JP2002011801A - 平ベルトの製造方法 - Google Patents
平ベルトの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 心線の乱れが少なく走行変動やベルトの振れ
が小さい平ベルトを製造することができる平ベルトの製
造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも片面にコーチングによってゴ
ム2aを付着させた帆布1を用いて、心線3をゴム2a
同士で挟むように配置した状態で加硫することによりベ
ルトを製造する。
が小さい平ベルトを製造することができる平ベルトの製
造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも片面にコーチングによってゴ
ム2aを付着させた帆布1を用いて、心線3をゴム2a
同士で挟むように配置した状態で加硫することによりベ
ルトを製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般産業用の平ベル
トの製造方法、主として繊維機械の延伸仮撚機などに、
スピンドル軸駆動用として用いられる薄手の平ベルトや
その他、磁気カードなどの搬送用に用いられる平ベルト
の製法に関するものである。
トの製造方法、主として繊維機械の延伸仮撚機などに、
スピンドル軸駆動用として用いられる薄手の平ベルトや
その他、磁気カードなどの搬送用に用いられる平ベルト
の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から繊維メーカーなどで糸を延伸し
ながら仮撚り機械の、糸に撚りを与えるための軸を回転
させる手段として平ベルトが用いられている。また、駆
動プーリと従動プーリとの間に懸架した一対のベルトの
背面間でカードや紙幣、硬貨等を挟持して搬送するため
に用いられるベルトとして、平ベルトが提供されてい
る。
ながら仮撚り機械の、糸に撚りを与えるための軸を回転
させる手段として平ベルトが用いられている。また、駆
動プーリと従動プーリとの間に懸架した一対のベルトの
背面間でカードや紙幣、硬貨等を挟持して搬送するため
に用いられるベルトとして、平ベルトが提供されてい
る。
【0003】これらの平ベルトの中には、薄型で帆布と
帆布との間に薄いゴム層があり、そのゴム層内に繊維ロ
ープからなる心線がスパイラル状に埋設されているもの
がある。
帆布との間に薄いゴム層があり、そのゴム層内に繊維ロ
ープからなる心線がスパイラル状に埋設されているもの
がある。
【0004】上記のような平ベルトの製造方法として
は、金型に1枚目の帆布を巻きつけた上に1枚目のクッ
ションゴムを積層し、心線をスピニングし、2枚目のク
ッションゴムを被せて2枚目の帆布を巻きつけ、加熱加
圧して成形加硫するという方法が採られていたが、ベル
ト自身が薄型であるためにクッションゴムにしわが発生
しやすいことや薄いクッションゴムを金型に巻きつける
という作業が慎重を要することなどの問題がある。
は、金型に1枚目の帆布を巻きつけた上に1枚目のクッ
ションゴムを積層し、心線をスピニングし、2枚目のク
ッションゴムを被せて2枚目の帆布を巻きつけ、加熱加
圧して成形加硫するという方法が採られていたが、ベル
ト自身が薄型であるためにクッションゴムにしわが発生
しやすいことや薄いクッションゴムを金型に巻きつける
という作業が慎重を要することなどの問題がある。
【0005】そこで特開2000−25123号公報に
開示されているように、帆布に予め溶剤に溶かしたゴム
を塗布(スプレディング)したものを用いて、そのスプ
レディングゴムをクッションゴムとして代用し心線をゴ
ム中に心線をスパイラル状に埋設したベルトの製造方法
が開示されている。
開示されているように、帆布に予め溶剤に溶かしたゴム
を塗布(スプレディング)したものを用いて、そのスプ
レディングゴムをクッションゴムとして代用し心線をゴ
ム中に心線をスパイラル状に埋設したベルトの製造方法
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開2000−251
23号公報に記載された平ベルトの製造方法では、確か
に、厚みが薄く小型の平ベルトを簡単に製造することが
でき、厚みのバラツキもするなくすることが実現でき
る。
23号公報に記載された平ベルトの製造方法では、確か
に、厚みが薄く小型の平ベルトを簡単に製造することが
でき、厚みのバラツキもするなくすることが実現でき
る。
【0007】しかし、スプレディングによって付着させ
たゴムでは十分な厚みのゴムを得ることが困難であり、
成形工程においてゴム中にスパイラル状に埋設されてい
る心線の配置が、心線同士の間隔に大小ができたり、隣
の心線に心線が乗り上げたりといった乱れが発生すると
いう問題があった。
たゴムでは十分な厚みのゴムを得ることが困難であり、
成形工程においてゴム中にスパイラル状に埋設されてい
る心線の配置が、心線同士の間隔に大小ができたり、隣
の心線に心線が乗り上げたりといった乱れが発生すると
いう問題があった。
【0008】心線の乱れが発生すると、当然ながらその
ベルトの走行に回転ムラやベルトの振れなどの乱れが生
じることになり、例えば繊維機械の延伸仮撚機におい
て、スピンドル軸駆動用として用いられるのであれば、
回転ムラが発生することによって糸の撚りにムラが発生
してしまうといった不具合が起こる。また磁気カードの
搬送などに用いている場合でも、搬送速度のムラにつな
がり、磁気カードの読み取りエラーの原因となるなどの
不具合につながる可能性がある。
ベルトの走行に回転ムラやベルトの振れなどの乱れが生
じることになり、例えば繊維機械の延伸仮撚機におい
て、スピンドル軸駆動用として用いられるのであれば、
回転ムラが発生することによって糸の撚りにムラが発生
してしまうといった不具合が起こる。また磁気カードの
搬送などに用いている場合でも、搬送速度のムラにつな
がり、磁気カードの読み取りエラーの原因となるなどの
不具合につながる可能性がある。
【0009】そこで本発明は上記の点に鑑みてなされた
ものであり、厚みが薄く小型の平ベルトを容易に製造す
ることができるとともに、心線の乱れが発生することも
なく走行時の回転ムラやベルトの振れなどの乱れが生じ
ることのない平ベルトを得ることができる製造方法の提
供を目的とする。
ものであり、厚みが薄く小型の平ベルトを容易に製造す
ることができるとともに、心線の乱れが発生することも
なく走行時の回転ムラやベルトの振れなどの乱れが生じ
ることのない平ベルトを得ることができる製造方法の提
供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記のような目的を達成
するために本発明の請求項1では、少なくとも2枚の帆
布と、該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイ
ラル状に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法に
おいて、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付
着させた帆布を2枚準備し、2枚の帆布をコーチングゴ
ムの付着した面同士を向かい合わせてその間に心線を配
置し、これを加熱加圧して成形することを特徴とする。
するために本発明の請求項1では、少なくとも2枚の帆
布と、該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイ
ラル状に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法に
おいて、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付
着させた帆布を2枚準備し、2枚の帆布をコーチングゴ
ムの付着した面同士を向かい合わせてその間に心線を配
置し、これを加熱加圧して成形することを特徴とする。
【0011】帆布に予めゴムを付着させたものを心線の
クッションゴムとして用いているので、クッションゴム
として別途ゴムシートを用いて製造するよりも、容易に
薄手で小型の平ベルトを製造することができ、しかもコ
ーチングゴムを用いていることから成形の際に心線間に
ゴムが早く流れることから心線の乱れを小さなものにす
ることができるので、ベルトが走行したときの回転数の
変動やベルトの振れが少なくなる。
クッションゴムとして用いているので、クッションゴム
として別途ゴムシートを用いて製造するよりも、容易に
薄手で小型の平ベルトを製造することができ、しかもコ
ーチングゴムを用いていることから成形の際に心線間に
ゴムが早く流れることから心線の乱れを小さなものにす
ることができるので、ベルトが走行したときの回転数の
変動やベルトの振れが少なくなる。
【0012】請求項2では、少なくとも2枚の帆布と、
該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラル状
に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法におい
て、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付着さ
せた帆布を2枚準備し、金型の表面に金型面と反対側に
ゴムをコーチングした面がくるよう前記2枚の帆布の内
1枚を配置し、その上に心線をスパイラル状に巻きつ
け、更にその上から残りの1枚の帆布を心線側にゴムを
コーチングした面がくるように配置し、これを加熱加圧
して成形するを特徴とする。
該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラル状
に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法におい
て、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付着さ
せた帆布を2枚準備し、金型の表面に金型面と反対側に
ゴムをコーチングした面がくるよう前記2枚の帆布の内
1枚を配置し、その上に心線をスパイラル状に巻きつ
け、更にその上から残りの1枚の帆布を心線側にゴムを
コーチングした面がくるように配置し、これを加熱加圧
して成形するを特徴とする。
【0013】請求項2では、ベルトの成形時において金
型を用いてその周囲に帆布、心線などの材料を巻きつけ
ることによって行うことを具体化したものである。
型を用いてその周囲に帆布、心線などの材料を巻きつけ
ることによって行うことを具体化したものである。
【0014】請求項3では、コーチングすることによっ
て帆布に積層されたゴムの厚みが0.2〜1.0mmで
あるとしている。コーチングした結果帆布に積層された
ゴムの厚みをこのような範囲に設定することによって、
心線の乱れをより小さなものにすることができる。
て帆布に積層されたゴムの厚みが0.2〜1.0mmで
あるとしている。コーチングした結果帆布に積層された
ゴムの厚みをこのような範囲に設定することによって、
心線の乱れをより小さなものにすることができる。
【0015】請求項4では、帆布に付着させるゴムが全
て同じ種類のゴムであるとしており、帆布、心線、ゴム
の各層の接着力を高いものとすることができる。
て同じ種類のゴムであるとしており、帆布、心線、ゴム
の各層の接着力を高いものとすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明方法において金型にゴムを付着させ
た帆布や心線などの材料を巻きつけたところの要部断面
図であり、図2は本発明の製造方法で得られた平ベルト
の断面図、図3は帆布にゴムを付着させたところの断面
図、図4は帆布にゴムをコーチングする装置の概要図で
ある。
する。図1は本発明方法において金型にゴムを付着させ
た帆布や心線などの材料を巻きつけたところの要部断面
図であり、図2は本発明の製造方法で得られた平ベルト
の断面図、図3は帆布にゴムを付着させたところの断面
図、図4は帆布にゴムをコーチングする装置の概要図で
ある。
【0017】本発明の平ベルトの製造方法は、帆布1の
両面にゴム2a、2bを付着させたものを2枚準備する
(図3)。帆布に付着させた両面のゴム2a、2bのう
ち、ゴム2aはコーチングによって付着させたゴム2a
となっており、この帆布1のコーチングによって付着さ
せたゴム2a同士で心線3を挟んだ状態にし、加熱・加
圧することによってゴム2aが心線3同士の間に流れ込
み包み込んだ状態とすることによって図2に示すような
平ベルト4を製造するものである。
両面にゴム2a、2bを付着させたものを2枚準備する
(図3)。帆布に付着させた両面のゴム2a、2bのう
ち、ゴム2aはコーチングによって付着させたゴム2a
となっており、この帆布1のコーチングによって付着さ
せたゴム2a同士で心線3を挟んだ状態にし、加熱・加
圧することによってゴム2aが心線3同士の間に流れ込
み包み込んだ状態とすることによって図2に示すような
平ベルト4を製造するものである。
【0018】本発明において帆布1として用いることが
できる材質は6ナイロン、66ナイロン、ポリエステ
ル、アラミド繊維等を選択することができる。また織構
成は平織物、綾織物、朱子織物などいずれでもよい。こ
の帆布1を必要に応じてRFL液で処理したのちソーキ
ング処理(ゴムを溶かした溶剤に浸漬)し、ついでスプ
レディング処理(溶剤で薄めたゴムを帆布上に流し込ん
で付着させる)を行って帆布の両面にゴムを付着させ
る。
できる材質は6ナイロン、66ナイロン、ポリエステ
ル、アラミド繊維等を選択することができる。また織構
成は平織物、綾織物、朱子織物などいずれでもよい。こ
の帆布1を必要に応じてRFL液で処理したのちソーキ
ング処理(ゴムを溶かした溶剤に浸漬)し、ついでスプ
レディング処理(溶剤で薄めたゴムを帆布上に流し込ん
で付着させる)を行って帆布の両面にゴムを付着させ
る。
【0019】ここでは両面にゴムを付着させるものを例
に挙げて説明しているが、用途に合わせて片面はRFL
液による処理のみとしてもかまわない。例えば、RFL
処理を行なった帆布を使用するか、あるいはソーキング
処理を行なった帆布を使用するかの選択としては、使用
中にゴム粉が飛び散り周囲を汚すことを嫌う場合はRF
L処理を行なった帆布を使用し、搬送物の重量が大きい
等でプーリとベルトとの間でスリップが懸念される場合
は摩擦係数を高めるためにもソーキング処理を行なった
帆布を使用する。
に挙げて説明しているが、用途に合わせて片面はRFL
液による処理のみとしてもかまわない。例えば、RFL
処理を行なった帆布を使用するか、あるいはソーキング
処理を行なった帆布を使用するかの選択としては、使用
中にゴム粉が飛び散り周囲を汚すことを嫌う場合はRF
L処理を行なった帆布を使用し、搬送物の重量が大きい
等でプーリとベルトとの間でスリップが懸念される場合
は摩擦係数を高めるためにもソーキング処理を行なった
帆布を使用する。
【0020】ゴム2bを均一な厚みで塗布(スプレディ
ング)する。ゴム2の塗布は、ゴム組成物を溶剤に溶か
したゴム糊を帆布1の上側に塗布し、これを一対のロー
ル間に通して余分なゴム糊を除去すると共に帆布1の表
面にゴム糊を均一な厚みに塗り広げ、これを80〜12
0℃の温度で5〜7分間乾燥することによって、行なう
ことができる。
ング)する。ゴム2の塗布は、ゴム組成物を溶剤に溶か
したゴム糊を帆布1の上側に塗布し、これを一対のロー
ル間に通して余分なゴム糊を除去すると共に帆布1の表
面にゴム糊を均一な厚みに塗り広げ、これを80〜12
0℃の温度で5〜7分間乾燥することによって、行なう
ことができる。
【0021】このように塗布によって帆布1の表面に付
着させたゴム2bは後述のコーチングによって付着させ
るゴム2aと比べるとかなり薄いものとなるが、本発明
ではこの厚みは特に限定するものではなく、ベルトのよ
うに合わせて厚みを設定すればよい。
着させたゴム2bは後述のコーチングによって付着させ
るゴム2aと比べるとかなり薄いものとなるが、本発明
ではこの厚みは特に限定するものではなく、ベルトのよ
うに合わせて厚みを設定すればよい。
【0022】RFL液はレゾルシンとホルマリンの初期
縮合物をラテックスに混合して調整されるものであり、
レゾルシンとホルマリンのモル比は1:1〜3、レゾル
シンとホルマリンの初期縮合物とラテックスとの重量比
は1:1〜10である。尚、ラテックスとしては、スチ
レンーブタジエンービニルピリジン三元共重合体、水素
化ニトリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エ
ピクロルヒドリンなどのラテックスを用いることができ
る。ソーキング処理を行なう溶剤としては、トルエン、
メチルエチルケトンのような溶剤に溶かす。
縮合物をラテックスに混合して調整されるものであり、
レゾルシンとホルマリンのモル比は1:1〜3、レゾル
シンとホルマリンの初期縮合物とラテックスとの重量比
は1:1〜10である。尚、ラテックスとしては、スチ
レンーブタジエンービニルピリジン三元共重合体、水素
化ニトリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、エ
ピクロルヒドリンなどのラテックスを用いることができ
る。ソーキング処理を行なう溶剤としては、トルエン、
メチルエチルケトンのような溶剤に溶かす。
【0023】そして帆布1の片面にはコーチングにより
ゴム2aを付着させる。コーチングとは帆布の上にゴム
シートを積層して、100〜200℃程度の範囲で加熱
することによって、ゴムをわずかに帆布中に含浸させゴ
ムシートを帆布の表面に一体的に付着させるものであ
る。例えば図4に示すような装置を用いて、ゴムをロー
ル11、12の間で所定厚みのゴムシート2aとし、つ
いで帆布1と併せてロール12、13との間を通過させ
ることによって加圧する。ロール11、12、13は6
0〜120℃に温調されており、ゴムシート2aと帆布
1は積層した状態で加熱・加圧されて一体的に付着する
ことができる。
ゴム2aを付着させる。コーチングとは帆布の上にゴム
シートを積層して、100〜200℃程度の範囲で加熱
することによって、ゴムをわずかに帆布中に含浸させゴ
ムシートを帆布の表面に一体的に付着させるものであ
る。例えば図4に示すような装置を用いて、ゴムをロー
ル11、12の間で所定厚みのゴムシート2aとし、つ
いで帆布1と併せてロール12、13との間を通過させ
ることによって加圧する。ロール11、12、13は6
0〜120℃に温調されており、ゴムシート2aと帆布
1は積層した状態で加熱・加圧されて一体的に付着する
ことができる。
【0024】コーチングはゴムシートを積層しているも
のであり、ゴムに溶剤を加えて流動性を持たせたものを
帆布の上に塗布もしくは流して乾燥させ、帆布上にゴム
を付着させるスプレディングや、多量の溶剤中にゴムを
加えて溶かした液体中に、帆布を通過させることによっ
て、帆布上にゴムを付着させるソーキングなどとは異な
り、1回の工程でまとまった厚みのゴムを付着させるこ
とができる。スプレディングを多数回繰り返すことによ
って付着させるゴムの厚みを増やすことはできるが、コ
ーチングで付着させることによって1回で所望の厚みの
ゴムを付着させることができ、しかもスプレディングの
ように乾燥させる時間をとる必要もない。
のであり、ゴムに溶剤を加えて流動性を持たせたものを
帆布の上に塗布もしくは流して乾燥させ、帆布上にゴム
を付着させるスプレディングや、多量の溶剤中にゴムを
加えて溶かした液体中に、帆布を通過させることによっ
て、帆布上にゴムを付着させるソーキングなどとは異な
り、1回の工程でまとまった厚みのゴムを付着させるこ
とができる。スプレディングを多数回繰り返すことによ
って付着させるゴムの厚みを増やすことはできるが、コ
ーチングで付着させることによって1回で所望の厚みの
ゴムを付着させることができ、しかもスプレディングの
ように乾燥させる時間をとる必要もない。
【0025】もちろん、別途クッションゴム用のゴムシ
ートを準備して金型に巻きつける場合と比べて、ゴムシ
ートのみを巻きつける手間や、ゴムシートと帆布とが接
着されていないためにズレが生じたり、しわが発生しや
すいなどの問題もなく、本発明のように心線の乱れを少
なくしたい平ベルトを製造するには、コーチングにより
ゴムを付着させた帆布を用いることが最適であるといえ
る。
ートを準備して金型に巻きつける場合と比べて、ゴムシ
ートのみを巻きつける手間や、ゴムシートと帆布とが接
着されていないためにズレが生じたり、しわが発生しや
すいなどの問題もなく、本発明のように心線の乱れを少
なくしたい平ベルトを製造するには、コーチングにより
ゴムを付着させた帆布を用いることが最適であるといえ
る。
【0026】本発明において帆布上にコーチングによっ
て付着させるゴムの厚みは0.2〜1.0mmとするこ
とが好ましい。厚みが0.2mm未満であると、ベルト
を製造する際に心線間にゴムが十分に早く流れ込むこと
できず、心線の乱れの発生につながったり、ゴムのボリ
ューム不足で心線同士の間で空所が発生することがある
ので好ましくない。1.0mmを超えてゴムが多すぎた
場合も、心線が動きやすくピッチや並びの乱れが発生し
やすくなるので好ましくない。
て付着させるゴムの厚みは0.2〜1.0mmとするこ
とが好ましい。厚みが0.2mm未満であると、ベルト
を製造する際に心線間にゴムが十分に早く流れ込むこと
できず、心線の乱れの発生につながったり、ゴムのボリ
ューム不足で心線同士の間で空所が発生することがある
ので好ましくない。1.0mmを超えてゴムが多すぎた
場合も、心線が動きやすくピッチや並びの乱れが発生し
やすくなるので好ましくない。
【0027】心線3としては、ポリエステル繊維をRF
L液などで接着処理したもの、Eガラスまたは高強度ガ
ラスの5〜9μmのフィラメントを撚り合わせたものを
ゴム組成物からなる保護層あるいは接着剤であるRFL
液で処理した無機繊維のものや、引張強度が高いパラ系
アラミド繊維の0.5〜2.5デニールのフィラメント
を撚り合わせたものをRFL液、エポキシ樹脂溶液、イ
ソシアネート溶液とゴム組成物で処理した有機繊維の撚
りコードなどを使用することができる。勿論、これらに
限定されるものではない。
L液などで接着処理したもの、Eガラスまたは高強度ガ
ラスの5〜9μmのフィラメントを撚り合わせたものを
ゴム組成物からなる保護層あるいは接着剤であるRFL
液で処理した無機繊維のものや、引張強度が高いパラ系
アラミド繊維の0.5〜2.5デニールのフィラメント
を撚り合わせたものをRFL液、エポキシ樹脂溶液、イ
ソシアネート溶液とゴム組成物で処理した有機繊維の撚
りコードなどを使用することができる。勿論、これらに
限定されるものではない。
【0028】帆布1にコーチング、スプレディングやソ
ーキングによって付着させるゴム2としては、特に制限
されるものではないが、水素化ニトリルゴム、クロロス
ルフォン化ポリエチレン(CSM)、アルキル化クロロ
スルフォン化ポリエチレン(ACSM)、クロロプレン
ゴム、アクリルゴム等を用いることができるものであ
り、このゴム中には配合剤として亜鉛華、ステアリン
酸、可塑剤、老化防止剤などが添加される。また、ベル
トの全部にわたって同じ種類のゴムを用いることが、接
着性を向上させる点では好ましく、ベルトの寿命を延ば
すことにつながることになる。また以上の説明では帆布
1の片面にはコーチングによってゴムを付着させ、反対
側の面にはスプレディングでゴムを付着させる場合を説
明しているが、両面をコーチングによってゴムを付着さ
せたものでも構わない。
ーキングによって付着させるゴム2としては、特に制限
されるものではないが、水素化ニトリルゴム、クロロス
ルフォン化ポリエチレン(CSM)、アルキル化クロロ
スルフォン化ポリエチレン(ACSM)、クロロプレン
ゴム、アクリルゴム等を用いることができるものであ
り、このゴム中には配合剤として亜鉛華、ステアリン
酸、可塑剤、老化防止剤などが添加される。また、ベル
トの全部にわたって同じ種類のゴムを用いることが、接
着性を向上させる点では好ましく、ベルトの寿命を延ば
すことにつながることになる。また以上の説明では帆布
1の片面にはコーチングによってゴムを付着させ、反対
側の面にはスプレディングでゴムを付着させる場合を説
明しているが、両面をコーチングによってゴムを付着さ
せたものでも構わない。
【0029】平ベルトの製造にあたっては、円柱形ある
いは円筒形の金型5を用いる。まず予めミシンジョイン
トあるいはホットメルトジョイントして円筒状にしたゴ
ム2aおよび2bを付着した帆布1を2枚準備し、その
内の1枚をゴム2aが金型5の外側に向くようにして巻
き付け、さらにこの上から心線3を所定のピッチ及び所
定の張力で帆布1のゴム2aの上からスパイラル状に巻
き付けた後、残りの帆布をゴム2aが心線3側になるよ
うに巻きつける(図1)。
いは円筒形の金型5を用いる。まず予めミシンジョイン
トあるいはホットメルトジョイントして円筒状にしたゴ
ム2aおよび2bを付着した帆布1を2枚準備し、その
内の1枚をゴム2aが金型5の外側に向くようにして巻
き付け、さらにこの上から心線3を所定のピッチ及び所
定の張力で帆布1のゴム2aの上からスパイラル状に巻
き付けた後、残りの帆布をゴム2aが心線3側になるよ
うに巻きつける(図1)。
【0030】ついでジャケットを被せて金型5を加硫缶
(図示省略)に入れ、加熱加圧すると共に加硫を行な
う。
(図示省略)に入れ、加熱加圧すると共に加硫を行な
う。
【0031】このように加熱加圧及び加硫を行なうこと
によって、心線3の張力の影響及び加圧によって心線3
は流動状態となったゴム2aに押し付けられる為、心線
3はゴム2a内に埋入される。また、ゴム2aは厚みを
有するコーチングゴムとしているので、心線3間に早く
流れ込むことができて心線3の乱れを発生させることも
ない。
によって、心線3の張力の影響及び加圧によって心線3
は流動状態となったゴム2aに押し付けられる為、心線
3はゴム2a内に埋入される。また、ゴム2aは厚みを
有するコーチングゴムとしているので、心線3間に早く
流れ込むことができて心線3の乱れを発生させることも
ない。
【0032】このような製造方法を採ることによって厚
みの薄い平ベルトを容易に製造することができるととも
に、埋設する心線の乱れを少なくすることができるの
で、ベルトを走行させた際の回転数の変動や、ベルトの
振れの発生を防止することができる。
みの薄い平ベルトを容易に製造することができるととも
に、埋設する心線の乱れを少なくすることができるの
で、ベルトを走行させた際の回転数の変動や、ベルトの
振れの発生を防止することができる。
【0033】本発明の製造方法で得られる平ベルトは、
以上の説明のものに限られるわけではなく、ベルトの用
途に応じて例えば帆布の外側に更にゴムシートを別途配
置して、製造することも可能である。
以上の説明のものに限られるわけではなく、ベルトの用
途に応じて例えば帆布の外側に更にゴムシートを別途配
置して、製造することも可能である。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げて比較
を行い、本発明の効果を確かめた。
を行い、本発明の効果を確かめた。
【0035】(実施例)30デニールの6ナイロンから
なる経糸と30デニールのウーリー6ナイロンからなる
緯糸によって、経糸密度190本/3cmで製織された
平織帆布を用い、この平織帆布を水中で振動を与えて製
織時の幅の約1/2にまで収縮させて帆布とした。この
帆布には、表1の配合のゴムを用いて作成した表2のソ
ーキング処理液中に浸漬し、その後80〜120℃の温
度で5〜7分間乾燥した。
なる経糸と30デニールのウーリー6ナイロンからなる
緯糸によって、経糸密度190本/3cmで製織された
平織帆布を用い、この平織帆布を水中で振動を与えて製
織時の幅の約1/2にまで収縮させて帆布とした。この
帆布には、表1の配合のゴムを用いて作成した表2のソ
ーキング処理液中に浸漬し、その後80〜120℃の温
度で5〜7分間乾燥した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】そして図4に示すような装置を用いて、表
3に示す配合のゴムをロール11と12との間を通して
厚み0.25mmのゴムシート2aとし、ついで前記の
帆布1にゴムシートをロール12と13とのあいだを通
すことによって、積層すると共に加熱・加圧してコーチ
ングによりゴムを付着させた。ロール11、12、13
の温度は100℃、100℃、70℃とし、帆布とゴム
シートとの積層したものはロール12と13との間を通
すことによって加圧している。
3に示す配合のゴムをロール11と12との間を通して
厚み0.25mmのゴムシート2aとし、ついで前記の
帆布1にゴムシートをロール12と13とのあいだを通
すことによって、積層すると共に加熱・加圧してコーチ
ングによりゴムを付着させた。ロール11、12、13
の温度は100℃、100℃、70℃とし、帆布とゴム
シートとの積層したものはロール12と13との間を通
すことによって加圧している。
【0039】
【表3】
【0040】ついでコーチングによるゴム2aを付着さ
せた反対側の面に、次のような方法でスプレディングに
よりゴムを付着させた。
せた反対側の面に、次のような方法でスプレディングに
よりゴムを付着させた。
【0041】片面にコーチングゴムを付着させた帆布1
を図5に示すように送りながら表4の配合ゴムを表5に
示す組成のゴム糊としたものを上面に塗布し、このゴム
糊を上面に付着させた帆布を上下一対のロール14、1
5間に通すことによって余分なゴム糊を除去した後、乾
燥することによって、帆布1とゴム2bの積層物を得
た。また、この上下一対のロール14、15は、下側の
ロール15が帆布1の進行方向と同じ方向に回転し、上
側のロール14が余分のゴム糊を除去する作用をするよ
うにしてある。
を図5に示すように送りながら表4の配合ゴムを表5に
示す組成のゴム糊としたものを上面に塗布し、このゴム
糊を上面に付着させた帆布を上下一対のロール14、1
5間に通すことによって余分なゴム糊を除去した後、乾
燥することによって、帆布1とゴム2bの積層物を得
た。また、この上下一対のロール14、15は、下側の
ロール15が帆布1の進行方向と同じ方向に回転し、上
側のロール14が余分のゴム糊を除去する作用をするよ
うにしてある。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】そして、上記の帆布1を、コーチングした
ゴム2aを外周面にしてエンドレスの筒状にした。そし
て円柱状の金型5の外周に帆布1をセットし、この上か
らS撚りの心線3とZ撚りの心線3(ポリエステル製)
を交互に1.0mmピッチで配置して巻き付け、さらに
もう一枚の帆布1をコーチングしたゴム2aが心線3側
になるように巻き付けた。(図1参照)この後、金型5
にジャケットを被せて加硫缶に入れ、加熱加圧すると共
に加硫を行なうことによって、心線3の張力の影響及び
加圧によって心線3は流動状態となったゴム2aに押し
付けられる為、心線3はゴム2a内に埋入される。
ゴム2aを外周面にしてエンドレスの筒状にした。そし
て円柱状の金型5の外周に帆布1をセットし、この上か
らS撚りの心線3とZ撚りの心線3(ポリエステル製)
を交互に1.0mmピッチで配置して巻き付け、さらに
もう一枚の帆布1をコーチングしたゴム2aが心線3側
になるように巻き付けた。(図1参照)この後、金型5
にジャケットを被せて加硫缶に入れ、加熱加圧すると共
に加硫を行なうことによって、心線3の張力の影響及び
加圧によって心線3は流動状態となったゴム2aに押し
付けられる為、心線3はゴム2a内に埋入される。
【0045】そして、スリーブ状の成形品を成形した。
そしてこれを金型5から脱型して所定幅に切断すること
によってベルト周長が4350mm、ベルト幅が25m
m、ベルト厚み1.7mmのベルトを得た。
そしてこれを金型5から脱型して所定幅に切断すること
によってベルト周長が4350mm、ベルト幅が25m
m、ベルト厚み1.7mmのベルトを得た。
【0046】得られたベルトを用いて、次のような試験
を行った。延伸仮撚機のスピンドル軸回転用ベルトとし
て走行させスピンドル軸回転数のバラツキを測定した。
バラツキの測定としては、スピンドル軸の回転数を走行
開始直後、1時間後、1週間後に測定し、その最大値と
最小値が平均回転数に対して何パーセントずれているか
で表した。その結果を表6に示す。
を行った。延伸仮撚機のスピンドル軸回転用ベルトとし
て走行させスピンドル軸回転数のバラツキを測定した。
バラツキの測定としては、スピンドル軸の回転数を走行
開始直後、1時間後、1週間後に測定し、その最大値と
最小値が平均回転数に対して何パーセントずれているか
で表した。その結果を表6に示す。
【0047】次に、平ベルト用検尺機を用いてDr側が
95mmφ、Dn側が95mmφの平プーリをセット
し、30kgf/cm幅の検尺荷重をかけてベルトを1
周回転させ、軸離の振れを測定した。その結果を表7に
示す。
95mmφ、Dn側が95mmφの平プーリをセット
し、30kgf/cm幅の検尺荷重をかけてベルトを1
周回転させ、軸離の振れを測定した。その結果を表7に
示す。
【0048】(比較例)比較例としては、帆布1の両面
に図5に示したような装置を用いてスプレディングによ
りゴムを付着させた以外は、実施例と全く同じ方法で平
ベルトを製造した。同様に延伸仮撚機のスピンドル軸回
転用ベルトとして走行させスピンドル軸回転数のバラツ
キを測定した。バラツキの測定としては、スピンドル軸
の回転数を走行開始直後、1時間後、1週間後に測定
し、その最大値と最小値が平均回転数に対して何パーセ
ントずれているかで表した。その結果を表6に示す。
に図5に示したような装置を用いてスプレディングによ
りゴムを付着させた以外は、実施例と全く同じ方法で平
ベルトを製造した。同様に延伸仮撚機のスピンドル軸回
転用ベルトとして走行させスピンドル軸回転数のバラツ
キを測定した。バラツキの測定としては、スピンドル軸
の回転数を走行開始直後、1時間後、1週間後に測定
し、その最大値と最小値が平均回転数に対して何パーセ
ントずれているかで表した。その結果を表6に示す。
【0049】
【表6】
【0050】また、平ベルト用検尺機を用いてDr側が
95mmφ、Dn側が95mmφの平プーリをセット
し、30kgf/cm幅の検尺荷重をかけてベルトを1
周回転させ、軸離の振れを測定した。サンプル数は3と
した。その結果を表7に示す。
95mmφ、Dn側が95mmφの平プーリをセット
し、30kgf/cm幅の検尺荷重をかけてベルトを1
周回転させ、軸離の振れを測定した。サンプル数は3と
した。その結果を表7に示す。
【0051】
【表7】
【0052】表5の結果よりコーチングによって付着し
たゴムを心線側に配置して製造した本発明の製造方法に
より得られたベルトは、帆布の両面にスプレディングに
よりゴムを付着させたものを用いたベルトよりも延伸仮
撚機のスピンドル軸回転用ベルトとして、回転変動の少
ないベルトが得られていることがわかる。
たゴムを心線側に配置して製造した本発明の製造方法に
より得られたベルトは、帆布の両面にスプレディングに
よりゴムを付着させたものを用いたベルトよりも延伸仮
撚機のスピンドル軸回転用ベルトとして、回転変動の少
ないベルトが得られていることがわかる。
【0053】また、表7の結果から本発明の製造方法に
より得られたベルトは、軸離の振れが少なく、ベルトな
いの心線の乱れが少なくなっていることが推測されるも
のである。
より得られたベルトは、軸離の振れが少なく、ベルトな
いの心線の乱れが少なくなっていることが推測されるも
のである。
【0054】
【発明の効果】請求項1では、少なくとも2枚の帆布
と、該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラ
ル状に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法にお
いて、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付着
させた帆布を2枚準備し、2枚の帆布をコーチングゴム
の付着した面同士を向かい合わせてその間に心線を配置
し、これを加熱加圧して成形することを特徴とする。
と、該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラ
ル状に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法にお
いて、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付着
させた帆布を2枚準備し、2枚の帆布をコーチングゴム
の付着した面同士を向かい合わせてその間に心線を配置
し、これを加熱加圧して成形することを特徴とする。
【0055】帆布に予めゴムを付着させたものを心線の
クッションゴムとして用いているので、クッションゴム
として別途ゴムシートを用いて製造するよりも、容易に
薄手で小型の平ベルトを製造することができ、しかもコ
ーチングゴムを用いていることから成形の際に心線間に
ゴムが早く流れることから心線の乱れを小さなものにす
ることができるので、ベルトが走行したときの回転数の
変動やベルトの振れが少なくなる。
クッションゴムとして用いているので、クッションゴム
として別途ゴムシートを用いて製造するよりも、容易に
薄手で小型の平ベルトを製造することができ、しかもコ
ーチングゴムを用いていることから成形の際に心線間に
ゴムが早く流れることから心線の乱れを小さなものにす
ることができるので、ベルトが走行したときの回転数の
変動やベルトの振れが少なくなる。
【0056】請求項2では、少なくとも2枚の帆布と、
該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラル状
に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法におい
て、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付着さ
せた帆布を2枚準備し、金型の表面に金型面と反対側に
ゴムをコーチングした面がくるよう前記2枚の帆布の内
1枚を配置し、その上に心線をスパイラル状に巻きつ
け、更にその上から残りの1枚の帆布を心線側にゴムを
コーチングした面がくるように配置し、これを加熱加圧
して成形するを特徴とする。
該2枚の帆布間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラル状
に埋設された心線からなる平ベルトの製造方法におい
て、少なくとも片面にコーチングによってゴムを付着さ
せた帆布を2枚準備し、金型の表面に金型面と反対側に
ゴムをコーチングした面がくるよう前記2枚の帆布の内
1枚を配置し、その上に心線をスパイラル状に巻きつ
け、更にその上から残りの1枚の帆布を心線側にゴムを
コーチングした面がくるように配置し、これを加熱加圧
して成形するを特徴とする。
【0057】請求項2では、ベルトの成形時において金
型を用いてその周囲に帆布、心線などの材料を巻きつけ
ることによって行うことを具体化したものである。
型を用いてその周囲に帆布、心線などの材料を巻きつけ
ることによって行うことを具体化したものである。
【0058】請求項3では、コーチングすることによっ
て帆布に積層されたゴムの厚みが0.2〜1.0mmで
あるとしている。コーチングした結果帆布に積層された
ゴムの厚みをこのような範囲に設定することによって、
心線の乱れをより小さなものにすることができる。
て帆布に積層されたゴムの厚みが0.2〜1.0mmで
あるとしている。コーチングした結果帆布に積層された
ゴムの厚みをこのような範囲に設定することによって、
心線の乱れをより小さなものにすることができる。
【0059】請求項4では、帆布に付着させるゴムが全
て同じ種類のゴムであるとしており、帆布、心線、ゴム
の各層の接着力を高いものとすることができる。
て同じ種類のゴムであるとしており、帆布、心線、ゴム
の各層の接着力を高いものとすることができる。
【図1】金型に材料を巻きつけたところを示す要部断面
図である。
図である。
【図2】本発明の製造方法で得られた平ベルトの断面図
である。
である。
【図3】本発明に用いるゴムを付着させた帆布の断面図
である。
である。
【図4】帆布にゴムをコーチングする装置の概要図であ
る。
る。
【図5】帆布にゴムをスプレディングする装置の概要図
である。
である。
1 帆布 2a ゴム(コーチング) 2b ゴム(スプレディング) 3 心線 4 平ベルト 5 金型 11 ロール 12 ロール 13 ロール
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも2枚の帆布と、該2枚の帆布
間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラル状に埋設された
心線からなる平ベルトの製造方法において、少なくとも
片面にコーチングによってゴムを付着させた帆布を2枚
準備し、2枚の帆布をコーチングゴムの付着した面同士
を向かい合わせてその間に心線を配置し、これを加熱加
圧して成形することを特徴とする平ベルトの製造方法。 - 【請求項2】 少なくとも2枚の帆布と、該2枚の帆布
間のゴム層と、該ゴム層内にスパイラル状に埋設された
心線からなる平ベルトの製造方法において、少なくとも
片面にコーチングによってゴムを付着させた帆布を2枚
準備し、金型の表面に金型面と反対側にゴムをコーチン
グした面がくるよう前記2枚の帆布の内1枚を配置し、
その上に心線をスパイラル状に巻きつけ、更にその上か
ら残りの1枚の帆布を心線側にゴムをコーチングした面
がくるように配置し、これを加熱加圧して成形するを特
徴とする平ベルトの製造方法。 - 【請求項3】 コーチングすることによって帆布に積層
されたゴムの厚みが0.2〜1.0mmである請求項1
または2記載の平ベルトの製造方法。 - 【請求項4】 帆布に付着させるゴムが全て同じ種類の
ゴムである請求項1〜3に記載の平ベルトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000198565A JP2002011801A (ja) | 2000-06-30 | 2000-06-30 | 平ベルトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000198565A JP2002011801A (ja) | 2000-06-30 | 2000-06-30 | 平ベルトの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002011801A true JP2002011801A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18696712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000198565A Pending JP2002011801A (ja) | 2000-06-30 | 2000-06-30 | 平ベルトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002011801A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1688641A2 (en) * | 2005-01-31 | 2006-08-09 | Elatech Srl | Non-extendible element, apparatus and method to produce it |
WO2015174480A1 (ja) * | 2014-05-16 | 2015-11-19 | ニッタ株式会社 | 無端状平ベルトおよびその製造方法 |
WO2015189897A1 (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-17 | ニッタ株式会社 | 平ベルト |
-
2000
- 2000-06-30 JP JP2000198565A patent/JP2002011801A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1688641A2 (en) * | 2005-01-31 | 2006-08-09 | Elatech Srl | Non-extendible element, apparatus and method to produce it |
EP1688641A3 (en) * | 2005-01-31 | 2006-09-27 | Elatech Srl | Non-extendible element, apparatus and method to produce it |
WO2015174480A1 (ja) * | 2014-05-16 | 2015-11-19 | ニッタ株式会社 | 無端状平ベルトおよびその製造方法 |
JP2015232392A (ja) * | 2014-05-16 | 2015-12-24 | ニッタ株式会社 | 無端状平ベルトおよびその製造方法 |
TWI655141B (zh) * | 2014-05-16 | 2019-04-01 | 日商霓塔股份有限公司 | 無端狀平皮帶以及其製造方法 |
US10570990B2 (en) | 2014-05-16 | 2020-02-25 | Nitta Corporation | Endless flat belt and method for manufacturing the same |
WO2015189897A1 (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-17 | ニッタ株式会社 | 平ベルト |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050214 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050804 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060207 |