層のゴムが芯糸に沿って割れる
のを防止する効果に優れている。又、伸縮性の少ない織
布を編布の基布とは別に用いているため、ツイスタベル
トの断面の形状安定が向上する。
ムに比べて摩擦係数が低いために、ツイスタベルトの耐
久性を向上させる効果がある。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】外表面が撚糸作動面となる表面ゴム層と、
その内部に配置した、芯糸を有する補強ゴム層と、基布
とを備えた撚糸用無端ベルトであって、基布が表面ゴム
層と補強ゴム層との間に設けられ、該基布が編布で構成
され、かつ、基布が補強ゴム層の表面ゴム層側と反対側
の面にも設けられ、その基布が織布で構成されているツ
イスタベルト。 - 【請求項2】補強ゴム層の表面ゴム層側と反対側の面が
プーリーとの接触面である請求項1記載のツイスタベル
ト。
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---|---|---|---|
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JP25177596A JP3189698B2 (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | ツイスタベルト |
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Family Applications (1)
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JP25177596A Expired - Lifetime JP3189698B2 (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | ツイスタベルト |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005116313A1 (ja) | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Nitta Corporation | 糸撚り用ベルト |
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JPWO2010016156A1 (ja) * | 2008-08-08 | 2012-01-12 | ニッタ株式会社 | 仮撚りベルト |
-
1996
- 1996-09-24 JP JP25177596A patent/JP3189698B2/ja not_active Expired - Lifetime
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